2014年07月

2014年07月31日

WAKANUI 牛肉の名前です。

今日はちょっと暇ネタです。

 

wakanuiは東京にあるニュージーランド牛肉を提供するステーキハウスだ。NZの元食肉公社、現在は民営化されたお肉屋さんが、霜降り信仰の日本人市場に牧草で育ったNZ産の赤肉をがっつりと食ってもらおうって狙いのパイロット店である。

 

ちょっと用事があってお店の食べログをチェックしてたら気になる書き込みがあった。それは、この店で来店客に無料でラムチョップを出してた時のこと。

 

店員からサービスで出してもらったラムチョップ、ほぼすべてのお客が手づかみで食べてたのだ。実際に写真を見ると手づかみで食ってる人がいる。ここは焼き鳥屋か(笑)?

 

けど何だか日本では手づかみで食べるのが格好良いみたいな雰囲気なのかなー、お店の人が薦めてるのかなー、けどオークランドの高級レストランでラムチョップを手づかみにしたら退席だよねー。

 

何か東京と大阪のエスカレーターの並び方の違いみたいで実にどうでもよいけど興味があったのでちょっと調べてみた。忙しいと言いながら何やってんだって感じだけど、こういうのが忙しい時の息抜きに丁度良いのです(笑)。

 

ラム肉の本場、てかどこが本場か分からないが少なくともNZAUSの本国は英国であり、じゃあ英国ではラムを手づかみで食うかって言うと、面白い事にいろんな意見があるのが分かった(苦笑)。

 

ある人は「そんなもん手づかみだろー!当然じゃん!」って言う。主に昼間に外回りで働いている人々だ。ところが何時もネクタイして椅子に座りスーツのズボンの腿と膝に常にシワを作っているような人々はお皿に載ってるラムチョップをナイフとフォークで綺麗に切り分けて食べるのだ。

 

どう考えてもwakanui1kgのリブアイビーフステーキを手づかみで食う人はいないだろう(熱いし重いし噛みきれない)が、ラムチョップはまるで夜中の小道の横断歩道の歩行者用の赤信号みたいなものか(笑)?

 

ラムチョップの場合何だか持ちやすい骨が飛び出てるし、そこにリボンが付いてたり銀紙が付いてするけど、あれは手づかみでいいよって招待状ではなくあくまでも肉の横の飾りであり食べない野菜のようなツマである。なのにそこ、つまむか(苦笑)?

 

そこでもうちょっと調べてみると面白い批評があったのが「女王陛下との夕食なのか自宅の裏庭のバーベキューなのかの違いだよ」である。なるほどなー、これは分かりやすい。ラムチョップはTPOで決めて良いって事だ。

 

女王陛下と夕食してる時に目の前のラムチョップを手に脂付けて齧るか?そんな事やったら二度とお食事には呼ばれませんねー(苦笑)。やっぱり銀のナイフに銀のフォークで綺麗に切り分けるっしょ。

 

けど自宅の裏庭のバーベキューで椅子に座って紙皿に乗ったラムチョップをプラスチックナイフとフォークで切ってたら多分頭からビールかけられるよね(笑)。

 

では東京のwakanuiはハイエンドなのか裏庭のバーベキューなのか(笑)。それは皆さんで訪問して考えてみて下さい、ラムチョップを手づかみにするかナイフとフォークで切り分けるか。

 

同時にもう一個似たようなネタがありました。それは4人くらいの集まりでお酒や料理を食べるタイミング。何人揃ったら始めるのか?ぼくは個人的には来た順に食べればー、暖かい、または冷たいうちにって思うけど、日本列島在住の方々はなかなかそうもいかないようですね。 



tom_eastwind at 19:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月30日

存分に生きるぞ!

黒溝台会戦は終わったけど次は何だか日露戦争の日本海海戦ですね、って感じな毎日で立て続けに来る案件を処理しつつ「よっしゃ、守りは終わった、次は攻めだ」と次の戦いに向けて企画を開始した。

 

おかげで今日は朝ミーティングが1030分に終了後そのまま自分の机に戻りずーっと椅子に座ったままひたすらパソコン叩いて企画書作成や昼飯抜きでメール返信やらで殆ど動かず、トイレに行こうと思って立ち上がったら思わず足がしびれてた(苦笑)。

 

ウクライナではマレーシア航空が撃墜されて欧米では親露派のしわざだとか言ってるけどロシア側が具体的証拠を出して反論している。てか今回のはロシアの言ってる事が筋が通ってる。

 

マレーシア航空が使っていた空路はエア・フランスも利用しており特別へんてこなコースでもない。

 

次にミサイルはロシア製であるがこれは親露派もウクライナ軍も全く同じものを持っている。当然だろう、ウクライナ軍は元々ロシア軍だったのだから。両国とも自動小銃はAK47AKB48ではない)である。だから相手やっつけたらそのまんま銃弾が再利用出来る。

 

でもってロシアの説明は撃墜当時にウクライナ上空のマレーシア航空の後ろにピッタリとジェット戦闘機が2機追跡しているのが分かる。この2機はMHが撃墜された後に上空を旋回して西に戻っていった。

 

親露派と言えどもジェット戦闘機は持ってない。ロシアのジェット戦闘機はウクライナ上空を飛ぶことは出来ない。そうなると残るはウクライナ空軍戦闘機であり何故か彼らがMHを追尾して撃墜されたのを確認して西側に戻った事になる。

 

何かまた米国ペンタゴンあたりのやらせ攻撃かー?なんて思ってしまう今日この頃、皆さん如何お過ごしですかー、なんて落語モードになっちゃいけない(笑)。

 

何せ現在の忙しさは日露戦争じゃねーかって思うくらいで、とにかく次から次へと戦いがあちこちで行われて、数カ所で同時に陣地戦での派手な撃ち合いや見えない敵相手にミサイル飛ばしたり海中深く沈んでる原潜に「このへんかなー?」って爆雷落として反応観たりとか、とにかく息をつくヒマがない。

 

しかしほんの5日前に一通り納まるものが収まる場所に収まったので今度はこっちから仕掛けを打ち込む番である。リトル福岡プロジェクトは進んでいる。次の企画はリトル東京プロジェクト。来年竣工を目処に明日から進めていく。東京の方が当然でかい企画になる。

 

それからオーラルケアビジネスの立ち上げ。これは畑違いに見えるかもしれないが実は当社では随分以前からマオリハーブを使ったホリスティック商品を製造販売している。

 

マオリハーブは1万5千年前から口伝えで伝わる薬草治療であり日本の感覚で言えば漢方薬みたいなものか、すぐに効果の出るものもあればゆっくり時間をかけて副作用なしに効能が出るものもある。

 

ここから先は伝説の話であるが、ぼくは個人的にムー大陸伝説を信じておりマオリの祖先がムー大陸の人々であり彼らが大陸が沈んだ時に南太平洋の近隣の諸島に移住してそこで薬草を育ててそれが今まで続いていると信じている。

 

ちなみにマオリと台湾の先住民のDNAは同じであり、もし出来るなら日本の縄文人とDNAを比較してもらえば面白い結果になるのではないかと思っている。

 

話を戻して、こういう原材料を調合して歯茎の殺菌予防効果がある塗り薬や歯磨き粉(お、日本だと薬事法があるので薬とは言えない、レメディか化粧品か・苦笑)を作ってみたり口臭予防のスプレーとかを作って日本居住者向けに高級レメディとして個人輸入してもらうビジネスだ。

 

片方では戦後処理を行いつつも片方では新しい作戦を仕掛けていく。軍師黒田勘兵衛の本能寺の変で江口の最後の言葉ではないが「存分に生きたぞ!」と言えるような人生にしたいものだ。

 

死んだらいつでも休める、生きてる間は存分に生きるぞ!やっと攻めになった今日である。 



tom_eastwind at 18:45|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月27日

「信仰と理解の矛盾」

先日の宋文洲メールで興味あるテーマが表題である。但しこの「興味」は表題の意味における疑問という意味であり決して宋文洲の追っかけブログではない。つまり信仰と理解は矛盾するか、という点を考えてみたい。

 

宋文洲が日本に来たばかり、まだ英語のほうが得意だった頃に米国生れのキリスト教信者と宗教に関する議論をどれだけしても理解出来ないし納得も出来ない。反対にキリスト教信者は中国には信仰の自由がないという。

 

お互いどこまで話しても平行線であった時、米国の若者が「宋さん、信仰は信じるから理解できる。 理解できるから信じるものではない」と言った。それで宋文洲の疑問が解けた。そう、宗教を否定する共産主義でさえも実は信仰の対象なのだ。
 
全世界の人々は常に自分や家族の生命、自由、財産をどう守るか?と考えている。その手段として「こうすれば平和な生活と安全で秩序が保てる」と人々が信じる対象が宗教と呼ばれようが主義主張と呼ばれようが要するに名前は何でもよい、信じる事からすべてが始まるのだ。

 

ジョン・ロックが自由論の中で神からの自由を主張したがそれはあくまでも当時の世界がすべて宗教で決定され科学的事実も宗教により否定されあまりに強いバイアスがかかっていたから、宗教は個人の趣味でどうぞ、けど社会運営は教会ではなく政治が運営すべきでそれも民衆から選ばれた人がやるべきだと主張したのみである。

 

今の日本で言えば反原発派が「原発は悪である。けど証拠がない。東電と政府が隠しているからだ。では証拠など不要、魔女狩りしてしまえ」というのは信仰の域を出ておらず、まず「原発の何が悪でどう悪くてそれがどう日本国民に影響を与えてるのか」の問題点をきちんと整理して科学的に証明することで初めて近代化された議論になる。

 

しかし、だからと言って原発が科学的に他のエネルギーより安全であると証明されたところでそこから先は個人的価値観の問題である。この価値観は個人の信仰、考え方、理解度により異なる。

 

ちなみに何時も書くことだが僕は現在の原発政策は1980年代、つまり2011年以前から反対派であるが技術としての原子力を利用したエネルギー創生という考えに反対しているわけではない。

 

ぼくらは生きている限り進歩するし何かのエネルギーが必要だしいずれ水や空気からエネルギーを取れるようになるまで代替資源が必要なのも理解して、その一手段として原子力技術が存在するのも納得している。ただ納得することと実際に安全運転出来るかどうかは別問題ってだけだ。

 

これはおそらく僕が子供の頃から読んできたSF小説が原点にあるのかと思うが、ネヴィル・シュートの「渚にて」とか原子力関連の様々な本を読んだり映画を観たり70年代には軽水炉の構造上の問題点とか政府の言ってる安全神話が技術的に全然安全ではないって事を理解してた。

 

どうせ博打打つなら、もっとリスクの少ない博打を打とうぜ。石炭もやばいけどそれだって炭鉱一発吹っ飛んでも500名程度の死者だ、翌日から作業再開出来る。石油だって油外交が苦しくても原発一発の怖さよりはましだぜ、そう考えていた。原発は不可逆的、つまり後戻りできない、元の日本の自然を取り戻せなくなる状況を作るのだ。

 

政府ってのは原発が吹っ飛ぶその日まで安全神話を垂れ流すものだと当時から納得してたので高度の管理技術を要する原発管理が実は下請けの下請けの下請けのさらに下請けが全国のドヤ街から集めて来た身寄りのない中年オヤジに原発の炉を定期的に掃除させて彼らがそれから体調を崩して死んでいった記事を読んでも何の疑問も感じなかった、それが政府の信じる宗教を実行している証拠だったから。

 

その頃は上記のような記事はオカルト呼ばわりされ殆どの日本人が政府の言うことを真に受けて原発が安全だって言ってた、結局原発も多くの人にとっては一種の信仰なのだろう、政府教って名前の。

 

さて宋文洲は彼のブログの中でガザの問題を捉えている(他にもウクライナだがあれは宗教色は強くない)が今現在世界中で起こっている多くの紛争はまさに信じる者同士の戦いである。キリスト教対イスラム教みたいな切り口になったり、旧ユーゴスラビアでは宗教と民族が混在しつつコソボや冬季オリンピックが開催されたサラエボで虐殺が起こったり(この時は米系広告会社が戦争広告の代理店になったという話もある)した。

 

それまで同じ村で仲良く過ごしてた人々が有る日突然お互いに疑心暗鬼になり殺しあう、まさに浦沢直樹の「モンスター」を彷彿とさせる実話である。

 

それはイスラム帝国の中でさえシーア派とスンニ派の殺し合いになっている。自由の国米国でさえも時々キリスト教系の小さな宗教団体が立て籠もって警察相手に派手は銃撃戦やって爆弾ふっ飛ばしてみたりして多くの人びとが亡くなっている。

 

つまり同じ宗教内でも争いが起こるってのは最終的にすべての個人は隣人と何らかの違いを持っておりそれが完璧永遠に一致し続けることはないって事を証明している。だから宗派争いってのがある。

 

だからこそ宋文洲は最後に「すべての個人はそれなりに信仰を持っており目の前にいる人が自分の意見に従わなかったからと相手を傷つける前に相手にも自分と同様の、もしくはそれ以上に強い信仰があるのだと理解しましょう」とまとめている。

 

でも、それがどうしてタイトルの「信仰と理解の矛盾」になるのか?つまり自分の神様だけが唯一正しくて強い、だからそれ以外の信仰を持っている相手は間違っており結果的に相手の存在を認めて理解することで自分の信仰が毀損されるって理屈しか理解出来ない非常に脳みそが足の裏に付いてる連中だけを対象にして「信仰と理解の矛盾」と言ってるのだろうか?

 

もしそうであるなら彼の捉えている宗教問題はバカテロリストのみを対象にした、つまり他人を理解できない馬鹿のみをテロリストとして非難して彼らが理解度が乏しいと言う理由でそれを宗教全体に広げて解釈してないか?

 

少し言い方が上手く書けないけど、どんな組織にもバカもいれば利口もいる。イスラムにもキリストにもテロリストというバカもいればテロリストに所属しているけど実は親の仇討ちが目的って人もいるだろう。けどもしここで「信仰と理解」って大きな切り口で語ってしまうと、例えば宗教信者すべてを理解度が低いとすることに繋がらないか?

 

本来の信仰とは自分の心を通じた神との一対一の対話であり他人がどのような宗教や政治を信じようが自分には全く関係のない話である。

 

他人が信じる宗教なんて他人が食ってるうどんやラーメンと同じである。それを美味しそうだなと思うのもこっちの自由だしありゃどうなんと思うのもこっちの自由、そして自分自身がかつ丼最高と思うのも自由、ただ唯一、自分の意見を他人に押し付けるな、つまり自分のカツ丼を相手に押し付けるな、相手のラーメンを非難するな比べるな、他人だって自分自身と同じだけの舌感覚を持っているのだからってことを理解しようよって簡単な話である。

 

例えばオークランドでも様々なキリスト教系団体が存在する。英国国教会、カソリック、プロテスタント、彼らは宗派は違うけど殺し合いをしてない。本国の英国では1980年代までアイルランドでカソリック対英国の殺し合い、IRA闘争が行われていたが、その争いがNZに持ち込まれることはなかった。

 

それはおそらくだが、ニュージーランドに移住して来た人々の知的レベルが高く相手を認めて尊敬して近づかずという考え方があったからではないかと思ってる。

 

ニュージーランドでは世界中からやって来た人が頭にターバン巻いたり線香焚いたり十字架の首飾りとかそれぞれ自由に自分の信仰を持って毎日を過ごしている。それぞれ民族ごとに分かれて仲良く生活をして他民族の宗教や生活を尊敬して遠ざけている。

 

この国の宗教的共存は現在非常に良いバランスである。もちろんこの国に来てカソリックがプロテスタントになることもあるだろう、しかしそれは激しい勧誘においてではなく、あくまでも開放的で本人の主体性を十分に尊重した上での話であり、どれかの宗教だけが良いって話にしない、相手に対する礼節を知った態度であるべきだろう。

 

それよりはジョン・ロックが自由論で主張したように、宗教は個人に任せて政治は人民に任せよう。どんな世の中にも一定数のバカがいるのでありそのバカだけを取り上げて「信仰と理解の矛盾」と、彼の信じる宗教そのものを否定するような行動に走ることだけはやめようと思う。

 

もちろん宋文洲の考えていることも僕の考えていることとそれほど違わないと思う。ただ彼のように子供の頃に宗教に触れる機会がなく共産思想で育った人間と、ぼくのように見かけ資本主義で育った人間だと同じものを観ても違う言葉で語ってしまうことがある。

 

宗教は簡単なものではなく人が生きる根源であることは十分承知している。だからこそ、信仰と理解の矛盾については僕からも少し違った切り口から説明してみたい、考えて欲しい、そんな事を考えた宋文洲ブログでした。

 

うーん、今日は、重くなった。おかげで中村天風の話を書く場所がなくなった。これは、次回ですな。 



tom_eastwind at 17:45|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月26日

たらこ

今日の日本は大阪で37度、それってもう十分に灼熱ですよね?などと日本から来たメールを真っ青に晴れて15度の涼しさのオークランドで読みつつ、アラブの50度の気温で過ごした学生が今たくさんオークランドに留学に来てるけど、彼らはどんな思いなのかなーとか、どーでも良い事を考えたりしてる土曜日。

 

先週のオークランドは思いっきり雨模様で、バケツをひっくり返したような土砂降りが5分続くとその後は真っ青な空っていう典型的な冬空パッチイレイン(つぎはぎの雨)である。

 

今日は午前中に用事があってアルバニー方面に出かけたが、この街の交通渋滞ってひどい。ありゃ何だ、完璧にボトルネックになってる。

 

このボトルネックという考え方は仕事上も存在しており、あるスタッフのところはすいすい通るのだがその量がどっかの交差点に集中するとそこで物事が止まってしまう現象だ。

 

アルバニーのこれからの交通整理、すんごい税金突っ込んでやらないと解決しないね、政府の予想以上に人口増加が始まっているのがよく分かる。日本だと土地の値上がりなんてない!と思い込んでる人が多いが今のオークランドはまさに昭和30年代の東京であり、土地は確実に値上がりした時代がまさに今のノースショアで起こっているのだ。

 

世界中のお金持ちがお金を持ってやって来て土地を買っていてそこに住むのだ。北半球の危険を避けて逃げ場所を作っている。この国はその意味では保険の国なのだ。

 

アルバニーの交通渋滞を見つつ帰りにfarroに寄ってお魚コーナーに立ち寄ると、キャビアって書いてるコーナーに読み方全く不明なロシア語だけで書かれた平たい缶詰があった。ふーん、魚卵なんだろうってのはパッケージで分かるけど、キャビアじゃないよな、色がピンクがかった白だよな、まあいいか、取り敢えず買ってみようとバッグに入れた。

 

うちに持って帰りシャワーしてさあお昼ごはん、さてこの缶詰くん、君は誰だ?的な雰囲気でパカっと開けてみると、なんとこれ、たらこでした!

 

でもって缶詰の横に書いてるロシア語でしょう、英語風に書くと“MNHTAR”、そっか、ミンターか、、、、ちょと待て!めんたいか?福岡の明太子か?

 

そう思って早速検索かけると、何とたらこってのは日本語で中国語もみんたい、ロシア語でもみんたー、福岡語でめんたい、何のことはないたらこってのだけが孤立した発音ではないか。

 

いくらだって元はロシア語であり、こういうふうに素直に伝わってくれてればぼくも缶詰の横に書いてる“MNHTAR”を明太と素直に読めたのにねーなんて考えた土曜日の午後。

 

やっぱ、オークランドは平和です(笑)。



tom_eastwind at 15:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月24日

DNA リトル福岡プロジェクト

 

Macを前にいつもキーボードをカチャカチャさせて文章を作る私は、ほんとはブロガーである前に経営者なんです」時々そう思う。が、仕事が山ほど立て込んでるのに何故かちょこっと時間を見つけて駄文を書くのは、女性が料理をしつつ電話をするようなDNAなのだろうと思う。

 

父親が禅寺出身で元共産党員でそれから新聞記者、最後は組合潰しの総務労務屋、その大元は関ヶ原合戦時代からの木曽川沿いの武士家系の禅寺、要するに書いたり話したりするのがぼくのDNAなのだ(苦笑)。

 

そう考えれば今やってる仕事も主なものは今ここに存在しないものを書いたり話したりの仕事である。世間で言うマーケティングが僕の仕事だ。街を歩いて何かを感じてそれを頭のなかで描いて紙に落として人に伝え、そこにないものを見せて説明して実現させる話である。

 

今取り組んでる企画は大きく4つあるがそのうちの一つが以前もちょっと書いたがリトル福岡プロジェクトだ。夢物語みたいなバカ話を周囲の馬鹿にする目を気にせずに去年6月くらいから取り組み始めてやっと現在軌道に乗ってすでに一軒目がシティに「富士の金太郎」として出店に成功して現在は二軒目の出店契約交渉中である。

 

「福岡の美味しい食べ物をオークランドで食べてもらいたい!」

 

これなど最初はまさに街を歩いてた時に「ここにこれがあればいいな」だけではなく「ここにこれが不足している!」という、僕の脳みその中で閃いた思いつきである。ひらめきでもそれを紙に書いて現実的な問題点を潰しながら見てみると段々企画書に仕上がっていった。

 

「リトル福岡プロジェクト」は思いっきり単純に書けば福岡で流行ってるB級グルメをオークランドにそのまま持ってきて地元の人々に本当のB級グルメを味わってもらう事だ。それは居酒屋、豚骨ラーメン、博多餃子、焼き鳥、焼き肉、カレー、うどん、等など普段皆さんが日本で生活して普通に食べているものだ。

 

しかしそれには片方にきちんとしたレストラン経営が出来るプロ、流通会社と流通ルート、片方には資金を用意する投資家、真ん中には現地の法律やビジネス習慣を熟知した経営陣が必要となる。なので現在はまさに人間中心に様々な組み合わせを作っている最中だ。

 

大事な点は短期に一点集中で店舗展開をすることでスタッフの流動性を確保して総務経理部門を集約化させて単なるパパママレストランではなく年間計画を持ったレストラン展開ができる事で店舗継続性と活き活き性を確保することだ。

 

こういうチームを作るには誰がトップではなくこれまたシンジケート、全員が横平等で利益の方向性が一致して参加者に不公平感がないような組織作りが何よりも肝要となる。これが実は一番むずかしい点であるが、同時にぼくが得意とする分野でもある。

 

普通多くの日本人がニュージーランドで「あったしー、にっぽんとー、ニュージーランドをー、繋ぐ架け橋になりたいんんん、でーす!」というが、そんなもん金としてビジネスとして成立しなければ意味はない。

 

何よりも打ち上げ花火や自己満足ではなく実態のある継続が命なのだ。どんな立派な言葉も実現して継続出来なければ何の意味もない。素人の思いつきがプロの企画になるためには実現可能性を数字で計測しつつ夢を描けるかどうかである。

 

夢物語でありつつも「やりたい!」と思った事に向けてそこから逆算してじゃあ今ナニやるかって考えていく過程を作り、一つ一つをきちんとこなしていくのはすべての段階で非常に厳しい常識の壁や法律や商習慣にぶつかるが、その都度解決策を見つけてまるで重い石を持って急な階段を上るようであるが、出来上がった完成品が頭のなかにあるので道を間違う事はない。

 

よく使う例えだが、ある時大きな石を削っている芸術家に一般人が聴いた「何してるんですか?」すると芸術家はこういった「この石の中に閉じ込められている美しい女性を掘り出しているのだ」と。芸術家の頭のなかにはすでに美しい女性の顔形すべてが刻み込まれているのだ。

 

僕の目の前には福岡の町並みが見えている。国体道路沿いの屋台、住吉の居酒屋、ちょっと奥まったところにあるワインバー、常連しか来ないカウンターだけの小料理屋、旬の料理だけを出す和食屋、いつも美味しい肉を用意しているステーキハウス、どれもぼくが20代の頃に経験したものだ。

 

けれどそのような店は今現在オークランドにはない。

 

ならば作るのみ。

 

完成形はすでにぼくの頭の中で見えている、ただ他人には見えてなくてバカ呼ばわりされる(苦笑)、それがリトル福岡プロジェクトだ。



tom_eastwind at 16:50|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月23日

山越え 黒溝台会戦

何となくだが先週末にふと気づくと「あれ?山越えた?」という感覚が来た。戦闘やってると何時終わるとも知れず弾を撃ちまくっており塹壕の中に頭を伏せて外が見えないことが多い。

 

そんな息も詰まるような戦闘をやってると、ある時突然しーんとなる事がある。戦闘が終わったのだ。敵が撤退して、気が付くと自分一人だけが銃剣付けた自動小銃を手に持ってヘルメット越しに様子を伺ってる。

 

青く広がる空を見つつ、そっか、、山、越えたのかー、、ふえー、、今回もきつかったなー、、、濁点連発であるが行間のふーってため息が聴こえるだろうか。

 

もちろんすべてのものがあるべき場所に収まったというわけではない。これから戦場処理があるわけで、これはこれで作業量がたっぷりとあるわけだが方向性と終わりが見えてくれば全然気分が変わってくるのが人間の気持ちの面白いところである。

 

今まで半年以上時間かけても全然動かなかったビザ申請が、何てか堰を少し切ったように少しづつ動き始めている。こうなれば大丈夫だ、今まで乗っかっててびくともしなかった大石がやっと少しづつではあるが転がり始めた。

 

今までお待たせしてご心配をかけまして済みません、悪いのは移民局ですー、なんて冗談を言える状況ではまだないが、少なくとも当社を信じてお待ち頂いた方には朗報が続いている。

 

先週末には当社会員家族向けの定例パーティも開かれて子どもたちの声が賑やかに響き渡ったとのこと、有難いことである。

 

投資家ビザ、起業家ビザ、技能移民、またビザの延長も同様で、何てか去年から中国人の嵐に巻き込まれて来た。

 

最初は晴れたお天道さまの下を普通に歩いてたらいきなり物凄い反撃を喰らい、どしゃぶりの雨の中で逃げ場もないままおてんと様の叩きつける雨水と戦い何とか現状維持をとどめたまま踏ん張ってきたけど、約1年経ってどうやらやっとまともなお天道さまの天気になってくれたようだ。この1年はぼくにとっての黒溝台会戦だったような気がする。

 

もちろんこれは僕の肌感覚だけだけど、今日面談したお客様もお知り合いが数名続けて技能移民で永住権が取れたとの話。良いことである。

 

何度も書くことだけど、だからと言って決してルールが緩くなったわけではない。むしろ以前よりも厳格化された部分が多い。しかしそれは今までルールを悪用してた中国人には大変な騒ぎだろうが最初から真面目にやって来たうちからすればルールが明確化されて良い変化である。

 

今日はいつものごとく朝から社内ミーティングで新規問い合わせへの対応を一つ一つ担当決めているとそれだけで40分程度かかり終わってすぐ最初のお客様がお見えになり約1時間打ち合わせを行って時計を見るともう次のお客様が外で待っててそれが終わるともう午後2時ちょい前である。それからメール返信や案件ごとの整理と進行状況チェックを行う。

 

先週までだとあまりの忙しさと仕事が捗らなくてイライラして飯を食う気も起こらなかったが、今日は2件とも楽しい打ち合わせであり気持ちが楽だったので2時過ぎに近くの「お弁当屋」って韓国経営のお店でいつものカツカレーライス無しを注文する。

 

今日はいつもの「ハイゼア!」はいなくて新しい子がいて、この子も忙しそうでぼくがテーブルに付くと普段はキッチンで働いてるおじさんが注文取りに来て僕の顔を見るなりにこっと笑って「チキンカツカレーNoライス?」。

 

うれしいですね、キッチンのおじさんにまで覚えられて・・・てか、よほど変わった注文なのかもしれない(苦笑)。

 

ましてやいつも一人で来てメニューを観ることもなくぶすっとした顔で毎回同じものしか注文せず料理が来たらメールチェックしながらががっと食ってとっとと金払って出て行く客ってのも変わってるのかもしれない(笑笑)。

 

店の人からすればビジネスマンでランチなんだから普通は職場の仲間と食うだろうにって感じなのだろう。「こいつ、もしかして職場でのけものにされてんのかな?笑顔の一つでも見せて同情してやろうか?」とか「干されてるんじゃないのー」とか「英語が出来ないからいつも一人なんかなー」とか(笑)。

 

はは、はい、変わってます、いつも一人で歩いてます(笑)。



tom_eastwind at 18:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月22日

お天道さま

今朝はからっと晴れた青空で、これなら傘不要と思って自宅に傘を置いたまま車を出したのに走りだして5分もしないうちに土砂降り!

 

なんじゃこりゃ、お天道様、喧嘩売ってんのかいって感じだ、人が傘持たずに出たのを見て雨降らしてんだろう。

 

ところが会社の駐車場に車が着く頃になると今まで降ってた雨がピタッと止まって快晴!このやろお天道様め、人をからかってやがんな、けどこっちも負けてねーぞ、予備のビニール傘を運転席の下に一本入れてたんだ、負けちゃねーぞ、なんて自分で笑ってる。

 

さて出社後の朝ミーティングやってその足で会計士事務所で8月末の東京投資家説明会の話す内容を弁護士を入れて4名で約2時間の打ち合わせ。歯の上っかわと下っかわをぶつけあって喉から出る音に抑揚を付けているのだけどこれを世間では英語という。

 

終わったんが1230分でそのままオフィスまで5分で歩いて帰りお茶を飲みつつ15分でメールを片付けて今度は道路向かいの弁護士事務所に行き1300分から次のミーティング。これが1時間30分で終わったのが1430分。ふー、今日も昼飯抜きの水呑百姓だ(苦笑)。

 

こういう会議はどちらかと言えばブレインストーミングである。お互いに利害関係が一致しているのでそれぞれアイデアを出し合ってその中で良いと思ったものをシュミレーションしてみて問題点を引き出して徹底的に洗って一つづつ説明会シナリオの箱に入れていく。

 

無論議論の途中でも話題がそれることはある。今日はそれがあるビザ枠についてであった。

 

ニュージーランドの移民政策は当然国益を考えて作られるわけで極端に言えばビザを売って金を稼いでるのである。投資家ビザなどとカッコ良い事を言っても要するに政府が海外投資を呼びこむために永住権を販売しているのである。

 

ならば新しいビザを作る時には当然国益を考えるべきだ。ところがその法律を導入するのにこの国では法律を書ける人間がいない。だもんでよく隣国オーストラリアで作られた法律や領主国の英国で書かれた法律を持ってくる。

 

でもって、持ってくるのは良いのだがその法律の中身を全然読まないままに新法としてそのまま導入するもんだからおかしな事になる。

 

要するに法律で要求するしているもの、今回は具体的には保険加入義務なのだが、法律の要求する保険はNZ国内には存在しない。つまりNZでビザを取得するためにオーストラリア又は英国で販売されている保険に加入せねばならないのだ。

 

そんな馬鹿な話があるものか、そんなん国益の損失ではないか。わざわざNZに住むのにNZの保険会社を使わずに外国の保険を買うだと?あまり馬鹿げててまず弁護士に「何でこんな保険が必要なんだ?」と聴くと弁護士は「だって法律に書いてるもん」、情けない!こいつらまとめて馬鹿か?

 

国益の観点からこの条文の問題点をとくとくと指摘したら弁護士もそのうち「あ、そおか」だって・・・。でもって移民局にクレームを申し立てると移民局も疑問を持ったようだけど約2ヶ月待たされた挙句に「やっぱり駄目。だって今までこのビザ枠を使った人は皆オーストラリアの保険を買ってて、あなただけ特別扱いすると差別になるもん」だって・・・。

 

あふぉか!差別とか特別扱いとかいつ要求したか!こっちが言ってるのは法の精神を理解して正しく運用しろって言ってるだけだ。それが理解出来ないのだから困ったものである。

 

まったくお天道さまの陽気さは良いけど法律くらいちゃんと読んで作ろうよって感じである。だもんでまたクレームして今は返事待ちであるが、この件であんまり頭に来たので近いうちに再度弁護士協会移民投資部門部長を訪問して、法の精神と運用と、そして僕が考える新しい法律を提案することにした。

 

どいつもこいつも現場知らずでありNZの良いとこを外国人に説明することが実に下手である。日本人市場であれば僕は旅行屋(移住は日本を出ていつか日本に戻る長い旅である)として約40年この業界の現場で飯を食ってきた人間であるからどうやれば日本人をもっと多くNZに連れてこれるか、誰よりもよく知っている。

 

投資部門部長の弁護士は地元でも力があるし大臣クラスの人々とも直接ファーストネームで話せる人間だ。今NZTPP代表をやってる貿易通産大臣などは彼と個人的に長年の友人である。ぼくもこの大臣とは一度夕食をした事がある。

 

そして何よりもこの国では政治と民間が非常に近くすぐに民間の意見を取り入れてくれる。それは日本のような賄賂ではなく本当に国益として考える習慣がこの国の統治システムに植えこまれているからだ。

 

お天道様に逆らっておてんと様の昇る位置をずらそうってんだから相手も頭に来る話かもしれないが、お前さ、正しい場所を照らせよ、正義は我にありって感じだ(笑)。

 

勿論こんなのは頭に来た勢いでやるのでどこまでいけるか分からないが、少なくとも片方では移民局と東京大使館で説明会やるってのに片方では国益無視な法律維持なんて馬鹿な話はないものだ。



tom_eastwind at 17:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月21日

キャセロール

今日の月曜日も忙しくて昼飯食いそびれた。てか朝も食ってないので二食抜きだ。かと言って間食する習慣もないので朝からストレートの紅茶か水かお湯をずっとがぶ飲みして、まさに水呑百姓の雰囲気である(苦笑)。

 

そう言えば昨日の日曜も午前中は車のガソリン入れて昼過ぎから自宅で仕事始めたら段々料理作るのが面倒くさくなってキャセロールなんて知った事か、人間なんて23日食わなくても死なないだろうって気持ちになった。

 

そこでサイドテーブルにイチゴや蜜柑とか盛り上げて食う事になった。明日は月曜日、カツカレーが食えるではないか、水分補給だけしとけばいいや、そう思ってしまう僕はまだ甘いしヤバイかも(笑)。なぜなら今日も怒涛のような忙しさでかつカレーを食い逃すなんてのは十分に予想出来たからだ。

 

今朝はニュージーランドのIT開発に関する調査報告の聞き込みをしつつそこに当社としてビジネス機会があるかを検討する外部会議。

 

IT開発って国によって発達の度合いや方向性が違うので世界全体を見渡して最適を見つけるのが大事だけど、やはりITやってる人、特にSEは一般社会で生活をしてコミュニケーションを取る人たちでない事が多いため、こういう全体を掴んでから細部に入る訓練を受けてない。

 

なのでこういう調査をお願い出来る人でなおかつSEの気持ちを理解して客観的に報告をまとめることが出来る人は稀有の人材であると言える。

 

今回頂いた報告を基に今後は地元キーウィを対象にしたソフト開発などに取り組み、来年の今頃は「え?あの会社ってこんな会社だったの?」とびっくりさせてやろう。

 

その後オフィスに戻ると山ほどメールが来ており特に今日中にまとめの必要なあるシンジケートによる出店計画を整理して誰がどの位置にいてどんなプレーをするのかの俯瞰図を作成してプレイヤーの面子(メンツ)を確認する事が急務となる。メンバーはそれぞれ望むものが違っているしそれを届いたメールを読みつつ利害調整するのだ。

 

これはシンジケートビジネスでチームは作るがそれぞれ独立した組織であり利害関係が一致しているから組んでるだけで、そうでなければ解散してしまう組織だ。だから利益調整をするまとめ役の交渉能力が大事である。

 

日本で言えばまさに村社会での談合である。お互いの長期の利益を考えてまとめ役の能力を見極めこのチームにいて良いかどうかを考えるわけだし、まとめ役だってうまく調整出来ないと次にシンジケート作るのに良いメンバーが集まらない。

 

そんなこんなをやってると昼飯の時間なんてあっという間に通りすぎてしまう。

 

何か今年はシンジケートビジネスが多いなー、リトル福岡プロジェクトでは出店計画、BestInvestNZでは東京と大阪で8月末セミナー、IT開発ではチームつくり、あ、そうだ、これそろそろブログでも書かねばと思いつつ、なかなか整理する時間がない。

 

今週は朝昼晩と忙しくて何回昼飯が食えるか?個人的にも興味津々である(苦笑)。



tom_eastwind at 17:09|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月20日

応対義務

ステーキの焼き方が日本とNZでは随分違うようだ。赤身のNZの肉は牧草で飼育しており日本の牛肉は穀物で霜降りの塊肉だからなのかな。ステーキ焼くのにNZではテフロン鍋は厳禁だけど日本では駄目だけど使うのもありとか、よく分からん。

 

また、冷蔵庫から出して常温にするってのは日本もNZも同様だが、NZでは塩コショウジンジャーを振っておいて、ステーキ用の鉄製の分厚いフライパンで最初に強火でガーッと焼いて肉の壁を作り、ひっくり返して中火でゆっくりであるが、これも日本のクックパッドなどを見るとスロークックみたいなのもあり違ってたりする。

 

うーむ、料理の世界はいろいろありますなー。ただ料理は好き嫌いだからいろんなやり方があって良いと思うけど、しかしビジネスは好き嫌いでやるものではなく常に一定のセオリーがある。

 

例えば今の時代、仕事をするのにEメールは極普通の通信手段として定着している。記録に残るという意味ではメールは有効である。電話だと言った言わんの問題があるからだ。

 

逆に記録に残ると困る内容は電話の方が良い。秘密にしておきたいパスワードなどはメールに書くのは危険だし彼女に送るのにメールはやばい、嫁に見られたら終わりである。

 

どうせ彼女に言うことは百年前も百年後も好きの惚れたのだから大した内容ではないから電話で十分、言った言わんの話でも別れ際の手切れ金をいくらにするか程度のしょーもない話である。

 

ところが重要な話なのにそれをすべて電話で片付けようとするビジネスマンがいるのも事実だ。とくに土建屋、不動産屋、彼らは時間との勝負であり何でも電話で即決する。

 

ぼくと仕事のスタイルが違うから彼らはそれで良いのだろうが、こちらはお客様と最低でも2年から長い時は10年以上のお付き合いをするわけで、不動産売りました、後になって言った言わんは絶対に駄目。

 

5年前に話した些細な事を覚えているか?だから基本的にメールで記録が残るようにしているのだ。

 

それでも電話であってもメールであってもビジネスの礼儀というのはある。

 

電話で一番面倒くさいのは他のことをしている時にかかってくることだ。ステーキ焼いてる時に電話とか取れるわけないじゃんか。なのに執拗に電話してきてメッセージも残さないとか「銀行だけど折り返しでんわください」なんて、何であなたの要求にぼくが答える義務があるのか?少し頭おかしいんじゃないか?

 

会社へもよく営業電話がかかってくるのだが、電話にでるといきなり「社長出せ!」である。そちら様はと聞くと応えずに逆に更に「お前が社長なのか?」である。

 

こーいう無礼な営業電話ってどういう常識で仕事をしているのかまことに意味不明である。てかそれで本当に仕事が取れると思ってんのか?どんなバカ?顔見たらインドに外注されてるテレアポ会社の社員だったりしてね(苦笑)。

 

君は会社から与えられたノルマとしてそうやって朝から晩まで会った事もない世界中の人間に無益な電話をして寂しくないのか?何故生きてるのか?そういった事は考えないのだろうか?

 

ぼくが仕事をしてて一番苛立つのが無駄な時間を過ごす事である。忙しいのだ、下らん事に時間とらないでくれ。その代表例が電話なのである。だから僕は基本的に電話にでんわである。

 

会社にかかってきてもスタッフが出たその時点で一切取次なし。社長はいるかと聴かれたらうちの社長はいるかではなく人間であるが現在は海に行って不在と答える。ぼくの携帯電話にかかってきても同様で、登録している番号つまり個人的な知り合い以外は一切出ない。

 

オークランドでも相手によっては時々会議中の携帯電話に出るキーウィがいるが、こういうのは失礼と感じるぼくがいるのも事実である。ぼくはあなたのために時間を作りあなたの為に話し合いをしている。あなたのこの会議室にはもう一人他の、僕以外に会議をしている人がいるのか?それほど緊急の案件を山ほど抱えているのか?そりゃ単純にあなたのビジネスモデルの構築方法の問題ではないのか?

 

あなたが僕の知らない誰かと話している間、ぼくは透明人間なのか?

 

てか、人によっては会議中に数本の電話がかかってくるのもいるが、あなたはそれほど緊急事項があるのか?忙しいってだけなら僕も人後に落ちないが決して他人に振り回されることはしないし日常業務はすべてスタッフが責任をもってやってくれる状況を作ってる。

 

今の日本だと多くの人はケータイが生活のど真ん中にあるので誰からか分からなくても取り敢えず電話にでるのが習慣となっているようだがぼくは幸運な事に自分の気持ちに素直に生きていくこと、つまり意味も義務もない応対に時間を取られることはない。

 

会議中に携帯電話にかかって来た電話にいちいち出ることもなく会社にかかって来た固定電話にいちいち応対もせず、何かあれば「メール下さい」で終わる環境でいられるのは幸運である。

 

日曜日の午後、応対義務をちょっと考えてみました。今日はfarroで買ってきた骨付き牛肉を使ってキャセロールです。てか、この肉はキャセロールに合ってるって書いてあったのです。さて、キャセロールってなんだ?今からクックパッドで検索しなくちゃ(笑)。



tom_eastwind at 14:50|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月19日

「悪魔の選択」フレデリック・フォーサイス

この作者は僕が好きな英国作家の一人で、英国流に翻訳された日本語の文体に高校生の頃すっかりはまってた時期がある。

 

同時期に活躍してたアリステア・マクリーンやジョン・ル・カレなどの英国作家も重畳で長ったらしくて一つの文章を最後まで読んでも結局YESと言ってるのかNOと言ってるのか全く分からない言い回しに「読み込み」の技術を学ばせてもらったものだ。

 

その時は思いもよらなかったが、それが今では実際に元英国植民地、現在もエリザベス女王をてっぺんに置いてるニュージーランドでビジネスをして、まさにYESNOか良く分からんような話しかせんような連中相手に今度は原語で仕事をしているのだから人生って分からんものだ(苦笑)。

 

とくに当社が入居しているビルのオーナーなどは典型的英国系高級階層に所属するため、いつも薄く笑顔を浮かべて落ち着いてゆっくりと、何時話し始めたかもいつ本題に入ってどれが落ちかも分からず何となくいつの間にか話が終わって、結局今のは何だったんだろう?って事がよくある。

 

ちなみにアリステア・マクリーンの作品はどれも素晴らしいが一番好きなのと聴かれれはやはり「女王陛下のユリシーズ」だろう。原文ではH.M.S. Ulyssesである。彼女に仕える船, Her Majestic Ship の略だ。

 

こういうHMSを知ってるなんてのは何の金になるわけでもないが知ってると知らないのではオークランド港に到着した船を観た時の会話を豊かにさせてくれるのは事実で「あ、あの船は英国から来たんだね」と話が出来る。このビルのオーナーと会話する時にそういうネタをちょっと振るとオーナーさんいつもびっくりしてこっちの顔を覗き込み「この東洋の猿はこんな事まで知ってるのか?」てな顔になる(苦笑)。

 

ジョン・ル・カレだとやっぱりスマイリー三部作である。特に秀逸なのが、台風の香港で紳士やマスコミやハゲタカ連中がぐちゃぐちゃとどっかのクラブで(キャバクラじゃないよ、男しかいない英国風の会員制クラブ、ゲイバーじゃないよ)バーのカウンターの壁に格子状に並んでボトルを置く場所に糊の効いた堅い食事用のナプキンを投げ込む場面から始まる作品だ。

 

「政治が抱けるか?政治が食えるか?」僕はこの言葉が大好きだ。政治とかそんな虚構の世界に身を置いて仲間意識で固まって、、、おい、一人で生きるだけの根性あるんかって聴きたい。

 

フレデリック・フォーサイスの「悪魔の選択」はAmazonでもオークション価格で随分と高かったが、1980年代初頭冷戦時代の西欧、ロシア(当時のソ連)及びウクライナの状況を理解するために買った。

 

結果はOK,この一冊で大学の授業並みの知識が身に付いた。ウクライナって国が欧州2000年の歴史でどのような位置づけにあったか、冷戦時代の位置づけ、そして今日なぜ西欧とロシアの狭間で苦しんでいるか。

 

ウクライナに生まれなくてよかった、あそこで生まれてたら、おれは間違いなく最高のテロリストになってたな、殺す相手はソ連側でも西欧側でも良い、ウクライナの自由を保障しないすべての国の指導者を皆殺しにしてやるぞ、そう感じさせる「悪魔の選択」だった。

 

フレデリック・フォーサイスは元々がジャーナリストであるだけに徹底した事実関係の洗い出しと全体を観る能力に優れており事実を基礎としたサスペンスを書くがそれはいつでも起こりえる一つの仮想現実でもある。

 

そんな本を読んでる最中にウクライナ上空でマレーシア航空が撃ち落とされた。何かなー、30年前と何も変わってないじゃん、そのままじゃんって感じの一冊でした。



tom_eastwind at 13:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月18日

息が止まるような・・・

ふー、疲れた、やっと金曜も終わった。ほんとにこの一ヶ月は息が止まるような事が次々と起こり、まさに「あり得ん!」であり、ニューギニアの激戦地で命をやり取りしているような感じだ。ほんっと、実弾が目の前を飛び過ぎるのが見えてる感じ。

 

今日は「富士の金太郎」の昼食も大忙しで予約なしのお客を断らざるをえない程であり、どんどん人気店になっているのは嬉しいが、ぼくの昼飯が食えないのは辛い・・おかげで今日は朝食も昼食も抜きになった(苦笑)。

 

今日は日本から来られた飲食店経営者といろんな企画を話し合い、方向性が見えてきて「よっしゃ!」と手応えあり。年末に向けて一つの企画が動き出す。これは良いぞ、ルービックキューブがかちっとハマったぞ、ふー、ここ一週間はルービックキューブがいつもずれまくって困惑したけど、今日はハマったなー、あーよかった、今週末は心臓バクバクドキドキなしで過ごせそうだ(笑)。

 

ドキドキバクバクと言えばマレーシア航空、また落ちたな。

 

てか、今回は撃墜だ。じゃ前回のもやはりどっかで撃墜?飛行機事故ってのは単純に確率で言えば交通事故より死ぬ確率が低いわけで安全装置も自動車よりたくさん付いてるけどミサイル防衛システムはさすがに付いてない。

 

これが戦闘機だとミサイル攻撃受けても後部にチャフ飛ばしたり宙返りしたりでどうにかなるが、大型旅客機が宙返りしたら失速して墜落するわけで、基本狙われたら逃げ切れない。

 

そう言えば日本航空が御巣鷹山に墜落したのも様々な原因が推測されてて、その一つが自衛隊による誤爆だ。もちろん街の噂だけど調べてみるといろんな資料が出て来るのでいつの時代も陰謀話は後を絶たない。

 

ぼくは御巣鷹山の時に福岡で生活をしており酒臭い新聞記者の取材を受けたこともあり今でもあの事件は個人的に頭のなかにある。事故処理の為に福岡に送り込まれた日航職員の苦労も目の前で見てきた。

 

当時は陰謀なんて思いもしなかったが、今になってあの時を振り返ってみると「もしかして」って思うよりも、どちらかって言うと隠蔽があったのではないかって思う気持ちのほうが強い。

 

けど今回のマレーシア航空、こりゃ明確に撃墜である。ロシア側だろうなー、けど個人的に言えばマレーシア航空、そんな空をとぶなよって感じである。今日の夕方6時のONENEWSでもトップ記事になってた。

 

その次の記事はイスラエルによるパレスチナへの地上侵攻である。

 

ぼくの一ヶ月は息が止まるような忙しさであったが、世界の反対側では本当に息が止まるような事件が続いている。あー、やっぱりニュージーランドって平和なんだなー、6時のニュースを見ながら思った。



tom_eastwind at 18:19|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月17日

Lost World 時が止まった世界

先週は地元密着型の銀行から国際部門責任者と移民部門責任者がやって来た。先月上旬にたまたまあるお客様の口座開設のお手伝いをした際に日本語を話す行員がいて彼女がたまたまうちに「ところでオタク、何屋さん?」と聴かれ、うちのスタッフが「あ、新規のお客さんの口座開設のお手伝い」って話になった。

 

そこでこの彼女、何だか興味を持ったようでうちのウェブサイトを調べたのだろう、でもってそれが上に行き今回の訪問となったようだ。

 

うちはどこの銀行と取引をしようと問題ない、相手がきちんと仕事を正確にしてさえくれればって話である。どっか特定の銀行とつるんでるわけじゃないしましてや平気で何度も誤送金するバカプライベートバンキング部門とも好きで取引しているわけじゃない、そこに口座があるから仕方ない付き合ってやってるだけだ。

 

ただ最近はこの部門あんまりバカにも度が過ぎてるからプライベートバンキング部門は使わずに他の部門に仕事を回しているが。

 

さて地元銀行。たぶん彼らからすれば半分恐る恐るだろう、なにせニュージーランド中すべての銀行が金融局から物凄い圧力を受けてマネーロンダリングに対する自主規制を強めているから、もし当社が実はアルカイーダの拠点なんてったら大変な騒ぎだ(笑)!

 

けどこれでもしうちがまともな会社で逆に投資家ビザ部門を取り扱ってるって事が分かったら地元銀行からすれば是非とも当行もよろしく!って話だ(笑)。どっちにしてもお笑いの結果になるのが見えてたので「はいどうぞ」って話になった。

 

オークランドで金融やってるとよく出て来る言葉がKYCである。Know Your Client、マネーロンダリング防止など国際規制が厳しくなってからここ数年で金融業界では「知らない客のカネは触るな」って事になってどこの銀行も自主規制で様々な新ルールを導入してきた。てか、自分に責任が飛び散ってこないようにし始めた。

 

皆さんの中にもNZの銀行から最近変わった手紙が来た、などの経験がおありだろうと思う。「今後当局から圧力がかかったらあなたの口座情報を提出するかもしれません。先に伝えておきますよ、これで私は無責任ですから、後で情報を渡したって言って告訴しないでくださいね」って手紙だ。

 

さてこの地元銀行、一応二人共ネクタイはしてたので国際常識はあるのだろう(オークランドではバンカーと言えど店舗(支店)Tシャツとか本店でもノーネクタイがごく普通である)。

 

一人は40代で多分マレーシアン中国人、もう一人は30前後で、大陸それも上海から北おそらく旧満州地区から子供の頃に移民して来た中国人だろう、頭が良さそうだ。もちろん相手に直接聴いたわけではないので推測だけどだいたい雰囲気で分かる。両方の名刺には漢字名が入ってるのをみてふと「あ、おれ、名刺全部英語だわな」ってふとどうでもよいことを思った。

 

さて話の中身。年上の方が少しづつ切り出してきて、時候のご挨拶とか当行の特徴はとか御社の業務はなんて長話になりそうなので面倒くさいから「うちは移住会社で去年はこれだけ仕事して」とまずは量からさっさと説明する。

 

でもって次に左の手のひらを広げて真ん中を指さして「うちはここ、入り口、でもって5本の指がそれぞれ専門家、つまり親指が弁護士事務所、人差し指が会計事務所、中指が銀行(だって一番汚いから(笑))、薬指が不動産屋、小指が彼女、じゃなかった現地生活サポートって説明する。

 

うちの会社の存在をあまり心地よく思ってない人がたくさんいるこの街では、何かあるとすぐに「あの会社、免許も持たずにやってるんですよ〜」なんて吹き込む連中がいるが、うちは下手に免許を取って両手を縛られるよりも免許を持った相手と組むことで法的問題をクリアーしつつ同時に自由に企画を立てられるようにしている。

 

こういう戦法が理解できないバカがあーだこーだ言うわけであるが、悪いが目の前にいる二人もどうやらそのレベルのようで彼らはぼくの話を聞くなりまず最初に脳みその中で「こいつ一体どんなライセンスでこんな仕事してんだ???」と、はてなマークが飛び回っていたのは顔色がころころ変わるのを見ればすぐ分かる。

 

ニュージーランドでは一本足打法ってか、ひとつの仕事が独立してて、隣の業界と組んでシンジケート作るって発想がない。だから何時まで経っても成長しないのだが銀行も同様で、俺かお前か生き残るのはどっちか一人ってのがある。

 

けど北半球、それも東京やロンドンや生き馬の目を射抜くような香港やニューヨークや金融界ではそんな単細胞脳みそで生き残れるほど甘くない。案件ごとにシンジケートを組むのは当然である、餅は餅屋なのだから顧客に対してワンストップですべての専門商品を温度差なく提供出来るビジネスが結果的に一番喜ばれるのだ。

 

そんな全体像を話していると少しづつ理解し始めたのか、おーとかあーとか言い出して、年上の方がふと気づいて「あのさ、てか、じゃあ銀行が特に指定もないんだったら、うちもその席に座らせてもらっていいじゃんか!」って言い出した。

 

思わず笑いながら「だからいいって言ってんじゃん」と返すと

「何でそれを言ってくれないんだ?」

「いや、今まで聴かなかったのはそっちでしょ、だから今日初めて来たんでしょ!」

漫才だわな、ここまで来ると(苦笑)。

 

ほんとにこの国って、時間までがのんびり止まったような国だなー、そう思った一日でした(苦笑)。



tom_eastwind at 17:46|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月16日

愚民政策

原発再開に向けて政府が動き始めている。この動き自体は政府官僚が匿名で出版した本にも書かれているように原発が吹っ飛んだ時点から既定の行動である。

 

官僚にとっては霞ヶ関や東京ブラックホール、つまり皇居以外の場所で起こった事やこれから起こることは何も起こってないのと同様である。この感覚は普通の日本人には理解出来ないかも知れないが、これは本当なのだ。

 

一つ笑い話がある、笑えるかどうか別にして。

 

東京のある町内会では順番に町内の道路清掃をしていた。あるとき町内会の幹事が町内の最近引っ越して来た家庭を訪問して「あ、xxさん、今週はこの通りの方が当番なんでよろしくお願いしますねー」と普通に軽く話しかけた。すると応対に出た奥さんが少しもじもじするように「あの、宅は東大なのです」

 

こーいう感覚だから東京以外で何が起ころうと全く気にしてない、とにかく先輩が決定した原発政策を絶対正義として国民の意見を無視して突っ走るのだ。

 

今回は原発が吹っ飛んだ事で日本中の原発が停止して代替エネルギーとして石油やガスを外国から購入することで円安も重なり電気代は値上がりして輸入赤字になった。

 

ところが政府は賢いもので、エネルギー輸入の為に赤字になったのを「経済成長だ、待ち望んでいた物価上昇が始まった!」などと平気で嘘を言う。給料が上がらない中での物価上昇は経済成長ではなくスタグフレーションというのだ。

 

円安で儲けるのは一部大企業のみであり多くの中小企業は電気代の値上げに大変な思いをしている。なのにそういう記事が表に出てこないのは現政権がいかに上手くマスコミを制御しているかよく分かるって事だ。

 

ところがほんとに国家財政が赤字になってしまえば経済が衰退してしまうので政府は原発再開に向けて突き進むことになる。そこで再開する理由として「国家財政が赤字である」と主張する。おいおい、都合の良い時は経済成長とか物価上昇とか言っておいてつごうの悪い時は全く同じ原因をもって財政健全化となる。

 

全く、食えない狸とはこの事である。

 

でもって官僚が作ったシナリオを政府の役人が読み上げて世論が原発反対とか、あれ、何か話が違うくない?って主張すると真面目な顔をして「何故このような事が分からぬか?国家貿易が赤字なのだ、原発再稼働しかないではないか、全く愚民だのう」とのたまう。

 

おいおい、愚民が理解できないなんて、その愚民を作ったのは政府でしょ。俺たち東大卒だけが知ってれば良い、下々はバカのままでよい、お前らは町内会で掃除しておけ、俺たちは霞ヶ関に座って日本全体の掃除をするのだって決めたのはあんたらでしょ。

 

それなのに今更愚民に対して正確で正しい判断を求めるってのは自縄自縛ですぜ。

 

勿論政府の言うことを真に受けた愚民側にも問題はある。政府は原発が吹っ飛ぶまでは原発の安全神話を振り回して愚民は何も考えずに信じこんで愚民同士が「原発とは何と安全で多くのエネルギーを得ることが出来るのだ、素晴らしい!」と褒めそやしていた。

 

挙句の果てに田舎の愚民は町内を挙げて原発誘致をして電力会社からの金でサッカー場作ってもらったり新しい原発職場で仕事を得て喜んでいた。だから愚民にも責任はある。

 

愚民でもその気になれば原発の危険性などすぐに学ぶことが出来たのに東京のど真ん中で東北の原発のエネルギーで生活しながら何の疑問も持たずにいたのだからこれは不作為の罪である。被害者面だけでは通らない。

 

けれど愚民を作り上げたのは間違いなく政府でありその事実を変えることは出来ない。



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2014年07月15日

原発と集団自衛権

滋賀県知事が集団自衛権への反発で反自民候補者が勝利したとの事。どうなんかな、岡目八目で観る限り今回の勝因は反原発を主張する前知事の支持を受けたからではないか?

 

ところが自民党、集団自衛権なら負けても格好つくけど原発だと他の選挙区の選挙民も「何だやっぱり多くの人、反対してるじゃん」って気づかれて目に見えてしまい、これでまた反原発が進むとまずいってんで急遽敗因を集団自衛権に持ってきたのではないか。

 

国会討論でも昔のように野党になんかぐにゃぐにゃして因果を含ませてあえて集団自衛権で質問させて敗因のようにさせたって雰囲気がする。

 

自民党とすれば「勝てば原発負ければ自衛権」という筋書きでいこうというのは最初からあったのかもしれない。

 

日本国民の意志など、どうでもよいのだろう。

 

ニュージーランドは原発が存在しない。それは国民全体が明確な意思を持って自然を守るという気持ちがあるからで、その中から選ばれた国民の代表、つまり政治の素人が国会議員や首相をやってるから国民の意思がそのまま政治の中枢に伝わっている。

 

ニュージーランドは南半球の小島であり農業で生計を立てている。そんなところで原発を作って万が一でも爆発したら国家崩壊である。幸運な事に水力発電で電力の半分以上を賄えており外国から石油を買って発電に使う必要もないくらい自然エネルギーが豊富である。

 

ならば何故原子力が必要かって話になって、反原発運動が1950年代から始まった。最初は静かに大人しくネヴィル・シュートの「渚にて」という小説からだ。北半球で起こった核戦争か逃れてきた潜水艦がオーストラリアに辿り着くが翌年は核の死の灰がやってくるという、英国的くらーい筋書きである。原発批判をする人々なら当時の反原発の空気や反原発の知識を学ぶために是非ともご一読どうぞ。

 

次は1980年代、フランスがムルロア環礁で行った核実験。安全って言うならノルマンディ沖でやれよって話だがそれを無視して実行しようとしたフランス政府に対してキーウィは虹の戦士号という船をムルロア環礁の核実験地点の真下に持って行って強行停止させた。

 

これに頭に来たフランス政府は特殊部隊をオークランドに送り込み港に停泊していた虹の戦士号を爆発して沈没させた。これ以来ニュージーランドはフランスの正式謝罪があるまで外交を停止した。

 

実は米国に対しても同様だった。1951年以来NZは豪州と米国と安全保障条約(ANZUS)を結んでおり三カ国で安保やってたのだが1985年に核搭載軍艦が核持ってるかどうかはっきりしないまま「おい、入れさせろよ」NZ側が「駄目だよ、持ってるかどうかはっきりしろよ、持ってないならOKだ」と言ったところ返事なし。そこで追い出した。

 

これで米国との外交が約6年、切れた。当時のNZ政府は世界の大国である米国との「縁の切れ目」に心労もあっただろうが結果的に国民の評価を受けて「なんだー、やって見てよかったじゃんか、やっぱ寄らば大樹の陰よりも足元の国民の信を得る方が正解じゃんかー」って気づいたのだ。これ以降NZの反原発政策は確定する。

 

これらの事件以降もNZは原発を受け入れず自然を大事にして不便でありインフラもぼろっちいが、それでもフクシマのようにある日突然今まで住み慣れた街を追い出されるリスクを回避したのだ。

 

ただしこの国、集団自衛権に関しては積極的だ。国連のOKさえあれば常にキーウィ兵隊を世界中に送り込み世界平和の為に戦っている。東ティモール、アフガニスタン、イラク、毎年10名前後のキーウィ兵士が他国の平和の為に戦死しているが、それは平和を維持する当然の費用だと考えている。

 

「世の中に無料の昼飯(フリーランチ)はない」ってのが英語の言い回しにあるが、まさにそうだ。キーウィは自国の若者の命を捧げて世界の平和維持をすることでひいては自国の平和を守ってきた。

 

世の中に甘い話はない、平和には圧倒的なお金(経済力)または戦闘力(軍隊)が必要であり、だからこそ相手がびびって攻め込めない状況を作ることが基本である。その意味で日本は今まで金で片付けてきたがこれからは人命も差し出すぞって事だ。

 

これは一種正論である。集団自衛権なんて難しい事言わなくても、例えば毎日同じバスに乗って学校に通ってる同級生の女の子が後から乗って来た愚連隊に犯されそうになって、「あ、ぼくは犯されてませんから、そちら、どうぞ」なんて言うか?

 

平和を無料と思ってるのは馬鹿であり無料ではないと知ってながら無料みたいな顔をしてる社民党は確信犯的売国奴である。ただまあ本人が隣国から袖の下を貰ってたりホストか何かのハニートラップ喰らってたらどうしようもない。そのような政治家は政治の世界から退場願うだけである。

 

その意味で安倍首相の訴える抑止力は間違っていない。ただこれは使い方を間違うとすぐに鉄砲玉になり余計な戦争を起こすことも事実である。だから馬鹿に包丁を持たせちゃいけないって話なのだ。

 

本当に抑止力という名前の刃物は危険であるが、それは原発を持たないNZでさえ集団自衛権を理解して実行しているって現実を理解して欲しい。



tom_eastwind at 17:09|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月14日

ジハード

昨日の夜のニュース特集ではイスラムに回収した21歳のマオリかアイランダーギャングが取り上げられてた。

 

ちっちゃな頃から悪ガキで15でギャングに仲間入り、南オークランドのギャングの根城で麻薬マリファナコカイン売りまくりギャング同士の抗争に明け暮れ警察にマークされた若者が本人は病気を機会にというがある日突然モスリム集会に参加することでイスラムに改宗した。

 

この集会は過激なものであり中東に行きジハードに参加しろという内容でありNZ政府SIS(諜報部)は集会を禁止してそれ以降は近くのガレージを使って布教活動をしてた。

 

21歳のギャングはそこで以前の仲間から離れてモスリムの戦士としてシリアあたりに飛び立とうとしていたところをオークランド空港で逮捕されて旅券を取り上げられた。

 

このような事はニュースにならないけれど最近よく起こってるようで、他にも多くのモスリムがニュージーランド国家の危機を管理するために旅券回収されている。

 

それはオーストラリアでも同様であるが、ぼくはこのあたり戦争に行こうとするモスリムの発想が分からない。

 

あなた達は中東から逃れてやってきた。NZ政府は受け入れた。それがまたNZで仲間を集めて中東に戦いに行くのなら、NZの国籍を捨てて二度とNZに帰ってくるなと言いたい。

 

そんな、相手の人道主義で助けてもらって相手の土地に住まわせてもらい、そこで武器と兵隊を集めるなんて軒を借りて母屋にテロしかけるようなもんでしょ。

 

そんな事なら最初から中東で勝手に戦争しておけ、世の中はお前だけのもんじゃねえんだぞって感じだ。

 

日本はまだこういうのは少ないのだろうが、それでも今後は日本国内のモスリムがテロ支援活動を行い、今後は中国スパイよりもモスリムの方がずっと危険分子と見られる可能性が高い。

 

何故なら中国スパイの場合は目的が明確で、中国だってやり過ぎると隣国同士で戦争になるしお互いに損をする。ところがモスリムの場合は日本と直接利害がないから通過地点として日本をスパイ拠点として使い金を集め武器を仕入れて安全な日本から中東に戦いに出てまた日本に戻るという事があり得る。そこで日本を舞台としたテロリスト同士の戦いが起こってもおかしくない。

 

1970年代は日本人学生同士が世間の目を無視して殺しあった。東大学内でも白昼にゲバ棒での殺し合いがあった。

 

ゲバ棒程度のテロなら良いがこれがムスリムは爆弾テロである。中東関連の国際会議で爆弾仕掛けられたら今の日本で止める技術はない。

 

ニュージーランドは平和な国であるが元々は大英帝国の一員でありイングランドとアイルランドの殺し合いは100年続いた。だからその気になれば戦闘能力はある。

 

今回のモスリム事件はその戦闘能力を見せ始めたと言える。この国いって一旦政策が動くとほんとに数ヶ月で一気に変化する。

 

今回のニュース特集は一般キーウィ国民に対するアンケート調査のようなものだろう、さあ君らどう思う?である。

 

ガキの頃からギャングで抗争や麻薬を扱い次はモスリムのジハード戦士かよ、甘やかしてたらそこまでやるかい、いい加減にしてくれってのが国民の総意ではないだろうか。



tom_eastwind at 22:08|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月13日

角を矯めて牛を殺す

日本の国税局が超富裕層の国際投資に関する専門チームを作ったとのこと。この人達、どこまで物事を分かってないのか?国民が納税したくなる国を作ってから徴税を考えるべきだろう。

 

その超富裕層は今まで散々税金を払ってる。所得税50%、相続税50%(どっちも古い話、これからは55%です)、つまり100万円稼ぐためにリスク取って突っ込んだカネと死ぬほど働いてそれでやっと成功して(この時点で成功確率は2割以下)100万円が手元に入ったと思ったら確定申告で50万円取られて、その金を子供に残そうと思ったら25万円取られて、子供に残せたお金は25万円。

 

おいおい、おりゃリスク取ったんだぜ、それで政府は一体どんなリスクを取って国家運営をしているのか?やりたい放題好き勝手な政治やって損したらすぐ国民に「財政状態が良くないので増税します」でしょ。何もリスク取ってないよね。何かあったら国民に責任取らせてるよね、政府のリスクないよね。結局最後に責任取るのは国民じゃん。

 

太平洋戦争の時と同じだよ、戦争決めたのは自分たち政府で戦地に行ったのは国民で、何だか亡霊が文句言うよ。お前らが勝手に決めて俺たちに責任取らせて戦地に送るって、俺たちはビルマやニューギニアで餓死したけどね、そりゃ違うんじゃねーか?

 

戦後の昔、国民からかっぱらった厚生年金だって勝手に箱物作ってお手盛りだし、消費税だってどこに持ってくんだかさっぱり分からないまま医療費は削減され老齢年金は削減され、おいおい、おれの払った税金どこにいったんだよって話だ。

 

75%持ってく理由を教えてくれよ。税金取るならその使い道をはっきりさせろよ。理屈が通れば払うよ、けど、何の説明もないっておかしくないか?

 

医療、社会保障、教育、治安、色々あるだろうけどさ、使い方を曖昧にしつつ税金取るときだけ厳しくなんて、そんな「取立明瞭配分不明瞭」なんて理屈がお天道様の下で通るもんじゃねーよ。

 

公務員とは名前の通り公務、おおやけの為に服務する連中であり、いいたかないけど人民のサービスマン、つまり毎週道路沿いにやって来て住宅のゴミを処理する人々である。

 

そのゴミ屋が何を偉そうに「金出せ!」だと!その為にチーム作るだと?そのスタッフの給料は税金だろうが!。

 

結局このあたりに日本政府の本質がある。

 

全ては一握りの支配層が考えて日本を創る。一握り、つまり東大法学部の連中以外は生殖器であり労働者を産み出しそいつが大きくなったらそこから税金など名目を作って金を搾り取り可処分所得ギリギリで生活させて結婚させてまた生殖器にさせて労働者の卵を産む。

 

いつもお手盛りで自分の好きなことばかりやって最後は天下り、それでいて民間でリスクを取ってる経営者相手に好き勝手に税金かけてる。

 

そりゃーないでしょ、もう少し国民の事考えてきちんとした政治しなきゃ、そのうち真面目な日本人は皆外国に移住して外国で日本人らしくまじめに働いて納税して楽しい未来のある生活送るよ。

 

日本に残るのはBC級市民、何も創造出来ず生産性は低く失業者は増えて生活保護受給者が増えてそのうち政府の財産たって使いきっちまうよ、それでいいのかって事だ。



tom_eastwind at 13:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月09日

新日本人社会

僕の書き殴りブログでも読んで頂ける方がいるようで有難い。クリーニング屋の惨状を書いたらすぐに「近いうちにニュージーランドに行く予定です、クリーニング師です」とコメントを頂いた。

 

千里の道も一歩から?一里から?どっちでも良いが5万人社会たっていきなりオークランド港に大型客船が到着して5万人が降りてくるわけではない。毎日数十人とか少しづつ日本から飛行機に乗ってやって来て、それが現地で永住権を取得して現地に根を据えて子供が小学校に通い、いつの間にか自宅にかかってくる電話はお母さんの代わりに子供が取るようになる。

 

この繰り返しが次第に積もり積もって現在は約15千人の日本人がニュージーランドで生活をするようになった。

 

そう言えば1973年に発表された小松左京のSF大作「日本沈没」では沈みゆく日本から少しでも多くの日本人を脱出させようと日本政府が世界中に人員を派遣して受け入れ要請を行う。

 

オーストラリア政府もその一つであったが1970年代初頭の豪州は実質的に白人しか移住出来ない白豪主義を取っておりいくら名誉白人の日本人でもあまりの大人数に拒否された場面が、今も頭に残っている。

 

多くの日本人が小型船や大型船、大型客船、大型貨物船に乗って日本を離れていくがそれでも多くの日本人は沈みゆく島に残されたままであった。沈みゆく島にしがみついて生きるか、船に乗ってあてのない旅に出るか。

 

今の日本はまだ沈んでおらず少なくとも安倍長期政権の下で経済がよくなってるように見える。ただこれはあくまでも「見える部分」だけであり見えない部分がどうなっているかが今の日本の問題である。

 

話は戻って15,000人というのは日本人が独立完結した日本人社会を作るにはやはり不足する。早い話住宅管理が一番分かりやすい例だ。電気工事、水回り、塀の修繕、瓦の貼り直し、台所のリフォームなど、日本人基準でやってもらいたい事はたくさんあるけど、肝心の働く側の給料が賄えるほどの仕事量がなければいけない。

 

前回も書いたけど5万人いれば、そこには日本品質のクリーニング、美味しい日本のお魚の刺し身、大工、工務店、そういった身の回りのビジネスが成立する。その為の5万人計画である。

今の日本の職種によってはビザ取得は難しい。けど少し発想を変えてみよう。例えば今30歳で奥さんが一人(これはNZでは立派なジョークです笑)。

これからの人生はまだ50年あるわけだから職歴を変えてみよう。今まで8年または12年社会人をやったのだから自分の好きなことがわかってるだろう。だから学生としてもう一度ニュージーランドの専門学校に入りなおして2年ほど通いジョブサーチングビザを取得して頑張って地元企業相手に就職活動をしてみよう。

キーウィ系の会社に就職して2年も頑張れば永住権申請は可能になる。取得出来るかどうかはその時のNZの失業率に関係するがワークビザは延長が可能である。景気が良くなるまで待ってから永住権申請をすれば良いしワークビザと永住権の条件はそれほど変わらない。

だからいきなり日本から永住権を狙うのではなく、
英語の勉強半年→専門学校2年→就職2年→永住権、という流れがスムーズだ。

永住権さえ取れれば手先の器用な日本人であるから食うには困らないし腕が良くなれば客も付くしサービス内容が日本水準を守れれば収入も増える。

当社では留学の仕事を始めてすでに16年になるが最近は殆ど移住を前提とした留学である。3〜4年程前に家族での留学移住を手配したお客様たちが英語を学び専門学校に通い卒業後に就職先を見つけ永住権を取得してちっちゃな子供も出来て今では同世代の日本人家族とちっちゃな子供と一緒にサッカーの試合を観戦して仲良し家族同士で団欒を楽しんでいる。次々と技能移民で永住権を取得して、すでに会員から外れたお客様であるが、こういうのはうちとしてもうれしい話である。

けどこれは最初の最初にどれだけきちんと永住権取得と仕事獲得の両方を見据えて計画を作ったかがすべてである。つまり3年後の就職状況と5年後の永住権取得を視野に入れて外さないように現場の実態を熟知したカウンセラーでなければ絵は描けない。単純に言われた学校を紹介して終わりではない。

大工でも調理師でも美容師でもITでも介護でもどんなコースでも良いが、とにかく学校選びってのは手段であり、永住権取得もしょせん手段、目的は家族の幸せだという事、基本軸を絶対にぶらさない事が肝要だ。

だからこそ安いからとかの理由で学校選びをしたりして3年後に「あ、そのコースでは永住権申請ポイントが不足してますよ」となるのは悲惨である。選択肢がある中で考えるのは良いが安いことだけを理由に探すのは良くない。だって自分の人生を割引するようなものだから。

話が留学にそれたが、5万人の中に入るためにはとにかく急げ、世界はますます狭くなり椅子取りゲームはますます厳しくなっているのが現状だ。 今年は説明会はもう開催しない予定であるが、8月末には東京と大阪で有料であるが個人面談を開催する予定。


 



tom_eastwind at 20:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月08日

キャンドルナイト

今使ってるマックAirの日程機能は面白くて予定表のタイトルに「夕食」って入れると時間が自動的に2000になる。と言うことは世間で夕食の約束と言えば2000なのか?ぼくは夕食と言えば1800以外に予定を入れた事がないし仲間内の夕食の場合は大体1700過ぎには店に行って一人で先に飲んでる(笑)。

 

そう言えば日本では夜の会食が8時なんてのはごく当たり前って記事を読んだ事がある。一日二時間残業が普通でそれが社会に組み込まれてて、女性スタッフでも夜8時から合コン、みたいな感じの事を書いてた。それで10分程度遅刻して「ごめんごめん、忙しくてサー」なんてかっこ付けた言い訳すると「ふん、白々しい」と味方側からブーイング(笑)!

 

ところで今日は昨日と同じくらいの冷え込みだが朝から曇り空、やばいよなーなんて思いつつ午後3時過ぎに車に乗って帰ろうとすると、曇り空が段々黒くなり、自宅に戻る頃にはポツポツ雨だったのが5時頃から物凄い勢いの土砂降りに強風、ああ、もしかしたら今日も停電かなーと思ってマッチとろうそくを用意しつつ夕食の料理を開始。

 

そして案の定夕方6時を過ぎた頃からタスマン海の水をそのままぶち撒けたのかってくらいのすんごい土砂降りになった。屋根を叩く樹の幹がすんごい音を立て、こりゃヤバイな、今晩は停電の可能性あり、これが冗談じゃないから面白い国である(笑)。

 

これが明日まで続くわけだからとりあえずパソコンとケータイの充電は出来るだけやって、ろうそくとマッチはベッドルームに持って行こう、今読んでる雑誌と一緒に。

 

読んでる雑誌ってのは日経ビジネスで「日本橋に青空を」東京ミッドタウンを作り上げた三井不動産の社長が先週の日経ビジネスのインタビューで答えていた。どうも10年以上前から発言してて当時は「バカ」と言われたそうだけど、望めば叶う。

 

歴史のある日本橋の上に高速道路を作ったのは当時としては他に手段がなかったからで本来あんな場所に架けるべきでなかったのは普通の日本人なら分かることだ。よく言うけど「言わなくても分かるよね」だ。

 

そういう「言わなくても分かる文化」ってのは日本人の寄って立つ大事な基盤でありそれが社会に共通しているから皆が助けあうことが出来る。同じ価値観と一生にわたる人間関係を保つためにお互いに嘘を言わないし何かあれば助け合う文化が出来た。

 

その、普通の日本人の感覚が日本人の中にあるからこそ良いわけなのだが、ところが最近は移民20万人なんて話が飛び出してきた。

 

日本で短期大量に移民なんか受け入れたら日本人のDNAが不可逆的に吹っ飛ぶぞ、50年単位の目先の処理で2千年にわたって持ち続けた日本のDNAを失っても良いと思ってるのだろうか?

 

移民については僕はこれが本職だし街づくりも箱作りではなく日本人作りという立場から常に考えている。だからこそ分かるし肌で理解している。またカンフル剤のような移民政策は必ず失敗すると、今までの多くの世界の歴史が表してる。

 

移民政策については、まあいいや、後日まとめて書くとして、ほんとに現場を分かってる人間が20万人とか言ってるのか?なんて思う。

 

取り敢えず昨日と今日は忙しくてあんまり呼吸する間もなくメールと面談と内部打ち合わせとやったので昼飯を食う気分にもなれず朝飯昼飯抜きで2日過ごす。そんな奴が何を日本人の夕食時間が夜の8時でどうこう言うかである(苦笑)・

 

日本が移民を短期間に大量に受け入れるのは本当に止めた方が良い。現場を知れと思う。そりゃ人口減少で経済的影響って理屈は分かるが、そりゃ間違った理屈だ。

 

例えばクイーンズタウンは素晴らしい観光地である。自然が素晴らしいからだ。じゃもっと客を取れるようにするためにって空港の滑走路を延長してカワラウ川をせき止めるか?湖の真ん前に40階建てのホテルをどかどかと建てるか?クイーンズタウンは自然が売り物なのに客を増やすためにその自然を壊すような事してどうする?

 

それと同じで日本民族と日本を持続させるためにって移民を短期大量に入れるんじゃ逆効果で、日本が不可逆的に壊れてしまい世界中の人々にとって魅力のない国になり移民も旅行客も来なくなる。そして残ったものは荒廃した人々の心だけってなる。

 

もうすぐ夜の8時、強風で屋根に当たった幹がごーごーと音を立てている。そっか、日本ではこの時間から夕食開始なのか、そう思いつつ僕はそろそろ皿を洗って寝室に戻る。



tom_eastwind at 18:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月07日

ニュースの裏側

今日も無茶苦茶寒くておまけに日の出が730分なのでぎりぎりまでベッドの中でごろごろする。とは言っても朝の3時過ぎには一度起きて寝る時にスイッチを切ってたオイルヒーター(4本)のスイッチを入れておくので730分に部屋はいくらか暖まっている。

 

朝から雨が降ってるし風は冷たいしで車のヒーター効かせて家を出たのだが同じ頃に同じ街でもっと寒い思いをしているのが安倍首相だったろう。

 

今日はオークランドの総督官邸でジョン・キー首相と首脳会談だが、暑い日本から来たら「何じゃこりゃ!おい領事館、ホッカイロか何か買ってこい!」と言われて領事館員がシティのジャパンマートに飛び込む姿が想像出来る(笑)。

 

首脳会談では安倍首相が集団的安全保障、集団的自衛権についてジョン・キー首相に説明し理解と協力を得たとの日本でのニュースもあるが、地元オークランドの夜の6時のニュースTVONEでレアに焼いたステーキ食いながら観ていると集団的自衛権については殆どってかほぼ触れられておらず。

 

むしろ安倍首相がラグビーに関する提案をしたりオークランドの日本人の子どもたちとの交流とか捕鯨問題についてはお互いに「話し合いでいこうね」的な雰囲気が強調されてる。

 

勿論TVONEが編集するので彼らのやりたい放題であるが、それでも安倍首相がオークランドを出てすぐクライストチャーチに向かい2011年の地震で亡くなった日本人学生の供養をしたのは良かった。

 

夕方のフライトでオーストラリアに向かった安倍首相だけど、こりゃ10分単位のスケジュール調整で、オークランド領事館の皆さんお疲れ様って感じだ。

 

けど7時のニュース特集では安倍首相ネタは殆ど取り上げられず、このあたりTVONEの本音を感じる。つまり5日間?の旅のうち殆どをオーストラリアで過ごしニュージーランドはあくまで「そこまで来たからさ」ってのが見え見えで、首脳同士の夕食もせずに日帰り出張のようなレベルではニュースネタにしたくもないだろう。

 

テレビではラグビー練習中の事故で亡くなったキーウィの若者の方が先にニュースになり英国風の十分皮肉の効いた「ニュース」になってた(苦笑)。

 

安倍首相としては実績作りに一生懸命でありその成果は少しづつ出てきてる。ただそれも国民からすれば坊主憎けりゃ袈裟まで憎い的に、安倍首相が一つだけ自分の気に入らない事やったら他のすべての政策まで反対するってのは良くない。是々非々で考えるべきだろう。

 

ただ、本当にギャンブルだなー、偽薬効果がバレるのが先か偽薬が本当に効果を出すのか、まさにぎりぎりだよなーって思う。大変だけど、それが彼の選んだ道だ、がんがれ!である。個人的に安倍さんは嫌いではないのだ。

 

しかしあんまり彼の事を考えてるヒマもない、今日も朝から3件アポが入っており朝ミーティング終わらせてすぐに会計事務所、8月末の日本での投資家向け説明会の詳細の打ち合わせを行いオフィスに戻ってまとめ。当然昼飯抜き。

 

その後はまた弁護士事務所でビザに難航している顧客のデータを前に移民局とどう交渉するか弁護士と戦略調整、その後またオフィスに戻りスタッフと8月の説明会の詳細詰めたり今週オークランド訪問されるお客様3組のアテンド内容の詰めとかで、段々過呼吸になる(苦笑)。

 

夕方になって自宅に戻り、やっとゆっくり今日はじめての食事をしながら安倍首相の行動をテレビで観ることが出来たが、何か日本の新聞が書いてるのとは随分ずれてるなーって感じ。

 

多分こういうのって、日本のメディアが日本語で書いた日本向けの記事ってのはあくまでもメディアや日本政府に都合よく書かれたわけで、NZから見れば違う評価があるのが当然だ。だからどっちが正解ってのは当事者ではない民間人には分からない、まさに藪の中だ。

 

けど少なくともそうなると僕らとしては個人レベルで情報武装する必要があるわけで、日本語の新聞が何かニュースを発表したからって言ってその内容をそのまま信じて反応するのはやばいっしょ。かと言って英語のニュースだけ見て判断するのもだめ。その真中辺りに視点を置く必要がある。

 

あ、今日は七夕だ!今晩寝たらまた明日が来る。冬は寒いし暗いけど、11月になれば夏が来る。1年近くかかえてた案件の一つが少し先が見えてきた、牽牛も織姫も、さあやるぞ。



tom_eastwind at 20:38|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月06日

誰が為に移住する?

ここ数日の冷え込みはきつく、とは言っても10度前後なので南島や日本北部の雪が降るような街に比べればずっと暖かいのだけど日頃暖かい天気に慣れていると突然の寒さにicebreakerで買った冬山登山用のwarmerを上下に着込む、ドテラか(笑)。

 

日曜日の午前中はfarroで食料品の買い出し。オークランドもどんどん街の景色が変わっていく。街が北へ北へと広がり沿線には高給住宅街が広がっていく。

 

変わらないのはオークランド南部空港辺りの草ぼうぼうで薄汚れて泥棒が泥棒の家に押し入り道を歩く物体は朝から酒か麻薬でふらふらしてショッピングセンターの駐車場では車に乗って最初にすることがドアロックという案内が出てる地域だ。

 

ほんとに移民政策ってのは難しい。ニュージーランドが豊かだった1950年代に労働力として南洋から集まってきたアイランダーは移民としてオークランド南部にやって来て全く働かずいきなり政府の補助で住宅に入りそのまま居着いて政府の失業手当をもらい親子二代生涯失業手当だけで飯を食う!なんて大胆な事をやってのける。

 

もう脳みその構造がぼくら日本人移民とは全く違うとしか言いようがないが、そういう移民が住み着いてるのが南部で、よく働き納税して家族のために日曜日に海の見える自宅で友達呼んでバーベキューするのが北部に住む人々だ。

 

けどそのような働き者が住む街の人々でも先祖を辿ればどこかの時点で移民であった。

 

ニュージーランドの歴史は移民の歴史だ。最初は1200年頃にマオリが移住して来てそれから1700年代後半から1800年代初頭に英国系白人が移住して来て、次にやって来たのが1870年代の東欧からの移民だ。

 

苗字の後ろに何とかスキーとか何とかハウスとか何とかストラムとかが付く人々は勿論英語が出来ないが、英国系白人が最も苦手とした真っ黒な森林を切り開いて木材は英国に送って家具にして開けた土地に鉄道を通しニュージーランドのインフラ整備に大きな役目を果たした。

 

では何故1800年代後半に東欧から多くの移民がこんな南太平洋の小島に来たのか?それは当時の東欧の歴史を見ればひと目で分かるが、当時の東欧では多くの小国が戦争を繰り返し田畑は焼かれ子供は戦争に徴兵され家は壊され、いかに自分の住んでる土地に愛着があっても生活出来る状態ではなかった。

 

そんな時にニュージーランドという聴いたこともない島から移民募集の知らせがあった。「今来れば誰でも1エーカーの土地を無償で差し上げますよ、あなたの労働力に期待してます!」そんなフライヤーが撒かれて、生活に苦しむ人々は指定された北海沿いの港まで荷車を引っ張っていき港で荷車を売り、希望の船に乗って100日かけてニュージーランドにやって来た。

 

船がオークランド港に到着すると中から着たきりの移民家族が降りてきて現在のフェリービルディングで入国手続を行いNZ政府支給の金をもらい家族でクイーンストリートを上がり当時バルカンレーンにあった3階建ての古いホテルに泊りホテル代と銃や新しい荷車を買う金を(当時はまだNZ通貨がなく英国通貨を使用していた)支払い、ボンベイヒルを越えてワイカト平野に下って行った。

 

ところが数日かけて辿り着いた土地は、荒れ果てた原生林であり地面は湿地帯で人の住める場所ではなかった。騙された!そう思った移民も多かったのは当時の手紙を見るとよく分かる。

 

しかし彼らは働きに働き巨木を切り倒し湿地帯を灌漑し緑の農場に作り変えて作物を植えて何とか生活出来るようになった。

 

それでも英国系植民からの侮蔑的扱いは常にあり英語が出来ないだけで給料は低く作物は買い叩かれ移民初代の苦労はまさに明治から昭和にかけてハワイや南米に移住した日本人と同様であった。

 

それでも1900年のボーア戦争の頃には東欧白人も英国系白人も子供の世代になってたからお互いに学校で机を並べて英語で話し英語で書き一緒に銃を持って南アフリカに戦争に行き親友になった。ちなみにこの時期、清朝の中国系移民の子どもたちもボーア戦争に参加している。

 

ボーア戦争あたりを境にしてキーウィという国民意識が芽生え始めたのも事実だ。それまでの民族ごとの差別ではなく同じ戦う仲間としてニュージーランドという国を成長させようって事になり、これがその後のマッセイ首相による農業近代化に繋がる。

 

ちなみに一番最初に移住して来たマオリは血筋としては1950年代にやって来たアイランダーと同類であり食べ物があるかぎり働かず納税の意味が理解出来ず常に隣村と戦争しては相手の死体の内蔵や脳みそを食い栄養を蓄えて生活をしていた。その末裔が多く住むのがオークランド南部と西部である。

 

マオリは今でも「ここは誇り高い俺たちマオリの国だ、お前らは出てけ!」と言うが本音は金が欲しいだけだ。白人に出て行かれてほんとうに困るのはマオリである。その点日本でも似たようなジモティが多いが(苦笑)。

 

俺たちの国と主張しつつ自分の土地を白人に切り売りしたのは誰かなー(笑)?昨日のニュースではマオリキング(王様)の息子が商店で強盗したり酒を飲んでの喧嘩や麻薬やら山ほどの罪状で起訴されてるのをやってたが、彼らは未だ持って所有とか私有物とか契約という概念が理解できていない。

 

マオリはもともと原始共産制度であったので1800年代ならまだ分かるが今は既に21世紀であり彼らも学校で学び自分のどれが私有物か分かっている。だから自分のモノを取られそうになると私有権を訴えて怒るけど他人の物を盗む時は相手の私有権など全然気にしない。

 

「俺のものは俺のもの、お前のものは俺のもの」と原始共産主義の共用と資本主義の私有の使い分けを学んだマオリのおかげでマウント・イーデン刑務所はいつもマオリやアイランダーで満室である(苦笑)。

 

まあいいや、マオリの問題よりも僕ら日本人の問題である。

 

僕ら日本人は真面目に良く働く。子どもの教育にも熱心である。アジア人は一般的に教育熱心であるし、特に中韓家庭では日本人よりも教育熱心で、他人であるこっちが見てても子供が可哀想になるくらい徹底的に勉強詰めである。

 

1990年代からアジア人が少しづつニュージーランドに移住するようになってきた。日本人も同様で当時独身で移住して来た人々の子供が大学を卒業してニュージーランドビジネス社会にデビューするようになっている。

 

僕が1980年代後半から直接知っている日本人夫婦など、子供三人がすでにオークランドデビューしてすっかり日系キーウィとして生活している。

 

あの頃は大変だったなー、なんて思い出しもするけど、ほんと、移民の第一世代の大変さってのは、経験した事のない人に説明のしようがないけど、本当に苦しい。

 

言葉は出来ないカネはない、永住権はなかなか取れない、文化習慣は違う、ジョークを聴いてもどこで笑っていいか分からない、とにかく分からない事だらけの中で子供が生まれて学校に通いだし、その間もおやじは朝から晩まで働き通しだ、そうしないと食っていけないのだから。

 

朝から夜まで仕事ったって、それで食えりゃいいけど食えなきゃどうする、もう一つ掛け持ちのバイトを増やすしかない。それも職場に行けば英語が出来ない苦労を苦く噛み締めながら顔はいつも笑顔でいないとこんなちっちゃな社会ではすぐに仕事を失う。

 

子どもと朝ごはんなんて食ってるヒマはない、朝の4時に起きて空港に行き夜の9時過ぎに仕事を終わらせて家に帰り夜中1時過ぎにやっと次の企画書書き終えてベッドに入り3時間もすればまた起きて空港行きだ。

 

誰もが移民初代では苦労をしている。最初に移住してきたマオリだって疫病や隣の部落との戦いがあった。英国移民だって森林開発で苦労した。東欧移民は差別に悩まされつつ彼らの生活基盤を築いた。1990年代にやって来たアジア人移民も差別や低賃金に悩まされつつ21世紀を迎えて子どもたちがやっとアジアンキーウィとして社会に巣立つようになった。

 

たぶんこうやって少しづつ世界中の人々が一つになっていくのかな、けどとにかく言えること、移住初代の人々はとにかく生活が大変で苦労するよ、長い苦労の先にあるのが何なのか、人によって答は違うと思うけど、自分の移住の目的を、本当に明確に意識して道を作らないといけない。

 

誰もあなたの道を作ってはくれないし周囲と同じことをしてれば良いなんて状況じゃない、自分のことは自分でするしかない。

 

何か思わず長い文章になったけど、移住は結局自分の為にするんだし、よほど腹をくくってかからないと、生半可では移民一世の苦労は耐えられないよって事だけ伝えたかった日曜日の午後でした。それにしても、寒い・・・(苦笑)。



tom_eastwind at 16:05|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月05日

バンド

久しぶりに福岡に戻り高校時代のバンド仲間と飲む。一人は今も日本中を回り、時には船の中で、時にはライブハウス、時には酒屋でライブをやって自分のCDを売ったりしている。

 

福岡発祥のピエトロでパスタを注文して皆でワイワイやってると、そこにふらっと飛鳥が入ってきた。皆がいつものように「おう飛鳥、座れよ」と声をかける。飛鳥も少し弱い声で「おお、ひ、久しぶり・・・」

 

おれが「よっしゃ、何か飲もうよ、ウイスキー!」と言うと「のっかりー」ってのがすぐ出て来る。

 

仲間の一人が
「飛鳥、お前も飲めよー」というと飛鳥は恥ずかしそうに

「ま、まだいいよ、ちょっとやめとく、まだお日様が高いしな・・・」

「何だよ、けど後になって俺が飲んでる酒、ちょっとくれなんて言ってもあげないぞ」

 

そんな冗談を気遣いと誰もが分かってても誰もそれ以上傷に触らずにほっておく、それが精一杯の気遣い。

 

それから皆でウイスキーを飲みつつまた昔の話に戻る。

 

ウイスキーって歌がある。

“あの人の嘘と 私の本当が 分からなくなって 逃げてしまったの”

“今こうやって一人 飲んでるウイスキーが”

福岡の大学で古い昔に歌われてたブルースだ。

 

今も音楽やってる奴もいれば「こいつらにはかなわん」と思ってとっとと趣味だけにした奴もいるし、中には本当に大あてした先輩もたくさんいる。

 

「心の旅」をひっさげて上京したチューリップは財津和夫が率いて途中何度もメンバーを変えながら日本の「あの時代」に名前を刻んだ。

 

大分の田舎から出てきた南こうせつとかぐや姫は東京の食えない苦しい生活の中で「神田川」がヒットしてその後は同世代の下宿生活などをテーマにしたり多くのファンを集めバンド解散後も伊勢正三が作った「なごり雪」などは今も歌い継がれる名曲である。

 

長渕剛などは語る必要もなく今も現役のギターマンだ。

 

当時はポプコンで日本各地から多くの若者が集まり歌を競った。中島みゆき、谷山浩子、毎年彗星が現れてはそのまま星になって何十年も夜空を輝かせてた。

 

注文したスパゲティ・ミートソースが届く。歌子がお皿を取ろうとしてバランスを崩してソースがテーブルにこぼれた。みなはすぐにティッシュやおしぼりを持ちだして拭こうとする中、飛鳥は店員に「何やってんだよ、早く拭けよ!」と怒鳴る。

 

思わず白ける周囲。

 

テーブルを片付け終わりウイスキー飲みつつおれが「おい飛鳥、さっきの違うんじゃねえ?こっちの間違いだろ、こっちで片付ける話だろ、なに店員さんに文句言ってんだよ」

 

飛鳥は少し分からない顔になり「え?・・」

 

「あのさ、俺たち皆、ガキの頃から歌うの好きだったよな、それがカネになった奴もいれば趣味で終わった奴もいる、けど誰も歌を好きだったよな。お前だって福岡の自分の大学の学園祭で歌えて同級生が拍手したの、覚えてるよな。あんときお前だってあいてる時間にバイトで焼き鳥焼いてたよな・・・。あの頃が一番楽しくなかったかい?いつから自分の失敗を他人に押し付けるようになったんだ?」

 

言われた飛鳥も昔を思い出すような顔になり、思わず微笑んで「ごめん、そうだよなー、あの頃は楽しかったよなー」とつぶやく。

 

「俺たち、カネのために歌ってなかった、けどカネになれば食える、そんな気持ちもあったから東京でバイトの掛け持ちも出来たよな。けど目的は歌でカネは手段だった、そうだよな」

 

そのうち歌子も話し始めた。「ねえ飛鳥、酒飲めばいいじゃん、これこの国じゃ合法なんだからさ・・・。ウイスキーも美味しいよ、警察に見られても堂々と飲めるしさ。そりゃヤクも面白いんだろうけど、非合法のものに手を出してまで歌いたい?あたしたちさ、歌いたいから歌ってるんだよね、食えるだけのカネが出来たらそれ以上無理せずに九州の田舎に戻ってどっか海の見える古い家買ってそこでギター弾いてればいいじゃんか、それで時々ライブハウスで歌ったりスタジオでCD作ったりすれば十分でしょ・・・」

 

飛鳥は少しづつ語り始める。「そ、そりゃ分かってるさ、けど自分が心構えが出来る前に周りにチヤホヤされてそれがどんどん止められなくなって次第に“かっこいい歌を出し続けなきゃ”って気持ちになって、それがストレスになってさ・・・言い訳、だよな」

 

ガキの頃からの仲間はそれ以上なにも言わずウイスキーグラスの底を見つめつつ昔の記憶を仲間と思い出す、飛鳥が飛鳥だった頃の事を思い出してもらいたいから。

 

今朝の夢でした(笑)。ほんと、ぼくの夢はいつも変です(苦笑)



tom_eastwind at 09:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月04日

9月総選挙と移民政策

オークランドに戻ってみるとたった10日間なのに随分不在だったような感じがする。それはやはり去年から続くビザ、特にここ2ヶ月ですべてのビザで問題がものすごく早い勢いで動いてるからだろう。

 

間もなく総選挙で選挙対策として労働党が移民制限を打ち出した。年間純増数を5千人から15千人にと主張している。これは急増する中国人移民がカネにあかせて不動産を買いまくり住宅価格が急上昇したからだと言われている。

 

現在は年間5万人程度の移民を受け入れているがそれは海外転出が約34万人あるからだ。転出先はオーストラリアが最も多くシドニーの人口400万人のうち40万人がキーウィだと言われている。

 

ジョン・キー首相は移民受け入れであるがそれでも総選挙まではあまり声を大にして主張することは選挙政策上好ましくない。

 

そのせいだろう、ビザの発給が急激に厳しくなった。起業家ビザ部門は3月のルール変更で明確になったが今まで取りやすかったワークビザでさえ移民局が突然今までになかったような難癖を付けてきたり同じことを何度も質問してきたり申請後いくら待っても返事がなくて弁護士を通じて質問したら担当者が決まってないとか何度も質問するなって状態。

 

ビザは期限付きのワークビザと無期限の永住権があるが、その両方同時に締め付けが来るなんてぼくの経験する限り初めてだ。去年は起業家ビザに意識を取られてワークビザはあまり気にしてなかった。

 

だが「たかがワークビザ」でここまで厳しくなったのは、

1・経済は非常に活性化しているが世の中の流れについてこれない浮浪者(自己責任なのだけど)が増えたため失業率がなかなか下がらない。

2・ジョンバンクス議員ともう一人の議員がドイツ移民や中国移民から選挙用の裏金や接待を受けた事が立て続けに発覚して国民が移民に対して気分的に嫌になっている。

3・ここ2年くらいでやって来た中国人のあまりの質の低さに中国人に対して拒否反応が出ている。

などなど色々あるが、何せちっちゃな国家なので変化する時はほんとに12ヶ月でそれまでの空気がすぐにガラッと変わる。

 

古い話であるが日本人アナウンサーが子供を産むためだけにクライストチャーチに渡航して国の保険で出産しようとしたら流産した。子供を生む理由はそれまでニュージーランドは出生地主義だったからだ。それだけなら良かったのだがこのアナウンサー、何と流産したことを医師の医療過誤だと裁判所に訴えでたのだ。

 

これには国民も呆れた。人の税金使った挙句に本来の目的外で出産しようとして挙句に裁判だろ!バカヤローって話でその翌月の国会で約100年続いた出生地主義を止めた。

 

それほどにこの国はすぐに法律を変えるし市民の反応はそのまま政府の政策に現れる。

 

だから今は様々な原因が重なってすべてのビザに厳しくなっている。この流れは間違いなく9月の総選挙まで続く。9月までは移民局も牛歩作戦、仕事をのろのろとやって出来るだけ発給数を控えて選挙のネタにされないようにって事だろう。

 

ただ同時に国民党(支持率50%)も労働党(支持率30%)も移民が常に流入し続けることが必要なのは腹の中では分かっている。400万人キーウィだけでは市場も広がらず仕事も増えず働く職業も限定されて世界の中で幸福度上位を維持することは出来ない。

 

それは移民局にしても同様で、世界中から投資家には集まってもらいたい。しかし今は動けない、ここで正論ぶってたらマスコミや反対政党にうまく利用されて選挙対策の生贄にされるだけだ、なのでここは暫く死んだふりしてようって事だ。

 

実際ぼくの次の日本出張はまさに今各メンバーが大車輪でそれぞれの仕事をこなしつつ8月末の投資家向け説明会に向けて動いている。今回は東京のNZ大使館や銀行、NZからは移民局、弁護士事務所、会計事務所などが参加しての投資移住セミナーとなる。政府の本音はこちらなのだ。

 

がしかしクイーンストリートの道端に薄汚いボロ布をまとって朝から酔っ払って転がってる“モノ”も「人間」という名称で呼ばれているために選挙権がある。政府の生活保護を受けて生まれて一度も働かず他人の物をかっぱらいそれを犯罪と理解しない連中にも選挙権がある。

 

これが民主主義なのだから仕方ないって話だけど、個人的に考えれば日本から来て真面目に働こうとしている人々の方が道端で転がってる乞食や泥棒よりもよほどこの国に貢献すると思うのだけど、そんな事を今言っても問題は解決しない。

 

日本から戻ってきてまだたった2日だけどすでに凄い勢いでビザの大波にぶつかってる。だがとにかく今受けている案件をすべて9月まで乗り切り次につなげていくしかない。

 

それでも片方では少しづつはビザが取れ始めているのも事実だ。今日もレストラン部門で申請していたワークビザが結局2ヶ月かからずに発給されたし永住権取得、起業家ビザ発給など動いてはいる。中国からの申請に比較すれば相当に優遇されているのも事実だ。

 

実際日本人は現地に溶け込む速度も貢献度も高いし何より犯罪を犯さない(飲酒運転はよくあるが、あ、あれは犯罪ではない(苦笑)。道路上に仕掛けたネズミ捕りでのスピード違反などありゃ製作原価を考えれば一回作っただけで何百回も使えるので最高に費用対効果の良い自動納税機だ、日本人は真面目だからいつもきちんと期限内に納税するのだ、スピード違反など犯罪ではない、犯罪ってのはスピード違反のチケット受け取りながらゴミ箱に捨てる連中だ!(笑)。

 

いや勿論どちらも犯罪ですよ、やっちゃいけない(笑)、ただ日本人が一番引っ掛かりやすい犯罪はこれくらい可愛いものだって事です。

 

次の日本出張は8月末。東京と大阪でそれぞれ2回づつ開催予定。今回は上記にありますが全部で6つの組織の集まりで投資家向け説明会です。

 

詳細はまた後日ですが、出張から戻ったらすぐに総選挙です。今の勢いなら国家予算黒字化に成功したジョン・キー率いる国民党勝利ですが連立政権になる可能性もあり組んだ相手によって移民政策に変化も出てきます。

 

なのでいつも書くことですが、ビザは取れる時に取る、取ってから考える、が基本。移民政策はものすごい速度で変化するしそれが良い方向にばかり向かうばかりではない、扇風機にぶち撒けられた糞(自分に関係ない災厄)が自分にひっかからないように(とばっちりを防ぐ)するのも大事な生き残り方法です。



tom_eastwind at 14:59|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月03日

長髪?挑発?

先週オークランドで観た夜の「7時シャープニュース」の特集で長髪の問題が取り上げられてた。伝統のあるカレッジで長髪禁止規定があり、これを積極的に守らない学生がいて停学処分になった。学生の親はこれを不服として裁判を起こしてその裁判の様子が特集されてた。

 

校則に従うのは生徒の入学時の条件と主張する学校側と校則自体がそのような事を校則、じゃなかった拘束するのは時代遅れと主張する生徒の親。長髪の定義も明確ではなくこのような校則で低額処分???(・・・違うな、日本に行くとすぐに割引とか低額とかが目に入るので良くない)停学処分は行き過ぎだって主張。

 

こんな事を裁判でやるくらい平和な国だ、今も北半球のウクライナでは鉄砲撃ちまくり人が死に中東では本格的テロが連発(テロに本格ってあるのか?)して毎日何十人もが爆弾で吹き飛ばされてるのにこの国では「長髪は、悪いと思いまーす!」ってのが裁判になってる。

 

けどまあ一応考えてみると面白いかも。校則か現実か。これって長髪の問題というよりも世の中を進歩させる、又は変化させる時期の問題かなっと思った。校則が作られた時代が更に進歩すれば過去の校則を時代に合わせて訂正する必要がある。

 

例えば電子製品持ち込み禁止って校則はIpadを想定していない。今は授業でもPCを使う時代だ。携帯電話にしても昔は持ち込み禁止だったのが今では生徒連絡用の緊急ツールとなっている。

 

時代が変われば法律は変わる。暑い夏に薄着をしていても雪のふる寒い冬には暖かい服装に着替えるように。ところが人は何故か変化を嫌う。変化には常に恐怖が伴うからだ。

 

安穏とした生活に慣れてしまえば、何で今更またゼロから新しい事に挑戦しなくちゃいけないんだ、長い髪は禁止、そう決まってるからそれでいいんだ、嫌なら来るな。

 

これに対して季節は変わったと訴えたいのが長髪であろう。となれば格好良い話なのだがそこはやっぱりキーウィ、父と子がインタビュー受けてたが父親はもごもごして何言いたいか分からず子供はさらにもごもごと「ぼ、ぼく、うーん」って、切りたくないんだかどうなんだか、背景に哲学があるんだかないんだか、拍子抜けしてしまった(笑)。

 

ニュース特集を観たのが日本出発前で今日のNZ大好きニュースを見たら裁判の評決が出たようで停学は行き過ぎ、長髪禁止規定はそんな重要な決断をするほどの価値はない、だって。

 

学校だって変えてはいけないもの、変えるべきもの、価値観のぶつかる話でした。ところで偶然だけどこのような言葉をウィキで拾いました。今日のネタに良さそうなので貼っておきます。元ネタは米国のキリスト教の説教で使われはじめたとの事なのでいくら米国人でも「著作権!」なんてセコい話は神様も言わないと思うので(笑)。

 

O GOD, GIVE US

SERENITY TO ACCEPT WHAT CANNOT BE CHANGED,
COURAGE TO CHANGE WHAT SHOULD BE CHANGED,
AND WISDOM TO DISTINGUISH THE ONE FROM

THE OTHER
 

神よ、
変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。


変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。

そして、
変えることのできるものと、変えることのできないものとを識別する知恵を与えたまえ。
 



tom_eastwind at 17:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月02日

治安

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【ニューデリー時事】パキスタン軍は16日、北西部のイスラム武装勢力拠点を爆撃し、前日から始まったテロ組織掃討作戦で125人以上を殺害したと明らかにした。死者の多くは中央アジアのウズベキスタンを拠点として活動する「ウズベキスタン・イスラム運動」(IMU)のメンバーとみられる。


 一方、パキスタンの武装勢力「パキスタン・タリバン運動」(TTP)は16日、「全ての外国企業は即刻操業を中止し、国外に撤退するよう警告する。従わない場合は安全を保証しない」との声明を発表した。シャリフ政権への報復も宣言しており、全土で治安が悪化する恐れがある。


 日本貿易振興機構(JETRO)によると、国内には南部カラチを中心に、スズキやトヨタなど日系企業67社が進出している。(2014/06/16-18:01

***

 

ちょっと古い記事であるが、会社員として日本国内で定年まで真綿で首を絞められるような組織の中で生きるのがいいのか、日本国外に派遣された先の工場でAK47AKB48ではない、オートカラシニコフというロシア製の自動小銃だ)でふっ飛ばされるのがいいか、みたいな選択肢だな(苦笑)。

 

会社の命令でパキスタンに工場作ってそこで働いてる自動車産業の社員とその家族からすれば苦しい選択肢である。

 

以前日揮社員がテロで命を失ったが、日揮のような治安の悪い外国に慣れた企業でさえも標的としてロックオンされてしまえば、テロは本当に防ぎようがない。テロリストに自分が確実に目標として狙われてしまえばひたすら逃げるしかない。

 

昨日はいつもの縁担ぎで羽田空港でネクタイを一本買って横に置いてたカフスがすんごい良くて思わずついで買いした。でもってゲート近くの新しく出来たスタンド式のカウンターバーでウイスキーの水割りを注文してカネ払い、立ち飲みで一気飲みしてグラスをタンと置いてまるで角打ち、はは、楽しい♪日本は平和である。

 

羽田を出発して香港に着き、この路線でテロはないなーって思う。日本も香港もイスラム諸国に対して直接喧嘩しているわけではないし香港からオークランドも同様だ。香港空港ではラウンジでシャワーをしたり焼売食べたりわいわいと平和を楽しむ。

 

なんかな、イスラムと米国系の戦いはどうも米国がイスラムを怒らせる為にやってるとしか思えない。

 

中国の場合はとにかく領土拡大がDNAになってるからウイグル問題でドツボにハマっている。今更退くことは出来ずだからと言って攻めるにも相手の姿が見えないのだしだからと言ってウイグル人全員殺したら国際社会から非難を受ける。

 

引けば弱虫攻めれば批判、殺してしまえばテロリスト、これから中国人にとっては過激なテロが連続するぞ中国。

 

でもってウイグル人はすでにソフトターゲットを対象にテロ攻撃を実施しているわけで今後はアフガニスタンやパキスタンあたりにいるアルカイーダとか銃の扱い方や爆弾の扱い方の軍事訓練受けて本格的に中国全土でドンパチやるのだろう。

 

米国、ロシアは20世紀の初めから世界のあちこちに手を出して問題作ってる。アフガニスタンなんて1800年代の英国の侵略から始まりソビエトの1970年代の侵略、でもって遂には米国の侵略、けど結局誰もが失敗撤退している。

 

オークランドに帰る機内でフレデリック・フォーサイスがウクライナをテーマにした「悪魔の選択」を読む。とは言ってもこの本の背景は1980年代の冷戦末期、ところが21世紀の今も同じようなネタでドンパチしているんだから困ったものだ。

 

人間誰しも現在のウクライナのような治安の悪い国で生まれたいとは思わないだろうがそこは神様、天国の魂をこの世に落とす時はそれなりの試験を設定しているのから、神に向かって自分が生まれた国や今生きてる国が悪いとか讒言せずに胸に手を当てて「神様、私が悪う御座いました」と懺悔しなさい(笑)。

 

8月はまた日本、東京と大阪を周る予定。21世紀のこれからはニュージーランドの治安の良さが理解してもらえるのではないかと思っている。原子力はないしエネルギーは自前で揃えてるし水と食料は輸出出来るほどにあり、ちっちゃな国だけど自給自足出来る。羊の丸焼き食べるために他国が攻めて来るには遠すぎるし(笑)。

 

21世紀、治安って大事ですね。



tom_eastwind at 17:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年07月01日

男は女のために働く

530分の東京の空は梅雨時の晴れなので明るい。今日で仕事も終わりで、あとはオークランドに戻るだけだ。ふー、やっと今回も終わった。

 

昨晩NHKニュース特集を観てたら北朝鮮の拉致問題をやってた。うーん、これだけはどうも今いち意味不明な点がある。

 

もしぼくの家族が一人でも誘拐されたら相手が誰であれ個人的に徹底的に暴力で戦う。リーアム・ニーソンの映画「Taken」でもあったがこれは特別に個人的な事件でありすでに政府が管轄する問題ではない、何故なら政府はその管轄する権利を失っているからだ。

 

近代社会において個人は自分の財産と権利を守ってもらうために個人的に戦う権利を放棄して警察や軍隊に委任した。ところが政府がぼくの家族を守れない。ならばその時点で政府の仕事は終わりだ。あなたはなにもしないで下さい政府がやりますからって、何故ぼくが日本政府の指示に従う必要があるのか?

 

非常に簡単な理屈である。相手が約束を守らないのに何故こっちが約束を守る必要があるか?日本政府は僕らの命や財産を保障すると言った、だから僕らは個人的に戦う権利を放棄した。ところが拉致問題では僕らの家族を、個人の権利を守ってくれない。

 

ならば個人で相手の国家に乗り込んで眼の前にいる連中を殺して家族を連れ返すのが普通だろう。自分の家族を守れない国家、それって何の意味があるのか?

 

戦い方はいくつもあるだろう。けど基本は北朝鮮に乗り込む、立ち向かう相手を殺す、家族を取り返す、それが当たり前ではないか?それが出来ない国家にどんな人権を委任するのか?

 

北朝鮮との政府間交渉って、自分の家族が誘拐されてるのに何の交渉の話をするのか意味不明だ。「すいません、あの、家の家族を誘拐したのはあなたの国ですよね、もしよろしければ返してくれませんか?」とでも言うのだろうか。国家が国民の人権を守れない、その時点で国家の資格なし。

 

もし北朝鮮が誘拐したのであれば北朝鮮に戦争を仕掛けるか空爆するか武装した部隊を送り込んで人質奪還するか、いずれにしても交渉という話ではない。

 

男は女のために働く。男は家族のために働く。政府は国民の為に働く。

 

政府が国民を守れないその時点で恥ずかしくはないのか?それで何を偉そうに国民に向かって法律を守れなど言ってるのか?

 

人が生きてるって、何かを守るためではないか?



tom_eastwind at 21:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌