2008年06月

2008年06月29日

石ころを買う石ころ

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鉄鋼大手、追加負担1000億円 「豪産鉄鉱石価格2倍」受諾へ

 

新日本製鉄など鉄鋼大手は24日、英豪系資源大手リオ・ティントと進めていた2008年度の豪州産鉄鉱石の価格交渉で、07年度と比べ最大約2倍の値上げを受け入れる方針を固めた。

 

すでにブラジル産は65%上げで決着しているが、それより大幅に上がる。鉄鋼業界全体で新たに1000億円規模のコスト負担増が生じることになり、鉄鋼各社は主要顧客に鋼材の追加値上げを要請する可能性が高い。

 

リオは中国鉄鋼最大手の宝鋼集団と23日に鉄鉱石値上げで合意した。新日鉄、JFEスチール、住友金属工業、神戸製鋼所、日新製鋼の大手5社も週内に同水準の値上げ受諾で合意する。

 

値上げ幅は塊状鉱石が96.5%、粉状鉱石が79.88%で、上げ幅は過去最大。豪州産は日本の鉄鉱石輸入量の約6割を占める。豪英系BHPビリトンとの間でも同水準の値上げを受け入れる方針だ。

***6月24日日経ネットより全文抜粋***

 

外国から原材料を仕入れて加工して外国に売るビジネスモデルは戦後日本の根幹をなしたが、その原材料が一気に二倍になった。

 

元々日本が加工貿易で成功した原因の一つには、1米ドルが360円と言う為替の格差があった。ところが最近は1米ドルが100円になり、安いだけでは売れなくなって、高い価格でも買ってくれる高級品質の商品を作ることで日本の産業は生き残ってきた。

 

今の日本では、国内商品については世間やマスコミの批判が厳しく、小売価格の転嫁が非常に難しい。小麦粉等の高騰でやっとラーメン等の値上げが行われたが、それ以前は加工業者が自己努力で加工賃を削減することで値上げを抑えてた。

 

加工賃の削減とは結局賃金の削減であり、その分かり易い例で正社員を解雇して非正規社員の雇用を増やして、合計での賃金を抑えたのだから、国民の生活が上昇するわけはない。

 

賃金が全く上がらない状態で、おまけに銀行を救済する為に国民の預けたお金に金利を付けない政策を取ったので、中流階級の収入構造は崩壊して、その多くが下層階級となった。

 

ところが海を渡った南半球のオーストラリアでは、資源が高く売れるとなればどんどん値段がつりあがってくる。

 

「この値段で買わないなら、よそに売りますよ、どうしますか?」

 

鉄鉱石等今から2千年前は、殆ど無用の石であった。それに価値が付くのだから、売れるときに高く売ろうという事になる。商売であれば当然だ。

 

しかしながら彼らの鉄鉱石を取得する原価には殆ど変化がないのだから、この1000億円は殆ど利益と考えてよい。

 

西洋資本である彼らは、株主の利益の最大化を図る。今、中国でも韓国でもインドでも鉄鉱石が必要だ。だから高く売ってしまい、社員や取締役のボーナスや株主への配当をするのだ。

 

そして例えばにわか金持ちになったオーストラリア人は、その金を握って北海道のニセコで、二束三文の価格で別荘を購入してスキーを楽しむのだ。その別荘を造るのは苦しい経営の日本人の土建屋、住むのは石ころを売った白人と言う構図だ。

 

ただ、心配する事はない、日本でも大手商社の社員であれば心配は不要。何故ならこのような資源を持つ会社に投資をしているから、その配当を受け取れるのだ。

 

勿論そんな大手を管理している政府だってお金が取れる。要するに東京のブラックホールの周囲にある企業であれば生き残れるが、それ以外の人々はどうでも良い、明治時代から変わらぬ構図だ。

 

日本人1億2千万人のうち、ほんの一握り、5%程度の人間さえ生き残れば、後はどうでも良いのだ。

 

鉄鉱石の値上がりは一般的な日本人には更なる加工賃の値下げと、それでカバー出来ない分は小売価格の上昇になるから、益々一般的日本人の生活はきつくなることは普通に考えれば分かること。

 

ただ、日本国民が本来受け取れるはずのお金が、国際経済の大波に呑まれてしまい、一部の金持ちに流れているってことは、政府からすればあまり知られて欲しくないから、このような記事は軽く流すだけになるのだろう。

 

 



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2008年06月26日

Enjoy Work !

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窓拭き

 

タイトルそのものだ。うちの会社の道路向かいにある高層ビルはツインタワーになっており、丁度そこで窓拭きをやってたので、ぱちり。

 

てか、うちのビルも定期的に掃除が来るのだが、普通のイメージだと二本のロープの間にかごが付いてて、その中に人が入ってるのだけど、ニュージーランドではビルの窓拭きは山登りのトレーニングの一つのようだ。

 

でもってこの人たち、とっても楽しい人ばかり。

 

先日もうちのオフィスの窓を数本の太いロープが上から落ちてきた。

 

「お!、SWATの襲撃か!」ではなくて、窓拭き兄さんたちのお出ましだ。頭にヘルメット、顔にサングラス、おそらく日焼け止めも塗ってると思いますが、にこってした顔で片手にモップ、片手にワイパーを持って、ごしごしと窓を拭いてくれます。

 

窓拭き2目が会えばsay「Hello!」ですね。

 

そう言えばオークランドは坂が多いのだが、すんごい立派な脚力で自転車を勢いよく飛ばしていくのは、プロの郵便配達人。彼らはかなりの急勾配でも自転車で登るし、坂を下る時は両手を外して首をこきこきいわせながら高速でぶっ飛ばしたりする。かっこいいね〜!

 

などなど、日本ではきつい仕事と思われてるようなことでも、こっちではスポーツの練習の一環みたいな感じでやるので、とても楽しそうです。

 

いいね〜、仕事は楽しくやるもんだ。



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2008年06月25日

オークランド帰着

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月曜日の昼に東京を出て、成田、香港と乗り継いでオークランドに着いたのが翌日の12:00だから24時間マイナス3時間で19時間の移動となる。

 

直行便じゃなくて大変でしょうと言われるが、逆にこの時間を、携帯もならないしメールも読めないしインターネットも出来ない時間と割り切って読書と映画に充てると、これがなかなか楽しい。

 

帰路では結局文庫本を2冊と映画を3本観た。

 

メルギブソンの「マーベリック」は、落ち着いて観る機会がなかったので丁度良かった。何より良かったのはジョディ・フォスターの演技だ。

 

この人、可愛い女を演じればメグライアンよりよっぽど可愛いし、きりっとして自立した女性をやらせればジュリア・ロバーツよりずっと気品がある。

 

そして最近は「フライトプラン」で強い母親、「ブレイブワン」で強い女を演じて、その狂気なまでの強さはニコールキッドマンもびっくりものだ。

 

ところが同時にやってた日本の映画・・・。最初の10分で自分の人生でこれほど無駄な時間を使うことに耐えられなくなり、すぐにチャンネルを変えた。最近は邦画で優れたものが多いだけに、なんて無駄な時間とカネを使ってるのだろうって感じる。

 

それから「ペリカン文書」。僕の大好きな俳優デンゼル・ワシントンが若いんだけど、あの頃から演技力が安定してたんだね〜。

 

等等、考えて見れば自宅でもずっと本を読んでる時があるわけで、その時はお酒作るのも自分でやんなくちゃいかん、料理も作らないといけないで、そう考えて見たら飛行機の中も、なかなかお洒落なものなのだ。

 

移動映画館、移動バー、移動レストラン、移動図書館?考え次第で、世の中の事は大体楽しくなりますね。



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2008年06月24日

ハロー注意報

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東京で仕事をしていていつも感じるのは「日本人はどうしても英語に弱い」という点である。それも、英語力以前に、英語で言われたら何でも「はいはい」と盲信してひょこひょこついていくってとこが弱い。

 

 

同じ内容を中国語で言われたら、ひょこひょこするか?日本語ならどうだ?

 

こういうのは、本当に情けない。白人、英語など、それ自体では何の価値もない。その口から何が発せられるか、英語を使って何が語られるかが重要なのに。

 

白人、西洋人のビジネスの方法は、基本的に「俺が儲けてお前が損をするんだ」である。彼らのビジネス本にどのような事を書いていようとも、共存共栄とか信用第一と言う考え方は存在しない。ここまで言い切ってしまうと反論もあるかもしれないが、これは僕自身が彼らと長い間ビジネスをやってきた経験値なので、この部分での議論はお断りしたい。

 

勿論個人的にはビジネスの基本は共存共栄と理解している優秀なビジネスマンもいるが、あくまでも基本は「俺が」である。

 

特にニュージーランドの不動産ビジネスや電話営業テクニックを教えるときってのは徹底している。不動産を売る際は、とにかく都合の良いことしか言わずに無理やり契約させようとする。電話セールスでは、とにかく電話を受ける側の都合等一切考えずに畳み込むように話しかけてくる。

 

その事を理解出来れば、白人西洋人が何かを英語で話しかけてきても、その時点でこちらの利益を奪おうとする事は目に見えるわけで、当然用心して聞くべきなのだ。

 

なのに彼ら英語を話す連中が何かを話しかけてくるとひょいひょい乗ってしまう日本人。弱いな〜と、東京にいると考えてしまう。

 

以前の日本人って、ここまで卑屈だったのか?そうは思えない。

 

例えば幕末に多くの外国人が日本に乗り込んできて開国を要求したが、その時に対応した武士は、勿論英語など出来はしない。しかし物事の理屈はしっかり分かっているので、通訳を通して正論で対応した。英語の会話能力があるかないかなんて関係ない。まずは物事の正論を理解しているかどうかだ。

 

なのに今、東京を歩いていると、「白人と言うだけで優越した存在と思い込んでる白人」と、それを「うきうきと許容している日本人」がいるのを見ると、ほんとにがっかりする。

 

ついでに言えば、中国人留学生というだけで自分が優越した立場にいると思い込んでる日本人もいて、コンビニやレストランで一生懸命働いている彼らを、彼らがアジアで日本より下位の国から来たと勝手に決め付けて、その人の個性で判断せずに表面だけで勝手に決め付けて失礼な物言いをする連中もいる。

 

白人もアジア人も立派な一個の独立した人間ではあるが、僕ら以上でもなければ僕ら以下でもない。元々人種に上下はないのだ。あるのは個人的能力の違いのみ。

 

正しいことは正しいと言い、間違いは間違いと言える日本人として、胸を張って対応してもらいたいものだ。事実上は米国に支配されている日本だが、だからと言って道を歩く白人は、もうすでに占領軍ではないのだから。

 

ハローって話しかけれたら注意しよう、6月の梅雨空に思った。



tom_eastwind at 00:52|PermalinkComments(2)TrackBack(1)諸行無常のビジネス日誌 | 移住相談

2008年06月23日

海外安全情報

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**NZヘラルド1APRより抜粋

 

日本では東京の秋葉原や大阪駅など人のたくさん集まる場所では、常に周囲に気をつけて、人が大声を出したり急に走り出したら何も考えずに商店に隠れるとか警備員のいるビルに避難してください。

 

このような状況は「失われた10年」で発生して社会から「切り捨てられた」フリーター、ワーキングプア問題などが解決するまで続く予定ですので、当面は渡航の際は十分に注意してください。

 

抜粋しゅうりょお**

 

ニュージーランドで日本の番組を見ている人なら、NHKBSでやってる海外安全情報を知っているだろう。イラクやアフガニスタンへの渡航はするなとか、ヨーロッパでは詐欺が発生しているとかを毎日放送している。

 

しかしそれなら日本に住む日本国民に対して国内安全情報も、やってくれませんかね。人通りの多い所では周囲に怪しい車やダガーナイフを持った人がいないかとか注意してください、とかね。

 

抜粋は冗談だけど、これだけ間を置かずに連続無差別殺人が起こるようでは、日本が安全な国とは、そろそろ言えなくなっている。

 

いろんな新聞がいろんな論調で書いているから無駄な追加はしないけど、中に一つだけ気になる論評があった。

 

若者対策を取れというのは理解出来るけど、その手段として「学校教育で一生懸命働けばきちんと報われるのだからと言うことを教えろ」と書いてた。

 

おいおい、今時一生懸命働くだけできちんと報われるわけないだろ。政府の方針として米国的な格差を導入して政府の財布の具合としてセーフティネットは構築しないってんだから、本当に教えるべきは

 

「世の中もともと不公平なんだ。その中でどうやって生きていくのか、伸びていくのか、生きる為の意志力を鍛えろ」なのである。

 

そんな事を思いながら新聞記事を読んでると、目がおかしくなった。

 

「天皇の強度、点検へ」

 

お、そうか、いよいよやるか!、、、え、なんだ、天窓か。



tom_eastwind at 00:01|PermalinkComments(1)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 | 日本ニュース

2008年06月22日

大阪 ストロー効果 どこまで広がる?

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東海道山陽新幹線が出来上がったのは1964年。大阪で万博が開催され、東京でオリンピックが開催され、日本は東京と大阪が二大都市の地位を確立した。

 

てか、歴史を紐解けば戦前の日本の商業の中心地は大阪だったし、東京が突っ張ってきたのは戦後の話。

 

ただ結局大阪は、その繁栄を東京に奪われ、次に名古屋に追い抜かれて、今は斜陽の街となった。

 

見かけの賑やかさがあるために、地元の人はなかなか気づかないし、気づきたくもないのだろうが、僕のように毎月日本で東海道山陽新幹線を利用している異国人からすると、新大阪駅での乗り降りよりも名古屋、品川、東京駅の方がずっと盛んである事に自然と気づく。

 

もっと言えば、昭和の後半は新幹線の切符って、大体大阪から西か東かって感覚で手配をしていた。あ、そうそう、僕は昔国鉄と呼ばれた今のJRを、旅行業従事者として一応プロとして手配してました。

 

ところがここ数年は、トヨタ王国を築き上げた名古屋が、東西の分岐点となっている。

 

東は、東京で仕事をして名古屋に戻るか、またはその逆か。とにかくこの区間の切符はよく売れてて、新幹線普通席の三人掛けの真ん中が埋まってしまうことがよくある。

 

osaka westin night view繊維や鉄鋼などのビジネスが中心であった大阪神戸だが、時代はすでにそのようなビジネスが成立しなくなっており、かと言って新しい産業を産み出さないままに無為に時間を過ごした為、結果的に時代に取り残されることになったのだ。もっと言えば、昔は日本の神戸、横浜が世界でも二大貿易港であったが、今は香港やシンガポールに抜かれてしまった。

 

大阪の財政も破綻状態であり、夕張と殆どかわるところがない。なのに「まさか、役所が倒産するなんて」と思っているのだろう。

 

夕張は日本政府が判断して、町を解散させる為にあえて強硬手段で行政サービスを削減している。いずれ誰もこの町に住まなくなれば、自然と街は消滅するんだからって事だ。

 

新幹線0系大阪で生まれた女が、新幹線に乗って東京に行くようになった。優秀な人間が次々に東京に出て行き、インターネットが発達してしまい、大阪や神戸に支店を作る必要がなくなった。

 

大阪も神戸も東京から日帰りだ。何で固定費のかかるオフィスを作る必要があるか?

 

日本全体のストロー効果で、東京の一極集中になったのである。ストローで吸い上げるのが東京、飲むものがなくなったのが大阪というわけであろう。

 

でも、名古屋を過ぎるとがらりと空いたり、今までがら空きだったのが名古屋で一気に満席になったりと、人の流れがビジネスの流れをそのままに反映している。

 

今回は福岡入りしてから東に上る旅である。

 

香港でガンガン飲んでたら、やっぱり普通に翌日は眠い。けど幸運なことに福岡行きのフライトは午後なので、ゆっくり出来るから有難い。

 

夜10時頃に福岡に入り、そのまま観光客向けの屋台街に行き、カウンターで遅い夕食を済ませる。その後は更に中州に出て、街の景気を見ていく。

 

福岡は、確実に復活している。中州を歩く人々の顔が明るい。とは言っても、根っから前向き、つか、陽気、っつか、何も考えてない福岡人なので、皆顔が明るいのかもしれない。

 

それでも景気なんて、人々が「良い」と思えばよくなるし、「悪い」と思えば悪くなって財布の紐が固くなり経済が収縮する。

 

その点福岡は、中洲でのお客の金遣いを見ていると、まだまだいけるぞって感じがする。

 

ただ、お店で働いてるスタッフの話を聞くと九州全体でストロー効果が発生しており、すべての優秀な人材とお金は福岡に集中してしまってる。

 

天神の三越は地元デパートを押さえて高額消費客をがっちり獲得、彼らは高速道路が発達することで九州各地から日帰りで天神三越に買い物にも来れるし、ついでに一晩、ちょっと素敵なホテルに泊まって美味しいものでも食べて、と言う流れが出来ている。

 

だもんでその流れに乗りたい若者は九州各地から福岡に向かっていき、そこで昔から福岡で住んでるような顔をして生活をして給料を得ている。

 

こんなストロー効果の福岡で、バブル前からやっているこじんまりしたスナックに顔を出す。最近のお客の様子を聞いたり、地元の面白い情報を教えてもらったりして、翌日が早いので12時前にホテルに戻る。真面目じゃん、ここ二日。

 

翌日は福岡で五膳中に2件の面談を済ませて新幹線で広島へ。個人面談がちょいと長引いて一本乗り遅れてしまい、10分遅刻。

 

広島を終わらせたらそのまま名古屋に移動する。この日も、新大阪での人の動きが少ない事を感じる。

 

しっかしまあ、名古屋は大景気だ。好景気を飛び越してしまってる。駅前のホテルにはガイジンが山ほど集まってトヨタ詣でをやってる。

 

錦三丁目に出ると、ここもまたたくさんの人が繰り出して、賑やかにやっている。以前もちょいと書いたが、お店が最近価格を上げはじめている。それでもOKなのだから問題はない。

 

日本という大きな枠で見れば、東京と名古屋にストローが突っ込まれて、距離的に離れすぎている九州は、福岡がストローになっている。

 

それ以外の街は、この強烈なまでの吸引力を持っているストローに逆らうことも出来ず、流れに乗って大都市に出るか、それとも今のまま少しずつ凋落を見守っていくのか。

 

ただ、ここまでは日本国内の話であるが、日本自体は人口が減少し始めている。インターネットが更に発達して飛行機が高速化してみな、同じストロー現象が世界中で始まるぞ。

 

そうなると、税金が高くて役人が威張り腐ってる日本を捨てて、上海や香港、もっと言えばニュージーランドあたりに移住していくことになる。

 

世界サイズのストロー現象が発生。その時あなたは、どこで生きていくか?



tom_eastwind at 00:07|PermalinkComments(1)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 | 日本

2008年06月21日

土砂降り香港

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 6月の香港は日本と同じような雨季であるが、雨の降り方は半端ではない。

 

まるでスコールのような、空から来る雨粒が、ちっちゃな傘一本で対抗している人間相手にこれでもか!って感じで叩きつけてくる。 

 

 

僕が到着した時間は雨が降ってなかったが、ホテルに入って数分もすると、一気に土砂降りの雨。おまけにこの雨、広州あたりの工場の排煙とかをたっぷり吸ってるから、汚い事おびただしい。

 

ニュージーランドでは傘をささない僕だけど、香港ではさすがにホテルで傘を借りて外出。でないと、服が泥だらけになるもんね。

 

さっさとシャワーを浴びていつものバーに顔を出す。香港でも飲み屋街は集中してて、特にコーズウェイベイと言う街には、日本の丸源ビルのようなバー専門のビルもある。

 

そのビルの中にある「C」という店は比較的新しくて、開店してからまだ2年足らず。学生ビザで滞在している子やワークビザを持ってる子、そしてそれ以外のいろんな素性の子、地元の子などが賑やかに地元ネタを提供してくれる。

 

日本でワーキングプアとかフリーターの問題が取り上げれられて居るけど、世界は広いよ。もっと底辺で、生活を一生懸命やってる人もたくさんいる。

 

「香港の景気って言っても、うちらのようなお店はあんまり大きく影響は受けないですね〜。ずっと安定してますよ」

 

「この街、住んでて最低やねん!雨の日とか、隣の人の傘がぶちぶち顔に当たりますやん!」

 

「こっこは~、えっと、ニホンジン、イイデスヨ~、皆さん優しいです〜」

 

香港街角皆それぞれの視点から香港を見ている。でも、オーナーからすれば慣れぬ海外で無理して商売して儲かる「利益」だけを考えれば、そりゃあ地元の大阪で店やった方がいいかもっていう気持ちもある。

 

海外で何かするって、結局は好奇心がどこまで持続できるかだろうと思う。毎日新しい事件が起きて、それを受け入れて対策を考えて、その中で「他所の国」の文化を理解して・・・そういう事が好きな人であれば問題ないけど、そうでなければ海外で生活したり、ましてや商売をするってのは大変だ。

 

それから同じビル内の「N」に行く。ここも日本人が頑張ってる店だ。その日はオーナーが居なかったので、スタッフと気軽にわーわー言って呑む。ここにはカラオケがあるので、英語の歌で盛り上がる。

 

店が午前1時に終わると、同じビルの中にある「Yuzen」と言うバーに、みんなで繰り出す。静かなバーで、カウンターがお洒落だし、マスター(日本人)がイケメン。それに控えめなので、会話を長い時間楽しめる。(お、今日は珍しくしらふだぞ。体内時計は午前6時なのに、まだまだいける)

 

ここは日本人ストレスホルダーがHeavyUserとして利用しているようで、要するに仕事が終わった後の「息抜きの場」として利用されている。

 

面白いことに、ここは香港でバリバリに働くキャリアウーマンにも愛用されている。意外と男性客は少ない。

 

香港ビジネスの戦場では男も女も関係ない。

 

そんな戦場では、大体においては弱っちい日本人男性は甘えんぼになって「まま、ぼくね〜、だっこされて癒されたい〜」とフィリピンパブでおだててもらって喜ぶが、女性は静かなバーで今日一日の仕事を振り返りながら、マスターとの軽い会話を楽しむ。時には女性同士で「何よ、今日日本から来たあのぼけ!やくったたず!」とやってる。

 

やはり飲み屋は面白い。人間の本音が聞ける。昼間はかっこいいことを言ってても、腹の中で考えていることは違う。

 

そんな事を考えながらオークランドで起きたのが午前6時で、それから24時間以上寝ずに過ごして、特に後半の数時間は香港の街で遊んで、朝方の帰りのタクシーに乗ったのも覚えているのだから、まだまだ体力はあるようだ、あはは。

 

香港人民元両替香港は中国と言う大工場を背景に国際ビジネスが飛び交っているが、そこに早い時期から参戦しているのに結果的に見事に取り残された日本人ビジネスマンと、あくまでも「仕事は仕事」と割り切って、昼間の仕事が終わればポロシャツに着替えてホテルのバーで英語で自国人とおしゃべりを楽しむ西洋人の姿が浮き上がってくる。

 

西洋人と日本人の呑み方の違いを感じる。

 

西洋人からすれば、自分の土地で戦争やってるわけではない。あくまでも他国の領土で戦争をして、結果がどうであれ、週末には自宅に帰るのだ。その意味で彼らはホテルに泊まってても緊張している。戦場なのだ、気を抜けるわけがない。だからハメを外して飲みまくることはない。

 

それに対して日本人は、目の前にある問題にのめりこんで、一生懸命になって解決しようと、週末までも仕事をして、呑みに行っても仕事の話となる。そしてその土地を自分のもののように愛する。まるで明治維新の後に台湾や韓国を発展させた絵図と同じだな。

 

その両方を「ばっかじゃない〜?」と眺めながら、それでもビジネスの機会を失わないのが香港人。

 

翌朝は、ホテルから歩いて3ブロックの吉野家の朝食で牛丼を食べる。香港の朝食セットは、牛丼と味噌汁に何故かキムチが付いて26香港ドル。大体400円くらいかな。普通に香港の朝食やで食べると15ドルから20ドル程度なので、割高っちゃあYESだけど、でも客はしっかりはいっている。

 

ちなみに生卵は今は売ってない。「卵ちょうだい」って言ったら、「ゆで卵だけどいい?」と、高校生のアルバイトに聞かれた。ゆで卵は6ドル。半分なら3ドルだけど、一応勉強の為にフルサイズを頼む。以前は生卵を出していたのだが、やはり香港人には人気がないのだろう。

 

ところでアルバイト、何で高校生って分かったのかと言えば、僕が「君、今日は学校は?」と尋ねたら彼女は満面の笑顔で「あ、今日は午後からなんです!」って答えてくれたから。この辺、ほんとに香港の子供は素直で可愛い。日本のような会話不能なひねっくれは少ない。核家族化していないから、ちゃんと社会から礼儀を学んでいるのだろう。

 

早朝の吉野家では、ネクタイにスーツ姿のビジネスマンが、牛麺(つまり牛皿の下はにゅーめん)を食べながら、楽しそうにケータイで家族と話をしている。自宅で朝食を食べてないようだ。これ、香港では意外と普通。

 

こんなメニュー、日本ではあり得ないよねって思うような牛麺だが、香港ではそのほうが地元に受け入れられるのだろう。ただし、うちの子供には駄目だ。あいつらは米と牛肉である。

 

香港ビールそんな事を考えた土砂降り香港。でも、朝飲み終わって街に出ると、明るい空と美味しいビールが待っていた。

 

毎回、実に勉強になる。情報産業に働いている人間としては、情報が命だ。自分だけの思い込みや主観だけではなく、すべての人から色んな知識をしっかり学ばなければと思う。



tom_eastwind at 00:40|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 | 移住相談

2008年06月20日

「貴重品はございますか?」

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日本国内での空港でのチェックイン時。

 

「貴重品はございますか?」

「ああ、あるよ、この二人の子供と奥さんだ。機内に持ち込んでもよいかね?」

「・・・どうぞお持込下さい」

 

又は

 

「貴重品はございますか?」

 

「うむ、これは困った質問だ。何故なら貴重品とは君と僕の価値観の違いによって大きく解釈が異なる。例えばこの地球は、僕にとってとても貴重だけど機内に持ち込めないよね。そうだ、ならば甲子園みたいに地面の土を掬い取って持ち込むか?

 

それにこれこれ、このカバンだって古いけどもう4年も使っているから貴重だよね、例えば君が初恋の彼女と初めてデートした場所って、とっても貴重だよね。さて、君と僕の貴重品に関する考え方の違いについてはどう思う?今から半日もかけて議論すれば、少しはお互いの考え方が理解出来るかもしれないよ」

 

「・・・どうぞ飛行機にお乗り下さい」

 

何か嫌な客と思われるNO−1みたいな書き方だけど、これには原因がある。

 

世の中にはお互いに「話さなくても分かる範囲内での常識」が常に横たわっている。

 

ところがそれを理解出来ない人間にとっては、どうもそのあたりの「合図」が分からないのだ。だから「分かってるでしょ!」と言われても、分からないものは分からない。

 

何が貴重なのか貴重じゃないのか。こういう曖昧で具体性のない部分で相手側の「常識」を押し付けられると、どうも異常に反発してしまいたくなるのが、僕の悪い癖だ。

 

国際線のチェックインで少し楽なのはその辺で、結局民族が違えば常識が違うと分かってくれるから、常に具体的な説明をしてもらえるし、相手を元々異邦人として扱ってくれているから、こっちの話を聞いてくれる。

 

ところが日本の役人には、どうもこれが通じないようである。

 

国際線で日本に到着する際の携帯品・別送品申告書が再開された。これはふざけんなって内容である。

 

ガイジンからすれば「あれ?これ何書くの〜」程度のお笑いだろうが、日本生まれの日本育ちの僕からすると、折角面倒で様々な手続きが簡素化されたってのに、またも古い仕組みが戻ってきて、最悪、日本人やってるのが恥ずかしいって感じ。

 

今日も機内で、前の座席に坐ってた初老の日本人(おっちゃん、クリームホワイトのジャケットにお洒落な縁なし眼鏡、縦じまのワイシャツ、軽そうなスラックスを一枚革の黒皮の靴とつや消しのベルト、丸坊主だけど60歳後半)が、「おいおい、何で今更こんなもん書かされるんだよ!」とキャビンアテンダントに向かって怒ってた。

 

そりゃ普通の日本人なら怒るだろう。自分の国がどんどん落ち込んでいくのを目の前で見るのを喜んでいられる奴は普通じゃない。中央官僚くらいしかいないよね。

 

とにかく内容が自分勝手である。お上が押さえつけて上から目線なのだ。ガイジンに対しても自分のルールを押し付けて申告書を書かすのだ。

 

大体一度止めたシステムを何で再度導入するのだ?時間や手間の無駄を省く為に折角書類を廃止したのに、自国の財政がやばいとなると急激に態度を変えて、自分の金でもないのに日本人が持ち出したり持ち込んだりするのを管理して、いかにして個人の資産を管理して取り上げようかって事だから、泥棒もびっくりな話である。

 

第一この書類、書くほうからすればいろいろ不明な点がある。現住所?それは今回泊まるホテルの事か、自分の地元の住所なのか?他にもいろんな点があるけど、要するに不親切なのだ。

 

でもって今回一番感じたのが「など」である。いかにも役人の言葉遣いだ。

 

日本への持込が禁止されているもの:「麻薬、大麻、阿片〜MIMAなど」となってるが、最後の「など」ってどんな意味?要するに規制する側が何でも裁量で処理出来るように、「など」があるのだ。

 

例えば持病の薬とか風邪薬とか正露丸(香港人に人気がある)とか、乗客からすれば「こんなもんは書かなくて良いでしょ」と思ってても、そしてその場ではとりあえずスルーさせておいても、「など」さえ付けておけば、これから何年後でもこの書類を証拠として「申告漏れ」または「虚偽申告」で訴えることが出来るのだから、実にさもしい心である。

 

大体この内容って、こっちを最初から犯罪者扱いしているのか?って疑問を持ちたくなるような内容で、まともに海外で商売やってる人間からしたら、腹立たしいことおびただしい。

 

大体政府とは最小規制を作るべきで、「これこれは駄目、それ以外は原則OK」とするべきなのに、「原則全部駄目、これだけならOK、でも後で規則変わるかもよ、その時はさかのぼって適用しますからね」では、まさしく自分勝手である。

 

だからこのおっちゃんもかなり怒ってたのだ。これは俺もわかる。実は数ヶ月前に機内と税関で大喧嘩したのだ、それも全く同じケースで。

 

「いつからこんなもんを再開したんだ!」

「いえいえ、書かなくても良いですが、次回はよろしくお願いしますね」

「ふざけんな!あとになってどうこう文句言うつもりだろうが!」

 

結局僕は適当な点はいい加減に書き込んで提出したが、実に腹立たしい。

 

元々政府の役目とは国民の間の利害調整であり、規制は出来るだけ少ないほうが良いのが基本である。昔の中国の王様も出来るだけ規制を作らないことで国民に自由を提供して長期政権を保つことが出来た。

 

でも考えて見ればこのおっちゃん、これはキャビンアテンダントに怒るのではなくて日本政府に怒るべき事柄である。何で被害者が被害者に怒るのだ?こんな規制を導入したのは政府であって、彼らCAではない。

 

このおっちゃんも、文句があるなら空港の税関に言えって感じですね。それにしても日本政府、本当に真綿で首を絞めるようにじわじわとルール変更をしているな。

 

個人資産、戴きに参りましたよ、さあさあ皆さん並んで、この箱(国家の税金箱)にお金を入れてね、てな事だろう。

 

でもね、そんな事やってる間に日本−オークランド便はどんどん減便させられて、その飛行機が7月から北京に飛ぶようになる。

 

5月にヘレンクラーク首相が福田首相を訪問した際も、やんわりとだけど「日本がちゃんとお金払わないと食料は中国に売るよ」みたいな発言をしていた。

 

国内の目先の自分の今日の利益だけ考えてたら、あっと言う間に置いていかれるぞ。



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2008年06月17日

「他人と違うことを誇れ」 非属の才能 山田玲司

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“日本の学校で一番学ばされるのは「立ち位置の取り方」だろう。そんな学校に子供を入れて、やれ名門私立に、もっといい大学に、ブランド会社にと駆り立てる親は、自分の子供の背中に「私は凡人」と言うタグを貼り付けているのと同じ。”

 

“日本の価値観は、いかに「良い群れ」に属すかであった”

 

“でも数多くのオンリーワンな才能を持っている人に共通するのは、子供の頃からとにかく学校が嫌いだったことという。だから学校嫌いは才能のサインだという”

 

過激な言葉が、最初からバンバン出てくる。

 

ただ最初に断っておくと、僕はまだこの本を読んでない。あくまでもある人のブログで書評を読んだだけだ。

 

ちなみにこのクラスのブロガーには、献本と言って、出版社が本を無料で送って評価を求めるのだが、これは両刃の剣。

 

池田ブログへの献本などでは「ばさばさ」に刻まれてしまうこともしょっちゅうであるが、そこを生き残った本は「いける」と思う。僕も良く彼の批評を見てからamazonで購入している。

 

僕はそのブロガーが日頃書いている視点から、その本を追体験する。正直、そのブロガーが高評価しなくても、彼の「けなし方」でその作品が見えることがある。

 

僕がやってる読書ってのは、車の運転と同じかもしれない。

 

「慣れ」だろう。最初の数行を見た瞬間に、文字が絵として目に入ってくる。そこでいけるかどうか、分かる。売れるかどうかという出版社の視点ではなく、「読み物として面白いかどうか」である。

 

17歳の後半で運転免許を取ってから数十年も車を運転して、これが一種の呼吸となっている人にとっては、運転は呼吸並みに普通に出来る。

 

でも、中国の山の中で40過ぎまで車なんて見たことない親父がNZにやってきて運転するのは、呼吸をするほど楽ではないだろう。

 

それと同じレベルで、読書ってのも、ある程度子供の頃から訓練していれば、作者または文章を書いた人の性格とその評価方法を見て、「行間」だけでなく「書かなかった部分」が見えてくるので、書評を読むだけでもなかなか楽しい。

 

さてこの本。僕が書評で読んだ範囲内で書く。

 

自分の子供が凡人であっても幸せに(洗脳されて)生きていければよいと思ってるなら、良い大学に入れればよい。

 

何も考えずに今日と同じ明日が来ると無邪気に信じられて、男は女より偉いと教え込まれて、何の疑問もなく生きていける=動物並みに飼いならされた人生だ。

 

ただ、親が子供の人生を決めてよいのか?子供は親の所有物なのか?と言う基本的な問題は片付いてない。

 

その点ニュージーランドでは、子供は社会の宝と言う考えがあるので、他人の親とか教師が家庭内に入り込んでくる。

 

そして最近ますますモンスターペアレンツという事場が出てきているが、学校がいつからサービス機関になったのだ?

 

学校と親が信頼関係を失ってしまい、その結果、能力のない教師は努力を拒否し、夢も希望もない親は学校の責任と押し付ける、両方共にいる「精神的下流」が学校問題を引き起こしているのだろう。

 

日本の優秀な大学に入れるだけが選択の幅と思っている皆さん、頑張ってください。でもオークランド大学は、東大よりランクが上ですぜ。そして、良い大学を出ても嫁に殺される変態もいますぜ。

 

もちょっと、総合的な視点で子供を見ていればと思う今日この頃です。

 

あれ?あまりに陳腐なせりふになってしまった。。

 



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2008年06月16日

ワイルドファイア読了

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昨日に引き続き読む。

 

とは言っても上下合わせて1000ページの大作なので、出張前に読み終えるかと思いながら、風呂の中でも半身浴でひたすら読み続ける。

 

 

 

とは言っても半身浴はもともと子供の頃からの癖だし、別にこの本だから無理やり半身浴したわけでもない。土曜の午後と日曜の午後で一気に読み上げて、思いっきり汗を出して本を半分近く濡らしながら、やっと終了。

 

かと言ってほかの事を全くしなかったわけではない。

 

受信したメールの返信を書くのは休日なしだから毎日パソコンは開いてる。

 

土曜の夕食は何を食べるかって問題では、ぼくがdaisukiなカレーライスを提案すると「メニューを5個しか持たない人間(カレー、クリームシチュー、おでんもどき、うどんすき、親子丼)が一週間に2回もカレーライスを作ること」に対して猛烈な批判が出て、今回は通常の皮付き豚肉ではなく豚肉スコッチにして調理時間を短縮することで何とか「今までとの違い」を見せることでOKを貰った。

 

しかしこれも結構大変。

 

台所に文庫本を置いて(つるつると滑りやすい台所に、更にそっくり返り安い文庫本を置いて、その上にバランスを取るようにウイスキーのボトルとかを載せる作業)、豚肉や野菜をきざみ(勿論、人参とジャガイモのみ。たまねぎとかあり得ない)つつ、片目で本を読む。

 

これがまた、良い場面になるとついつい2~3ページくらい目が進んでしまう。その間にほっとくと鍋の中の野菜は焦げ付くので、焦げる寸前の香りを最大限の注意で鼻で捉えながら、目はページを走り、口にはモルト&グレーン潤滑油の摂取と言うことになる。いやいや、好きなことを貫くのは大変です。

 

結局その日のカレーは人気が良かったけど、文庫本を読み通すって部分では、今一だったかも。

 

その後も家族とブルースウィリスの「16Blocks」を一緒に観て(出来る限り家族と時間を取りましょう、それが棄てられない為の基本です)、最後の筋書きが「Alternavie」だよね(制作側が予めいくつかの終わりを作っている)、今回初めて観れたよね〜、とか会話をする。会話、大事ですぜ。

 

日曜はりょうまくんとも買い物に行き、以前に買ったソフトをEBで売って、そのカネで新しいソフトを買うという、一枚の購入価格59ドルに対してと売却価格が6ドルと言う見事にEBにはめられたビジネスモデルに騙されて喜び(父親は子供に資本主義を教える時、こんな実物モデルがあった方が印象強くてよいのです)、ついでに資本主義とは何かって、簡単な話をする。

 

でも、こんな風な読み方はあまり良くない。

 

本を最高に味わうならば全く物音のしないホテルの部屋とか温泉旅館とかで、手元にウイスキーのグラスと、テーブルの上にはたっぷりの氷と水、安楽椅子で1ページ目から一気に全部を読み上げることだろう。

 

今回は出張前で仕事が詰まってたこともあり、枕元で数ページ読むなど、本来は自分らしくない読み方をしたせいだろう、今一内容が頭に入ってこなかった。

 

すんごい面白いのだが、じゃあ「デミルの作品の中でもう一回読み返したい順番だと何番だ?」と聞かれると、かなり下位である。

 

「アップカントリー」の面白さに惹かれてはいってきて、それからも「大聖堂」とかも楽しんだのだけど、この2冊は一気に読める環境(機内とか)で、この作品もすんごい面白いんだけど、さて、だからと言ってもう一度この1000ページを読むか?

 

それでも、この本を読んだ後に更に数冊、僕が読んでない「デミル作品」があったので、早速amazonで予約。東京で受け取るようにした。これなら二重注文も起こらない・・・だろう。

 

帯には「恐怖の時代の幕が開く」と書いてるけど、正直、国際情勢においては、すでに幕は開いてますよ。

 



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2008年06月15日

You look really stupid tom

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You look really stupid tom

 

こんなメールが昨晩3通来てた。

 

何気に「I knew that, 知ってるよ、言われなくても」と思いながら発信者を見ると、一応英語名になってるけど、SpamFighterを乗り越えてやってきたSpamである。

 

 

これこそいたちごっこと言うのか、ヴィールス対策をやると、必ずすぐにそれを乗り越える技術で次のSpamが来る。

 

でもな~、その技術革新する力、他で使えないのか?要するに社会の生産性向上に繋がるような技術開発に使ったほうがインセンティブがもらえるよと言う仕組みがないのだろうか。

 

Sydney great resession workerそれともこれが実は社会的にあまり認知されていない男性であり、秋葉原やどこやらでナイフを振り回して無辜の人々を殺して喜んでる連中とは一味違った社会への復讐をやっているのかもしれない。

 

しかしまあ、秋葉原のような単純で目的もないキチガイみたいな行動は、ある意味男性特有の現象かもしれない。

 

 

女性が殺すときはもっと現実的だし、旦那を切り刻んだ奥さんだって、それしか自分が生き残る道はないと判断したし、死体を隠すことも考えた。

 

秋田の女性に至っては、一時は錯乱して自分の子供を殺したものの、その後の演技及び近くの子供を殺すなんてのは、実に「現実的かつ計画的」であろう。

 

このSpamを送ったのは、人種は判らないが根暗な若い男性であるというほうに10ドル賭ける。大丈夫、僕が負けることはない、何故なら発信者を特定出来ないのだから。

 

今日中に読み切ろうと格闘中なのが「ワイルドファイア」ネルソンデミルの最新作である。彼との始めての出会いは約1年前、アップカントリーだった。これはすんごい、衝撃的であった。

 

その後も彼の本を見つけては購入し、現在は約8冊。約というのは、夜中にamazonで注文して、その後その事を忘れて日本出張時に買ってしまって、2週間後に出張から帰ってきて机の上に載ってるamazonからの郵便を開いて、初めて自分のばかさ加減を知るという具合だからだ。

 

「ワイルドファイア」の中でも、彼独特の知的で繊細なジョークが連発される。これ、基本的にはアクション小説だけど、主人公と女性パートナーの会話が実に「知的」で楽しい。

 

引用開始:文庫版394p

女性パートナーと組むことで得をすることもあれば、損をすることもある。概して女性は実際的、かつ慎重な態度を取りがちだ。対して男は愚かしく無鉄砲になりがちである。全世界を見わたした場合、女よりも男の数がすくないという事実がこれを裏付けている。

<中略>

「わたしと出会うまで、あなたが生きていたのが不思議に思えてくるわ」

「これまでわたし、生物の進化と自然淘汰があなたのような問題人間を始末してくれるとばかり信じてたのに」

引用終了:

 

21世紀になりユビキタスが進化して、ほんとに人間が筋力や腕力をあまり必要としなくなったら、その時こそが愚かで無鉄砲な男性の衰退の始まり、amazonesの時代になるだろう。

 

写真は20世紀初頭のシドニーで、大不況の際に生きる術を見つけられずにさまよう男たち。

 

ニュージーランドでは社会的に男女平等が実現されている。

 

うちの会社ではすでにamazonesの兆候が現れている。

 

我が家ではすでにamazonesに占領されている。

 

生物の進化に負けずについていこうっと。

 

ワイルドファイア 上 (1) (講談社文庫 て 11-9) (講談社文庫 て 11-9)



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2008年06月14日

それから旅行業にも注目しています。

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「旅行各社、海外に若者誘う・ライバルはゲーム機や携帯」

 

 若年層の海外旅行離れを受けて、旅行各社が需要喚起に躍起になっている。JTBは通常より2割程度安い学生向けツアーの販売に力を入れ、エイチ・アイ・エス(HIS)はボランティア活動を組み込んだ商品を拡販する。

 

 

昨年の海外旅行者は4年ぶりに減少、中でも20代の落ち込みが目立つ。携帯電話やゲーム機への出費を優先する若年層は、航空運賃が高騰する海外旅行を敬遠しがちで、需要掘り起こしが大きな課題となっている。

 

 2007年の日本の海外旅行者は前年比1.4%減の1729万人。ピークである00年に比べ3%減った。特に20代は前年比5.2%減の282万人と急減。00年に比べると32%も落ち込んだ。海外旅行者全体に占める20代の比率も00年の23%から07年は16%まで低下、海外旅行需要が伸び悩む最大の要因になっている。(18:05)

 

2008年5月の日経ネット記事より全文引用

 

そうなんだよね、旅行業が仲間同士で叩き合ってる間に、市場はすっかりケータイやゲームに盗られている。

 

ところが面白いことに、今旅行業に注目している投資家がいる。日経ビジネスより抜粋

***

それから旅行産業にも注目しています。中国人は過去300年間、様々な制約から自由に海外旅行できなかった。

 

それが今は誰でもパスポートを取得でき、カネも持ち出せるようになった。

 

30年ほど前、突然、ニューヨークやパリの街角で日本人観光客を大勢見かけるようになりました。

 

だが日本の人口が1億2700万人に対し、中国人は13億人います。その中国人が世界を旅し始めたら、どうなるか。

 

世界中の街に中国語の標識が出て、中国の旅行は信じられないほどダイナミックな産業になるでしょう。

 

     **

インタビューに答えるジム・ロジャースは1970年代にジョージソロスと組んで設立した米クオンタムファンドで世界に名を馳せた伝説の投資家。2007年9月、ニューヨークの住居と米ドルを売り払い、シンガポールへ引っ越した。

 

***

2007年にアジアに住まいを移すという事は、1807年に英国に渡る、1907年に米国に渡るのに等しい。1世紀にも及ぶ繁栄が見込める土地にたどり着いたという事です。

***

 

つまり日本出発の海外旅行は落魄れてるし、若い人たちが海外旅行に行かないんだから、若い人が中年になっても、あいも変わらず旅行には行かずにケータイやゲームにお金を使うという事になる。

 

ところがお隣の中国では、丁度数十年前の日本の農協のような団体が、次々と大型バスで世界中の観光地に乗り付けているのだ。

 

先月銀座を回った時も、歩行者天国のすぐ横に大型バスが乗りつけて、そこから団体客がどやどやと降りてきて三越に買い物に行く姿も見かけた。デパートが中国のキャッシュカードを受け付けてサービスを提供しているのだ。

 

ニュージーランドでは今、日系のインバウンド業者は取り扱い客の激減に晒されている。日本人観光客が来ないなら、中国からの富裕層を狙ったインバウンドツアーを手掛けて見ればどうだろうかと、結構マジで考える今日この頃だ。

 

 

 



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2008年06月13日

FundRaising

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コアラのマーチがジャパンマートでバーゲンやってたので、一袋買ってきた。すると竜馬くん、「お父さん、こっちのクッキー買ってよ、ファンドレイジングだよ」と言ってきた。

 

見ると、青くて可愛い手提げ袋にクッキーが山盛りに入ってる。

 

 

おお、そっか、ファンドレイジングね、じゃあお付き合いで買いましょう。で、クッキー一個いくら?と聞くと、一個が1ドルで、彼のノルマは20袋、つまり20ドルだ。

 

財布から20ドル札を出して渡す。このクッキーは会社でスタッフに配ろう。

 

それにしてもこのシステム、日本だと必ず「差別だ!」とか「強制だ!」とか出てきそうなシステムだ。

 

「うちの息子にこんなものを押し付けて、どういう事ですか!」とか「何でうちの学校だけこんなものを買わせるんですか!」とか「子供を商売に使うなんて何事ですか!」とか「もし途中で子供がお金を無くしたら誰が責任を取るんですか!」とかとか。

 

ニュージーランドでは学校の先生の給料は政府から出ているけど、学校の設備や補修の費用は、その学校に通っている子供たちの親が「寄付」と言う形で負担している。

 

基本的な寄付は、学期ごとに親が払う寄付金だ。

 

ニュージーランドの学校は一年に四学期あるのだが、子供は各学期の最初の登校日に袋を貰ってくる、そこに決められた額を親が入れて、子供はそれを先生に渡すのだ。学校によって金額は違うが、うちの子供の場合は一回に60ドル程度?だったかな。

 

このお金はあくまでも「寄付金」なので、もしお金がない家庭なら払う必要はない。お金がなければ寄付は出来ない。このあたりを日本在住の日本人に説明すると「え?そしたら皆、お金があるのに“ない!”なんて言ったらどうなるんですか?」と質問される。

 

でもニュージーランドではそういう発想にはならない。何故なら人は嘘をつかないという「人間性善説」が国民のねっこの所に染み付いているからだ。

 

「お金があるのだ、寄付は当然でしょう、お金があるのに“ない!”なんて言っても、人は騙せても天にいる神様は常に見ていらっしゃいますからね」と言う理屈になるのだ。

 

勿論中には怠け者も嘘吐きもいるんだけど、殆どの人は嘘をつかないし、嘘をついたからと言ってその人を責めることはしない。これが国民性というものであろう。

 

でもってこの基礎的な寄付金の他にあるのが今日のネタ、Fundraisingである。これは学校が必要に応じてお金を集める仕組みで、例えば跳び箱を買うからとなればそれに見合うチョコレートやクッキーを仕入れて子供に持たせる。

 

子供はそれを自宅にもって帰り、お母さんと一緒に近くの家を回ってクッキーを一個一ドルで買ってもらう。または親がまとめて買い取って、友達や職場の仲間に無料で配ることになる。

 

このキーウィのシステム、地元の学校に子供が通っている日本人の母親が掲示板等で「むりやり買わされた!」とか怒っていたりするけど、じゃあお母さん、最初から「はい、オタクの負担は30ドルね」と現金を要求されたらどうする?

 

このシステム、なんにしても西洋的だなと思うが、こういう「寄付」や「善意」を基礎とした、お金がある人は多く出し、ない人は少なく出し合って、それで社会全体がうまく回るってのは「結果の平等」の一つで、素朴だけど良いことだと思う。



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2008年06月12日

住みやすさは世界で5番目

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マーサーサーベイは2008年度の調査でオークランドが世界で5番目に住みやすい都市だと発表した。

 

NewZealand Herald

 

調査対象は215都市で、ニューヨークを平均(標準?)と看做して、様々な項目ごとに点数計算をして、その合計で点数の高い都市は「住みやすい都市」と言う判断になる。

 

調査項目は個人の治安の良さ、学校と教育システム、天候、政治的安定性、個人の自由などが含まれている。

 

アジア太平洋地域ではオークランドがトップで、シドニーは10位、など等。勿論市長は喜びニュースネタにもなる。

 

やっぱり西洋人の立場から見れば、自然が豊かで国民性が穏やかで、仕事のストレスもないし住宅は安いし、良いことばかりって感じなんだろう。

 

ただ、アジア人の場合は価値観が違う。物質文明と呼ばれる米国よりも余程モノに囲まれて生きているし、近くにはコンビニもあるし、家がちっちゃいのは「ユビキタス」、何でも手の届くところにありますって言う意味で便利。

 

だから、オークランドに住んでても「退屈」を感じるだろうし、給料が低くて住居を買えない人からすれば「物価が高い」となるだろうし、最近自宅にこそ泥が入った家庭から見れば「オークランドは治安が悪い」って事になる。

 

もっと言えば、どれだけ一般論として住みやすい国と言っても、個人レベルで「合わなければ」意味はないのだ。

 

その意味で「行けば誰でも幸せになれる」と言う印象は持たない方が良い。幸せな人生を作るのは、環境も大事だけど結局は自分の心持ひとつなのだから。



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2008年06月11日

九州博多棒拉麺

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先週末みゆきに「お父さん、まる、なんとかって棒ラーメンが美味しいから買ってよ」と言われて、てっきり「まるちゃん」、つまり東洋水産の商品だと思い込んでジャパンマートに行った。

 

するとこれ、あれれ、マルタイじゃんか。「九州博多棒拉麺」2食入りです。<すみません訂正です、これ1食でした。袋のサイズは2食と同じだったのですが、二日目に気づきました>

 

 

丸泰ラーメンは九州福岡の老舗ラーメン製造会社である。僕も子供の頃からマルタイ棒ラーメンを常食していた。日清のチキンラーメンとほぼ同時期に販売され、今でも普通に人気のある2食セットだ。

 

本州で売られている縮れ麺ではなく、そうめんのような棒ラーメンで、そこは勿論九州なのでとんこつ、、、、ではなかったのですね、当時は。

 

実は結構普通にしょうゆ味で、もちろん本州のよりは豚骨の使用量も多かったのでしょう、しょうゆ味ですが豚骨の味もしっかりついてます。

 

僕が小学校の当時、ラーメンと言えばマルタイ棒ラーメンが普通でしたね。

 

関東から北の人の感覚で言えば、「ぺやんぐ焼きそば」です。ペヤングの存在を僕が初めて知ったのは、ニュージーランドに移住して日本で移住説明会をするようになってです。

 

関東の人からすれば「あれ?全国版じゃないの?」と思うでしょう。大阪の恵方まきと同じで、誰でも地元限定の商品を全国版と思い込みますよね。

 

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ちなみに僕もマルタイ棒ラーメンは日本中どこでも売ってると信じてた、とても可愛い子供の頃があります。

 

それにしても時代を超えてみゆきがニュージーランドで生活をして、そこでお父さんが少年時代にお世話になった棒ラーメンを、そんな事とはつゆ知らず「お父さん、あれ買ってきて」と言うのは、何かうれしいですね。

 

 

ちなみにオークランドのジャパンマートでは一袋2食入りで8ドル80セント、大体700円ですな。

 

僕が子供の頃に食べてた元祖の味「即席マルタイラーメン」は日本で1袋145円、今日買った「九州博多棒拉麺」は220円です。輸送費、廃棄コストを考えればそんなものでしょう。南半球で食えるだけで、十分幸せです。



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2008年06月10日

「豪商伝」 南原幹雄

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鹿児島県の指宿と言えば、昔からの温泉地として有名である。近くには鹿屋と言う旧日本空軍基地があり、特別攻撃隊=つまり神風特攻隊が片道切符で南の海に飛び散った場所でもある。

 

 

この指宿に江戸時代末期に生まれた豪商「浜崎太平次」の後半生を描くのがこの本だ。ちなみにこの「たへいじ」は代々名主が継ぐ名前であり、本人は八代目で、別に本名?を持っており、本文中に書かれている。

 

日本は鎖国時代でも実際は少しだけ外国と取引をしていた。その窓口が長崎だったってのは多くの人が知っているが、実はそれ以外にも鹿児島から沖縄ルート、函館からロシア、北中国ルートなんてのもあり、「上に政策あれば下に対策あり」の商人は、四方を海に囲まれた鎖国日本で、実は長い間「抜け荷」=密輸をやっていたのだ。

 

その密輸も言葉は悪いが、幕府がやれば貿易と呼び、たまたまその下にいる藩がやるから政府から見たら密輸となるだけで、藩からすれば一番の納税者、立役者である。やっていることは全く同じだ。

 

だから幕府としても、強い藩を相手にあからさまに喧嘩する事は出来ず、薩摩藩の抜け荷などは公然の事実ではあったが、江戸時代を通じて幕府はあまり口出しをしてこなかった。

 

抜け荷の事実を調べようとして幕府は多くの忍者を薩摩に送り込んだのだが、誰一人として戻ってこずに、このような片道切符の使命をいつしか「薩摩飛脚」と呼ぶようになった。

 

そう言えば数ヶ月前には「沖縄密貿易の女王」も読んだけど、島国日本とは言っても、海の道さえ知ってれば中国本土にいつでも行けるし、実際に日本人は本来それだけ外に出る民族なのだ。

 

平清盛の時代は「海国誌」で海の道を押さえて唐「中国」との貿易をこなして莫大な利益を上げて遂には政府を掌握した。薩摩の豪商は更にそこから沖縄、北方まで営業基盤を広げてビジネスを拡大して薩摩藩を大いに潤わせた。沖縄密貿易の女王は米国などとの取引をやって戦後の沖縄で島民の生活の一部を支えた。

 

ところが、儲かると分かった政府は、すぐに個人の貿易を邪魔して法律を変えてしまい、政府のみが利益を得ようとした。

 

でも、政府が国民の税金を貰ってやるべき仕事は貿易か?どう考えても違うよね。貿易は民間に任せて、政府は国民全体の利害関係の調整と治安、国防でしょ。

 

それも、国が国益を考えるとなった非常時に強権発動で一時的に貿易を一手に押さえる事はあっても、それが常態化してしまえば社会主義であり、政府のみが利益を得て国民は餓えるのみという事になる。

 

いつの時代も、政府の腹のど真ん中に穴を開けていく奴がいた、そんなさわやかな気持ちにさせてくれる一冊だ。

 

ちなみにこの作者、他にも歴史小説やノンフィクションをたくさん手掛けている。

 

 

豪商伝―薩摩・指宿の太平次 (角川文庫 な 10-33)



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2008年06月09日

もう一つの事件

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もう一つの事件

 

ニュージーランドは天国じゃないってのはいつも書くことだけど、昨日の夜9時にオークランド南部でこんな事件が起きた⇒英文はニュージーランドヘラルドから全文引用。

 

英文だと長いので要約すると、オークランド南部のマヌレワ地区で酒屋を営んでるインド系住民の店に夜の9時ごろラップ姿の若者がやってきて、ライフルを突きつけて受付にいたインド系の若者を撃ち殺して金を奪って逃げたという話だ。

 

まずおーくらんどと言っても、道路一本隔てて全然治安が違うというのが一般的な認識。そしてマヌカウ、マヌレワなどのオークランド南部は、地区全体が非常に治安が悪いのも事実だし、一般的にもそう認識されている。

 

僕自身、数年前にある事件の関係でほぼ毎月この地区の裁判所に通ったが、とにかく裁判所は刺青だらけで薄汚いぼろシャツ着た、明日の事等何も考えてない連中ばかり。それが数を頼みにぎゃあぎゃあ騒ぎまくってる。要するに一人じゃ弱いのだが、群れると強くなる馬鹿連中。これが裁判所の待合室ですぜ。

 

あそこに行けば、日本人の10人に1人くらいは「すぐ帰らせてください、ここから出してください」と言うだろな。あとの8人くらいは、びくびくおどどどしながら、とにかく目が合わないようにするだろう。まともに正面を見ているのは、かなり辛い作業。

 

犯罪起こした奴がガッツポーズで裁判受けて笑って、そこで判決受けても、「お、そうか、今晩の夕食はあそこで食べるんだな」程度の感覚である。

 

勘違いした正義派とか、たまたま自分が今オークランド南部に住んでるからと過激にこの地区を擁護する日本人もいるけど、じゃあ君さ、裁判所に行ってみなよ。週末の夜のマヌレワのショッピングセンターで車止めてじっとしていなよ。

 

理想や思い込みで語るのは構わない。ただ、よい面と悪い面の両方を理解した上で外国生活を覚悟しないと、後でとんでもないことになるという事だ。

 

実際、僕はお客様が「オークランドの治安はどうなんですか?」と聞かれれば、北安南険と話す。するとそれを聞いた人が「まあ、なんて人種差別なの?!南でもよい人もいるわよ〜!」と叫びだす。

 

いやいや、叫ぼうが喚こうがそれはあなたの自由だけど、僕の仕事は正確な情報をお客様に伝えることであり、その結果オークランド南部の地価が下がったと言われても仕方ない。

 

オークランド南部においては、このような事件はまさに「もう一つの事件」=どこにでもあるようなことなのである。

 

移住を考えるなら、NZの治安だけでなく自分が住む地区の治安、更にはその中でも自己防衛を徹することは基本だと思う。何せこの事件が起こって警察が来るまで30分近くかかっているのだから。

 

Can you help? Ring the police on (09) 295-0200

A liquor store owner who was callously shot in the chest at close range - despite holding his hands in the air and complying with a robber's demands - died early today.

Navtej Singh, aged 30, had been in a critical condition in Middlemore Hospital since the robbery in Manurewa on Saturday night.

 

The raid and the cold-blooded shooting were captured by the security camera at the Riverton Liquor shop in Riverton Drive.

The video images show three hooded men, one holding a gun, entering just after 9 o'clock.

 

As two of the robbers helped themselves to boxes of beer, the armed man pointed a low-calibre .22 firearm at Mr Singh and his colleague Gurwinder Singh, who were standing behind the counter.

 

The footage shows Gurwinder Singh walking around the side of the counter and holding his arms up in the air as if trying to reason with the armed man.

As the gunman swings the weapon towards Navtej Singh behind the counter, Gurwinder Singh escapes out the back of the shop.  ents later Navtej Singh is shot in the chest.

 

As the shop owner falls to the ground, the gunman reaches behind the counter and takes the cash drawer with help from the other robbers.

 

Last night, neighbours of the store were reluctant to speak for fear of retribution from gangs, which they say are rife in the area.

 

Teenagers hanging around the shop told the Herald they weren't surprised when they heard about the shooting.

 

"It was just another day," said one. "There's always street gangs hanging around here. There's always fights in this street."

 

Gangs had been to the block of shops since the shooting and tagged them with their respective signs.

 

The teenager said he thought he knew who the robbers were but he did not want to "snitch".

 

Another teenager said he was in the area soon after the shooting and saw the victim on a stretcher being put into the ambulance.

"He had his hand on his chest, covering where he got shot. He didn't say anything, just lay there quietly."

 

A neighbour, who buys liquor from the shop every week, said the victim was "really nice. I got to know him quite well because I went there all the time ... When I heard, I felt sick. I couldn't sleep all night."

 

The hold-up is the latest in a series of attacks on Indian store workers. In January, Krishna Naidu, 22, was stabbed as he worked at his parents' superette in Clendon.

Concerned community leaders held a meeting with Police Minister Annette King afterwards.

 

Auckland Indian Association president Harshad Patel last night said Indians happened to own a lot of dairies, service stations and liquor stores in Auckland.

"It's not racial," he said. The violence was aimed at the stores where Indians worked, not at Indians themselves.

 

Detective Senior Sergeant Dave Pizzini last night described the latest shooting as "brutal and callous", especially given the co-owners were compliant with the robbers' demands.

 

"Anybody who thinks they know who these three are, we are really appealing for them to come forward. Give us a ring in confidence, because they need to be stopped. They need to be brought to justice before anything else happens."

The man who fired the gun had a chequered headpiece under his hood and a cloth over his face.

 

The other two robbers had details on their sweatshirts, one some sort of name brand and the other a white Maori-style pattern.

Mr Pizzini said it was hard to estimate their ages but at least one was possibly in his twenties.

 

The gunman was about 183cm (6 feet) tall. The other two were shorter.

The firearm used had a wooden stock and a dark full-length barrel with a small sight at the end.

 

Mr Pizzini said the police had carried out door-to-door inquiries, and while there were no "red hot" leads detectives were investigating possible links to other robberies in the area.

 

The police were keen to hear from anyone who might have seen the robbers or their dark-coloured four-door sedan, either parked near the shop before the raid or speeding way from Riverton Drive afterwards.

 



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2008年06月08日

居酒屋飛行機

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今朝のニュースで居酒屋タクシー問題がNHKなどで取り上げられて、新聞社も早速叩きに入ってる。そこで早速池田ブログを開くと、若手官僚から民間サラリーマンまで、いろんな立場の人の書き込みが入ってる。

 

 

ある若手官僚は「ビールは倫理違反、金券は収賄」と書いている。何故なら彼らの受け取ったビールは許容範囲内、金品は違法と言う認識である。

 

ただ今回の問題、書き込み全体の雰囲気からするとこの意見に集約されていると思う。

 

「個人的には、無駄な空回りで深夜残業の皆さんには、タクシーとビールくらい良いのではないかと理解したい気分です。もっと壮大な無駄が幾らでもあるでしょう。ちなみに私は官僚とは無関係の一市民です。」

 

実際今回の居酒屋タクシーのように許認可事業者=タクシー運転手から国交省の役人がビールを貰うと収賄なのか。

 

それでは農林水産省の役人が居酒屋で、その店がお得意に出してる「突き出し一皿」を無料でもらったら収賄か?

 

民間企業でタクシーをいつも使う人が、長距離の車内でビールを一本貰ったら業務上横領か?

 

おいおい、これこそ居酒屋の議論だろ。そんな事を言い出したらきりないような話を、何でやっているんだ?

 

昔航空会社はどこもマイレージなんてなかった。それが1970年代頃から、顧客囲い込みの為にマイレージを導入するようになり、今ではすべてがマイレージである。

 

じゃあ役人が公務で飛行機に乗ったら?勿論マイレージは付くだろう。それはどうなるのか?役所がマイレージを一括管理しているのか?それとも役人は、マイレージは不要なのでその分運賃を安くしてくれと交渉しているのか?

 

ちょっと気になったので、池田ブログに書き込みをしてみたら、早速お二人中央官僚(と推測出来る)から返答があった。

 

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若手官僚

マイレージについては、省内でもいろいろ国会やマスコミから問われることになろうから、法律的につめ、航空会社ともいろいろ協議したようです。

 

その結果、まず、マイレージ分は職場でキープしたり、マイレージ分を減額することは航空会社は出来ない、しないということでした。そんなことすると自分の会社を続けて使って欲しいからマイレージ制度を作っている航空会社として制度の意味がないらしいです。

 

また、法律的にも、個人にたまったマイレージを役人がアップグレードや支払い等公務と関係ないことに使っても問題ないということだったそうです。その種の質問主意書に対する答弁もあるそうなので、検索してみてください。


 私個人は、以前相当海外出張がある部署にいてものすごいマイルがたまりましたが、商品券に換えたり、自分自身や家族の私用の航空券に換えるのは、あきらかに税金で公務のため支出してもらったものに対する使用方法として倫理的に自分自身が気持ち悪いので、一切私用せず、その後期限が来てしまい、マイレージが消えてしまいました。公務の出張のエコノミーをビジネスに変えるのはいいんじゃないかとは思いますが。

確かに、タクシー問題をきっかけに、マイレージの変換やいろんなポイント制度についても波及しそうですね。

なんら参考まで。

 

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公務出張のときはマイレージ登録してません。そもそも一番安いフライトになるので航空会社選べないし。それでも、ビールにおつまみはいただきますから、「居酒屋飛行機」として指弾されるかも。

もっとも、最近はエコノミーではアルコール有料のフライトも多いですね。いちおう制度上はビジネスに乗れる地位ですが、旅費はあくまでも「予算の範囲内」しか出ないので、格安エコノミーばかり。液体持ち込み規制が厳しくなってからは、免税のはずなのになぜか外界より高い(でも機内より安い)成田のセキュリティチェック後の売店でビール買って持ち込むこともあります。

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役人さんの世界もなかなか一筋縄ではいかないようだ。全体が、どこかを押せばどこかが引っ込む中で、皆が自分個人の最適値を求めているから、結果的に全体が作動しなくなっているのだ。

 

部分の無謬(むびゅう)全体の誤謬(ごびゅう)が、ここにもある。 

 

ただ、役人の意見もきちんと公開していくべきであり、これを煽っているマスコミ連中、お茶の間のネタでお茶を濁さないで、きっちりと本質まで突き詰めてほしいものだ。

 

 

 



tom_eastwind at 00:19|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 | 日本

2008年06月07日

タックスシェルター 幸田真音(KOHDA MAIN)

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作者は若い頃から国際金融の世界で働いてきたプロの金融ビジネスパーソンである。その金融知識を生かして書かれた作品は、昨今の経済小説作家の中では存在感が増している。

 

僕も彼女の本はこれが第三作目であり、学べるものが多い。

 

 

従前の日本の経済小説とは結局銀行内の人事とか営業とか、貸し付けた先と一緒にビッグプロジェクトを推進していくなんてのが中心であった。

 

昭和の時代の銀行の仕事は、自転車でお金持ちの家に行ってお金を預かることであり、実質的な運用は国家体制の中でやっていたのだから、現場の銀行員には国際金融の知識は全くと言ってよいほど必要なかった。

 

しかし1998年の外為法の改正により国際化への道が開けた日本のお金は、海外に流れるようになった。

 

しかし多くの日本人は今だ海外に進出しようとしても出来ない。例えば動物実験でも、長い間檻に閉じ込められていた動物は、檻を無くしてもそこから出ることが出来なくなるという話を聞いたことがあるけど、それとほぼ同等であろう。

 

その意味で本書のように、海外にしっかり目を向けて自分の頭で考えなさいという啓蒙本の存在は良いことだと思う。

 

特に「租税回避」を主題にしたこの本の中でも最も賛同したい部分を抜粋する。

 

資本家****

 

税金は取られるものではなく「社会参加」であるという意識を持つこと。そしてタックスペイヤーとしての自覚から、社会における厳しいチェック機能としての存在になることが求められているのではないか?

 

 

その通りである。税金を盗られたと思うから、盗人の金の使い道は気にならないと言う感覚だろう。

 

そうではなくて、税金とは自分と家族がこの社会に生きる為の投資なのだから、投資したお金がどう使われるかと言うのはしっかり見ていこうよというメッセージ。

 

そりゃそうだ。もしあなたがどこかの会社の株を買ったとしたら、毎日その株価を見るでしょう。経営者が変なことをしたら株主総会で文句言うでしょう。

 

なのに何で、日本株式会社の株を持っている皆さんは、誰も政府のやることを気にせずに、経営者や社員がとんでもない無駄をしているのに、その時は文句言わないの?

 

それはすべて、檻につながれた動物という感覚を持っているからだ。嫌なら株を売って出て行けばよい。他の会社の株を買う⇒他国で納税すればよいのだ。自分が納得して納税できる国で生活をすれば良いのだ。

 

タックスシェルターでは登場人物の一人は海外で生活を始める。海外の壁はそれほど高くない、あなたが日頃自分を磨いていれば。

 

ただ一つ不満なのは、この人の本は読んでても面白みがない。

 

「本は、何よりもまず、読んでいて面白くなければいけないと思ってます」とは五味川純平の言葉だが、そう、この作者には、せっかくのネタなのだから、全体のつじつま、登場人物の整合性、最後のオチなど、あちこちに不満が残る。宮部みゆきの門を叩いて学んで欲しいと思う。

 タックス・シェルター (新潮文庫 こ 29-8)

 

 



tom_eastwind at 12:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 | 最近読んだ本 

2008年06月06日

南極でペンギンに氷を売る。

 

「先生、頭が痛いんですけど」

「ほう、どの辺が痛いんですか?」

「ええと、子供の歯医者のお金が払えなくてね〜」

「うちじゃないですね」

 

 

問い合わせを頂くのは有難いのだが、時には「うちじゃないですね」と言うこともある。

 

「ijyu@」というアドレス宛てなのに、何故か「今年のスキー場はいつオープンしますか?」の問い合わせをしてきたりする。スキー移住ならそれで良いのだが。

 

今週は気合を入れて臨んだ一週間だった。来客もあるし問い合わせの返事も作るし新しいプランを作ったり、やる事てんこ盛り。でも、すんごい充実した一週間でもあった。

 

やはり日本で現役でビジネスをやっている人は凄い。全然発想が違う。毎月日本に行ってるからそれなりに今ニュージーランドでビジネスをやっている人には負けてないと思ってたが、日本の東京のど真ん中で最先端の仕事をやっている人には敵わないなと脱帽である。

 

インターネットの可能性を追求していけば、結局技術ではなく、ITをどう使うかと言う発想の問題になる。

 

自由な発想が出来なければOUTであり、日本のような暗記教育をやってる社会では子供の自由な発想がもぎ取られているから、結局日本では頭が良すぎて自由な発想をし過ぎて学校をドロップアウトしたような「変な子供」がITの世界を引っ張っていくんだろうなって思った。

 

国境がある。日本では法的に無理。ならばNZにサーバーを置き、NZでは合法的なビジネスを構築して、それを日本でウェブサイト上で販売すればよいのだ。後は、何を売るかだけを考えて見れば、自然と恐ろしいくらい色んなビジネスが出てくる。

 

これは、すでに僕もやっているビジネスモデルだけど、今まではお客様の業務の2割程度を取ればいいかなと思ってた。でも、新しい発想でいけば、お客様の業務の10割を狙えることに気づいた。

 

よっしゃ、取りにいくぞ、やる気出た〜!

 

実は月曜日に1年前の病気が再発して随分右手首が痛かったのだが(King of Painと言われるくらい骨折したかと思うくらい痛い)、仕事が楽しいし、その上忙しくてメディケアに行く時間も取れずに結局病院に行ったのは金曜日。そのまま自宅に戻って療養である。

 

この痛み、半端でなく、普通に自宅や会社のドアノブを回すことが出来ない。お箸も満足に持てないので、お客様と食事の際も、ばれないようにするのが大変だ。

 

来週も二組の来客あり。さあ、5万人計画も、dandan進んでくるぞ。

 



tom_eastwind at 23:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2008年06月05日

石油と父さん

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「お父さん、何で石油価格が上昇しているの?」

 

竜馬が英語で聞いてきた。

 

竜馬の空手の練習の帰りにお母さんがガソリンスタンドに行って、おそらく「ナンなのよ、この値上がり〜」とか言ったのかな。

 

 

 ニュージーランドでもガソリンの値上がりは激しく、現在は1リットル2ドル=170円くらいになっている。

 

 

「じゃあさ竜馬くん、ここにおせんべいが一枚あるよね」と、水割りのつまみに置いてたせんべいをネタに、おもむろに授業の開始。

 

「うん、でも僕あんまり好きじゃない」・・・そんな事聞いてないし。

 

「じゃあさ、もしこのせんべいを竜馬くんが持ってて、中国がこれを1ドルで買いたい、インドは1ドル50セントで買いたいって言ったら、どっちに売る?」

 

「そりゃあインドさ」

 

「そうだよね。それで今は、インドや中国でどんどんたくさん工場が出来て石油が必要なんだ。じゃあもし竜馬くんがシドニーで石油を売ってて、インドの人と中国の人が買いに来たら、どっちに売る?」

 

「うん、そりゃインドだよね、だって1ドル50セントだもんね」

「そう、でも、今までも石油を使っていた国だって石油が必要だから、今世界中で皆石油の値段を買いたいよね、そしたらどうなる?」

「あ〜、そうか〜・・・でも、それであまり高くなったら誰も買わないよね、そしたらどうなるの?」

 

「そこまで値段が上がったら、天井だよね。これが経済の原則だから、よっぽど必要な人じゃない限りガソリンを使わなくなる。つまり、今までマイカーで会社に通勤してた人がバスに乗るよね、そこで石油の値段が上がらなくなるんだよ」

 

「何で?僕石油持ってるから、売らなくてもいいもんね」

 

「例えば竜馬くんがせんべい持ってる。でも高すぎたら誰も買わないよね。でも竜馬君はせんべいを売らないとキャンディを買えないよね。だから竜馬くんはその時にせんべいを売るでしょ。それが適正価格って言うんだよ。石油は飲めないけど、キャンディは舐めれるじゃんか」

 

「へ~、そうなんだ、分かった!お父さん!」 納得した様子。

 

今日は竜馬くん相手にこんな会話をした。勿論石油業界で暗躍しているブローカーやファンドの動き等を今竜馬くんに話しても分かるはずはない。でも、最初から「しらねえよ」とか「うるせえよ」なんてやっていては、本気で子供に何かを教えようと思った時には話を聞いてくれない。

 

先週から物凄い勢いのイソガシさ。でも家族の時間は取らないと、将来的な費用損失は大きいですぜ。

 

出来るときに出来ることをする。後回しにしない。もっとがんがろっと。

  



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2008年06月04日

連休明け

ほんっと、この国はのんびりしているってのか、三連休明けの昨日は、高速道路(勿論無料)も空いてるし、レストランもがらがらで、いつも夕暮れ時には満席になるバー「オキシデンダル」までもが、がら空きだった。

無理して働く必要はないけど、一応今日から出勤日でないの?と聞きたかった昨日でした。

昨日は忙しすぎて写真をUPするひまもなく。

 

それにしても日本民族大移動、始まったか?そう思うくらい、お問い合わせが激増。

 

 



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2008年06月03日

四川大地震と日中外交

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四川大地震を利用した日中外交が地面下で盛んに行われている。

 

「援助をするけど自衛隊機で行っても良いですか?」

「えっとですね、私はOKなんですけどね、ちょっと上がね〜」

「あ、そうですか、それならまた次回と言うことで。ところで今回は、黙って飛ばして実績作る予定だったのに、どこから話が漏れたんですかね」

 

 

簡単に言えばこういうところだろうが、詳細はこちら。

 

http://tanakanews.com/080601SDF.htm

 

ただ、今間違いなく中国は日本に向けてメッセージを送っている。

 

「仲良くしようぜ」

 

そうは言っても中国も一枚岩ではないし日本などはばらばらに粉砕された石なので、お互いに落としどころを模索しながらの外交が続くのだろう。

 

今後米国の凋落が始まり、日本は自分が没落している中では、中国と組むことには大いに意義がある。

 

ただし気をつけないといけないのは、中国の基本的姿勢は「俺が一番であり、日本が二番手であり続ける限り仲良くするが、決して俺を追い抜くなよ」なのである。

 

勿論現代の社会でどこかの国がいつも一番であり続けるなんて無理なのだが、中国の皇帝は世界の誰よりも偉いし、その臣民である中国人は世界で一番偉い人種なのだから、気持ち的には一番にしておかないと怒るのだ。うちもそうだからよく分かる、はは。

 

この点、日本人は相手を尊敬する事は得意だし、偉くもない相手にも色が白いってだけで頭を下げてへこへこするのだが、一度つけあがると調子に乗ってどこまでも舞い上がってしまう「のぼせ」という気質がある。

 

これが、昭和初期の中国への無理な侵攻を招き、後にベトナム戦争並みの泥沼に巻き込まれてしまい、ついに第二次世界大戦で大敗を喫するまでに至った。

 

あの時日本に「兵站」という戦争における最も基本的な知識があれば、そして過去の戦争の歴史を組織としてきちんと読み込んで記憶していれば、絶対に戦うべきではなかった事は自明の理である。

 

バブルも同じで、世界中のどんなものでも買えるくらいの金が入ると目がくらみ、その後の15年は誰しも目を覆いたくなるほどの悲惨な結果となった。南海バブル、チューリップバブル等、経済学の本を読めば学べることだし、大学で学んだハズなのにこれも記憶から無くしてしまったか。

 

要するに日本人、良い意味でも悪い意味でも、「喉もと過ぎれば熱さ忘れる性格」で、それがあっさりとした点でもあれば失敗する点でもある。

 

これが国家レベルでも同じで、結局失敗の歴史から学ぶことが出来ないし、てか、すぐに歴史を忘れてしまうという特質を持っているのだ。

 

これが日本人の前向き志向の一つの原因であり国が成長するばねともなっているけど、駆け引きの下手さを露呈してもいる。

 

だから中国との取引でも、最初は相手を尊敬して仕事は進むだろけど、そのうち調子に乗ってまたも足元すくわれて、気づいたら中国の属国になってたなんて事だけは避けたいものだ。

 

じゃあどうすれば良いのか?

 

相手に対する知識もないままにいたずらに怖がったり嫌がったりせずに、日本として毅然とした態度を取る、間違いは素直に認める、相手の面子を大事にする、常に相手よりも勉強をして主導権は手放さない、などが日本人に出来れば、中国はこちらをきちんと尊敬してくれてよき隣人になれると思う。

 

特に面子は大事でっせ。

 

 



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2008年06月02日

otaku

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土曜日はりょうまくんと買い物。

 

2週間も自宅を空けてたので、久しぶりにTAKAPUNAのおもちゃやでWar Hammerを買う。

 

 

 

店内ではyugio−!とかやってますね〜。遊戯王。皆熱くなって黙り込んでやってます。

 

その横ではWAR HAMMERで遊ぶ子供もいます。

 

よく見ると、立派な社会人もたくさんいます。おやじもいます。

 

おたくですな、要するに。

 

otaku sakusha

 

 

僕はゲームの遊び方はよく知らないけど、人形の塗装をやっている人たちは、なかなか大した腕前だと思った。

 

 

しかしまあ、顔が、やっぱりおたく・・・。

 

 

 

キーウィと言うとどうしてもアウトドア派をイメージするけど、週末の午後にこんなおもちゃ屋で真剣な顔つきでプラモデルに色塗ったり遊戯王やったりしているのも、間違いなくキーウィです。

 otaku sakuhin

 

 しかしまあ、こうやってTAMIYA(日本製)のプラモ、遊戯王、ガンダムなんてのが大流行しているのを見ると、細部に拘る日本人の技術は、世界のトップクラスだな=と益々感じました。



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2008年06月01日

仕入れ

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先週金曜日の夜は家族と一緒に山水で食事。忙しかったのだろう、料理の出る順番がばらばらで、ありゃ良くないな。

 

その後は僕の最も重要な仕事であり、製造業で言えば仕入れの部分にあたる市場調査を行う。

 

これは本当に大事で、僕の場合は在庫を持たないビジネスなので、とにかくどれだけたくさんの情報を仕入れてそれを分析してお客様へ有用な情報にするかがポイント。

 

だから常に現場で最新かつ正確な情報を取得する必要がある。とくに、紙に書いてある規定と実際の運用が違うなんてのはどこの国でも当然であり、その為にはやはり現場の話をしっかり聞きこむ必要がある。

 

と言う言い訳を家族の前で30分ほどする。奥さんは半分笑いながら聞いてる。

 

8時過ぎにはいきつけの居酒屋に顔を出す。ここのスタッフ、まだ学生だけどかなりなイケメンで、こいつ絶対ホストだぜって思うような容貌だ。おかげでお店のお客の8割が女性だ。人は見た目で評価するな!ちぇ、ひがみたくもなるぜ。

 

カウンターが満席だったので、イケメン君は僕にテーブル席を勧めてくれた。そうこうするうちに、仕事帰りのおやじが一匹捕まった。

 

おやじ、年は僕より少し下だけど、長いこと旅行の仕事もやってて、顔も体もごつい。

 

おやじ、ふらっと店に入ってきて、さらっと周囲を見渡して僕を見つけると、何も言わずにすたすたとやってきてさっさと坐る。

 

「おれ、ビールね」勝手に注文してやがる。

 

「どうよ、最近?」

 

その前にさ、「あれ?今日は一人?」とか「坐っていい?」とか、聞かないか?

 

「俺は今日は偶然に一人でここに坐っている。今は飲みに出てて、偶然時間はある。今から君の話を聞くだけの心の余裕もある」

 

てな感じで、お互いの馬鹿話が始まる。

 

「今年のNZへの渡航者数は、もしかして10万人切るかもよ」

「やばいじゃん、旅行業界。中国からの渡航者が12万人だし、韓国にも抜かれるのは時間の問題だよね」

 

旅行業者に関する悪い話を、二人で散々大声でしゃべりまくる。「馬鹿どもが、ナンもせずに座して死を待つつもりかい」

 

たぶん周囲には旅行業で働いてる連中もいるんだろうな。でもこれは、彼らも聴く耳を持っているなら是非とも聞いてもらいたい内容だからと、二人で今後の旅行業が目指す方向性の話などをする。

 

そのうち「ちわっす!」と声をかけてくる取引先とも時々挨拶しながら、馬鹿話は盛り上がる。

 

こういう連中は、いろんな情報を持っている。特にこいつは、日本の情報に強い。でもって、体の半分はまだ日本に置いてるような奴だから、あまりNZに思いいれもない分、NZに対しても結構批判的な意見を展開する。

 

時々こっちも熱くなって、周囲が黙り込むような大声で怒鳴ることもあるのだが、そこはイケメンスタッフ連中も慣れたもので、けろっとしながら「tomさん、飲みが足りないっすね〜」とかちゃちゃいれをしてくる。

 

NZが良い国かどうかなんて、そんな抽象的な議論に意味はない。僕の仕事は、お客様が個人生活のレベルでNZを楽しめるかどうかである。

 

カネがあってもNZで不幸な生活をしている連中もいれば、カネがなくても楽しく生きてる連中もいる。そのどちらもNZで生活をしているのだから、NZが良いかどうかなんて議論に、あまり意味はない。

 

途中で山水のスタッフも合流して一緒に飲む。経営者レベルの連中の話も役立つが、現場で働いてる女の子視線から見たNZも、とても興味がある。

 

そう、生きるってのは小難しい理屈ではなく、単純な感情なのだ。今日は野菜が良くなかったとか、魚の新鮮なのが増えたとか、アパートの家賃の電気代が月10ドル上がったとかどうのこうの、そんな事の積み重ねがNZでの生活の気分を作り、それが生活の喜びとか苦しみになるのだ。

 

そうやってしっかりとネタの仕入れをする・・・。あまりの忙しさに何故か途中で記憶がなくなり、気がついたら自宅のベッドだった。「おお、仕入れとは大変だ、あはは」と自分で言い訳しながら、家族の夕食の準備を始める。今日はクリームシチュー。

 



tom_eastwind at 12:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌