2014年11月

2014年11月30日

国外財産調書作成サービス開始

ぼくが「法律を守るのが大好きだ。法を守ってこそ世の秩序が保たれる!」なんて言うと周囲のスタッフが呆れたような顔で「昨日変なもん食ったんですか?」

 

どういう意味じゃ(苦笑)、ぼくは法律の大事さを知っている。だからこそ法をその精神に基いて正しく理解して実行すべきだと考えているのだ。

 

東北の人々を助ける為に導入された法律で「東北復興特別税」と言われれば東北の復興の為に使われるのだから助け合いだと思ってたら何の事はない役人が自分の懐増やすために国民から騙し取っているのだ。

 

消費税導入時は「福祉に限定した使い方~」等と言ってたが、一旦導入されれば後は役人のやりっ放し使い放題である。

 

話が違うだろ、法の精神はどこに行ったのだ?という話である。相手が法律をねじ曲げて自分たちの都合の良いようにするなら、上に政策あれば下に対策あり、こちらに有利なように法律を解釈するのみである。

 

つまりそこにある法の精神と条項は守りつつもその法が適用されない場所にいるとか適用されない条件を満たすとか、やり方はいくらでもある。

 

何故そういう事が可能か?

 

それは法律とは本来国民が自分たちの生まれ持った権利を国家の不当な侵害から守るための道具だからだ。国民を守るために作られた法律なんだから正しく運用されればそれは自然と国民を守るようになる。

 

それが現在は政府によって多くの場合悪用されている、つまり彼らが法の精神を守ってないから彼らの法解釈がおかしな噺になるのだ。

 

国民の生活を守るために増税するとか社会の治安維持をするために監視カメラをつけるとか犯罪を減らすために冤罪でも起訴するとかだ(苦笑)。

 

裁判で逆らえば徹底的に叩かれて微罪が重犯罪になりせいぜい罰金で済むような噺が懲役刑になる。あ、もちろん重罪でも無罪になるケースはある、政府関係者が犯罪を犯した場合だ(笑)。

 

で、法律を守るのが大好きなぼくは今日は法の精神を活かして日本国民に義務付けられた国外財産調書の作成サービスを企画してみたのでご案内です。

 

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さて、本年も12月を迎え、国外に5,000以上のをお持ちの方が忘れてはならない、国外調書の季がやってきます。
昨年の作成、提出状ますと、国外方法のしさもあり、かなり混乱がられたようです。
具体的には、調書告すべきは、もしくはずるを日本しなければならないとのガイドラインが税当局より出ており、これに沿う形での制度への対応は国外のに不案内な日本在住の皆にとってなものではないようです。
以上のような状を踏まえ, 当社では ニュランドへ投されている日本の居住者の方を象に、201511日以降に提出される国外調書の作成代行サビスを始することになりました。料金は11(税み)となっております。
ニュランドの投商品を熟知している当社ならではのサビスを是非ご利用ください。
尚、代行サビスの受付は、2015131日までとなっております。

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という事で国民の財産を守るのが政府の仕事であり個人の財産の捕捉をしないと守ることも出来ませんみたいな理屈だろうと思うから、みなさん申告に基いて適正な納税をしましょう(笑)。



tom_eastwind at 20:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月29日

ワイン試飲会

土曜日は真っ青な空の下、お客様のお呼ばれでご自宅でフェルトン・ロードのワイン試飲会。このワインはまるっこいまとまりの良い味でこっちが気持ちよくなる。

 

20名くらいのちっちゃな集まりだが皆が料理を一品づつ持ち寄り涼しい夏の午後を楽しむ。ほんとにAucklandの青空の天気は気持ち良いな。

 

陽の高いうちからワイン飲むなんて昭和の忙しい時代を経験した僕からすると罪を感じるが(苦笑)この国ではごく当たり前のことであり、今だに贖罪意識を感じるぼくが脳みそ昭和なことを実感する(ははは)。

 

こういうパーティって日本でやったら随分肩のこった見栄っ張りな感じになるのだろうが、Aucklandでは極普通の集まりだから参加した人も気軽にワインを飲み、人様の持ち込んだ一品お料理を楽しみ「これ、イカ刺しですか?」と思えるようなでっかいアロエの刺し身や生春巻きにソースをつけて「これってレストランの出前ですか?」って思うような料理まで楽しませてくれる。

 

皆よく知ってる気心の置けない仲間なので話はどんどん盛り上がる。そのうち大きなリビングルームで電子ピアノを弾き、次は3人組のアカペラ、そして本格的に声楽を学んだ素晴らしい歌声、だんだん興に乗ってくるとiPhoneでカラオケ本引っ張りだして皆で歌い、最後は何故か話の流れで「君が代」が自然と出てきて皆で歌った。

 

やっぱり皆、日本という生まれ育った土地、つまり故郷を大好きなのだ。

 

この場にいる人は皆日本で生まれて(一人だけは英国人)日本で育ったが地域によっては学校で「君が代」を学ばなかった人もいる。日教組の問題である。一人だけ参加してた英国人に敗戦後の日本で労働組合がどのように日本の伝統をぶっ壊したかをささっと説明してそれで「君が代」が歌えない日本人がいるのかも説明。

 

ぼくは個人的に「君が代」って歌に国家とかの思い入れはない。このうたが戦争賛美?天皇賛美?はあ?この歌って単なる古代のラブソングでしょ。20世紀で言えばチャゲ&飛鳥の「ひとり咲き」とかさだまさしの「まほろば」と同じ内容だ。

 

何で恋唄に政治を持ち込むのか?まるで中国共産党が文化大革命起こした時のような「むりっこダメッっしょ」みたいな、もう木に竹を接ぐようなバカ話である。ほんとに腹が立つ。大体君が代歌いながら鉄砲撃てるかっつうの、リズム考えたら分るでしょ、あふぉが。

 

その後は皆があちこちで三々五々色んなテーマで話をする。女性は料理や子育てや洗濯の話。男性は政治や仕事の話。はは、まるで「風と共に去りぬ」の冒頭場面のようだ。

 

けどやはり大きな問題は今後の日本の方向性である。消費税増税は今回の選挙で確実にしたわけで年金世代の各種年金削減も決定して、要するに団塊世代の皆さんありがとう、そしてさようならである。財務省は団塊世代を殺すことにした。

 

働かず、金もない老人は早く死んでくれ。年金や医療費を使って無駄に長生きするのはやめてくれ、どうせお前らは現役時代も会社の端っこで仕事のじゃまばかりしてた役立たずだろ、死ね死ね。お前らを無駄に生かすために金を使うよりもこれからの世代の子育て教育に使った方がいいだろ(本当は江戸時代から変わらずお上が庶民のお金をバチ上げて離れですき焼き政策)。

 

今の日本の政策を見ていると江戸時代と何が違うのか、てか江戸時代より酷くないか?って感じである。昔は道徳があった。昔の東大法学部の連中は中国の古書を読み道徳を学んだ。今の灯台法学部卒は道徳がない。自分の目先の生活ばかりで日本の未来を考えない。

 

これでいいんか?国家としてはいいんだろうな。けど国民、どうするの?



tom_eastwind at 15:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月28日

駆け込み

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横浜区検は28日までに、JR藤沢駅(神奈川県藤沢市)の階段で昨年4月、駆け込み乗車しようとして女性=当時(72)=にぶつかり死亡させたとして、過失致死罪で同市の男性会社員(63)を略式起訴した。藤沢署が昨年6月、重過失致死容疑で書類送検していた。区検は過失致死罪を適用した理由を明らかにしていない。

 起訴状によると、男性は昨年4月17日、駅に到着した電車に乗ろうとプラットホームへの階段を駆け下りて転倒、前方の女性に衝突し転倒させ、翌18日に死亡させたとしている。衝突を未然に防ぐ注意義務を怠って駆け下りた過失があった、としている。

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63歳が72歳を蹴倒して殺したわけだ。何とも情けない話である。

 

もひとつおもしろい調査記事がある。

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・通勤時間が長いと離婚が増えてデブになる!

通勤時間と幸福度の関係について調べた研究は結構ありまして、例えば2011年にスウェーデンで出た論文(英文)。ダンナの通勤時間が45分を超えると、その夫婦の離婚率が40%も上がったというんですな。

通勤時間時間が長いと離婚が増える!

通勤時間時間が長いと不安になる!

通勤時間時間が長いとデブになる!

通勤時間時間が長いと運動量が減る!

通勤時間時間が長いと睡眠時間が減る!

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上記のネタはお笑いになるかもしれないが現実的に通勤が「痛勤」になっている事実は大きい。日本人は要領が悪いままむだ働き過ぎで過労になるが、それでもホワイトカラーの生産性は欧米に比べて低いという実に馬鹿な現実がある。

 

大学出てもそんなバカな現実に気づかないのか?それとも過労死や階段転げ落ちてばあさん殺す危険も気にならないのか?何だか価値観ってのがしっかり教育されてないのかな。

 

焦って会社に行こうとする、目の前の電車に乗り込もうとする、けどその行動のどこまでが本来的に必要なのだろうか?例えば恐竜がいた時代に目の前に恐竜が現れて口を開いて食いに来るとしたら恐竜の鼻面に一発槍でもぶっつけてピンポンダッシュで逃げるだろう。

 

しかし今の時代、恐竜いないぞ。会社だって、自分に力があればいくらでも転職出来る。もすこしゆっくりと構えて、目の前の電車に焦って乗らなくても良いだけの価値観、体力、精神力、心構えを持ち、なおかつ長時間通勤を当然の事として受け入れず職住接近を目指す、その為に自分を磨く、そういう事しないと、人間ってこれからどんどん寿命が伸びるわけで肉体が滅ぶまでの数十年、辛くて寂しい人生になるぞ。



tom_eastwind at 14:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月27日

またも出国税ネタ+財産税

出国税についてはすでに何度も取り上げているが、今回「ゆかしー」という会員制投資クラブのニュースレターに出てきた。

 

元々ゆかしーは出遅れた人々を対象とする情報提供を行っており、ゆかしーあたりで出てくるって事はおそらく出国税は2016年に公布、20171月から施行の可能性が高いって事だ。

 

以前から言ってた「これから2年でもう日本を出られなくなるよ」って計算が当たりそうだ。1996年からAucklandに住みはじめて先々の日本の社会変化をいろんな予測を立てて準備実行して当ててきたけど今回も当たりそうで、そうなると僕は占い師か(笑)?って話だけど決してそんな事はない、世の中の変化をきちんと客観的に見ていれば自然と分るだけだ。

 

出国税に限らずだが政府の立場になって考えれば社会の大きな流れは分る。何故なら政府がやると決めた事は時間のズレはあっても確実に実施されるからだ。そして実施されたら何が起こるかも歴史を振り返ってみれば十分に予測出来る。日本人はお上も下々もどれだけ時代が変わってもその中身は変化しないものだから。

 

細かい事は分からない、例えば今回の安倍政権の総選挙を決めた時期などは分からないが目的は分る。今回の選挙は安部首相が財務省に対して「ごめん、増税はちょっと待って、けど次は必ずやるから。ただ、今は選挙対策で僕の立場を強くさせてね」って駆け引きだ。

 

選挙の目的が安倍さんの地盤固めと財務省との駆け引きだから表に出てこない。こんな変な選挙はないがそこを指摘できる政党はない。財務省選挙とでも呼べば良いのか?

 

話を戻すと大きな流れ、つまり出国税は「来るな」と思ってたとおりだ。出国税の狙いは贖罪羊だ。「家を出て行くだと!ふざけるな、お前の持ってるもの全部置いていけ!それなら許してやる」と脅迫してそれを周囲に見せて二度と反抗することのないように黙らせる「ケモノの城=人質監禁」戦略である。

 

こうやって日本人を税法上の国内居住者として縛り付けることでどのような形でも課税できるようにすることだ。例え資産を海外に出してもそれだけでは財産の保持者が日本国内居住者なので課税対象となる。いくら海外にお金があっても身柄が日本にある限りOUTだ。

 

そして出国税の次に出てくるのは財産税だもんね。戦後すぐの日本では財産税最高税率90%なんてやられた例もある。但し今の時代に財産税をそのまま実行するとさすがにやばい。

 

なので実に賢い政府の人々がやろうとしているのが財産税の名前を変えたインフレ税である。まず社会でインフレーションを起こす。年間5%程度にする。けれど金利政策は年利0.1%のままにする。

 

国民が持つ銀行預金が100万円あるとすると、物価が年間5%上がると100万円あっても実質95万円になる。それをカバーするのが金利であり物価が5%上がれば金利が5%になるはずだが政策的に金利を0.1%にしておけば価値が下がる。4.9%が国民の負担、つまり形を変えた増税になるのだ。

 

消費税が3%上がったらモノ買わなきゃいいのかの話ではなくすべての国民が何もしなくてもお金が減るのだ。減ったお金の行く先は政府の負債削減である。このあたりはややこしいので僕のブログの古いのか、ブロゴスあたりの専門家の話をお読み頂くとわかると思う。

 

税務署がやることは「金があるとこから取る、取れるところから取る」である。貧乏人に個別課税しても費用対効果が合わないからこれは消費税でがさっと一網打尽にやる。金があるとこ、例えば利益が出てる会社の社長やお医者さんなんかは個別課税してがさ!っとやる。

 

彼らは社会的地位も取引先の都合もあるから出すしかない。取れるとこから取るってのは逆の意味でもあり、ヤクザや政治家など下手に取りに行って殺されたり昇進停止の挙句に左遷されたらたまらない、税務職員と言ってもサラリーマンだ、保身の塊である税務署サラリーマンとしては「“取るべき”とこから取る」なんて道徳的選択肢はないのだ。

 

こうやって社会の中の金持ちと貧乏人の凸凹を「ならして」誰もを“下向きの平等”にする。基本的に日本政府の考え方はお上が全てを支配して国民は皆平等、金持ちもいなければ貧乏人もいない共産主義国家なのである。勿論例外もある。それは東京ブラックホール(皇居。真夜中の東京を空から見るとよく分かる)周辺に住む人だけは特別扱い、って事だ。

 

ゆかしーニュースでも多くの日本人が贈与税や相続税のないニュージーランドに移住したと書いてたが、あはは、現場で責任者としてやってる僕としては「はい、そうです」としか言いようがない(苦笑)。

 

出国税、困ったもんだ(苦笑)。



tom_eastwind at 14:08|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月26日

今日という1日

今日という1

 

今日の水曜日は全く自分の書類処理が出来ないどころか自分の机に座ったのは出社した915分から15分だけだ。ずっと会議室に座り続けで勿論いつものように昼飯抜きである(苦笑)。

 

930分から30分の社内ミーティング、これは毎朝定例だ。

1000分から今回の出張報告と今後の担当者決定。

1030分から当社顧客同士の契約交渉仲介。これが僕の描く最終像だ。

1100分から顧客企業の人事に関する打合せ。

1200分からお魚ネットの第一回発注に関する社内打合せ。

1300分から飛び込みで、これまたビザ駆け込み寺!やりましょ、面白い案件!

1400分から1445分までは本来13時からやるべきだったITビジネスの来年の展開についての事前打ち合わせ。

1445分から1450分までささっと日本税務コンサルティングに関する意見交換。

1450分から1500分まで今日あった事をささっと説明する打合せ。

 

良かった。忙しかったけど全部実のある話で生産性たっぷりだ。今日という1日を生きた実感がある。人生は、積極的に生きるってことはやはり楽しい。人生は積極的に楽しむべきものだ。朝起きてあんまり好きでもない仕事を嫌々やりつつ1日を終え、唯生きてるだけの人生の何が楽しいか?

 

他人の悪口を言いまくりそれを信じる馬鹿もいてお互いに暗くなってる連中より余程楽しいぞ。正義の味方ぶって間違った知識で馬鹿やってそれで恥かいて、結局みんなを嫌にさせるだけじゃん、馬鹿じゃん、それより何かモノづくりの話をしようよ、Auckland5万人集めようよ、そう思いつつ会議をやってると楽しい!

 

なんつってて俺は単純だ(笑)?たかだか会議が続いただけで楽しくなれる?けど、楽しかったからよかったじゃんか、楽しんだもん勝ちだ、そう思った今日でした(笑)。それにしても忙しかったー!



tom_eastwind at 19:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月25日

恥という言葉を知っているかな。

心に聞く耳が無くなれば恥となる。けど心の耳が公(おおやけ)になってれば聡となる。一文字違いでもその意味の違いは大きい。

 

昨日の月曜日は出社初日であるが机の上の書類はそれほど多くない。考えてみれば最も短い日程、たった10日の不在だったが今回は長く感じた。多分移動が多かったからだろう、書類が少なく感じるのは。

 

朝から急な案件で投資家ビザ担当者がものすごい勢いで仕事をしている。時間との勝負だ。隣の机では学生ビザについて担当者が色々と調整中。

 

そこに突然事前の連絡もなくInternal AffairからAML担当者が訪問して来た。

背広を引っ張りだして会議室でウチの仕事を説明した後でAMLの担当官に当社が免許を持つ他社と提携して当社がFSPR免許を返上した事、その経緯を説明する。その後担当者からメールが来て「確かに」と確認をもらった。

 

しかしこれだけの事でもうちのビジネスモデルはキーウィのやり方ではないので理解してもらうのが面倒だ。相手が「自分が分からないことが世の中にあるってのを知ってる」のならゆっくり説明すれば分るのだが、最初から思い込みが強い人は面倒くさい。

 

AML担当者でありながら資金洗浄の現場を知らない人は随分と多いが今回の担当者は自分の仕事の領域を理解しており話が早くてよかった。

 

AucklandでビジネスをやっててもAMLFSPRを現場で理解している人は少ないが、何故か知ったかぶりで「わたし出来ます、知ってます!」というキーウィも多い。やる気は大事だけど知識がなければ現場をぐちゃぐちゃにするだけだ。

 

NZ社会では出来もしないのに出来るとかこういう、素人っぽい仕事をしている人間が目立つが、何故か今回の日本でも見かけることがあった。昔の日本人って、例えば宮大工とか大手建築会社の職人とか、ほんとに自分の仕事はプロとしてやってたのに平成になってからか、素人なのに仕事欲しさに業界に入りこんで客をごまかすのが目立つ。耳に心があるのか?

 

今回も複数のお客様と面談すると、彼らはすでにどこかでビザに関する助言を受けている。しかしその内容を聴くと首をかしげる事ばかりだ。そのビザエージェント、ほんとに現場と法律の解釈知ってるの?

 

疑問符が出てくるが聴きこんでいくと問題点が見えてくる。要するに知らないし知ろうという気持ちもないのだ。渡航後の生活は?仕事は?子供の学校は?住む地域は?居住用不動産は?各自のビザの種類は?あなたの耳に心は?

 

お客はビザを取ることが目的ではなく幸せな生活を構築することなのだ。ところがエージェントの目的は自己利益の追求である。咬み合わないわけだ。何も分かってなくてただひたすら「ニュージーランドは良いとこだ!」と言ってるが、NZには良い点もあれば悪い点もある。両方をしっかりわかった上で助言すべきで時には断ることも必要なのに顧客の立場に立ってない。日本も変わってきたな、昭和は遠くになりにけりか。

 

今回の日本出張で感じたのは「クリスマスから年末にかけて当社のお休みの期間にもう一回日本に行って個人面談やろう」って事だ。間違った助言で準備していざ渡航してみれば話が違うでは話にならん。ぼくの目的は街つくりだ。その街に失望されては困るのだ。

 

初日の仕事を終わらせて夕方自宅に戻ると久しぶりにTVONE6時のニュースを見つつきんぴらごぼうと里芋の煮っころがしの夕食だ。なんだかまだ緊張が抜けてないのかあまり眠れず、火曜日はちょときついかも。けど5万人までやり抜くぞ。敵は幾万ありとてもだ、、はは、てか敵だらけのAucklandだ(笑うしかない笑)。



tom_eastwind at 20:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2014年11月24日

コンビニの笑顔

作り笑顔ってのがあって日本に頻繁に戻るようになりコンビニに行くとアルバイトだろう店員の笑顔が気になったものだ。

 

最初の頃は「え?今の日本の学生さんってこんなに笑顔をするようになったの?」だったがそのうちどこの店に行っても同じような笑顔、更に買い物袋に入れる際に袋を見ながらも笑顔が止まらない。

 

おっかしーな、袋が笑顔を欲しがってるのか(笑)?

 

そこで一緒にいた日本人に「ね、これって普通?」って聴いたら普通に「これが普通だよ」と言われたのでそのままよくわからぬまま時は経過した。

だが今回日本に行き話を聴くと、やはりこれはコンビニ店員から始まった職場指導との事。

 

ただそれが燎原の火のように一気に広まったものだからいつの間にか接客業では笑顔が当然になった、ビニール袋を覗きこむ時も。

 

「こちらカツカレーに成ります!」てのと同じ一気横並び文化、文法的に正しいかどうかではなく隣の業種にゃ負けられねーなんだろう。こういうのも「空気を読む」ってのかな、だったら読まなくてもいいやって感じだ。

 

笑顔を見せたいなら日頃から楽しく仕事してれば良い、自然と笑顔が出る。楽しくないのに仕事をするから指導されて笑顔が「作ら」れる。笑顔は作るものじゃない、自然と出てくるものだ。

 

ぼくが時々行くBENTTOってお店では若い韓国人スタッフが忙しそうに働きつつ素直に自分の気持ちを顔に出して中国人には「ぶす」っと、日本人には「やあ」って感じだがどちらも作られたものではなく思った事がそのまま顔に出てる。とくに僕が日頃ぶすっとした顔でカツカレー食いつつ冗談言うと、実に素直に笑う。

 

日本人ウエイトレスが「カツカレーになりまーす!」なんて言い僕が「ほー、じゃあカツカレーになる前は何だったの?」と聴いてもポカーンとされるだけ、多分コンビニのレジでビニール袋に向かって笑顔を向けてる店員に「その復路の中に誰かいるんですか?」と聴いてもポカーンとされるだけだろう。

 

ニュージーランドでは一般的な白人は笑顔が多い、特に中年女性は笑顔とおしゃべりが大好きだ。よくしゃべりよく笑い、その笑いが心底楽しそうなのだ。その笑顔はこちらまで幸せにしてくれる。

 

それに笑顔というのは「僕は君の味方だよ」という動作でもある。真夜中の暗い駐車場で遠く離れた所から相手に近づいて行く時でも笑顔で行くのと無表情で行くのは随分違うのは誰でも感じることだ。だから笑顔に効果があるのは間違いない。

 

けど、面白くもない仕事でまるでロボットのように口元の角度まで先輩に指示されて、笑ってないビニール袋に向かって笑顔で食い物を突っ込んでいるのもどうかなと思った(苦笑)。

 

笑うことが仕事になり何の疑問も持たなくなるってのも怖いものだ。シンガポールが明るい北朝鮮なら日本は正しい北朝鮮かも(笑)。



tom_eastwind at 19:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月23日

ゴルバチョフ傷

昨日羽田を出てシンガポール経由で今朝11時過ぎにAucklandに到着。それにしても今回の日本の乾燥はきつかったなー、ただでさえ髪の毛のない前頭葉に引っかき傷のような炎症が出来た。

 

まるでゴルバチョフみたいだが仕方ない(苦笑)、今回は移動ばかりでかなり体力使ったからこうもなるのだろうが、ほんと日本は空気乾燥してたなー。そして機内!座席の都合かもしれないが左の膝と左の肋骨のあたりが思いっきり痛い!寝間違い(笑)?笑うとずきずきするのであまり笑わないようにする(苦笑)。

 

機内では窓を閉めてたのだが到着の2時間前にはきっちりと目が覚める。水と紅茶を飲みジャケットとジーンズに着替えて朝食は取らずにAucklandに着くと座席に豚汁とカップヌードルを置いてターミナルに向かう。

 

どっちも持ち込みOKなのは分かってるが、やはり手続に時間がかかるのが面倒くさい。どうせジャパンマートで買えるんだし、なんてのは男の発想なのかもしれない。

 

これが女性なら「何で!勿体無い!」となるだろう、けどこっちは「いいじゃんか、また稼げば買えるよ」って思ってしまう(苦笑)。「遠い明日しか視えないぼくと、足元もぬかるみを気にする君と」である(笑)。

 

入国手続をすぐに終えて5番出口(X線検査がない)から荷物を駐車場に持っていく。晴れてるな、ほら、気持ちいいじゃんか、そう一人で思いつつ車を出して途中シティのニューワールドで食料買って自宅に戻る。

 

自宅で食料を冷蔵庫に入れて大型のバスタブにお湯をはりゆっくりと体を伸ばしてゴルバチョフ傷を少し洗ってリビングに戻り晴れたランギトト島の景色を背景にビートルズと庭でたわむれる鳥の音を聴くとやっと自宅に戻って来た気持ちになる。

 

ふいー、今回も何とか無事にいったぞ、これで明日の午前中はパニックで3件を片付ける必要があるし日本から持ち帰った宿題も山積みだが、少し先が見えてきた。来年の絵も見えてきた。よし、やれる。

 

そんなことを思いつつパソコン開くと、何と長野県で地震。やはり昨日の雲は地震雲だったんだ。こういうのが科学的に解明されると良いのですがねー。

 

鳥の声をBGにしながら荷物を整理して残った仕事を確認して、今日はここまでだ。太陽はまだ高いがそろそろ夕飯を食って寝よう。



tom_eastwind at 17:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月22日

リヴァイ兵長

「お前らは明日何をしていると思う?明日も飯を食ってると思うか?明日もベッドで十分な睡眠を取れると思ってるか?隣にいる奴が明日も隣にいると思うか?」進撃の巨人14

 

土曜日の朝5時起床。荷物をまとめて630分にホテルを出て空を見上げると、朝焼けの中で何か地震雲だなー。変なの、誰かに電話した方がいいかなー、などと思いつつ羽田空港に向かう。

 

ぼくはAucklandと羽田の間の移動は常に薄い青色のスポーツジャケットにジーンズ。一年中どっちが冬でも夏でも同じ格好だ。

 

今の日本で外を歩くには薄手になるがAucklandの自宅→自家用車→Auckland空港→到着空港→ホテル→出発空港→Auckland空港→自家用車→自宅と、すべて温度管理が出来てるので厚手の服装は不要だけどあんまり薄手の服装だと経由空港の冷房効きすぎでやばい事になるので一年中同じ格好。

 

40分ほどで羽田空港国際線に到着してシンガポール航空にチェックイン、6日前はこの時間に羽田空港国際線4階で朝からおでん食ってたなー。これで一週間か、早いな、そんな事を思いつつ空港の待合室でAmazonで買った「進撃の巨人」の第13巻と第14巻を読む。

 

それにしてもよく出来た筋書きだ。次第に明らかになる真実に向けた流れが実によく出来てる。

 

ところで外国の旅先でガイドブックに本屋さんのカバー付けてガイドブックって分からないようにして読んでる人も多いが、すでに顔つきが違うので無理ではないか(苦笑)?だったら人前でガイドブックそのものを広げるのはやめた方が良い。

 

実は旅人が一番旅人とばれるのは「視線」である。いくら本を隠しても視線でばれる。

 

日本では公共施設や電車の中などで本に本屋さんのカバーを付けて中身が分からないようにして読む人をよく見かけるが、ぼくは逆に本自体に付いているカバーを外した状態で読む。

 

「進撃の巨人」も同様で周囲はぼくが「進撃の巨人」を読んでることがわかるが、ぼくは気にならない。しっかりした漫画は下らん馬鹿の書いた小説より程度が高い。ぼくが読んでる漫画のレベルも分からずに「漫画だから」と一括りに差別するような「アフォー」は無視。

 

リヴァイ兵長

「お前らは明日何をしていると思う?明日も飯を食ってると思うか?明日もベッドで十分な睡眠を取れると思ってるか?隣にいる奴が明日も隣にいると思うか?」進撃の巨人14

 

これなどまさに分かりやすい言葉であり、ぼくが常に考えている「今日と同じ明日はない」だ。ぼくが不思議なのはこの本って超人気で多くの人が読んでるのに何故その「多くの人」はこの本に感化されないのかって点だ。

 

明日は巨人がウォールマリアを突き破ってすべての人々を食い尽くすかもしれない。もしかすれば明日には巨人の秘密が分かり人類が勝つかもしれない。

 

いずれにしても今日と同じ明日はない。

 

なのに日本で生活していると周囲に巻き込まれるのか、今日と同じ明日があると思ってる。羽田空港で働く人々も今日と同じ飛行機が明日も飛んでくると思ってるのだろう。

 

生と死を意識する、今日と明日の違いを意識する、それだけでずいぶんと違った人生を生きることが出来る。確実に人生が充実する。やることが見えてくる。

 

塀の中で生きる人類は毎日の生活を過ごしながらある人々は諦め、ある人々は塀の外で闘い、ある人々は・・・。「進撃の巨人」はよく出来た筋書きである。本屋のカバーに隠して読むようなもんじゃない。 



tom_eastwind at 17:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2014年11月21日

名古屋から東京に戻る。

話は前後するが、名古屋のホテルで部屋弁当した翌朝は10時から個人面談開始。この案件はNZ不動産投資による運用である。お会いしたお客様は自己投資ではなく仲介で、地元に根づいたお仕事をされている。

 

名古屋も元気だなー、古くからの会社が新しい仕事を見つけてどんどん「カイゼン」しているって感じだ。1時間半の面談でランドバンキング企画もご案内してお客様の次回のAuckland出張の際にご案内することになった。

 

その後12時からのセミナーは10名のグループ向けだ。ということは10家族だぞ、三世代とはまた違った迫力である。それぞれ適正なビザ枠を考えつつ2時間かけてビザの話をする。

 

このグループへのセミナーは今回で2回めである。前回の第一回ではNZ生活情報の案内で、じゃあ行くとすればどんなビザがあるのか?これが今回のテーマ。

 

今回のセミナーで参加者の皆さんのリクエストが何となく見えてきた。よし、絵が見えてきた。まだまだぼやーっとしているけど、何とか行けそうだ。これは来週まとめて僕からグループに対して提案してみよう。多分Aucklandに戻る飛行機の中か週末の自宅で絵になるな。

 

セミナー終了後に名古屋駅まで、相棒はあいも変わらずガラガラとスーツケースを引っ張り混み合ってる切符売り場でのぞみの切符を買い隣のKIOSKで弁当買おうと思うとおみやげばかり。

 

だ〜から、世界の山ちゃん買ってもNZ持ち込み出来ないし、なんて思いつつ改札口出た所の待合室にある弁当屋で480円の「でらうみゃー」鶏の唐揚げ三点セットを買って新幹線に乗り込みがつがつと食う。

 

考えてみれば東京から名古屋に来る時も昼飯食いのがして、名古屋から東京に戻る時はさめた鶏肉かい、なんて思いつつ、けど食わないと死ぬからガツガツと食う。鶏肉食い終わって品川駅に到着、そのままホテルに向かいとっととベッドに入る。ごろん(笑)。

 

その後2日にわたって東京のホテルで個人面談だ。一件は投資家ビザだけど要件定義に当てはまらず。もう一件は今回の個人面談でグリーンライト、GOサイン、呼び方は何でも良いが新しいルール適用の前に申請することで決まり。

 

今回の投資家ビザルール変更は青天の霹靂ではなく天気予報で読めてた部分なのである意味うまく対応出来た。担当者も動きが早い。よっしゃ、これならいけるぞ。

 

その後もう一件、起業家ビザの可能性がある案件をお伺いする。これって3年前に扱った案件とよく似てるな、そう思いつつ可能性を検討する。

 

仕事終了が16時過ぎ、自分で自分に「よっしゃ、ここまで!」と決めて脳みそのダイナモを低減化させる。シャワーを浴びて頭を切り替え今日までの「起こった事」を整理して「やることリスト」をまとめて、明日の朝は5時起床だからとっとと寝ることにする。

 

それにしても三世代移住とか10家族移住とか、日本は動き始めてるなー。おやすみー。



tom_eastwind at 18:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月20日

投資家2ルール変更

1127日から投資家2に関する申請条件が変更になる。やっぱりな、この話は今年後半に出始めた事だが今日のニュースで確定である。

 

投資家2ビザは元々2008年のリーマン・ショックと2011年のクライストチャーチ大地震で大赤字になったNZ国家財政を黒字化するためのビザである。

 

今年後半の政府予測で来年は政府財政が黒字化される予測が出てきてなおかつNZ国民からも増えすぎた移民(特に中国から)に対する非難が起こっており、それならばもう投資家2の申請を大歓迎する必要もない。

 

今後は原則通り年間300件のみ受け付けて申請数が多い場合はポイントの高い申請者から選択していく。つまり現在移民局に申請している約500件のうち200件は落とされる、または塩漬けになる計算だ。

 

技能移民ではすでにポイント制が導入されており年間受入数も約5万人と枠があるがそれと同じようなルールを投資家2ビザでも導入する。詳細は来週うちの弁護士が移民局と会議をしてその場で今後の方針が明確になる。

 

それにしても変化の早さ、これは南太平洋の人口400万人の小島であるニュージーランドならではであるが、これから投資家2を申請しようと考えている方には少しきついニュースである。

 

しかしまあ今回の変化は、これならいける(笑顔)。風が日本人に流れてきたぞ。上に政策あれば下に対策ありだ。具体策はすでに頭の中で組み立てた。移民局が欲しいものは分かってる。今までもやってきた、これからもやっていく。いつもの通り粛々とビザを100%もぎ取っていくのみだ。



tom_eastwind at 17:37|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月19日

東へ西へ

忙中閑、なくなった。

 

忙中閑ありの日曜日が過ぎて月曜日になるとバケツひっくり返したようにメールが飛び込んで来て、一件受けて処理して返信する間に二件のメールが来る。新規の問い合わせ、継続案件、それにしても今年後半は何だー?って思う。

 

火曜日は午前中に東京で一件海外相続の個人面談を行う。ニュージーランドにある居住用不動産及び定期預金をいつどのように相続すれば節税対策が出来るか?

 

こういう場合は様々な角度から検証する必要がある。その方の家族構成、資産の名義、将来的に誰に手渡したい財産なのか、必要なら代襲相続もある。

 

ニュージーランドと日本の法律は当然違うのでNZ非居住者はNZで売却した場合の課税額はいくらになるのか、同時に日本でも確定申告が必要なので日本ではいくらまでが費用と認められて課税額はいくらになるのか?

 

また日本で確定申告の場合は総合所得になるのか源泉分離課税になるのか?両国の所得税法、相続税法、租税協定、居住者非居住者認定をどう定義付けるか?等など複雑多岐にわたる。

 

この作業は最初の聴きこみが大事でありお客様の全体像を最初に掴まないといけない。そしてどのような方法が合法で可能でお客様のリスクがないのかを様々な視点から検討して実行可能なプランを作成する。

 

この作業に約2時間かかるが神経ピリピリしながらの作業なので終わる頃は頭が痛くなる(苦笑)。

 

昼過ぎにこの案件の作業が片付き荷物をまとめてホテルをチェックアウトして名古屋に移動しようとしている最中にまたAucklandから連絡が入る。新規の個人面談であるが予定が近いので直接お客様に連絡しろってこと。

 

「人使い荒いなこの会社、Aucklandで普段あいつらに仕事振ってる事の仕返しか?」と思いつつ直接連絡を取ると、中部地方のお客様からで今日は東に向けて移動とのこと。僕らは名古屋に向かって西に移動。お互いに通過時間を確認したら途中駅の浜松でどうやら時間が合いそうだ。

 

一旦電話を切りすぐに新幹線の時間を調べて正確な待ち合わせ時間を割り出して浜松駅前のホテルの喫茶店が営業しているのを確認して5分後に折り返し電話で面談予定を組む。

 

こういうのは世間では東奔西走?東へ西へって言うのか?井上陽水の歌が頭の中をくるくると回りつつすぐにタクシーに飛び乗り品川駅へ。港南口でタクシーを降り2階の新幹線の切符売り場で「こだま」の切符を買う。

 

こだまって乗るのは何年ぶりだ?もしかして何十年ぶりかもしれない。普段はのぞみばかりなので各駅停車でのぞみにバンバン追い抜かれるのは何か久しぶりの感覚だ。

 

結局昼ごはんを食べる時間が取れず新幹線の社内販売で何か買おうと思ったら、このこだま号は車内販売してない。仕方ないから部屋から持ってきた水だけ飲む。

 

今日も水呑み百姓か、それにしても最近の新幹線は揺れるな、昔だったら新幹線内でパソコン使っても車酔いしなかったのに最近は車内でパソコン使うと調子悪くなる、移動時間の有効活用は読書だな、品川駅で買った週刊東洋経済を読もう、約1時間30分で浜松到着だ、なんて頭のなかで計算する。

 

浜松駅到着。思ったより近代化されてるではないか、さすが浜松楽器の都なんてどうでもいいことを思いつつ、何で浜松駅が近代化?って思ったのは、実は10年くらい前に静岡県に来た事がありその時に清水駅を観る機会があり、その時の印象と今回の浜松駅の落差(笑)がすんごかったからである。

 

駅の中にグランドピアノ置いてるなんて郷土名物ですかね(笑)、うなぎパイもあるけどとりあえず予定のホテルに移動。名古屋は一泊だったのでアタッシュケースとサイドバッグ一つだから移動は簡単。相棒は何故か大型のきゃりー付きスーツケースで駅から横断歩道をがらがらごろごろと四苦八苦(笑)。

 

予定通りの時間に到着出来て面談開始、お話をお伺いしてその場でスキームをご案内する。それにしても偶然か、これで中部地方で3件続けて全く良く似た3世代移住の提案となった。

 

皆さん仰ることが全く同じで「俺はいいんだよ、もう年だから。けどさ、子どもや孫の事を考えたら今の日本で生きていけるか?これから日本がやばくなっていく時に子供や孫の為に資産を残せるか?大した金でもないけど、それでも子供や孫に相続税のない国でこの金を渡せるなら、俺も歳だけどもう一旗、最後の一旗かもしれないけど、上げるよ」

 

ご自分でビジネスを立ち上げビジネスの苦労を知り尽くし成功した方々は皆共通点がある。細心慎重かつ大胆、同時に常によく学びよく検証し健全な疑問を持ち理論的に考える能力があり、最後の決断の「飛び方」がすごい。

 

移住ビジネスを始めた頃はお客様が自分の夢を叶える為が多かったが、最近のこの層のお客様は明確に「家族のための緊急避難」である。そうだろう、実際に今避難しなければ確実に捕捉されて潰される。

 

「自分だけならどうにでもなる、今までビジネスの現場で戦ってきたんだ、けど子供があいつら相手に戦って生き残れるか?ましてやまだちっちゃな孫は?」そう考えると行動を起こすしかない。

 

1時間の面談では現実の移住の話をする。この仕事、良いことも悪いことも含めて説明する必要がある。世の中に桃源郷なんてない、けれど二つの国に住める権利を持ち自分の都合で使い分けることができるってのは、悪くないものである。

 

三世代で来ることで実際に起こる問題点、教育や医療、食事、娯楽、時間がおしてるので早口に一気に説明する。本当なら2時間程度の話だがお互いの持ち時間が1時間しかないので一気にやるしかなくて申し訳なかったのだが、1時間ちょっと過ぎて面談終了。

 

付け加えて言えば終わりのその際に喫茶店の伝票をさっと持って行かれて「俺が払うと言ってるんだ」と言い切る言力に迫力を感じた。あまりこういう人はいない、ぼくは九州生れで人におごられるのは慣れていないが時々NOと言えない場面にぶつかる、それがこの場面だった。

 

お客様とお別れしてまたも相棒はガランゴロンとスーツケースを引っ張りつつ駅に戻る。浜松から名古屋までは「ひかり」が走ってるので切符買ってホームに向かい、エスカレーターを上ってる最中にひかりが到着、ささっと乗り込み約30分で名古屋到着。

 

ホテルにチェックインして部屋に荷物を置くとそのままホテルのすぐ横にある成城石井で入り口にあるとんかつ弁当ときんぴらごぼうと岐阜名物唐揚げ(どこが名物だ?)を買って部屋に戻り風呂に入って冷えた弁当(米は食わず上に乗ったカツだけ食う)達を引っ張りだして食いつつNHKスペシャルを観る。9時過ぎにはベッドに引っ越して「よっしゃ、今日もどうやら無事に終わった」と思いつつとっとと睡眠。また明日がある。

 

忙中閑なしな1日でした(笑)。



tom_eastwind at 17:32|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月18日

アベノミクス選挙2014

見事なタイミングだ。アベノミクスが偽薬であることはすでに分かっていた事でありそれが大本営発表で誤魔化された記事になっていたが今回の数値発表で今までの話が偽薬だった事がバレるのでとにかくとっとと国民の目をそらせる為に今回の選挙を打ち出した。

 

GDPマイナス成長ってのが表面化する前に総選挙ってのは実によく出来た戦略でありここまできちんと政策を組めるのは、これは能力である。特に実務担当者が提案した今回の総選挙と言うアベノミクスバズーカ砲の引き金を引いた安部首相の判断能力は大したものだ、敵ながらあっぱれ、よくも財務省と取引が出来たものだ。

 

財務省に対しては「少し時間をくれ、けど1年半後には絶対に増税する」と約束して返す刀で総選挙、全く準備の出来てない野党をメッタ斬りにして後4年の政権確保。

 

ぼくは数日前に大義のない選挙と書いたが、日本における選挙とは大義を問うものではなく、あくまでもひとつの村の中で行われる内向きの戦いである、決して道徳でも大義でもない、非常に分かりやすい構図であるってのが明快に現れたと思う。

 

失敗しているアベノミクスを隠しバカな黒田バズーカ砲で傷を広げた事を隠し結果的に多くの国民に「給料上がらず物価が上がる」というとんでもない状況を作り出し、それを国民が気付き始めたものだから急に総選挙をやる。今やらないと次の総選挙で負けるからだ、そう考えた選挙である。

 

この選挙で消費税先送りなんて言ってるがそんなのは言い訳にすぎない、この選挙に名前をつけるとすればまさに「愚民めくらまし選挙」であろう。しかし心配するな、国民も馬鹿ではない。今回の総選挙は投票率60%以下、雨が降れば50%を切るだろう。そろそろ日本は米国から押し付けられた民主主義という看板を下ろして元々持ってた村社会主義に付け替えた方が良さそうだ。

 

 

 



tom_eastwind at 06:51|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月17日

やったね沖縄!

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沖縄県知事選が16日、投開票され、前那覇市長の翁長雄志(おながたけし)氏(64)が現職の仲井真弘多(なかいまひろかず)氏(75)=自民、次世代推薦=ら3氏を破り、初当選を決めた。政府の全面支援を受けて「普天間問題を終わらせる」と訴えた仲井真氏。昨年末の埋め立て承認に対する県民の反発は大きかった。

***

 

やったね沖縄!これでまた4年間、補助金でドカーンと政府からの補償金が保証されたようなものだ。

 

沖縄で起こっていることを表面的に理解してはいけない。民主団体が米軍基地に反対して普天間基地を辺野古も反対して日本政府は辺野古移転を進めているというのは単なる「出来レース」の表面である。

 

根底にあるのは日本における外交政策や軍事政策と、如何に沖縄が「与党野党に移転賛成知事と反対知事」が交代交代に日本中央政府を振り回して日本中で最も多くの補償金や特区申請許可を得るかである。

 

米軍基地は沖縄にとって最も有効な武器であり「米軍反対出てけ!」と沖縄与党でも野党でもいい、またはあふぉーな「あたくしって何って立派!」と思い込んでる連中が騒いでもいい、騒げば騒ぐほど金がわき出てくるからだ。

 

官僚が日本外交の基本政策としているのは対米従属であり米軍に出て行ってもらっては困るので沖縄県民が「出てけー!」とやると「おいおい、ちょっとまってくれ、米軍が出て行くと僕らが独立した軍隊を保つ必要がある、ね、金あげるから黙っててよー」となる。

 

もちろんそのカネは税金なので官僚の腹は全く痛まないし遣う先は沖縄那覇空港の近代化、モノレール建設、南部トンネル等などなので政府の息のかかった本土の建設会社と沖縄地元の國場組(地元政界や東京にも国会議員を送り込む完全な政治会社)のジョイントベンチャーで儲かる仕組みが出来上がっている。

 

沖縄を使って政府と官僚と沖縄が三者三様で時には組んだり時にはガチで喧嘩したりするが、これは1980年代から続くそれぞれの思惑による利益分配である。

 

しかし沖縄の本当の凄さはここではない。小泉元首相が使って有名になった諺の米百俵精神である。いま沖縄が与野党一致団結してやろうとしているのは沖縄の自立、更にその先にあるのは将来の沖縄独立である。

 

その為に必要な費用をいかにして日本政府から引き出すか、インフラ整備するか、内部で争うのではなく沖縄自立のために中央政府と戦う、その為の駆け引きが今行われているのだ。

 

うちなんちゅー(琉球民族)が歴史上長い間やまとんちゅー(日本民族)に抑圧されたが元々沖縄は日本とは別の国であり古くは中国と日本、両国に朝貢していた。

 

日中両国とも海の向こうにある離れ小島で貿易を行っている琉球を直接支配する必要もない、彼らが自治してくれれば良い。両国にとって大事なのは貿易の中間港として何事もなく過ごしてくれる事だった。

 

今から1千年前、世界の中心は中国でありアメリカなど存在もせず欧州が野蛮人の駆け巡る時代だった頃、日本が中国との取引を行うのは全て日本海だった。

 

貿易のルートは北はシベリアから千島でアザラシの皮、そして北海道あたりで昆布、本州に来ると十三湊でフカヒレやアワビを積み込み新潟、富山、鳥取、九州では博多港が貿易の中心となり琉球経由で福建省経由で中国北部へ、または南にくだり今の香港あたりで海に繋がる珠江を遡り広州中国南部の広州にフカヒレやアワビを届けた。

 

沖縄の人々は現在の日本に多く住む大陸から渡来して弥生時代を経験した日本民族とは違う人種である。アイヌと同様で今から約1万25百年くらい前にムー大陸が地殻変動で沈んだ際に太平洋の小島に散らばった末裔である。

 

まあそんな事はどうでもよい、ポイントは日本民族の支配層は沖縄の琉球民族を日本民族以下と位置づけて「お前らを日本人扱いしてやるからおまえらの言葉の使用禁止、名前も金城はカナグスクではなくカネシロにしろと苗字改姓を行い、実は日本が韓国に強いたよりも厳しい態度で沖縄に接して来た歴史がある。

 

1900年代初頭の韓国や中国は日本より文明開化が遅れていたとは言え当時の日本からすれば同族であり同化して救うべき民族と考えることも出来た。福岡で生まれた頭山満などは中国からの政治亡命者を受け入れ匿い武器と教育を与えて中国に送り返した。あれ?見方を変えれば今のIS、イスラム国と同じテロリスト養成塾だったかも(苦笑)。

 

孫文、魯迅などは日本で学び中国の近代化を図った。韓国では優秀な若者は旧日本帝国軍に入り優秀な成績で卒業して戦った、今の朴大統領のお父さんは帝国陸軍軍人として満州で満洲国軍将校として戦った。

 

ところが沖縄。ここはあくまでも半島や大陸よりも低い位置に置かれていた。だからこそ同化教育を行いつつも「おきなわ」として差別し顔つきの違いをネタにしてからかい、戦争になれば焦土とすることも厭わなかった。本土、ひいては東京の皇居だけ守れば良い、そういう感覚で沖縄は扱われた。捨て駒である。

 

戦後沖縄は米国に接収された。USドルが使用され左ハンドルの車が走り、ベトナム戦争では沖縄からB52爆撃機が発進して北ベトナムに爆弾を落としまくった。その間日本政府は黙っていた。

 

佐藤栄作内閣の時に沖縄地元民の強い希望で日本に返還されたが、受け入れた日本の対応は実に冷たかった。米百俵さえ送らず本土の利益だけを追求した。

 

沖縄の人々に対する差別は変わらず、例えば沖縄には基地ビジネス以外の仕事がないので若者が高校を卒業すると琉球海運の大型フェリーに乗って大阪の工場に集団就職した。

 

社員寮で生活する若者は大阪の薄味の味噌汁に馴染めずついテーブルの上に置いてあるマーガリンを味噌汁に入れて飲む。食べ終わったお椀を洗うおばさんは汚そうな声で「また沖縄がこんなことしているー」と文句を言った。汚い沖縄人のイメージが定着した。今年亡くなったやしきたかじんがこの世代だ。

 

沖縄は日本に返還されたが沖縄の位置づけは戦前と何も変わらなかった。日本本土がやりたくない米軍基地は沖縄に集中させる、核爆弾は本土ではなく沖縄に保持させる、つまりここでも自分の体だけは綺麗にしたいけど米軍の核の傘が欲しい日本中央政府によって贖罪羊にされたのである。

 

沖縄の人々は返還当初は喜んでいたが実際に沖縄海洋博が行われその利益すべてが本土の建設会社に奪われ沖縄に残ったのは58号線沿いの廃墟であったことを理解すると、そこから考え方が変わった。

 

「彼らやまとんちゅーは奪うだけしか考えてない、我々は自分の生活を自分で守るしかない」

 

1980年代、古い那覇空港で本土からの観光客が北部で買ったパイナップルや酒税法でウイスキーを安く買えたのでおみやげに買ったお客のウイスキーを買い物袋に詰めて、ターミナルの中に入れないのでジリジリと焼けるような空港の入り口で買い物袋を並べて本土様の観光客を到着を待ちつつ考えた。

 

あれ?俺たちって本土返還されたけど、何かいいことあった?

 

そして沖縄の人々は考え始めた。俺達の中で与党野党って喧嘩してる場合か?うちなんちゅーが一致団結してヤマトンチュ−と対決すべきじゃないか?

 

そして1990年代になりやっと沖縄はひとつになった。2000年代になり基地を利用して本土から金を引っ張ってくる方法を分かった。一昨年だったか、米国の日本担当者が「沖縄の連中はタカリをやってる」ってのはまさにその通り!あんたの言うとおりです、ぼくはあのタカリ発言事件が笑えた。ほんとの事を言ったら首が飛んだ、ばからしい話だ(笑)。

 

今回の選挙で辺野古移設反対派が勝った。では以前の知事である知事は?彼も辺野古反対だったが途中で賛成に移り多くの補償金を勝ち取った。そして今回の知事選では前知事が負けて新しい知事がまた辺野古移設反対であるから、今まで払ったカネは前知事とともに消えた。

 

新しい知事が辺野古賛成になるまでまた中央政府は金を払い続け脅し続けるだろう、そして新しい知事が辺野古賛成になるとまた選挙で反対派が勝つ、そんな事の繰り返しをしながら沖縄は強くなっていく。その先にあるのは、、、、やっぱり独立じゃないかな。21世紀、ほんとに国境、変わるだろうな。



tom_eastwind at 06:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月16日

東京20141116 忙中閑あり

シンガポールに着いたのが1114日の夜19時過ぎ。ニュージーランド時間で言えば真夜中過ぎである。それから定点観測やって翌朝6時にはきっちりと目が覚める。朝ご飯食べてから部屋で仕事して、それから軽い飲茶のランチミーティングやってそのまま空港移動、夕食を食ってから夜の2230分発のシンガポール航空で羽田に向かう。なのでシンガポール滞在はほぼ24時間だ。

 

修学旅行生が賑やかでANASQに分けて乗ってたが、こうやった早い時期から海外に慣らすのは良いことだと思う。

 

夜中の飛行機に乗り込むとすぐに機内着に着替えて(ユニクロ)ごろっと寝る。そのまま朝まで寝てるのだけど、これがまた不思議に羽田到着の1時間前には目が覚める。

 

雲を輝かせるオレンジ色の朝焼けを見つつジーンズとジャケットと言う移動着に着替えて到着準備だ。飛行機移動も時差も全く問題にならないぼくは伝書鳩か(笑)。全く有難い体である(苦笑)。

 

ところでこのシンガポールから日本行きの真夜中フライトって、食事は考慮に入れてないのだろうな、ひたすらビジネスビジネス、寝とけ、食うな、もっと働けフライトか(苦笑)。さすがシンガポールは今が旬である。正社員は徹底的にこき使い昼間は仕事、移動は真夜中!なんだろな。

 

それにしても今回の安倍政権、ほんとに反消費税選挙にするのか?小泉さんが郵政選挙でうまくいったから僕も!なのか?あまりに大義のない戦いである。一体何があったんか?

 

そんな事を思いつつ早朝545分に羽田空港到着でいつもの通り外国人窓口で指紋と写真撮られて(毎回だ)入国して、昨日からあんまりまともに食ってないのでそのまま四階にある出発ロビーのおでん屋に行く。食後に都内に出てもまだ朝早い。おまけに誰も動いてない。

 

あれ?

 

忙しいはずなのに忙中閑ありになってしまう。送ったメールの返信がなく問い合わせした件の返答もなく、なんだかこうなると物凄い焦燥感にかられる。何か「ウォーキングデッド」のように大きな街にいるのに周囲に誰も居ないような気持ちになる。

 

仕方ないのでホテルでもう一回朝ご飯食べて時間を潰しつつ(苦笑)等など考えつつ、あれ?今日って日曜日だ。誰も働いてないのが当然なのか、俺一人の空回りか、って事に気づく(苦笑)。

 

まだ部屋に入れないので午前中はロビーラウンジでパソコン立ち上げて日本の携帯電話のスイッチ入れて(これが大変!一気に数百通のメールが入ってくる)一生懸命メール消去作業。

 

何故ならぼくはNZのメールアドレスを日本の携帯電話でも受けられるようにしているのでメールにアクセスした瞬間にどどーっと流れ込んでくるのだ。同様に今度は日本から戻ってNZの携帯電話を開くとこれまたAuckland不在中のメールがどどーっと入ってくる。

 

日本の方が処理がましなのはやはり電波の早さだろう、数百件でも数分で読み取るがNZの場合は10分近くかかったり途中で電波が切れたりする。

 

でもってそれらメールはすべて処理しているので僕がやるべきことは高度な単純反復作業?であるから、これまた無駄な時間がとられているようでイライラする(苦笑)。

 

という事で今日から東京入り。



tom_eastwind at 16:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月15日

East meet West

シンガポールに来たなって感じるのはホテルの部屋に入ってトイレの便器のすぐ横に付いてる小型シャワーを見る時だ。ここにはインドや中東からも多くのお客様が来るわけで日本のウォシュレットが発明されるよりずっと前から小型シャわーが利用されている(笑)。最近では羽田空港のトイレでも見かけた。

 

西洋人からすれば西洋と東洋の境界がトルコと考えるけど、ぼくから見れば西洋と東洋の境はシンガポールだ。インド人、中国人、マレーシア人、そして少数の白人や日本人、まさに人種のるつぼである。

 

もともとインドを東洋とするのは無理があるでしょ、折角アレクサンダーも英国もインドを一時期支配してたんだしインド人の顔つきだって西洋人に近い彫りの深さがあるわけで(鼻ぺちゃ東洋人とは随分違う)英国を含める西洋も遠慮せずに「インドは西洋」って言えばいい。

 

現代ではシンガポールは境界と考えるのが分かりやすい。何故ならここから西へ行けばトイレはスプレーシャワー、東へ行けばウォシュレットであるからだ(笑)。

 

さて昨日の夜遅くホテルに入ってそのまま定点観測という名でカッページプラザに行く。ここは日系ビジネスマンが集まる飲み屋街で地元に長く根付いたお店に行けば色んな鍵、判断材料となる情報を教えてくれる。

 

それは何も相手が意識して何かを話すって場合もあれば、相手が何も知らずに非常に重要な情報を話してる場合もあるから面白い。「この前こんな人が飲みに来てさ、こんな人と話してたよ〜」。

 

え!そうか、やっぱりあそことここはこうやって引っ付いてたんだー!こうやって抜けていたパズルが一個はまっていく。自分の頭の中でまずは推測で絵を描くが次に事実というピースを一個づつはめ込んでいくと最後はとんでもない化け物が出てくることがよくある。

 

これはシンガポールでも同様だ。オリンパス事件(長年にわたった飛ばし)でも実はこの街が舞台になった。絵を描いた人間がこの街にいて更に裏に沈んだお金を表に出すための作業もここでおこなわれて「いる」。

 

こういう情報はシンガポールに派遣される駐在員が知らされることはないし(店では駐在員は客であり内輪ではない)、シンガポールで地元民相手にビジネスをする日本人には興味がない話である(地元民向けのお店は駐在員や投資家は利用しないか、または高すぎて利用出来ない、笑)。

 

やっぱりシンガポール、今は旬ですね。すんごい勢いで成長している。東南アジアのハブ拠点を明確にして更に日本の「中国から東南アジアへのシフト」が明確になり民間企業が次々と本社機能の一部や現地本社を作ったりしている。

 

今日は東南アジアを中心に飛び回ってる日本人ビジネスマンとランチミーティング。シンガポールを拠点としている日系企業でも現場のビジネスはベトナム、カンボジア、ミャンマーなどで行われている。

 

特に今はカンボジアが賑やかである。日本からやってきた一匹狼であるアジア浪人が一攫千金を狙って鵜の目鷹の目でビジネスを探している。しかしカンボジアのプノンペンではコネクションが全てでありカンボジア人の内側に食い込むのは簡単な事ではない。

 

相当数の経済ヤクザ、日本でヒットマンやって逃げてきたヤクザ、日本で会社潰して食い詰めてやって来たビジネスマン、皆さんプノンペンのホテル代の高騰に頭に来ている(笑)。

 

僕にはこの「情報」が大事であり情報を基礎にしてすぐに来る明日やもうすぐ来る来年やそのうち来る再来年のための戦略作りをする。飲むための言い訳ではない(苦笑)。

 

さてランチミーティングでも新しい情報がもらえて有益な1日。ただし一つだけ失敗があった。それは今日予定してた投資家向けの個人面談がドタキャンぽしゃった事だ。

 

今年後半は何で?と思うくらいドタキャンがあるなー、勿論それぞれにちゃんとした理由があるし関連性はないのだけど、ぼくから見れば「何じゃこりゃ!」である。

 

なのでシンガポールでの仕事はランチミーティングのみになりちょいと残念だが、空いた時間を利用してホテルでブログを書いている。負けてばかりはいられない(苦笑)。



tom_eastwind at 06:11|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月14日

不幸自慢


***

前回書かせてもらったのは、どちらも自分が譲ったと思っているという視点で、心理学的にも人は他人にしてやったことは忘れないが、してもらったことはすぐに忘れる傾向がありそのままかと思っております。

 

 他人の良いところと悪いところを10個ずつ書けと言われた時に、悪いところはいくらでも書けるのに、良いところはなかなか書けないのと似ている部分もあります。

 

 何かあって誰かが「不幸」だと言い始めた時に、別の人が、そんなことはない「自分の方が不幸だ」と言い始め、最後には不幸自慢になってしまうのと同じ側面もあるのではないでしょうか。

***

 

今日の午後のフライトで日本出張だ。会社には行かずに自宅で少し仕事をしようと思ってパソコンを開くといきなりテキストが飛び込み、また一家族、永住権が取れたとの事。

 

やったね!それと同時にもう一件、ワークビザ2年ものが発給された!

 

これで今週だけでワークビザ2年物が4件、永住権1件だ。まさに選挙の後のパチンコ大開放である。皆さんお待たせしましたー!ただいま開店!って感じ(笑)。そして実はもう一件取れそうな永住権がある。すでに移民局から「この件、もうすぐだよ」ってメールが来てる、やったね!

 

それにしてもビザって申請している限り悩むに決まったものだ。では永住権が取れたら悩みがなくなるのかって言うとそんな事はない。人生は生きてる限り悩みがある。すべての悩みがなくなっても、今度は悩みのないのが悩みですって話になる(苦笑)。チャンドラーの「長いお別れ」の名セリフに「金があるんだ、幸せなんていらないよ」の世界である(苦笑)。

 

だから本来は永住権なんて幸せになる手段の一つにしか過ぎない、取れれば良いし取れなければまたその時に考えればよい、それよりも今日一日を家族と楽しく過ごそう、そう思うことで少しは気が楽になるのだけど、中にはビザを取ることだけが目的になってしまい不安にかられて間違った行動を起こして家族ごとトラブルに巻き込まれることもある。こういうのは僕らが駆け込み寺となっている為によく出てくる案件である。

 

ちょっと古い話で言えば、ある日突然全く知らない人からぼくに電話がかかってきた。相手は僕が本当に相談する相手なのかどうか値踏みしつつ出来るだけ自分の正体を見せず(自分の名前さえ言わない!)に「一般論」として永住権や不動産購入(約3億円)について質問してくる。

 

ぼくは相手がそうであれば「ま、いいや」と思いつつ相手の質問に答えていく。約1時間後、そのご夫婦はお互いにポカーンと顔を見合わせて「何だ、うちが話すべき相手はここだったんだ!」とびっくりする。今まで胸にあったつかえがストンと落ちた顔になる。

 

よくある話だ(苦笑)。この方、うちのサポートで永住権取れて今でも良い付き合いだ。

 

その頃別件でもAuckland20億円の投資案件で日本人不動産屋に騙された案件がありこの時は約3ヶ月かけて絡んだ糸をほぐした事がある。ここも最初は僕を値踏みする作業である。最初は相手の自宅にお伺いしてこれも小出しで情報をもらいつつ頭の中で予想図を描きパズルのピースをはめ込む作業。

 

「この事は事実ですか?推測ですか?事実ならその証拠は何ですか?」と詰めていき、途中何度も絵を描き直しつつ「これじゃ犯人の動機がないじゃんか!?」と思いつつ絶対に予断を許さない状況で最終的にすべてのパズルのピースがハマり「そっか、この不動産屋、為替で勝負に出てたんだ!」って分かり、これで対応が決まった。

 

後は投資家に全体像を「こうだからこうなった」と説明するとこの方も胸のつかえがストンで「分かりました、有難うございます、ここから先は自分でやります」と日本から弁護士連れて来た。この人、行動力抜群だったなーと今でも覚えている。この方もその後うちのサポートで永住権取れて今でも良い付き合いだ。

 

だが、ビザが取れてない人ばかりが集まるとまさに冒頭にコピーした「不幸自慢」が始まる。これが笑い話で終われば良いのだけど中には本気で心配になって自分でドキドキし始めて間違った助言を受けることになる。けど本人からすれば何が事実か分からないから自分が利用されてることも分からずにそっちに走ってしまう。

 

こういうのはぼくらはどうしようもない。おいおい、そこから先は滝ですよ、落ちますよ危ないですよ、そんな事言っても聞く耳持たない。

 

仕方ないな、自分でどぼんと滝壺に落ちて日本に帰るしかないよね、こっちが出来る事はないよなーって感じである。

 

僕に出来る事は僕を信じてついてきてくれる人の為にうちのスタッフ全員で全力でその家族がニュージーランドに合法的に滞在出来るビザを取得することだ。最後まで付き合ってもらったお客様でビザが取れなかった事はない。

 

不幸自慢を楽しんだ挙句に自分が本当に不幸になる人、これは僕には救いようがない。そんな事を考えつつシンガポールに向かう飛行機に乗る。



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2014年11月13日

変化する人しない人

昨日は火の鳥読んだからわけの分からん事を書いてしまったが1970年代ってそんな雰囲気のあった時代だ。人間の持つ個性とは先天的か後天的か、人は死んだら何になる?魂の重さは?などなど(笑)。ぼくとしては何となくストンと落ちるのはスウェデンボルグの考え方だ。

 

等など考えつつ現実に戻り今日は朝から日本からのお客様ご家族が当社へお見えになった。目的は海外相続である。

 

ご家族は日本の地方都市に住む先祖代々の土地持ちでご資産はあるのだが殆どが土地であり周囲や先祖の手前手放すことが出来ない。けれどこれで相続が発生したら現金納付になるけどその現金がないから結局土地を売るしかない。

 

そんな事したら三代目に土地がなくなるっちゅうに。そこで代襲相続とか国内節税対策をするのだがそれも結局限界がある。現行の税法、特に相続税法はその根本に「日本型共産主義」である「あなたが死ねば財産はすべて国に戻しなさい」がある。

 

「国があり政府が安定しているからあなたが財産を作れたのだ、だからあなたが死ねば国に返すのが当然でしょ、子供にあげるなんて何事だ、すべての子供は社会の入り口で平等であるべきで一人だけ銀のスプーン咥えて生まれてくるなんて平等ではない」である。

 

しかしそんな事言っても戦前は本家の長男がすべてを引き継ぎその代わり分家も含めてすべて政府の手を煩わせずに面倒を見てた。ところが現在は「相続財産は政府が頂く、分家や家族の面倒は戦前同様道徳的にあなたたちが自分で守るのが正しい」となって、いいとこだけ政府に持って行かれた状態である。

 

そこでこの方が数年前に初めて東京でお会いした際に「本家の長男で移住は出来ないが何とか資産を守る方法はないか?」というので海外相続の提案を差し上げた。

 

ただこのスキームは二つの国をまたぐ方法であり海外と聴いただけで「ダマされるー!」と脊髄反射する人にはまず不可能。海外に抵抗がなくても実際にやるとなった場合の外国の法律がどう検証してよいか分からずに一歩が踏み出せない。

 

幸いなことにこの方は自分で多くの事業も手掛けており海外にも抵抗がなくスキームを聴いて自分で検証することも出来る方だったので「よっしゃ、これでいこう」となった。

 

家族が個人で持っていた土地をすべて自分の会社に名義を移して会社の株価を出来るだけ引き下げた上で(堤さんがやってた方法)外国の会社に売却する。簡単に書くとこれだけである。

 

その解釈は、民法の契約自由の原則により外国企業に土地付きの株を売ることは全く問題ない。またその契約は適用通則に基づき準拠法の選択が出来るのでNZの法律を適用する。そして外国企業は法人、つまり自然人ではないから死ぬことがない。これで相続税は発生しない。

 

これだけ書くと簡単に見えるが実際には非常に複雑かつ微妙な調整が必要であり両国の法律や租税協定、所得税法、相続税法における位置づけなどすべてを網羅して理解する必要があるので、良い子はここだけ見て実行するのはやめてくださいね、まず確実に失敗するから(苦笑)。

 

今日はここ数年で株価の引き下げに成功して財産を日本に置いたまま所有権を海外企業に移すことになったのでその為の打合せである。これに加えて更にいくつかの防火壁(ファイアウォール)も仕込んでおいた。

 

不動産ってのは名前の通り動かない財産であると思ってる方は多いが実際には今の日本の法律では動かすことが可能である。勿論大前提である日本の民法が改定されれば現在の海外相続は使えなくなるが、それはいつの時代も同様であり上に政策あれば下に対策ありである。早いもの勝ちだ。

 

このお客様は先祖代々の土地を有効活用して次々とビジネスを立ち上げては時代に応じて変化させていった。大都市の大地主ではない。そういう人達に比べれば所詮は田舎の小さな街の土地でしかない。しかしこの方の強みは何よりも変化出来る事だ。だからこそ先祖代々の土地を守り続ける事が出来た。

 

いつも言うことだが大きいことが生き残りにイコールで繋がるわけではないのだ。時代に応じた変化が出来る人だけが生き残れるのだ、大きさは問題ではない。



tom_eastwind at 17:11|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月12日

火の鳥 鳳凰編

パソコン入力。先ずは字のサイズ。OKだ。MacWindows,標準文字体が違うので複写貼り付けするときは注意しなくては。

 

さ、考えてみよう、何のために生きているのか?今日の主語は僕だ。対象は子供だ。つまり親の義務として親が子供にすべきことだ。

 

僕には子供が二人いて両方共健康だが一人は二カ国政府認定の自閉症であったしもう一人は完璧に父親譲りの特殊自閉症、あはは、ここまで来ると笑うしかないが全然気にならない。

 

何故なら二人共この世の人と共存できて学校に通い他人の言葉が理解出来てそれぞれ複数の言語が使えて東京の地下鉄にも乗ることが出来て食堂に行けば注文出来て食っていけるからだ。社会に出て仕事も出来る。

 

病気なんて所詮そんなもん、お医者さんにどんな病名を付けられてもそりゃ他人のやること、こっちは生きていけるのだ。完璧な人間なんていやしない、僕自身おかしな自閉症であるが(苦笑)今まで飯を食えているのだ。

 

病名?吹っ飛ばせ!自分の個性より強い病名ってあるのか?もしあるなら、やっぱり吹っ飛ばせ!人生の目的は長生きではなく充実して生きるである。例え病気になって死んでも、その病気にきっちりと向かい「へー、面白いね、おれとやるのかい?」そして最後まで戦えばおれの勝ちだ。だっておれは死んだ後に次の人生があるけど、病気の野郎、次はねーじゃん、ばーか(笑)。

 

話はいきなりそれたが、ここまで書くと必ず出てくるのが「灯台に行けない標準以下はどうするの?」であるが、「それ以下はどうするの?」と考えている主体は誰であろうか?それは「それ以下」を差別して人間に上下を付けている親そのものである。

 

灯台であらねば人にあらずか?赤なのか白なのか?生まれた時から手足もなく病気であればその個はすでに発言権のない社会の底辺なのか?じゃあ天と地のその中間点に立つあなたは何なのか?

 

そこを決めるのは、実は子供にあらず親である。親がどう生きるかである。親が背中を見せる。親が馬鹿なら馬鹿でよい(おれだー!)、それなりに背中を正直に見せれば良い。そこで子供は自分で判断する。

 

生まれてくる子どもたちに上下はない(しかし子どもたち自身は常に上下感覚を持っている、動物のように)。上下のような差別も存在しない。あるのは右か左かってだけの「区別」である。人はそれぞれ平等に適材適所がある。大事なのは子供の能力を理解して正しい場所に配置すべき親の義務である(そして人間社会は理性を持ち成長する)。

 

子供をいたずらに競争に放り込むのではなくその子供の持つ個性を伸ばす、精神的に苦手な部分で競争させるのではなくその個の大好きっで得意な部分を伸ばしていく。そうすれば子供はきちんと育つ。

 

子供に多くを期待するな。だって親であるあなたはそれほど賢いのか?

 

そこで出てくるのが「何故子供を産み育てるのか?」である。あなたは何故子供を産み育てるのか?金かかるし時間もかかるでしょ、何で生むの?可愛いから?そんなもん、天国の魂からすればえれー迷惑だ、お前んとこに行くのかよーである。産んでおいて虐待すんなよー、である。

 

じゃあ主語である「ぼく」を父親として置いてみよう。この答はいくつかの枝葉がある。家庭に金を持ってだけの帰る父親、自分が守らない道徳を教える父親、組織としての表面家庭を守るだけの体育会系父親、いろいろあるよねー。

 

以前東京のお医者さん家族でおとなになった兄が娘を殺す事件があった。この時のお父さんの気持ちってどんなだったろう。悔しい?後悔?この後悔って言葉はよく出来てる、「後に悔やむ」である。世の中、金だけじゃないよなーって事件だ。

 

後で悔やむような状況作るなら、苦しくても今のうちに解決しようよ、先を考えようよ、ほんとにそう言いたい。悲しい話だ。

 

何故生きてるのか?こんな漠然とした質問は駄目だ。主語を明確にしよう。対象は何なのか明確にしよう。それが抽象的でお悩み好きならどうぞ華厳の滝へどぼーん、である。

 

生きることは人間の持つ源泉を持つことだ、理屈でも言葉でもない源泉なのだ。生きる力、その源泉を引き出すために人は悩み考え理性を作り上げる。

 

理性作ってる最中に道がそれて死ぬの悩むのなんってなるんなら、そりゃとっとと死んで天国に行って処女でも抱いてくれって話だ、この世にいられちゃ迷惑だ、ただ自爆テロで他人殺すのはやめよーね。

 

この駄話には何の答もない。ただ昨晩「火の鳥」を読んで輪廻転生を考え、今朝は鳥よりも早く目が覚めたのでつらつらと文字にしてみた。やっぱり変なパソコンだ。



tom_eastwind at 06:18|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月11日

アベノ使い方

APECに合わせて日中首脳会談が約3年ぶりに行われた。これをもって日中がいきなり仲良くなることは“絶対に”なく、まずはお互いが抱えてる問題の解決策が相手の手札にないのかを見定めることだろう。

 

勿論こういう交渉だから内容が正確に外部に発信されることはなく当然多くの秘密合意事項があるので市井の民間人が細部を考えてもしょうがない。

 

ただ全体的な流れとしては以前安倍首相が韓国大統領と会った時に相手は笑顔も見せずのかなり失礼な態度を取った事で韓国内で問題を抱えているのが分る。笑顔が返せない不自由さは政治家がマスコミや民間に縛られてるのがよく分るからだ。

 

これは中国も同様なのだろう、挨拶の際にぎこちないのは写真の雰囲気から伝わってくる。これは習近平の中国軍部と江沢民に対しての気遣い、つまり「立場弱い」だろう。

 

それに対して日本では政府がマスコミを支配し民間だって笑顔大好き、少々嫌な奴でも一応笑顔って習慣があるから、笑顔で両国大統領に接する安倍首相の印象は悪くないはずだ。

 

日本では中国に進出している経済界が何とか中国とよりを戻したい。てか最近大手企業が次々と法令違反で莫大な課徴金を取られている。

 

だったら中国から出れば?という話であるが、今まで長期間投資をして来てビジネスインフラも出来上がっているのにいきなりゼロには出来ない。

 

なので10年スパンでどうなるかは別として「社長、今は中国と仲良くしてください」なのだろう。

 

ただ安倍首相としては今は中韓と急いで手を握る必要もない。むしろ東アジア沿岸でまるで真珠のように繋がってるASEAN諸国と手を組むほうが余程良い。親日だし中国ほど無茶はせず特にインドネシアとマレーシアは好意的であるからこれを利用しない手はない。

 

そこで安倍首相としては中韓に対しては比較的余裕のある交渉が出来る。米国から「何やってんだ」と言われても米国だって東北アジアの現状をどこまできちっと把握しているのか?

 

米国は難しいことは考えてない、同盟国は仲良くしようぜ程度だがその本音は米国軍が韓国から撤退するから後は日韓でよろしくねだ。元々在韓米軍は数年前から「おれたち出てくよ、あとはそっちで指揮権取ってね」と言い続けそれに対して日頃「米軍出てけ!」なんてデモをやってた韓国が「やめて、出て行かないで!お願い、ここにいて」とやったわけだから話がややこしくなった。

 

日本からすれば防衛戦は日本海と対馬である。そして沖縄。まだ米国の核の傘の下にいるのだから軽武装だけど、いずれ米軍が去った後の不沈空母をやるつもりなんだから中国と正面に構えた「中国包囲網太平洋不沈空母艦隊」が日本の役目であるのは明確だ。核武装もある。

 

今回の日中首脳会談から感じるのは「おお、やっと形になったな。これで日本の不沈空母が確定したな」ってことだ。良い意味でも悪い意味でも。さ、いよいよきな臭くなるぞ。良くも悪くもあるが前政権のような糸の切れたタコでないだけしっかりしてて、ましだ。

 

今回の交渉で面白いのは、日本側も中国側もマスコミはお互いに「妥協しすぎだ、交渉に負けた!」という意見が目立つことだ。面白い、両方共敗ける交渉ってあるのか?

 

無責任な民間人は相手の政府が主張していることを全く理解せずとにかく自国政府が交渉の当初に紙に書いてた事がひとつでも通らなければ「負けた!」という。

 

日露戦争におけるポーツマス条約と同じで、まさに無責任なマスコミが新聞売るために調子良い事を書いて、日頃政治に全く関与もせず考えもしない連中が夏場のプロ野球みたいに勝った負けたと叫んでるだけの「子供の遊び」である。問題は彼らが選挙権を持っていることだ。

 

こんな事をマスコミが書き国民でも知識層と呼ばれている人々が一喜一憂すれば、まさに政治三流国家でしかない。

 

生きるとは常に使ってはいけない武器である「殺し」を前提とした妥協である。ぎりぎりで妥協が必要だ。妥協しなければ周囲に「殿、乱心召されるな」である。

 

しかし試合場にいない人々にとっては関係ない、100%しか正解はないんだよね。交渉してる相手側にも自分と同じような人が数億人いるとも考えずに。

 

冒頭にも書いたが僕ら市井の市民は政治家ではないから本当は北京で何が決まったかわからない。けど少なくともその雰囲気はしっかりみてれば分ると思ってる。

 

今回は安倍さんの戦略勝ちではないかな。何せ玉虫色ってのは日本の得意分野だ、それが合意文書に乗っかったってのは日本側の交渉力だと思うし、今の習近平が日本を必要としていることを日本政府が読み取ってるからだ。

 

僕らも、安倍を好きかどうかではなく、少なくとも小泉以来の安倍をどう使うか、それを考えるべきだと思う。

 



tom_eastwind at 06:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月10日

馬上で花を眺め馬を降りて花を愛でる。

月曜日の朝、立て続けに3件またもワークビザの発給の知らせが来た。本当に総選挙で「死んだふりをしてた移民局」であるが、選挙後に一気に永住権発給、ワーク発給が立て続けである。今日のワークビザはすべて2年間有効だから、おー、すげーな、これなら次はそのまま永住権申請だなってケースだ。

 

選挙後には永住権、起業家ビザ延長、投資家ビザ、続けて発給された。これからも堰を切ったようにビザ発給が期待出来る。これがぼくが総選挙とスキャンダルがくっついた時に作った作戦のランディングプランである。よかったー。

 

技能移民は失業率と関連性があると言われてる。僕の経験、肌感覚では失業率が5%になるとワークが出てきて3%になると永住権が取れやすくなる。現在が5%台だし景気が盛り上がってきて総選挙も終わったので移民局が動き始めたのだろう。

 

面白いのは移民局が「今年のセミナーに参加した顧客で第一号、初めて投資家ビザを取得した!」と言ってるのだが、それ、うちのお客さんだし(苦笑)。すでに投資家ビザ手続を開始しており、たまたまセミナーに興味をお持ちだったので参加を薦めたのだ。

 

でもまあいいや、そのあたりの裏事情は僕が知っておけば良いだけでセミナーに出張して来た移民局や銀行は「やったー!、よし、来年もやろー!」って思ってくれればそれで良い(苦笑)。

 

ところで以前も少し書いたが去年起業家ビザで落とされた中国人が最近集中しているのが投資家2ビザである。年間発行件数は300件と決まっているが今まではあまり誰も目に入れてない枠だった。

 

だからこそ僕は去年から「投資家2」をお勧めして当社が扱った投資家2はすべて短期間で難しい審査もなくビザが取れた。「ビザは取れる時に取れ、取ってからどうるすか考えろ」の大原則である。

 

ビザが取得出来ても滞在日数が稼げるかな?そんな事考えてる間に他の人がビザを持っていけば自分は滞在日数がクリアーする頃にはすでにビザという椅子取りゲームの椅子は他人に取られている。まず座って席を確保する。それから次に手段を考える、である。

 

家2の行数は年300件。これにして、今日現在で移民局には500件の申請書がある。これから2ヶ月で更に増えるだろう。もしかしたら来年はこのビザ枠自体が廃止されているかもしれない。

増えた殆どが大陸中国人だけど、彼らは申請書を提出しても受理される可能性は3割。ここから、つまり受理されても本審査で落とされるのが約7割。今の移民局は大陸中国からの申請については落とすことを前提で審査をしている。

 

それでもこの審査自体をやらないってのは出来ないから結局日本人も中国人同様に審査の行列の後ろで順番待ちするしかない。これが最近の投資家ビザで手続に時間がかかってる理由である。

 

こういう現場で起こっている様々な事象を理解すること、同時に片方ではウェリントンの移民局本社(ここのトップはCEOと呼ばれる)の高級役員同士が「やったー!日本の説明会、いいじゃん!」と喜んでいるのも知っておくこと。この両端の情報を得ることでより良い対策が作られる。

 

すべての事象には理由や原因があり時には関係ないはずの事象が本当に偶然に一つに絡まってしまいとんでもない結果になったりする。

 

今回の総選挙と3件続いた移民局のスキャンダルがとんでもなくからみ合ってしまい(ほんっと、移民局ってのは歴代で常に新聞をにぎわす部門である)その結果とんでもない話が飛び出した。

 

しかしその全てには何らかの「必然」がある。僕の仕事の一つがこの「絡まった意図」の背景に何があるかを読み取り情報を集めて解きほぐし、どこが問題かを発見して解決策を組み立てる事である。必要なのは望遠鏡と顕微鏡・・・一体おれって何屋(苦笑)?と思いつつも現実的にそういう事が必要とされている限りやっていく。



tom_eastwind at 20:49|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月09日

日本+1 しなやかに生きる方法

「蒼茫」は1930年に国策としてブラジルに渡る移民約1000人の姿を描いたものだ。石川達三の体験談として小説化されて1935年、昭和10年の第一回芥川賞受賞作となった。1930年と言えば日本が戦争に敗ける15年前である。戦争とはそれほど短期にやってきて大きな爪あとを残す。

 

ぼくがこの本を初めて手にしたのは高校生の頃で、その頃は国策云々というよりも全ての希望を失った人々が初めて観ることが出来る新しい世界、人は強くなれるんだ、そんな感じをぼんやりと受けたものだ。

 

昭和前期の日本の姿を1970年代当時のガキが理解出来るわけもないが、作者が時代を飛び越して説明してくれる、それが読書の良さであろう。

 

1930年代にブラジルに片道切符で国策で送り込まれた貧農を描いた作品は移住を考える人には一考出来る小説である。一生日本に戻ることはない、その気持で船に乗り込んだ人々の気持ちはいかであったろうか?書かれたのは古いが内容は現代にも通じるものがある。

 

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当時のブラジル移民は、貧農といわれる人々が主で、ブラジルでの豊かな暮らしを夢見ている。なけなしの田畑を売り、縋るように移民に賭ける姿が『蒼氓』では活写されていく。

 

九百余名の移民たちは、神戸の海外移民収容所で共同生活を営み、準備を進めるわけだが、戻る場所を失った彼らの後悔、希望、不安が人いきれの中で渦巻くのだ。

 

独身者が渡航できないため家族を偽装するものがいる。ブラジル入国を禁止されているトラホームや脚気を隠すものがいる。息も絶え絶えの赤子を抱えるものがいる。審査失格となり失意のもとに収容所を後にするものがいる。何より、移民たちの無知蒙昧さが痛々しい。

 

石川達三自身が、監督官としてブラジルへ渡航した経験があるからこそ、本作品は、真に迫っているのだろう。

http://www.amazon.co.jp/蒼氓-新潮文庫-石川-達三/dp/4101015058

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上記はアマゾンレビュのコピーである(文責当方)が、日本を出て外国に行く決意をするってことの厳しさがよく分る一冊だ。

 

けれど21世紀になって世の中は全く変わってしまった。当時は片道切符で45日かけて渡っていたブラジルは現在では約25時間で行ける(米国乗り換え)。

 

1980年代から日系ブラジル人が日本にやって来て(戻って来て?)低賃金労働者として働くようになり地方の工場街では日系ブラジル人街も出来るようになり石川達三の時代とは全く様変わりである。

 

今や日系ブラジル人にとっては少し才覚さえあれば日本とブラジルは遠く離れた生き別れの二つの国ではなく、自分のビジネスとライフスタイルを確保するための二つの国となった。

 

これはニュージーランドでは更にその様相が強く、ぼくの知っている多くのビジネスマンが家族とニュージーランドに住み日本やその他海外でビジネスをしてそこで得た収入でニュージーランドの家族と生活をするというのがごく普通になっている。

 

一年に一ヶ月の年休が取れて(それでも不足で:笑)土日が完璧にお休みで残業が殆ど存在せず家族が毎晩一緒に食事が出来て、なんて国で生活出来て、さあカネ稼ぐぞってなったら利益効率のよい日本に行く。

 

こりゃ見方を変えれば昭和の頃の北の大地に住むオヤジたちが雪が降って畑仕事の出来ない冬の間に東京あたりに出稼ぎに行き昼間は一生懸命ビル建設で働き夜になると一風呂浴びて仲間と一緒に“津軽はよ〜”なんて「民謡酒場」に繰り出して故郷を思い出してたのと近いかなー。故郷は北の大地、仕事場は東京、そんなもんか。

 

けど今ニュージーランドで生活をする僕の知り合いは皆ストレスがないので出稼ぎ先の日本で「民謡酒場=カラオケバー」に行く必要もなく、多くはホテルの部屋でテレビニュースを見つつルームサービスか近くのコンビニ又はデパ地下で買ったお弁当で夜を過ごしているだろうな。

 

これも金曜日に話したネタの一つであるが、ニュージーランドで骨を埋める日本人は少ないと思う。殆どの人は年を取って体が弱れば日本に帰り故郷の墓に入ると思う。

 

けど、それまでは自分の住みたい国で住む、家族と楽しめる国で住む、子どもたちがきちんと学べる国で住む、そして最後は自分で自分の面倒をみる、そういうこっちゃないかなって思う。

 

心は日本人でいつつも国際人になる。日本+1、そうやってその時時において好きな国に住む。そういう幸せもありじゃないかな。そんな事を思った日曜日の朝でした。



tom_eastwind at 13:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月08日

晴れた土曜日の朝にすること

1・給油。いつも週末に入れて間に合ってる。

2・洗車。晴れてないと出来ないし平日には出来ない。

3・製氷箱。水を入れて固めるアレだけど長く使ってたプラスチック製のが割れたので買い替え。

5・氷の袋。Aucklandではガソリンスタンドなどで売られているパーティアイスとも呼ばれる3.5kgのプラスチックバッグ入りの氷の袋がある。BBQ時に飲み物を冷やしたりするやつ。一個あると製氷箱が壊れた時に便利である。

6・フルーツパック。これはいつもニューワールドで買う。ここが一番新鮮だ。

 

週末にやることはほんと個人的な事ばかりだ。金曜日の夜仕事が出来なくなった頭でプライベート・ライアンを観て(この映画も好きで月に一回は観てる)土曜日の朝6時位からベッドの中で来年の方向性や今眼の前の事件の事を考えて頭のなかのパズルをはめていく作業をする。

 

この、土曜日の朝の静けさがすんごい大事だ。音が多いといかん。いつも大体午前3時頃に起きたりするが土曜日は何故か午前6時に起きて少し長い期間のしごとの事を考える。最近で言えば来年の事業計画である。

 

今年は中盤までは予定通りだったけど中盤で予想外の番狂わせ、なんつかまさにこっちが餌にされて巻き込まれた事件があり大変だった。けど総選挙終了後には一気に良い方に加速されて来年の目標が見えてきた。

 

そんな事を考えつつ、ふと昨日のキーウィ弁護士との話で思い出した事があった。それは南京事件だ。中国のでっち上げで毎回死者数が増えて挙句の果てには当時の人口より多くの人間が殺されたっている、一回聴くだけではかる〜く騙されてしまうようなダボラである。

 

話の中で中国人投資家が出てきて、キーウィ弁護士が「日本人も昔は南京で虐殺やったんだってー?」なんて聴きづてならぬ事を言うもんだからその場で抗議。「おいおい、第二次世界大戦終了後の死者数が10年後に倍増するとかあるのかい?おまけに子供の頭に銃剣刺してる写真とか女性が犯された写真ってのは、ありゃ通州事件の写真で中国人が日本人を襲った写真だよ、何言ってんだ!」と話すとびっくりしてた。

 

更に「あーいうダボラが本格化したのは1990年代の江沢民が自分の権力を守るために日本を餌食にしたんだよ、今回のうちが餌食にされたのと同じだよ、許されるわけないだろ!」と説明したら、彼もちょっとびっくりしたようで「あ、あ、そうか、よし、俺も調べておく」だって。

 

やっぱり嘘を放置すると事実になる。徹底的に反対して嘘を潰す、更には嘘をいう人間そのものを潰す、これは絶対に必要な行動だな、改めて思った。

 

米国では日系米国人でさえ中国の嘘を平気で信じるんだから怖いものである。主張すべきは主張する、黙ってても分かってくれるって日本の発想は通用しない。

 

車であっちこっち行きつつそんな事を考えた、晴れた土曜日でした(笑)。



tom_eastwind at 12:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月07日

金曜日の夜

今日は殆ど自分のデスクに座る時間がなく、外部会議が終了して次の内部会議までの5分で自分宛に直接送られて来たメールをちらっと目を通して返事も書けずにすぐ次の外部会議に参加。

 

9:30から始まった朝ミーティングが10:15に終わり10:30からの外部会議が11:40に終了して12:00から30分の内部会議、でもって12:30に外出で(移動時間5分)用件がきっちり1時間かかり、そのまま13:30に次の会議が相手オフィスで(移動時間3分)14:50に時間オーバーで終了してすぐオフィスに戻り(移動時間1分。シティのどまんなかにオフィスがありどこも歩いて5分以内に行けることのありがたさを痛感した・苦笑)次の用事を片付けて帰宅して、それからやっとメールを開くことが出来たのは16時過ぎだった。

 

7時までに自宅で昨日の夜からのメールを処理したのに、16時過ぎに開いたPCのメール受信箱、そこにはメールがまるで蟻の行列のようにずらーっと並んでいる。

 

全く「何じゃこりゃ!」である。「笑うしかない・・・」である。どれも僕の直接アドレスに来るわけで重要度が高い、、、だから今すぐ処理しなくっちゃと思いソファに座って一つ一つ読み取りながら、まずは簡単なやつからささっと片付ける、これは大量のメールに心が砕けないよう折れないようにまず数を減らすという近接遭遇戦の際の戦術だ(笑)。

 

次に残った重要案件を戦略的に時系列で並べ直す。どれが最初にやるべきか、どれが最も検討を要するか?選択肢はいくつあるか?等などを試金石としつつ返信する順番を決めて、そこまでくれば後は戦闘である。

 

視線をMacの画面に貼り付け相手の文章の文意を読み込みつつ(特に大事なのが文章ではなく行間の何もないところを読むのが大事)ブラインドタッチでだだだーって文章を作り上げて送信。ぼくはこういう時殆ど読み直し、校正をしない。スピード勝負の時は返答が遅いほうが問題である。

 

少々書き間違い、例えば汚職事件がお食事券になっても意味は通じる(笑)。それまでの人間関係がしっかりできていれば、が前提であるが。

 

今日の思考回路もやはり戦略、戦術、戦闘だ。僕はこの方法が一番合っているのかもしれない。こういうのは中学から高校の頃に読んだ孫氏やクラウゼウィッツに学ぶものが多い。同じ頃に学んだ微分積分、ましてや割り算のやり方は忘れたが困ることはない。

 

戦い方、思考方法を学んだのはほんとに大人になって役に立ったなー、学校がゆとり教育やめるってんなら社会に出て通用する技術として哲学や戦闘術を教えてみればどうだろう。

 

そういえば今日時間オーバーした会議がまさに戦略、戦術、戦闘会議である。弁護士事務所で所長と担当者を相手に話を進める。ここの所長、普段は「おれが今回はお前に無料コンサルしてんだぞ!」なんて威張ってるが実際にチャージされたことはない。

 

だって彼の言ってる程度の技術なら僕のほうが余程知識と現実を知っている。彼にあるのは地元人脈であり戦略ではない。だからぼくが戦略を立て彼に実行させる、それが現状である。

 

ところがこの所長、今回ある事件で彼が自分に火の粉がかかってきたと分かったら突然前日に連絡して来て「tom,明日空いてるか?」だもんね、分かりやすいやつだ(苦笑)。

 

ここで出てくるのが「今何が起こっているか?どう対処すべきか?今後どう処理するのか?」という、まさに戦略、戦術、戦闘の世界である。相手から攻撃を受けた場合最初の対応は戦闘であるからこれは日頃から訓練をしておく必要がある。

 

相手の攻撃を防ぎつつ今何が起こっているかを読んで戦略を立てる。戦略に基づいて戦術を組む。戦術は主に時間軸である。

 

今回の問題は数カ月前から発生しているミステリーだったが誰が何をどうしているのか、そしてその、これから起こるであろう結果も見えている。この件の戦略、戦術、戦闘を説明する。おかげで30分で終わらせる予定の会議が1時間20分になった。

 

こちらの街の弁護士ってのは日本で言う弁護士とは少し違う。ハングリーである。けれど北半球のような社会経験が乏しいから手札が少ないし他の誰かがちょっと新しい手札を見せると、まるで原始人が初めて火を見た時のように「うおー!うおー!」って吠えて僕に向かって「おいtom,おれはこんな事を知ってるんだ!」とのたまうが、あのね、それってリーマンショック前に北半球で始まったCBだよ、君も「ねえ、僕はお月様を見つけたよ!」かいって感じ(苦笑)。

 

彼らキーウィは仕事となるとやはり根本的なとこで弱い。「おれはここを叩くけどそっちはどうする?」って聴いたら言葉濁してるし、要するに「こうなったらこうなるよ」って段取りがわからない。こいつ声はデカイけどやっぱりええとこの坊っちゃんだ、腹くくってないな、だったら最初からこのテーブルに来るなって感じである。

 

そんなこんなで1日が終わるけど、ふと今日を振り返ってみると会議続きで自分の仕事がぜんぜん出来てない事に気づきがっかり。長い金曜日の夜になりそうだ(疲)。



tom_eastwind at 10:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月06日

ISIS イスラム国

豪州では6歳から11歳くらいまでの子供が「豪州の民主主義を叩き潰してイスラム法に作り変える、オバマは地獄へ行け!」などと叫ぶビデオがネットに出現してとんでもない話になっている。

 

日本ではピンと来ないだろうが豪州のマルチカルチャリズムはやばい。すでに多数のイスラム教信奉者が次々とイラクやシリアに渡りイスラム国兵士として戦っている。

 

そして彼らは強固な戦士となってまた豪州に戻りイスラムの布教に務めるのだ。やっべーな、せっかく中東の人々に門戸を開いたのに恩を仇で返すか、だったらこれ以降イスラム系は一切受け入れせず豪州国内にいる中東系は全部刑務所だー、みたいな国民感情になるでしょ。

 

けどイスラム原理主義者からすればそんな事はどうでもいいんだろうねー、バランスの悪い宗教だ。

 

ブルース・ウィリスの映画でも米国とイスラムのテロネタですんごい映画があったし次に豪州で誰の首が物理的に切り離されるのか、まさに身近なネタである。

 

それにしても宗教問題、これはイスラム教だけではなくキリスト教も同様だ。他者や他の信仰や文化を認める心の余裕と教養と知識がなければこの世界は生きていけなくなってる。

 

日本人も同様だ。「だってさー、皆こうじゃん」って言う皆は誰だろう?いつの間にか自分の頭の中に標準的日本人がいて、そこから外れてると「あんたさ、空気よめないわけ?」って話になればこれも一種の宗教だ。

 

宗教の反対側にいるのが科学である。現実に基づいて事実のみを抽出して教養と知識と化学的事実においてのみ検討して、最後に自分の価値判断、つまり宗教的要素を加える。

 

ところが多くの人は最初から宗教で入るし他人の話を分析もしなければ聞こうともせずにひたすら持論にしがみつき他人を批判する。まさに馬鹿である。

 

今月豪州で開催予定のG20は幸運な事に豪州がNZを招待してくれて参加だ。ここではISIS対策も話題になるが同時に警護の問題もありNZから数百人の警察官が警護に加わる予定。

 

NZでも今回は実質的に国連主導になりそうなので兵を送り込む予定をしているが、それはG20次第だろう。すでに東ティモールなど騒乱地帯には国連軍として送り込み毎年数名の死者を出しているNZ軍であるが今回の動きはまだ最終決定が出てない。

 

それにしてもISIS,生み出して訓練を付けて武器を与えたのが米国だってのは、笑うしかない話である。国際政治の馬鹿らしさの典型的な話だ。100年後にイスラム政策のバカさ加減が大学の教科書に載るだろう、それは100年近く前のサイクス・ピコ協定がいかに間違っていたかを現代の大学の教科書で指摘するように、である。



tom_eastwind at 21:31|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月05日

バブル(インフレ)が来るぞ。

安倍首相の話だが、バブルが来るぞ。皆身構えたほうが良い。とくに今回のバブルは期間が短い。おそらく2015年年末で終わる。それまでは株式投資とかやって儲けられるが、とにかく2015年末までに利益確定させて早いとこ手仕舞いしておくことだ。でもって日本円で持ってることのリスクも考える事。その理由はこれだ。

 

http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2014110102000057.html

 

こんな一本の記事かよって思わずに自分で検索してみればよいが、いよいよ安倍政権と日銀が本格的に動き出した。アベノミクスの失敗を何とか取り返すべくやってるのはよい。安倍首相の一生懸命さはよく伝わる。頑張って欲しいと思う、ただその選択肢の狭さが辛い。

 

本来行うべき構造改革に何故突っ込めないのか?医療、雇用、実にもったいないのだが、彼にも動けない事情があると思う。ただ、この本丸を攻めないとどうしようもないっしょ。

 

目先で株価を動かしても結局儲かるのは一部の投資家であり国民には何の利益も来ない、まさに1980年代のバブルと同様だ。

 

別の有料ブログでも下記の記事が出ていた。

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10月31日、ちょうどハロウィンの日に、日本銀行は、円を増刷して日本 国債を買い支えるQE(量的緩和策)の拡大を発表した。日銀は、これまでの QEで年に50兆円の日本国債を買い支えてきたのを、80兆円に拡大する。 これは、日本政府が年間に新規発行する国債の総額とほぼ同じだ。日本は今後、 財務省が発行する国債のすべてを(財務省出身の黒田が支配する)日銀が買い 取る自家消費(自画自賛、自作自演)の国になる。これまで国債の大口購入者 だった公的年金基金(年金積立金管理運用法人)は、国債購入を日銀にゆずり、 その分の資金で国内と海外の株式、海外の債券を買い増しする。この買い増し への期待から、日本と米国などの株価が急騰した。世界各国の年金基金のほと んどは最近、金融市場のバブル崩壊を懸念してリスク回避に動いているなか、 日本の公的年金だけは逆方向で、株や債券を買い増してリスクを拡大している。

***

 

まさにこの通りである。数年前から時々ブログで書いてきたけど、政府にとって国民の年金を株式に突っ込むと言うこの博打はどっちに転んでも勝つのだ。あなたがコイントスをやるとする。相手はルールを説明する「表が出れば俺の勝ち、裏が出ればお前の負け」である。

 

どういう事か?それは安倍政権が大博打に打って出て株式相場が上昇すれば株価連動内閣であるから政権は強固になり2020年迄の財政再建に成功する。勿論それは大増税と福祉切り捨てによる。これが内閣(財務省)の「表が出れば俺の勝ち」である。

 

そして今回の財務省による大量の国債発行とお札を増刷して国際を引き受ける日銀の伝統的なバブルとスーパーインフレーションを起こす行動でほんとにスーパーインフレーションが起これば(てか歴史的にはこれが普通の方程式)政府が抱える1000兆円以上の負債はインフレ効果により思い切り目減りする。そこで更に新札発行して交換すれば政府の負債はあっという間に消えてしまう、これが「裏が出ればお前の負け」である。

 

こんなのは「小説日本銀行」を読めばすぐに分る事だけど、本を読まなければ知識も身につかない訳で、それなのに後になって「えー!ひどいじゃないですか、まるで後出しジャンケンですよ!」なんて言われてもご本人が身構えず学ばず自分を持たずだからそんな結果になるのだ。

 

自分を守るのは政府ではなく自分自身である。



tom_eastwind at 21:11|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月03日

中国人投資家ニュージーランドを目指す

NZ大好きより

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 今年カナダは、ビジネス移民のカテゴリーを閉鎖した。それ以降、富裕な中国人投資家達は、ニュージーランド、オーストラリアに目を向けている。

 ニュージーランドの前移民相ツラリキ・ジョン・デラメア氏は、1999年に国会を退き、移民コンサルタントとして活躍している。

 彼によると、カナダでは、数1000人にも昇る数の移民適用が次々と終了しつつあるという。

 これらの多くの人々は、替わりとなる目的地として、ニュージーランドやオーストラリアに興味を持っているとのこと。

 「近年、英国やアメリカ合衆国への移民はますます困難となり、結果としてニュージーランド、オーストラリアが最善の2カ国と認識されている」

 4年前50件でしかなかった投資家申請は、昨年は800件に急増している。



社会   20141028

NZ大好きより>

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香港ではこういう現象をイナゴと呼ぶ。畑を荒らすイナゴはある時突然空からやってきて畑の食い物をすべて食い荒らしてまたどこかへ去っていく。

 

この現象が去年から僕が言ってることで、中国人がカナダあたりから一気に大量に飛んで来た事で正常な移民審査が異常になりおまけに中国人投資家はNZの政治家に賄賂掴ませて逮捕されて今年の総選挙で大騒ぎの元を作ったり、去年から全くシッチャカメッチャカである。おかげで当社も甚大な被害である(苦笑)。

 

すでにNZ移民局はイナゴ退治を開始しているが、そこは何時も「魚心あれば水心」で来年も投資家ビザ枠で汚職で逮捕者が出てくるだろう。嫌な話である。

 

ただうれしい話もある。それは今年になって移民局が日本人市場に目を向け始めたことだ。今年になってすでに2回日本で投資家向け説明会を開催している。去年までは中国大使館に中国人投資家向け政府営業担当者がいたがお金の出処があまりにひどいって事で現在はマレーシアに一人、南アジア担当を置き日本でも担当者をおくようになった。

 

それでも去年から中国人投資家がすでにビザ申請を行っているのでこの部分は世界の国民を平等に扱うポリシーからすれば審査するしかない。ただこの審査は「落とすための審査」である。そこは平等(苦笑)である。

 

***

 

さてここからは年末年始にかけて日本人の「まだ永住権が取れてない人」向けの助言である。てか毎年同じような事件が起こっててはらがたつはなしであるが。

 

ビザについては後一ヶ月だ。12月半ばになると移民局のビザ申請作業は翌年の1月中旬まで停止する。勿論観光ビザなどは毎日の仕事であるが永住権とかワークビザとかは申請者に対して「つなぎのビザ」を発行して「良いクリスマスを!」って話になる。

 

クリスマスの期間、ビザが確定していない日本人の多くは不安だろうが、この期間は一番気をつけて欲しい。何故ならあなたを不安にさせる一番の原因は実はあなたの周りの日本人であるからだ。あちこちの家庭でクリスマスパーティに呼ばれるだろうが彼らの目的は自己優越化でありあなたを餌にして酒を飲むことだ。

 

何故か知らんが永住権を持つ日本人は他人のビザの話を聞きたがる。最初に会って聞くのは「あなたのビザは何ですか?」であるが、お前にかんけーねーよなって話だ。じゃあお前のガールフレンド誰だよ?」って聞くぞ(苦笑)。

 

そして相手のビザが永住権じゃなかったら「えー?うっそー!どうすんの!だって今、ビザは大変だよ〜、わかってんの?ちゃんと手続している?え?誰かに何か言われてるんだ、信じてるの、その弁護士の言うこと?」みたいに、つつきまわして喜ぶ。

 

だってからかってる本人からすれば自分が苦労して取った永住権なんだから他人がそんなに気軽に考えてると腹が立つし苛めたくなる。何でもいいから適当に脅かしてやろうって話だ。まったく薄汚い、他人の気持ちを考えない行動である。

 

何故か?大体において新参者でやってきた日本人のほうが資産家だったり心が豊かだったり幸せそうな顔をするからだ。

 

嫉妬である。

 

しかしこの社会では言論の自由が認められてる。だから止めることは出来ない。唯一できる事は新参者がそのような「永住権保持者」と一対一で会わないこと、妙なパーティには参加しないことだ。

 

面白いことにニュージーランドに定住を始めた日本人はその本性がそのまま出てくる。日本にいる時は両親親戚家族地域社会に遠慮があって本音の自分を出してなかったが、NZに来ると誰も止める人がいない。

 

だから性格の悪い人間は徹底的に性格が悪くなる。相手が痛むであろうことを分かって嫌な事を言う。けど誰も止めないから更にいじめはエスカレートする。ほんとにこれはすごい。今まで山ほどそういうケースを見てきた。

 

そういう時に言われた方は言い返しようがない。だって相手は永住権を持ってる、自分は持ってない、相手の言ってることを検証のしようもないから反論のしようもない。

 

そこで自分がもしかして弁護士に騙されてるんじゃないか、なんて思い始める。ここから崩壊が始まる。つまりそれまで信じてやってきた信頼関係が全然関係ない第三者によって壊されるのだ。一つ疑問に思ったらいろんな事が疑問になる。本当は問題じゃないものが問題に見えてくる。

 

そして自分から崩壊が始まる。まず他の弁護士に相談に行くと必ず「お前は騙されてる!」と言われる。日本だとまさか弁護士同士が足の引っ張り合いをするなんて思いもしないからほんとに騙されてたんだと思い込む。他の弁護士からすればそれが狙いだ。日本人の弱点を知ってるのでそこに突っ込みを入れてくるのだ。

 

怖いのは、最初に嘘を言って脅かした日本人とこの弁護士の間には何の関連もないってことだ。だから本人からすれば何か「嘘を見つけた気分」になる。

 

 

そして最初の弁護士を解雇して他をあたるが結果はどこも似たようなものだ。だってあなたはあなたなんだから。

 

弁護士を変えたことで移民局の審査事項が増えて費用はかさみ、そしてすぐ取れるはずのビザが取れなくなり次第に滞在期間が短くなり、不安になって自分に話しかけてきた「日本人」に相談すると「日本人」はほくそ笑む。はは、馬鹿が引っかかった。「そんなビザ、無理っしょ」で終わり。

 

要するにからかった方は自分のやりたい事が終わったから後はどうでもよい、そんな人間がビザを取れようがどうでもよい、何せこの国は自己責任なのだー!なのである。

 

もちろん一番悪いのは自分だ。他人に振り回されて自分で考えることを放棄して判断基準もないままに騙されたわけだ。しかしそこには「騙す日本人」がいるのも事実である。



tom_eastwind at 22:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月02日

クイーンズタウン冬季オリンピック

昨日ニュースでちょろっとやってたが2026年にクイーンズタウンで冬季オリンピックするかもって。

 

現時点ではほぼ冗談だろうが現在の技術がこれから12年後に更に成長していけば面白いかもしれない。

 

よし、ちょっと即席で考えてみよう。

 

もちろん今のフランクトン空港だと絶対的にちっちぇーけど、リマーカブルスキー場の下あたりなら十分な土地があるから空港作れば良い。大型機着陸も可能だろう。

 

アイススケートはオリンピックシーズンだけフランクトン入江をワカティプ湖から仕切って入江全部を凍らせる。これでいける。

 

スキー場はクイーンズタウン近くに4箇所あるし実際に北半球の夏場には世界中からオリンピック級選手が練習に来てるくらいだ。なので種目ごとに分散してやればいける。

 

ホテルは?これはきついかも。おそらく近郊の街、例えば車で1時間くらいのグレノーキーっていう「ロード・オブ・ザ・リングス」の舞台になった街に一時的にオリンピック村を作る・・・あそこ行ったら景色に惚れて試合に来なくなる選手が出たりして(笑)。てか途中で湖に転落する車が急増するだろう。

 

一時的にホテルを建設してもオリンピック後の需要がなければ駄目だからリマーカブル山の麓に大型コンテナを1000個くらい並べて臨時宿舎、オリンピック終了後は撤収、かな。いや実はクイーンズタウン、すでにコンテナホテルがあるんです。暖房完備。

 

レストランも同様で街中の客席数では思い切り不足するので、この時期だけフローティングレストランですな。コンテナ船を持ってきて予めダニーデンあたりで切断する。そして陸路で(鉄道線路もあります)クイーンズタウンの反対側の街で再溶接する。そしてワカティプ湖に浮かべる。

 

超大型の複合レストラン、BBQあり食べ放題ありの遊覧食事船は太陽の沈む17時発がアジア人向け。アジア人ってのは夕食が早いのです。そして2時間後に戻って来たら食料を詰め込んで夜の8時から西洋人向け夕食提供。クイーンズタウンの素晴らしい夜景を湖から眺めつつ空には天の川が広がり素晴らしい美しさ、運が良ければオーロラも見える!

 

翌日はランチクルーズで湖の反対側のウォルター牧場で羊狩りのショーを観る。オリンピックが終了すれば船は再度解体されてダニーデンに送られてまたコンテナ船として活動する。ちなみに船を切ったりひっ付けたりするのはツネイシかな(笑)。

 

これは面白い!2026年ならいけるかも。科学の展ですよ、いけますよ。真夏の北半球から南半球のクイーンズタウンで冬季オリンピック。いいな、しいな。

 

だって今まで冬季オリンピックって北半球の寒い時期にしかやってなかったのが北半球の夏休みに行われるんだから楽しいよね。参加選手、役員だけで5千名、観客は延べ150万人なんてとんでもない人数だけど、三カ国は2026年の2月に北半球で地域ごとごとに予選を行い決勝戦クラスに試合ばかりにする。

 

さらに入場チケットとホテルと食事を最初からパックにして世界で販売してプラチナチケット状態にする。このオリンピックを見たければ4年前から予約してなー、チケットは限定10万人って感じだ。

 

ビジネスとして大儲けするのではない、適正に利益を出しつつクイーンズタウンの自然の素晴らしさや古くからの観光地でありながら観光客の目先の利便よりも自然を大事に「維持できる観光地」として余計な道路は作らず、ちっちゃくてもきちんと皆を喜ばせる、そういう21世紀の観光地として世界に紹介出来ればいいじゃんか。

 

トレッキングは世界のトップクラスであるミルフォードトレッキングなどもあり「一人で旅行出来る国」として高い評価を受けている。夏場も素晴らしいですよ。

 

なんて書いてると「あんた、、、ばか?」と言われそうだが、僕の発想はいつも「どうすれば出来るか?」で考えて一生懸命頭を使うからはげる、じゃなかった、楽しい(笑)。

 

普通の人って何かしようとする時に「出来るかなー、出来ないかなー」って考える。でもって失敗するのが嫌だから誰かに聴いて「えー?そんなの、駄目なんじゃない?」と言われてその気になって、てかそれを理由に止める。

 

そしてまた次に何か考えるんだけどやっぱり同じ、何か理由を作って止める。その繰り返しだ。けどそこを少し変えてみればどうだろうか?

 

「出来るか出来ないか?」ではない。「どうやれば出来るか?」と前向きに考える。そう考えるだけで頭の体操になるし、すると何か楽しくなる。ドーパミンが増加する(笑)。人生は楽しむものだ。他人の足を引っ張ったり悪口言うより余程楽しいよ(笑笑)。



tom_eastwind at 21:19|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2014年11月01日

豆の上で眠る 湊かなえ

きっついなー、こう来たか。単行本275ページで三層に分かれてて、第一の層が200ページくらい。そこから釣瓶落としに第二層と来て第三層に至っては、たった一行。

 

すげーな、これだけ濃いなら最初からもっと書けたでしょ、なのにたった一行?何故?って思いつつ、もしかしたらこれこそが作者の狙いかもと思った。生半可なもんじゃない、読者を引っ張り上げようとしてるのか?あはは、本当に釣り上げられた気分だが、凄まじく楽しい。

 

湊かなえ、本物ですね。

 

東野圭吾

 

金曜日の夜は久しぶりに街に出て富士の金太郎で仲間と夕食。ホルモン焼きとか無茶苦茶旨い!酒となれば次は本の話!が出て、東野圭吾の話になって、何でぼくが東野圭吾を嫌いかって話になって、今朝になってまたそのネタを思い出しので書いておく。

 

ぼくは出版業界や作家業界で働く人にとっては「お得意さん」だと思う(笑)。

 

だって彼らは僕の家に来て何の営業もしてない訳で、それなのにぼくは一ヶ月の収入の5%以上を本の購入に当ててるわけで、まるでどっかの宗教団体だ(苦笑)。

 

勿論出版業界からすれば「そんなもん小銭」だろうがこっちは身銭を削って買ってるわけで僕のような人間がものすごくたくさんいて出版が成り立ってる訳で、だったら東野圭吾なんて売りに出すなって感じ(苦笑)。

 

いや、何も東野圭吾の腕が悪いなんて言ってない。マーカスの山みたいなくだらん駄作(馬から落馬と同意義)に比べれば非常に良い。ただ東野圭吾、あれほど走り出しが良いのに何故最後がこうなのか?と、どうしても本好きからすれば頭にくる。馬鹿にしてんのか?

 

なんつか、惚れた女が馬脚を表したらまだ可愛げがあってもっと好きになるが東野圭吾の場合は手口がずるいのだ。「好きなんだろ、だったらこれでいいだろ」みたいな、なんつか売れればいいんでしょみたいな、いや、確かに出来は良いわけでそこに一切の口答えはするつもりはないし、けど腹が立つ。その落とし所はないでしょ。馬鹿にしてんのか??

 

一年に一冊の本も買わずテレビで無料のドラマを見て広告に引っかかる馬鹿相手に商売するんなら、それはそれで良い。昔、野坂昭如という作家がいて彼が自分の事を「売文家」と言ったが、そこまで割り切れば良い。ただ個人的に野坂昭如の文章は鬼気迫るものがあり、あれは本当に天才の世界ではないかと思ってる。彼は「火垂るの墓」の作者でもある。

 

話を戻すと僕が東野圭吾を嫌いなのは何冊か買って読んで文脈の良さ、まとめ方の良さに喜び、けど最後に読者を馬鹿にした落とし所に、そっかー、これ編集者がやったのかどうか分からんが、売文家なのか作家なのか、お前はっきりしろよって怒りを感じたからだ。

 

野坂昭如のように売文家と言い切って、それで「火垂るの墓」を書ける人間は尊敬する。日常がどれだけくだらない人間でも評価する。

 

けど東野圭吾はずるい。彼なら書ける筈なのに書いてない。何で?出版業界の都合?でもぼくはこれからも自分の収入の5%は書籍購入に充てるだろうな、その意味で東野圭吾さんに文句を言う権利はあると思う。

 

「嫌なら読むな」、はは、まさにその通り。読みません。但しあなたの生きてる業界を支えてるのは僕らのような「本の虫」ですから、その点出版社に訴えて、あなたの持ってる素晴らしい力を是非とも僕らのようなコアな本好きに向けて何か一冊書いてもらえないかと思う次第。

 

そんな、あまり意味のない話をしつつ金曜日の夜は更けていき、土曜日に「豆の上で眠る」読了。

 

泣けてくる。この作家の筆致の良さは何とも言いようがない。始まりがゆっくりしてて、けどいつの間にか乗せられて、そして最後の最後まで引っ張られて、最終章で思いもよらない結末が出てくる、けどそれってすでにおもいっきり伏線が張られてて、気づかない自分に腹が立つ、それほど面白い。多分次も買います、5%の本の虫として。



tom_eastwind at 09:32|PermalinkComments(0)TrackBack(1)