2008年11月

2008年11月30日

葡萄の色 プラムアイランド2

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葡萄がたわわになっている。けど、どう見てもあれは紫。何で紫色の葡萄がピノ・ノワール(フランス語で黒)という種類で、そいつがアルコール入りのグレープジュースになると赤ワインと言うのか。

 

 

フランス人が色盲なのかどうかは知らないけど、どうせなら「怒りの葡萄」って銘柄を作ればよいのにね。

 

そんな感じで軽快に進む中盤。しかし後半は一気に推理、戦いと進んでいく。

 

僕の子供の頃の米国地図では、ワシントンが米国東海岸の一番北にあり、ニューヨークが下だと思ってた。

 

でもって、ナッソーという場所は米国の思いっきり南東にあって、マイアミから行くところだろうくらいに思ってて、それがニューヨークから移動できる距離にあるなんて思っても居なかった。

 

ナッソーが実はニューヨークのすぐ近くにあるってことを知ったのは、社会人になって10年目くらい。

 

たまたま第二次世界大戦を扱ったある小説で犯人がナッソーからドイツに逃げる準備をするのだが、その場所がナッソーで、台風の中を主人公がニューヨークから車で追いかけていくという場面があったからだ。

 

まあ地理に関する知識なんて誰でもそんなものだろう。アメリカ人でもイラクの場所が分からないんだし、食べ物に関して言えば日本を訪問した有名な歌手が「どんな日本食が好きですか?」との記者の質問に「飲茶」と答えたのも有名な話だ。

 

プラムアイランドだからって僕がニューヨークの近くのナッソーを知らない理由にはならないのだけど、「プラムアイランド」はナッソーより更に東、ニューヨークから車で3時間かかるノースフォークの更に東に浮かんでいる島だ。

 

政府農務省の動物疫病研究所があり、そこでは動物の病気を調べるだけではなく動物を病気にして殺す細菌とか、そいつを人間相手に使って殺す細菌兵器を作っている、みたいな話もある。これが本当かどうかは確認されてない。

 

けどココから先の文章は北海道職員が平成7年度に海外派遣された際に作成された報告書の一部です。

*抜粋開始*

実験棟は、機密構造で棟内を陰圧に保ち、給排気系に超高性能フィルターを装備する病原体封じ込め方式を採用している。内部は、取り扱う病原体の種類や取扱い方によって、陰圧の程度により、レベル1からレベル3に区分されており、扉の開閉はエアロック方式である。実験棟に入る際には、身につけているものをすべて、予め用意されている滅菌済みのものに替え、出る際は、厳密たシャワーアウト方式がとられている。

職員は、総勢約100名で、診断部門(海外病診断研究所)には5名の獣医師とテクニシャンなど23名が、研究部門(動物病センター)には60名が配置されている。

研究と診断の対象は、アメリカの海外悪性伝染病すべてであるが、現在、重点的に行われているものは、口蹄疫、アフリカ豚コレラ、豚コレラ、牛疫、高度病原性ニューカッスル病、鶏インフルエンザ、ランピースキン病などである。

*抜粋終了*

 

さて、どう思いますか?

 

本のタイトルは「プラムアイランド」だけど、実際に主人公がそこに足を踏み入れるのは2回だけ。殆どの場面はノースフォークのサウソウルドというちっちゃな静かな街が舞台である。

 

手間と時間をかけて作られた小説は、どんなワインよりも素晴らしい、かもしれない。ワインを飲まない人には比較のしようがないからだ。主人公のジョンコーリーもワインは飲まない。ビール専門だ。どうでもいいか。

 

小説のあちらこちらに散らばった様々なヒントが一番最後に見事に嵌め絵のように綺麗にはまったときの快感は、「こりゃ酒より美味い!」と本気で思わせる。

 

何とか週末で読了した「プラムアイランド」。こんな本にめぐり合えて幸せです。ちなみにプラムはスモモ、最初に入植したオランダ人がこの島に自生しているのを見つけてこの名前になったそうです。可愛い名前に毒があるのは古今東西同じですね。

 



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2008年11月29日

プラムアイランド

プラムアイランド
プラムアイランド

 

最初:

ワインショップでワインを選んでいるとその店のオーナーらしき人が声をかけてきた。

「どのようなワインをお探しで?」

「軽くてドライなのがいいですね。今晩の彼女との特別なデートで飲もうと思ってるんですよ」

「そうですか、ではこのソービニヨンはいかがですか?」

「美味しそうですね、ゆきこが喜びそうだ」

「ええ、それはもう彼女は絶対に満足していただけますよ」

「え?何であなたが知ってるの?」

 

 

次:

ワインショップで僕が持っているこの店の紙袋を見たオーナーが聞いてきた。

「ここで何を買われたのですか?」

「絵の描いてあるお皿ですよ。ガールフレンドとの今日の特別なディナーの為に」

「というと、どの?」

「ゆきこです」

「どのお皿かときいたんですよ」

 

こういう会話、嫌いな人には耐えられない不快さらしいけど、これが面白くて生きてる人もいる。

 

ネルソン・デミルの「プラムアイランド」は、まさに上のようなせりふの連続で、とにかく鋭く緊張感のある文体の中にこっそりと隠しこまれたユーモアのエッセンスがあるから楽しい。好き嫌いは分かれるんだろうけど、少なくともこの人が全米でトップクラスの作家であることは統計的事実。

 

「プラムアイランド」を読むためには、かなりの体力を要する。何せ「将軍の娘」なみに分厚いのだ。いや、将軍の娘が太っていると言うわけではない。それどころか将軍の娘はすげー美人でスタイル良くて・・・いや、話がそれた。

 

なので僕は自宅にこもり一人でもくもくと読み始める。週末にかけて一気に読まないと、週明けには気分がだらけてしまいせっかくの素晴らしいストーリーが楽しさ半減になってしまうからだ。

 

なので無理やり勝手に自宅に戻り本を開く。仕事は本を読み疲れた頃に開始する・・予定。

 

そういえばこういう会話が嫌いな人って、基本的に真面目な人が多いような気がする。

 

真面目な人と言えば、今まで会って話をしたヒトデ、じゃなかった人たちの中では、文章に書かれたことはすべて真実であり、例えば朝日新聞に「人が犬を噛みました」と書いてればそれを無条件に信用してそれを前提事実として「だから人間には口輪をしなくちゃいけないって、あれほど言ったんです」なんて話す人が多いのは統計的事実だ。

 

だから文章の中でユーモアが出てきても、それを「物語」として楽しむことが出来ずに、自分に向けられた一つの事実として捉えてしまうから、「何よ、あたしのほかに女がいたの!」と怒り出すことになる。

 

「だ〜から、ちがうっちゅうのに」

「違うってどういうことよ?!」

「ここに書いていることは誰かの脳みそが発酵して出来た空想だっちゅうの」

「何が空想よ!ここにちゃんとゆきこって書いてるじゃないのよ!」

それ、本だっちゅうのに。

 

考えて見ればインターネットの発達で掲示板が使われるようになったけど、あれもアル意味もちっと人々が活字文化に慣れて自分で考える力があれば、例え文字になっていても間違いには気づくだろうし冗談は理解出来るだろう。

 

やっぱり子供の夏休みの宿題は塾で10x10が100って暗記で学ぶよりも、「おい知ってるかい、来年から10x10は110になるってことだ。いいか、真実が何かなんてどうでもいい、受験で通ることがすべてなんだ」と子供に世の中の現実を教えることだろう。

 

世の中はルールを作る奴の方が、ルールを守る奴よりも有利なんだってこと。

 

それにしてもプラムアイランド。日曜までに絶対読了。

  



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2008年11月28日

日本人のルーツが分かる本

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「日本人はどこからやって来て、日本人になったのか?幅広い分野からアプローチ!」

 

いやいや傑作、だってタイトルは「日本人のルーツが分かる本」で、内容は「日本人のルーツは分からない」って書いてるんだから。

 

これなら俺にも書けるぞ。「宇宙人の正体を発見!」ってタイトルにしておいて、内容は「宇宙人の正体を発見!できませんでした」とかね。

 

「神の存在が分かる本」って書いておいて、「神はあなた自身の中にあるのです」とかやって売れるなら、こんな楽な商売はない。物書きになろう。

 

しかしまあ、この程度の「僕、分かりません」レベルから「僕、これしか知りません」レベルのバカまでが教授とか学者とか名前を晒してまでよくぞ時間を使ってよせ集まったものだ。

 

バカが時間かけて集まって自分の場傘加減を表明するのは良いが、もしかして?と期待してしっかりと引っ掛けられたこっちからすれば、あ〜あ、あいつらより俺の方がバカなのかと嘆かせてくれる本である。

 

けど、国立科学博物館とか国立民族博物館とか国際日本文化研究センターとか、皆さん肩書きは立派だし、知識としての専門的な言葉は立派だけど、これだけ空疎で無意味なお馬鹿さんの話を聞いたのも久しぶりだ。

 

ある意味爽快。そうかい。

 

だって、高卒の僕が持ってた彼らに対する「すんげえなあ、偉いさんだぜよ」というルサンチマン(最近は厚労省事件や医療問題でよく耳にするので使った。要するに下等階級が持つ劣等感なのだけど、ジョウリュウ階層にいる人々はこれを素直に劣等感と言わずにルサンチマンと外国語を充てるとこがおもろい。劣等感と書くと高卒にでも理解されて襲撃の対象になるからやばいと思ってるのだろう)が、見事に崩壊する。

 

いやいや、自分の場傘加減が学問の杜の中で隠せていればよいのに、それを何故か外部に晒すもんだから、僕のような「ル・サンチン・マン」=3千円の人(勿論この区切り及び広東語の発音を充てたのが冗談なのは理解してくださいね)にバカにされるわけ。

 

憂歌団の「おそうじおばちゃん」の日給より1千円高いのは、昭和と平成の物価の違いですけど、苦労して大学出たんでしょ、バカにされたくないんでしょ、だったら世間の隅っこでじっとしとけって感じ。表通りを堂々と歩くから車に轢かれるのだ。

 

ちなみに、おそうじおばちゃんをクリックするときは、周囲に誰がいるか確認して下さいね。今の時代、かなり差別!みたいに思われますからね。

 

だいたいが、政府とかお利口さんな連中が邪魔さえしなければこの世の中は高卒(かなり執拗?ルサンチマン?ひねくれ?よほどねじれた過去ですかい?)の俺らできちんと回すんだから、お前らじっとしとけって言いたい。

 

現場で毎日どろどろした仕事をしているのはこっちで、そんな泥をかぶる気持ちもないんだったら、泥のかからない高みの席に坐ってろっつうの。

 

ただ面白かったのが、1万2千年前の縄文人の始まりと、彼らがどこから来たのかって部分の書き込み。

 

僕が昔からガイド養成講座で話していた内容と、何故かかぶってきた。

 

僕の個人的な考えでは、縄文人とは元々太平洋にあったムー大陸の人々の末裔だと思っている。今から1万2千年位前に大陸の地殻変動で沈んでしまったこの大陸から逃れた人々が沖縄と北海道に移住して現在の琉球民族とアイヌ民族になったのだと思ってる。

 

ちなみに、沖縄の万座毛(まんざもう)の海中とかに海中神殿が沈んでるのは事実。何で沖縄の東海岸に西洋風神殿があるのか?

 

それとこれは誰も指摘しないんだけど、ロトルアに行くと高床式の食料庫とか集会所とかあるけど、あれって白老のアイヌ部落と非常に良く似ている。

 

もっと極端なことを言えば、旧約聖書に書かれているソドムとゴモラの内容は実はムー大陸の滅亡に関することだったりして、そいでもってノアの箱舟は実在してて、たどり着いた先が今のシリアあたりで、そこからヨーロピアン、コーカサスという人種になった。

 

でもって彼らが時間的余裕が出来た時に先祖の話してたことを本に書いたら、それが後々「聖書」と呼ばれるようになり、その聖書を気に食わない成りあがり連中が作ったのが「新約聖書」で、旧約聖書からすれば「俺のどこが旧じゃい!」と怒り出す場面だ。

 

つまりアイヌと琉球民族、そして欧州人というのは出自が同じって発想もある。

 

 

海中神殿写真は沖縄に沈んでいる海中神殿。

 

学者先生はこれを見て「柱状節理」である、つまり玄武岩みたいに綺麗に割れた自然の石ですよって今でも言ってる。

 

 

バカも極まれりである。

 

けど、これ以上書くと説明会の参加者がゼロになりそうなのでやめときます、ちゃんと仕事しなくちゃ。はは、君の素敵な笑顔に乾杯です!



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2008年11月27日

ほりえもんブログ

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最近時々目を通すようになったのがほりえもんのブログ。

 

誰かさんのブログのような暴露ネタではなく、一時期は時の寵児として祭り上げられハシゴを外されて、今は浪人生活と判決結果を待っている状態の彼が書くのだから、軽い脱力感がある。なのでさらっと読みたいときに丁度良い。

 

佐藤優のようなぎらぎらさもないし、ああ、やっちゃった、ありゃりゃって感じの飄々さが彼の持ち味か。

 

そんな中で福岡出身の彼が、民主党出身の元議員、偽メール事件で議員辞職した永田元議員の福岡県での自殺未遂について少し触れてた。

 

その触れ方が、丁度良い距離感。修羅場をくぐって成長したんだなって思った。

 

2008-11-19 00:11:55

*本文から抜粋*

この人、会った事もないし、偽メール事件のときは、外に居なかったので実は良く分からないんだけど、相当酷いことをされたという印象があります。この人も、私のことが相当極悪人だと思ったのでしょうかね?

政治家に裏金渡したって、何の役にも立たないと思うんだが。この人のおかげで、未だに私が政治家に裏金渡したと思い込んでいる人もいるんじゃないかなあ。火のないところに煙は立たない理論で。

とはいえ、自殺をするこたあ、ありません。生きていればいいことあります。くさらないで、がんばれよ、永田さん。

抜粋終了*

 

ほりえもんの前後の文意から見ても敵意はないし、むしろ「この程度のことで、何でそんなことすんの?」って気持ちが伝わる文章。

 

このあたり、非常に地域贔屓になるかもしれないけど、九州人って喧嘩になると思いっきり燃えるけど、一旦喧嘩が終わると、わりとあっさりしている。「この前はどうも〜」って言われたら「あ、そんなことありましたね〜、ははは」で終わる。

 

長生きするだけが目的なら他の対応もあるんだろうけど、楽しみながら生きるってのなら、過去の事はとっとと忘れていくほうが人生を単純に楽しめそうな気がする。

 

写真は今年のサンタ。この位置から眺め始めてもう8年です。



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2008年11月26日

On Billborad

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この写真の主、工事現場の人のように見えますが、そうではありません。

 

屋根に取り付けてある変圧器(この場合はこの訳で良いのか?transformer)をかっぱらって行く泥棒の写真です。

 

屋根の上にいる不審な人間を見かけた近くの住人が写真を撮り、それを警察に渡した。写真は被害主によりオークランドの街中に大きな広告として掲載されることになったという次第。

 

「こいつを見つけたら500ドル」だそうですが、広告費用を考えて見たら金額的に合うわけない。けど被害主からすれば金の問題じゃない、「ふざけんな!こんな街にシテタマルカ!」という意見表明かもしれません。

 

 

A photo of a suspected thief has been plastered on billboards throughout Auckland to help police catch him. The man is believed to have stolen 15 transformers attached to a neon sign on the corner of Cobden St and Karangahape Rd on October 12.

 

Unfortunately for him, he was photographed by a witness who thought the removal of the transformers was suspicious and handed the pictures to police.

Sergeant Roy Simpson said the owner of the transformers, valued at $5000, published the photos in an attempt to identify the thief and recover them.

 

"The photographer has been able to provide excellent evidence," Mr Simpson said, "and it's only a matter of time before the man in the photo is identified."

 



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2008年11月25日

昔国鉄今JR (ジャパンリテール)

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日本出張の機会が増えて気づくことがあった。これが旅の楽しみともいえる。

 

去年の冬は札幌駅の大丸を見た。

 

蒲田グランデュオは阪急との提携だ。

 

新横浜にはJR直営のアソシアが進出している。

 

名古屋の定宿はエキナカで、高島屋と一体化している。

 

京都ではいつもグランヴィアホテルだけどこれはJR直営で、エキナカは伊勢丹だ。

 

大阪はまだ工事現場しか見てないけど、博多ではすでに阪急との提携によるエキナカ計画が進んでいる。

 

そうなんだ、鉄道がサービス業に変化しているっていう肌感覚。2008年11月10日の日経ビジネスで特集として取り上げられていた「巨大流通業JR」というタイトル。

 

昨日の写真にある蒲田駅のグランデュオ。なにせ下町蒲田のど真ん中に出来た、何てか古い言葉で言えば「掃き溜めに鶴=差別用語か?」みたいな感じの素晴らしい建物。改札口を抜けるとそこはデパートの入り口って言うんだから、こりゃすごい。

 

いつもベースにしている恵比寿のアトレは、ホームは昔のままの薄暗い路地なんだけど一旦改札に上がるとそこは一気にショッピングセンター。

 

恵比寿アトレ地元の人の買い物用に成城石井スーパーがあり、売上効率ではセブンイレブンを追い抜く勢いのJRコンビニがあり、お洒落なエスカレーターで上に行けば、そこは無印も本屋も靴屋もあるし、何と新星堂まであるんだから、これはもうデパートだ。

 

 

新宿ルミネなんて、ありゃもう完璧デパート。デパートの地下に駅が間借りしている感じ。

 

品川駅ビルアトレ品川で数年前に発見した「モンド」というバーは、本店が銀座8丁目にある老舗バーなのに、何故か港南口のお洒落なレストランビルに入居している。ニューヨークをテーマにした全く新しい街をつくろうって意気込みだ。オイスターバーまであるんだもんね。

 

新幹線で品川に下りて、自宅に帰る前にちょいと一杯ひっかける、ではなく軽いワンショットを楽しめるって仕組みだ。駅ビルって言葉はもう禁句ですね。ありゃもう、あくまでも華やかな街アトレだ。

 

とにかくエキがすごいのだ。デパートと見間違えるほどのサービスや新感覚のカフェ、レストラン、エキナカ、エキマエ、エキウエ、その集客力を生かして最大効果を上げている。

 

何せ日本中どこのデパートも売上を減少させている中、このJR系列だけは対前年で売上を伸ばしているのだからすごい。

 

昭和の時代国鉄の時代、風呂敷に書類詰め込んで地方から陳情に集まったおらが村の代表が仕事帰りに溝鼠色のスーツに扇子で風を入れながら生ビールに枝豆を食ってたという東京駅八重洲口地下の煙草臭い食堂街とは全然違うのだ。

 

集団就職また、東北に帰る親戚の為にみんなが集まって、日本酒とするめで一杯やりながら座敷で一休みしてた上野駅前の百貨店とも違うのだ。ちなみにここは今年廃止されたとのこと。

 

 

まあそれは置いておいて、要するに他にも店があるのに、エキナカに行ってしまう集客力を持っているのが今のエキナカだ。それに移動の途中と言う時間の利益を考えれば、これは爆発的な力を持っているとしか言い様がない。

 

1980年代までの駅と言えば、乗り継ぎの為に立ち寄る薄汚い通路ってイメージで、そこに竹の折に入ってる駅弁と、とろけそうなうすーいプラスチック容器に入ったお茶を買い求める上京客。握りのところは針金で、容器はお湯の熱の為にゆがんでいるような状態。

 

横柄な態度の駅員相手にとても不愉快な思いをしながら、その上彼らがしょっちょう行うストライキで国民の怒りは心頭に達していた。

 

昔国鉄と呼ばれてた時代は国鉄職員が法律を逆手に取った順法ストとかやってた。国労や動労が強かった時代である。

 

東京駅工事中国鉄民営化の大鉈を振るったのは中曽根政権下の三塚博によってだ。当時は政治家の地元利益誘導の為に国鉄が利益の出ない駅をどんどん作り、その借金は国鉄が背負わされ、じゃあ何か新しいビジネスをしようとしても当時の国有鉄道法によって手足を縛られた状態で、その上一番大きな問題は労働組合だった。

 

つまり政治家によって都合よく食い物にされ、労働組合によって組織として骨抜きにされて、そんな中で国鉄の管理職で元気の良い連中は何とか国鉄を強くしようとして、国労や動労は何とかここを基盤にして日本国家をひっくり返そうとしていた。そんな時代に国鉄民営化が発表されたのだ。

 

要するに政治家の長年溜まったツケと政府に面倒くさい労働組合を一気に潰してしまおうというのが民営化である。そして政治家の目的が何であれ、それに乗っかることによって国鉄を民営化させて今のような発展を招いたのは、当時の国鉄の若手管理職である。今で言うとJR東日本の元社長さんとかですな。

 

1980年代の労働運動、特に総評や国労の活動は、30年経った今ではちょっと想像が付かないだろう。え〜、そんなことあったの〜?あり得ない!てなことになりそうなくらい、あり得ないことが日常で発生していた。

 

例えば改札スト。駅を出る人の切符を一切チェックしないストですね。これを事前に国民に通達するので、その日は誰でもただ乗り出来るのです。

 

うちゲバ吊るし上げ。自分より立場が上の上司であれ、相手が自分と所属が同じの組合員でなければ、勤務時間中でも相手を軟禁して数人で取り囲み怒鳴り上げ机を蹴飛ばして、徹底的に相手を脅かして、次に何かあっても命令を聞かなくてもよいようにする。

 

他にもいろんな事があった。人が鉄パイプで殴り殺されることもあった。

 

あの時代を通り過ぎてきた人間なら国鉄が今のJRになり、車掌が女性になり、お客に挨拶をするようになり、駅の改札が自動化されて、それだけでびっくりものだった。

 

今の人たちからすると、当時の国鉄民営化の緊張は理解出来ないだろう。最後の最後になって鬼の動労と言われた急進的組合が突然仲間である国労を裏切り政府側について、あっと言う間に民営化の勝負はついた。

 

あの時の裏切り、あれはすごかったな。裏で仕掛けたのが警察権力を握っていた政治家G、表で踊ったのがMだと言われている。あれが戦後労働運動の一番最後の幕引きかもしれない。

 

生き残ったMは2001年まで約16年間、JR東労組会長を務める。今もJRに影響力を持つ人物であるが、2007年頃からケーサツが潰しにかかっている。

 

それにしても今のJR。

 

そのような過去のしがらみを切り払い、見事に生まれ変わり、利益を生み出す事業となった。

 

消費が冷え込む日本。ところが日本の中核都市ではデパートとの提携による、全く新しい消費文化が始まっている。国鉄もJRに変化できた。学ぶもの、ありですね。変化、必要ですね。



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2008年11月24日

蒲田 行進曲?

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今年は東京に毎月来たので、少しづつ電車の移動時間や乗り継ぎ方法が分かるようになった。何せ移動と言えば徒歩か自家用車の国に住んでいると都内の電車の乗り継ぎなどまさにサーカスの綱渡りである。

 

しかしちょっとでも乗換えとかが分かるようになると付け上がるのが、僕の悪いくせ。

 

今回の目的地は蒲田。

 

蒲田と言えば「蒲田行進曲」か「砂の器」の冒頭のシーン程度しか思い浮かばず、日本にいる頃に流行った「池上線」と言う歌でイメージを浮かべるくらい。古い電車がガタガタ走ってるんだろうな、途中、電車から手を伸ばせば沿線沿いの古いアパートに手が届くんじゃないかって思うくらい。

 

約束の時間まで余裕があったので、僕は恵比寿から山手線に乗り無事に品川へ移動。渋谷・新宿方面に乗らないだけの智恵は付いた。

 

品川で乗り換えて下さいってことだったので、まるで東京人のようにスタスタと構内を移動して、えきの反対側にある乗り場に行く。

 

蒲田行きなので一旦改札を出てからスタスタと京急線の切符売り場へ移動。え〜っと、かまたかまた、あ、これかと切符を買う。

 

すんげえ田舎なんだろうな、熊でも出るんじゃねーかとか思いながら、けど地図を見ると羽田空港の近くなので、だったら飛行機が逆噴射して突っ込んでくるんじゃね〜か、でもって近くに多摩川があるんだから、街中をラッコやあざらしが歩いてるんじゃね〜かとか、がたがた揺れる電車の中でしょーもない事を考えて見る。

 

目的地は予め電話と地図で確認した。

 

「蒲田の駅では西口から出て右に進み、最初の川を渡ってすぐのところです」

 

なるほどなるほど。ちっちゃな駅を降りると僕はまず東口と西口を確認した。スタスタスタスタ、あれ?こっち東口ジャンか?やばし。電車から降りた人がいなくなった人気のない通路を再度反対側に渡って、今度は無事に西口発見。

 

お〜、噂にたがわず田舎ではないか!駅前の古い二階建ての建物は不動産屋で、ほこりだらけで雨ざらしのパンフレット立てにはでろ〜んと曲がったチラシ。3万円で部屋?!があるのかい?

 

車が離合出来ないほど細い通りにはアーチがかかっており、「商店街!」ですぜ。でもって、間口1メートルもないちっちゃな居酒屋が軒を連ねる雰囲気は、おお、これこそ昭和ですな、蒲田ですなと予想通り。

 

予想通りだったのはここまで。

 

駅を出て右に行くと確かにちっちゃな川がある。呑川だ。目的地はこの川の向こうのビル、よっしゃ一発で着いたじゃんか、やるじゃんとか思いながら川を渡ると、そこにあったのは大きな道路。

 

はあ?道一本分間違ったか?少し左側に移動するけど、大きな道路の両側にはラーメン屋とか畳屋とか表具やとか、とにかく古い店が並んでるけど、僕が目標とする高いビルは一つも見当たらない。

 

う〜ん、おっかしいな。それから番地を確認する。5丁目。合ってる。すぐ近くのはずじゃん。そう思いながら僕は手元の地図を上にしたり下にしたりしながら、とにかく川沿いにアルク。

 

途中で大きな道路は川をまたいでさっきの駅に戻るようにぐるっとなってる。ええい!行け。

 

今度はちょっと広めの商店街がある。けど違うな。大通り沿いに結局20分くらい歩くと、またもおっきな道路にぶつかる。その頃には5丁目が4丁目になったりして、僕の心のナビが「ぼけ〜!」と言い出す。

 

目の前に環八って書かれた道路があって、その先には蒲田郵便局がある。おっかしいな、こりゃほんとにやばいから電話してみよう。

 

「あの、今蒲田5丁目xx番なんですけど、目の前に環八って道路があって、交差点は蒲田郵便局なんですけど、そちらから頂いた地図と目の前の景色、全然違うんですよ。住所が間違ってるんじゃないですか?」と、歩きつかれて不機嫌な僕は、ついつい受付の人にきつい言い方。

 

「はあ?郵便局ですか?ええっと、ちょっと違うと思うんですけど、ちょっとお待ち下さい」と受話器を置いて彼女は大きな声で「ねえ、誰かかまた郵便局って知ってる〜?」とやりだす。

 

暫くして電話が男性に代わる。受話器が男性になったのではない。日本語ムズカシイ。

「あの〜、今いらっしゃるのは、蒲田ですよね?」

「はい、そうですよ、蒲田5丁目、間違いありません!」きっぱり。

彼、申し訳なさそうに、呆れたように、

「あの、すみません、うちは西蒲田なんですよ」と告げられる。

 

そうじゃん。。。。地図見ると、たしかに西蒲田と書いてて、僕が今いるところは蒲田・・・・。

けどさ、いくら何でもかまたはかまたでしょ!思わず無意味な怒りを感じる。ぶつけどころのない怒り。日本政府の住居の表示方法に対する怒りをぶつける相手は国交省か?

 

そんなしょうもない事を思いながら、それまでの態度をいきなり改めるものしゃくだし、大体ニュージーランドだったら西も東もねえぜお、蒲田は蒲田、マヌカウはマヌカウだろうが、ノースショアイーストとかノースショアウエストとかあるんかよ!的な態度で、

 

「けどですね、駅の西側から降りて言われたとおりに右に行ったんですよ、そしたら建物なんてないじゃないですか」

「あなた、京急で来られましたね?」相手も少しづつ状況が見えてきたようだ。

「そうですよ」何が悪いか?

「あのですね、うちはJRの蒲田なんですよ」これまた申し訳なさそうに彼が言う。

「はあ?!蒲田はいくつ駅があるんですか?」思わず聞いてしまった、ちょっと状況が読めない僕。

「あのですね、蒲田はJR、京急、東急とかが乗り入れてるんですよね、その中でうちがあるのはJRのかまたなんです」

 

・・あり得ん。同じ町で同じ駅の名前で3つも違う駅があるなんて・・・・。ニュージーランドでは田舎だと駅さえないんだぞ、どういうことだ、一つの街なら駅は一つだろ、ましてや3つも違う電車が乗り入れてるなんて、おかっしいじゃないか!

 

やり場のない怒り⇒普通の人は、これを「バカ」と言う。東京の人はこれお「いなかもん」と言う。

 

蒲田と西蒲田、京成電鉄とJRと東急、どういうことだ!

 

ぶつぶつと一人で文句を言いながら、次第に汗が出てくる体を元来た道に戻り、さっきの商店街に入る。

 

こちらが東だな。でもってそのうち見えてくるJRかまた駅東口を目指すんだな。

 

がりがり。細い商店街の通路を、子供を乗せた自転車が突っ込んでくるのをよけながら靴をがりがら言わせてアルク。

 

なんか道路の反対側じゃないんかな、そう思いながら、体はまっすぐに突き進む。

 

見えた!駅前の交番だ。やっぱり道路の反対側ジャン。

 

少し引き返してから交番に向かう。交番の手前に、たしかに電話で言われたようにくて低い通路がある。ジャイアント馬場なら間違いなくリンボーダンスだなアンドレザジャイアントだったら間違いなく匍匐前進だなとか思いながら暗い通路を進んで反対側に出ると、そこもまた実に昭和な雰囲気。

 

けど、前回来たときに見た景色と、dandan繋がってくる。そう、この訪問地は半年ほど前に一度来てたのだ。そしてその時はタクシーだった。

 

あった!JR!グランデュオって立派な建物が見えて来ましたよ!

 

駅を抜けて反対側、やっと目的地訪問を終えて必要な手続きを済ませて時計を見ると12時ちょい前。細い通りを抜けて駅に向かう途中で、呑川を渡ってすぐの右手がカレーのココ壱、左手が吉野家である。

 

両方の看板を物欲しそうにじっと見比べていた僕に、ココ壱の隣にあるちょっと静かそうな創作のお店の入り口で客引きしていたお姉さんが声をかけてきた。

 

「美味しいですよ、どうですか〜?」

 

美食「風」である。ちょろい僕は早速ビルの地下にあるお店に入り、そこでハマグリの洋風焼きとチーズ揚げ、それに焼きおにぎりを二つ頂く。

 

うむ、たしかに旨い。こりゃいいではないか。なんだ〜、蒲田も悪くないじゃんか。などと、自分のばかさ加減を棚に上げてのんびりとお昼ごはんを楽しんだ。

 

帰りはもちろんJRで。切符もちゃんと恵比寿まで買えました。



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2008年11月23日

18ドルの幸せ

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土曜日の朝は竜馬のプール、一旦竜馬を家に降ろしたあと、次の仕事に向かう。

 

昼過ぎに仕事が終了してちらっと空を見ると、気づかなかったけど今日はすんごい晴天。真っ青な空が広がっている。

 

その気持ちよさに思わずKFCに立ち寄り、竜馬とみゆきのために2ピースクオーターパックとウィックドウイング5本とポップコーンチキンを買う。

 

天気とKFCには何のつながりもないのだけど、これがNZの空気ってのか、何だか誰かのためにちょっと気持ちの良い事をしたくなる。

 

先に買っておいてから電話するのも順番が逆だなと思いながら家に電話すると、みゆきが「あ、食べたい!」と喜んでくれる、ほっ。

 

KFCから自宅までたった10分の道のりが長く感じられる。温かいうちにもって帰りたいな。

 

家に帰るとすぐに大声で「KFCが来たよ〜!」階段を駆け上がる子供たちのためにテイクアウェイの箱からお皿に食べ物を移し、窓を大きく開いて適度に涼しい、軽く乾いた気持ちよい風を入れながら3人でKFCをぱくつく。

 

こいつ、健康には良くないかなとか思いながらフライドポテトを口に入れコーラを飲む。支払い金額は18ドルちょいなので、これで子供がお腹一杯になって親との連帯感及び誰かが喜んでくれる喜びを感じれれば安いかなと思ったり。

 

考えてみれば、どれだけお金があっても人が幸せになれないのは世界の常識。なのに多くの人は大事なものを棄ててでも金儲けをしようとする。

 

18ドルで幸せになれるんですよ、世界の人にそう言いたい青空の昼下がり。

 

そういうするうちに奥さんが仕事から帰ってきて、「あたしのKFCはどこ〜?」って聞いてくる。竜馬がお母さんに「早く帰ってきて、KFCあるよ‘」って電話してたのだ。

 

子供たちが先に美味しいとりももを食べてしまったので、彼女は鶏胸肉しか残ってない。何で西洋人ってこんなにぱさぱさな胸肉が好きなのかな?

 

「ちぇ、また私が胸肉ですかい!」と、ちょっと怒る奥さんだけど、でも家族で一緒にいられることの楽しみに比べれば、何でも美味しい。

 

半分くらい齧った鶏胸肉。もういいかな、そう言って奥さんは肉をお皿に戻した。

 

大きく開けた窓から、ちっちゃなハエが飛び込んできたのはそのすぐ後。

 

ぐるぐると鶏肉の乗っているお皿の上に来たかと思うと、ひょいと飛び乗って、頭を突っ込んで食べ始めた。

 

普通ならハエ叩き持ってくるような場面ですけど、・・・、なんでかな、空が青くて空気が美味しくて、皆がお腹一杯で幸せで・・・・、そしたら食べ残した肉をハエさんが食べたいなら、なんだか、どうぞって感じになってしまった。

 

うちのような国際結婚では文化も習慣も、大体言語からして違う。けど夫婦ってのも長いことやってると、言葉じゃなくて気持ちが通じることがよくある。

 

その時、鶏肉に頭を突っ込んだハエを見て、思わず二人で笑ってしまった。

 

「お腹空いてるんだろうね」

 

「そのうち外に出るだろうから、いいんじゃないの」

 

これがWHOで認可されるかどうかは分からないけど、少なくとも夫婦の間では、「いいじゃん、私たちこれだけ幸せなんだから、ハエさんだって叩く必要はないでしょ」という暗黙の合意が出来てしまった。

 

世界にはいろんな文化があるし、人はしょっちゅう過ちをする。お互いに理解出来ないことも、許しあえないこともあるだろう。

 

でも、土曜日の昼下がり、青空と美味しくて爽やかな空気の下でKFCを家族と突っつきあって、ハエさんとも食い物をシェア出来る気持ちが持てるなんて、今日はかなり贅沢な一日だなと思った。

 

 



tom_eastwind at 11:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2008年11月22日

「神の領域」堂場瞬一

神の領域―検事・城戸南 (中公文庫 と 25-14)
神の領域―検事・城戸南 (中公文庫 と 25-14)


 

金曜の夜は長い間棚に置きっぱなしで“積ん読”だったネルソンデミルの「プラムアイランド」で始めて、そのまま週末で一気に読みきろうと思った。

 

のだけど同じ作者の「将軍の娘」が重かったせいか、プラムアイランドの1ページ目を見た瞬間に頭がくらくらして、思わず隣にある文庫本の堂場瞬一の「神の領域」に手を伸ばした。

 

彼のイメージはどうしても「鳴沢シリーズ」であり、その文体が新潟から出てくるじわっとした裏日本的な、少し暗くてどっしりしてて、大阪のような言葉の軽さがなく、東京のような装飾もなく、朴訥と語るイメージ。

 

前作で横浜地検の検事が脇役で出てきたのが、この本では主役として登場。本来脇役であるはずの横浜出身元陸上ランナーの検事が主人公となる。

 

こういう筋書きって最近は目立ってて、本筋で受けた脇役を、次の作品では主人公にするってやつ。「踊る」シリーズの湾岸警察署なんてその典型だけど、それなりに時間をつぶせるので、考えずに楽しめる娯楽って意味では丁度良い。

 

でもって今回の「紙の領域」は、途中までは紙の無駄では?と思ったけど、後半は引っ張ってくれる。ほら、サッカーとか野球とかのテレビダイジェストをするときに、最初の半分くらいはカットしても最後の見せ場だけで楽しませてくれる編集。

 

テーマとしては面白い。

 

「違法でないのに犯罪か?」

 

「倫理は法律か?」

 

むしろ話の最初からそのテーマを持ってくればよいのに。正直、そう思った。途中から持ってくるから楽しみ半分になった。

 

けど中央公論新社なんて堅苦しいところが出してるからなのか、とにかく重い。分厚いという意味ではなく、その解説も帯もカバーも、なんだか重い。

 

ちょっとでも本文に触れると一気にネタばれするので何もかけないけど、この本、誰にも何のプラスにもならない本。陸上競技が好きならどうぞって程度ですね。鳴沢シリーズは本当に微妙。一つ外したらこうなるのかって意味で、もちろん十分に読めるんだけど、う〜ん、何か他に書きようがなかったのか?

 

そんな読了感。明るさとか推理とか楽しさを求めるんならやめといてください。活字中毒なら、頭を使わなくて良いのでOK。僕には今回丁度良かったです。



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2008年11月21日

危機管理

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功労賞、じゃなかった(政府に対してはYESだろう)厚労省の元次官殺人事件。

この事件は内閣直轄の危機管理部門が担当するのか分からないが、いずれにしても政府にとっては最も怖い事件である。

何故なら政府高官は殆どの場合保安措置を取っておらず、見かけは市井の人々だからだ。

先ほどのニュースでは「国会図書館の厚労省職員名簿が閲覧禁止」になったそうだ。

ソフトターゲットという対象は、本気で狙えばかなり高い確率で殺せる。だから守りようがない。

上の写真の人々は昼前から駅前で諦めムードの顔。ところが原宿に行けばこんな明るいネオンサイン。

原宿4

いえることは、政府ってのはその社会の参加者によって寄贈されたお金を再分配して貧しい人の生活を賄っており、いつか自分か自分の子供が貧乏になった時の為に今お金を払っているという助け合いという事実。

つまり助け合いをするべき社会が、いつの間にか搾取する側とされる側が固定した状態になってしまっては絶対にその社会は継続し得ない。

今回も、事件の犯人を追うだけでは問題は解決しない。犯罪が発生した根源を治療しない限り、同じような事件は出てくる。

今までの日本では決して起こりえなかったような事件である。

 



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2008年11月20日

米国との距離感 オバマと厚労省事件

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オバマが大統領選挙に勝って来年から米国大統領となる。地上最強の、てか誰がやってもブッシュ以下にはならないでしょうって状態でのデビューだから、本当は喜ばしいことかもしれない。

 

けどどうも、今の政権の終わる前にいろんな時限爆弾を仕掛けておいて、民主党の星オバマの在任中に、溜まったいろんな膿を一気に噴出させる共和党の作戦かもしれない。でもってオバマが悪いってことにして、次の次で共和党が大統領を狙うのかもしれない。

 

米国大統領とは言ってもやはり国民の支持あってであり、国民の支持を得るためにはマスコミを味方につけねばならないが、そのマスコミはユダヤ財閥に牛耳られている(マスコミだけではないけれど)ので、ユダヤ財閥の意見に簡単に逆らうことは出来ない構図。

 

なのでこれからのオバマ、国民の支持と財閥の要望を同時に取り入れての政策運営はとても大変だろうことはよく分かる。

 

けど問題は日本だ。この機会に米国から距離を置いた外交を展開できるのか?今まで米国の占領下にあった日本が、これから自分で餌をとれるかどうかの問題で、それは恐らくかなりの自立した勇気が要求されるし、それは普通の日本人が最も苦手とするところだ。

 

記事抜粋:

別の外務省幹部は「米国のアジア外交の基軸は引き続き日米同盟だ」と反論する。「日米は自由・民主主義、基本的人権の尊重、市場経済の推進といった価値観を共有している」(5日の首相談話)からだ。ただ、「外交は最初が肝心だ。来年1月の大統領就任後も日本の政治の混乱が続き、米側の期待に応えられなければ、オバマ氏の目は中国に向く」として、「ねじれ国会」が外交に影響するとの指摘がある。日米の外交・安全保障の課題には、アフガニスタン支援、北朝鮮問題、米軍再編など、新大統領が就任後、ただちに直面する案件も多い。

抜粋終了:

 

自由;日本でも米国でもある程度の自由があるのは政治権力や金やマスコミを握った一部の人々だけですよね。

 

民主主義:国民をバカの塩漬けにしておいてどこが民が主なのか、全くよく言うよ。

 

基本的人権の尊重:政府のいう事を聞いたらね。いう事聞かなければほりえもんや村上みたいに潰されたり、公害で人が死んでも人権は尊重されない。

 

市場経済の促進:嘘もここに極まれり、ですね。保護主義経済、恣意的な政府の行政指導、一体どこが市場経済なのか、普通に恥ずかしくないか?

 

等等、発言した官僚が本気で言ってるならほんとのばかだし、もしわざと嘘ついてるなら大した役者だ。

 

けどまあそんなことはどうでも良いことで、今回のオバマに一つ期待出来るのは、彼はどうやら労働者の味方であるという点だ。彼はシカゴの下町で貧困層の為に一生懸命働いてきた。そしてシカゴの下町ではどうしようもないからと政治の世界に身を乗り出した。

 

金持ちには貧乏人の気持ちは、ほぼ絶対と言って良いほど理解不能である。

 

あの複雑な心理は今の社会の不平等に対する怒りと自分に対する甘えと諦めと、もしかしたら自分にも出来るんじゃないかって少し思った瞬間にくしゅっとつぶれてしまう弱さと、でも出来れば人には頼りたくない気持ちと、いろんなものが混ざっている。

 

そんな貧困の現場を見てきた彼なら、労働者同士の連帯が理解出来るのではないだろうか?一昔前に平和を訴えたキング牧師は暗殺されたが、遅れて来た平和主義者のオバマがどこまでその理想を語り実行出来るのか、今回は期待出来る。

 

振り返って日本。とにかく平等と言うものは理屈ではなく肌で感じるものだ。人々が本当に不公平だと思ったら、それは革命に発展する。

 

今までの日本が曲がりなりにも民衆の革命が殆ど起こらなかったのは、江戸時代から最低限守られた平等があったからだ。どんな不公平に感じても、どこかで何とか帳尻が合う、日本はそんな良い国だった。

 

勿論江戸時代には一揆もあったし明治維新後も米騒動なんかもあったけど、それが国家全体をひっくり返すような革命に繋がらなかったのは、江戸時代で言えば武士、明治以降は官僚や政治家に自浄機能があり、それが国民の爆発の前に稼働したからだと思う。

 

なんてことを書いてたら、おいおい、米国を追っかけしてた日本でもついに米国並みの暗殺みたいなことですか!

 

元厚生労働次官が殺傷される事件が起こった。

 

「警察当局としても連続テロの可能性も視野に入れて捜査をしている。これが意図をもったテロならば、断固許すわけにいかない」

 

「仮に歴代幹部を政治的目的で狙ったテロとすれば許し難い。民主主義社会では断固としてテロは排除しないといけない」

 

「2件発生したことを考えるとテロ行為だ。平穏に暮らしている夫婦を刺し殺すというとんでもない行為は理解できない」

 

次々と政治家が意見表明する。

 

ある官僚はこう語ったそうだ。

「家族も巻き添えにするやり方は許せない」

 

けど彼らは福祉の狭間で擂り潰されて死んでいった人々に何の救いの手も差し伸べなかった。

 

不器用ながら一生懸命生きている人々に対して何の手助けもせず、彼らが電車に飛び込むのを防ごうとしなかった。そしてその家族は路頭に迷い、子供は将来を失い妻は失意のまま後追い自殺をした。そんな家族が巻き添えでなくて何なのだ?すべて政府の失政の結果ではないか?

 

そんな連中が自分の身内を殺されたときだけ声を荒げてこのようなきれいごとを言うのは、どう聞いても詭弁である。

 

米国においては日常的に金持ちが泥棒に襲われている。貧しい人々は教育を受ける機会も医療を受ける機会もない。そんな彼らが絶望にかられたら、残された道は強盗や殺人、いずれにしても犯罪の道に走るしかない。

 

子供の頃から社会の不条理を見続けてきた人々は、殆どまともな教育を受けていない。そんな彼らに「我慢しろ、頑張っていればいつか良い時も来る」なんて言って、それで彼らが我慢して頑張るなんてあり得ない。

 

そのような教育を受けていないのだから子供みたいな心のまま悪の道に走る。そんな彼らを止められるのは教育しかないが、社会的平等が喪失して教育が崩壊すれば必ず犯罪が起こる。これはいつの時代も同じだ。

 

今回の事件はあくまでも特別な例であるかもしれない。けど、本気で国民が怒れば、そして彼らが厚生労働省にデモをかけて建物に火を放ったら、警察が実力行使をして止める事は出来るか?同じ国民を殺すことが警察に出来るのか?

 

国民がたとえ一部でもデモや暴動と言う形で共同の認識を持って行動した場合、それはすでにテロではなく一つの国民行動であり、形式としては違法でも精神論として違法と呼べるのか?

 

本来国家は、そういう事の起こらないように国民を平等に扱うべきであった。それが一部の利益だけのために国家運営をすれば、国家に日常業務を託した国民としては、当然許すことは出来ない。

 

それが体制側によって体制を守る為の法律を作って官僚は何をやっても無罪となれば、そんな法律、誰がまともに守ってられルカという話になる。

 

その延長が、殺人さえも厭わないという無政府状態に繋がってしまう。

 

しかしその原因を最初に作ったのは誰か?その原因を無視していたずらに犯罪のみを強調しても、何の問題解決にもならないのは実は政府が一番良く知っているはずだ。

 

ある官僚はこういった。

「事件関係者から恨まれやすいのは覚悟しているが、家族が狙われるのは心配だ」と幹部から不安の声が出た。

 

それなら何故日頃から国民に向けた政治をしなかったのか?殺人を容認するものではないが、もし僕の家族が厚生労働省の失政によって命を落とした場合、僕がそれを「仕方ないですね、許しますよ」と言えるかどうか、正直言って分からない。

 

個人が人を殺せば殺人と言うが、国家が何もせずに国民が死んだ場合は「自己責任不足」であり「仕方ない」で済むのか?その矛盾が今目の前に出てきた。



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2008年11月19日

南向きの家

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最近はクイーンズタウンに行く機会が増えた。今年数えて見ると、もう5回くらい行ってる。そのうちの3回はスキーシーズン。

 

僕のニュージーランド生活はクイーンズタウンから始まり今も友達がクイーンズタウンでビジネスをしているんだけど、前回のクイーンズタウン出張の合間にアロータウンにも寄って観光地図を見てたら、

 

あれれ?クイーンズタウンは南向きの斜面にある街なんだ・・

 

てことに気づいた。こらあ、何年住んでたんだ!てな感じではあるが、自閉症の僕としては距離感や地理感が弱し。だから地図がうまく読めない。

 

でもってクイーンズタウンは冬場になると午後3時頃には暗くなることは経験で知っている。

 

コロネットピークスキー場は午後3時30分を過ぎると斜面が暗くなるのを知っている。

 

クイーンズタウンの湖を挟んだ反対側にあるケルビンハイツは日当たりが良いのを知っている。

 

いろんな事を断片的に知っているんだけど、その合計した理由が実はクイーンズタウンが南向きだってことが、頭の中に知識として入力されてなかったのだ。

 

こんなことってありませんか?自分の頭の中に入力されてたデータが、実は全然現実と整合性がなかったってこと。

 

例えば「旧中山道」を「いちにちじゅうやまみち」と思い込んでたとか。

 

例えばクライマックスってのは大声で泣く=CRYとMAXの造語と思ってたとか。

 

もっと言えば、南向きだから日当たりが良さそうとか?南半球の南向きは、北半球の北向きです。

 

そんなもんならかわいいもんで、太陽は地球の周りを回っていると本気で何百年間も思い込んでた人たちもいる。

 

実は人間の行動には必ずその原因があるのだけど、その原因認識自体が間違ってるからどれだけ行動してもうまくいかないなん〜んてことがある。別名、空回りという。

 

 

その地図を見てるとクイーンズタウンが南を向いているのが良く分かり、これは自分的には「コペルニクス的転回」と言える。

 

要するに思い込み。怖いな、けど実は多くの場合、人生ってこれで決まってるんじゃないかと思う。

 

世の中すべてのことを知ってしまえば誰が取る行動も必ず同じになるはず。だって合理的な答えはあまりたくさんの選択肢はないはずだから。

 

けど、ほとんど全ての人々が自分の生きてる世界の殆ど全てのことを知らないのが実情なので、自分の知識の中だけで答を出してしまい、それしかないと思い込んで行動を起こす。

 

けど、思い込みは勉強である程度は防ぐことが可能だと思う。そして時代は常に変化して進歩または退歩しているんだから、昨日の常識や知識は今日は通用しないなんてことがよくある。

 

そのためにも、常に自分の答えに疑問を持って毎日検証して学ぶことだな、つまり死ぬまで勉強と、アロータウンの地図を見ながら思った。

 

てか、俺だけですよね、こんなバカなこと考えるのは、あはは。



tom_eastwind at 00:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2008年11月18日

「将軍の娘」 ネルソン・デミル

将軍の娘〈下〉 (文春文庫)
将軍の娘〈下〉 (文春文庫)

「将軍の娘」ネルソン・デミル

 

以前から読みたいと思ってamazonの中古で入手したのだけど、2ヶ月くらい読む時間がなくて自宅の本棚に置きっぱなしになってた。

 

その理由として、やっぱり本の分厚さにある。文庫本なら上下で800ページくらい行くのではないか?単行本で分厚くておまけに2段になっているので結構はまって読まないと、途中で降参してしまいそう。

 

やっと週末に時間を取って一気読みしたのだけど、結果から見て「初期の作品ですね」という感じ。

 

勿論出来はすんごい良いので標準よりすんごい上。ただ、ネルソン・デミルの21世紀の作品、例えば「アップカントリー」あたりを先に読んでしまったので、そういう「進化した作品」から比較すると、まだまだ弱さを感じるのは僕だけか?

 

ただこの1992年に書かれた作品は、その時代背景を考えると実に面白い。

 

ベトナム戦争で負けてサイモン&ガーファンクルの「アメリカ」や「ディアハンター」に見られるような長い暗い「自分探し」の時代を抜けて米国が再び体力を取り戻した時代に書かれた作品だから、ベトナムについてもやっと客観的に見ることが出来るようになっている。

 

「この席、あいてますか?」私は、ラウンジに一人で坐っている魅力的な若い女性にたずねた。

「ここへはよく?」

「あっちへ行って」

「君の星座は?」

「人食い座」

「どこかで会わなかったか?」

「いいえ」

 

実に小気味よく始まる最初の数行で引き込まれるし、そこにはデミル独特の「バカで自分の脳みそで考えることが出来ない男」と「バカを相手にしたくないけどその厚かましさについつい引っ張られる女」の機知に富むやり取りが繰り返される。

 

デミルが一番楽しいのは、そういう会話を真面目な話のあっちこっちに地中深く掘った時限爆弾のように仕掛けてて、こっちが真面目に引き込まれて読んでたらいきなり「ドカーン!」と来てしまい、周囲にいる人たちに「何この人?さっきまで真面目な顔で難しそうな本を読んでると思ったら、突然げらげらと笑い出してさ」となってしまうところだろう。

 

ある意味、周囲の人を敵に回してしまう本である。思わず「コホン」と軽く咳をして、周囲の人に「・・・失礼・・・」と言ってまた本の中にのめりこむしかない。

 

ちなみに単行本で定価2700円。平野書店より出品。たっけ〜な。けど買う価値はありました。

 

それから女性が読む際には予め深呼吸することです。人の言葉にとても敏感な人は、途中でこの本に火をつけるかもしれません。

 

しかしそれにしても、神様はこの世界に男と女しか作らなかったっつうのに、その扱いの不公平さはどうよ?デミルのせりふを一つでも覚えておこう。けど、使ったら確実に殺されるな。

 

 「アーメン」



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2008年11月15日

健康診断のお知らせ 2

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医療制度における様々な矛盾は、日本人が持つ本音と建前の部分にあるのではないかと思った。

 

「お義母さま、健康でいてくださいね、私はお義母さまがとても大事です」

「あんんた、何よこの施設は!こんなところに私の大事なお義母さまを入れることは出来ません!すぐ退院です!最高の施設を用意してちょうだい!」

 

おいおい、建前ですか??

 

「うちの婆さんさ、頭はぼけてるけど体は健康なんだよ、まだまだ長生きしそうだぞ」

「全くいい加減にしてよね、わたしの親じゃないんだし、あんたどうにか考えてよ。うちだって子供抱えて大変なんだから」

 

それでも本音は出てくるよね。

 

今までの日本は人口が増えて経済が成長して、今日より明日の生活が良くなると無条件に信じて来れた。けど1990年代に世界は急変して、そして日本も激変して、これからの老齢化社会に日本がどう立ち向かうかが大きな課題になっている。誰が医療費を払うのか?何が公平なのか?

 

なのに国民のほうでは今だもってきちんと問題に向き合ってない。自分の親に「無駄な医療費使わないでよ」と言えないし、ましてや旦那の親だとさらに「もっとお金使って最高の治療よろしく」となる。

 

けど、その金は誰が払うのか?また、誰がいくら払うのが平等なのか?

 

医療保険はお金を払っている60歳以下の人に限定して、60歳以上になれば負担を増やすべきなのか?

 

少なくとも答えの一つは明確で、日本で発生する医療費は、日本に住む誰かが負担せねばならないということで、外国から補助が出るわけではないという事だ。

 

だからいっそ国民皆保険なんて止めてしまい、貧乏人が病気になったら治療を受けられずに死ぬような社会にしますか?

 

それとも、どんな貧しい人でも医療が受けられる社会にしますか?

 

美談や建前では、そりゃあ国民皆保険だ。

 

でも現実論として本音として、今国民が医療負担をするのか?自分が病気でもないのに毎月せっせと何万円もお金を払って、これからの高齢化社会ではさらにその医療費をもっと負担せんといかんのか?

 

ここで「医療ずる」してるやくざとか厚労省の役人の話を持ち出すと論点ぶれます。だからその話はNGってことで。

 

さあ、あなたはあなたが直接知らない、行ったこともない街に住んでいる76歳のおばあちゃんの腰の痛みの為に毎月3万円払いますか?

 

国民皆保険、しますか?

 

別に医療に限らず今の日本は江戸時代以来続いてきた統治システムが構造疲労してしまい、その矛盾が真っ先に出てきたのが医療ではないだろうか。何故か?それは小泉さんの時代に医療を真っ先に改革の柱として取り上げたからだ。これは彼が以前厚生労働大臣をやってたこととも関係あるんだろう。

 

後期高齢医療制度を導入したのは小泉政権の時代だ。今になって一部の人々は「だから小泉ダメなんだ!」と怒ってる。ちょいいまち、その小泉の「痛みを伴う改革」に大賛成したのは誰ですか?

 

小泉元首相は明確に言ったよね、痛みを伴う改革って。これからは自己責任の時代だって。そんな彼を首相にしたのは国民で、そんな時代に可決された法案は万歳で、そして今の時代になって「なんじゃあの法律は!」なんて言っても迫力ないよね。

 

ばかが騙されて今になって文句言うなら「バカ消費者保護法」でクーリングオフも出来るんだろうけど、少なくともあの時、「痛み」を認めたわけだ。つまり自分は「買った商品の内容を認識」していたわけだ。

 

その「痛み」とは、医療費が大幅に増える75歳以上の方には応分の負担をしてもらわないと健康保険における平等が成立しないということだった。

 

その結果として75歳以上の方が医療を受ける事が出来ないとなれば、そりゃ「姥捨て山」にならざるを得ないのは、最初から分かってたこと。

 

75歳以上の老人を大事にして彼らの肉体を延命させる為に活動するなら、では彼らの医療費を自分たち若者が負担するんですね?文句言わずに健康保険を払ってくれるんですね?または保険料率を上げてよいんですね?

 

健康保険の負担部分は「知らん」で、つまり自分の痛みの部分は「知らん、はらわん」と言いつつ「後期高齢者医療はおかしい!」って、おかっしいのはあなたの頭でしょって話だ。

 

自分のケースで言えば僕はすでに民間保険に加入しているし、普段病院に行くときも個人病院なので毎回医療費を払っている。一回診てもらえば50ドル程度、フィジオセラピーなら30分50ドル、歯のクリーニングに行けば毎回120ドル。これは自分の負担すべき金額だと思っている。

 

大きな病気になれば国の保険は出るだろうし、そのために毎月きちんと多額の納税もしている。その結果としてこの街でうちの子供が緊急入院すれば、お金に関係なく救急車は来るし医療機関は24時間対応してくれるし、僕は今のニュージーランドの医療システムはそれなりに筋の通ったものだと納得している。

 

老人が病気なのに待機させられて死んだとかニュージーランドの新聞では書くけど、それは一部の特殊な問題を取り上げて今日の新聞を売ろうとする商業主義であり、それにまともに付き合う必要もない。

 

全体的なシステムとして見れば、ニュージーランドと言う国の制度は良くできている。勿論その狭間で僕や家族が病気になり、それでお金がないから待機で、いつの間にか死んだなんてことになっても、だからと言ってこの国に文句を言おうとは思わない。例外を持ち出して基本を問題にするのは本末転倒である。

 

制度自体はまともなんだから、狭間に落ち込めばそれは個人で守るしかない。例えばその病気が保険がきかずに米国の先進医療システムで治療出来るなら、個人でお金を工面してでも米国に連れて行くだろう。そこまでをNZ政府に頼ることはしない。

 

だってそんなことしたら、要求し過ぎでしょ。

 

社会市民としての義務と権利、これは社会の規範の中で当然に規制されるべきであり認められるべきである。それを無視して、欲しいものは何でも寄こせ、出すものは唾でも嫌だみたいな今の日本の風潮では、本当の意味での民主主義が育つ可能性は低いとしか言わざるを得ない。

 

健康診断の季節、考えること多いです。



tom_eastwind at 10:58|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2008年11月14日

健康診断のお知らせ

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そっか、もうそういう季節か。

 

会社でこの季節に定期健康診断を導入したのは3年くらい前か?日本だとごく当たり前だけど、ニュージーランドでは予防という概念がないから当然病気になる前の健康診断という考え方もない。

 

だもんで、思いっきり好きなもん食ってそれで病気になったら公立病院で治療の予約をしな。そしたら半年くらい先になったら診てあげるよ。あ、でもその時に薬とか不足してたり俺が魚釣りに南島に行ってたらその治療は後回し、さらに半年後ですね、みたいな感覚である。

 

でもって半年とか一年経つ頃には本人のガンもなんちゃら病も思いっきり進展してて治療のしようもない。それで「治療不能、はい、さよなら」です。

 

これは極端な書き方だけど、医療を考える時には「治療が必要かどうか?」も本気で考える必要がある。

 

無駄な長生きに何の意味があるのか?PPKと以前書いたけど、PぴんPぴんしている人がある日寿命を迎えて、友達や家族に看取られながら「じゃ行ってくるね」って、Kころりと亡くなる。これが理想ではないか?

 

そうなるとその延長線で出てくるのは、肉体だけを生かす治療が必要なのかどうかってこと。

 

最初に予防的健康診断を導入したとき、これ、取引先なのにそのお医者さん、こっちの意味が分からずに「病気でもないのに何で病院に来るんだ?」と疑問マーク飛びまくる。

 

日本の予防医療を説明すると、どうしても理解出来ない様子。病気になって医者に診てもらうんだろ、何で病気になる前に医者に観てもらうんだい?となる。

 

予防と発病後の費用を見れば予防が安い。けど元々、人間なんていつかは寿命が来るものだ。それを無理やり長生きさせてどうするのか?

 

長生きさせる費用を考えれば、こりゃあ政府が負担するよりは本人が負担すべきでは?そういう発想から後期高齢者なんちゃら制度が出来たのだと思う。純粋に費用対効果で考えた場合、政府が集めた皆さんの税金、例えば10億円を75歳以上で寝たきりで言葉も話せない人の延命の為に使うのか、それともその10億円を子供の教育費用としてすべての学校にパソコンを導入するのか?

 

皆さんならどっちを選びますか?

 

恐らく寝たきりの人を抱えていれば「あんた、何て残酷なことを!」となるだろうし、子供を抱えている親からすれば「そりゃあさ、子供のためにパソコンがあるといいよね」となるだろう。

 

問題はその時に両方が正面からしっかりと向き合って、どっちに自分の税金を投入するのが正しいのか、死ぬって何なのか、そういう事を議論すべきだってこと。

 

姥捨て山だって、その存在を一概に否定するのではなく、その歴史的背景を考えた上で現代にどう反映させるか、そういうことを厚労省だけではなく国民全体が痛みを分かち合った上で議論すべきではないか?逃げは結局痛みの先送りにしか過ぎない。政府に文句言ってる場合じゃないでしょう、あなたの問題なんだから。

 

言っては悪いけど消費者はそういう問題に甘えている。何かあれば政府に金を出せと要求するくせに、自分は苦労しようとしない。痛みはよそで、こっちは甘みだけちょうだいという事だ。

 

そりゃとおらないですよ、痛みも甘みもセットなのだから、少なくとも今の医療行政においては、消費者であり介護者である皆さんが、きちんと「命ってナンなのか?国民の義務ってナンなのか?」を語らない限り、政府が何をやっても無意味です。

 

自分の命、延命したいですか?それともその金があれば子供の教育に使いたいですか?

 

きちんと自分で結論出して見ればどうですか?



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2008年11月13日

魔王 そのほか

 

ほんとこれ、魔王だ。俺から619円巻き上げていきやがった・・・。

 

前回読んだ「死神の精度」が光ってただけに残念。これなんだ?編集者に書かされたのか?

 

連作でやる積りかもしれないけど、「死神の精度」のような“程よいつながり“もないままじゃんか。

 

「考えろ、考えるんだ」って、もう遅し。お金払ってしまったもん。これ、マーケティング優先でやってないか?この原作をネタにして映画化って、やばくないか?

 

魔王 (講談社文庫 い 111-2)
魔王 (講談社文庫 い 111-2)

 

 

「ストロベリーナイト」 誉田哲也

口直しに読んだらすっきりしました、警察小説。わーわー宣伝するほどではないけど、はずれなしの年末商店街でガラガラ回して出てきたのがポカリスエット一本って感じ。すっきり飲めます。ただし女性にはお勧めできません。という事を前提にしてくれる女性に読んでもらうと面白いかも。

 

ストロベリーナイト (光文社文庫 ほ 4-1)
ストロベリーナイト (光文社文庫 ほ 4-1)

 

 

「警察庁から来た男」 佐々木譲

これはまさしく、可もなく不可もなく、疲れずに読めるしビジネスマンが出張先のホテルのバーで一人でお酒のみながら読む分には丁度良いかも。ビジネスパーソン向きではなし。

 

警察庁から来た男 (ハルキ文庫 さ 9-3)
警察庁から来た男 (ハルキ文庫 さ 9-3)

 

てか、今週は読書週間か?まだまだ日本出張で購入した本がたっぷり残ってる。次は金融商品取引法の解説に取り組むか、壇一雄の「夕陽と拳銃」にいくか、両手に本を乗せて迷ってる最中。

 

けど会社に行けば、実は仕事が山積み状態。こういうのもちょっと珍しいのだけど仕事の配分の読みが足りず、本来なら適度に仕事を散らしていくのに、今回だけは何故か一気に10月後半から11月に集中してしまい、とても有難いのだけどこういうのはちょいと珍しい。

 

けど世間の金融危機に比べればほんとに贅沢な話である。仕事があるのだから。お蔭様で人手不足で大変な騒ぎ。人事担当、お疲れ様です。

 

さあ、次の山は12月1日。この日までにやらんといかんのが、会社で取り組んで担当を数人置いている大きな分で4件ある。それ以外に僕が直接担当している仕事が5件ほどある。その中の一件は個人的にもかなり気合を入れてるので、夜昼なしにメールや現場の打ち合わせだ。

 

日本の景気が悪いのはまだしも、一体誰だ、ニュージーランドの景気が悪いってのは?

 

現場ではあいも変わらずクレーンが青い空に突き上げて回ってるし、道路はどんどん改修されているし、月曜日の朝はあいも変わらず車の通行量が少ないし、みんな仕事を忙しくして生活を楽しんでいるぞ。



tom_eastwind at 00:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 | 最近読んだ本 

2008年11月12日

Monster 浦沢直樹

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完全版一冊1500円を9冊買ったので・・・計算するの、やめた。

 

浦沢作品がdaisukiで特にこのモンスターがdaisukiでそれがコレクション用の本になったので喜んで買った・・・わけではなく、これがたまたまみゆきの読んでる漫画の中の一冊に紛れ込んでて、ぱらぱらとめくったらあっと言う間にはまってしまい、コレクションが全9冊出たのを知ったのがその日の夜で、amazonでまとめ買いしたのだから、かなり衝動買い。

 

1994年から連載が開始されて2001年の終了まで全部で2千万冊売れたという、それこそモンスターな作品なのだけど、今頃読むなって言われそうだ。

 

そっか、あの頃、1994年は香港で、あまり日本の雑誌を読む機会も、ましてやamazonもなかった時代。2001年と言えばオークランドに移ってから会社を立ち上げてばたばたしてた時だから、日本から漫画を買ってゆっくり読むなんて発想はなかったな。

 

だから最近になるとamazonやインターネットでいろいろ検索出来るので、昔から知ってる作家のウィキペディアとか読んでると「え?そんな作品あったのですか?」ということになる。

 

そのうちの大きな一冊ってか、この「モンスター」シリーズが大抜けしてたって感じだ。

 

それにしてもコマ割りは手塚治虫みたいだし、筋書き、進行が映画にぴったり来る。それだけ内容がよく練りこまれているんだよね。

 

全巻を一気読みしたので、とくにその伏線の張り方が後にきちんと繋がってて、読み応えがたっぷりだ。これだけの筋書き作るのに、後で思いついて付け加えたって感じではない。すんごい時間かけて作ったんだろうな。

 

今更ながら日本の漫画の素晴らしさを感じる。

 

日本の良さを海外に伝えるってなるとすぐに琴や舞踊とかになるけど、それは提供する側の自己満足ではないかなって思う。オークランドでは少なくとも、日本のアニメやゲームを紹介するビジネスベースのフェアの方がよほどたくさんのキーウィを集めているのだから。

 

Monster (9) (ビッグコミックス)
Monster (9) (ビッグコミックス)



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2008年11月11日

セオリー

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お客様から頂いた雑誌「セオリー2008vol5」を読む。

発行元は講談社。今まではお上の目もあり大手出版社としては一般的な雑誌に「移住しようぜ!」なんて書けなかった、はず。

マイナーな雑誌であれば移住を扱うのもあったけど、どちらかと言うとそれは「楽しいらくえん〜」という感じだった。

ところがこの雑誌、正面から「相続税対策!」と銘打っている。そこまで書いてもいいんですかってくらい、僕から見れば興味深い。

とくに富裕層向けに特化した雑誌が「相続税対策」としての移住を取り上げて、書いてる人の一人は橘玲なんだから、おおお!という感じ。

もし興味のある方、一度ご覧下さい。

 

セオリー vol.5 (2008) (5) (セオリーMOOK)
セオリー vol.5 (2008) (5) (セオリーMOOK)



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2008年11月10日

総選挙、終了

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国民党の勝利で選挙は終了。

 

国民党は122議席のうち59議席を獲得した。これに元々連立を予定してたACTの5議席とUnited Future 1議席を合わせて65議席で過半数を確保。

 

 

ニュージーランドは一院制で議席は本来は120議席なんだけど今回は小選挙区比例代表制のなんちゃらかんちゃらがどうしたこうしたとかで2議席増えてる。計算方法はよく分からん。

 

てか、ACTとか日本語で何と訳すのかなと思ってたら、読売新聞で記事が出てたのでぱくる。

 

「国民党59議席、消費者・納税者同盟党5、統一未来党1」

 

なるほど、こうなるのか。

 

労働党は43議席、ヘレンクラーク党首は労働党党首を辞任。お疲れ様でした。多くの男性有権者には嫌われてたが指導力はあったと思う。やってることは党全体のバランスを考えた結果として好きではなかったが、国が持つ指導者の一人としてはデビッドロンギやジムボルジャーあたりと比較出来る。

 

NZファースト党が5%取れずに退場!ウィンストンピーターズも辞任!よっしゃ、今日はこれが一番うれしいかも。こいつ、とにかく小沢みたいな感じで好きではなかった。政策提言も出来ないし他人のやることに文句言うしか能がなくて、何よりも自分がマオリってことを逆利用して票集めしてるんだから、政治家ではないね。

 

クライストチャーチでは1996年以降労働党(Labour)の票田だったのが、今回は国民党(National)の勝利。なるほど、これでやっと暗いストチャーチも明るくなるかも。あそこの労組連中、人の足を引っ張ることしか考えてないような連中だったもんな。今でも忘れないぞあの事件って感じ。

 

ちなみに僕の選挙区「ノースコート」でも国民党のジョナサンコールマンが圧勝。労働党に二倍の差をつけて18,271票の得票。

 

ここから先は読売新聞の記事抜粋です。

 

国民党は、大幅減税や通信分野の大規模な公共事業など景気刺激策を発表。キー党首はメリルリンチ幹部出身の経歴を前面に出し、「経済運営への自信」をアピールしたことが奏功した。同国では今年に入り、物価上昇と景気後退が同時に進むスタグフレーションへの懸念が高まり、10月初旬、来年度以降の財政収支が労働党政権発足以来初の赤字に転落することが判明していた。米大統領選挙でのオバマ氏の勝利も、若さと変革を旗印にした同じ47歳のキー党首への追い風となった。

 

クラーク政権は1999年以来、前政権まで続いた急激な行財政改革を軌道修正。民営化された鉄道や銀行を再国有化したほか、福祉や教育を重視するなど財政拡大路線をとった。これに対し、キー党首は「政府機能を縮小し、財政支出を減らし、個人の事業意欲を高めたい」と述べるなど、新自由主義的な経済政策への復帰を示唆してきた。だが、金融危機の影響拡大が懸念されることなどから、クラーク政権が導入した社会主義的な年金や教育、福祉などの重視政策は改廃せず、向こう3年間据え置く方針を打ち出し、広範な支持を集めた。首相の正式就任は22日以降になる見込み。

*抜粋終了*

 

なるほど、本職の記者が書くとこうなるのね。

 

国民党が中道右派で労働党が中道左派なのか、ほう、こんな言い方も考えたことなかったな。

 

けど、たしかに両方とも中道だよね。その中でちょいと労働者に傾いてるのが労働党で、自営業とか経営者に傾いているのが国民党って評価ですか。

 

でも、どちらの党にしても「社会主義的な年金や教育、福祉等の重視政策」は大事にしているわけで、それだけで国民としては安心だ。どっちに転んでも、少なくとも国民を痛めつける政策は取りませんって言ってるんだから。

 

「社会主義的」であるかどうか、社会主義が良いかどうか、そんなのは政治学者や経済学者が大学の壁の中でわーわーやってりゃいい。

 

毎日生活をして働く僕らからすれば、社会主義であれ何であれ老後の年金(僕は貰う予定はないが)や子供の教育(これには本当に感謝)や福祉(医療、生活保護)をきちんとしてくれる政府が、僕らの支持する政府なんだから。

 

 



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2008年11月09日

お馬鹿の学習

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最近文字変換がひどいな、一体なにこの誤変換ってこの前も書いたけど、先日お客様と話していると、「そういう学習機能なんですよ」と言われた。

 

??どういうことなんでしょう??お伺いすると、

 

「ええ、結局ある文字をずっと使っていると覚えてくれるんだけど、ある一定期間以上使ってると、こんな変換もありますよって自動提案してくるんですよ」だって。

 

はあ?なんじゃそりゃ?今まで使ってたのはその文字が必要だからであり、それがお前の勝手で自動提案=変更するんかい!

 

独裁の弊害ここにありってことか。しかし最終的にビルゲイツは自分の利益の殆どを貧しい人に社会還元するわけで、そうなると中間階級で毎日仕事をする僕らは、マイクロソフト⇒ビルゲイツ経由で世界の貧しい人に自分たちのお金を払っていると考えていいのだろうか・・・・?

 

でもさ、それはもっと使いやすいソフトでも世界制覇は出来たのではないか?

 

なんか手抜きで稼がれてしまった気がするぞ。

 

しかしまあ、楽をして稼ぐほうが合理的と考える人種が世界を支配しているから、出来るだけ安い原価でとても良いものを提供しようと、日々体をすり減らして働く東洋の端っこに住む黄色人種が文句を言えることもないっつううのっか・・・・。

 

しかしそれにしてもこの御返還、井伊嘉元にしろっつの。

 

社心は日曜の阿保ソラです。



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2008年11月08日

青空、総選挙

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 久しぶりの抜けるような青空、僕は昼過ぎに一人で投票会場に行った。18歳のみゆきと奥さんは他の用事があって出かけてて、そのまま先に選挙に行った。

 

「ねえねえ、この名前、香港系の中国人みたいだから、この人に入れましょうか?」なんて二人でやってる。

 

総選挙には日系候補者がいないので、僕は名前で選ぶことは出来ない。

 

けど僕は元々国民党(National Party)の経済政策の方が好きなので今回は国民党にマルするだけ。あ、正確に言えばマルではなくチェックである。左上から下げて右上にはね、ですね。

 

べつに勝ち馬に乗ろうというわけではない。

 

経営者も労働者も本来平等であり、経営者が頑張って商売を伸ばせば雇用も増えて、その結果失業率も下がり政府の税収も増える。そのためには経営者にある程度の自由を与えてくれる国民党の政策の方が正しいと思ってるからだ。

 

労働党の場合は、その名前のごとく労働者に手厚い政策を採用して、それはとても大事なことだと思う。だって世の中の10人に9人は労働者なのだから、彼らの基本的な権利を守ることが社会全体の安定に繋がるからだ。

 

ただ、どうしても西洋人の場合は「俺かお前か」というところがあり、両方が手を組んで仲良くしようという発想にならない。もっと言えば、せっかくバカみたいに一生懸命馬車馬みたいに働く経営者という「金の卵を産む鶏」を潰してまで目先の利益を取ろうとするところがある。その結果誰も利益を生む活動をしなくなって社会全体が停滞するとしてもだ。

 

あふぉみたいに働く経営者はうまくこき使ってしまえば良いのだが、労働組合ってのは企業が存在するから派生的に存在するってことをいつの間にか忘れて、労働者の代表は自分で何も苦労せずに経営者よりも上の視線で話をしようとするし、それを守ろうとするのが労働党なんだから、こりゃ自分の立場が何であれ、好きにはなれない。

 

外交や軍事、移民などに関しての考え方は国民党も労働党も殆ど同じなので、違いを見せるとすれば労働政策や経済政策が中心となる。

 

だもんでここ一年くらいは労働党の組合重視政策が歓迎されずに国民党に支持が傾いていた。

 

若いときに共産主義に燃えなければ情熱がない証拠だし、年を取っても共産主義を信奉してりゃ、そりゃバカだみたいなことを英国元首相のチャーチルが言ってた。

 

共産主義をバカとは言わないが、その中には実にたくさんの素晴らしい要素があるが、人間が不完全である限りたどり着けない思想なんだから、現実路線としては共産主義以外を選択するしかないだろう。

 

なんてことを考えながら、りょうま君が通う学校に行く。僕の家の近くの投票所がここだから。

 

昼過ぎとは言いながら選挙会場にいた選挙民は10名ちょっとくらいか。ボランティアらしい選挙管理者たちが僕の投票カードを見て選挙人名簿を消しこんでから投票用紙をくれる。

 

ニュージーランドは日本と同じく小選挙区比例代表制である。

 

なので、まずは左側の政党を選ぶ欄にチェックを入れる、国民党、と。でもって右側には僕の選挙区の候補で国民党候補にチェック。

 

この人どんな人かよく知らないけど、選挙ってのは政党で選ぶんだから、よほどその候補を個人的よく知ってて昔女を寝取られたとかあのやろう高校時代のラグビーで俺の脚にタックルしやがって、こっちゃ大怪我だぞとか、そんな個人的な恨み?がない限り投票するだろう。

 

でもまあ狭いニュージーランドであれば地縁血縁もあるんかいなとか思いながら、隣の韓国人らしきご夫婦と肩を並べて投票用紙に記入。

 

一人づつのボックスなので正確には肩を並べたわけではないけど、彼らは誰に入れタンかな。

 

そんな事を思いながら、投票所入り口のボランティアのお姉さん(見かけは40代半ばだけど雰囲気はばりばり若くて、あたし現役で人生楽しんでる!って感じなのであえてお姉さん)に、「じゃね!」と挨拶して投票所を出る。

 

車を回してガソリンスタンドに向かおうとすると、さっきの韓国人夫婦が横断歩道を仲良く渡ってた。

 

青い空。仲良い夫婦。にこっと笑ってる投票所のボランティアさん。

 

家に帰って奥さんとみゆきに「結局その中国人に入れたの?」と聞くと、「何だかさ、よく見たらファミリーパーティとかで、政見見るとあんまりよくなさそうだからやめたわ」だって。

 

さ、明日もこんな世の中が続くように働こう。あふぉな経営者は働くしか能がないしね。何となく経営者って、猿回しのサルのような気がするのは、俺だけか?

 

写真はその後にLPG(プロパンガス・家は調理はガス)を充填に行ったいつものBPです。ちなみにガスだからと言って火力が強いわけではないのは、家だけか?

 

 



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2008年11月07日

焼き討ち

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「殿、謀反で御座います!」

そんな言葉を放つ間もなく屋敷に花火が撃ち込まれた。

 

花火?

そう、今日からガイフォークスデイ。

 

 

花火解禁でまたも消防署が一年で最も忙しい時期になり、一晩中どこかの家が焼き討ちに遭って丸焼けにならないように見張るのが仕事という、それってどうなん?なガイフォークスデイが始まる。

 

1605年、当時の英国国王は英国国教会を優遇しカソリックは弾圧されていた。

 

それに激怒したカソリック教徒ガイフォークスが国王の参加する議会の開会式を狙って議場を火薬で焼き討ちにしようとした結果は事前のチクリで失敗。結局彼は政府によって首吊り、内臓掻き出し、心臓抜きの上に肢体ばらばらで処刑されたのだが、彼が望む焼き討ちという分では大成功したのではないか?

 

何故なら彼が処刑になった1605年から今日まで約400年間、一体どれだけの英国国教会の家が「ガイフォークスデイ」の名の元にキリスト教社会で焼き討ちに遭っただろう。

 

ただそれもカソリックの手にかかって焼き討ちにされた英国国教会の家もたくさんあるだろうが、信者分布からしてそれと同じかそれ以上の英国国教会以外のクリスチャンの家が焼き討ちに遭ったことは明らかである。

 

少なくともニュージーランドの信者数を月刊NZの資料で見てみると、400万人の人口の半数がキリスト教で、国教会が17%、カソリックが14%、長老派が11%だとのこと。

 

だからまあ、こうなると乱れ打ち、プロレスで言うと各チーム3人づつ参加型のバトルロワイヤルではなかろうか。

 

毎年この季節になると、最後の一軒が焼けるまでやり続けるのか、思わずそう思ってしまうほど、あちこちの家の屋根に打ち上げ花火のカラが落ちてくる。

 

だってさ、目の前森林だってとこに住んでる人でさえ自分の家のまん前で空高く真っ直ぐにロケット弾打ち上げて、片手にビールではしゃいでいるんだから、こりゃもう焼けるしかないでしょう。

 

日頃森林沿いの道路を走ったら「たばこのポイ捨て禁止」って書いた標識が出てるのに、市街地の焼土作戦はOKなんですかい?

 

もちろん政府も手をこまねいて喜んでいるわけではない。保険会社からすれば、バカ騒ぎを越した話である。法律で規制したくなるのも当然で、はい、毎年規制をやってます。

 

しかし、上が政策を作れば下は対策、あ、これは中国や日本などの社会主義国家だ、上が作った政策など無視してバンバン花火を打ち上げるのがキーウィ精神。

 

家が焼けようがどうしようが、毎年このどんちゃん騒ぎは続くのですから、初日の昨日はドキドキものでした。

 

そういう僕らの祈りが通じたのか、昨日は花火が打ちあがり始めると共に雨が降り出し、これこそ恵みの雨!って感じですね。

 

ニュージーランドが自由な国であるのは大事なんだけど、それはあくまでも他人に迷惑をかけないことが前提。

 

ピハビーチで溺れてビーチセーバーに救助してもらうのは、これは自己責任だし楽しんだ結果として自分が溺れてるんだから仕方ない。けどさ、花火は他人の家を焼くことが基本なので、やっぱり無責任で危険でしょう。

 

むしろ折角花火をしたいなら、きちんと花火が出来る場所を作ってみんなで打ち上げ花火大会をやった方が、よほど生産性も安全性も上がるし、うまくいけばこれがオークランド名物ってことで売り物になるかもしれないではないか。

 

それこそハーバーブリッジの上で花火並べて、四つ裂きにされて血だらけになったような真っ赤な花火が飛べば「ガイヤ〜!」とか、首を釣られて青い顔をしているような真っ青な花火が飛んだら「フォークスや〜!」とか、みんなで海岸にござをひいて眺めればいかがなものか。

 

 



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2008年11月06日

わらしべ長者

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旅日記第三弾みたいになった。

 

香港までのフライト内で一仕事してラウンジでもう一仕事して、それからオークランド行きに乗り込む。最近は帰路をマイレージを使ってビジネスクラスを取る事がある。

 

てか、まともにビジネスクラスのチケットはよほどの事がない限り買わない。高いもんね。

 

それに僕の出張はいつも一人なのでキャセイ航空としても動かしやすいのだろう、エコノミーが満席の場合はよくビジネスにアップグレードしてくれる。

 

でもって今回は翌日すぐに仕事があるのでマイレージを使ってアップグレードする。東京から香港は予定通り中距離用のエアバスだったので何のびっくりもなかったのだけど半分くらいは空席あり。この機体はファーストクラスが付いてない作りだ。

 

成田空港で鶏肉煮込みカレーを食べたのでそれほどお腹も空かず、とりあえず冷たい水だけもらってごろごろしながら本や雑誌を読んだり仕事したりする。もしかして喉が痛いか?冷たい水が美味しいぞ。

 

そして旅日記第三弾が香港からオークランドです。

 

この区間、夏場は一日二便が就航している。人口600万人しかいなくても一日二便。それに比べて1億人が住む日本線はどんどん減便して日航は運行停止、ニュージーランド航空は福岡線廃止、名古屋線廃止、関空減便、東京機体小型化と、この格差が国家力なのか。もう世界2番目の国ではなくなったと実感する。いよいよJapanNothing。

 

今までこの路線はエアバスだったのだけど、どうやらこの日のCX107便からは新型ジャンボに切り替えたようだ。予め座席指定をした際のビジネスクラスシートのフロアプランがニュージーランド航空と同じコクーン型になっている。

 

お、なかなか期待出来ますなと思いながら機内に乗り込もうとすると、搭乗ゲートで搭乗券が弾かれた。

 

これってパチンコの確変(僕はパチンコをしたことがないのでよく分からんが)みたいなもので、要するに「お前の座席を変更しますよ」と言う意味の前触れ。どきどき。

 

ここで僕が個人的に考えている「わらしべ長者」が出てくる。最初はちっちゃくてもdandanと運がついてきてどんどん大きくなっていくって話。

 

ぼくの場合は1996年に立ち上げた旅行ビジネスは資本もなかったので日本人向け観光タクシー1台で始まった。最初からちっちゃく初めてそれをこつこつやって、当時の波に乗ったワーホリ、留学、キャリアアップ講座、レンタル携帯電話、そして移住と、何度かの幸運に恵まれてその度に少しづつ成長して今までやってきた。

 

なので、日本で最近よくあるような、大手資本がどっか〜んとあって取引先も大手と提携していきなり大きなビジネスを立ち上げる人々と違い、わらしべ長者がこつこつと積み上げるスタイルが自分の運の流れなんだろなと何時頃からか思うようになった。

 

F 座席だからだろう、いつも「気の流れ」ってのを気にする。例えば今回のようにアップグレードがあると、おお、ってことは、気の流れがこっちに来るかい、こりゃ「わらしべ長者確変」ですかいと期待していると、新しい搭乗券は1A!やったね!ファーストクラスではないか。

 

(写真は座席。二人くらい座れますぜ)

 

僕の気持ちの中ではエコノミー割引航空券を購入してマイレージを使ってビジネスにすると「わらしべ1便」で、これはある意味少し努力をした結果として受け取るもの。

 

でもってエコノミー割引でキャセイ航空が勝手にアップグレードしてくれると「わらしべ2便」なのだけど、これはこちらの努力は何もないのでとてもうれしい、あえて努力と言えばいつもきちんに飛行機に乗るってくらいか?オンタイムにチェックインして待ち時間は静かに機内ではおとなしく?

 

ところがこれで空港に到着して搭乗口でファーストクラスになってると「わらしべ特別便!」てなもんで、これは年金特別便よりもよっぽどうれしくなる。日頃頑張ってるよね、たまにはどうぞって御ほうびと思い込めるのである。

 

だってエコノミーの一番安い航空券を買ってそれがビジネスになって、最後にはファーストクラスに乗れてるんだから、こりゃ上昇運があると言える。この運が大事。

 

どんな成功しそうなビジネスでも運がなければ失敗する。天の時、地の利、人の和が揃って初めてビジネスはうまくいく。ビジネスはそのモデルだけでは決して成功はしないのだ。

 

特にそれが1Aだと単純にうれしくなってしまう。昔どこの街にも大衆浴場=銭湯があった時代は、5時ごろの早い時間に行って脱衣所の番号で1番のロッカーに荷物入れて王選手、3番を取って長島だとかはしゃいでた。今の2ちゃんで言えば2ゲトである。実際にはどこに座ってもサービスは同じなのだから関係ないんだけど。

 

ただ、香港オークランド線はここ5年くらい機体にファーストクラスが付いてなかったもんで、つまり天の時はなくて「わらしべ特別便」はなかったのだけど、今年から香港オークランド線でこの機体が常時就航ということになれば、これは天の時が来たか!てな感じ。

 

F 操作そしてもっとびっくりしたことは、1Aに座って珍しくてあちこち写真撮ってると、その隣、つまり1Bに座ってきたのが、僕がオークランドで長い付き合いをしているファイナンス会社の社長ではないか!

 

 

(座席横の操作盤、お花もついてます)

 

「おお!久しぶり!カナダからの戻りかい?」とか話しながら、彼と打ち合わせをしたいと思いながら保留になってた件の話をする。

 

会いたいんだよねと丁度思ってた人間にばったりと会えるんだから、こりゃもう人の和ですな。香港と言う地の利が味方してくれて同じ日のフライトと天の時が味方してくれて、今回の出張は後半になればなるほど東京での面談も含めて実り多いものになりました。

 

こういう運は流れがあるので、近づいてきたときにさっさと掴まないと、あっという間に逃げてしまう。そうなってから文句を言っても始まらない。

 

ちなみに飛行機は一つの例だけど、交差点の信号でも運を考えたりすることがある。クイーンストリートの交差点を渡ろうとして信号が赤になれば、これは「今やろうとしていることはちょっと待て、よく考えろ」って意味に捉えてる。青ならGOGOだ。

 

占い

そんな日常で出てくる様々なサインは誰の場合にもあるのではないかと思う。

 

そんなときには流れを読んでムリをせず流れに乗る、つまり赤信号なら次まで待つ、その時間(約30秒)を利用して保留になってた件を立ち止まって考えて見るとかした方が良い。

 

ビルの停電でパソコンが止まったときなども、「え!なんでこんな一番大事なときに!」と怒り出す人がいる。けど、そういう人はいついかなるときでもそうやって怒るのだ。そしてその結果、自分の運命を甘受出来ずに折角次の機会に来る運を失ってしまう。

 

古代の戦争でも運が重要視された。だから戦争やるときも占い師を連れて行ったくらいだ。

 

占い地図今のような科学万能の時代では運なんて「眉唾」となるけど、僕自身は運の存在を知りたくて20代前半はかなりフリー麻雀やってた。あの時四方と四人の気の流れとか運勢の存在を感じて、とても勉強になったのを覚えている。

 

目に見えないから存在しないってなら空気は存在しないのかって話になる。そのくせ何千年も前の、自分の目で見たこともない恐竜とか人類の発達とかはまるで絶対の事実のように話をするのだから、そりゃどうなんかと思ったりする。

 

西洋科学ってのはキリスト教と同じで、私だけを信じなさいと強制する面がある。それに比べれば他人の宗教や考えも受け入れて「それもありかもね」と言って目に見えない運命を大事にする東洋文明のほうが余程奥深いと思う。

 

万能である筈の科学が「透視、瞬間移動、使者との交流、魂の存在」など世の中の事象の多くを説明できずにいるんだから、そろそろ万能という看板を下げて、人々も西洋科学だからと無批判に信用するのも考えたほうが良いのでは?

 

いずれにしても、今自分に来ている流れを大事にしておくことだ。

 

特に悪い気が来れば「まあそんなものでしょ、他のことをやっておきましょ」と流すこと。そうしないとそこで一気にドツボにはまる。これは麻雀の経験で覚えた。

 

今回は出張でもいろんな人に会えてうまくいったし、戻ってくる飛行機でも偶然が続いた。波が来てるんだろうな、これが出来るだけ持続するように、流れに逆らわないようにしなきゃ。

 

さ、これからも運を大事にしていこう。



tom_eastwind at 00:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 | 日本

2008年11月05日

医療破壊 週刊東洋経済 11月01日号より

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成田から香港への移動時間は4時間30分。オークランドに戻ったらすぐに出社しよう、今回の日本滞在は長かったので、戻ってまずは机の上を整理しないと翌日の仕事に影響が出てしまうと考える。そのための「明日の予定」を頭で組み立てる。

 

メールも、書けるものは機内で全部作ってしまい、到着したらすぐに発信出来るようにする。

 

そんな事を考えながら成田空港で週刊東洋経済11月01日号を購入。医療破壊というタイトルで特集をやっていたので、機内で読む。

 

日本では医師不足や看護師不足が問題になってて病院が閉鎖されたりとか大変だという話はよく聞くが、この雑誌はそれをデータとして切り出しており、今の日本の医療が置かれた大変な状況を訴えてる。

 

・消える病院

・命を落とす医師

・さまよう患者と家族

 

どれもきついテーマ。でも問題の根幹は政府が国民の健康を真剣には心配していないって点なのは明快。

 

自分たちは国家公務員として手厚く保護された挙句に国民の支払った保険で飲み食いしたり使い込んでたりするわけで、それで行政の責任も取る事なく、告訴もされないんだからやり放題ですな。

 

要するに一番良いポジションにいるのだ。行政の失敗の責任は取らなくてよいけど行政の使える権利は全部押えてる。政治家と違って選挙もないから、首になることもない。国民が何か生意気言ってきたら、その場では聞いた振りをしてあとで行政で苛め抜いて二度と逆らわないようにする。

 

子供の頃から他人を蹴落として競争して大学に入り、そして役人となれば後は一生お気軽なんだから、そんな面倒な国民のことなんて考えてられるかってことでしょうね。

 

医療については長期的な視野で国民を守るという考えがあれば、解決策はいくらでもある。

 

消える病院ってのは現在の保険診療制度とそれに基づいて支払われるお金のバランスが合ってないってことで、無駄遣いはダメだけどきちんとやってるところにはちゃんとお金が払われる仕組みを作ればよいだけ。こういうのは厚労省で医療保険を担当している部署だろう。彼らは医療費抑制が目的であり患者救済という発想はないから、実態を無視して医療費を切り詰めようとする。

 

医師の過剰労働は古い時代の白い巨塔の名残りなんだから、そんなものは医師をきちんと人間として取り扱えば良いのだ。労働基準法を適用させてきちんと賃金払って週40時間で仕事が終わるようにすれば良いこと。

 

これは医師を管理する部署の問題。この部署は若い医師の苦しみよりも医師業界に君臨している老人の意思の方が大事である。そりゃそうだ、法律改正するたびに彼らの意見を聞く必要があるし、自分たちが病気になったら優秀な医者に診てもらいたいからね。

 

基本的に上意下達の世界だから、巨塔の一番上で君臨している老人医師は、自分が若い頃に死ぬほど働いたのだから、何を今の若造が文句言うか?労働基準法?そんなのは労働者にいう事で医者は聖職であると思ってる。

 

もう一つ言えば労働基準法を適用させると無理なこき使いが出来ずに人件費が増えるから病院としては払いたくないという気持ちもあるのだろう。

 

介護は誰にとっても大きな問題だけど、出来ればPPK(ぴんぴんころり)、介護が必要になればニュージーランドのように老人は老人とボランティアと医師が支えるリタイアメントビレッジを導入すれば良いのだ。

 

そのためには人々が死としっかり向き合って会話をする必要がある。この勇気がないままに政府を責めても仕方ない。

 

そうすれば子供が介護疲れで親を殺す必要もないし仕事を辞める必要もない。介護は核家族化が進んだ時点ですでに予想のついたことである。

 

介護だって三世代同居なら誰かが交代で面倒を見ることが出来るのだ。

 

ところが老人問題を扱う部署としては、自分たちの目標は先進国で最も長生きする国、寿命が長い国作りだから、その老人が体中にチューブ付けられてでも長生きをする「生かされてる状態」でも生きてればOK。介護にしたって自分がするわけじゃないから自宅でだろうがどこでだろうが、簡単には死んでくれるなよってことでしょう。

 

医療データ

 

核家族化ってのは長寿を扱う部署には関係ないし、医療費を扱う部署は長生きでも何でも保険さえ使わなければ良いので75歳以上の保険費用支払いは打ち切るという発想になるし、行政として法律を扱う部門からすれば核家族化も保険費用よりも自分が企画立案した法律を通すことが主眼となる。

 

 

要するに同じ厚労省の中でも部署によって目指す目標が違っており、それを国民視点で全体調整しようとするべき上層部が政治的都合を優先させて国民生活を後回しにする。そして政治家は自分が次の選挙でも勝てるように地元に都合の良い、国民に耳当たりの良い政策だけを作ってしまうから結果的に今日のような問題が起こったのだ。

 

それでも三世代が同居しておばあちゃんの智恵があった時代は、大家族で皆が支えることが可能だったけど、それがばらばらになったんだからお母さんが初めて子供を生む時にどうしてよいか分からず、かと言って産婦人科は激減しているのだから、こりゃ困るのは当然ですな。

 

子供が病気になったと飛び込んでくるケースの殆どは緊急性のないことばかりというデータがある。救急車をタクシー代わりに使う人もいる。

 

そして医者の尊厳がなくなってきたのか人々が無責任になったのか、医師が告訴されるケースが急増してきて、「だったら医師なんてやってらんねーよ」という事になって、結局患者は自分で自分の首を絞めてしまう。

 

つまり構造的に医療が崩壊しているのは、50年単位の長期視点で医療を見る人がいないから今のような問題が出てきてるのだ。

 

医師は神様ではないし、激務の中でちょっとでも失敗したら告訴されて免許取り消しでもされたら、折角10年以上もかけて獲得したものがすべて無駄になるわけだ。

 

国民は消費者という美名の下に政府によって甘やかされて、賞味期限がどうのこうの、医者の態度が悪いだの、学校の先生がエコヒイキするだの、とにかく何かあればすぐぎゃーぎゃーと騒いで「訴える!」だのなんの、おいおい、いつから自己責任を取らなくなったんかい。

 

医療崩壊でも

 

今やるべきことは全体的な医療改革と国民が自己責任を理解して学ぶことだけど、何でそれをやらんのかと言えば、国民が自己責任を理解して学んだ場合は政府が思いっきりバカだという事に気づくからだ。

 

  

江戸時代から何も変わってない政策「民は寄らしむべし知るしむべからず」、国民はバカのまま放置しておけ、それが一番の政策だってこと。

 

ここまで愚弄されて医療が崩壊されて、それでもまだ皆さん、それでOKなのか?

 



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2008年11月04日

うれしい誤算?

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やっと空港の人間も少しはお客の顔を見て声を聞くようになったのか、自分の脳みそでモノを考えるようになったのか、それとも判断権限のある上司が就任したのか。

 

成田空港で荷物を預けて保安検査場を通るときの事。大きな荷物や洗面用具は機内預けにして、手荷物はPCケースと機内での着替えをいれた布バッグ。

 

普通にパソコンを取り出して上着を脱いで検査場をくぐったのだが、荷物が引っかかった。というのも、布バッグの着替えのジャージのポケットに旅行用のリストリンが入ってたのだ。これが見事にチェックに引っ掛かり御用となったのだ。

 

でもって、こりゃ仕方ないな、没収でいいやと思い検査官に「あ、すみません。これ没収でお願いします」と言おうとする前に検査官から「あの〜、すみませんが何かビニール袋をお持ちじゃないですか?」だって。

 

ただ殆どのものは機内預けにしてたので当然袋状のものは何もない。だもんでこれまた「いや、袋状のものがないんですよ」と言って「では棄てます」という前に!またまた検査官、「は〜い、じゃすみませんが、ちょっと待っててください」と可愛い声で言われた。

 

何か呼び出しか?たかがリストリンだもん、そんな大した事ではないよねと思いつつ検査官が戻るのを待っていた。

 

するとこの人、なんと空港で無料で配布しているビニール袋を探してきて、わざわざそれに入れてくれて「はい、じゃあこれでOKです!」だって。

 

成田の場傘加減にはかなりいらいら感を持ってたのだが、今回のこのちょっとした「気遣い」には、おお!とびっくり。

 

もちろん彼女にもお礼を言ったのだが、その動きを見るとどうも組織的にやってるのではないかという気がする。つまり彼女が個人的に気遣いをしたというよりも「検査で液体を持ってる場合は、それがちっちゃなものであれば袋に入れてあげなさい」という指示が出てるのではないかって感じ。

 

いちいち聞くのも変だなと思ったのであえて質問はしなかったのだけど、成田もちゃんとお客の顔を見るようになったんだなと思った。

 

写真は遠くに見えるレインボーブリッジです。

  



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2008年11月03日

夕暮れ東京

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今回の説明会では不動産の質問が目立った。やはりニュージーランドの不動産価格が下落しており尚且つ円高なので、皆さんそろそろ「買い時」と考えているのだろう。

 

午後は個人面談を済ませて品川に出る。ホテルのカフェでお客様と打ち合わせだ。ここでも話は不動産になる。

 

う〜ん、うち、移住が主な仕事なんだけど、具体的な商品ってなるとやっぱり不動産が一番分かり易いようで、この説明に時間を使う。

 

確かに移住屋ってのは何を売ってるんだ?と聞かれて困るのも事実。要するにライフコンサルティングなんだけど、これっくらい分かりにくい「商品」もないもんだ。大体お前みたいな壊れた奴が人様に行き方を説明出来るんかい、てな感じである。

 

最近流行の言葉で言えばメンターか?めんたいこか仮面ライダーみたいだな。

 

それとも新興宗教?そおすると僕は神主か?そういえば「かんぬし」と言う漢字も迫力あるな。神(かみ)の主(ぬし)なんだから神の子のイエスキリストよりも偉いんじゃないか?主と子、やっぱり勝ち目は主にあるよね。

 

いずれにしても言えるのは、日本の産業分類には出てこない業種だってこと。もちっと分かり易い業種だったら説明も簡単なんですけどね〜。

 

いっそのこと煙草でも売ってみるか、そしたら普通に「煙草やです」って説明出来る。けど煙草だけじゃ面白くないからと、僕の性格だとコンビニを開いてしまうだろうな、そうなると今の時代なら「うち、コンビニです」で通用するけど、40年前だとコンビニなんて業態がなかったから、やっぱり「それってなによ?」となるんだろうな。

 

なんて意味不明なことを考えながらお客様に当社の商品を説明していく。移住でしょ、起業でしょ、投資でしょ、あれ?もいっこなんだっけ?やっぱり最近の俺って壊れてるぞい。

 

てなことを頭の片方で考えながら、もう片方の頭を使って商品説明を続けていく。

 

そうこうしているうちに日も沈み、日本の真ん中東京ではdandanと寒さも増してくる。ほお、もうすぐ冬なんですな、そんな事を思いながら、あいも変わらず結婚式で賑わうホテルに戻る。

 

さ、これで今回の東京は終了、あとは明日の飛行機に乗ってオークランドに戻るだけです。皆さん、明日のことなど考えずに今日の結婚、お幸せに。

 

 



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2008年11月02日

クーリングオフ

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世間は三連休、僕の泊まっているホテルでも結婚式が盛んで、エレベーターのドアが開くと顔を紅潮させた花嫁(うまく騙した!)とうきうき顔の花婿さん(やっぱり騙された?)が乗り込んできたりする。

 

冥土への一里塚なんていうつもりはないけれど、ほんとに要らん世話だけど、思わず君らほんとに大丈夫か?って思ったりする。

 

美しき誤解が悲しき理解と永遠の諦めに変化するまでの期間は人によって違うだろうけど、いずれ人生の真実を理解したときの衝撃に耐えるだけの気力と体力だけは持ってて欲しいと思うものだ、要らん世話だけど。

 

それにしても結婚式とか誰が最初に思いついたのかしれないけど、最近の結婚式、ありゃもうデビアス社のダイヤモンド商法と同じである。

 

夢に見た憧れのウェディング!おお、素晴らしい殺し文句ですな。

 

うまいこと女性を調子に乗せてど派手な結婚式やって、写真は思いっきり修正入れまくりで、金は調子に乗った女性に調子に乗せられた男性が支払うんだから、これを何商法と呼べばよいのか?

 

伝統的かつ正当な商法(笑う?)

 

とは言ってもやってる本人も幸せだし、売ってるホテルとしても商売になるし、ホテルで雇われている人々も幸せになる・・・・。これって、被害者のいない犯罪ですかね、ははは。

 

結婚にクーリングオフ制度を導入すれば世の中の多くの不幸はいくらかでも回避出来ると思うのだが、どうなんだろう。問題はクーリングオフの期間だけど、1年でどうですかね?1年以内なら離婚届けは不要で戸籍にも結婚した事実は載らないとかね。

 

こんな事を日曜の朝から考えてる僕は、やっぱりかなり世間から外れておかしいのだろうと自分で思う。これから結婚を考えてる人、失礼しました。

 

説明会に向かう朝の出来事でした。

 



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2008年11月01日

B級グルメ

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写真は代々木の交差点です。

 

そろそろ空気がひんやりしてくる東京ですが、今日から三連休の上に天気はピーカン。新宿の街はひとだかりで、西口大ガード横の交差点などは信号で渡ってきた人が歩道を埋め尽くしてしまい、全然まっすぐ進めないくらい。

 

こんなん当然でしょうと東京の人は言うでしょうが、一週間前にはクイーンズタウンにいたのですからこの違和感はでかいです。

 

毎回目標としているB級グルメは、僕の中ではまず吉野家、それから長崎ちゃんぽんリンガーハット、そしてココ壱カレー。

 

いつもなかなか時間が取れずにどれか一つを、またはすべてを行けずにいたりするんですが、今回は何と出張2日目の品川で吉野家並み牛丼生卵入り430円?が食えました。

 

そして土曜日!午後一番で西新宿のリンガーハットで並みちゃんぽん450円、買い物の後にはココ壱でハーフサイズのから揚げカレーコーラ付き450円を食すことが出来て、こんな幸せあるんかい!ってな感じで喜んでます。

 

けどけど、この価格設定って偶然か?



tom_eastwind at 00:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 | 日本ニュース