2014年05月

2014年05月30日

民度

永住権の無料診断をする際に採点についてお客様から「え?何で?」と言われることがたまにある。自分で計算した点数を一応持った上で問い合わせなのだろうが、大体において自分が見積もった点数より当社が出す点数が低いからだ。

 

「この項目にこう書いてありますよね、なぜ私の経歴が認められないのですか?」いかにも冷静に書いてるけど画面を通してプライド傷つけられた雰囲気が伝わってくる(笑)。

 

いえいえ、何もあなたの知性を疑ってるわけでもなく虚偽証言をしているとも一切思ってません、同じ日本人ですからね。

 

では何故点数に違いが出るのか?それは彼らがニュージーランド移民局の実態を理解出来てない、または日本人の民度で考えるからだ。どういう事かと言うとニュージーランド移民局が相手にしているのは世界中から送られてくる永住権申請書(EOIExpression Of  Intrest )である。

 

年間5万人の移民枠で仕事をしている彼らのもとにはそれこそ毎年10万件くらいのEOIが来る。中にはアフガニスタンから「アフガニスタンで米軍相手にサイバー攻撃してたのでIT技術者として点数取れるよね」なんてふざけた申請も来る(かもしれない笑)。

 

または中国のウイグル地区あたりから「爆薬の扱いならプロです、この前の習近平の時も見事に爆発したでしょ、時間がずれたのはぼくのせいではない、爆破技師ってショーテージリストにありますよね?」(笑笑)。

 

これは実際にあった話だけどある地元企業が技術者を募集したら中国から履歴書が送られてきた。その履歴書の紙は破ったノートで写りの悪い顔写真をホッチキスで留めて汚い手書きの英語だった。もちろん落ちた。

 

世界には日本の民度では考えられないような場所があるのだ。

 

更に移民局に送られてくるEOIで、例えば中国から送られて来た申請書については最初から職務経歴書も学歴証明も見ない。全く信用されてないからだ。例えば北京大学卒業なんて書類があっても、偽造だとは考えずに本物である、けど金で買ったんだよねと看做す。職歴に至っても販売している国なのだ。

 

ついでに言っておくとIELTSという英語テストは昔は本人確認は簡素なものだったが現在は非常に厳しくなっている、中国人の替え玉受験が横行したからだ。運転免許に至っては替え玉受験されたらもっとやばいってんで中国語での運転試験が導入されたのは、あれは事故られるよりは中国語でもいいから本当に練習して試験を受けて欲しいからだ。

 

このような状況は日本で生活する限りあり得ないわけで、だから申請する日本人としても想像しようがない。しかし移民局からすれば世界中から送られてくる書類については最初から疑う事を前提に判断している。それは程度の差はあれ日本からの申請も「これ?ほんとかー?」なんて疑問が出て来るのは当然なのだ。

 

その疑問を基に申請者に対して「これ、点はつかないよ」って言い方になる。いちいち面倒くさいので何故ダメかなんて書かずに単純に判断する。ところが日本人からすればせっかくきちんと自分で判断して作ったのに何でそうなるの!となる。だからNZ移民局の対応は意味不明になり怒りさえ覚えるって話になるのだ。

 

「何故私の提案するニュージーランドに貢献出来るビジネスモデルが理解出来ないのですか?」とぼくに言われた場合、上記の状況を説明することにしている。

 

日本人の民度は高く、嘘は言わずに真面目に働く。けどその民度で世界を判断するとびっくりこっくりな話になりますよってことでした。 



tom_eastwind at 17:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月29日

暗い森の向こう

移住の個人面談では様々な質問を頂くが時々みなさんは自分で答を持っているのだけどその答を引き出すことが出来ないままにぼくに向かって不安な何かを「言ってる(Speak)」のだなーって感じることがある。つまり一方通行である。話す(Talk)とは会話であるが言ってる(Speak)とは言いたいだけなのだ。

 

本来これが会話ならぼくが答を引き出せば良いのだが、相手は自分の気持ちを言いたいだけなのだ。だから時には「それじゃ会話にならないですよね」と面談相手に対してきつい話になる。

 

だからぼくの面談の場合スタッフからすれば「トムさん、お客さんに喧嘩売ってんですか?」とよく言われるけど、そこがポイントなんだから言わなくちゃどうしようもない。

 

幸せになりたいんでしょ、だったら方法がありますよ、そういう僕の言葉を聞こうとせずに自分の不安だけを言いたいのなら別にぼくでなくても籠の中のオウム相手に言えばよいのではないかと思うのだが。

 

僕の場合世間の常識で何かを考えることはない。だから普通の人間からすれば「こ、こいつ基地外?」と思われることがよくある。相手を怒らせてどうすんの?けれど僕のやってる仕事はまさに誰も思いつかない事を発明するのが商売だ。そこには日本やNZの法律もなければ一般世間の常識もない。

 

目的はただ一つ、お客様が望むものを生み出す事なのだ。それが入り口では相手を怒らせる事があっても、それが現実を伝えるという事なのだから仕方ないと考えている。

 

これはちょっと極端な例であるが、何度かこのネタ書いたけど、猫好きな人は絶対に読まないで下さい(苦笑)。

 

***

うちのスタッフが僕とお喋りをしつつ「そう言えばペットを送るのって人間様より高かったりするんですよねー、ペット用のカゴ一個予約すると大変なんですよ」と言うと、ぼくは思わずいつもの仕事のくせでふと思いつくままに返した。

 

そっか、輸送費が高いのか、この人にとっては輸送費をどうやって減額するかが大事なんだな、よっく分かった・・・・・むむむ・・・、あ、思いついた!

 

「だったらさ、::::::::::::運べばいいじゃん、例えば最初は:::::」・・・瞬時に皆が固まる・・・。失礼しました・・・。

***

 

けどまあとにかく、ここで言いたいことは、何かを考える時には法律も常識もビジネス習慣も人間関係もすべて捨て去る事だ。それにしても例が悪いか・・・だから俺、嫌われやすいんだよなー(苦)。

 

ただ同時に、言ってることと言いたい事がきちんと一致している方もいる。こういう方たちは話を聴いていると胸の中にストンと落ちるものがある。そういう時は「あ、大丈夫ですよ、移住出来ますよ」と軽く返している。あんまり軽い言い方なのでお客様もびっくりして「えー?」となるけど、移住は技術的な面よりも心情的な面が大きいのだ。

 

普段ぼくは数字と理論と法律論の話でものを考えているのだけど、それを突き詰めれば突き詰めるほど移住って心の問題だなって感じている。

 

移住は誰も見たことのない暗い森の向こうにある青い海だ。暗い森は本当に出口があるのか?森を歩く中で狼に襲われないのか?森を抜けたとしても海はあるのか?砂漠ではないのか?

 

常に心に不安ばかり想定していればどれだけ幸運な環境にいてもまだ目に見えない不安を見つけ出して思いついて不安を膨らませる。

 

言ってることと言いたい事が一致するってのは、物事をきちんと観ているという事だ。見たいものだけ見るのではなく見えるものをしっかりと認識し、甘い予測もしないし余計な不安も持たない。

 

そういう心を持っている人は変化出来る人だ。現実に即応してどうすべきかを判断出来る人だ。既存の常識に縛られず動ける人だ。今何をやっているかではなく、

 

言い方を変えれば積極精神を持っている人である。このような人には必ず天が幸運を与えてくれる。

 

こればっかりは何とも説明しようがないけど、積極精神があれば無条件に自分の未来を信じることが出来るし無条件に自分を信じる人は大体において自分の望むものを得ている。

 

言いたい事、言いたい気持ちは分かる。けどそれって何かを解決しようとしているのか?それとも単純に愚痴を言いたいだけなのか?

 

暗い森の向こうに青い海があるか?自分を無条件に信じられて実行できる者には間違いなく青い海がある。それだけは言える、だって自分が経験した道だから。

 

何となくまとまり悪いです、すみません、大阪と東京の個人面談、頭の中がそろそろパニクって、夕方過ぎに新大阪駅で買ったお弁当が喉を通らずホテルの部屋でシャワーを浴びてやっと少し食えました。てか、何でホテルの部屋で駅弁食べてんのか?やばし!です(笑)。



tom_eastwind at 22:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月28日

ファミチキ その2

昨日大阪で見た夢はちょっと暗い話。高校生のぼくは学校のスポーツ授業でクラスの仲間とマラソンしている。その最後のコースは途中まで来ると一人ひとりに小さな紙が渡される。その紙には学校の中にある講堂へ行くように示されている。

 

講堂?あそこはクラスの全員が走るような場所はないぞ。それに講堂の中二階には父兄が座って待ってるとのこと。オリンピックのマラソンじゃあるまいし・・・何か不安を感じたぼくはその紙を捨てて講堂の横をすり抜けて反対側に逃げた、仲間がどんどん講堂に入って父兄に拍手で迎えられる中、僕一人だけ皆に悪いなと思いつつ。

 

その時突然講堂の大門が閉められて次第に中から煙が出てきて一気に真っ赤な炎が吹き出してきた!

 

数十分後、講堂がすべて焼け落ちて中にいた人はみな焼け死んだ。これって一体何だろう?あと数日くらいすると分かるのかなー。

 

なんて事を思いつつ今日は個人面談初日を大阪駅前のホテルで行なった。

 

いつもそうだけど個人面談の時に僕は目の前にいるお客様の状況に同化する。相手の言ってる事ではなく相手の言いたい事を読み取り、更に言いたい事と実際に言ってることの違いを読み取ってその差異を見つけて解決策を引き出す。

 

この同化というのが結構きつくて個人面談をすると相当に精神力が疲れる。なんてか、向かい合った相手の様々な気を吸い込む感覚だ。相手が話す内容を聴きこむのはある意味追体験をするわけでありこの重さがそのままこちらに乗っかってくる。

 

ただこれをやっておかないと、「言ってること」と「言いたい事」の差異が見えてこないのだ。この「同化」をすることでこの方が何が見えてて何が見えてないのかが三次元的に見えてくる。(なんだかややこしい日本語になったな)

 

この三次元は普通の人の常識とか道徳とかビジネス慣習とか法律とか論理とか人間関係とかそういった人間が後から作った縛りからすべて離れた状態で考える必要がある。てか、離れないと出てこない。

 

そしてこれが普通の常識ある人には出来ない分野である。

 

だって普通の人がですよ、例えば今の乱れた世界を平和にして世界中央政府を作るために単身火星に飛んでいき火星人をたきつけて地球を攻撃させて各国の軍隊がキリスト教もイスラム教も仏教もロシアも中国も一つになって火星人と戦うように仕向ける。そして半年くらい戦争させてから火星人の弱みを地球軍に伝えて地球軍は最終的に火星人を火星に追い返す。その後地球政府が出来上がりました〜なんて話、こーいうことを本気で考えるか(笑)?

 

ぼくは本気で世界平和対策として考える事が出来る。てか小学校2年の頃にベトナム戦争とかアジアでしょっちゅう戦争やってた時に本気で考えた経験がある(笑)。なのでこういう面談ではどれだけ常識を失えるかが勝負の部分でもある。逆に言うとこういう面談にいちばん不適切なのは真面目で常識のある人だ(笑)。

 

けどほんとにこの同化は疲れる。もうこれ以上人と話したくないな、てことで今日もファミチキ2つとカットフルーツに野菜サラダ食って、とっとと寝ました。



tom_eastwind at 22:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月27日

ファミチキ

飛行機が着陸するドン!という重い音で目が覚めた。

 

墜落、ではないな、こんなとこで落ちてたら皆に笑われるぞ、なんて思いつつ、

やべーやべー、まだユニクロの寝間着のまんまだぞ。

 

飛行機が関西国際空港ターミナルビルに移動する最中に隣の人の目を気にしつつ座席でゴソゴソしてシャツとジーンズに着替え終わった頃にはすでに乗客は立ち上がり荷物をゴソゴソと引っ張り出し始めてた。

 

朝の530分だもんなー、今回のフライトはちょっと中途半端できつかったー。

 

昨日の13:20にオークランドを出発、香港に到着したのは現地時間で夜の2130NZ時間では真夜中の01:30ですでに普通ならぐっすり眠ってる時間。機内では「ここで寝てはいかん」と思ってたのでずっと映画を観ていたからかなり眠い。

 

それから更に香港時間の01:30まで4時間を空港で過ごす必要がある。ここで眠るわけにはいかない、寝過ごしたら洒落になんない。なので眠る時に胃袋が疲れないように軽いフルーツと眠気呼び込みにウイスキーを飲みつつすんごい中途半端な4時間を過ごす。

 

こうやって早朝の1:00に香港の出発ゲートに立ってる時は体内時間は午前5時、つーことは約24時間寝てない状態だ。

 

でもって飛行機に乗ってとっとと寝間着に着替えて何も食わずに一気に寝たが、このフライトって4時間ちょいなのであまりぐっすり出来ない。

 

あーあ、眠いなー、次はこのフライトやーめよっとか思いつつ荷物をまとめてホテルに向かう。ホテル到着午前7時過ぎ、でもってチェックインが午後2時からだから、さらに7時間寝る場所がない・・・。サウナでも行くかと思ったがそれもみっともないのでホテルのカフェでパソコン開いて仕事をするのだが、とにかく眠くて頭がぼやぼやだ・・・。

 

てか、昨日の朝6時に起きてから今日の14:00、つまりNZ時間で考えればこの時点で1日半寝てないのか?

 

次はこのフライト考えようとか思いつつまだ眠い頭でブログ書いてます。

 

出張の際にいつも思うのが、何でこんな忙しい日程に中身ぎちぎち詰めてとりあえずホテルに入るのにルームサービスも館内レストランも、目の前にある大阪駅のデパ地下もあるのに、結局いつもすぐ近くのコンビニでファミチキ2つ買って2Lの水買って部屋に篭って仕事してるのか、なんて変な話である(笑)。

 

部屋で仕事をしつつニュース番組をつけてみると、面白い事に大阪ではニュースまでも大阪弁だった!初めて知ったぞ(笑)。

 

ところで福島で起きたAKB48の犯人、本人いわく「だれでも良かった」、「最近いらいらしていた」だって。もう来たかって感じだ・・・。

 

ぼくが524日のブログ「夢?その1」で書いてたのがまさにこのような事件である。同時多発的関連性がないように見えてその底辺には同じ空気が流れている、てか全国に流出し始めている。警察はどこでいつ起こるか分からない事件を抑えこむことが出来るか?出来ない。やれるのは唯一安倍さんの失業対策とスーパーではモノを購入する際に身分証明書を提出させる警察通達くらいのものだ。

だから警察も追っかけ事件が出ないようにAKB48に握手営業の当面自粛を以来。5月23日の夜、おれ、これを見てたのか?

 

金沢では小学校の運動会にナイフを振り回して小学生を追い掛け回し居合わせた家族に押さえ込まれて現行逮捕された事件でも犯人は同じように「面白くなかった、だれでも良かった」だって。これも同じじゃん。

 

AKB事件の犯人の同級生が「中学時代の梅田さんから見ると考えられない」だって。そうでしょ、だってその時彼はまだ社会の仕組みが分かってなかったんだから。さあ来たよ、社会構造の歪み。

 

猫の虐殺は日本海側で起こった。自分より弱いものに対して攻撃をする、これはどこでも起こりうる事件になったのだ。通勤途中の自転車の中に包丁が隠されているかどうか、刺されるまで分からないのだ。

 

次のニュースでは「黄砂が来ます。ベランダの手摺を指ですーっと滑らしてみて汚れたら、それは黄砂です」。

 

黄砂ってもう普通か?誰も怒らないのか?こっきょうの向こうで公害が発生すればそれは日本人の病気の原因にもなる。放射能は発狂するほどに敏感なのにもっと現実的な毒である黄砂を単なるニュースで聴くだけなんてのはおかしくないか?と思う。ほんと疑問。だんだん時間がなくなっていく気がする。

 

さあ、明日から個人面談だ。ファミチキ2つ食って早く寝よっと。



tom_eastwind at 14:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月26日

今日から日本出張だ。

昨日コロネットピークに20cmの雪が降った。けど今年初めての雪、つまり初雪とは言えない。というのがクイーンズタウンでは時々夏でも雪が降るからだ(笑)。また9月にスキーシーズンが終わるがその前に降る雪はなごり雪とも言えない。何故ならシーズン後の真夏の年末でも雪が降るからだ(笑笑)。

 

このブログでも時々書くが、ニュージーランドの中でぼくが一番好きな街がクイーンズタウンである。冬にはスキーが楽しめて夏にはウインドサーフィンが出来るし散歩道を歩くだけで楽しくなる。

 

どこまでも続く青い空と深く透き通った水をたたえる美しい湖、遠くには高さ2千メートルのリマーカブル山脈が続き夕方になればその尖ったような山肌が炎のような赤紫のようなになり玄妙な美しさになる。

 

空気は澄んで適度に乾燥しており夏でも日陰に入ればひんやりするくらい涼しい。冬の夜は暖炉の前に座り揺れ動く火をじっと見つめつつ昔のことを思い出したり未来の大きな夢を考えてみたりして、「まるで阿含宗だなこりゃ〜」なんて楽しめる(笑)。

 

そんなクイーンズタウンに比べれば北半球に行ったこともないオークランダーは「オークランドは150万人の都市!ニュージーランドの他の街とは比べ物にならない!」と言いつつ所詮緑の丘陵で牛や羊を飼育して野菜を育てて海外に売る、150万人の中途半端な田舎である事に気づいてない。最近は北半球の食糧不足で景気が良いだけで基本的に農夫の集まる街であるから明るいジョークの大好きなお人好しばかりってだけだ。

 

400万人の都会と言われるシドニーも似たようなものだ。一日中太陽がギラギラと焼き付けるだだっぴろいオーストラリアの真っ赤な土地を真っ黒に日焼けした流人の子孫の男女が「蒸かしたてのじゃがいも」みたいな顔してごつごつした両手の爪の間を泥で真っ黒にして朝から晩まで赤い大地を耕してたらたまたまスコップの先にこつんと当たったのが鉄鉱石ってだけだ。だからまともなジョークが出てこずにいつもブラックジョークばかりである(笑)。

 

でもって地面の穴掘り屋がたまたま自分の庭先にあった石を北半球ロンドンの金持ちに売ってその金でロンドンの金持ちの真似をしてサヴィル・ローでロンドンの金持ちと似たようなスーツを買い似たようなカクテルを飲んで「俺はもう流人の子孫じゃないんだ、ピカデリーサーカスあたりで素敵なディナーを楽しむロンドンっ子と同じなんだ!」と喜ぶけど脳みそはあいも変わらず流罪人の子孫・・・いたた、である。

 

この流人の子孫、今度は自分たちが虐殺しまくって挙句に荒野の居留区に追い込んだアボリジニの土地にウランが取れると分かると恥も知らずにまたアボリジニを追い出しその土地で更に金儲けをしている。

 

そうじゃないんだよねー、虐殺とかウラニウムとかブラックジョークとか、ちょっと違うんだよねー。なんつかこー、創造性とか文化とか、東京やニューヨークやロンドンやパリや香港には、南半球の田舎町にはないものがあるのだ。そしてその何かがオークランドにもシドニーにも、まだない。

 

なんかさー、ウルトラマンが怪獣相手に斜めに両手を構えた時に「なんつか、そうじゃないんだよなー、違うんだよん、何か違うんだよー!」と怪獣に向かって訴えているような感じだ。なんかさ、その「なさ」に気づかない彼らがどれだけ南半球で人口が多いとか都会とか言っても目くそ鼻くそを笑うの世界だ。

 

さて、クイーンズタウンは昨晩はマイナス13度にまで下がったとの事、今年もスキーが期待出来そうだなー(笑顔)なんて思いつつ今日から南島とは反対方向、北半球の気温26度の日本へ出張である。

 

まったくこの仕事をしていると季節感がなくなる。2週間ほど前は東京とオークランドの気温が同じで今日はオークランドが15度。8月の出張だと日本が30度でオークランドが10度だ。

 

ましてや7月の冬のクイーンズタウンスキー休暇から戻ってそのまま東京に行く場合の気温差は40度近い(笑)。だもんでぼくの家のウォークインクローゼットのハンガーには常に分厚いジャンバーの横に花がらの半袖ポロシャツも掛けてある。

 

今回は日本の初夏で服が少なくて済む。僕の荷物を見た人はよく「え?こんな少なくて2週間も旅を出来るんですか?」と思われるくらい小さい。けど実はこの荷物だけで一ヶ月でも出張出来る。大事なのは旅の全体をイメージしてどこで何が現地調達出来るか考えつつ、何を持っていくのかではなく何を持っていかないかを決めることだ。

 

結婚前の男性に例えればどんなタイプの女性を選ぶのかではない、それをするとたった一人を選ぶの選択肢が増えすぎる。それより最初にどんなタイプの女性は絶対に選ばないと決めておくことだ。そうすれば最初から絞込が出来る。現地調達は・・・お任せする(笑)。

 

今回の荷物は12年使い込んであちこち破れボロボロになったけどまだ機内持ち込み可能なガラガラ(キャリーバッグ)とこれも14年使い込んで折り畳み用のホックが2つとも壊れて一部底が抜け空港で貼られるテープでベタベタになった、けど機内持ち込み可能なガーメントザック(スーツが2着入る)、後はパソコンを入れた手提げのビジネスバッグ、これだけで動く。

 

ただし殆どの場合ぼくはガラガラもガーメントザックも預けてカバン一個だけで身動きしやすいようにしている。移動の際に片手または両手が使えるのは大事な事である、特にトイレに行く時などキャリーバッグが大きすぎてトイレのドアが小さいと閉めることが出来ない(笑)。

 

さあ、馬鹿話は終わって出張開始だ。今回は大阪2日、東京2日で主に投資家ビザで移住を検討している層を対象としたものになる。気合入れていこーっと。 



tom_eastwind at 12:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月25日

幸せのポートフォリオ

1・家族の健康

2・自分の健康

3・家族の経済生活

4・自分の経済状態

5・子供の学校や就職先

6・自分の仕事の将来性

とりあえず今月末のカードの支払い(笑)?

 

人によって価値観は違うから1から6までのどれに重点を置くかは違うけど、大体の場合人は自分が持っていないものに重きを置いていつも悩む傾向がある。

 

自分がすでに持っているものの多さにはなかなか気づかず、ないもののポートフォリオを自分で膨らませて結果的に自分で自分を不安に陥れ「手作りな不幸せ」に浸っている。

 

家族は皆健康だけど最近自分の仕事のポジションが社内に導入された新システムの為に廃止されそうだ・・・こんな時は家族を放ったらかしにしても不安になり、どうしようどうしようと悩むだろう。

 

自分が今手元に持っているものに目がいかず、目の前にないものに意識が集中してしまい不安になる。

 

けど、どうなんだろう、家族が健康ならそれが何よりでしょ。1から6までのポートフォリオ、どれも大事だけどやはり普通の人なら大事さは1が一番大きくてポートフォリオの多くを占めるだろう。

 

逆に言えば6なんてのは本人が頑張れば良いだけであり周囲を巻き込んでどーこーするようだと、家族にはよっぽどちっちゃい男って思われる。

 

ましてや5なんてのはまだまだずっと先の話であり、今の社会の常識が20年後には全く通用しなくなるって話は頭では分かっているのにやってることは目先のお受験対策。

 

ましてやそのお受験で学んで身に付けた事が20年後には全く役に立たなくなるかもしれないのに、その為に家族が満足に夕食を食べる時間も作れないなんておかしくないか?

 

ネットで検索すればこれから20年後になくなる仕事ってリストがあり、現在の世界の全雇用の5割近くはなくなるんじゃないか、その代わり現在では思いも付かないようなビジネスが成立しているんじゃないか。

 

だって今から20年前、つまり1994年にはあり得なかった企業が米国でも日本でもたくさん出てきている。グーグルが創立されたのは1998年だ。

 

どんな仕事だって隆盛期もあれば衰退期もある。今とても景気良く見える企業は今が隆盛期でありあなたが入社してから衰退期に入るかもしれない。そうなると40歳頃にリストラに遭って大変な、くらいでは言えない程の苦労を背負うことになる。

 

そうであれば5については歴史学上間違いである歴史など勉強せずもっと生きた人間らしい歴史を学び先人に学んでみたり、目先の細かな暗記などせずもっと大きな視点で何故これはこうなるのか、またはこうなったのかを子供に自発的に考えさせて自分で答を作り出す能力を身に付けた方が、将来子供が一人でどんな環境でも生きていけるような精神的なタフさを身に付けさせるほうがよほど大事ではないだろうか。

 

3と4はそれなりに大事である。生きていくためには金は必要だ。けどここで理解すべき点は良いお父さんは目先の会社にしがみついてどんな事でもするから首にしないでくれなんて会社任せの状態から脱して自分の労働価値を常に高める訓練をすることだ。

 

香港では若者は就職が決まって働き始めたらすぐに仕事を覚えるために優秀な先輩のやり方を見つつ昼間は会社のために一生懸命頑張り、同時に夜間学校で違う業種の勉強を始める。そうやって機会があればすぐに良い給料の企業に転職する。そうやって様々な職種を身に付けていつ何時景気が変化しても転職や部署異動が可能なように自分の労働価値を高めておく。あなたは何時もそうやって自分を磨いてるか?

 

香港は生き馬の目を射抜くと言われるほどビジネスは大変だ。その中で生き残ろうとしたら現在の日本のサラリーマンのような「あなた任せ」では通用しない。そして日本もこれからどんどん変化していき無能な社員はハローワークへ送り出されるのだ。

 

安部首相が第三の矢で考えているのが雇用の流動化である。これをやれば企業内失業組を退職金払って首に出来る。その時本人に能力がなければ・・・?まさに自分の問題になる。

 

雇用の流動化は今年中に議題になるかどうかは不明だがすでに安倍政権としてはやる気はある。ただ他にやることが多いために後回しになっているが、やらないという意味ではない。

 

1と2は健康管理であるから受け売りしか言わない医者よりも自分で自分の体に手を当てて自己診断すべきでありそれは家族も同様だろうが、いずれにしても医学の発達した現在、かなりの確率で健康なまま年を取れるし平均寿命はますます伸びていく。大事なことは癌の予防とか定期健診よりも、何故自分が生きているのかを考えることだ。

 

こうやって見れば家族のポートフォリオで自分で管理出来ないものはあまりない。もちろん突発的な交通事故などは仕方ないにしても家族と自分の人生を幸せに出来るのは自分なのだ。そしてもう一つ大事なことは、ポートフォリオの一つが調子悪い時は、やることだけやって後はポートフォリオの調子の良い方に目を向けてこれをもっと良くすることに意識を振り向けて考えることだ。何時まで経っても同じことでくよくよしてちゃ仕方ない。

 

だから冒頭の部分に戻るのだけど、大の男がぐだぐだとがないものねだりばかりして家族を不幸に巻きこんで、けれど自分では何もしようとせず愚痴ばかり言っていつまで経っても自分の商品価値を高める具体的な事をしようとしなければ、どんなポートフォリオを作っても何時迄も幸せになれないよ。



tom_eastwind at 17:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月24日

夢?その1

 

***

猫の虐殺が始まった。日本全国で同時多発的に発生したのだ。殺人者同士には全く横のつながりがなく何か連絡を取り合ったわけでもない。

 

ただ偶然ある時期に日本海に面した海岸で大量の猫の死体が発見され、それがどれも残虐な殺され方をしていた。

 

そして今後は太平洋側でも部屋の中で虐殺される様子を撮した動画がネットで発信されて、それも一つではなくほぼ同時期に大量に発信される事態が起こった。

 

これに対応した警察はすぐに犯人を逮捕したが現行法では器物破損罪しか適用出来ない。逮捕された犯人は全員20代で彼らの職種はどれもアルバイト、派遣社員などであった。

 

犯人たちは取材に対してぶっきらぼうに「いいじゃんかよー、モノ壊して何が悪いんだよー、こっちだってむかついてんだよー!」や「ふざけんじゃねーよ、こんな世で何にも面白い事、ねーじゃねーかよ、おれ、むかついてんだよ!」など。

 ***
 

むかついてる・・・取材する側のメディアに正社員として就職して将来も安定した生活を得ていた人々からすればどう捉えて良いのか分からない言葉であった。

 

「俺たちは受験勉強を生き延びて何とか他人より一歩前に出て、次々と正社員を必要とする仕事がなくなる中で何とか正社員になれた」

 

「けどこいつらは正社員になれる大学に入る事さえ出来ず競争のレールに乗ることさえ出来ずに社会人生活の一番最初から社会の最底辺で生活することを強いられた。不安定な派遣業務、コンビニでのアルバイト、いつまで経っても上がらない時給。こんな仕事で一体何が学べるのか?こいつらこの先どうなるのか?」

 
*** 

てかよー、そうこうするうちになんだか段々モノの値段が高くなってきたべ。いつの間にかカップヌードルが180円になった。世の中はインフレが起こって物価が上昇して労働組合がベア(熊か?)を獲得して給料が上がったって言うけど、おれの給料全然上がらないし。

 

むしろコンビニ仕事なんかやることどんどん増えてついには公共料金支払いまで代行だぜ、覚えるだけで大変だっちゅうーに。

 

去年までアルバイトしてたすき家なんてもっとひどい。早い安い旨いが売り物なのにメニューに調理にやたら手間と時間がかかる鍋モンとか導入したり、儲からない店は従業員一人だけのワンマンショップ。そんなところで夜中になると強盗に襲われるなんてバカらしくてやってられねーぼ。

 

(かと言って彼ら最低辺の若者に社会を変革させる知恵はない)

今の生活嫌なのにどうすりゃいいのか分からない。何も変わらない自分の生活がこのまま何十年も、死ぬまで続くのかよ。世間じゃ高級時計がバカ売れしてるなんてニュースがあったり同級生が次々と結婚してるけど、おれにはどうも縁がないわな、あ、違う、金がないんだ。

 

ネットでは最近「すぐ抜ける!」系のサイトが乱立してて、おれも適当にそーいうので遊んでる。だってリアルは人と口聞かなくちゃいけないし第一金がかかりすぎてやってらんね。

 

けどそのうち「おれ、一体何やってんだろ・・・」みたいな雰囲気になってきて「おれ、何で生まれてきたんだろ」みたいな気持ちになってきて、段々腹が立ってきて、何が悪いのか分からないけど段々、段々、腹が立ってきて、そしたら目の前に猫がいて、でっけーめんたまでにゃーって鳴くからふざけやがってこのやろーって気持ちになって・・・。

 

猫を捕まえるときだけは頭を使いいかにもいい人を見せかけておびき寄せる、あん時の気持ちはどきどきはらはらして、おー、リアルってこんなに楽しいのかって実感しながら、捕まえた猫を自分のアパートに持ち帰って、まずは生意気なめんたまから・・・。

***

 

何でだか分からないが昨日↑のようならしい夢を見た。“ようならしい”というのは僕にしては珍しく夢がぼけてたのだ。普段見る夢はカラーで細部まで、例えば服装とか背景とかもすべて明確なのに、昨日の夢だけは最初に新聞を読んでる感じだったのだ。

 

そして新聞記事を読みつつネットでも同じようなニュースが流れてもネット動画を見る気持ちには絶対になれずそのまま夢が終わったのだ。

 

ぼくは普段よく夢を観る。チベット2044年という夢(もうタイトルが付いてる!)は僕が80歳過ぎの現役私立探偵でオークランドで生活をしており、ある時知り合い経由でチベットに住む若い姉妹の依頼を受けてチベットに飛ぶという話だ。

 

この話などそのまま小説に出来るような内容で細部まで明確に覚えてて、こりゃもう夢じゃねーな、ほんとに未来観てるんだなって感じだ。

 

他にもよく見る夢はパラレルワールド系(“)の夢である。パラレルワールドとは今と同時進行しているけど少しだけ違った隣の世界って意味である。この世界では隣に住んでるのは佐藤さんなのにあの世界では隣に住んでるのは鈴木さん、みたいなものだ。

 

大体において朝早く、午前3時頃に夢を見始めることが多い。ほぼ目が覚めているけど体はぐっすり眠った状態で、頭の中を出来るだけ透明にしておくと次第に何かが出てきてそれが形になりそして物語が始まるんだけど、この手の夢が時々あとになって「あ、これ、見たことあるぞ」って話になったり、仕事をする時も「あ、そーだ、この場面、夢で見たぞ、そうだそうだ、こっちに行かなきゃ」ってなるのだ。

 

じゃ昨日の夢って一体何だったのか?

 

多分だろうけど、これから5年以内に起こる日本社会の変化、だろうと思う。バブル崩壊以降今までもおかしな事件はたくさんあった。秋葉原だとか。けどあれはすべて単独単発事件という認識だった。

 

しかしこれから起こるのは社会構造そのものに「一度落ちると一生上がれないし戻れない」だけではなく、最初から「一度も舞台に上がれない、競争のスタート地点に立つことさえ出来ない」人々の話が激増してくるってことだ。

 

そのような、社会の底辺が激増してくる。何故なら今まで日本に住む若者が社会への入り口としてやってた仕事は次々とロボットやコンピューターやインターネットで外国に外注とかに取って代わられ仕事そのものが激減していくからだ。

 

彼ら若者の不満は次第に溜まっていく。以前であれば社会全体が潤う中でそのような若者も何となく楽しく生活出来た。スーパーやショッピングセンターや映画館が増えれば楽しい。

 

ところがそのような場所はすべて一握りの「生き残り組」のものになり、自分がそこに入っても以前なら感じなかったような疎外感、透明人間になったような気持ちになってしまう。

 

今までの日本であれば何だかんだ言っても一億総中流、明治大正でも家族や親戚やご近所付き合いで助け合ってた。江戸時代ならまさに長屋とか村の中での助けあいで何とか落ちこぼれを出さずに社会は運営されていた。

 

しかし今の時代は日本が初めて迎える格差社会ではないかと思う。明治時代も華族とか薔薇族とか男爵いもとか元帥そばとか下々のモンからすりゃとんでもねーお偉いさんがいたものだが、それは数が限られてたし何となく納得出来た。

 

けれどこれからは2:8である。世の中が核家族化して長屋も村も家族もなく寄り添う人も作れない生活なのだ。更に勝ち組が2割も出てきてそれ以外が8割でその格差が固定してどんどん広がり更に世代を越しても格差は固定したまま、貧乏人の子供は更に貧乏なんて時代が出て来るなんてのは、目の前にいるのがあんまり数が多くて目立つもんだから腹が立って仕方がねー、“いいじゃないのー、今がーよーけーりゃー”なんて歌っても全然気が紛れねー。

 

段々と心のなかに何かが溜まってくる・・・。おれ、何でここにいるんだろう?てか、これ、おれのせい?

 

話の途中だけどたぶん、この夢は続きがあると思う。なんか、次の舞台はウイグルじゃないかって気がする。



tom_eastwind at 10:32|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月23日

のんびり♪

金曜日は朝930分から4件続けての面談と会議で終わったのが1430分、全く休憩なく5時間続けて全く関連性のない議題をその都度頭を切りかえて、とにかくよく聴きよく話し、ポイントを洗い出して解決策や方向性を見つけ出してはすぐ次の会議に移り、とにかくよく聴きよく話し〜同じか〜、結果気づいたら昼飯も抜きで脳みそ使いまくってしまってワーキングハイ状態になり、その後は一切仕事の事を忘れて自宅に帰り着替えて腹を空かせたまま夜の会食にシティへ戻る。

 

会食なんて言っても男二人の飲み会なわけで別に気を使うことはなく、最近のオークランド事情をざっくばらんに話しつつあーでもないこーでもないってやる。

 

話の中で彼が「いやー、やってもないことをネットで適当に書き込まれてえらい騒ぎですよー!」って怒ってたが、心配するな、その意味ではぼくは誰よりも先駆けで14年前からネットで叩かれてる(笑)。

 

まあ気にするな、叩かれているうちが花だよ、誰の噂にもならなくなったら落ちぶれたって事だよ、なんて変な笑い話もしつつオークランドの業界事情を教えてもらう。

 

飯を食ってる場所はいつもの居酒屋、富士の金太郎。ここは福岡の本社の鮮魚部門から直送の魚が手に入るので週に一回の仕入れのタイミングに合えば美味しい魚が食える。とくに金曜日の夜はタコ刺しが旨かった。次回もタコを予約してから伺おう。ちなみにモツ鍋もホルモン炒めも旨い!福岡名物です♪

 

今のオークランドは随分と新しい日本人ビジネスマンが入ってきており、まさに群雄割拠の状態である。彼らはあまり横でつるまず自己組織の中だけで飲み食い仕事をしている印象を受けた。実際にこの富士金(富士の金太郎の愛称)でもたくさんの日本人ビジネスマンがランチや飲み会に使っている。やはり日本の居酒屋と同じノリなので安心出来るのだろう。

 

ただ一旦地元日本人ビジネスマンと接点が出来るとすぐに飲みに行き飯を食いそれなりに仲良くなるってのは、やっぱり日本人同士であり情報が欲しいからだ。

 

逆に言えばそれまでは「えー?オークランドとかー、あーいうとこって目立つとすぐネットで悪口書き込まれたり昔から地元に住んでるけど英語もできなくて後から来た日本人を食い物に朝から晩まで暇人のバカ遊びに付き合わされるんでしょ、やだよーそんなの」なんて緊張感があったのだろう。そりゃ正解(笑)。相手の正体が分かるまではじっとしといた方がいいですよ(笑笑)。

 

でもってカウンターで男二人で飯を食ってたものだから寿司カウンターの向こうに立つ店長さんも時々会話に参加してきて、今の日本の飲食業界の問題などを教えてくれる。

 

日本の飲食業界ではゼンショーのすき家が大幅に店舗閉鎖でブラック指定になっているが、店長さんからすれば「そんなの分かりきったこと、何であんな大企業があんなになるまで手当が出来なかったのか、ほんとに経営者は馬鹿ですよ」と言ってた。

 

実際にこの店長さんの勤める居酒屋チェーンは福岡県の久留米市で大きく展開しており地元であるがゆえに変な事は出来ない。全国展開チェーンのように「何かあったら逃げる」と言うことが出来ないから雇用にも真剣になる。労働条件も出来る限り配慮する。

 

飲食業界であるから夜遅くまでの仕事になるのは仕方ないにしても、少なくとも自分の娘や息子を送り出す親からしても安心できる職場である事が何よりであり、その最低線を守っているからこそ地元で「安くて旨い居酒屋」としての地位と売上を確保出来、同時に親からしても「安心して働ける職場」となるのだ。

 

結局ここがミソである。自分の店に食事に来るお客様は同時にどこかの会社の労働者であり、それがもしかしたら自分の店で仕入れてる酒や魚や醤油を売ってる会社かもしれない。つまり今この瞬間その人はお客様であるが明日の昼にはその人は当店の仕入先になっているのだ。

 

自分の店で働いている若い女の子だって彼女には家族も親戚もいるわけで、家族や親戚はまさにお店にとってのお客である。そうやって地域社会は相互扶助によって成立しているのだ。

 

ところが全国展開しているチェーン店はそのような地域に対する配慮がない。だから東京の本社で数字ばかり見て地域別の売上の数字の違いを読み取れず仕方ないから飲食カウンセラーの言うことばかり聞いてそれを鵜呑みにして全国に同一の指示を出して大失敗する。

 

ゼンショーの話はすでに去年からあちこちで燻っており鍋などややこしくて調理時間のかかるメニューを導入するってなった時は、ただでさえワンマンシフトの上にその料理、おいおい深夜と言えどもし3人が同時に入ってきて鍋注文されたらどうするんだって話である。

 

おまけに去年などはすき家と言えば強盗!みたいに立て続けにすき家が狙われた。これなどまさにすきを狙われたようなものだ(笑)。

 

話は変わって建設業界であるが、オークランドは現在この業界が非常に活発である。やはり人口増が一番の原因である。

 

北半球の富裕層がいよいよ世界地図を見渡して「さてーっと、どこの国が安全で治安が良くて法治国家で空気がキレイかなー」ってやると、ホイ!ニュージーランドが出て来るのだ。

 

でもってニュージーランドと申しましても広うございまして、どうせ行くんなら交通の便が良く海辺の町で美味しいレストランも多く景色のきれいな、なんて事でオークランドが何となく選ばれる。その結果南北に長いオークランドは治安の良い北部の住宅地域がどんどん開発されてそこをお金持ちがどんどん買っていくという状態である。

 

だから建設会社、不動産デベロッパー、不動産エージェント、建築資材会社、とにかくどこもここも大忙しで、当家も2週間前にお湯の出る調子が悪くなったのだが鉛管工も忙しくて電話しても来れるのが3日後とかである。

 

全く日本ではあり得ない話だがNZでは極普通の話って現実(苦笑)。おかげでぼくは浴槽にまっすぐ体を伸ばしてやっとお腹の上にお湯が乗っかるって状態でお風呂してた、はは。

 

こんな感じのオークランドであるが、まあのんびりしていると言えば間違いない。悩みのネタが風呂のお湯が少ないなんて話だからだ。

 

さて、週末は月曜日から日本出張の為の準備。どのかばんにどんな荷物を詰めていくか、会社の資料のうちどれを持っていくか?1500の退社時間まで残り15分ってとこで机の中の書類をぜーんぶ引っ張りだして並べて、よっしゃ、これとこれとこれって決めたのが1455

 

書類をかばんに詰めて最後に忘れ物がないかを確認して1500になるとスタッフに「じゃあねー、良い週末を!」と言って退社。

 

・・・やっぱりこの街、のんびりしてるわ(笑)。

 



tom_eastwind at 17:02|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2014年05月22日

起業でGO!

去年の中国からの起業家申請の大波で移民局が去年末に突然“心肺停止”して今年3月末に全く新しい起業家ビジネスビザの発表が行われた。去年までの規定と根本的に変化しており“大幅に規定改正してー#なんてレベルじゃねーなーって感じだった。

 

でもってその目的は中国からの申請を実質的に停止することだもんで3月初旬には社内でも「こりゃもう起業家(の道)はねーなー、他の道探さないとねー」とか言ってたのが、やっと最近移民局が発表後の調整を行ってその結果が大体見えてきた。すると面白いことに起業家ビザ、やり方によってはまだまだいける事が判明。

 

ここでキーウィスタイルをご存じない日本居住者の皆さんにちょっと付け加えておくとNZでは新しい法律が出来て発表された時点では細部は殆ど決まってないことが多い。まず発表して実際に問題が出てきたり不明な点が出てきたら修正していくって事だ。

 

つーことは発表した時点では実際には法整備なんて全くされてないわけで「大体こんなもんだよー」程度の内容しか発表しない。最初から厳格にぎちぎちに作っててその運用も最小限しかやらない日本の法律に慣れている日本人からすれば「はあ〜?まだ決まってない?だって発表したんでしょー!」という騒ぎになる。しかしこれが現実なのです(笑)。

 

だから僕らは新規案件が来るたびにまず弁護士と詰めてそれから移民局に連絡して「これ何じゃ?」って質問することになる。でもって面白いのがここからで、移民局の規定がない場合は予め弁護士と打ち合わせてこっちの都合よい結論が出るように「誘導質問」を仕掛ける(笑)。

 

すると移民局も真面目な担当者だとすなおーに針に掛かってくれるから面白い!

 

日本の居住者からすれば「何だとー!政府と民間の騙し合いかい!」ってな話になるがそれがこの国の現実です(笑)。まあ言い訳?をするとこの国では新しい法律を作る時は必ず関係業界と事前に綿密に聴きこみをして彼らの期待を受けているので法律そのものが民間の意見を反映されているのです。

 

ところで英国車であるジャガーは高級車であるが1980年代までに作られていたジャガーは、車組み立て工場から出てお客様に納品されるとその足で修理工場に行くのがごく普通であった(笑)。ジャガーも法律も同じ精神で作られているのが英国式である(笑笑)。

 

ところで起業家ビザの話。今まではLTBVと呼ばれていたが今回からEWVと略されるようになった。EAST WIND VISAではない、当社はビザを発行する会社ではない(笑)。Entrepreneur Work Visa の略である。

 

ここでワークビザと書いているように、まさに3年という期間限定のワークビザを発給するよって話である。そして去年までなら3年間のうち2年分の決算書を提出すれば申請時の内容と少々変わっていても通してくれたが、今年からは少しでも変わったら通さないのが基本になった。

 

例えばレストランやりますってーとメニューが必要になるけどEWV申請時にメニューに焼き鳥があったのに2年後に永住権申請する時にメニューから焼き鳥がなくなってれば移民局担当官は「ぼ、ぼく、あそこの焼き鳥好きだったのにー、このやろメニュー変えやがって!申請却下!」なんて事にはならない(笑)。

 

この程度の変更ならOKなのだが例えばラーメン屋でEWV申請したのに永住権申請の時に工務店でしたってんじゃ話にならない、却下である。

 

他にも多くの条件が付いて去年より相当に厳しくなっているが主な特徴はEWV申請時に120ポイント取れてることが必要になった。これは申請職種と自分の経歴のリンク、年齢、投資額、業種、地域など様々な要素を合算して120点になることだ。例えば年齢は高くてポイントが取れなくても投資額を増やせばそっちで点が取れたりする。

 

でもってもっぺん調整後の移民局の点数計算ルールをチェックしてみて色んな方法があることに気づいて弁護士に「おい、これならいけるんじゃない?ちょっと移民局に聴いてみてよ、うまい方向にね♪」と問い合わせを入れさせてたら案の定、釣れた!こちらの解釈が通ったのだ。

 

弁護士も最初は不思議そうに「おい、これって以前からダメだった案件だよね、何を今頃蒸し返してるんだい?」みたいな感じだったけど法的根拠を説明して「顧客視点でなく移民局視点から見ればこう見えるよ」というとあら不思議、それまで真っ赤にしか見えなかったファイルが真っ青になりました!

 

てな事で最近は弁護士経由で色々な案件が舞い込んでくる。優良なビジネスを買わないか、これならビザ取れるぞ!って。

 

例えば今日来た案件はオークランドで数十年の歴史がある建築資材関連工場である。この工場のオーナーが老齢のために長年経営して毎年25万ドル(約2000万円)の利益が出るんだけどもう手放したいとのこと。売値は75万ドルから90万ドル。確かに起業家ビザでいける。

 

あ、これは適正価格だな、ぼくらはローカル市場での市場調査やM&Aをしょっちゅうやってるので直感的に「大体そんなもんだな」ってのは分かる。

 

他にも様々なビジネスの種が出てきたのだが、今なら去年やその前の年より規則は相当厳しくはなったものの、投資家に届かず技能では難しいという層の方には検討材料になるのではないだろうか。

 

ただこれは数に限りがあるし業種も限定されている。また中国人がこの方法に気づいたらあっという間にいなごのようにやって来て潰される(笑)。なのでこれも早い者勝ちである。もしご興味のある方で一年以内に渡航可能でしたらお問い合わせ下さい。

 

いつも言うことですが、ビザは取れる時に取れ、ビザを取ることと実際に渡航出来るかどうかは別問題、後で決めれば良いこと。ほんと、これは基本です。



tom_eastwind at 19:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月21日

くそが扇風機にぶち撒けられた時

 

この表現、僕が大好きな英国の作家ブライアン・フリーマントルが1977年から現在まで続くスパイ小説「チャーリー・マフィンシリーズ」の中でよく使っているセリフだ。

 

チャーリー・マフィンは英国情報部の老練なスパイでまだ東西冷戦が続いてた時代からソビエト、東ドイツ、中国、香港、アメリカ等で活躍をしているが銃や格闘はからきしダメでいつもくたびれた背広とハッシュパピーの靴を履いてるが実は恐ろしいまでに頭脳明晰で生き残りにかけてはどんなスパイと戦っても負けた事がないって設定のスパイ小説である。一瞬先も読めない筋書きの展開にいつも最新刊を待っている状態である。

 

さて、まさにいま、くそが扇風機にぶち撒けられた状態になっているのが元オークランド市長のジョン・バンクスだ。ことの起こりはキム・ドットコムというドイツから移民を申請した人間から始まる。

 

キム・ドットコムはインターネットではファイル交換ソフトを作成して世界中に配布して大金持ちになった人物であるが米国FBIに目を付けられ米政府の情報を盗んだって事で国際手配された。この事件自体は日本でも以前同様な事件がありどう見ても官憲の勘違いであると思うがこれは本題ではない。

 

キムは状況を察知していたようですでにドイツからニュージーランドへの移住申請を行っていた。ただ状況が国際的でありNZで受け入れるかどうかの議論があったが、結果的に受け入れを行い、その後も米国の訴追に対してキム・ドットコムはNZにおけるどのような法律も犯しておらず米国の告訴内容も納得出来ない」という事で送致手続きを取らなかった。

 

ちなみにドットコムという名前は冗談のように見えるがNZでは市民権申請をする際に一回だけ苗字氏名を変更する権利がある。一回だけであるがキムはこの権利を使ってそれまでのドイツ名をドットコムにした。

 

その後米国の怒りは更に強まりNZ政府に対して「こらー!キムをよこさんかい!」って話になった。その時期に偶然であるがNZの秘密警察がキムの自宅を監視装置で見張ってた事がニュースに流れて彼の送致手続きは完全になくなった。ヤラセか(笑)。

 

でもってここで出て来るのがジョン・バンクスで、彼はキムに対してその当時「ところでさー、選挙資金として5万ドルくらいくれねーかなー」って、どうもせびったようなのだ(苦笑)。

 

お前ら北半球の汚職額を見ればー?小沢だって渡辺だってもっともらってるぞ、もちっともらえよー(笑)って言いたいが、まあそれは本題とは別だ。ちなみにキムはオークランドのお正月の花火とかあちこちに相当額の寄付をしている。総額はぼくの推定であるがすでに50万ドル以上だと思う。けど住んでる豪邸や乗ってる車やクルーザーや彼女の数から見れば大した金額ではないだろう、まさに自由の代償である。

 

そうこうしているうちにジョン・バンクスがキムから受け取ってた金や接待が表面化された。それはキムの永住ビザ申請にもジョンが「お声がけ」してやるって言ったのに実際の手続きになった時にジョンバンクスは「え?何それ?知らねーよ」と何もせずに放置したもんだからキムが怒りジョン・バンクスの賄賂事件を世間に暴露したのだ。

 

だもんで今は毎日この事件がトップニュースで報道されている。ニュージーランドも良い国ではあるし世界で一番汚職の少ない国と言われているが、やはり人間のやってる国であるから完璧はない。

 

おかげで昨日のニュースでは査問委員会の証言台でキムがにこにこしてジョン・バンクスに賄賂を渡した時の話を事細かく証言してジョンの「お痛」を滔々と述べ、それをニガニガな顔で聴くジョンバンクスという、テレビとしてはとても楽しい絵になった。

 

そうそう、この国のマスコミはどちらかというと英国の新聞「サン」みたいなところがありゴシップ系が好きである。あまり裏を取らず取り敢えず面白おかしく絵にして後になって事実が違っても無視ってところがある。

 

僕も2004年にインターンシップ事件でありもしない真っ赤な嘘を報道されておまけに取材されて、あんまり頭に来たもんだからその場で「お前羊脳みそでバカ言ってんじゃねーよ!」とこっちの主張を具体的に言い返したらインタビュアーが言葉に詰まり「あ、あなたは理屈は通ってるっていうけど、じゃあ倫理的にどうなのよ?」って言うもんだから、しらーっとして「え?なに?倫理?おれ、そんな言葉知らねーよ」。

 

その後すぐに労働局と移民局に駆け込んだら、彼らのいうことが面白い。「お前は悪くない、唯一悪かったのは、悪い時に悪い場所にいただけだよ、不運だと思いな」と軽くいなされた(苦笑)。こういうのが「くそが扇風機にぶち撒けられた時に扇風機の前に立ってた」って事である(笑笑)

 

昨日のニュースではちょっと古いけどある国会議員が汚職で辞職する事件も再放されてた。それはこの国会議員が欧州出張した際にホテルの部屋で10ドル程度のエロビデオを観てそれをホテル代と込みにして出張歳費にしてたのがバレて首って話だ。ネタ、ちっちゃ過ぎやしない?まるで酢飯の上に縦横1センチのマグロが乗っかったって感じですぜ(笑)。

 

話はそれたが、まあいいや。

 

キーウィとは言っても発想は英国人である。誰もが街を歩く時は傘を持ち、糞が扇風機にぶち撒けられた時はすぐに傘を開いて防ぐ。これが出来ない奴(ビジネスマン)は傘を開いてクソを防いだ紳士から「お前ばっかだなー、要領悪いよなー、全く運がねーな、え?けどウンだけはたくさんある?(笑)」って話になる。

 

英国人は上品に構えキーウィはのんびりしているが、政治とか金融とかの世界では全く違う。この世界は、入ってみないとその緊張感は理解できない。まさに「お前か俺か、生き残るのはどっちだ」である。

 

そして今回その糞が飛んでもなくデッカい羽根の付いてる扇風機にぶち撒けられジョン・バンクスが頭から飛び散ってくるクソを被っているのが現状だ。偶然ではあるが昨日のジョンバンクスの法廷出廷の為に高等裁判所を訪れた際に爺さん白人キーウィからほんとにバケツで泥をぶっかけられたニュースが紙面を飾っていた(苦笑)。

 

他にもクリケット試合で「やらせ」が発覚しキーウィの選手も巻き込まれて大変な騒ぎになっている。おかげで国家は上から下への大変な騒ぎである。

 

ただ、日本で長い時間を過ごした僕からすれば「それ、犯罪(笑)?」みたいなレベルのスキャンダルである。

 

彼らキーウィからすれば今までせっかく真面目にやってきたのになんだこりゃ?ってとこだろうが、日本では数千億円単位で日本政府が「思いやり」で米国に金渡したりカジノ利権で数百億円単位でフィリピン政府高官に金渡したりJRの子会社の日本人がベトナム鉄道省に多額の金を打ち込んでベトナム政府高官が次々と逮捕されたりするわけで、元市長がドイツから来た移民の便宜を計って選挙で5万ドル、つまり500万円貸してって話だから、笑うしかない。

 

ただまあ、そうは言っても賄賂は賄賂、この国ではご法度です。これ、日本から来たばかりの人には理解しづらいだろうけどほんとにこの国の一般人は真面目です。賄賂がもらえる状況でも貰わない。

 

例えば大陸中国人がNZで車を運転しててパトカーに停車させられて免許証見せろと言われた免許証の下に100ドル札をはさんで出す。これで本当なら罰金で済むところを逮捕されたなんてのはよくある話だ。中国の常識はNZでは通用しないのだ。

 

ただし真面目にやってても時にはトラブルに巻き込まれることがあるのが人の世だ。その「くそが扇風機にぶち撒けられた時」に何とか自分だけはクソをかぶらないように傘を広げるとか目の前に他人を立たせるとか(苦笑)は生き残りの為の大事な技術である。興味のある方は是非ともチャーリーマフィンシリーズをお読み下さい(にこ)



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2014年05月20日

団塊世代と中国人

去年呆れる程停滞していた起業家ビザが、まるで水門が開くように発給されるようになった。

 

逆に投資家部門の申請が去年末から急に時間がかかるようになった。

 

この原因はすべて中国人の申請にある。

 

事の起こりは2年前くらいに中国人が起業家ビザに目をつけて一気に申請を出して、それまでなら世界中からの申し込みが年間300件程度だったのが一気に中国人からの申請が1000件追加されたのだ。

 

この申請が去年一気に移民局に流れ込み移民局がパニックになった。この国では法律順守と国民優先の考え方があり理由なしに申請を却下することが出来ない。わけのわからんばかったれ申請でもきちんと審査をしなければいけないし却下の場合もきちんと理論的に説明しなければいけない。

 

そこで移民局は私立探偵を雇いビザ申請書類の不備を探して振り落としにかかったのが去年後半。これでそれまでなら3ヶ月程度で発給されてた起業家ビザが突然心肺停止を起こし約1年間脳死状態に陥ったのだ。

 

それが今年になり実際に起業家部門申請で中国人の申請のうち第一関門であるLTBVで約70%が振り落とされる結果となり、その後も延長申請、永住権申請で振り落とされるであろう、この部門での申請はほぼ100%不可能であるという状況がオークランド中国人社会に広がり、振り落とされた連中が今年になって一気に投資家部門に流れこんできた。

 

今度パニックになったのは投資家部門である。今までなら投資家部門で来れば3ヶ月程度の簡単な審査で通ってたのがここに山ほどの中国人の申請がやって来た。だもんで現在は投資家部門が思いっきり心肺停止している状態だ。

 

でもって普通であれば投資家ビザで移民局の審査に問題があった場合移民大臣に不服申立てが出来るし実際にこれをやればかなりの確率で再審査になるのだけど、今はそこの部門にあまりに多くの中国人からの再審査申請が殺到してこの窓口もパニック。この窓口は他の部門と違い審査事態を受け付けないという判断が可能なため最初から再審査そのものを受け付けなくなった。

 

要するにすべてが中国人問題なのである。こういう実態は現場に毎日いないと分からない事だけど、ほんとに中国人ってのは日本の団塊世代と同様で、良きにつけ悪しきにつけ何かと目立つし世の中に大きな影響を与えているのだ。

 

ただ去年からの流れで移民局は基本的に大陸中国人の申請は「落とす」方向である。投資家部門にしても大陸中国からの申請は投資資金をどうやって作ったのかって証明がほぼ不可能。

 

だって実態は田舎の共産党幹部が農民を追い出して農地を工業地帯にして外国企業に売り飛ばしてその金を仲間で山分けにしたって内容なんだから、そんな汚職にまみれた金が投資資金として認められるわけがない。てか、そんな事申請書に書けないし。

 

去年カナダが中国人移民の窓口を閉じた。ニュージーランドも方向性としては「これ以上中国人は不要」という姿勢を明確に打ち出したと言える。

 

しかし日本人の皆さんはご心配なく。去年後半から移民局は日本人とキーウィの相性の良さに気付き始め更にきれいに作り上げた個人資産があることも理解されるようになり日本人向け移住セミナーを開催するようになった。

 

うちも6月終わり頃には移民局や銀行、会計事務所、弁護士事務所と共同で投資家用NZ公式ウェブサイトを立ち上げて8月には東京のニュージーランド大使館で投資家向けセミナーも行う予定である。今年が日本向けの起爆年になればと思う。

 

それにしても日本の競争社会を作り消費動向に決定的な影響を与えビジネス社会に約40年影響を与え続けた団塊世代は、定年後も新たに様々な影響をこの世の中に与えている。まるで中国人と同じか(笑)。冗談ではあるが、それほど人口が多いってのは現実に大きな影響を与える。NZのようなちっちゃな国だから直接肌で感じた話でした。



tom_eastwind at 07:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月19日

雪隠詰め

最近は体調がすこぶる良い。だから仕事は忙しいのだけど脳みそがどんどん働き次々と新しいアイデアが出てきて最近はすっかり企画担当者に戻った。

 

おかげで周囲のスタッフにはえれー迷惑で(笑)、彼らをどんどん忙しくさせてしまい「そろそろ病気にでもなって休んでくださいよー」なんて文句を言われている(笑ワタ)

 

この原因は以前も少し書いたけど3月頃から食事を完全に糖質制限食に切り替えて以降すこぶる調子が良くなった事だ(と思う、他に全く理由がない、神降臨したわけでもない=笑)。

 

まず体重は殆ど変化しないのに体型が変化した。以前に比べて脇腹の肉がきれいに落ちて腹筋と脇の間にくぼみが出来るようになった。ぼくの身長は165cmで体重が元々60kgだったのが精々59kg60kgの間の行ったり来たりで殆ど変化がない。ついでにいうと髪の毛のハゲはあいも変わらず!

 

次に消化器系が思いっきり気持ち良くなった。とにかく朝起きて内蔵がすんごいすっきりしているのが実感出来る。以前なら飲めなかった水もたっぷり飲めるし普通にお腹が空く。これは僕の長い人生で朝お腹が空くなんて経験した事が殆どない現象である。

 

そして4月の出張前に行った血液検査!ぼくは糖尿病でもなく血液サラサラだけど唯一ガンマGTPの値が高かった、それも飛び抜けて。ところが出張後に先生の診断では何と一気に値が3分の1以下になりました!これってどうやら免疫が強くなったそうです。

 

最後に何よりも20歳の頃から30年以上のお付き合いであった二日酔いが完全に消えたのだ!最初は偶然かと思っていたがすでに約3ヶ月継続しておりこの期間本当に調子悪かったのはたまたま古い友だちと本気で夜遅くまで深酒した翌日だけ。

 

けどこれも結局は飲み過ぎが原因ではなく行った先のお店で糖質を摂り過ぎた事が判明。ばっかですねー、おれ(笑)。

 

二日酔いってのは自分なりに様々調べてみてアセトアルデヒドがどーのこーのとか理屈や講釈たれてたが、何のことはない糖分を控えれば良いだけだって単純な事実に気づいて“あーあびっくりおーしゃっくり”てなもんだ。

 

僕の場合は性格的に中途半端というのがない。プチ糖質制限食なんて選択肢はないわけで、食うか食わないか。食うなら徹底的に食う、食わないなら絶対食わない。

 

だもんでランチミーティングにいつも使っている「富士の金太郎」でも、例えば今日のメニューは「天丼ご飯なし」である。普段は「カツカレー」で、普通ならご飯の上にカツとカレーが乗っかってると想像するだろうけど、ぼくの場合はカレーソースとトンカツだけなのである、だから間違いなくカツカレーだ。カレーソースに含まれている程度の糖質なら限度内である、他に一切糖質取ってないから。

 

とまあそんな戯言はどうでも良いことで、要するにそうやってここ数ヶ月で急激にアイデアが出て来るようになり、それがどんどん企画化されているのがここ一週間の話である。

 

大体ぼくの仕事は誰も思いつかないこと、今ここに存在しないものを創りあげるのが主な仕事であり誰かがやってる仕事を価格競争で取るなんて発想はこれっぽっちもない。

 

だから今回企画にまで持ち込めたものはどれもこれも面白い内容である。

 

思いつきだけであれば毎日1千個もあるのだけど実際に金と時間をかけて実現可能性調査企画にまで辿り着くのはそのうちの10個程度。でもって実現性調査をやってみてビジネスモデルとして成立するってのは3個程度。まさに千三の世界ですな。

 

ところがナンテカ困ったとは言えないけれど、その千三ネタが現在10個程度出来上がったのだ。どれも真面目に取り組めば確実にビジネスになる。更にそれは起業家ビザや投資家ビザを通じて永住権につながる企画なのだ。

 

たった3ヶ月でこれだけ企画書き上げて実現性調査やってそれで10個も出るんだったら一年やりゃー36個だ。こりゃええ、長屋のみんな呼んでさ、一杯ひっかけるべー。

 

なんて落語じゃねえんだから真面目ん書けよって話だけど、どれも一つ一つ弁護士、会計士など法的税務的問題をクリアーしてなおかつこの国の商習慣に合うのかどうかまで調べての話だ。

 

ところがここで問題が出てきた・・・・・。

 

人がいないのです・・・。そう、起業家として外国でビジネスを立ち上げるだけの能力を持った人がいないのです。

 

投資家は投資をすればそれで終わりなので新しいビジネスに直接手を触れる必要はない。けれど起業家の場合は自分でビジネスを責任持ってやってもらう必要があるわけで、そりゃ大変な話である。更に現場で働く社員も必要である。

 

日本社会に戻して位置づけを整理すると、投資家ビザは資本家の位置づけ。お金は出すけど口出さない、株主配当だけ受け取る。起業家ビザは社長だ。投資家のお金を預かりこれを元手に経営者としてビジネスを行う。技能移民ビザは社員です。社長の指示を聴いて会社の利益の最大化の為に働く。

 

そういう彼ら三層の人々を一つの会社にまとめる骨子となるのがビジネスモデルなのですが、ビジネスモデルはあるし投資家はいるけど、肝心の現場で社長を出来る人や社員として働ける人がいないという問題にぶち当たっている。

 

こーいう状態で来週から日本出張なので、なんつか企画が脳みその中で雪隠詰めになったような気分です(笑)。



tom_eastwind at 18:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月18日

シルバーデールか落語か(笑)?

落語の“ん”

 

今週は落語を楽しみすぎたせいですぐに影響を受ける僕はすっかり江戸弁になり、更に今週はちょっとしたバカ話の中でこんな噺になった。

 

僕らの仕事は本当に多岐にわたりその中には住宅管理関連もある。このような場合地元キーウィの工務店にお願いするのだが、その仕事の出来が千差万別。けどお客様には言えないから何とかこっちで片付けようとするが、大工がこっちの気持ちも知らずに余計なことをやってくれる。またはやってくれない(笑)。

 

これは僕個人の経験であるが2年前に自宅をリフォームした時、お風呂とシャワールームとキッチンはタイル貼りになるので床暖房でお願いした。大工の棟梁も「よっしゃ分かった!問題ねえ、きちんとやっとくぜ」と請け負ってもらい、3ヶ月の納期の筈が5ヶ月かかってそれで「ソフトオープン」。

 

つまり「半分出来上がって何とか住めるけどさ、まだ工事は終わってないよ」状態で住むことになった。ぼくは自宅はすべて奥さんに任せているので基本的にまな板の上の鯉、どうにでもして頂戴のマグロであるが、一応奥さんと一緒に出来上がりを見て回った。

 

お風呂。おお、床が暖かく28度に設定されてある!すごい。NZでは普通にできることがすごいのである。次にシャワールームも暖かい!やったね、これで冬も暖かく過ごせます(笑顔)。

 

そして最後の一箇所のキッチンに行く・・・あれ?床が冷たいぞ・・・「すみません大工さん、ここ冷たいし、暖房用のスイッチがないようなんですけど」・・・そうやって聴くと、この大工、大きくにこっと笑ってこう言った。

 

「やっぱり要るか?」

 

まったく落語じゃねーんだから、オチ付けるなよって話である(苦笑)。綺麗に貼ったタイルを今更剥がせってのも色気のない話なので「まあこれでいいっすよ、キッチン立つ時は厚めのもこもこスリッパ履きますから」って事で笑って終わったのだが、、、。

 

さてうちのスタッフ同士の会話。ここでも住宅管理の問題のようである。

「まったく困った取引先だなー、きちんと仕事してくれりゃいいのにさー」

「まったくさ、金を前金でもらう時は嬉しそうな顔してんのに自分が仕事をする時になると「今日は雨だからできん」とか「明日は娘を学校に送るから仕事が出来ん」とかさ、お前ほんとにキーウィだねーって感じ」

とスタッフ同士で愚痴ってたのを聴きつつ、

 

「まあニュージーランド人ってのはお人好しだけどその分仕事がどうしても日本レベルではない。注文しても届かない、頼んだことは忘れられ、請求書だきゃ新幹線の速度でやってくる!(苦笑)」

なんて次第に調子に乗ってくると、

 

「まあほんとにさ、箸にも棒にもかからないっつーか、まったくどうしようもねーよな、なんつかさー、こーさー、例えばさー、しりとりで言えば、、、“ん”、、みたいな奴だよね〜(笑)。」なーんて社内でバカ話でございます。

 

なーんて馬鹿な事を申しておりますが別にすべてのキーウィがこんな感じではございません。時間に真面目で仕事に真面目で頑張ってるおじさん大工もマスタービルダーって名前で頑張ってます。

 

ただ一般的にはやはりその生まれ育ち、つまり初級学校教育で徹底して情操教育を学ぶ子どもたち、とにかく自分を持て、主張しろ、ダメ元でも挑戦しろ、失敗は許す、そうやって学んできた若いキーウィは失敗を恐れないから何をやってもまず失敗する(笑)。経験は大事でございますよ。

 

自分を持ち家族を大切にするからお客はいつも二の次、なんて事になるんですねー。特に電気関連なんて修理に来たのか壊しに来たのかわかりゃしねえ。あっち直したらこっちが壊れて、こっち直したらあっちが動かなくなんてしょっちゅうでございます。

 

ところが日本から移住してきた人々はやはり日本レベルのサービスを知っているのでキーウィレベルだとどうしても納得がいかない。

 

そこでうちの会社のような日本レベルで不動産管理をする会社が出て来るんでございます。

 

うちの会社の不動産部門の位置づけは現地生活を楽しく満足して過ごしてもらうための現地生活サポートグループの一部門であり、自分で釘打ったり大工仕事をするわけではございません。

 

うちの位置づけはお客様の代わりにお客様の視点で現場監督をしてお客様の言ってる事ではなく言いたい事を現地のキーウィ大工を使って実現するのが仕事でございます。

 

ということで去年から今年にかけて不動産部門が忙しい。お客様は次々と移住されて自宅用の不動産を購入するのですが、うちはお客様の窓口として地元不動産会社と提携してこちらの条件を提示して物件を探してもらう。探した物件をプロの目で価格、品質、地域、学校など勘案しつつお客様に通訳、助言を行うという流れ。

 

でもってこうやって購入した不動産ですが、お客様が住み始めてからもちょっとした補修、改装、ベランダを作るとか庭の木を植えるとか、中には見晴らしのよい「クリフトップ」つまり崖の上に家を買ったら崖の先っぽの方が崩れ落ちて修理が必要とか、まあ色んな事がございます。

 

でもってやっと本題に入るのだが、今日の日曜日は何年ぶりかでシティから35km程離れたシルバーデール”Silverdale”に行くことになった。

 

来週から日本に行く前の定点観測である。あまり近いものだからついつい手抜きしてたけど今日は時間が取れたので自宅から車を引っ張りだして自分の目で見てみようってことになった。

 

アルバニーは現在の新興住宅街で一番賑やかな地域であるが、更にその先のシルバーデールあたりがここ数年で一気に開発されて丘陵沿いに多くの新築住宅が開発されて全く景色が変わったとのこと。

 

実際に一年前までなら朝のラッシュ時でもアルバニーからシティまで1時間切っていたのが現在では普通に1時間30分とかである。シルバーデールからの通勤客が急増したのだ。

 

こうなると「痛勤」である。こんなのに慣れてないキーウィの中には自家用車に携帯トイレを積んで自宅を出るとか・・・ははは、これは冗談ですが車の中で化粧に朝食なんてのは結構当たり前になっている。なかには化粧に夢中で自分の顔ばっかりルームミラーで見てたら前の車にぶつかったなんてのがよくある(笑)。

 

僕の自宅があるグレンフィールド”Glenfield”から日曜日の午前中に車を引っ張りだし(おまるは積んでない)国道1号線高速道路を使うと約20km、約30分でシルバーデールへ到着する。

 

すると確かに驚くほど景色が変化している。街の手前には大きなプラントガーデンがあり大型スーパーがあり右側の丘陵には住宅が半分くらいずらっと並びなおかつ道路だけ出来てて区画割りが済んでるけどまだ住宅が建設されてない地区がずらーっと並んでいる。

 

そして5分ほど走るとシルバーデールの中心街なんだけど、ここに入ってびっくり、というのもここだけは10年前の超田舎で何もなかった頃のお店やホールがそのまま残されており、まるで博物館である。

 

中心部を抜けるとまたも住宅開発が続いておりこちら側にも大手スーパーが進出しておりものすごい勢いである。スーパーを中心にファミレスやテイクアウェイの店もたくさん開店しているのは、これがバブルでなくすでに実際に住民が住んでいる証拠である。

 

こりゃドーナツ型開発ですな。けどこりゃすげーなー、思った以上だべー、そう思いつつ戻る時はイーストコーストロード”EastCoast Road”、名前の通りオークランドの古い街道である東海岸道路を使ってゆっくりと車を走らせ左右に広がる丘陵地帯のあちこちに建つ立派な住宅を眺めつつこのあたりの発展を肌で感じてみた。

 

そうやって自分の住むグレンフィールドに戻ると、なんともこのあたり住宅がひしめき合ってるなーって感じを受ける。ただこのあたりは確かにシティから15分で戻れるから便利であり移動におまるを持たなくてよい。更に良い点はこのあたりはすでに住宅が出来上がっており爆発的に人口が増加することがないのでこれ以上交通渋滞に巻き込まれることはないかなって点である。

 

もちろんオークランド市も頑張って高速道路の車線拡大をしたりバス専用レーンを広げたりしているが人口の増加に追いついてないのが現状である。

 

来週からまた日本だ。今回は大阪と東京で投資家用の個人面談会を開催する。住宅投資や居住用不動産の話も出て来るだろう。しっかり勉強しなくちゃ。

 

今日の定点観測はシルバーデールでした。



tom_eastwind at 15:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月17日

夕日と拳銃

数日前にベトナムと中国の紛争の件を書いたが、案の定というか中国嫌いなベトナムで中国人工場の焼き討ちが始まり(実際には国籍区別が出来ずいくつかの国の工場も巻き込まれたとの事)フィリピンでも中国大使館に「出てけ!」というデモ団が集まった。

 

これに対して中国共産党の二重標準はいつもの事で「中国国内で起こった反日デモは正しいデモで焼き討ちも正解、けどベトナムで起こってる反中デモは悪いデモ、焼き討ちは国家が乱れてる証拠」だってさ。お前らどっちも共産党だろうがよって感じだ。

 

ほんと厚顔無恥ってこいつら共産党幹部の事だな、もしかしてこいつらほんとにたま抜かれた宦官じゃねーか、だからこいつらたぶん睾丸鞭で打たれても痛みを感じないんじゃねーか、あげっくそいつらに“もっとぶって〜”なんて言われた日にゃ背中がぞっとするぞって感じだ。・・・段々落語口調になってきた、やべー(笑)。

 

ただ、いつも言うことだが中国はでかい。ほんとにでかい・・・そこじゃないぞ(笑)

 

明治から昭和初期時代に多くの大陸浪人と呼ばれる日本人が中国に渡り満州に沈む夕日のデカさを実感して馬賊になりモーゼル拳銃一丁で匪賊相手に農民を助け義賊となったなんて、まるで今の時代じゃ演劇の中でしか聴けないような話であるが、小日向白朗、伊達順之助など現実の日本人が夕日の沈む満州に向かった。

 

とくに明治初期は福岡の頭山満などが組織した玄洋社から多くの大陸浪人を輩出したが、その中でも有名なのが中村天風である。天風に関してはぼくも私淑しており、東京には現在も天風会があるのでご興味のある方は是非ご覧になって欲しい。

 

とにかく活きる、快活に活きる、真剣に活きる、体と心を一つにする、そうやってあるべき自分を見つけてその方向にむけて今の自分をひたすらに無条件に信じて一直線に進む。そうやって活きることの爽快さは何にも代えがたい。そんな大きな人生を過ごせたのが当時の中国大陸である。

 

前出したが伊達順之助も本来伊達政宗の直径子孫でありながら中国に渡り馬賊となり「夕日と拳銃」を抱えて昭和初期を駆け抜けて多い時は4千人の満州兵を率いて戦った男である。

 

そのような、男の中の男のような連中を魅了したのが大中国なのだ。中国大陸の素晴らしさはそこに誰が住んでいるかではなく大陸そのものが魅力的なのだ。

 

昨日宋文洲のメルマガを読んでたら彼も中国のデカさを語ってた、それも具体的に。実際に中国で南と北を回った人たちは知ってるが、北部の人々はまず背が高く体格が良い。南部は基本的に小柄で丸っこい。宋文洲いわくこれは食い物の違い、北は小麦で南は米だと説明している。

 

食い物の違いはよく分かる。ぼくの住んでた香港は中国の南なので当然コメ文化、一日5食の生活である。それに対して北の人々は朝から饅頭を食べる。実際に北京や大連に出張に行った時も人々の体格、食生活の違い、それはほんとにもう肌で感じた。

 

こいつら絶対同じ民族じゃねーな、普段香港や広州で仕事をしている僕からすれば北の民族はまるで異民族である。

 

そう、中国は元々民族的にも一つではないのだ。要するに中国という名前の下で一つの大きな赤い大地の上に様々な民族が同化して生活をしているけど実際には百花繚乱百家争鳴の国なのである。

 

さらに今回の事件で北京が下手な外交やってるが、何だこいつら小平の時代は実にうまく外交回してたのに太子党時代になったらやっぱ甘えん坊かい?全然ダメじゃん、目先の作業に振り回されて自分で自分のゴールに玉打ち込んでるぞって話だが、やってるのはあくまでも中南海の共産党幹部であり一般の中国人ではないのだ。

 

お前ら一体誰だよ?北なのか南なのか、太子党なのか上海閥なのか、ビジネスマンなのか軍隊なのか、とにかくここ30年で今ほど中国が分裂している状態はない。これを一つの国家とか組織とかで見てしまうと大きな誤解小さな半解になってしまう。

 

そう、今回の事件に限らず今の中国は誰が何やってるか分からない状態であり、ここでぼくらが中国を一つで語ることで日本人が思考停止に陥る事が非常に危険なのだ。

 

「なんだよーバカ中国!おめーらよー、尖閣分かってんのかよー」なんて、中国を一括りにするのが最も危険な思考停止なのである。

 

何故ぼくがこういう事を言うか?それはぼくの奥さんが香港出身であり、何か中国に関してぼくが発言する時にちょっと立ち止まって考える機会があるからだ。尖閣諸島の問題で中国を考えるとき、中南海の中国人とぼくの親戚の香港人が同時に見えてきて「中国と言っても一つじゃねーな」という少し冷静に立ち止まって思考することが出来るからだ。

 

彼女はとても可愛らしくてペコちゃん人形のような笑顔であるが、同時に中国人として非常に強いプライドを持っており現在の大陸中国人は彼女の基準で言えば本来の礼節ある中国人ではないと明確にバッサリと切り捨ててる。これは多くの香港人が大陸中国人に対して感じていることである。

 

それに対して日本で生まれ育ち日本のちっちゃな村しか知らずニュースと言えばテレビと新聞だけのような人々は簡単に政府やマスコミの話を鵜呑みにしてまるで夏の夜のプロ野球テレビ観戦のようにビール片手に「ほらいけさーいけ日本いけ!悪い中国そら叩け!」と自分が応援するチームと敵チームの二元論的で難しい思考回路が不要なところに自分を置いて思考停止して敵を攻撃する自分に納得する。

 

中村天風、小日向白朗、伊達順之助らが人生を謳歌した明治から昭和にかけての中国は中央政府を持たない群雄割拠の、日本で言えば戦国時代のような国であった。その大地は広く、日本人にとって魅力的であり多くの人々を引きつけた。

 

そこではまだ人々に義侠心があり孫氏や荘氏が読まれており文化があった。広い大地には様々な文化が存在し許容しあっていたのだ。

 

ところが1949年に始まる毛沢東率いる共産党が中国伝統文化を根っこからぶっ壊した。それが大躍進と文化大革命である。

 

まず普通の人々数百万人を餓死させ次に知識層や良民、文字を書ける教師、作家などを含む数百万人を虐殺して本を焼き学生を極貧地方の農家で畑仕事をさせて中国4千年の文化を徹底的に叩き潰した。

 

今でも日本左翼の生き残りは共産党から金貰って調子良いことぶっこいてるが、中国4千年の歴史の中ではこのように一つの時代の歴史、文化、教育、すべてを引っこ抜いてゼロにしてそこに新しい支配者の考え方を洗脳するってのはごく普通の事だった。

 

そして今回それをやっているのが中国共産党である。

 

ベトナムの暴動とフィリピンでのデモ。どちらも日本の国益から見れば有利である。ただこのような時こそ僕らは2つの目が必要だと思う。

 

一つは対中国戦術として中国包囲網を日本が主導して作っていこうとする目だ。ただしこれはあくまでも目先の処理としての「戦術」である。

 

そしてもうひとつは大きな戦略である。日本だけの国益ではなくアジア全体を平和に成長させるために国家とか国境を越えた球益を考えることだ。

 

その為には中国人民を敵に回して何の意味があるか?彼らも共産党支配層の被害者なのだ。

 

考えて欲しい、あなたの目の前にある日本海の向こうにある中国は日本と二千年の貿易の歴史がある国なのだ。その国の人々が孫氏を生み日本に学問を伝え仏教文化を持ち込み、どう考えても西洋人よりも中国人の方が日本人に近いのだ。

 

だから目先の中国共産党がバカやってるからって、それを普通の中国人に当てはめる事だけは絶対にやめて欲しい。

 

ある意味ぼくらは今試されているのだ。中国が馬鹿やってる、だから中国人は全部バカであるなんて思考停止になってしまえば、ぼくらが馬鹿であることを世界に晒すようなものだ。

 

本来であれば国境ではなく階層で区別すべきなのだ。日本にいる普通の労働者と中国にいる普通の労働者は実は同じ仲間なのである。ぼくらが本来抵抗すべきは日本の離れですき焼き食ってる連中や中南海で満漢全席食って勝手に美味しい汁を吸ってる支配層なのだ。



tom_eastwind at 14:18|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月16日

理想の社会

***

「半沢直樹」にも描かれていたように、強いものが弱者を抑えつけるという 不条理は世界中に存在する。それでも、そうでない価値観が何らかの形で 不条理に拮抗することでバランスが取れる。しかし、今の中国では 「上の強者が下の弱者を黙らせるのは世の理」という理屈がほぼ「常識化」 してしまっているようで、これはまずい。   ふつふつと憤慨する私に相方はこう言った、「子供に理想の社会をあげられ ないのなら、理想的でない社会で生きていくための情熱をあげるしかない」と。 なるほど。少し距離を置いて考えれば、もしかするとこれは程度の差こそあれ、 世界共通の正論かもしれない。 娘よ、強く生きておくれと北京の闇夜につぶやいた。

  **

宋文洲ブログの斎藤淳子さんエッセーからの勝手引用である。
作者に失礼。文責小生。けど彼のコーナーに参加したブロガーの中では
最も近い感覚だと思った。外国に住む日本人だから、なのかな。
 
そうなんだよねー、どんな国であっても不条理がある。後は程度差と
いうか、ナイジェリアでは何もしなくてもしょっちゅう誘拐されて
その度強姦されて最後には拷問されて血まみれになって殺される。
 
けどニュージーランドでは少なくとも誘拐は滅多にないし強姦はあるけど
飲んだ勢いってのが多いわけで最後には結婚して旦那が誤解に
気づいた時には離婚調停で財産半分持ってかれちまった、
みたいなお笑いになる。
 
「子供に理想の社会をあげられないのなら、理想的でない社会で生きて
いくための情熱をあげるしかない」
 
これ、分かるなー。今の日本の親は大気汚染で原発で貯金出来ない給料で
全然理想的でない日本で生きていくための情熱、
どうやって与えてるんだろうって思う。
 
「おいこら、黙って奴隷になって日本で働くんだよ、そしたら
殺されることも餓死することも山手線ダイブも必要ないんだからさ、
こんな楽な事はないだろーがよ。
自分で何も考えなくても良いんだぜ、政府様がぜーんぶ難しい事は
考えてくれる、そんな楽な生活がどこにあるよ?
え?ナイジェリアのほうがマシだって?
ざけんじゃねーよ、あそこじゃいつ殺されるか分からねーだろ」
 
ただ僕はまだ期待を抱いている。
 
同じ価値観を持った5万人の日本人が3年程度の短期間で
ニュージーランドのインフラの上ではあるけどそこに
日本人の良さを訴求出来るんじゃないか、
つまり子供に
理想の社会をあげられるんじゃないかと思ってる、結構まじだ。
 
理想の社会を作るのは簡単じゃない、当然だ。けどさ、
じゃどっち向いて歩くのか?

現実だけを見て大陸中国のような混沌の中で自分の人間としての
理性や高潔さを失って飯だけの為に生きるのか?それ、汚くねーか?
 
やっぱ、どんなに苦しくても理想の社会の方を向いて生きるほうが
楽しいでしょ。

だって俺たち、餌のある方にばかり首を曲げる豚じゃないんだもん。

 



tom_eastwind at 15:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月15日

おっさんは原始人

今日も朝からお客様との今後の方向性の話をみっちりと約2時間かけてブレインストーミング。その後すぐにクイーンストリートを下り地元銀行本社の投資家企画担当ボスと弁護士と今後の投資家向け説明会の詳細についてこれも約2時間ぎっちりと詰める。合計4時間、昼飯抜きでぎっちりとしゃべりまくった。

 

後半の地元銀行本社ビル8階の会議室から外を眺めつつ、おれ、自分が20歳の頃にまさか35年後の自分が頭のハゲたおっさんになり(笑)ニュージーランドのオークランドに住んで家庭を持ち昼間にクイーンストリートを下って地元大手銀行の本社で投資家企画担当ボスと弁護士と今後の投資家向け説明会の詳細を約2時間も英語でぎっちりと議論するなんて思いもしなかったなー(苦笑)。

 

皆さん、誰も自分の未来は分かりませんよ(笑)、だから出来る時に出来るだけの事をしましょうね。

 

今ぼくが20歳の頃を振り返って何が自分の転回点かって思うと2つある。

 

それは1970年代に高校でコンピューターを授業で学んだこと、そして社会人になって英語を勉強した事だ。

 

当時の旅行業界では英語なんて不要、体力と営業力がすべてだー、なんてのが一般的で、週に2回の夜の英語教室に通うぼくは周囲から変な目で見られていた。

 

それから時代は1980年代のバブルに突入する。するとその頃から海外旅行がすごいブームになり土建屋も医師会も生活衛生同業組合(理容師、美容師、中華料理屋、飲食業等など)もどんどんイケイケ海外旅行って時代になった。

 

当時は男ばかりの土建屋団体で韓国へ破廉恥どんちゃん騒ぎに行き帰国時の空港で待っていた奥さんにその場でパスポート破られるバカもいた(笑)。バカが「あ、大丈夫、天ヶ瀬温泉の研修旅行だからさ」とか言いながらパスポート持ってって、いつもの所に置いてある筈のパスポートがないことに気づいた奥さんが空港で待ちぶせしてたって話だ。

 

でもってこうなると旅行業界の中ではそこそこ英語が出来るってんでお客からの仕事も増えて来てそれで海外経験を積むものだからベテランになり更に仕事が増える事になった。

 

28の年に一人で海外に出ることになった時も「旅行の英語くらいならなんとかなるや」って思えたから海外という選択肢を持てた。もしあの時英語が出来なかったら今の僕はここにいなかっただろう。

 

コンピューター。高校の時に和文タイプ、カナタイプ、英語タイプを授業で学んだおかげで英語のキーボードはほぼブラインドタッチが出来てた。更に当時のコンピューター言語はコボルとフォートランで両方を学びコンピューターがどういうものであるのか、どういう思考回路で動いているのかが分かった。

 

入力→演算→記憶→出力。こーいう基本が理解出来てると、今こいつ何やってるんだろってのがよく分かる。

 

実はコンピューターやタイプ技術が実際に生かされるようになったのは1980年代半ばから次第にワープロが普及され始めてからだ。

 

当時の旅行の見積はすべて手書きであり担当者によっては蛇がのたくったような字しか書けず、あまりみっともないものだから代筆担当なんかがいたくらいだ(苦笑)。

 

そんな所にワープロが入ってきた。当時はまだ一行づつしか入力出来なかったのだが、並み居るおっさんたちはこんな機械触ったこともない。

いキーボードに慣れた連中がささっと文章を書き上げて印刷しておっさんたちに見せると、おっさんまるで初めて火を見た原始人のように「おおー、うおー!」と一歩下がりつつ印刷された文字をポカーンとしつつ見てたものだ(笑)。

 

だから実は高校で学んだことが最初に役立ったのはワープロを打てるという事だった。しかしワープロはすぐにコンピューターに取って代わられた。そうなると当時コンピューターを使える人間なんて殆どいないわけで、そこに表計算ソフトなんかが出てきたら時にゃ、周囲のおっさんたちはますます原始人化して「うおー、うおー!」と遠巻きにして吠えるしかない(笑)。

 

だってそれまではいちいち手書きでそろばんや計算機でいちいち検算してたのに、表計算ソフトに数字を入れるだけであっという間に見積が出来る!こうなると原始人にとってはまさに神降臨である(笑)。実は単純なif関数なんですけどねー。

 

結局英語とコンピューターは相当にぼくの人生を救ってくれた。その後も香港で日通旅行に就職した時あたりからEメールが次第に浸透し始めてきた。名刺交換すると相手の住所電話番号の下に英語の記号がある。何だこりゃとオフィスに戻ってシステム部門の人間(当然だ、猿はいない)に聴いてみるとこれがアドレスだという。

 

ふむふむ、この人は住所を2つ持ってるのか、二股だなこりゃ、本妻にバレたらヤバイぞ、ましてや名刺に書くなんてよーやるわ、なんて思ってたら全然話が違う(笑)。

 

そのうち日通旅行でも従前のファックスやテレックスではなくEメールを使うようになり、職場でとりあえず一番コンピューターに近い立場にいた僕はNTTの主催するEメール普及講座とかに行かされて、ある意味会社の金で最新の情報技術を教えてもらったわけで、有難い限りである。

 

その後オークランドに移住した時もこのコンピューター技術、英語、メール、こういった、今の時代では極普通になった技術が偶然他人より少し早く学んだってだけで仕事に繋がっていった。ほんと、幸運だと思ってる。神降臨、じゃなくて、神に感謝である。

 

とにかく今日言いたかったのは、人には常に学ぶ時間があるし機会がある。これからの社会人に必要とされる基礎技術は何なのか?今のうちに学んでおけば他人より一歩先に行ける技術は何なのか?

 

そういうことをしっかり考えて、社畜になるのではなく自分で人生を切り開ける、そういう技術を是非とも学んでもらいたいと思う。無駄とか今すぐ金にならないとかで判断しないで欲しい、だって時間はいくらでも作れるのだから。

 

自分を磨く、自分の人生を自分で制御する、その機会があるのにそれを活かさずに下らん愚痴こぼしや他人の噂話に時間を使うな、それより常に自分を磨け、それが今日のネタでした(笑)⇐てか、お前自身がまだ全然学び足りてねーだろって事ですが(笑笑)。



tom_eastwind at 17:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月14日

古典落語

「一枚しかなくてもせんべい、一しかなくても饅頭」、いま、僕の中で江が面白い。

 

落語は言葉遊びだけではない。落語の面白さを理解してより楽しむ為には、噺の背景の史、文化、古典教育、遊郭でのび等など、世の中のことをたくさん知っていればいるほど面白くなるのが特徴だ。


えて言えばいくら日本語が上手でも日本に関する知がない人には、どこが笑いのツボか分からない。ぼくが英語のコメディを観ても言葉は分かるけど笑いのツボがキーウィのようには分からないのと同様だ。

 

「風呂敷」という噺の中で長屋に住む夫婦の会話が面白い。

 

「お前さ、“じかに冠をかぶらず、おでんに靴を履かず”ってしってるかい?いい言葉だよ全くさ、そりゃそうだろお前さ、冠をじかにかぶっちゃトゲトゲが頭に痛えじゃねーかよ、だから手拭いでも挟んでおきなって有難い言葉だ。それにさ、おでん屋で靴を履いたままおでんを食うような客じゃさ、おでん屋からすればいつ食い逃げされるか分からねーで不安じゃないかよ、だからさ、おでん屋では靴を脱いてゆっくりおでんを食いなよって事なんだよー」

 

去年たまたまあることで江戸時代に作られた古典落語を調べることになりいろいろ検索していたら何とこれがAmazonで復刻販売されていた。江戸古典落語を昭和30年代の真打ちが噺してるDVDが売られている。よっしゃ、って事で去年11月に購入して東京のホテルに送ってもらい自宅に持って帰ったのが11月末。

 

ただそれから年末年始は日本に滞在して1月中旬に戻ってすぐ2月の出張の準備でDVDを観る暇がなく、また2月は25日間日本に出張していたので観る余裕もなく3月は日本の春休みでオークランドに下見に来るお客様の対応で見る暇もなく4月はまた日本出張、結局このDVDを観ることが出来たのは5月に入ってからだ。

 

それにしても面白い!日本の江戸古典落語ってのはとにかく面白い!笑える!これはもう最高に知的な言葉遊びである。

 

なのでここ数日は毎日午後3時に仕事を自宅に持ち帰りTV-ONEの午後6時のニュースを見つつ食事をして夜の7時30分には皿も洗って片付けて寝室に入りDVD「古典落語名作選」を楽しんでいる。夜中に一人で寝室で「ギャハハハー!」なんて笑ってるのを他人が見たら「こ、こいつ、やばい!」なんて思われそうだが、どう思われようとも面白い!

 

昼間に思いっきり重いミーティングとかやって体の内部にべたーっとした疲れが残ってる時など、さっと一風呂浴びて酒でも飲みながら「落語」観られるなんて何たる「娯楽」で、溜まった疲れがスーッと抜けて翌朝が気持ち良い。

 

これも日本の録音技術とビデオ再生技術と手作業でDVDに起こしてくれた編集者と再生装置であるマックPCのおかげです、皆さん有難うございますって感じだ(笑)。

 

オークランド在住の当社会員の皆さん、生活は楽しむもの、笑うものですぜ!間もなく当社DVDアーカイブに追加されますので、是非ともお楽しみ下さい♪



tom_eastwind at 17:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月13日

国民健康保険と国民年金

今日は番外編。まずは番外の番外で、これからNZで増えていく日本人居住者はニュージーランドでの納税を忘れないで欲しい。永住権の有無に関係なく居住してるかどうかが税金支払のポイントである。

 

この点誤解が多いのだが移民局の視点は永住権の有無だけど税務署は居住の事実が課税のポイントとなる。「おれはNZに長年住んでるけど永住権取ってないから所得税は払わないよー」とは言えない。あなたがNZに居住して4年経過すればあなたが世界中で得ている所得に対して課税される。

 

細かいことを書くときりがないので適当に割愛するが永住権があってもなくても税金は発生する。

***

 

次に日本。

 

日本非居住者で日本国籍を持たないぼくは国民年金を支払う義務はない。日本で国民健康保険に加入してもいない。

 

ところがぼくが日本に日本国籍を持たないまま「居住」を開始すると、何と国民健康保険と国民年金に加入しなさいと「通知」が来る。

 

この制度は在日外国人の間では不評である。そりゃそうだ、健康保険に加入するならまだ理解出来るが(そうは言っても海外企業から派遣の場合は会社が保険を掛けているので二重払いになる)自分が一生住む国でもないのに何で年金?となるのは当然だろう。

 

おまけにその年金を受け取れるのは25年かけ続けた場合でありほとんどのガイジンはいつか自分の国に戻るわけであるから無意味どころか何のための支払いか意味不明であり年金を徴収する日本政府には怒りさえ感じるだろう(苦笑)。

 

昭和の時代、年金は若いうちに定期的にお金を拠出して政府に運用してもらい60歳になったら働かなくても生活出来るだけのお金を受け取れる仕組みであった。

 

ところがいつの間にか自分が支払っていたお金は年金会館とか大規模年金保養基地(グリーンピア)に注ぎ込まれて役人の懐の保養となり、更に年金配分システムはなんちゃら方式とかですべて当時の年金受給世代に再配分され自分が払ったお金は自分の老後のためではなく現役老人世代に再配分するわけで自分には何も残らない。

 

更に今後は支給は65歳からとなり更にその受取金額が減額されてしまい、現役世代に支払った額の方が圧倒的に多いとなれば、こりゃ国民年金ではなく税金ですよ。

 

だもんで政府だって堂々と「ありゃ年金ではなく税金です」と言えば良い物を、そうなると国民負担税率がドーンと上がるから低いままに見せかけるために今でも年金と説明している。

 

けど外国人はそういう言葉遊びでは考えない。自分が受け取ることがあり得ないような保険商品があるものか!年金なら自分で積み立てる、政府の援助など不要である!となる。

 

ニュージーランドではワークビザで居住する場合毎月の給与から約15%が源泉徴収されてこの中にすべての社会保障原資が含まれている。なのでワークビザで怪我をした場合は医療費が国家運営保険会社であるACCによって支払われるので本人が負担する必要はない。

 

国民年金は生まれて一度も支払わなくても65歳になればだれでも受け取ることが出来る。

 

このような社会保障システムを導入している国から日本に来て居住を開始すると「年金払え!」とは何事かと感じるのも当然である。

 

今日は番外編でした(笑)。



tom_eastwind at 18:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月12日

これ、書かなきゃ。 「原発ホワイトアウト」 

最近も本は読んでるけどついつい感想を書き忘れたまま時宣を外すことが多かった。けどこの本は「これ、書かなきゃ」と思い、眠い目をこすりつつ書いている。

日曜日の夜、真夜中過ぎの2時に読了。月曜日の仕事もあるので本当は夜の10時位に寝ようと思ったのだけど途中まで来るともう手を止めるのが嫌になり一気に読み通した。

 

それにしても読み終わって最初に感じたのは「ほっ・・・、ニュージーランド国籍にしておいてよかった」である。

 

日本が法治国家の体を取りつつも何かあれば政府は中国共産党のように警察と検察という暴力装置を使って人が治める人治主義になるのは分かりきっていた事実だが、体制派の中に現在いる人からここまで明確な内部告発をされたのは強烈である。

 

まず日本政府は原発が吹っ飛んだ時点から次の原発再稼働を考えその時期を狙いつつ虎視眈々と水面下で動いていた。爆発ごとき大した事ではないとばかりに一度たりとて政策の見直しはせずにいかに再稼働するかを考えてきた。

 

あれだけの核爆発を起こしながら国民の生命と安全など全く無視して霞ヶ関では「日本というお国」のために東大法学部を卒業した本当のエリートだけで国家運営を考えていた。

 

もちろんそれは僕も以前から理解していた事だけど、今現在進行中の核再稼働がここまで時系列具体的に書きだされているのはすごい。正直、今喧嘩している相手の手の内をそのまま見せられた感じだ。

 

***

「原子力エネルギーから一切背を向けるというのは、火傷や山火事を起こした原始人が火を使わなくなるのに等しい〜中略〜現在の大衆は、原始人よりも粗野で愚かで短絡的だ」

 

「私達と山下次郎(前回参院選で当選した反原発芸人)とでは、学歴もIQもこれまで払ってきた努力もまったく違います。経産省や電力会社がこれまでの日本を引っ張ってきたんですから、それに見合った待遇を受けることは当然ですよね・・・」

 

「東大法学部と経済学部との偏差値の差も、経産省のキャリア官僚と電力会社役員との社会的立場の差も、電力会社のカネの力を笠に着て、自分と同列に自らを論じるコジマに、日村はおぞましいさを感じた」

 

「国家公務員上級職は戦前では官吏と呼ばれ、天皇陛下に任命されたはずの職業なのだ。こういう高貴で完璧なキャリアを有する自分たちが、大衆の嫉妬で公務員バッシングされながらも、それでも大衆の幸せな日々の生活のために仕事をしている。そういう自分だからこそ、それに見合った待遇を受けるべきなのだ」

 

「優れた政治家というのは、頭が切れる必要はない。よく官僚に説明をさせて、それを正しく理解し、しばらくの間記憶が保持できる、それだけでいい。日本国の総理大臣とは、その程度のものなのである」

 

「原発の電気は発電時には安いと称しているが、実は白紙小切手の振り出しのようなもので、後の放射性廃棄物の処分でいくらかかるか分からない、というような不都合な真実を、総理独自の情報源で入手し、官僚の説明と付きあわせて自分の頭で勉強するようなことはしなかった」

 

等など、非常に現実的で分かりやすく政府中枢の言葉で書かれている。東大法学部卒以外はすべて顔のない国民なのである。

 

ぼくらはすべて東大法学部卒に支配された被支配層であり国家が決めた政策の日々の実務作業を実行するために休みも満足に取れない労働者なのである。

 

更に可処分所得がなくなる低給与層のサラリーマンは「働いても働いても何も残らない」奴隷層に陥ってしまうのである。

 

しかしそれは最初から支配層の「想定内」である。江戸時代から何も変わらない、「百姓は生かさず殺さず」政策なのである。

 

これは原発推進派でも反対派でも良い、もし日本の原子力問題やエネルギー問題に少しでも興味があれば是非とも購入して欲しい一冊である。

 

ちょうど時期良く週末に「美味しんぼ」で士郎が鼻血出す描写で日本中あちこちで原発反対派、東電、経産省、福島市民がバトルロワイヤル状態である。

 

ここに入り込んで周囲をぼこぼこにして回る懐古左翼も多い。団塊世代で退職して十分な退職金と年金を死ぬまで受け取れる世代の人々は毎日ヒマしているからこーいう炎上が大好きでだ。

 

70年代安保で共産党に洗脳されて帝国主義反対と言って活動したけど経営能力なくて(元菅首相みたいなものだ、理屈は言うが実務が出来ない)潰された元若者がとにかく何でも反対したいのだ。

 

だから今回もまず福島の鼻血と出れば「福島の風評被害であるー!」と叫び次に「原発ハンターイ!」と叫び、自分の声に酔いしれる。

 

バトルロワイアルに参加している人々は、議論の中に傾聴すべき理論があっても感情で反論して数の理論で潰してしまい、次の段階では人格攻撃に移りもし相手がちょっとでも自分に反論したら自分の全人格をかけて相手を否定して必要ならネットからリアルに引っ張りだして晒してしまう。

 

こうなるともう魔女裁判でありまともな議論が成立しようがない。日本人の一番苦手な「理論的に考える、自分の頭で考える」事が出来ないからこういう議論にもならない言い合いになる。隣国のフェリー沈没事故で韓国は自国を「三流国家・・・」と反省した。こと原発に関しては日本人も全く同様である。

 

そう言えば日本の国会でも昔は国会内での強行採決など殴り合い引っ張りあいだった。今は少しまともになったと言え英連邦の議会運営と比較すると情けないばかりである。これが民度というものだろう。



tom_eastwind at 16:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 | 最近読んだ本 

2014年05月11日

ゆりかごから墓場まで

社会保障精算税

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いったいどこまで国民から搾り取るつもりなのか? この4月に8%へアップされた消費税は、来年10月にはさらに10%になる予定。そして今年の6月からは復興特別住民税の徴収も始まる。

 

さらに来年には所得税や相続税も控除額が引き下げられ、実質的な増税となり、さらには国民年金保険料も上がり続け、国民健康保険料も一部自治体では大幅な値上げとなっている。

 

怒涛のように続く増税ラッシュ。しかし政府はまだまだ増税の手をゆるめようとはしない。政府内では社会保障精算税、いわゆる「死亡消費税」の導入が検討されているのだ。

 

これは死亡時に残した財産から一定の税率で税金を徴収するというもので、膨らみ続ける高齢者医療費の対策として提案された。要するに生きている間に医療費を負担させては不満がつのる。でも死んでからなら不満もないでしょ、という理屈だ。

 

「ゆりかごから墓場まで」とは、かつてのイギリスの手厚すぎる社会保障を揶揄した言葉だが、日本では厳しすぎる税制度を揶揄する言葉に置き換えられるだろう。

http://news.livedoor.com/article/detail/8819496/

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社会保障精算税って去年も議論になったな。それにしても「ゆりかごから墓場まで」税金を取りますよって言い方はユニークで面白い(笑)。

 

ただ笑ってられないのは実際にこの言葉で検索をかけてみると様々なサイトが出てきてそれがどれも結構まじめに「今後増え続ける社会保障費を負担する税金として相性が良い」みたいな論調になっていることだ。

 

なるほど確かに死んでしまえば文句も言えないがそのお金を受け取るはずだった家族はどうなるんだろう?

 

相続税の非課税枠の減少で今後東京や地方都市でも土地を持っている人の相続税支払いは急増するだろう。現金がなければ自分の住んでる土地を売って納税するしかない。

 

元々お父さんのお金は家族が協力や作業分担して作った財産であり今の日本のように家族であっても個人個人で精算するってのは随分無理筋な話である。

 

そうなってみると要するに生きている間は労働が日本国民の義務として科せられ、つまり働かされる。次に、労働したらその利益は支配者が奪い取り、労働者はしっかり納税して残ったお金を生活費として遣うのだが、言葉を変えれば社会の金が回るように自分の金を支払うわけである。

 

それでも頑張って節約して残った金は自分のものだと思ってそれを家族に渡そうとしたら「ちょい待ち、死んだらまず政府に納税するんだよ」なんて話だと、まさにゆりかごから墓場まで税金を取り立てる制度である。

 

以前にも書いたが大企業や公務員やNHKの給与は最近上昇しているが、日本の一般的庶民の賃金は長い間上がっていない。今年の春闘でもベア上昇したのは組合のある大企業だけだ。

 

それでも1997年頃から一昨年までならデフレが続いていたから給料が上がらなくても物価が下がって結果的に賃上げになって良かったが去年から事情は激変、一気に物価が上昇してインフレになった。ところが庶民の給料は上がらない。そこで起こるのがスタグフレーション、インフレ下での賃金停滞である。

 

自分が働いて得た賃金は、企業が生み出す付帯価値が最初に抜かれており次にそこから税金、年金、健康保険などを引かれて、残った金が自分の取り分であるがそこから生活費を引いたら貯金が出来ない。

 

こういう状態を可処分所得ゼロである奴隷状態と言う。働いて食ってはいけるが自分の人生の終わりには何も残らない。

 

もちろんそれが社会主義の目指すところでありその意味で官僚はよく目標に向かって国家社会主義を完遂するために働いている。

 

しかし何より問題なのは、そういう法律を作る側は国家社会主義など全く無視して、法律を作る前にすでに節税対策をしており中には戦前の衆議院議長のように大蔵省のエリート役人から直接脱税の指南を受けて実行して子供の代まで何十年も続けていたってことだ。

 

彼の名前は堤康次郎、人呼んでピストル堤。

 

堤に限らずほかの政治家も官僚も法律を作る前にまず自分の資産を守る仕組みを作り、要するにほとんどの日本人には社会主義の平等を要求しつつ自分たちだけはしっかり財産を作って口をぬぐっているのだ。

 

社会主義をやりたいならどうぞ、その代わり自分たちも社会主義のルールに従って死んだ時には財産ゼロにしろって話だ。ところが現実は天下りに渡りに様々な閨閥を利用しての蓄財、これじゃ北朝鮮や中国と全く同じではないか?

 

死亡消費税。社会保障精算税。名前は何でも良いが、またも増税だ。一般国民から様々な名目で金を搾り取りつつ、自分たちだけは社会主義を無視して蓄財をしてってのは、それって公平なのか? 



tom_eastwind at 21:19|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月10日

尖閣、ほんとにやばいかも

中国とベトナムが南シナ海で衝突した。今まではお互いに遠慮する部分があったが今回はガチで船同士の体当たりとかやってる。やっばいなー、あそこ昔一回大戦争(中越戦争)やってるから、今回もガチなんだろう。

 

元々ベトナムの漢字は越南(えつなん)と書きその意味は南に越える、つまり中華帝国から見て南に越えた遠いところにある国という意味だ。

 

ベトナム人も大きく括れば中国人、なんて言えばベトナム人は相当に怒るだろうし人種的にはキン族と呼ばれている。ただ秦の時代から中国の影響を受けており漢字も使い、インドシナ半島、つまりインドと中国の間にありながらインドの影響は殆ど受けていない。

 

中国と国境を接する隣国であり古い歴史では中国相手に独立戦争やってるが欧州の植民地主義の時代に中国が助けを出せずフランスに占領されたためフランス文化も混在している。

 

第二次世界大戦中は日本がフランスを追い出して後にベトナム人によりベトナム政府を樹立させた経緯もある。日本の敗戦後にフランスがまたやって来たが今度は社会主義者ホー・チミン率いるベトナムが自分の手でディエンビエンフーの戦いでフランス軍をほぼ殲滅させて追い出した。

 

その後南北に別れていたベトナムを統一するために活動していたホー・チミンを米国が目の敵にして軍事団を送り込み「宣戦布告のない戦争」を仕掛けた。世に言うベトナム戦争の始まりである。

 

この戦争は約5年続いたが最後はフランスと同様に戦いに疲れた米国がサイゴンから脱出してホー・チミンの勝利に終わった。

 

そしてベトナムは社会主義国として独立した。この際に南ベトナムに住む中華系ベトナム人は北の社会主義者による迫害を恐れて夜間に小型ボートに乗って香港やオーストラリアに渡ったのである。

 

ぼくは1991年に香港に移住したが、当時毎日通勤するバスの中からボートピープル収容所を目の当たりにしていた。

 

高さ5m位の有刺鉄線に囲まれた収容所はまるで建設現場のコンテナを2階建てにしたような作りで、その中で多くの人々は香港政府から与えれた朝食を食べてからはすることもなく外側にいる僕達を眺めていたものだ。

 

結局これが欧米の人道主義の結果であり植民地主義の結果であり好き勝手にアジアを蹂躙した結果であろう、当時はユーゴスラビアの崩壊によるコソボ紛争なども欧米の処理のまずさに被害が拡大してた時期でもあり、いかに欧米の言う事が嘘だらけかを感じていた頃だ。

 

話はそれたが、ベトナムの場合は相手が中国であろうと怯むことはない。フィリピンだと中国の船が来るとすぐ引っ込むしかないけどベトナム人は歴史的に根性があり特に隣国である中国相手なら遠慮することはない、ガンガンいけって感じだ。

 

同じベトナム人であるがここ数日ベトナム鉄道省の高級役人が日本のJRから賄賂もらって次々と逮捕されているのを見ると、ベトナムもいろいろってところだろうか(苦笑)。

 

何にしても中国もベトナム相手なら日本ほど遠慮することはない、ガンガンいけって事で遂に両国の船同士が体当たりしたり放水したりして大騒ぎである。

 

さあそこで問題は日本の尖閣諸島である。中国の味方であるはずの民主党政権時代に日本の国有化をやったのはわざとか?と思うくらい上手い事中国に攻め入れられて最近ではすっかり押され気味である。

 

これで中国側の内政が安定していたら適当なところで手打ちもあるのだろうが、あいにく中国はここ30年で最も危険な状態にある。

 

それは天安門事件でさえ「学生による小さな政治行動」と言えるほどに今の中国は複合的に問題を抱えているからだ。

 

まずは影の銀行問題。これが一つ処理を間違えばリーマン・ショック以上の爆発力で世界に影響を与える。もちろん中国経済は一気に収縮して次々と連鎖倒産、仕事や土地を失った農民は地方政府に対して反乱を起こすだろう。

 

ウイグル問題も全く先の見えない出たとこ処理をしているが、元々無理筋のウイグル略奪なのだからどこまでいっても結論は出ない、これから先もしどこかの政府が本気でウイグルに武器を供給し始めたら確実に市街戦が発生して中国内内戦につながる。

 

そして肝心の習近平体制がまだ弱い。軍部をうまく抑えきれておらず、いつ彼ら軍部が政府の指示を無視して戦いを始めるか分からない。中国は様々なメディアで「一つ」と思われているが、この国は共産党政権始まって以来最も分裂して主導権を握る人物がいないのではないかと思えるくらいだ。

 

今までの中国であれば毛沢東対その他、小平対敵なし、江沢民以降は経済も上昇して地方軍部も十分に稼げたから何も言うことはなかった。

 

ちなみに中国の軍隊は日本やその他の国と全く違う組織である。彼らは元々ゲリラであり自分の飯は自分で用意するのが基本だったから軍隊ではなく軍閥でありそれぞれの支配する軍区に民間企業をたくさん作りそこから得られる利益で軍隊を賄っている。日本や米国のように政府から予算を貰って部隊活動をしているわけではないのだ。

 

だから中央政府の命令が来ても自分に損になることはやらない。しかし自分の利益になることであれば中央政府の反対があっても無視して貫く、自分の財布を分厚くするために。

 

そうやって分厚くした財布は軍部の幹部クラスになると数十億円、高級幹部クラスで数百億円の蓄財を海外で行っている。

 

歴史的に見て中国北部の人間は竹を割ったような性格であり良く言えば素直、悪く言えば単純であるから兵隊として使いやすい。これに対して南部は商人であり良く言えば賢く悪く言えばずる賢い。

 

この両者は歴史的に見ても常に駆け引きをしており駆け引きでは南部人が上手だから北部人は最後には銃を持ちだしてバンバン撃ちまくるという事になる。そして南部人は孫氏の教えに素直に従って「三十六計逃げるに如かず」という事になる。

 

実際にぼくの香港生活中でもギャングに弱く市民に強く武装ギャングが来ればすぐ逃げる警察は愉快な存在であった。

 

小平ほどの人物であれば南と北をうまく取り持って自分に権力が集中するように出来たし実際に軍部も商人も制御出来ていた。

 

しかし今の習近平は太子党であり、仲間は軍部にもいるけどあくまでも同格であり指導力を発揮するのが難しい。

 

そして最近出てきた問題が習近平暗殺の話である。約一ヶ月前にもウイグル駅で党指導部を狙ったと見られる爆発事件があったが今回の暗殺事件は北京の中南海で指導部内部でのクーデターになりそうな勢いである。

 

実はすでに去年一度暗殺未遂事件が起こったがそれは殆ど報道されず香港の一部華字新聞のみが掲載したが習近平が車で移動中に攻撃された事件である。

 

その後習近平は行方が分からなくなり数日後に公式な場に現れたが不在の期間は警備の厳重な軍隊の病院で治療していたのではないかと噂されている。

 

経済崩壊、地方の独立、軍部の反乱、自分に向けられた暗殺、今は何が起こってもおかしくない中国国内事情だ。

 

そんな中で北京はベトナムと本格的にドンパチやる姿勢を明確にした。これは国内問題から国民の目を逸し軍部の「戦争し隊」連中の気持ちに応え中南海の指導力を発揮しつつ、もし経済が崩壊してもそれはすべて日本や周辺国家のせいであるとすり替えてこの危機を乗り越えようとする。

 

そうなれば次は当然フィリピン、そして日本となる。

 

尖閣諸島に遭難という名目で漁船を送り込み上陸させ日本が海上保安官を派遣させればそれに対抗する形で中国の官憲を送り込み「中国漁民を保護する」名目で日本と交戦に入るだろう。

 

そしてこれが更に日本自衛隊を呼び込み人民解放軍を呼び込み本格的な戦闘になることが予想される。

 

もちろんこうでない筋書きもあるだろう。しかし現在の中国国内情勢を観る限り楽観視は出来ない。戦争は一旦始まるとどのような理由で拡大するか誰にも分からない。

 

1982年、サッチャーはフォークランド諸島を巡ってアルゼンチンと戦った。

     319:アルゼンチンの「解体業者」がアルゼンチン海軍輸送艦「バイア・ブエン・スセソ」で入国手続き一切を無視して、サウス・ジョージア島に上陸。アルゼンチン国旗の掲揚などを行う。

     322:アルゼンチン海軍輸送艦「バイア・ブエン・スセソ」、イギリス側からの抗議によりサウス・ジョージア島より撤収。イギリス、氷況巡視船「エンデュアランス」に海兵隊員と軍用ヘリを積載し同島海域へ派遣。

     326:アルゼンチン海軍砕氷艦「バイア・パライソ」がサウス・ジョージア島にアルゼンチン軍海兵隊と補給物資を輸送。

     330:アルゼンチン軍、「ベインティシンコ・デ・マジョ」を旗艦とする艦隊をフォークランド諸島海域に派遣。

331:イギリス首相が、極秘情報により、アルゼンチンのフォークランド侵攻が本気であることを知る。「(侵攻を)計画するだけでもばかばかしく、そんなばかげたことをするはずがない」と思い込んでいた。イギリス首相(当時)の人生で最悪の日であり、取り返せるかもわからなかったと証言(イギリス非公開委員会議事録)。

 

42:アルゼンチン軍がフォークランド諸島に上陸し、これを占領。イギリスのレックス・ハント総督以下イギリス軍を捕虜とする。イギリス、アルゼンチンに国交断絶通告。

 

アルゼンチンが長期間塩漬けであったマルビナス諸島(フォークランド諸島)を自国領と主張して軍隊を送り込み占領したのも実は内政問題であった。その後戦争は約3ヶ月続き英国の勝利に終わった。しかし今もアルゼンチンは「マルビナス諸島は自国の領土である」と主張している。

 

いつ第二次フォークランド紛争が起こるか誰にも分からないが、政府は内政が悪化すれば国民の目を逸らすために領土戦争をするのはその生存本能のなせる技である。

 

中国政府だけはそのような生存本能はなくて紳士的であると思えるほど楽観的に考えられないのが現状の中国である。

 

 



tom_eastwind at 18:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月09日

KYC


 

K空気Y読めないC子ちゃんではない。Know Your Client という意味の略語である。「あなたは自分の顧客を知ってますか?」である。

 

ニュージーランドの金融界では普通にKYCと略しているから初めて聴いた人には意味が分からない。もちろんキーウィでも金融界にいなければ分からない言葉である。KYCと聴いて「何だ?KFCの間違いだろ?」みたいなものだ。

 

昨日は地元ニュージーランド最大手級のプライベート・バンク(正確に言えばプライベートバンキングサービス)の社長およびGMとミーティング。

 

うちは元々旅行屋だったのが日本政府が1999年に金融ビッグバンで金融緩和を行い、個人が海外投資や海外口座開設が出来るようになったからこんなミーティングも発生するようになった。

 

1999年のビッグバン以降、うちでは旅行や留学や移住に必要な海外送金、学費支払い、不動産購入、投資など様々なファイナンスビジネスを手がけて金融免許も取得した。その内にいつの間にか地元オークランドキーウィの間では「日本人市場に強いファイナンシャルプロバイダー」の位置づけになった。確かに日本市場には強いと思う、けど本業は旅行屋です(苦笑)。

 

今回の面談も偶然先方からうちの弁護士を通じて連絡があり一度会いたいとの事。

 

彼らからすれば自分たちのファイナンスビジネスを脅かさないか?つまり「お前は敵か?」という気持ち半分、けど「もしかしたらこいつらの提供しているサービスはうちが必要としてるけど提供出来てないサービスじゃねーのか?じゃ組めるぞ」という期待半分だったと思う。

 

ぼくも会ってみるまでどんな話になるか分からず、とりあえず硬軟両面の資料を用意してミーティング開始。

 

最初はお互いにちょっと緊張しつつジャブの打ち合いをしていたが、話をしていくうちに彼らも当社が元々旅行会社であり、移住という長い旅の添乗員兼現地ガイドをやっている、そのサービスの中にビザ取得、不動産探し、子供の学校探し、医療サポート、就職、投資先助言などが含まれている、それぞれのビジネスは免許を持った企業と取引している、だからあなた方は私にとってサービス・プロバイダーですって事がお互いに理解出来た。

 

彼らの提供するサプライ分野は「投資」であり当社としても必要なサービス・プロバイダーという位置づけ、つまり「組める」という事が何となく分かってきた。

 

ファイナンスもこのレベルになると金融当局による様々な規制があり一つ間違うと大変な事になるのでなにをするにしても慎重に行く必要がある。なのでKYCと言う言葉が頻繁に出て来る。

 

うちは何をするにしてもまずライセンスと法律を考える。このビジネスはどんなライセンスが必要なのか?法的問題はないのか?常に日本とNZの弁護士、会計士と打ち合わせを行い方向性を決める。

 

なので実はうち、かなり保守的ビジネスである(苦笑)。1千個のアイデアを思いついても法的面免許や将来性を考えていくと実際に使えるのは3つしかないなんてしょっちゅうだ(苦笑)。

 

今回の彼らとの話し合い、彼らキーウィビジネスパーソンと話してていつも感じるのがその積極さである。社長が働くのは当然だが社員も自分の仕事をしっかり把握して元気なのがうれしい。

 

KYCKnow Your Clients,「あなたの顧客を知りなさい」、これが今の世界の流行である。あなたの顧客はアルカイーダではないか?ロシアのオリガルヒではないか?米国のCIAではないか(笑)。

 

日本で生活をしていると思いもつかない話であるが今では金融英語標準になったようだ。

 

今日はちょっとネタ話でした(笑)



tom_eastwind at 14:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月08日

小さな森

昨日はオークランドのシティから西へ40km離れた郊外?の緑豊かな自然が広がる草原地帯のB&B(ベッド&ブレックファースト)を訪問した。

 

シティを出ると西行き高速道路16号線に入り後は高速を一直線である。ニュージーランドの交通事情で良い点の一つがほぼすべての高速道路が無料でよく整備されているって事だ。

 

特に最近はオークランドを中心に高速道路網が広がり3車線を4車線に拡張したり片道4車線あり最高時速110km区間もある。訪問の帰路は道が結構空いてたので40分でシティに戻ってくることができた。

 

このB&Bは当社のお客様が経営しており、ほんとに豊かな自然のど真ん中なので普通の日本人が泊まればびっくりするくらいだ。川にはうなぎがいるし放牧された牛が裏庭にやって来たり隣の山には木がぎっしりで、こりゃ都会生活に疲れた人には最高の癒やしになるだろうって感じだ。

 

当社でも日本から移住のための下見ツアーに来られるお客様には積極的に紹介している。都会のホテルのように豪華ではないし分厚い壁があるわけでもなく立派なエントランスがあるわけではない。

 

しかし、極普通の家に入ってみたらそこは自然のど真ん中でしたという、日本では余程の山奥でなければ観ることが出来ない景観がオークランド・シティからたった40分で味わえるのだから素晴らしい。

 

このご家族はは約2年程前にオークランドに移住を開始してビザも取得し今はB&Bの経営を行っている。

 

今回も温かい緑茶を頂きながら2時間ほど様々な話題について話をする。新しく作った会社の経営方法、経理、総務、こういうことは日本では同様のビジネスをしてたので熟知しておられるが、ニュージーランドでは初めての経験であり色々と助言をさせて頂く。

 

それから今はこのビジネスだけど次のビジネスはどんなものが良いかについても同様だ。ぼくはこの街で約20年生活しており色んなビジネスに関わってきたので彼らのイメージするビジネスの提案が出来る。楽しい話をずっとしている内にあっという間の2時間となった。

 

自分たちのやりたい事が明確であり、他の人がどうかとか全く気にせず自分たちの生活を構築しようとしている。こういうご家族とお話をしているとこっちも幸せになる。

 

B&Bを辞去してシティに向かう高速道路は本当に偶然だけど3車線のうち一番右側が開いてる。何で?とか思いつつアクセルを踏み込み時速110kmで飛ばすのだけど、途中に拡張工事中で車線が狭かったりして結構ドキドキする(笑)。

 

結局オフィスの机に着いたのは40分後+2分(駐車場からオフィスまで歩く時間)。

 

ただ、午後はあまり面白くない話があった。たまたまスタッフと別件を話している最中に「実はですねー、あいも変わらず古くからの日本人が日本人だって理由だけでつるむんですけど、まるで日本にいる時のように他人の噂話ばかりするんですよー」との事。

 

何で他人の事、うわさ話をしたいのだろうか?そんなだったら日本に残ってればいいではないか?日本では朝のバカ民放でゴシップやってるし隣近所で「あそこのお宅はー」とか、そこにいない誰かを吊るし者にすればいいではないか。何故それをオークランドに来てまでしなくてはいけないのか???

 

日本人が集まるとすぐ他人の噂話ばかり。一体なぜオークランドに来たのだろう?日本に残ってりゃいいのに。本当にそう思う。

 

当社を訪れるお客様は日本でのそういう「嫌らしい付き合い」に辟易した人たちである。彼らは価値観が近く、当社の会員を卒業した後でもそれぞれ仲良く個人的にお付き合いしている。

 

今の日本ではひとつの地域の中に様々な価値観を持つ人が同居している。反原発、原発推進が一緒の地域にいたり、大きな政府対小さな政府だったり、公共事業拡大派閥と民間事業活性化だったり、全然意見の合わない人が同居している。

 

だから彼らの共通したネタで自分たちの場の空気を壊さなくて更にべちゃくちゃしゃべってて楽しいのは、そこにいない人間のうわさ話なのだ。

 

それにしても程度が低い。そんなくだらん文化、オークランドに持ち込むなと言いたい。

 

ただ僕は彼ら古くからの移住者、今も英語がヘタで地元の友だちもおらず家族関係は無茶苦茶でつるむ相手は日本人しかおらずその場ではお互いに傷を舐め合いそこにいない人の噂話をして、いざ相手が変わるとまたもいなくなった人間のうわさ話をして下らん人生の時間を潰している人間にどうのこうのいう権利はない。

 

だから今後もひたすら無視していくのみである。出来るだけ早く、まともで独立心を持った多くの方に移住してきたもらいたいものだ、そんな事を思った。

 

冒頭に書いたB&Bのサイトを載せておきます。もしオークランドで移住下見ツアーをお考えの方、是非ともここで一泊してみてください。決して豪華ではないし立派なエントランスがあるわけではない、だけど日本では望めない何かがあり、たぶんあの景色を見たら移住がどれだけ人生を向上させてくれるものか、よく分かると思います。

 

http://littleforest.co.nz/concept/

 

 



tom_eastwind at 20:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月07日

6万ドルで永住権を取る方法

45年前になるのかな、ある若いご夫婦がニュージーランドに移住したいと相談に来られた。当時の主流のビザは技能移民だったが当社では早い時期からビザの取り安さで起業家ビザに着眼していた。

 

当時の移民局としてはリーマン・ショックからの回復の為にニュージーランドで雇用と納税をする移住者を探していた。「探していた」のだ。つまりビザを売っていた。

 

この事は何度書いても書き足りないのだが、日本の常識でニュージーランドのような他国を判断するなって事だ。

 

何かって言うと日本で日本の常識で格好付けの理屈ばかり並べて「べき論」を並べて結果的に何も生まない無駄飯喰らいが偉そうに他国のビジネスのやり方をどーのこーのとぬかすが、知った事か、お前が責任取るのかって感じである。外国知らずが日本の常識で外国を語るバカさ加減は脳内で留めておいてくれって本気で思う。

 

さてっと本題に戻って、NZ移民局の方針は常に国益を考えて永住権の発行をするわけで「売れるならビザでも売る」って決して表に出ない本音の部分があるのだ。

 

日本で移民受け入れが議論されているが、あーいう「べき論」なんてのは書生が自分の思いつきにしがみついて現実を見ようともせず自分の言った事を押し通すだけの書生議論にしか過ぎない。

 

ニュージーランドという人口400万人の小国は書生の机上の空論など語って政治や経済を停滞させる余裕はないのだ。そう言えば昔チャーチルがこんな事を言ったと伝えられている。

 

「人は20代の時に共産主義に目覚めなければ若さの情熱がない。人は30代の時に共産主義を信じていれば、馬鹿である」だったかな、うろ覚えです。

 

しかし意味は同じで現実の生活というものは常につきまとってくるわけで、それを無視してカッコ良い事を言っても無意味どころか後で恥かくぞって話だ。

 

さてこのご家族。技能移民ではどう計算してもポイントが不足して、それに英語力IELTS6.5にはどうしても届かない。そして移住資金があまりない。

 

そこでこの方の経歴を見てみると、おう、一箇所使える経歴と資格があった。当時の起業家ビザ部門は申請数そのものが非常に少なくてかなりルールが曖昧なところもあった。そこで僕は弁護士経由で移民局に話をしてもらいこのような関連性についての意見を聴くと「ああ、それならいいよ」となった。今日では信じられないような緩い時代だったのだ。

 

しかし弛かろうがどうだろうが移民局が認可してくれれば何の問題もない。すぐに申請にかかった。

 

当時の起業家ビザの資金証明は、新しい事業を起こすための資金さえあればよく、またこのアイデアビジネスの場合それほど多額の資金は不要である。そこで彼は当時日本で流行っていた技術を持込みオークランドで実現させる事にした。

 

これが結果的に成功した。起業家ビザが取得出来たのだ。しかし起業家ビザとはあくまでも3年限定のビザであり3年間ビジネスを継続して黒字化させて地元民の雇用も創出しなければならない。(ただし当時は現在よりも基準は低かった)

 

ここからが彼のすごいとことなのだが、何とそのビジネスを拡大するために住宅街の個人住宅を一軒ずつ回ってビラを配り中に人がいればドアをノックして当時はまだあまり上手でなかった英語で一生懸命営業した。

 

見も知らぬ外国でチラシを配り得意でもない言葉で営業するってことの苦しさは僕自身が20数年前から経験した事で、どれだけ苦しいかよく分かる。普通こういう事が出来る人って本当に少ない。

 

そして彼はその努力によって順調に顧客を増やし地元キーウィ従業員を雇用し会社を黒字化して今回の永住権取得につなげたのだ。

 

今はこのビジネスモデルは通らない。第一資金が不足している。3月に発表された新起業家ビザ部門の条件では明確に投資資金と生活資金について基準が出ている。

 

もしこのご家族の移住判断があと3年遅れてたら・・・永住権は取れなかった。これが現実である。

 

判断を後回しにして何か良い事があるのか?また判断を早くして実行してそれでうまくいかなくてもなにか悪いことがあるのか?

 

人生は一回である。人は二回死ぬことはない。ならば生きている内に色んな事に挑戦してみるべきではないか?だって失敗を恐れて何もせず人生の最期に後悔するほうが嫌でしょ。

 

失敗を恐れる日本人の気質は本来の日本人にはないものである。これは政府が学校教育で幼児に教え込んだ後付の気質である。本来の日本人は子供のように何でもやってみて怪我して理解してそれから成長するものである。

 

日本人は細部に拘るし技術力は世界一だ。しかしその為に誰もが自分の得意分野、例えば工業製品とか映像とかフィギアとか徹底的に拘るではないか。そのこだわりの中で作って失敗して恐れるか?作ってとりあえず出来たから売ってしまえってやるか?

 

つまり日本人は本来無理に挑戦して失敗を繰り返して最終的に素晴らしい完成品を作る生来のプロなのだ。そのプロが何故自分の人生をプロのように操らないのか。

 

人生の失敗なんてどれだけ最悪でも一回の死ですべてリセットされる。そして人はいつか死ぬ。ならば何故健康で何でも出来る時に何でもやってみないのか?人生の黄昏になって体中チューブを付けてベッドに寝かせられて「あの時行けば良かった・・・」と後悔しながら人生終わるのか?

 

この方に限らずだが最近は「永住権とれました!」とか「永住権が無制限になりました!」という楽しい話を聞く機会が増えてうれしい。けどそのような方は4年前とか5年前とか早い時期に、まだビザが取得しやすい時期に決断した人々だ。

 

まだ時間はある。あと2年だ。



tom_eastwind at 17:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月06日

ANZからの通知

***

突然で申し訳ございませんが、 弊行は2014年5月5日をもちまして、米国の外国口座税務コンプライアンス法(FATCA)に基づき、新規口座開設をお申込みのお客 様すべて(18歳未満の方は免除)に対して、事前に「税金目的での米国居住者」も しくは「米国市民・国民」であるかどうかという点を確認することが義務付けされました。

※ 対象は18歳以上のお客様全てとなっており、居住国や国籍は問わず確認を行う 必要がございます。

尚、ご入国後に直接支店にて口 座開設をされる方には、口座開設に必要な個人情報とあわせて口頭でお伺いするのみで、特に影響はございませんが、渡航前の事前口 座開設をお申込みのお客様に対しては上記の点をメールあるいは電話で確認済でない限り、当行は口座開設のプロセスを開始できかねます。

***
 

米国も大変ですな、オバマ政権になって税収が不足して、ついには海外に居住する米国人も何とか課税の対象としようとニュージーランドの銀行にまで米国のルールを強制している。
 

ANZ銀行からすれば米国政府にいじめられるのは嫌だから仕方なくでも従うけど本音では「お前らさー、じぶんのクソをこっちに持ってくんなよ、自分の犬が散歩中に落としたクソはお前らの問題だろーがよ」って感じだろう。
 

しかし!ニュージーランドも馬鹿ではない。北半球に政策あれば南半球に対策ありである。アメリカ人がダメなら日本人があるさって話が進んでいる。
 

当社でちょうど3ヶ月位前から動いてる企画があり、これはNZ大手銀行+大手会計事務所+移民及び投資弁護士事務所+当社で新しい投資及び節税スキームを組み立てている最中なのだが、今なら日本国籍であっても日本及びニュージーランドで合法的に対応出来る。
 

このスキームはかなり乗り越える壁が多くて単純に「金があれば」という話ではない。手続きはかなり大変であるしまた同時に手数料を出来るだけ安くしようと思う人には向かない。何故ならこのスキームは単純な証券の売買ではなくファイナンス全体のスキーム構築だからだ。
 

米国はこうやって締め付けに出てきた。ではいつ日本が締め付けをするか?そこで出てきたニュースが「現在欧州で開催されているOECDの会議で租税回避の防止策として金融機関が顧客の資産内容を外国の税務当局に自動的に通知する仕組みを導入する」って話だ。
 

この会議にはもちろん日本も参加しておりシンガポールも同様の措置を取るとの話である。ただ中身を良く見れば「各国内の法整備を行った上で数年後に運用を始める」って事なのでまだ時間的余裕はあるという事だ。
 

こういう締め付けのその先に出て来る対策は「世界中どこでも生きていける人々」が自分の生活に合った国で国籍を取得するって選択だ。
 

ただ各国政府も馬鹿ではない。出来れば世界中から「どこでも生きていける人々」をたくさん呼びたい。彼らは税金を払ってたくさん消費をしてくれる。各国政府はたくさん税金を取りたいのである。だから当然法的な優遇措置を打ち出してくる、日本以外は。
 

日本が日本人に対して優遇措置を出さないのは、日本政府は日本人がどんなに税金を取られても国から出て行くわけがないと思い込んでるからだ。檻に閉じ込められた食用動物に必要以上の餌を与える必要はないのだ。
 

さあ、5年前なら思いもよらなかった国籍変更であるが、随分と現実性が出てきたようである。

実際にシンガポールではすでに米国籍を取得したシンガポーリアンが米国籍から離脱を始めている。それでも彼らがシンガポール生まれのシンガポーリアンである事実は何も変わらない。国籍が人生と関係なくなる時代が目の前に来ている。



tom_eastwind at 12:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月05日

移住フライト


 

そっかー、日本はまだゴールデンウイークが継続しているのですね。月曜日に出社して朝ミーティングをやりつつ問い合わせを頂いたメールを観ているといつもの月曜日のような問い合わせ内容であるから不思議。

 

例年のゴールデンウイークってみなさん旅行に出かけててあまり移住の事も考えないし問い合わせもしてこない。「ゴールデンウイークくらいゆっくりしようよ」って事で面倒くさい移住の問い合わせは週明けと言うことが例年であった。

 

通常ぼくらの仕事はカレンダーや原発や中国情勢によって問い合わせ内容や数が大きく変化する。こればかりはどうも不思議なのだけど、例えばある23日はお医者さんからの問い合わせが急増する。ある23日は退職者ビザの問い合わせ、ある日は若いサラリーパーソンが「地元学生から永住権を取得する方法」の問い合わせを頂く。

 

これはおそらく彼らの属する社会層に対して一定の情報提供が行われたのだろうと推察する。お医者さんであれば国内医学学会での内輪話とか退職者ビザは大手テレビ局がニュージーランド生活の特集を組んだ時とか学生の問い合わせは日本の雑誌が「あなたの仕事、10年後に残ってますか?」特集などをやった時かもしれない。

 

ゴールデンウイークでありながら平日のように問い合わせが来るのは年初からテレビ局がたくさんキャンペーンやったからかな、とか思いつつキャンペーンについてふと思い出した。

 

ぼくは10年ほど前にニュージーランド航空やNZ政府観光局などに対して「旅行会社にキャンペーンを繰り返すよりもこれからは移住者向けキャンペーンですよ、NZの住みやすさを訴求していくんです」と繰り返し話をしていたが、誰にも相手にされなかった。

 

ぼくの言い分はこうである。

 

「旅行会社を通じてやってくるツアー客は一生に一回しか来ない。おまけに団体で来るから料金が安い。それに比べて移住者が増加すれば彼らは個人で航空券を購入するしビジネスクラスも普通に使ってくれる。

 

例えば4人家族が移住して年に2回日本とNZを往復すればこれだけで8名。これを10年繰り返せば80名の大型団体を取ったのと同じだけの航空券が、それも団体客より高く売れるんですよ。

 

彼らは一旦移住すればNZ航空が宣伝しなくてもNZ航空を使ってくれる。旅行会社相手に一回こっきりの顧客のために毎回キャンペーンを打つよりは移住セミナーとかロングステイセミナーをやった方がよほど効果的な税金の使い方ですよ」

 

当時、誰も相手にしてくれなかった・・・。誰もがJTBなど旅行会社に税金を渡してキャンペーンをやってもらいツアー催行率15%程度の実績しか出なくてもワイワイと楽しそうに旅行会社と組んで仕事をしていた。

 

しかしキャンペーンの結果はその後も全然実績が伸びないどころか逆に毎年毎年観光客は減少していき、2003年頃は年間で15万人の観光客が来てたのが現在は7万人を切るような状況だ。一体何のためにNZの税金を使ってやったのだ??

 

ところが同時期に移住者は毎年増え続け彼らはNZで家族と生活しひんぱんに日本に里帰りし、NZ航空も今ではビジネスクラスから先に売れている。

 

オークランド空港到着口でも以前なら日本人ツアーガイドがずらっと並んでNZ航空の到着を待っていたものだが、今では出口から姿を見せる日本人や家族連れにしても皆ツアーガイドの横を通りすぎて駐車場に駐めてる自分の車に乗り込んだりシャトルに乗り込んだりしている。

 

これは何も日本に限った事ではなく香港も同様である。香港からの移住者は頻繁にNZと香港を移動するわけで、そうなると毎回エコノミーはキツイ。自然とビジネスクラスに移動していく。

 

香港では人口の10%、約60万人が海外に移住している。オークランドにも多くの香港人が住んでおり、だからこそHSBCは彼らの住む地区に支店を設立しキャセイ航空は一日二便の直行便を飛ばしている。

 

今になってニュージーランド航空は「今年下期から東京直行便を増やす!新型機を導入する!」と言ってるが、あんまり目先の事ばかり見てたらまた躓きますよって感じだ。

 

ぼくのような個人でさえ10年前から日本の変化を感じて中流層が利用していたパッケージツアーは中流層の消滅と共に消える、その代わり「ビジネスなら乗るよ」という個人客が増加すると主張していた。ところが大企業や観光の本職である政府観光局はそのような動向を理解していなかったのか。そんなんなら民間に予算寄越してキャンペーンやらせろ、よほどうまく市場を取りに行くぞって思う。

 

自分の望む池に魚がいなければ魚のある他の池に行くしかない。なのに「だって今まで魚がいたんだもーん!これからもっと魚が増えるよ!」と同じ池で餌をまき続けてもその池にはもう魚はいない。

 

現実を見据えて日本の変化を理解して市場を変えるのだ、現実から目をそらすなと思うが、所詮ぼくの組織ではないし、もうご自由にどうぞ、けどぼくの邪魔だけはしないでくれって事だけだ。

 

何か、この点過去の栄光だけを見て未来を見ようとせず「過去よもう一度!」と、まるでバブル時期を経験した証券会社営業マンが2000年代に入ってもまだ「過去よもう一度!」と叫んでるようなものだ。

 

ニュージーランド=日本間は今後ますます移住客が中心となっていく。移住客に向けたサービスの向上(機内食にカップヌードルとか・笑)と、潜在顧客である移住希望者向けにキャンペーンでNZ移住体験ツアーを作るとか、やれることはたくさんある。

 

移住フライト。10年後に答は出た。常に現実を観る。未来を予測する。やれるうちにやれることをやる。・・・自分が後悔しないようにね。

 

ところで5月末にまた追加で日本出張です。実は4月の「投資家向け個人面談」では東京、大阪で時間が取れずお会い出来ない方や時間切れなどご迷惑をおかけしましたので追加で無料個人面談会を大阪及び東京で追加開催することにしました。

 

528日(水)午後:大阪

529日(木)午後:大阪

530日(金)午後:東京

531日(土)午後:東京

 

もし投資家プラスビザ、投資家2ビザ、相続でご興味がありましたらお気軽に当社ウェブサイトからお問い合わせ下さい。



tom_eastwind at 13:37|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月04日

オークランドのエスカレーター

 

今日は週末なので暇ネタです(笑)。

 

今週は随分忙しくて半日でクイーンストリートを4往復する時もあった。一往復で10分程度だけど僕の場合足が短いせいもあり(苦笑)人より回転が早いようで結果的に早足になる。普段奥さんと街を歩く時も振り返ると奥さんはずっと後方に取り残されていつも怒られる「あんた、あたしを捨ててどこ行くのよ!」(苦笑苦笑)。

 

ぼくはジョギングやマラソン等いわゆる足を回して走る運動は日頃あまりやらない。けど多分、普通の人が軽くジョギングをするくらいの運動は普段のぼくの徒歩移動で同じくらいの筋肉使っているのではないかと思ってる。

 

ちなみに以前も書いたが動物の中で自発的に運動するのは人間くらいではないか?腕立て伏せするライオンもダンベル上げるクマもまだ見たことがないからだ。

 

でもってこのクイーンストリートであるが、いくらクイーンストリートがニュージーランドで最も栄えている地区であるのは間違いないけど実際の規模で言えば福岡の姪浜以下であり札幌の駅前以下であり、東京で言えば多摩駅前くらいの雰囲気である。

 

ただ幸い空は明るくオープンカフェがたくさんあり街のど真ん前に青い海と空が広がっていて人々の顔が明るいのでそれなりに楽しいのだけど、基本的に海辺に開けた田舎。田舎しか知らないキーウィにとっては「うおー!おれはオークランドのシティにいるぞ!」って感じだろうけど、北半球人からすれば「け、かったるー」である。

 

昨日は会社で使うハサミとピンセットを買うために道路の向かいにあるニュージーランドで一番大きな文房具兼書店のウイットコルに行った。

 

このビルは歴史的遺産に指定されているほど古いビルで毎年クリスマスには巨大サンタが飾られるビルだが数年前に大改装されて一階から三階まで売り場になり四階以上は居住用フラットになった。

 

でもって一階から三階までは何と!上り用と下り用のエスカレーターがある!

 

こんな事書くとびっくりするかもしれないけどニュージーランドは日本の本土並みの広さの土地があるのに人口は400万人である。だから土地がたっぷりあるわけでわざわざ高層ビルを作る必要はない。

 

だからエスカレーターなど広いスペースを上下に移動する「電気の階段」は不要なのである。シティでは一応古くからの5階建てのビルには手動式の「電気の箱」であるエレベーターが付いてたりして、開いてるカゴに乗り込んだら自分でジャバラ式の鋼鉄製のシャッターをガラガラって閉めていくのはあったりするが、エスカレーターはシティではまだまだ少ない。

 

そうは言っても商都であるオークランドの、それも中心部であるシティにだけは最近高層ビルが次々と作られて、これがキーウィたちの問題になっている。何故ならこの国ではエスカレーターの右に立つのか左に立つのかの「標準」が確定していないのだ。大型モールにもエスカレーターがあるが、どっちかってっと子どもたちの遊び場所になっている(苦笑)。

 

ワイテマタ湾を正面に見下ろすPWCビルは最近出来たのだがそこに2階分くらいの長いエスカレーターがある。しかし朝や夕方と言ってもどっちかに行列を作るほどの混み合いが発生してない。設備は立派で受け入れ体制もしっかりしているけど、まだ想定範囲内のお客がいないってのでまだ確定してないと言えるだろう。

 

だもんでウイットコルのエスカレーターに乗って3階まで上がろうとすると地元の人は右に立ったり左に立ったりして人によって違う。日本ではないので急いで上に登る必要もないぼくは彼らの並び方を見つつ人種別、年齢別による区別をしようとしたけどサンプル数が少ないのでいまいち不明。

 

結局3階まで辿り着くまでに右立ちがアジア人中心、左立ちがキーウィ白人、かな、けど総数が20名程度なので統計までいかない。

 

3階まで上がってオークランドのシティの一等地にある文房具屋に入り、そこでまつ毛きりなんかに使うちっちゃなはさみもちっちゃなものをつまむピンセットもないという事実に直面してますます「田舎だなー」と嘆息(苦笑)。まあ、だからこそ空気がキレイで海が青くて自然が守られてるんだ、なーんて気を持ち直してまたエスカレーターで一階まで降りてオフィスに戻る。

 

そう言えばふと前回の日本出張の事を思い出した。あの時ぼくは新大阪駅から博多駅まで新幹線で移動したのだが、新大阪駅始発の「みずほ」は乗車時から7割くらいうまってて、2時間半後に博多駅に到着してエスカレーターに向かうとほとんどの人が何と右に立っている。

 

そう、新大阪始発の新幹線に乗車するお客は多くが関西人であり他の都市でさえもあえて大阪立ちを実行しているのだ。

 

ところがお客が半分くらい降りた頃になると今度は自然と右立ちが増えてきて最終的には皆が右立ちになった。つまり福岡の基本は東京と同じ右立ちであるという事だろう。

 

では話が飛ぶけど、一体どっちに並ぶのが合理的なんだろうか?

 

ここでちょっと頭を切り替えて・・・車の通行ルールで言えば英国、豪州、ニュージーランドは車は左側を走る。米国は独立戦争の時によほど頭に来たのか右側を走る。アジアでは日本と香港とシンガポール等が左側通行だが世界的には左側通行はマイナーだとされている。

 

ただこんな話を聴いた事がある。人間は目の前に危機が生じた場合本能的に左側に避けようとするって話だ。これはたぶん心臓が左側にあって心臓を守るために本能的に左に体を傾けるとのこと。

 

であれば対面交通の道路で相手が自分の右側を走ってて何かのトラブルがあったり、例えば相手がこっちの車線に突っ込んできたとかだったら運転者は本能的にハンドルを左に切るのではないか?

 

左であれば少なくとも相手の車線にこっちが突っ込むわけではなく路肩に逃げられる可能性もある。だったら車は左側通行が正解なのか?どーでもいいって話もあるが(笑)。

 

そんな事を考えてたらこんなのを見つけた。

***

「あんな、こっちではエスカレータの右側に立って左を空ける。東京と逆やろ? なんでか知ってる? 片側に並ぶのは、そもそも大阪万博の時に外国を見本に定着させたマナーなんや。日本では関西が一番先に取り入れたことになるわな。その時に決まったのが、左側空ける方式。これが国際標準。ほんでな、東京が後から真似した時に、右と左と間違えよってん、なんでか知らんけど。せやから、関西の、右に並ぶちうのがもともと正しいんヤ。東京モンは、間違えてるの知らんと、ずっと左に立ってるがな。」

***

 

それから東京が左並びなのは江戸時代の武士はお互いの刀がぶつからないようにと道の左側を歩いててそれが今も習慣として残っているとか、諸説あるようだ。

 

そう言えばぼくが住んだ国すべてが左側通行なので運転には不自由はしなかった。それからぼくは道を歩くとき基本的に左側を歩く。それは利き腕である右腕を自由に使えるようにしておきたいからだ。

 

車の左側通行、エスカレーターの左側並び、それぞれ諸説ある。そしてオークランドでは車の左側通行は定着しているがエスカレーはまだ定着していない。オークランド以外の田舎に行けばエスカレーターさえない街がたくさんあるのだ。

 

ニュージーランドは未だ田舎でありこれからもエスカレーターで他人を追い抜くほど忙しくはならない社会で在り続けるのかもしれない。なんて事を考えた週末でした。



tom_eastwind at 11:08|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月03日

あなたの年間労働時間は?

僕の住むノースショア(北浜)・グレンフィールド地区は天気の良い日曜日の昼過ぎになるとけっこう面倒である。窓を閉めると涼しい風が入って来ないし窓を開けるとぶっっっおおおおおお!って騒音が聞こえるからだ(笑)。

 

じつはこの騒音、草刈機の音である。天気の良い日曜日の午後になるとどこもお父さんが作業着を着て、ある人は草刈機を両手に持ち地雷発見機みたいに左右に振り回しているし、ある人は4輪車になった草刈機に乗り込み自分の庭を走らせて、窓を開けていると騒音と共に刈られたばかりの青い草の匂いまでやってくる。

 

ある意味のどかな田舎の景色である(笑)。

 

オークランドは人口150万人の街で南北に長く、ハーバーブリッジを北向きに渡ってから緑に覆われた住宅街が続く。一般住宅の敷地内であっても大きな木を切ることは許されず勝手に切ると罰金どころか「植え直し」を要求されることもある。

 

また道路は都市計画に基づいて最初から計画的に広めに作られている。幹線道路はグレン(谷間)の尾根沿いをうまく利用しており更に道路の横には十分な広さの歩道があってそこから個人の敷地になるがフロントバウンドリーと言うルールで敷地から6メートルまでは庭か芝地にしておく必要がある。

 

勿論敷地の左右も同様でここはサイドバウンドリーというルールで隣のうちから最低3メートルづつ空けるとか、裏庭でさえ一定の基準がある。

 

このような厳しい決まりがあるからグレンフィールド地区のうちの近くではまるで緑の森林の中に住宅がポツーンと建っている見える場所がたくさんある。中にはほんとに高さ10m位の自然木林に囲まれた行き止まりの住宅地などもある。それでも夜になるとお家がまるで緑のビロードの上に置いた宝石のように光を映すのでなかなかにキレイである。

 

さて、オークランドのビジネスマンお父さんたちの週末の仕事と言えば一番が草刈り、二番目がバービー(バーベキューの略)の支度、三番目が家族と遊ぶことだ。なにせこの国では仕事よりも個人や家族の生活が優先されるから、残業はないし週末は確実に2日休むし年休は一年で一ヶ月あり完全消化が当然の前提である。

 

ただその分シティで働くビジネスパーソンたちは地位が上に行けば行くほど忙しくなる。

 

シティの業務時間は通常9時から5時であるがキーウィ企業の場合朝8時位から仕事をしているのも極普通である。当社が930分出社にしているのは早朝の交通渋滞を避けるためと日本との時差があるためだ。

 

シティのビジネスパーソンは取引先とのランチでなければそのへんでテイクアウェイを買って30分程度でささっと片付ける。食事後はまたデスクに戻り(又は机の上のテイクアウェイのゴミ袋を隣のゴミ箱に放り込み)仕事を再開する。

 

こんな事書くと「へー、キーウィってもっとのんびり仕事していると思ったけど?」と疑問も出て来るだろう。そう、一般的にはのんびり仕事をしている人のほうが多い。

 

しかしこのシティ内部に限ってはそうではない。ニュージーランドで最も家賃が高く、高い家賃を払ってでもこの場所に居ることが効率的な、またはこの場所にいなければならない業種で働く人たちは通常のキーウィよりも相当なストレスで仕事をしているのだ。

 

そのような職場で働くビジネスパーソンたちであるが、夜は早い。5時過ぎにはとっととオフィスを引き払って自宅に向かい一直線で自宅に帰る。要するに朝早く来るのは夕方早く家族の元に帰りたいからだ。

 

このようにシティや首都ウェリントンの官庁街で働くビジネスパーソンは普段は大忙しであるがそれでも子供の学校の迎えを優先したり幼児を預けている親は早めに仕事を切り上げることもごく普通である。

 

実際にぼくのオフィスの隣にある駐車場では午後3時ころから月極契約の車が次々と出て行く。自宅に帰るのだ。何故ぼくがそれを知っているか?ぼくも午後3時には仕事を終わらせて自宅に帰るからだ(はは、笑)。

 

もちろん早く帰る分自宅に仕事を持ち帰るビジネスパーソンも多い。子供は夜の9時には寝るのでそれから机でパソコンを立ち上げて残った仕事を片付けるってことになる。

 

このようなビジネスパーソン達は皆年俸制度であり時間給で計算することはない。好きな時間に好きな場所で仕事が出来るし長時間労働ではなく年末の実績で勝負をすることになるのであるが、では年間で何時間働いているのだろうか?

 

まず1日の労働時間は9時から5時の8時間が平均であるが実際には昼食時間が30分あるので7時間30分だ。一週間で37時間30分の労働である。次に一年は52週であるがニュージーランドでは年休が一ヶ月あるので4週間引いて48週で計算すると年間で1,800時間になる。

 

もちろん管理職の場合は自宅持ち帰り仕事もあるのでもう少し多くなるだろうが、自宅に持ち帰ったとしても毎日1時間も2時間もすることはない。なので1800時間というのはそれほど外れた数字ではない。

 

仕事はきついけど残業がなくて週休2日で年休一ヶ月完全消化出来てて、その意味でぼくは「年間労働時間1,800時間」を実感しているし多くのキーウィビジネスパーソンも同様だろう。

 

あと労働時間とは別に通勤時間も大きな要素だ。ぼくの場合自宅の内ドアで繋がってるガレージで車に乗り込み会社の隣の駐車場に車を入れて自分のデスクに到着するまでに朝8時台の交通渋滞時間なら約40分。帰宅時は夕方の交通渋滞が始まってないので約20分だ。

 

これくらいの労働環境時間なら精神的にも肉体的にも疲れを持ち越さず健康衛生上も良い、さらに知らない他人にハロー!って言えて笑顔で話が出来るしきついジョークでも笑って言い返せる。

 

その意味で僕は日本に出張に行くたびに感じるのが東京のビジネスマンの疲れて苛立った顔である。朝早く電車に押し込められて会社に着くまで立ちっぱなしで1時間は極普通、会社に到着すれば早速仕事がたまっている。忙しい昼間を過ぎて夕方になっても残業が当然のように待っている。てか周囲も帰らないから自分も帰れない残業もあるだろう。

 

結果的に毎日12時間程度の残業をして、繁忙期だと最終電車で帰るとかもありだ。もちろんサービス残業もやるわけで、そうなると忙しいのに給料は増えないわ体は疲れるわで精神的に参ってしまい、土日も仕事で出社なんてなるとたまったものではない。

 

おまけにたまの休みに自宅の布団で疲れを取っていると家族が「ねー、どこか行こうよー」なんて、一体誰のために働いてるんだー!と怒りたくもなる。

 

普通の日系企業であれば年休の完全消化ってのはなかなか出来ない事でありたまにお正月やゴールデンウィークに旅行に行くと人だらけ、かえって疲れて自宅に戻るって事になる。

 

そういうビジネスマンって一体年間何時間働いてるのだろう?そう思って日本のデータを調べていたらこんなブログがあった。

http://blogos.com/article/85696/

 

ふーん、そっかー、年間2,300時間を超えているのかー。なんとなく実感で分かる。ということはキーウィビジネスパーソンと比較して年間で500時間、キーウィより約30%も余分に働いてるって事だ。てーことはキーウィが一日7.5時間働いてるとすると日本人は一日10時間半働いてる計算ですな。

 

おまけに年休未消化、週末のサービス残業、こういうのも入れると更に労働時間は長くなっている。一体誰のために働いているのかと思うけど日本の仕組みの中に居る限り長時間労働から離れることは出来ないのだろう。

 

それにしても日本政府、ホワイトエグゼンプションの焼き直しで労働時間規制撤廃をやってるけど、本来の趣旨であれば僕も賛成であるが今回の目的は違うと感じてる。

 

サービス残業を強いられている労働者が労働基準監督署に告発して会社がダメージを受けなくて良いように裁量労働制を導入すると見せかけて実はサービス残業を実態として法制化しようと言う動きに見えるのは僕だけではないだろう。

 

当初はもちろん年収いくら以上とか職種限定などと言ってるが一旦導入されれば精神は細部に宿り法律だけでなく通達一つでどうにでも変更出来るようになる。財界が望むのも 早いとこ労働基準監督署を骨抜きにして労働者をどうとでも使えるようにしたいというところだろう。

 

それにしても日本の労働者の平均労働時間は1,800時間を切ったなど、よくもそれだけとぼけた事が言えるのも、官僚自身が年間3,000時間くらい仕事をしているからだろう。

 

「おれたち最高学府を出た人間でさえ民間に比べるとずっと低い賃金で年間3,000時間くらい働きその多くがサービス残業なんだよ、居酒屋タクシーくらいで文句言いやがって民間のバカヤローめ!天下りがダメだと!ふざけんな、そんなの入省した時には聴いてなかったぞ、天下りあってこその今の安い賃金だろうがよ!勝手にルールを変えるんじゃねーよ、よっしゃ分かった仕返しだ、お前ら民間野郎、今後はどれだけ残業しても残業手当もらえねーようにしてやるよ、ほーら見ろ、労働時間規制撤廃だー!」

 

民(財界経営者)と官(エリート官僚)の息がピタッと合った瞬間ではなかろうか(苦笑)。



tom_eastwind at 16:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月02日

政府の逆襲

昨日も少し書いたが各国政府による金融規制が急激に強まっている。これは日本政府がど〜のコーのでなくて世界全体の現象である。

 

1980年代から始まった市場原理主義により民間は強くなり政府はそれまでの国家プレイヤーの位置から審判の位置にシフトしてその審判も事前チェック方式から事後チェック方式に変わった。

 

その弊害としてリーマン・ショックなどが発生したが、自由を得た民間企業は「まずはやってみよう!」という英米人発想で次々と新しいアイデアを発明して世界を一つにしていった。

 

世界の市場は金融緩和やインターネットとコンピューターの発達、航空機の高速長距離化等でこの30年で急速に拡大して国境の壁はどんどん低くなっていった。まさにOneWorld(キャセイ航空も加盟してます)である。

 

金融の世界ではすでに国境は存在しない。政府がどれだけ追っかけてもおかねは世界をぐるぐる回り続けて一番税金が安くて一番使い勝手の良い国に移動するようになった。

 

人間も、個人に能力さえあれば自分が住む国を選ぶことが出来るようになった。30年前であれば誰がニュージーランドに移住しようと思っただろう?羊がたくさんいることは分かっててもそれ以外の情報が何もない状態では移住のしようもない。

 

また移住するにしても移動手段は?成田からオークランドにジャンボ直行便が就航したのがまさに1980年代初頭である。

 

ところが現在、ぼくの説明会に参加頂くお客様の半数はニュージーランドに行ったことすらなく、けれど移住を決め打ちしている。それはインターネットの発達で情報が豊かになったからだ。

 

ニュージーランドに渡航する前からすでにワークビザを入手して、なんて事も可能になった。

 

その結果として政府の立ち入る部分は少なくなり民間からすれば「さよなら政府、こんにちは世界」の状態が約30年続いていた。

 

これに対して国家は存在の危機を感じたのだろうか、金融と貿易は政府の城であるって感じで政府の規制が強まっている気がする。国家と言っても一つの組織であり、組織である以上自己保存本能が働いて自分の領域を広めようとする。

 

それが政府による規制であり規制を管理する当局が創設されて組織が拡大していく。今世界で起きているのは政府の逆襲ではないかと思う。今までは民間に任せてたけど、やはりダメじゃないか、おれたち政府がやるほうがずっと良いんだよ、ほら、そこどけ、選手交代だ、なんだかそんな声が聴こえてきそうだ。

 

もちろん国家や政府を強くする方法は国によって違う。そこは各国の国の生い立ちの事情があるだろう。

 

例えばニュージーランドは伝統的に社会主義であるから基幹産業である農業であればフォンテラ、ゼスプリ、アンズコなど元の農業公社が力を持っておりここは政府規制が出来ているから問題ない。NZから輸出する農作物のほとんどはこの3社が支配している。

 

また実際に農業分野に新しいプレイヤーが参入すると、彼らがフォンテラなどの組織を経由してビジネスを拡大するのは問題ないわけで、問題はフォンテラを飛び越して勝手にビジネス展開をする組織は国家が認めないよって事だ。

 

去年から問題になっている中国の企業がNZの農場買収をする事を拒否しているのもこの流れである。

 

そしてNZが慣れていないのは金融とサービス業である。この両方にいかに規制をかけていくかが現在の政府の目指すところである。実際にどのような規制をかければよいか分からないけどとりあえず何かしなくちゃって事でいろんな法律を作ってはその都度改正している。昨日言った法律の解釈と今日の法律解釈が違うなんてのはごく日常茶飯事で、同じ日に同じことを聴いても担当者によって全然答が違うってくらい今はまだ整理できてない状況である。

 

日本では政府がすべての業種の上に立つ日本株式会社を目指す、てか元々そのやりかただったのを1990年代の英米からの攻撃で金融ビッグバンなどやってしまったが、今後は政府がもう一度手綱を握りなおしていくぞって事だろう。今でも十分政府規制が強いのだが、今後は戦前や昭和中後期のようにびしびしいくぞって感じだ。良くはないけど意気込みを感じる。

 

この流れは時代の大きな潮流なのでそう簡単に変わることはない。少なくとも国境が実質的に無意味になる5年後くらいまでは。

 

今後ぼくらの生きる道は政府の規制の下で自分の意志を持たずに政府に言われた通りに黙って働くか、それともそのくびきを逃れて自己責任で生きる自由を選ぶか、ということになる。

 

この、自由を選ぶ選択肢は結構きつくなる。何故なら自分が独立国になることは現実的に難しく、やはりどこかの国家に帰属せざるを得ない。そうなればその国家からどれだけ良い生活条件を引き出せるか、逆に言えばいかに自分に魅力があるかを提示出来なければならない。

 

彼ら国家の持つ権限は国境を越えると発動出来ない。だからぼくらがここで考えるべきはいかにして国家から「自由になる権利」を勝ち取るかである。もちろん完全な自由は不可能だが一番住み心地の良い土地を選ぶ権利である。

 

その意味で永住権とは一箇所だけにしか住めない状況を改善して、必要ならどこの国にでも移動して生活するよ、なに、あなたの国の条件はその程度?じゃあいいよ、他国に行くからって言えるだけの力を持てるかどうかだ。



tom_eastwind at 14:46|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2014年05月01日

5月になれば

5月になった。一年のうち3分の1が終わったのだ。

 

早かったなー、頭の端っこにはまだ正月の家族旅行の思い出があるのに反対側には今日の社外との打ち合わせの事が頭に残ってて、さてどうしようって感じである。

 

いよいよニュージーランドでもアンチマネー・ロンダリング法案が実施されてどこの銀行も僕らのような両替商も顧客データの整備に大騒ぎである。

 

日本側は更に厳しい。よほどきちんとした理由でない限り、更に書類が整備されてない限り送金は難しくなった。

 

以前から、2015年で移住したくても出来なくなるよって書いてた理由の一つが海外送金である。いくらお金があっても適切な理由がなければ海外送金出来なくなる。おそらく送金そのものに課税される可能性もある。

 

ましてやお金が到着したNZ側でも検査が厳しくなる。

 

このような現実は現場で毎日仕事をしていないとなかなか気づかないが、まさにひたひたと足元に近寄ってくる感覚だ。

 

この際皆さんに言っておくが、もし将来的に移住を考えているとかだったら、まだ円に価値があるうちに、法的に問題のないうちに、口座開設可能なうちに海外送金することをお勧めする。今ならまだ間に合う。

 

当社は7月を目処に大手銀行、大手会計事務所、大手ファイナンスカンパニーと提携して日本居住者向けに口座開設が出来るシステムを作り上げる予定だ。おそらくこれが最後の船だろう。

 

「そんな事言っても、両替業者にダマされないぞ!」そう思って頂くのは結構。どっちにしてもこちらが損をする話ではない、あなたは元々ぼくのお客ではないのだから。

 

しかし僕自身、今までは結構書きたい事を書いてきたが、さあこれからどうするのかって思う。やれんのか?やんなくちゃ。

 

ただ本当に、冗談抜きの北風が近づいて来た感じである。



tom_eastwind at 19:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌