2015年07月

2015年07月31日

サラリーマンの「俺の生きる道」

今はまだきついかもしれないが2年位すれば大丈夫だ、あなたに合った仕事が出てくる。

 

いきなりな話であるが、今Aucklandの日本人社会は少しづつ成長している。それでも日本人が自給自足出来る社会までには育ってないので日本人が日本人社会で就職しようとするとどうしても仕事を選べない。キーウィ社会で就職しようとすると言葉の壁もあり更に難しい。

 

なのでAuckland社会の中ではいつまで経っても中の下、生活自体は楽しいのだけど貯金も出来ず将来の夢も描けない。ほんとにこのままで食っていけるのか?その不安の為永住権も取得出来たけど数年後に親の介護とか何かの理由を付けて日本に帰国することになる。

 

日本では一流大手企業の課長と呼ばれて社内での評価が高くても、それはあくまであなたが背負っている看板が立派なのでありあなたは単なる「入れ替えのきく人間」である。あなたに何らかの専門知識がなければあなたは「唯の人」である。

 

それでも子供の頃から塾通い、高校大学と優秀で大手企業に就職出来たんだから立派なもんだ、母親に褒められ近所から褒められ親戚からも褒められ毎日周囲から褒められていると何だか自分が「デキル男」と勘違いすることがよくある。

 

「スキーヤー、山を下りれば唯の人」なんて言葉があるように、あなたを受け入れる組織があるからこそあなたは活きるわけであり組織がない状態のあなたは「唯の人」なのだ。

 

大きな勘違いをバカだな〜と思うがこればかりはどうしようもない、本人がバカなんだから止めようがない。しかし世の中良く出来たもので、そういう人間は組織の中で動く分には十分に役に立つ。

 

そして今、日本人社会は少しづつ大きくなり始めている。投資家ビザでNZの永住権を取得した人々は必然的に投資をするわけでそうなると彼らに対するサービスが発生する。会計士や弁護士や不動産、その他周辺ビジネスが発生する。

 

また起業家ビザでNZにやって来た人は雇用が必要となるが、採用の際はやはりキーウィよりも日本人永住権保持者の方が言葉や習慣の面で話しやすい。ここで雇用が生まれる。

 

そうやって日本人社会が次第に大きくなっていくとそれに伴って従業員10名以上の企業も出てくる。

 

今月の日本語情報誌を読むながらも「へー、こんな会社が出来たんだ」そうなると「とっちゃんかーちゃんビジネス」ではないので会社としてきちんとしたルール決めや人事配置、給与、業務内容等など、まさに組織としての仕事が必要となる。

 

この時に大企業の課長さんは役に立つ。何故なら組織作りとか運営とかそういうノウハウはあるのだ。良く言えば”Over Qualify”(能力あり過ぎ)でありやっと彼ら組織人間の「生きる道」が出来始めたと言える。

 

ただこれは端緒でありいきなり管理職の仕事が増えるわけではない。これから日本人社会が成長して自給自足になり中間管理職が普通に必要となるまでは後2年はかかるだろう。



tom_eastwind at 14:18|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月30日

最低賃金2015

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 目安通りに引き上げられれば、最低賃金の全国平均は、現在の780円から798円に上がる見通しだ。目安を受け、各都道府県の最低賃金審議会が地域の実情を加味して引き上げ額を最終決定し、10月頃から適用される。

最低賃金は、労働者の生計費や賃金状況、企業の支払い能力から総合的に決められる。小委員会は、経済の状況が良い順に各都道府県をA〜Dの全国4グループに分けて引き上げの目安を示しており、Aは19円、Bは18円、C、Dは16円だった。地域差は拡大しており、最低賃金が最も高い東京都(A)と、最も低い鳥取(D)や沖縄(D)など7県の差は214円で、02年度の104円に比べて倍増した。

 内閣府は、最低賃金に近い額で働く労働者は約300万人で、最低賃金が10円上がると、その所得が300億〜400億円程度、20円上がると700億〜900億円程度増えると試算している。さらに賃金底上げの効果が労働者全体にも波及するとしている。

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ニュージーランドは産業別最低賃金とか地域別最低賃金がなく全国一律で最低賃金が決められている。NZの最低賃金は現在14.75ドル。1ドル90円で計算すれば1,327円だ。もちろん交通費などは出ないが深夜割増とか休日割増もある。

 

翻って日本、全国平均798円って、おいおい天下のニッポン、1980年代は世界で最も高給取りと言われてた日本。最低時給はすでにNZに抜かれてますぜ。

 

でもって東京都の最低賃金は去年が888円で今年は19円上がれば907円・・・。年間労働時間を2,000時間とすれば年間給与が1814千円・・。税込み月給15万円の労働者が普通に東京で生活を出来ているってことになる。

 

勿論これは最低賃金だからそれ以上に貰える人もいるだろうが最低賃金はNZだと約265万円である。それに医療費の政府保障、年金受給権、教育手当があるわけで、こう考えていくと日本は一体何が豊かなのかと思ってしまう。

 

1980年代に考えていた。お金があればそれだけで幸せなのか?多くのサラリーマンはうさぎ小屋で生活しながらも「俺の給料世界一!」と喜んでいた。

 

今、うさぎ小屋は変わらないまま賃金だけが少しづつ下げていった日本で古いアパートとアルバイト先とコンビニの往復で「俺の生活、満足〜」となっているのだろうか。

 

僕は以前から「日本はマネーリッチ、NZはマインドリッチ」と書いていた。つまり「日本はお金が豊か、NZは心が豊か」である。

日本という国は規模がでかい。消費者として生活するには実に住みやすい国である。しかし一労働者として得られる給料や社会保障を考えれば日本とNZの同業他社で比較すれば最低賃金に留まらずすでにNZの方が賃金が高くなってるのではないか。

このままでNZの賃金上昇が続けばいずれ「NZはマネーリッチ、NZはマインドリッチ」という時代が来るかもしれない。



tom_eastwind at 17:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月29日

起業家ビザ部門

最近また起業家ビザの話が出てきた。2012年頃に人気のビザで当時当社で申請した方は全員永住権が取れた。ところが2013年になりこのビザに気付いた大陸中国人が大量に飛来して来て、それまで年間300件以下の申請だったのが一気に1,000件を超えた。

 

おまけにそれがどこをどう見ても全然適格申請ではない。起業家ビザは何よりもビジネスモデルが勝負である。畳一畳の店にハローキティ一個置いてお土産屋起業家なんて、こんなもん通るわけがないと思ってたら案の定2014年から2015年にかけて起業家ビザの申請から延長、永住権申請までバタバタと叩き落とされた。

 

考えれば分かるでしょって申請内容なのに大陸中国人はそれを堂々と地元キーウィに晒してそれで地元から総スカンを食ってほぼ全滅したのが2014年半ば。それとともに「二度とこんなふざけた事はさせない!」という移民局の強い怒りでそれまでの起業家ビザ部門がある日突然閉鎖された。

 

それから一気に起業家部門で申請していた中国人が投資家2部門に大移動して今度は投資家2が大混乱しているのが現状である。

 

しかし今年になって起業家部門が再開された。門戸が開いたのだ。これは当社にとっては朗報である。最初はどのようなビザ条件なのかよく分からなかったのが次第にその条件が明らかになるに連れ「お、これなら条件の揃った人なら投資家2部門よりも楽かも」と考えるようになった。

 

そして何より今の中国人が起業家に戻る事が出来ないような色んな針を仕込んでいるから当面は中国人からの申請もないだろう。

 

何せ現在は投資家2部門は年間300件しか枠がないのにすでに1000件(約800件が中国人)の申し込みが来ているわけで、投資額も上昇している。それなら3年間頑張って真面目に起業家で進めて3年後に永住権申請した方が正解である。または一定の条件を満たせば起業家ビザ取得後半年で永住権を申請出来る方法もある。

 

起業家部門で最も難しいのがビジネスモデルを作ることである。これがほんとに一番むずかしい。昔とは違うのだ、単純に会社を作れば良いってわけではない。どんな職種で申請するのか、どのような売上予測を立てるのか、またその合理的説明が必要である。市場調査はどう実行したのか、同業他社に比較して何が優れているのか、3年間運営する資金の出所、雇用と納税、等など移民局から様々な面からツッコミが来る。

 

現在のニュージーランド経済と日本経済をよく理解してどのようなモデルで申請するか、また起業家ビザを取得取得出来たとしても次に1年後の延長がある。この時に申請時のビジネスモデルがぶれてたら落とされる。誰も1年後の経済など分からない。更に3年後の永住権申請がある。この時もビジネスモデルの成功と証明を提出する必要がある。

 

そしてこのビジネスモデルは弁護士もコンサルタントも作ってくれない。彼らは代書屋である。申請者に言われた事を書式に落としこんで移民局に提出するだけだ。だから半年待たされて移民局に却下されても関係ない、しっかり手数料だけもらって「じゃあね、頑張ってね」で終わりだ。

 

なのでこの時はうちのビザチーム全員でブレインストーミングをやる。全く新しいビジネスを日本から持ってくるか、既存のビジネスを購入して売上を増やすか、とにかく頭を自由にさせてお客様の印象を念頭にしていろんなネタを創りだす。

 

輸出産業は移民局にとって点数が高い。例えばNZの土を売る。土地ではない、土だ。日本で発生するITビジネスをNZで受注する。これも輸出にあたる。日本の美味しいドーナツをNZで売る。これは店員さんがたくさん必要なので地元の雇用増加になる、これも移民局は好きだ。

 

要するに地元商品を外国で売ってもらう事と地元で雇用を作ることである。そして勿論利益を出す必要もあるから消費税、法人税も入ってくる。

 

逆に嫌がられるビジネスは地元ですでに成立しているビジネスに後から殴りこみに来るようなモデルだ。潰し合いになるようなビジネスならビザは発行しないよって事だ。

 

次々と出てくるネタを次にニュージーランドと日本の法的側面、会計面での問題、ビジネスモデルとして成功するか、市場調査は可能か、現実的にそのお客様が3年間継続して運営可能か、このあたりを詰めて少しづつ形を作っていく。

 

なので起業家部門の申請は最初の問い合わせから移民局への申請まで半年から1年かかる。けれど一旦申請が受理されて起業家ビザが発行されれば(一定の条件を満たしたら)半年後に永住権申請が可能である。

 

永住権を取得するためには様々な道がある。しかしニュージーランドのような小国では移民法はしょっちゅう変わる。いつも言うことだが、ビザは取れる時に取る、である。



tom_eastwind at 16:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月28日

例外措置

ニュージーランドの永住権取得後、最初の2年間は183日滞在しなさいというルールというのがある。

これを
Travel Conditionと呼ぶ。しかしこれには例外措置がある。

これはかなりの例外措置で様々な条件が課されるが、逆に言えば2年間183日は絶対ではないって事だ。

 

ほんとはもっと細かいことがあるのでこの例外措置は出来るだけ使わない事をお勧めするが、状況によっては「他の事を犠牲に出来る」のであればありかなと思う。

 

但し何度も書くが特例は特例であるのでこの条項を使う時は十分過ぎる注意を払って使ってもらいたい。

 

5. Established base in New Zealand

You have been in New Zealand as a resident for a total of at least 41 days  in the 12-month period immediately before lodging your permanent resident visa application, and all members of your immediate family who were included in your residence application have resided in New Zealand for a total of at least 184 days in the two-year period immediately before lodging your permanent resident visa application. Also, either:



tom_eastwind at 19:46|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月27日

夏休みの始まりだ。

中国人のビザ申請が今年後半くらいでまた動きそうだ。現在中国人が行列している投資家2ビザだが次第に投資金額が上昇しており、現在では400万ドル程度の投資でないと本申請に行けないようだ。

 

どうせそこまで出すのなら投資家プラスの1千万ドルの方が早い、そう考えて中国人団体様が投資家プラスに乗りうつって来れば、移民局はここもあっという間に門戸を閉じてしまう。ほんとに、ビザは取れる時に取る、である。

 

世界の英語諸国で治安が良くて差別が少なく、何より一定期間滞在さえすれば一生ものの永住権が取得出来るのはこの国だけである。

 

ニュースでは労働党が「外国人に土地を売るときの制限」について突き上げをしている。ジョン・キー首相は労働党からの突き上げに対して「君らが労働党政権だった時にNZの不動産の値段が二倍になった事をもう忘れたのかい?君らが門戸を開いたんだよ」

 

外国人と言いつつ実際には中国人を指しているのは誰もが了解している事実である。それにしても中国人の購入意欲は凄まじいが今回の株暴落でどうなることやらである。

 

さて先週はランドバンキング(有限投資組合)の会議があった。いつまで経っても英語が下手だな‐って思う瞬間。「アドバイザリーボードミーティング」をそのまま日本語にすれば助言者会議であるが実際にはこの会議が最高決定会議である。

 

3名で構成された会議で現在の建設状況や売却状況、今後の方針などを1時間程度かけて話す。もうすでに1年以上動いてる仕組みなので基本的な点での食い違いはない。現在はノースショアの個人住宅建設であるが今後の動向も踏まえてどれだけの選択肢があるかの話もする。

 

ところがこのあたりになるとマオリ語の地名だとか建設業界用語、それに勿論金融英語なので彼らがさらっと使った金融単語など耳をダンボにしてないと聞き取れない。先週も書いたがキーウィはキーウィ英語なわけで大学で法律を学んでいる時だってキーウィの言い回しで授業が進むから独特の文章になる。そんな時は「ごめん、英語で話してくれないかい?(笑)」と聞き返すことになる(笑笑)。

 

いよいよ日本は夏休みが始まり今週から次々と日本のお客様が下見や不動産視察、現地滞在日数確保、等など様々な目的でお見えになる。今日も朝から約3時間、みっちりと面談だ。資産確保、運用、ビザ、税務対策など話すことは多岐に渡る。

 

それでも日本とニュージーランドには租税協定が締結されておりある程度内容が明確だしシンガポールや香港のようなタックスヘイブンではない。法人税28%である。なので二重課税になることもない。

 

夏休みの間はずっとこんな話の続きになるだろう。日本から来る方は誰しもが初めてな訳であり、下見に来られる方は極力当社を通じてすでに永住権を取得して生活を開始しているご家族と面談のお時間を取って頂くようにしている。僕らがどうこう言うよりも会員の皆さんと直接話をしたほうが早い。

 

それにしても今日のAucklandは昼間でも15度くらいでひんやりする。お客様が日本を出る時は35度だから20度の気温差である。日本から来られた方からすれば「涼しくて気持ち良いですね〜」となる。

 

これから約一ヶ月、Aucklandで日本から来られた方たちとお話をしていくことになる。



tom_eastwind at 21:28|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月26日

こうりん

NZの人気日本語ウェブサイト「NZ大好き」で日本人の母親が自分の子供の日本語をどうするかについての話題が出てる。NZで生まれた子供、NZに住み父親が英語しか話せないという環境で学校ではすべて英語。そんな子供がどうやって日本語を学ぶかである。

 

うちのように父親が日本人、母親が香港人、子供がNZ生まれとなると問題は更に複雑になる、、、と思っていると意外とそうでもない。子供は学習能力が高いので「必要」で「好き」ならばどんどん覚えていく。子供は教えなくてもゲームは夜中まで起きてやってるのだから、あれは「好き」の範疇だ。教育というから教科書開いた瞬間に寝てしまう(苦笑)。

 

もちろん親が教育の機会を提供するのが大前提である。母親とは日本語でしか話さないとか。けどもう一つ大事なのが「日本語を教えたい」という認識の違いである。日本人の母親が子供にどこまでのレベルの日本語を求めているかだ。

 

大体において母親が自宅で子供に日本語を教える場合、その子の日本語が母親の日本語を上回ることはない。つまり母親が日本の歴史を知らず政治を知らず経済を知らずに子供に日本語を話したらその子が身に付ける日本語は「その程度」でしかないという事だ。「何言ってんだよー」とか「ばっかじゃない?」とか「お母さん、あんたウルサイから黙れ!」。

 

日本に旅行に行った時に会話が出来ればよい→日本の親戚と日本語で普通の会話が出来る→日本の高校に編入出来る日本語→日本語で仕事をする→大学で日本語で日本歴史を学び資格をとる、などなど程度の違いがある。

 

このあたり母親が最初に言うのは「ちゃんと会話が出来ればそれでよい」なんだけど「這えば立て、立てば歩めの親心」で要求がどんどん上昇していく。

 

じゃあ日本語検定一級を持ってれば良いのかと言っても、それだけで日本で仕事をするのは難しい。仕事において日本人が日本語を話す人間及び日本人に期待するのは言葉が滑らかであるかどうかよりも日本的礼儀をわきまえて目上目下、その時の状況に応じた敬語の使い方などが必要である。

 

大事なことは言葉を学ぶのではなく言葉を通じて何を話すかであるのか、である。話の中身が空っぽなままでは言葉を学ぶ意味がない。この点言葉よりも思考回路が重要だ。

 

どれだけきれいな発音で日本語が話せたとしても中身が伴わないので最初は珍しがられるがそのうち「こいつ、うぜー」と思われて仲間はずれになる。どうせなら割り切ってきちんと思考回路が身に付くまでは英語だけにするって選択肢もありだ。日本語を外国語として8歳くらいから学ぶのもありだろう。少しくらい発音がおかしくても趣旨がしっかりしていれば問題ない。

 

結局言葉ってどこまでいっても完璧は存在しない。僕は外国生活28年で日本語標準語を28年使っているが今だ以って関東出身の人間に笑われる。映画と栄華、全然発音が違うので笑われる(笑)。けれど仕事をする上で不自由はない、単純に「田舎者〜」って笑われるだけだ(笑笑)。

 

それで言えばニュージーランド英語でニューヨークに行くと「君、どっから来たの〜?」と笑われる。けど彼/彼女の話す内容さえしっかりしていれば少々訛っても少しくらい言い回しがおかしくても意味は通じる。

 

漢字も読めるキーウィだって初めて品川駅に到着して高輪口に出ると「あ、僕、今、こうりんにいるよ」ってなる(笑)。



tom_eastwind at 18:37|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月25日

愛の讃歌

昨日のブログが「微妙な内容ですな」とコメントを頂いた、やっぱりなー、表現方法も含めてずいぶんでしたからね(苦笑)。

 

なので今日はきれい事で(笑)。

 

エディット・ピアフとか美輪明宏とか越路吹雪とか、やっぱり東京に住んでる人たちは文化税払えって事は昭和の時代から議論のネタだった(笑)。文化税ってのは毎日の生活の中で普通にシャンソンやオペラを聴ける機会があり、そういう文化を楽しめるって事だから税金くらい払えって事だ(笑笑)。

 

考えて見ればよい、毎年1月になれば地吹雪が舞う東北地方で「あ〜ら、今日は越路吹雪の歌を聴きに行こうかしら」なんて言って外に出たら地吹雪で天地がひっくり返って死ぬぞ。

 

夏の沖縄を襲う台風の時期になれば自宅を出ることも出来ない。三線で地元民謡を歌うしかない。とにかく地方は地方、田舎なのだ。田舎に自然が沢山あるからってシャンソン聴けないってのは別の話なのだ。

 

なーんて事を昭和の時代はよく議論したものだったが、週末のAucklandYoutubeを使って朝から「愛の讃歌」を続けて聴くという贅沢をすると、こりゃもう東京の文化税は半額くらいにしてもいいかなって幸せな気持ちになる。

 

パソコンとインターネットの進化は世界をどんどん狭く小さく便利にしていく。そしてそれは南半球の小島であるニュージーランドでも確実に影響を与えている。

 

てか人口450万人と少なくこのうち300万人近くは日本の本土並の広さの土地に散らばって住んでおり、そこには北半球のロンドンでオペラを観たりニューヨークのブロードウェイでショーを楽しむという「ちょっとした贅沢」としての文化がなかった。何せ普通に裸足で道を歩き牧場で羊の世話をしている若者からすれば仕事が終わって牧場から自宅にけえる途中のパブで友達と会ってビール飲みながら馬鹿話をするくらいだった。又は自宅の農家の納屋を改造して当時流行ってた音楽をコピーして音を最大限にして歌うくらいだ。

 

1970年代はニュージーランドの歌番組が盛んだった。当時唯一の娯楽がテレビだったのだ。キーウィがバーに行くと話出来ないくらいの大音量で音楽をかけているのは当時の名残なのだろう。

 

ロッド・スチュワートがレイチェル・ハンター(モデル。元奥さん)の里帰りに合わせてAucklandや田舎のバーで飛び込みギター弾いたりしたものの、それは当然ビジネスとしては成立しない。

 

僕は以前ある案件で北半球の人気グループをAucklandで演奏させたらいくらかかるかって計算した事があった。その時興行師に最初にきつく言われたのが「絶対に利益は出ない。間違いなく損をする。その積りでいてね。どこかスポンサーがいるの?」と最初にはっきり言われた。

 

北半球であれば世界一周ツアーをぎっしり詰め込んで飛行機チャーターして要領よく回れば利益が出る。羽田からソウル金浦空港まで約2時間、北京や上海までも4時間程度で回れる。

 

しかし南半球の小島にアジアから移動するだけで飛行機で10時間かかる。機材などを移動させるだけで大変な費用がかかる。なのでAucklandにも時々古いけど有名歌手なんかが来るってのは殆どが観光目的、コンサートは同じ白人に「時々は本物の音楽聴きたいだろう」って感覚だ。けど気にするな、その分アジアでしこたま稼いできたから(笑)。

 

だから南半球では北半球のような文化を享受することが出来なかった。しかし現在様々な媒体の発達で南半球の小島で日曜日に遠くに海を見つつソファにレイドバックしてレイドバックを聴けるのは、良い時代に生まれたと言って良い。



tom_eastwind at 17:29|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月24日

パンツを履いたエロ本。



純文学という意味不明な存在。

 

A

今日の話は文学に関する個人的内省であり本に興味がない人には面白くも何とも、ましてや全く意味不明だと思うので飛ばして下さい。多分読んでて不愉快になります。18禁。

B

 

 

純文学ってのはパンツを履いたエロ本だ。誰に対してエロを働きかけているかは別として、エロ本である。脱がない、見せない、けど買って欲しい?

 

例えば銀座や恵比寿を歩く美しい女性が履くミニスカートは男性に見てもらいたいからであるが、それは君という靴のくたびれたおっさん男性にではない。彼女たちが清楚で上品に着飾っているのは夏の太陽に灼かれて背広の裾が汗でよれた若い君らのためではない。

 

彼女たちが待ち望んでいるのは彼女たちの夢を叶えてくれる男性であり、それは愛ばかりで世の中どうにかなると思ってる君ではないのだ。この世の中に恋愛対象として尾崎豊が存在しても結婚対象ではない。銀座を歩く美しい女性が一生の伴侶として望むのは君ではないのだ。

 

いきなりスタートダッシュで駆け抜けたマクラであるが、この言葉は今年の文学大賞が数日前に決定しそこに何故か違和感があり、ふーんと思いつつ「どんな筋書きかな」ってアマゾンでちら見した時に思わず頭にひらめいたセリフである。

 

日本だけで限定していくと僕が好きな作家は山本周五郎が今も一番だ。それから司馬遼、同時に「人間の条件」の五味川純平、他にもたくさんいるが、彼らは売文家でもある。

 

つまり自分の「文字を書く能力」を切り売りしてお金を稼いでいたわけだ。だからまず「面白く読めること」を優先した。けれど彼らは皆文字の再生産能力があるからいつまでも面白い。つまりいつまでも男が振り向く美人である。

 

そして愛読者がいる。愛読者とは読者を愛する作家ではない。作家は読者を惹きつける美人としての能力である。(このくだり、筒井康隆をばかにして未読な方には全く意味不明な文章である、もっとすごいのもある、18禁・笑)

 

ところが純文学作家は何故か形から入り自己満足的な文章を書くが、全然美人ではない。つまり面白く無いのである。自分を磨こうともせずに油の抜けた乱れた髪に化粧気のない顔で洗濯で縒れた服を着ているようなものだ。

 

頭の中で理屈だけ並べて売れない自分を慰めて自分を理解出来ない世間を批判して毎日神田の本屋で本を出荷するアルバイトをしている。

 

文字を書けば誰でも作家になれるのであれば幼稚園生でも純文学作家だ。「きょうはあめがふってとなりのみかちゃんにあえませんでした、まる」

 

最初のところに戻れば分かりやすい。神田や神保町を昼間に仕事で歩く女性を銀座や恵比寿の女性と比べて「輜重行李が兵隊ならば蝶もトンボも鳥である」ようなものだ。表現的に汚いかもしれないが今回の件はどうも嫌だ。

 

古くから続く老舗の文芸大賞がいつの間にか廃れてきて仕方ないから話題性のある作家とその本を選んだ、まるで野合である。だったら文芸大賞なんてやめればいい、誰も困らない。僕ら本好きは本屋大賞で十分なのだ。面白い、それが本に期待するすべてなのだ。

 

じゃあ作家とはどうやって定義付けるか。僕はこの一点において作家とは自分のやってる行為を理解しているのか、売文家であることを理解しているのか、読者とは何かを理解しているのか、だと思う。そして殆どの作家の場合は自分しか見えていない「売文家でありたい純文学作家」つまり勘違いした売れない「ただの人」である。

 

現在の東京都知事である舛添さんは本をたくさん出版しているがあれは分かりやすい売文だ。自分が持つ知識を切り売りして読者に分かりやすく提供しているだけだ。じゃあその前の猪瀬さんは作家なのか?残念ながら僕は彼の作品を読んでないので評価出来ない。何故か彼の作品からは「食べたくなる匂い」がしない。

 

その前の石原慎太郎氏は間違いなくすごい。ぎらぎら光る太陽、欲望の塊である若者、あの時代の彼はすごかったな、年齢に関係なく彼がそれまでに読了した本の数の違いだろう。そこに肌を晒す女学生がいて彼女たちの横に座る日に焼けたハンサムな学生がいた。彼は売文と立身出世の両方が理解出来ていた。

 

もう少し歴史を遡ると野坂昭如が出てくる。彼等は明確に自分を「売文家」と位置づけている。戦争中に空襲で家族を亡くし食うものもなく彷徨った彼からすれば、食うことが最大の命題である。食えなければ死ぬのだ。

 

そんな野坂昭如からすれば玉川上水に飛び込んだカップルなんて「勿体無い、もう一回やっとけば?」とか平気で言えただろう。だって人の命だぜ!笑うしかない。

 

野坂昭如の「火垂るの墓」は小説もテレビも映画も含めて二度と見たくない作品である。初めて小説で読みボロ泣きしてテレビや映画を少し観たが最初の10分でOUTだ。もう観たくない。これ以上泣きたくない。

 

あんなに人の心を動かす作品…あれを売文と言いつつ、それでもあの品質を維持出来る技術の裏には、空襲を体験してその経験を売った、つまり家族の苦しみを売って得たカネ、野坂昭如からすれば死んだ家族に食わせてもらってるのだから、売文と言って自分を辱めること、それが彼の唯一の家族に対しての贖罪なのかもしれない。

 

最初の話に戻るが「純文学=パンツを履いたエロ本」ってのは、ほんとに昨晩のニュースを観てた時に頭に突然飛び出した言葉だ。僕が大好きな本の世界、そんな世界にまで既得権益とか老害とか持ちだしてほしくない。



tom_eastwind at 17:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月23日

自己責任な永住権、自分の頭で考えようよ。

日曜日に書いたブログ「まだ騙されているのか?」には続きがある。

 

一昨日は件の弁護士事務所所長と担当者に呼び出されてスカイシティのレストランで昼飯を食った。地中海料理と言いながら全日朝食メニューもあり僕はエッグベネディクトを注文した。

 

Aucklandのビジネス社会では夜の接待が少ない代わりに昼食会議が中心である。なので昼食で2時間とかワイン飲むとかも普通である。但し僕は周りがどれだけ飲んでも昼は絶対に飲まない。帰りに車を運転するからだ。

 

ちょっと話はそれるが日本も飲酒運転はうるさいがそれでも田舎に行けば皆結構飲酒運転している。日本人ってのは普段は偉そうに「法律を守りましょう」なんて子供に言ったり自分が嫌いな他人が法律違反みたいな(あくまで、みたいな)ことをしたら鬼の首を取ったように「あいつは法律違反だー!」とやるけど自分が飲酒運転する時はケロッとした顔でまるで法廷の裁判長になったように「これくらいは良いのだ」と自己判決推定無罪とやる。

 

法事に出かけて酒が出るのが分かっててそれでも目上の人に勧められると「運転しますから」と断らずに飲んでしまう。法律よりも法事の慣習の方が上位にある。だったら偉そうに法理法律なんて言うな!って感じである。薄汚いずるさである。今日、北海道砂川市で起こった飲酒運転事故で一家五人が死傷する事件があったばかりなのにその北海道砂川市議の星洋一容疑者(64)が飲酒運転で事故を起こして逮捕された。どんな馬鹿な街なのか?

 

話は戻って僕は件の弁護士事務所所長と「ところで総選挙後何にもないけど、去年の件どうなった?」って聴いたら「な〜んもなし。全くなし。ありゃ一体何だったのか?ってくらいにな〜んもなし」要するに何も表面に出ずに始まり裏側でフルボッコが始まり総選挙と共に闇に流れいつの間にか終わった事件であった。

 

すべては裏で始まり裏で終わり、いつの間にか消えてしまった。こっちにすればあれは徹底した防御線だったな、日露戦争の黒溝台みたいなもので、大津波のように押し寄せてくる敵に対してこちらは点と点を結んで何とか踏みとどまった。次の大波がどこから来るか分からない、なので常にお互いに情報更新。きつかったなー。きつい毎日のある日、気付いてみると敵がいなくなっていた、そんな感じだ。

 

僕はブログの記事は基本的に15分程度で書き上げるが調子の良い時はキーワードだけ決めて1時間で5本くらいキーワードネタを書き溜めしておいて後日筆が進まない時にキーワードネタに時事ネタを付け加えて使う。

 

日曜日のブログの原稿を書いたのは約2ヶ月半ほど前だったのがいざ使う事になってUPした。その後ほんとにこれまた偶然なのだがその日本人がどうやらまだ「彷徨える旅人」なのが分かった。あちこちでいろんな日本人にいろんな話をしているようだってのも分かった。

 

最初から分かりきってた事なのに、今になって後悔しているのだろうか、それとも今だコンサルタントの言うことを真に受けて騙されたままなのかそれは僕には分からない。

 

ただ言えることは、世の中はそんなに甘くないし移住なんてのは大変なことだしそれを相手の肩書だけで信じてしまって論理的に考えなかった結果が「彷徨える旅人」であればそれはほんとに本人にとってもかわいそうな事であるが、それが本人が自己責任で選んだ道なのだ。

 

自己責任、これは本当に大事だ。

 

日本人同士が集まるとすぐビザの話になって「永住権持ってると一番エライ!」みたいな話も聴くが、僕からすれば「馬鹿か?」である。永住権とはあくまでも幸せへの一里塚、道具であり旅の途中であり幸せそのものではない。自己責任で永住権を「目指して」頑張っている、その状態も夢があって幸せなのだ。

 

だから現在のビザが学生ビザであろうがワークビザであろうが夢に向っていれば自己責任で幸せなのにそれを他人が無責任に「あーら、あなた、まだ永住権じゃないのね〜おーほほほ」みたいな事を言うクソババアもいる。無責任なクソババアの言葉に振り回されるなと言いたい。

 

これから永住権取得を考えて努力する人たち、とにかく自己責任で自分の頭で考えて今あなたの目の前にいる人があなたの味方なのかそれともあなたを食い物にしているのか、それとも「おーほほほ」みたいに自己満足の為にあなたをいじっているのか、冷静かつ論理的に考えて自分の状況をよく見極めて欲しい。

 

弁護士事務所所長と話してて最後に聴かれた。「おいTom,ガチで喧嘩したいのか?」僕は言った。「おいおい、相手は大物だぞ、俺のような移民一世、つまり二級市民がマジガチで喧嘩出来る相手じゃないよ。けど僕の子供が大人になったらそいつのケツを蹴飛ばしに行かせるよ!」これには所長さんも大笑いしてた(笑)。



tom_eastwind at 18:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月22日

COOK Rice, NOT Ice,

英語でも「韻を踏む」というのが普通にある。COOK Rice, NOT Ice,「ご飯を炊け、アイスクリームを炊くな」

 

昨日はある弁護士にミーティング予定確認のメールを送ろうとして “to meet with you” または “to meet you”のどちらを使うかんだっけか思わず迷った。あんまり意識していないから「あれ?普段どうだったっけ?」と考え始めて、めんどくさいから以前の記憶に従って”to meet you”にしておいた。

 

午後になって少し時間が取れたので早速ネットで確認をしてみるとBBCに出てた。やはり伝統的な使い方は”to meet you”であるようだ。

 

英国式らしく皮肉たっぷりに「最近はwithを使う人も増えておりそれなりに興味深い現象である。Withの発祥地は米国でそれが最近英国の一部でも使われるようになったがまだ新しい言い回しであり英国の伝統的な紳士に向って使った場合当日会えない可能性が高い。何故なら彼は貴方の米語が理解出来ないからだ」と最後は皮肉っぽく書いてた(笑)

 

そう言えばジョン・ル・カレの代表作の一つであるスマイリー三部作の中でソ連と冷戦中の英国情報部が西側チームである米国情報部(カズン)と連絡を取っている最中に英国側担当者が仲間に「ところでさー、カズンは人と会うのにいちいちwithを使ってるんだよなー、彼らの英語って何考えてんだろ?」とぼやく場面があった。

 

ニュージーランド英語が訛っているって事をよく言われるが英語はその地域ごとに独特の発展?進化?変化をしていきNZ英語はクイーンズイングリッシュを語源とする。

 

要するにシェークスピア英語。分かってる連中だけが分かってる連中の中だけで話す言葉。それがそのままNZにやって来た。だから米語=移住者ばかりの米国で英語を母国語としない人でもすぐに話せるように砕いたのが米語であり、その米語に慣れてる日本人からすると何を言ってるか分からなくなる。

 

そりゃそうだ、NZ英語は僕も時々会議などしながら「彼はYesと言ってるのかNoと言ってるのか?」とほんとに分からなくなることがあるからだ。しかしそれは訛りではなくビジネスで使うキーウィ英語なのである。

 

そしてもう一つ困った事がある。今度はキーウィは基本的に農民なので皆声が大きい。そしてそれぞれの村単位で彼らの内部で起こった事件を元に仲間内でだけ通用する隠語を作ったりして次第にそれが広まるとそれはもう俗語になってしまい、同じ国でも違う地方から来た人には同じ言語なのに意味不明となる。

 

例えばニューヨークに住むあまり英語の出来ない日本人留学生が「じゃ今晩ゴアベで待ってるね」って言うようなものだ。ゴアベとはこのブログをお読み頂いている方はご存知かと思うが15年ほど前に僕がニューヨークに出張した時に聴いた俗語で、五番街とフィフス・アベニューの掛け合わせでフィフスは五、アベニューはアベ、それでゴアベとなる(笑)。

 

ニュージーランドの田舎もそれと同様で、ちっちゃくて、テレビの発達後も古い地元の仲間内だけで通じる言い回しをする。

 

なので南島のバーでビール飲んでると陽気に話しかけてくる地元の人々がニコニコ笑ってジョークを言うのだが、こちらは意味が分からずポカーンとするしかない。すると「当然の反応」を期待してた相手が肩透かしを食ってしまい、しゅんとする。悪いが、可哀想な瞬間である。

 

Good as Gold

 

Gooday !

 

英語に王道はないし正道もないと思うのは僕が第三極であるアジア人だから言えることだろう。今日もキーウィがアメリカ英語を「きたねー!」と言い米国人がキーウィ英語を「ど田舎言語」と嘲笑するのを見ながら笑ってる(笑)。



tom_eastwind at 18:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月21日

10増10減

高知新聞より

***

(僕注・政府は)「1票の格差」是正を優先するあまり、不要論すら持ち上がっている参院の役割自体を見直すことも避けている。合区対象の4県だけが極端なしわ寄せを受ける案に、批判や不満の声が上がるのは当然だ。(僕注・そりゃ当然だ、じゃその人口減対策をしてきたのか?)

 

 説明不足、議論不足なのは自民党だけではない(僕注・議論して答出るのか?)。公明党は合区推進派であり、高知県連レベルでは反対している民主党も中央レベルでは公明党と組んで、自民党よりも踏み込んだ合区案を既に共同提出している。(僕注・それが日頃あなた達が神輿に担いでいる民主主義である)

 

 人口のみを「物差し」とする今の選挙制度では、地方の代表は次々と消えていく。各党は主権者への説明責任を果たす(果たしているよねすでに、人口の問題で合併するって。合区だと)とともに、ハードルが高い憲法改正による手段以外に、地方を守る選挙制度はないのかなどについて早急に検討すべきだ。(じゃあ君は傍観者として偉そうな事言って自分の提案はないんだよね・笑)

http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=341181&nwIW=1&nwVt=knd

***

 

僕は高校生の頃、国会議員ってのは国会のため、つまり国のためにそれぞれの意見を述べ合って国にとって最も良いと思われる国策を作っているものと思っていた。

 

北海道の寒い場所から沖縄の暑い場所までいろんな地域の意見を取りまとめて国民全体を引き上げていくものと思っていた。

 

けれど今の国会議員はどうも違うようだ。自分たちの出身選挙区の為に地元の利益代表として出来るだけ中央政府から金を巻き上げてくる、そんな事ばかりやっている。

 

じゃあ国会議員が国政を考えずに地元の利益しか考えないのであれば誰が国策を考えるのか?これに対する答は「官僚」であろう、良い意味での。

 

何故なら彼ら官僚は賢い。国会議員10名分の働きを一人でやるような連中も珍しくない。天下国家を睥睨しつつ役人生活約35年を国家政策作りに励むのだから(結果論ではない・笑)数年で入れ替わる国会議員よりよほど政治にも精通している。

 

しかし官僚は選挙によって選ばれた人々ではない。そうなると日本にあるのは民主主義ではなくて官僚独裁主義である。けどこれだって上手く回っているうちは国民は文句を言わない。国会議員も国会で大声出せば帰りに官僚から「お土産」持たせてくれるわけで、そりゃ地方の事にかまけてワガママ言ってる方が楽だわな。

 

けどそれが本来あるべき民主主義国家か?何か違ってないか?国政とは各地方から風呂敷抱えて集まった国会議員がお互いの「お国の実情」を語りつつ今ある国家資源をどのように配分して国家の成長に繋げるかを語る場所である、自分の田舎に金を持ち帰ることではない。

 

例えば北海道出身の議員は冬の寒さの暖房費を特別に別枠で追加してくれないかと訴える。すると沖縄出身の議員は夏の暑さを訴えて涼しい住宅作りの補助金を要求する。

 

そのうち東京出身の議員は「東京は物価が高い、特別物価手当が出せないものか?」というと福岡出身の議員は「ふざけんな、お前らはバスで行ける距離に歌舞伎やクラシックコンサートがあるではないか。福岡にそういう文化はない。だから東京在住者は文化税として物価と相殺すべきだ!」

 

こうやって皆が喧々諤々と議論をすることでそのうち日本全体が平たく見えてくる。じゃあ今回はどこに予算を付けるかって議論になり、カミオカンデはどこが良いのか、東京一極集中予算はどうなのか、しかし田舎に高速道路を作ってもなーという議論ができはじめる、本来ならば。

 

しかし現状は上記の新聞記事にもあるように誰もが「おらがおらが」で要求ばかりして自己努力をしない、「政府は何もしてくれない」族=たかりに成り下がっている。メディアでさえもこうなんだから政治家や一般市民に至っては推して知るべしだろう。

 

国会議員個人の脂質に関する、あ、違った、資質だ(笑)。国会議員個人の資質に関する事はさておき、良いか悪いかは別にして現在は一人一票制度である。

 

だから当該記事の「人口のみを“物差し”とする今の選挙制度」は法的には何も間違っていない。それが民主主義である。

 

年間納税額100万円につき一票にすれば面白い景色が見られるんだろうしオリンピックで金メダル取れば終身100票とか。けどそういう仕組みは検討されてないのが現状の「平たい民主主義」である。

 

「地方を守る選挙制度はないのかなどについて早急に検討すべきだ」というなら何故今まで危険水域にいた高知県で検討しなかったのか。

 

要するに自分が既得権益側にいる時は口をぬぐって市民に黙って離れで美味しいすき焼きを食べて誰も正論を語らずやるべき事をやらず正論から逃げ本当に困った時には正論を語るが、それはもう自分の行動によって自己否定しているので正論とは言わない。

 

政治は国民の民度をそのまま物語る。政治家を見て醜いと思えばそれは自分の顔が醜いという事である。



tom_eastwind at 19:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月20日

繋がり

冬だ。日曜はソファに一枚の布団を横にして龍馬と二人でかぶさって、左側にいる彼がテレビに接続したゲームをしてて右側にいる僕が足をパソコンを使っている。毎年寒い時期であるがAucklandは真冬と言っても昼間は10度以上、夜は急に冷え込んで5度位になる。夜になるとさすがに毛布だけではきついのでオイルヒーターを付けたりする。

 

龍馬くんがゲームをしながら「お父さん、仕事?」起きている間は殆どパソコンを開いているので確かに起きている間は仕事しているな。朝起きてベッドで最初にすることがサイドテーブルに置いてあるパソコンでのEメールチェックである。

 

夕方風呂に入る時は日経ビジネス読んでる、半身浴という言葉がなかった時代から風呂に入る時は本を読むのが習慣だ。風呂あがりにまたパソコン開いてメールチェックして調べ物したりして寝る時にはサイドテーブルに置くので龍馬くんからすれば一日中働いているようにみえるのだろう。

 

Eメールという代物も1980年代はまず使う事がなかった。その存在自体が米国発の軍隊系通信方法としても何せ相手がメールアドレスを持ってなければ意味がない。世界で最初に電話を買った人が電話する相手がいないようなもんだ(笑)。

 

しかし次第に名刺にメールアドレスを書く人が増えてきた1990年代初頭、当時香港に住んでた僕は会社の命令でNTT香港のメール利用説明会に参加した。会場では大きなスクリーンでパソコンの画面を写しだし「NTT香港オフィス」にいる、つまり会場とは離れた場所の同僚とメールのやり取りをしていた。

 

「このメール、届きましたか?」「届きましたよ」と折り返しのメールが来る。但し通信状態が安定してなく時々ぶちっと切れる。品質という意味ではあの頃は「昭和の電話時代」だ。インターネットが発達していなかった時代でもある。

 

日本に住んでた時にカプラー装置というのがあった。国際航空券を発券する際に電気信号を飛ばして相手方のコンピューター予約システムにアクセスすのだけど昔の古い黒電話に黒いゴム製のでっかいカバーをかぶせて一切他の音が入らない状態で通信してた。それでも当時からすれば革新的な機械だった。今あれを見たら「明治の電信時代!」であろう(笑)。

 

ついでにもっと古い話をしておくと、1930年代から2000年頃まで使われてた昔の通信方式としてテレックスという機械が存在した。タイプライターに電話が付いてるようなものだ。

 

当時国際電話代がバカみたいに高かったのでまずは言いたい事をタイプライターでタイプする。すると「穿孔紙」という超小型トイレットペーパーみたいなのに穴が開く。あの当時は6個だか8個だか記憶がはっきりしない。てかコンピューターでも同じような穿孔紙を使っていた為にごっちゃになっている。

 

タイプが終われば打ち出された穿孔紙をトイロットペーパーを切るように切り取る(ちなみにこれをトイレットペーパーとして使ったらほんとに痛いことになる)。

 

次にこれを送信装置に乗せてから相手方テレックスの番号を回す。相手方も同じ機械でないと受信出来ない。

 

電話回線が相手に繋がったら素早くタイプ内容を伝送する。すると相手側のテレックスの、タイプライターで言う紙を挟む側がダダダ!と音を立ててタイプを始めてこちらの言いたい事が相手に伝わる。これなど江戸時代の代物だ、今も使っている人ってもういないんじゃないか(笑)。

 

さて何でこんな事書いたのかって言うと、最近日頃やり取りのある相手にメールを送っても3週間くらい返事が来ない。

 

何でだろうって思ってるとどうも彼らは新しい通信ツールであるSNSに移動して、LINETwitterFaceBookなどを使うようになり、彼らも結果的にメールを見てもあまり連絡が入ってないので、メールボックスを開かないまま放置して今度はSNSの方に人が集まるようになる。

 

この循環がそのまま一つのグループをSNSに移動させる事になり、それがまたメールを見なくなるのにつながっているのだろう。お互いに話していることの8割くらいが日常会話の延長であれば伝達速度が早く内容も大したことないのでSNSで十分なのだろうが、逆に言えば普段他人と行っている会話の殆どがその程度って怖くないか?(笑)

 

てか、仕事をする時には普通にEメールを使うだろうからSNSに移行するってのは普段の仕事でEメールが不要な業種なのだろって事になる。つまり学生でアルバイト中心で携帯電話一つの呼び出しで明日は午後4時から3時間だけアルバイトって感じであれば、そう考えてみると携帯電話一つですべての通信ソフトが使えるわけで、わざわざ面倒なメール開封ってのも、まさに面倒なのかもしれない。

 

むむむむ、時代はどんどん変化していってるぞ、21世紀の終わりには現在のEメールが使われなくなり僕のような奴が「21世紀初頭はこんなEメールと言うセキュリティも不安定な連絡手段を持ってたんですねー、怖くなかったのでしょうか?」などと情報発信してるかもしれない(苦笑)。

 

ただ情報発信ソフトが20世紀から21世紀にかけてどんどん変わっていっても情報伝達という作業はますます重要になるのみだ。だから次々に出てくる新しいソフトをいくら使いこなしても「ソフト明瞭意味不明瞭」となってしまえば意味がない。

 

相手に自分の伝えたいことを伝える技術、これはどんな時代になっても変わらない。その意味で現在どんどん広がっているSNSであるが、あまりに気軽にアカウント交換してないか?

 

つまり自分の個人情報をどこまで公表するのか、また仲良くしたいってメッセージが来ても「その人と喧嘩別れになった時に困らないか」とか「友達になる前に」考えることがあるのではないかと思ったりもする。本来繋がってしまってはまずい人に繋がったらどうする?

 

また情報が多様化する社会で情報に振り回されず必要な部分だけ見つけ出す技術も必要になる。技術の進歩は人間の根本的な判断能力を高めてはくれない。その意味で低判断能力のままいろんなSNSに「繋がる危険性」はどんどん高まっていると言える。



tom_eastwind at 18:18|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月19日

まだ騙されているのか?

そっかー。あれからもう1年になるのか。

 

去年の総選挙の前の話である。当社が巻き込まれて大変な騒ぎになった事件がある。事の起こりは移民弁護士同士の縄張り争い。そこに総選挙、そして移民局の立て続けのスキャンダルでTVONEや大新聞を巻き込んだ大問題となって総選挙が終わるまで続いた。

 

元々中国人相手にビザの仕事を引き受けてたキーウィのビザコンサルタントがいる。しかし中国人のビザはここ2年で急激に取得が厳しくなった。そこで彼が次の市場を探していたら移民局が日本人向け営業強化を図っているとの事。

 

ところがそこにはすでに日本人市場に強い若い弁護士事務所が入っており白人キーウィの若造(民間)が偉そうに移民局(公共)と一緒に仕事している。なんだこいつら偉そうにってんですぐ移民局にクレームを入れた。「何で特定の弁護士を使うんだよ!」

 

弁護士事務所所長は去年3月頃に「誰かに文句言われてる」ことを僕にぼそっと伝えた。ところがそれが誰かは分からず内容も不明とのこと。その後移民局は何の動きも起こさなかった。それどころかもう一回東京で説明会開催という事になった。

 

それを聴いたコンサルタント、頭に来てどうやってこいつを叩こうかとイライラしつつずっと考えていた。そんなとき彼の事務所に偶然日本人がやって来た。セカンドオピニオンを聴くためである。

 

最初は興味のなかった話だったが相手の弁護士が件のキーウィの若造だと知ると「よっしゃ頂き!」という事で日本人に「お前らは今大変な事になっている!」と脅しまくり、

1・この場で俺とコンサルタント契約を結べ!

2・この事は絶対誰にも言うな!

3・相手には今後一切連絡を取るな!

 

こうやって自分のふところに日本人を取り込んだ上でまず最初に重罪対策室(SFO)に乗り込んだが相手にされない。なので次に選挙前のスキャンダルで大もめにモメて死んだふりしてた移民局に乗り込んで「おい、あの弁護士が日本人で問題を起こしているぞ!あいつと一緒に仕事するのか?民間業者と組んでやるなら移民局をぶっ潰すようなスキャンダルを作り上げてメディアに流すぞ!」と脅かした。

 

さすがに移民局幹部もこれはまずいと思い急遽予定を変更となった。キーウィ弁護士は突然の変更にびっくりして幹部に直接電話を入れて聴いた「おい、何が起こってるんだ??」

 

すると幹部は「じっとしとけ、今はほこりだらけで周囲が見えない状況だ。あと3ヶ月もすれば状況は収まって周囲が見えてくる。だからそれまで死んだふりしておけ」である。

 

弁護士と移民局を叩いて満足したビザコンサルタントは自分の事務所に戻った。

 

弁護士からすれば雲に包まれたような話であるが移民局がここまでビビっているにはどうしようもない、総選挙前ってのもあり下手に動いてスキャンダルに巻き込まれたら堪らん、よっしゃ、おれも死んだふりしよう」って事になった(笑)。まったくどいつもこいつも死んだふりである(苦笑)。

 

ちなみに「ほこりりだらけDusty」と「死んだふりPretend dead」はほんとにその時に使った言葉である。

 

総選挙は終わり労働党による移民局ネガティブキャンペーンに愛想を尽かしていた国民は国民党に票を入れて国民党が大勝利した。その後政府内労働党寄りの連中や移民局の情報を漏らした連中への粛清が始まったのは当然の帰結である。

 

さて選挙が終わり移民局は「生き返り」バンバンとビザが発給されるようになた。難し目の案件もこっちが移民局相手に弁護士経由で論理構成した内容を押し込んで次々とビザを取った。しかし「あの時」に何が起こったのか、こちらはまだ把握出来てなかった。

 

そうこうしているうちに去年の終わり頃ほんのちょっとした偶然から真っ暗闇のパズルの一つのピースが見えた。それはまるで闇夜の暗闇のパズルでありどれもが真っ黒でどれがどれか分からない。けれど最初の一つのピースがはまると次第に他のピースもその位置が見えてきて次々とピースがはまり始めた。そして全体像がわかった。

 

「何てこった、こりゃうちを戦闘地域にした弁護士同士の戦争じゃないか!」

 

僕は全部のピースを当て嵌めたパズルとそこに個人の名前を付けて弁護士にその事実を告げた。弁護士はそれまでのファイティングポーズを突然引っ込めて深刻な顔で「おいtom,そりゃほんとか?」再度事実を告げると彼は頭を抱え込んだ。「あいつか・・・」

 

ただ、当時のそんな背景を何も知らないままビザコンサルタントの言葉をそのまま鵜呑みにした日本人は自分が「使い捨てのコマとして使い捨てられた」事に全く気づかなかった。

 

コンサルタントからすればこの日本人は一見であり二度目のビザ仕事はない訳でこの日本人が他の日本人を紹介してくれることもないもんだから、難しいビザのやり取りするなんて時間の無駄である、他に仕事はいくらでもあるのだとなる。これは当然の帰結である。その日本人が現在どうしているかは分からない。

 

表面だけを見れば平和な国であるが実際にビジネスの現場で起こっていることはとんでもない話の連続である(苦笑)。



tom_eastwind at 13:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月18日

瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず

今日は馬鹿話です(笑)。真面目な議論を期待している人は無視して下さい、そうでないとおそらく読み終わった後は「この野郎、」俺の時間を無駄にしやがって!」と本気で怒ると思うので(笑)。

 

金曜日はカジュアルフライデーということもありスタッフの殆どを占める女性は、皆はそれぞれの仕事をしながら「今晩予約しているレストランでは何食べようかな?」とか「週末のドライブに着ていく服はどれにしようか?」とか。

 

そう、女性は一度に2つの事が出来るのだ。例えば料理しながら女友達と電話で無意味なバカ話をするとか(笑)。こんなこと言うと必ず「無意味なバカ話ではない」という反論が家族よりコメントされてそれから3日くらいは出てくる料理の味が・・・。やめとこ、家族もこのブログ読んでるんで(苦笑)。

 

さてオフィスの話に戻るとうちは僕が窓際に座り(15年間窓際族である)その前に2つの大きな楕円形机を置きここに4人づつ向い合って座って仕事をしている。元々この机って会議室用なんだろうけど、うちではチームが向かい合って仕事をするのに使いやすいのでずっとこれを使っている。

 

机の下にはパソコン用の配線や電話用の配線がぐるぐるしており適当にバンドでまとめて上から見えないようにして机に開けたちっちゃな穴から配線を必要最小限だけ出している。

 

以前のブログにも書いたが当社は女性社員が多く更にその多くが「パソコンが壊れた」と言う。「壊した」という認識が全くない。なのでうちのシステム担当者は結構忙しい。「ねえねえ、パソコンが全然動いてくれないのよー」その度に担当者はまずプラグ(電源)がちゃんとコンセントに刺さっているかどうかから確認が必要になる。

 

そしてそれが金曜日の午後で、冗談が大好きで機転が利いて愉快な事が大好きで悪知恵が働く女性社員が一人でもいた場合には面白い事件が発生する。

 

4人組のチームのうち一人がいつものように「ねえ、パソコン調子悪いんだけどー」とシステム担当者(男性)を呼び出す。呼ばれた方はいつもの通り出動して「はいはい、今日は何ですか?」となる。「何だかさー、よく分からないんだよねー」

 

これは要するにお医者さんに行ったお婆ちゃんにお医者さんが「お婆ちゃん、どこが悪いんですかー?」と聴いてお婆ちゃんが平気な顔で「どこが悪いかよく分からないんだよねー」と言うようなもので、僕は女性全体に喧嘩を売るつもりはなく決して女性に対して一方的な偏見を押し付けるつもりもなく世の中すべての女性に対して敬意を払って特に自社の女性に対しては尊敬の念を持って仕事をしてもらっているが、このパソコンと言う「計算機を飛び越してしまった機械」はどうしても一般的に、あくまでも一般論として、優秀な女性SEがいることも十分認識した上で、女性には得意な分野ではないようである(ふー、疲れた)。

 

そこでシステム担当者の男性が大きな会議用の机の下に頭を突っ込むのだが、それがたまたま金曜日の午後で、向かい側に冗談が大好きで機転が利いて愉快な事が大好きで悪知恵が働く女性社員が一人でも座っててその女性が大きな声で「きゃー!」とでもやろうものなら即座に痴漢事件が発生する(大笑)!

 

男は一度に2つの事が出来ないので机に頭を突っ込んで配線を見てる時に「きゃー!」とやられても意味が分からないしどう対処して良いのかも全く分からない。せいぜい机の天板でごつんと頭を打つだけである(笑)。

 

なるほど都心の電車でよく起こる冤罪痴漢事件とはどうして発生するのか、これでよく分かった(笑)。だから男性に必要な技術は「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」なのである。距離開けておこうねって事だ。

 

ただ、金曜の夕方に女性スタッフとこの話になった時に東京出身の彼女は嫌そうに「ほんとに、痴漢が多いんですよ」と吐き出すように言ってた。片方では冤罪痴漢、片方では本物の痴漢。本物の痴漢に対しては同じ男として「殺すぞ!」と言いたい。冤罪事件に対しては「何で注意しなかったんだ!」と言いたい。

 

何にしても「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」である。

 

あれ?最後は真面目な話になったぞ(笑)。



tom_eastwind at 16:07|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月17日

強行採決

昨日衆議院で安保法案が通った。新聞では強行採決と書いてるがどこが強行なのだろうか?議会における多数派が専門委員会での議論を行いその後に本会議にかけて多数決の原則で採決されただけだ。多数決で通った法案が強行ならすべての法案は強行である。

 

「議論が尽くされてない!」など野党が毎回馬鹿な事を言うがこんなのは民衆に対する「かっこつけ」でしかない。負けた連中の世間に対する言い訳にしか過ぎない。同じことの繰り返しでしかない話は議論とは言わない。要するに反対だから反対、何かを解決するための話し合いになっていない相手に対しては多数派として当然に粛々と採決する。

 

その採決を止めるために野党がプラカードを掲げてみたり議長席の書類やマイクを奪ってみたり、それこそ暴力行為であり民主主義の否定である。

 

野党、特に以前の社会党は昔から暴力行為が大好きだったが当時は野党としてやることはやったって支持団体に見せるだけの示威行為であった。しかし今民主党は分裂し社民党は政党としての要件確保さえ苦労している状況で一体誰の為にやっているのか?

 

選挙時の浮遊層と呼ばれる人々は二度と民主党に戻らない。社民党に至っては誰も相手にしていない現状で国会で暴力行為を働いて、どーいう神経だ。

 

総選挙の時点で安倍首相のやりたい事は分かってたわけであり自民党が全国で多数の人々の票を集めて議会で多数派になった、その結果として当然分かってた安保法案である。

 

つまり総選挙終了の時点で安保法案が提出されるのは分かってたわけで提出されれば採決されることも分かってる訳で、それであればもっと早い時期から国民を巻き込んで安保法案の意味するところを徹底的に国民に周知させるべきだった。選挙で負けても国民を巻き込んだ運動を起こせばいくらかでも結果は変わったはずだ。

 

またはうがった見方、というか今回も与党と野党の伝統的お家芸である「やらせ」なのかもしれない。

 

つまり安倍首相が安保法案を出すことを早い時期から理解しておりだから早い時期から国民を議論に巻き込むことをせずある日突然法案が出てきたような態度で「ハンタイ!」と叫びつつ一定のガス抜きをした後に強行採決して頂く。これで官房長官の「掴み金」から各野党(共産党は別)にお小遣いが配られているのかもしれない(笑)。

 

それに誰かが「ここで採決したらすぐに三連休、国民はすぐに忘れるだろう」ってのもなかなかするどい指摘である(苦笑)。

 

ところで安保法案に関連してこんな記事を見つけた。

 

***

【ソウル聯合ニュース】集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案が日本の衆議院本会議で与党の強行採決により可決されたことに対し、韓国外交部のユ・チャンホ公報担当官は16日の会見で「朝鮮半島の安保や韓国の国益に影響を与える事柄については、韓国の要請または同意がない限り認められない」と述べ、従来の姿勢をあらためて示した。

***

 

う〜ん、韓国の要請又は同意?日本の主権は日本にあるものだと思ってたけど(笑)?それより日本から盗んだ仏像もう一体、早く返せって話である。

 

菅官房長官の記者会見

韓国が今回仏像のうち一体を返還すると決定した事を受けて菅官房長官が記者会見で語った。「仏像の返還はある意味で当然のことと考えており、具体的な返還手続きは今後調整したいが、早く返さんと、ぶつぞう!」

 

お後がよろしいようで(笑)。



tom_eastwind at 14:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月16日

マッチポンプな糖尿病

「健康のためにごはんをきちんと食べましょう!」と毎日三食しっかり食べさせて国民にたっぷり糖分取らせて糖尿病にして、それから「あんた糖尿病よ」って言って医療費を政府に使わせる。これで製薬業界が儲かり大学病院の教授が儲かり厚労省は天下りや予算が取れて、一般人は病気になって薬漬け。よく出来た仕組みだ。

 

***

 糖尿病では、ほかの危険因子や合併症の有無により、患者さん1人ひとりの医療費は大きく異なりますが、医療経済研究機構の「政府管掌健康保険における医療費等に関する調査研究報告書」によると糖尿病患者一人当たりの平均的な医療費は年間24.7万円(平成15年度:3割負担では7.4万円=月額約6,000円)と報告されています。

***

 

ほんとにこの医療って奴くらい厄介なものはない、患者の体を人質にしてカネを巻き上げるわけだから。それも国民が払った税金がぐるっと回って製薬会社に行くわけだから国民もいい加減気づけよって感じだ。

 

大体昔はメタボなんて言葉はなかった。単なるデブだった。デブに付ける薬はなくデブは自分で食事調整とか運動とか考えるけど実行せずにそのまま糖尿病になるか、本気で真面目にやって食事療法と運動で体重落とすかだった。

 

ところがそこにビジネスチャンスを見つけた製薬業界、政府と組んで「糖尿病にならないように検診を受けましょう」ってメタボなんて使いやすい言葉で国民を引っ掛けて見かけは調子いいこと言ってるけど実際はそこそこ健康体でもちょっとでも太り始めたら薬剤投与で製薬会社は儲かる、薬作りを手伝った大学病院も儲かる仕組みを作った。

 

じゃあ損するのは?医療保険の負担がどんどん増えていく国民だ。何のことはない自分の首を自分で絞めているようなものだ。

 

僕は約2年前から糖質制限というのをやっている。元々糖尿病患者への食事療法だったらしいが、ある時一冊の本を読みそこに書かれていた「二日酔いにならない」これに惹かれた(笑)。何かの薬飲めってわけじゃなくて食事制限のみである。

 

ほー、面白そうだやってみようってんで、それまで食生活のど真ん中にあったラーメンをやめてその他小麦粉系をすべて排除、お米も食べない生活を始めた。

 

すると3日もせずに消化器官がびっくりするほど調子よくなり、何より二日酔いがなくなった。二日酔いは僕が20代前半から2年前まで約30年お付き合いしていた最悪の症状であり、これがピタっと止まったのが何よりうれしかった。体は軽くなり胃腸の調子は良くなり二日酔いがなくなり、良いことばかりではないか。

 

勿論これは個体差があるわけで偶然この糖質制限が僕に合ってたからだと思う。またいつも書くことだが僕は糖質制限信者ではないので今では非常食としてテキトーにラーメンも食う。年に数回は寿司も食う。しかし頭の中で大雑把に「今日は糖質いくら取った?60g以下になってるかな?」と考えている。

 

ちなみに寿司一貫のコメは15g程度でそれに砂糖を使っている。4個食ったら確実にOUTだ。一個のインスタントラーメンの炭水化物含有量は約60グラムなので一日一個なら許容範囲内だ。

 

例えばビールや日本酒は糖分が多い。それに両方ともプリン体という痛風になる物質がある上に糖質が高いために糖尿病にもなる、ダブルパンチな飲み物である。なのでおバカは「酒は体に悪い」と一括りにする。けどウイスキーはプリン体も糖質もないので身体に悪くない。むしろウイスキーは命の水である。これは冗談ではなくウイスキーの語源はスコットランド地方の古語でウイスカ、命の水という意味である。

 

酒に酔ってるおやじを見て「酒が悪い」ってのは、包丁で人の首を切ってる奴のことを見て「包丁が悪い」って言ってるようなものだ。酒は悪くない、悪いのは飲んだくれたおやじなのだ(俺か?笑)。

 

それにしても一日三食ってのは多くの人が主張するけど、それってほんとに科学的に証明されているのか?江戸時代はどうだった?ロシアの食事方法は?じゃあ香港人は一日4食だけどそれは体に悪いのか?こうなってくると一日三食ってのはもしかして「動物農場」ではないか?(笑)。

 

毎日定期的に三食取れ、それも毎食ごとにたっぷりの糖質が入った料理を含むわけで、薬を売りたい製薬業界には有難い話だろうが健康保険料を払ってる側からすれば随分迷惑な話である。



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2015年07月15日

ミカン畑

古い歌で「誰かさんと誰かさんが麦畑〜」なんて歌があるが今日のテーマはミカン畑である。

 

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東九州自動車道で未開通となっている椎田南インターチェンジ(IC)―豊前IC(ともに福岡県)間の用地収用問題で、福岡県は14日、豊前市のミカン畑を行政代執行で強制収用した。収用した土地は事業主体の西日本高速道路に即日引き渡した。

 

 対象の土地はミカン畑の土地約1.4ヘクタール。県職員や委託業者ら約200人がバリケードや小屋を撤去し、土地の境界を示すくいを打ち込んだ。抵抗する地権者を抱えて外に連れ出す場面もあった。撤去費用約300万円は地権者に請求する。

 

 東九州道のうち北九州―宮崎間では、椎田南―豊前間(約7.2キロ)だけが未開通。西日本高速道路は北九州―宮崎間の開通目標を2014年度としていたが、地権者の反対で工期がずれ込み、16年春に延期した。

 

 未開通の区間には、今回収用された土地以外に、同じ地権者が明け渡しに応じていない土地が約0.2ヘクタールある。同社はこの土地についても県収用委員会の収用裁決を得ている。明け渡し期限は今月22日で、県は自主的な明け渡しを求めているが、応じなければ再度、強制収用する可能性がある。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASJC14H2N_U5A710C1ACYZ00/

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これだけ見れば何てない記事に見える。しかしこれには大きな裏がある。

 

大分は日本でほぼ壊滅状態の社民党が今だ議席を持っている社民党王国である。村山元首相も健在で今も自民党と仲が良い。両党の付き合いが長いのだ。誰が社民党を押しているのか?官公労である。大分は労動組合の強い県なのだ。

 

社民党と言えば野党のイメージがあるが大分県では与党に近く、既得権益を山ほど持つ官公労にとっては=社民党にとっては現状維持が一番儲かる。だから余計な改革なんて不要ってことになる。現状維持ってのは社民党が権力を維持するって事だ。

 

でもって今回の地権者の反対は大分県知事によって潰された。本来ならこのような強制収用は三里塚闘争のように労働組合などが反対組織を結成して守るべき権利である。

 

ところが「道路建設は大分県庁の意向であり、官公労は地元の反対には耳を傾けない。県連は道路開通を望む地元財界や土建業者の側に立つ。憲法改正反対とだけ叫ぶ印象が強いよく知る社民党より生臭い連中なのだ」*「選択」2015年7月号より

 

これなどまさに成田の三里塚闘争と同じで役人と利権者がまず最初に利益配分の最大化を行って金稼ぎの為の設計図ありき、そこで生活をしている人々との会話もないまま工事が進んだ。

 

そして今回はその利権者が大分県連と経済界と官公労であり誰もみかん農家を救おうとしなかった。

 

納得出来ない地権者は首相官邸に「直訴状」を提出した。

 

地権者は何も絶対反対と言ってるわけではない。自分の山の上に高速道路が出来ると残った畑のみかんに供給する地下の水態系が変化してミカン畑が継続出来なくなる、それよりも山の反対側に道路を作ればミカン畑に影響は出ないし専門家(東京都市大学名誉教授・青山貞一氏)に調査を依頼したところその方が道路建設費用が安くなるし環境面でも合理的であることが判明。

 

地権者はその資料を持って福岡県に何度も直訴したのだが聞き入れられず今回の強制収用となった。その間には他にも専門家や政治家も来たそうだが結果的に広瀬大分県知事(東九州自動車道建設促進協議会会長)の強硬な意見に福岡県側が配慮した形である。

 

じゃあ何で大分県側は高速道路にこだわったのか?そこにあるのが大分県政と土建の常で癒着である。高い工費にした方が建設会社が儲かる、今更コース変更して安くしても政治家には何のメリットもないどころか建設会社の売上が減るだけだ。

 

それよりお上(既得権益者)に楯突く生意気な農民を懲らしめて一罰百戒、お上の威厳を守るほうが効果がある。ということで今回の強制収用となった。

 

強制収用とは本来国家の大きな問題で岐路に立たされた国家が選択の余地ない場合にのみ初めて国民に強制出来る法律だ。それを既得権益にまみれた連中が強制収用以外の選択肢もあり建設費用が安くなるという合理性も無視してミカン畑の農家を奪い取る。

 

日本国憲法では「日本政府は日本国民の生命と財産を保護する」と書いている。憲法を無視して国民の財産を奪いあまつさえ強制収用費用を農家に負担させる。

 

これが現在の日本である。多くの日本人はこんなの他人事、自分はまじめにやってるからそんな事関係ないと信じ込んでいる。しかし現実はそうではない。冤罪事件もあり多くの無辜な国民が逮捕されている。明日は我が身であると意識した方が良い。



tom_eastwind at 14:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月14日

帰米組

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時事通信社は13日、米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の移設先である名護市辺野古沿岸部の埋め立てに使う土砂の県外からの搬入を規制する県条例が成立したことを巡り、同社記者が菅義偉官房長官の記者会見で不適切な質問をしたとして、記者を注意したと明らかにした。

 記者は会見で「国としてもある意味見限ってもいいような気がするが、その辺はいかがでしょうか」などと質問。菅氏は「沖縄の発展は日本の発展にとっても極めて大事だ。できる限り沖縄県と話し合いながら進めていきたい」と回答した。〔共同〕

***

 

こういうのは「やらせ」というのかもしれない。予め政府側が記者に「こんな質問してね」と伝えて質問が出るとすかさず「極めて大事。出来る限り〜」のくだりが本心であろう。つまり「出来る限り」話し合いはするけど「出来なかったら」強制執行ですよって事を匂わせたかったのだろう。

 

ただこれで時事通信社の上司が官房長官の忖度をしたのかそれともこれも予めの政府からの指示だったのか分からないが、記者を注意した事は悪い先例になり、まずい。他の場所でも使われるようになるし、こういう行動は広がりやすい。空気読めって事になるからだ。これはメディアが自ら手足を縛ることになる。

 

マスコミが第四の権力と呼ばれるようにそれなりに知識と慧眼を持つことは要求されるが同時に権力チェックをするのも仕事の1つである。また記事の発言内容を見る限り「そういう意見もありでしょ」である。

 

なのに記者発言に対して上司が「注意」してしまえばサラリーマンである彼らは今後記者会見で聴く内容を事前に上司に確認して「聴いて良い範囲」を自分で忖度してしまい、これは最終的に戦前戦中の「大本営発表」となってしまう。

 

大本営発表では戦時中に多くのデマが流された。負けた作戦の発表や話は一切せず勝った戦いの記事だけ書き、戦争後半は負け戦ばかりになったのでありもしない戦闘を書いて日本軍が勝った!とやってた。

 

現実にはガダルカナルで大損害を受けて撤退、インパール作戦でもアラカン山脈に多くの仲間の死体を残したまま撤退。どちらも数万人の死者を出して、その多くは餓死者だった。

 

それでも大本営発表は「勝った勝った!」と騒ぎそれに乗っかった朝日新聞あたりが大本営が喜ぶような記事ばかり書いて国民を騙し続けた、悲惨な敗戦の朝まで。

 

前回日本で購入したDVD442部隊物語」の第二弾を観た。二世と帰米へのインタビューと当時の資料で構成されている。この映画を作成した時点ではダニエル・イノウエはまだ生きていた。

 

帰米組とは二世とは少し違う。米国に生まれたが戦前日本に親と一緒に戻り地元の学校で同じクラスの子どもたちと日本語で授業を受けて日本語、特に漢字を勉強した。日本に帰国した当初は日本語が分からずに苦労したそうだ。

 

沖縄戦では「442部隊物語」の生き残りの「帰米組」の側から米軍が撮ったフィルムや当時の新聞やニュースを観ることが出来る。

 

帰米組は沖縄出身者が多く、彼らは主に米軍通訳として働いたが防空壕に隠れている日本人を何としてでも助けるべく精一杯通訳して米軍は鬼畜ではない、降伏すれば食料も安全も確保されることを拡声器を使って説明した。

 

当時防空壕に隠れていた日本人グループは「え?日本語が聴こえるぞ、誰だあれは?」という事になった。そのうち拡声器の話を信じるようになり(当然だ、残留すれば餓死だ)そのうち防空壕から出てきた人々が目の前に立っている日本人の顔を見つめた。何だか見たことあるような・・・。

 

すると帰米日本人は破顔して「おい、お前は俺と同じクラスだったろ、もう忘れたのか!」そう、この帰米日本人はまさに沖縄のこの村出身の兵士だったのだ。

 

沖縄では兄弟同士が戦ったこともあった。そして終戦。帰米組である部隊から見た戦後の沖縄がよく分かる。沖縄にとって一体どちらが本当の味方だったのか、よく分かる。

 

東京では偉そうな連中が沖縄戦で兵士を見殺しにして「最後の一兵まで戦え!」とか民間人には「鬼畜米英に捕まるくらいなら死ね!」と叫び自分たちは後方でぬくぬくと過ごしていた。

 

皮肉な笑い話がある。実は沖縄戦で捕虜になった日本兵は多い。彼らは最初捕虜になるくらいなら自殺しようとしたが結果的に捕虜になった。

 

そして帰米組が日本語で「タバコ吸うかい、少しゆっくりしろよ、君の戦争はもう終わったんだ」と話しだす。最初は頑なだった彼らも次第に気を許して、そうなると日本軍の配置や装備や食料、指揮系統など情報をどんどん話しだしたのだ。

 

そう、帝国陸軍は「捕虜になるな!」とだけ教えて「捕虜になった場合」の対応を全く教えてなかった。だから日本兵は捕虜になると何でも喋りこれが対日本戦の情報として非常に役立ったのだ。帰米組の情報収集と通訳というその活躍で対日戦を1年短くすることが出来たとは当時の米軍トップの発言である。

 

ちなみに米軍は捕虜になることを前提に兵隊教育をしているから捕虜になったら自分の名前、階級、所属部隊しか言わない。

 

この事実は現在も同様で日本政府は「原発は絶対安全!」とだけ叫び続け実際に原発が水素爆発を起こした時は誰も対処のしようが分からず逃げ惑い、それが今も続いている。

 

つまり日本の支配階級の発想は戦前から戦後まで何も変わっていない。「民は由らしむべし知らしむべからず」で大本営発表や安全神話などの嘘をつきまくって平気である。何故なら民はバカだから俺達が指導しなくてはならんという強い使命感があるからだ。全く要らん世話であるが(苦笑)。

 

帰米組は正しい情報で多くの人々の命を救った。それに対してこれからマスコミはますます政府寄りになり大本営発表が急増する。

 

日本を支配する民衆は60歳以上の人々であり彼らは新聞記事とテレビニュースだけですべてを判断する。ネットなど見ない。そこで政府が言論弾圧をやってもそれは民衆には分からない。またメディア自体が政府の意向を忖度して記事が偏向されても、これもやはり民衆には分からない。

 

だって60歳以上の多くの民衆が沖縄の現実を知るために普天間基地を訪問するわけではなく辺野古の自然を観ることなくひたすら自宅で夏はクーラーに当たり冬はこたつにまるまって朝からテレビ付けて新聞読んでるだけなのだから日本の支配層である60代以上の人々の言論統制はとても簡単だ。だってテレビや新聞で書いてないことは「起こってない事」なのだから。



tom_eastwind at 13:32|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月13日

ブツブツ交換

荒川版の漫画「アルスラーン戦記」4巻目読了。おもしろいなー、19世紀のイランで書かれた英雄叙事詩であるが、荒川さんが書くとこうなるんだー、少年ジャンプの世界ですね。

 

荒川弘と言えば「鋼の錬金術師」が有名で文中に良く出てくる言葉が「等価交換」だ。錬金術とは本来中世の科学?なのだろうが、日本ではいつの間にかあまり良い意味で使われないようになった。

 

「彼のビジネスの錬金術はどこまで続くのだろうか?」みたいな、出来もしない事がいつか破綻するぞ、である。かと言って周囲はそのビジネスを理解していないからどこに問題があるか指摘できない。当然だ、問題はないのだから。けど何か書かないと編集長に怒られる、なので仕方なく錬金術という言葉を悪い意味で使う。頭、悪いよね。

 

ビジネスにおいて本来錬金術は存在する。卑金属と卑金属を化合して貴金属を作るのは言葉を変えて言えば原材料を数種類仕入れて付加価値を付けて売ることである。例えばシャープから液晶を買いヒュンダイで半導体を買い筐体を日本の金属加工会社に注文したら、あっという間に利益率の高いIphoneの完成である。これも本来の金属に付加価値を乗せた立派な錬金術である。そしてこれは世界では「優秀なビジネスモデル」と呼ばれるが錬金術とは誰も呼ばない。

 

ただ言葉だけがいつの間にかひとり歩きしてしまった悪い例だろう。

 

これに対して等価交換はどうだろう?なんとなく中立的なイメージのある言葉だ。自分の持っているものと相手の持っているものを交換する。お互いに利益になる取引である。漫画の中では正確には取引ではなく物質の質量の交換であるがビジネス社会でも等価交換はある。物々交換と言い換えた方が分かりやすいだろう。

 

この物々交換がインターネットビジネスが本格的に到来する途上で現実に起こっている。ネット時代に何と原始的なと思うだろうがインターネットを使ったビジネスはすべて記録に残る。ネットが発達すればするほど残る。だから記録に残したくなければ現物交換が一番なのだ。

 

そしてもう一つ、これから本格的に法的論議が発達するのがあなたの「知られたくない自由」や「忘れ去られる権利」である。インターネットの発達は個人情報が永遠にネット上に残ることになる。すでに世界中で何件もの裁判が行われて色んな判決が出ている。

 

ネットは情報が多ければ多いほど良いから世界中のすべての情報を載せようとする本能を持っている。それに対して個人がプライバシーをどう要求出来るのか。

 

こういう事が議論されることつまり誰だって人に知られたくないことがあるってことだ。だからネット時代になればなるほど世の中は物々交換が広がっていく。支払いも記録を残したくなければ現金になる。インターネットが発達して逆に人々は「住みにくい世の中になったなー」ってブツブツ言いながら交換をしていく。



tom_eastwind at 13:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月12日

今日のニュースとうどんパーティ

「日豪共同軍事演習。領地奪還の為の上陸作戦を米軍と共に行う」。仮想敵国の発表はしてないけど、これは相手が中国ですな。

 

「辺野古は予定通り移転」。けど「辺野古」が予定通りなのか「移転」が予定通りなのか(笑)?米政府が欲しいのは米軍のグアム「移転」及び運営費用であり必要もない辺野古基地ではない。普天間の兵隊をグアムに移す事を「予定通り」ってのが本音だ。日米政府と沖縄県とのマスコミ相手の騙し合いと米軍という身代金駆け引きはこれからも続く。

 

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【北京時事】ロイター通信によると、中国公安省高官は11日、一部の外国メディアに対し、ウイグル族が東南アジアにあるトルコの在外公館で身分証明を与えられた上でトルコへ渡航し、一部は過激派組織「イスラム国」に戦闘員として売られていると主張した。また、タイから中国に送り返されたウイグル族109人について「彼らは中国人だ」と述べ、送還の正当性を強調した。

 ウイグル族と民族的・宗教的に結びつきが深いトルコは中国への送還に不満を持っており、中国のこうした主張にさらに反発しそうだ。

 同高官は、トルコ外交官がクアラルンプールなどでウイグル族に「トルコ人としての身分を与えている」と主張。一部のウイグル族はトルコに渡った後、ウイグル独立派組織とされる「東トルキスタン・イスラム運動」などの手引きを受け、1人当たり2000ドル(約25万円)の代価でイラクやシリアの過激組織に引き渡されると訴えた。

 一方、中国外務省の華春瑩・副報道局長は11日、米政府がウイグル族の中国送還を非難したことを受け、「米国の声明は事実をごまかし、政治的な偏見に満ちており、強烈な不満と断固たる反対を示す」とする談話を発表。米国に抗議したことを明らかにした。(2015/07/11-23:25

 

【北京時事】中国公安当局が9日以降、全国で人権派弁護士やその関係者30人以上を拘束したことが11日分かった。一時的な拘束を含めれば60人以上に達する。弁護士仲間が明らかにした。習近平政権は、法律を武器に横暴な権力に対抗し、社会的弱者の支持を集める人権派弁護士が勢力を拡大させる事態を強く警戒して抑圧を強めているが、これだけ大規模な一斉拘束に踏み切るのは異例だ。

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株式市場の「官製バブル」を弾きウイグル族へのさらなる弾圧、一体いま中国の深部で何が起こっているのか?何が起こってもおかしくない、何故ならやってる連中自身が戦争の真っ最中でどうなるかわかっていないからだ。目先だけでこれだけ大きな問題がある。

 

習近平の暗殺。

不動産バブル崩壊。

ウイグル独立戦争。

海洋進出から派生する地域限定戦争。

 

いつもの事だが竹のカーテンの向こうは見えないってか、一寸先は闇である。

 

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「甲子園を爆破予告で27歳アルバイト逮捕される」。脅しが冗談じゃ済まなくなった時代に「冗談じゃ済まないけど自分の将来だって冗談じゃ済まない、こんなつまらん世の中が続くんじゃやってられん、じゃやってやれ!」ですね。増えますよ。

 

「老人ホームに勤務するオヤジが体が不自由なふりをして女性に用足しのお願いをしてトイレで痴漢?行為。」不自由やめて死んだら?本気で。ストレスがもたらすのか?

 

「真夜中前の新宿駅で会社の同僚が仕事で口論になり傘で相手の目を刺したら先っぽが脳まで届いて遂に死亡した。障害から殺人に切り替えて捜査。」酔っぱらいの喧嘩が殺人事件に。

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考えてみれば新聞ってうまく世の中を切り取っている。政治、国際、社会、その日に起こった事をころっとまとめている。ただその背景分析は新聞の文字数では足りないし新聞記者の立場では書けない事ばかりだ。

 

岡目八目というが、ほんとに日本ってちょっと離れて観るとよく分かる。目先の動きではなく5年後や10年後の動き。

 

今の日本で国際的に注意をすべきは中国であり政治としては安倍首相であり社会としては二極化である。今日のニュースでそれはすべて現れている。

 

さて今日は約30名の会員パーティで作りたての手打ちうどんを天ぷらやその他持ち込みの一品料理で楽しむ。男同士では政治の話も出るし女性がいれば料理の方法の会話もある。大人たちは料理を作ったり食べたりしながら日本語で話し子どもたちは走り回りながら英語でしゃべっている(笑)。

 

楽しい一日だった、あまり難しいことを考えずに生きていければなって思うが現実はそうではないが、晴れた日曜日に会員の皆さんとのんびり会話して、皆さんそれぞれに必要なビザを保持してAuckland生活を楽しんでいらっしゃるのを観るとほっとする。

 

それにしてもビザというのは魔物である。人々を時におかしくさせる。エージェントの存在をとても嫌いな人がいて「ビザなんて自分で取るべきー!」とか言ってるが当社を信じて付いてきた方は全員ビザが取れている。そしてエージェントを嫌いな肝心の当人が正しいビザが取れてない。すでに違法状態になっているのに自分のことはほっかむりってのはどうなのかな(笑)。自分が違法状態なのは許すのか(苦笑)。

 

あの、今頃ビザ書き換えしても、もう遅いですよー(苦笑)。一度でも違法状態が発生すると記録に残り永住権申請時に「耐え切れないほど大きな問題」になる。ぼくはこういう状態を闇夜の地雷原と呼んでるがそういう先々のことも考えてないんだろうな。

 

このパーティに参加した子どもたちは大学生もいて普通に大人の会話に入って30歳後半の日本人男性(相当に高学歴)と英語でパーティトークしてた。来た時はまだ10歳だったのに、時が経つのは早いものです。

 

さあ、明日からまた仕事、日本の大きな動きを見ながら手を打っていこう。



tom_eastwind at 14:45|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月11日

実録・連合赤軍

連合赤軍とかあさま山荘事件ってのは20代の人々には馴染みのない言葉だろう。けれど1970年代には様々な事件を起こしてまさにテレビに人々を釘付けにさせたグループである。

 

とくにその行動が「自分たちだけが正しい!」と正義感を持って最悪の犯行を行ったという意味で、結局他人の価値観を認めることが出来ない、価値観の違う他人と共存出来ない殺人集団となった。

 

今も日本にもニュージーランドにも多く生息する「自分だけの正義」を振り回して暇をもてあまして周りを巻き込もうとする連中も基本は同様である。「砂に頭を突っ込んで現実を拒否する」連中と全く同様である。勿論殆どの常識人には相手にされないが、ひたすら砂に頭を突っ込み「俺だけが正しいんだー!」って砂に向かって怒鳴ってる(苦笑)。

 

浅間山山荘事件を警察側から見たのが佐々淳行である。本になっている。そして連合赤軍の立場から浅間山荘事件を見たのが若松孝二監督の映画「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」である。

 

よど号ハイジャック事件ってのは今も犯人の一部が北朝鮮に残っている。あの頃の一部の学生は今も共産主義とか世界同時革命とか信じているのだろうか。少なくともJR東日本や北海道にはセクトを飯の種として生きている爺さんどもがいるのは事実である。

 

当時は一部の学生が東京都内の大学内で暴れまくり内ゲバで多くの若者が敵対するセクトの襲撃を受けて角棒で殴り殺されたものだ。東大キャンパスで昼間っからアジ宣伝をしてた学生グループに反対派が殴りこみをかけて昼間っから普通の学生を巻き込んで殺し合いをしていた。

 

こういう世代が普通の企業に就職出来ずに就いた仕事が弁護士だったりしてそれが野党に流れ込んでいるのが現状である。いつまで経っても他人の文句ばかりで自分が何かをつくり上げるという事がない。こいつら「死ぬまで野党根性」だな。

 

日本という国が自分に合わなければ出て行けば良い。何故なら日本は国籍離脱の自由を認めているのだ。大多数の人々が民主的に選んだ自民党が政権をとって運営している。その内容が不満なら政治活動をして仲間を増やして選挙で勝てば良い。

 

しかしそれがいつまで経っても勝てないってのは、どっか問題があるのでは?というのは個人的な主義主張なので政治するなら平和的に継続して勝手に政治すれば良いわけだが、どれだけやっても自民党に勝たないし自民党のやり方がどうも納得出来ない、それなら普通はよそに行くでしょ。

 

例えばフランスでは有名な俳優があまりの税金の高さにオランダに移住しただとかがある。日本の場合どうしても日本語という人質を取られているから海外移住ってのが難しいのが事実であるが、税金取られて長老政治に振り回されてそれで得られるものが殆ど何もないとすれば、国民であるより前に一人の人間としてもっと住みやすい国を目指すってのは当然の行動であろう。

 

少なくとも日本で居住の利益を得つつ政府が気に入らないって事で警察隊に火炎瓶を投げつけ仲間を次々に殺し最後は猟銃を奪って山荘に立てこもり警察官を射殺する?それがまともな学生、日本人としてすべきことか?

 

嫌なら出てけ、である。そしてほんとに出て行ったのが「よど号ハイジャック事件」である。あれで日本も随分すっきりとして、1970年代後半には赤軍関連の事件も急減した。

 

ただまあ、日本を嫌で出て行った先で今度は暇にあかせて自分だけの正義の名のもとにギャースカ騒いで周りに迷惑をかけるのも困った話である。海外に出てみるとそういう日本人が多い。行った先の国では地元民に相手にされず旅行でやって来た日本人相手にひたすら口から泡を吹きながら自分だけの正義を語る姿はあまりに惨めである。

 

連合赤軍事件は日本を震撼させた事件であるが今では20代の人々では知っている人のほうが少なくなったのかな。単純に相手を人殺しと見るのではなく、相手側に立った思考回路を理解する、そして自分の内部にもそのような狂気が潜んでいることを理解して絶対に自分だけの正義にのめり込まないようにする。それがこの映画から得られる主題だろう。



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2015年07月10日

日本の年金

今回のギリシア問題を見ながらふと日本を考えた。

 

ちょっと日本の年金を整理してみる。まず85歳支給にすれば良い。企業には社員を60歳で一度退職させて85歳まで再雇用義務、給与は正社員時の6割で週30時間労動。勿論ブラック残業OK。ノルマも与えます(笑)。そして給与支給額は生活保護以上とする。

 

そうすれば労働者も年金もらう夢があるではないかと思うだろう、勿論今すぐ導入すれば支給年齢までに対象者が死んでる可能性の方が高いかもしれないがそしたら政府は年金払わなくて良い。

 

つまり政府の言うことを信じて政府に掛け金を払ってきた人たちに本来政府が返すべき年金を返さず民間企業に給料として肩代わりさせて死ぬまで現役で働かせ最終的には年金受給年齢になる前にほぼ全員が死ぬような年齢設定にすれば良い。つまり「受け取るのは俺、払うのはお前」である。

 

実務的にはまずは受給年齢の60歳を65歳にして(現在進行中)、そのうち70歳にして企業には再雇用義務を課して次の年金受給年齢を現在の平均寿命である85歳にする。平均年齢が上昇すると受給年齢も上昇する。だからいつまで経っても年金が受け取れない年金スライド制とでも言うか、いたちごっこと言うか(苦笑)。

 

年金は現状では若者が老人に召し上げられる片務契約という仕組みである。こりゃ不公平だ。今の老人は支払ったから受け取るという双務契約であるがそれは払ったより受け取りの方が多いと分かっている勝ちゲームである。

 

ところが若者の場合はそうはならない。単純に数の問題で、自分が支払っている対象の数が自分が受け取る対象の数よりも多いからだ。なので若者としては絶対確実に負けるゲームに強制参加させられているのだ。

 

そして若者が65歳になる時は支給年齢が遅くなってるから死ぬまでずっと働くしかない。85歳になった頃にはもし生きてたとしても自分より子供の数が少ないから受け取りも少ない。他にも支給額を物価スライドさせず確定させてその後の物価上昇などは考慮に入れないなんて「憎い(笑)」やり方もある。これは政府が国民の首を真綿で絞めるとも言う(笑笑)。

 

働かない人は生活保護だけどこの場合は様々な強制労働を付与する。体が動くのであればゴミ掃除、道路清掃、公園整備、やれることはいくらでもある。体が弱い場合は自宅で出来る仕事、ネット管理人とかいいかも。政府の悪口書いてたら速攻で反論する(笑、冗談ですよ)。

 

要するにセイフのネンキンなんて元々が国民を幸せにしようなんてしてなくて、どうやって騙して税金取ろうかって思った時の技術だし若者に「60歳になったら働かなくてもいいよー」って夢を見させて働かせる餌であり、制度が上手くいかなきゃぶっ壊してまたゼロから作ればよい。困るのは日本国民であって日本政府ではないし自分でもない、ここが肝なのだ。

 

ただこういう政府にとって困るのは新幹線に乗ってガソリンシャワーする連中である。これだけは予防が難しい。以前高級官僚OBの自宅を襲撃殺人する事件があったが、あれは今後増えるな。

 

ソフトターゲットと呼ばれる対象は名前の通り弱い。官僚OB全員に警備を付けることは難しいし一名程度警備を付けてても本気で狙われたら逃げられない。第一そのご本人ではなく買い物に出かけた奥様なんておもいっきりソフトターゲットである。

 

襲撃する方がすでに命を捨ててかかっているんだから怖いものはない。どうせ死ぬんだ、最後くらい新聞に載ろうぜ。いや、新聞紙の上に乗るって意味ではない。

 

「キングの身代金」クラスまで来ると大変な騒ぎだ。何せ誘拐するのは誰でも良いのだ、どっかの子供を誘拐しておいてどっかの金持ちに「おい、これがお前の子供かどうかなんて関係ない、この子のためにカネ払え!」である。

 

考えてもみよう、65歳で年金支給開始と言ってもそれまでの貯蓄は使い果たして狭いアパートで一人暮らし、コンビニの弁当で毎日過ごしているが年金だってタカがしれてる、これで死ぬまで暮らせってのは拷問かい?

 

大通りに出れば立派な車が走っている。立派なスーツを着たおっさんたちが偉そうに黒塗りの車であちこち走ってる。赤坂の料亭は賑やかで港区のレストランはどこも賑やかで、そんな中で俺一人、一体何してんだろう・・・?

 

これは年金受給者だけの叫びではない。若者も同様である。人生のスタート地点で付いてしまった差は取り返すことが出来ない。22歳で卒業して時が経てば経つほど格差は広がり、このままじゃ家賃と生活費で貯金は出来ない確実。アパートも今は体が元気だから家賃は払えるけど万が一アルバイト先で怪我でもしたらおしまい。

 

そんな時に目の前をかわいい女を連れたしょうゆ顔な男がエスコートしてハンドルが反対側に付いてる車に乗り込む。…これが一生続くのか?おれは一人で不安を抱えて結婚も出来ず毎日を過ごし税金を払い、けれど世間から得られるものは結局何だ?松屋の牛丼だけか?

 

人間が本当に危険になるのは腹が空いた時ではなくこれから腹が減る、そしてそれは一生続くと理解して絶望した瞬間である。

 

日本では最近山手線ダイブが増えているがこれはあくまでも第一期だ。第二期は反撃である。秋葉原無差別殺人から増加している。どうせ死ぬなら周囲を巻き込んでしまえ、殺す相手は誰でも良いのだ。そしてこれには第三期がある。集団攻撃である。2022年頃から始まるだろう、もしかしたらもっと早い時期かもしれない。これから包丁売れるぞ。



tom_eastwind at 18:11|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月09日

To Hold up a bank

ある米国テレビ番組でアーノルド・シュワルツネッガーが出演して英語の苦労の話をしていた。この番組では米国人映画俳優が男性二人女性二人でシュワルツネッガー以外は米国生まれで言葉の不自由はない。若い俳優達は実に楽しく英語を話し演技をしてその場で自分たちの存在感を見せつけていた。

 

シュワルツネッガーと言えば“I’ll be back”だけが先走り、どうしても口下手なオヤジって感じになってる。けどその演技が迫力あるので英語の訛りなどはどうでもよい、むしろロボットが喋ってる英語らしくて良いのだが、こういうインタビューではネイティブではないのでどうしても後手に回る。本人も分かっているのだろう、ニコニコと笑うだけで若い俳優たちの背中を押していた。

 

カリフォルニア州知事までなった彼だが今回のインタビューでは英語の苦労を語ってた。その礼の一つがタイトルのキャベツとゴミだ。

 

英語でキャベツはCabbege であり、ゴミはGarbege だ。彼がある時レストランに行き「キャベツはあるかい?」と聴いたら店の人が驚いた。「この人はゴミを食うのか?」

 

「キャベッジ」と「ガーベージ」勿論発音としては全く違うのだが欧州生まれのシュワルツネッガーにとっては発音の区別がしにくい。

 

日本語に慣れた外国人がレストランで卵を注文したらタバコが出てきたなんて笑い話もあるくらいでほんとに発音は難しい。正直、一世は発音を諦めて語彙で勝負しようぜって感じだ。

 

僕も今だもってSiverFern(銀シダ・AllBlackの胸のマーク)の発音が出来ない。てか本人はきちんと発音している積りなのだが相手に伝わらない。語彙で置き換えの効かない単語なので僕はSilverは普通にシルバーと発音して続けてFERNとスペルを発音する。

 

面白いことにキーウィネイティブは英語を音で覚えているのでいきなりスペルでやられると大体皆ポカーんとなる。そこですかさず「君、英語出来ないの?」と笑いを取る。出来ないのはこっちなんだけど(笑)。

 

勿論読み書きもそれほど得意ではない。だから下記の文章をどう読むか。

“To Hold up a Bank.” 

銀行強盗???

 

実は「土手を支える」でした(笑)。



tom_eastwind at 17:38|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月08日

Boarder Security (国境保安隊)

日本語の翻訳が正確なのかどうか分からない。というのもセキュリティは色んな翻訳の方法があるからだ。英語と日本語の違いでよく言われるのが「英語はひとつの単語でたくさんの意味を持つ。日本語は一つの意味に対してたくさんの単語がある」だ。

 

僕は言語学者ではないのでこれがどこまで正確なのか分からないが実際の生活をしていて警察が人間を襲った犬を処分?薬殺?安楽死?することになった時に警察官が使った英語は”Destroy”デストロイ、日本語で言うと「破壊」ですか…。

 

Aucklandに戻り夕食を食べながらTVONEニュースを見る。夕食を食べ終わって片付けた頃からBoarder Securityを見る。僕は旅行屋であり空港検疫と税関と入国審査の厳しさは理解しているがやはりこういう番組を見て「誰がどんな事をやっているのか」を知るのは勉強になる。

 

それにしてもアジア系、よほど空港をなめているのか、自国の食料を平気で鞄に入れてお土産として持ちこむ。薄汚いのは、分かってて持ち込みバレたら舌をぺろっと出して「あー、知らなかったー」。それで通るほど甘くない。てか、ずるい。

 

オーストラリアもNZBiosecurity(検疫)の厳しい国である。特にAucklandでは機内でもらったバナナ一本持ってきて申告しなかっただけで400ドル(約35千円)のその場での罰金である。ただ麻薬となるともっと厳しいのが当然だ・・・となるはずだけど、何故か両国は麻薬に甘い。明らかに麻薬を持ち込んでいるのにその種類によっては「あ、個人使用ね」で通ったりするから呆れる。

 

冗談が通用しないのが空港国際線セキュリティである。ある時実際にカウンターにこんな貼り紙があるのを見かけた。”I take your joke seriously ” 「あなたの冗談を私は真面目に受け取ります」そう、冗談が通じないのだ。

 

英国生まれの若い女性がボーイフレンドと共にシドニーに入国しようとした。観光ビザである。ところが記録を観ると3ヶ月毎に出入りしている。以前はワーキングホリデイビザを取得して普通に働いていた時期もある。

 

彼はすでに入国しており到着ホールで待っていた。彼に話を聴くと素直に彼女がピザ屋で働いてた事を認めた。では彼は?何と彼はNZ国籍があるので豪州で働くのは合法である。

 

早速面談室で話を聴くと彼女も地元のピザ屋で働いているとのこと。そして更に調べていくと何と彼女はニュージーランド居住者であった。彼女は英国生まれだが若い頃にニュージーランドに移住して来て両親はすでにNZ国籍を取得している。

 

しかし彼女は苦笑いしながら「実は私は飲酒運転で捕まって・・・それでNZ国籍が取得出来なかったの」だって。。。自分がどれだけ罪を犯しているのか理解しているのだろうか?後先が分からないのだろうか?

 

今回彼女は空港の面談室で泣きっぱなしだったが、泣くくらいなら先にビザを取れ。NZ国籍も取得せず豪州に不法滞在してそれが自分でも分かってて捕まったら泣く・・・情けない話である。

 

彼女は3年間豪州への入国禁止を食らった。彼女は翌朝の便でNZへ強制送還された。彼氏はそのままシドニーに残った。彼にとっては賢い選択だったと思う。



tom_eastwind at 17:29|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月07日

弁当

105年続いた山口県小郡駅老舗駅弁の販売が幕を閉じた。今週の日系ビジネス記事だ。駅弁の味には自信があったようで山口県のふぐを使った「ふく寿司」や「SL弁当」などが新幹線の車内販売で人気だったそうだが、何せ駅弁、新幹線の高速化で弁当を積み込む時間が削られた事で(たった5分くらいか?)納品出来なくなった。

 

ならば博多駅か新大阪駅に運ぶ方法もあったが、JRが指定する弁当の賞味時間は7時間。運んでいる間に賞味期限が切れてしまう。

 

他県の弁当屋との提携も考えたがうまくいかず、結局現在利益が出ているうどん屋ビジネスにシフトして本業である弁当から撤退することになった。

 

色んな判断があるだろう。提携や販売商品の新幹線化など時々においてこの経営者が気づくべきこともあったかもしれない。けれどこの負けた話の本筋は「駅弁は、駅と列車があってこそ売れるものと思ってた事」である。

 

どんなに美味しい弁当を作っても駅で電車に積み込めなければどうしようもない。元々乗降客の少ない駅である。大阪に行くにしても博多に行くにしても約2時間。弁当を楽しめる時間なのか。

 

つまり新山口駅で弁当を売るというビジネスモデルの根幹が崩壊していたのだ。どんなに目先の味を美味しくしても価格を下げても買うべき乗客がいないのだ。新山口の弁当は今の時代の新幹線には機能しないのだ。

 

このように、自分を囲む状況はこの社長がJR出身の地元人だけに理解出来ていたと思う。ただ、やはり動きが遅かった。運良くうどんが売れておりシフト出来るビジネスがありシフト出来るうちに弁当を畳むという決断は大したものだと思う。

 

ただ折角それだけ味が良いと言うなら何か他の方法はなかったものか。駅弁に縄張りがあるのかどうか知らないが売れる場所で売る。今までも各地方の物産展で売れていたのならどうにかなったのではないかと思う。

 

鯖寿司を空弁としてJALUXでヒットさせた福井県人の根性はすごい。

 

あれをコピー出来なかったのか?コピーが恥ずかしいと言うな、人は生まれた時から大人の言葉をコピーして成長している。ビジネスも同様、哲学も同様である。人間はいまそこにあるものから学びそこに自分なりの何かを加えて成長していく。

 

首くくって死ぬよりましだろうが。折角それだけ美味しいものであればもう一回、人が乗り降りする場所を日本全国に求めて弁当を売ってみればどうだろう、ぼくならそうする。

 

「駅弁は、駅と列車があってこそ売れるものと思ってた」ならば、人の出入りの多い駅と列車の発着の多い場所に販売拠点を移せなかったのか?山口に拘ったのか?生きていたいんだろ、だったらどこで生まれたとか気にするな、北陸新幹線でも上越新幹線でもライバルは多いが皆笑顔で頑張っている。

 

もちろん僕のようなよそ者が言うことではないが、ただビジネスモデルの変化は毎日起こっている。大事なのはその予兆を感じ取ってすぐに行動することだ。生き残るのは大きな組織ではなく変化出来る組織でありその為にこそ社長は現場に出て環境の変化を理解する必要がある。

 

彼は売上が急減した時どれほどの回数現場に出たのだろうか?新幹線に乗ったのだろうか?乗客の動向を見たのだろうか?命を賭けたのだろうか?

 

1970年代後半、僕が日本で旅行屋をしていた時、博多駅で積み込んだ弁当の数を数えつつお客様に車内でお茶と弁当を配るのも大事な仕事だった。九州内の特急でことことゆられて有明海の景色を楽しみつつ皆はお弁当を広げてビールやカップ酒を楽しんだものだ。そういう時代には酒も弁当も売れた。

 

けれど地球は狭くなり日本は更に狭くなり新大阪から博多は2時間30分、揺れる「もぐら新幹線」で景色も見えず弁当食ってるよりパソコン開いて水を飲みつつ仕事をしている方がよほど効率は良い。飯を食いたければ博多駅に降りればいくらでも安くて美味しくて床の揺れないレストランがある。

 

時代の要請はきつい。だから常に変化する必要がある。今回の日本出張で日本に今流れる空気を読んできた。3ヶ月単位で方向が変わるってのはそれだけこの国が大きな変化の目の前にいるって事だ。



tom_eastwind at 20:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月06日

Patchy Rain (通り雨)

Auckland初日は天気予報で降水確率ゼロとあり日本出張中によく使ってる革靴にした。前回も全前回もこの靴を出張に持って行かなかったので合計すると3ヶ月以上履いてない。何故なら出張に使わないとAucklandの冬の雨は革靴にとって大敵だから履かないからだ。

 

それが何だか今日は天気予報くん、自信たっぷりに「雨はゼロだよ」ってことなので革靴を引っ張り出してきた。

 

確かに自宅出た時は車庫の前の庭が濡れてたけど朝はいつもこんな感じ、すぐに晴れが広がるのだろうとシティに向かった。ところが会社に到着して30分もするとすんごい土砂降り。

 

おいおいナンジャコリャである。話が違う!等と天気予報相手に文句を言っても仕方ない。Aucklandは冬になると基本晴れなのに空がツギハギだらけになり雨雲がするすると近寄ってきてドッカーン!と雨降らしてさっと抜けていくのが名物だからだ。

 

こちらのビジネスマンはあまり気にしないようで雨の日に普通にスーツで傘もささずに歩いている。蒸留水を浴びているようなものだからなー、この国の雨は。てか田舎に行けば今でも普通に雨水を溜めて生活している家庭はたくさんある。空気や大地や海がきれいって事は人々が雨水で生活出来るってことを実感する。自然を大切に♪(笑)。

 

また雨脚の強い場合でも5分くらい軒に入ってれば(てかミッドクイーンストリートはすべて一階部分が引っ込んで2階部分が突き出てるのでこの区間のみを行き来する場合は雨の日でも傘が不要。

 

今日は外出しての面談は初日なので入ってない。どうせ昼飯食う時間もない。外出しなくても仕事は出来る、てか出張の後片付けもある。そこで今日は靴を濡らさずに仕事をする事に決めた。朝ミーティングの後に日本でお会いしたお客様にメールを送ったり持ち帰り検討事項を取引先の弁護士に送ったり明日は税理士との会議なので議題の要件定義とか日本居住者がNZに会社を設立した場合の問題点、税率など具体的な打ち合せだ。

 

マイナンバー制度、出国税と次々と政府もよくやるなーと思いつつだが、今回の対策は外国での会社設立だ。つまり僕はニュージーランドと日本の関係法令を見つつ両国にまたがった最適な形の会社をどちらかの国で設立する。

 

通常はソールトレーダー、パートナーシップ、カンパニーリミテッドだが、これ以外にも目的によってさまざまな形態が取れる。会社が資産運用するのは会社の利益であり個人が配当を受け取らない限り法人税のみでOKだ。

 

ただしこれも設立する際には十分の注意が必要だ。今年の法制でOKでも来年の法制を変えられるとすぐOUTになるようなスキームは長続きしない。そして作った箱の中でお金に働かせる仕組み作りが大事だ。

 

資金は日本に戻すのかそれともニュージーランドに置いたままで良いのか、個人として配当を受け取る際はどのような形が最適か、等など検討材料は多い。

 

その人の置かれた環境だけではなくその人が将来何を望んでいるのか、つまり終活まで含めた中で箱作りをする必要がある。そして一旦箱を作ればすべて終了ってわけではない。そこから先毎年変化する法律に対応して修正処置をする必要はある。

 

特に大事なのは結局お金を作る時点ではなく出口戦略だ。つまり相続まで見据えた箱作りである。今ならまだ対策を作れる。面倒だけど出来るうちにやっておかないと後になって大変な騒ぎになる。

 

Aucklandは冬に入った。テレビではギリシアのユーロ離脱が語られており一体どんな落とし所になるのか分からないがギリシアが揺れたらユーロに影響が出てこれに反応した世界の金融界が動くと全然関係ない中国あたりで不動産バブルに資金が回らなくなり突然死、そしてそれは太平洋を越えてNZを直撃する。

 

昔は米国がくしゃみをすると日本が風邪をひくと言われてた。今は世界経済がインターネットとPCで繋がれており遠く離れた田舎の半島で起こった事件があっという間に南太平洋の小島に大津波をもたらす事になる。

 

明日からは毎日北半球のニュースに目が離せない。景気がどちらに転んでも良いように準備はしているが何が起こるのか分からないのが21世紀である。



tom_eastwind at 19:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月05日

やる気

ロシアの小噺だ。

 

工場にて工場長が労働者に言う。

「君は工場で働いたふりをしろ、僕は給料を払ったふりをするから。」

 

これは最初からジョークと分かっているから良いが、日本では同じような事を真面目にやってる「サラリーパーソン」という人種が存在する。

 

それは非生産的なことばかりやって何の利益も生まずに仕事やった気持ちになってる部下と無意味な仕事を部下に押し付けて仕事をやらせた気持ちになってる上司の関係だ。

 

勿論すべてのサラリーパーソンがそうだとは言わないが、いくらでも合理化出来るはずの仕事をあえてややこしく書類作ってみたり承認の印鑑をたくさん押すことで責任を集団無責任化してみたり、とにかく福岡空港というところはどうしようもない。

 

今回は午後の飛行機で福岡から香港に飛び、3時間の乗り継ぎでAucklandに飛ぶ。結局福岡空港と香港空港とAuckland空港を使う事になったが、福岡空港が最も非合理的であり今だもって昭和の役人の利権なのか、顧客である空港利用者を見てない。

 

香港やアジアかた来たお客からすればこれが普通と思っているから怒らないのかそれとも礼儀正しいから怒らないのか分からないが、僕はここが「ホーム」なので思った事を表現する。

 

何度も書く事だが、空港施設を利用してもらいたかったら搭乗客の自由時間を増やすことだ。ところがこの空港ではチェックイン時に手荷物検査で並ばせ、その後に航空会社の荷物チェックという二重の、つまり屋上屋を重ねる保安検査をやっている。

 

そうやって無駄な行列で時間を消費した搭乗客はやっと搭乗券をもらうのだが、今度は手荷物検査でまたも行列。

 

お前さー、ここラーメン屋かよ。

 

お前がラーメン屋で並んだ行列の経験があるからってそれを世界に飛び立つ人々に強制する権利があるのか?ラーメン屋の行列ほど無駄な仕組みはない。

 

全くどこもここも合理化出来るのに行政の縦割りで他人の仕事に手を出さない、その結果として福岡空港の使いづらさが出てきている。

 

第一折角福岡空港に出店した店が、顧客の自由時間が奪われたおかげで買い物時間が減少する。ばっかじゃないのかこの仕組み。

 

この空港って各省庁から三流の役人が送り込まれてそれが縦割りになって顧客視点が全くないままに運営されているんだろうな。

 

唯一幸運なのは福岡が九州のハブになり市内から近い、新幹線にも近いという「過去の遺産」に食わせてもらってる事だ。やる気もなく顧客視線もなく毎日をだらだらと生きてる連中。民間の邪魔だけしなかったらそれで良い、毎日ラーメン屋のクーポン5千円あげるからそこで飯食っててくれって感じである。



tom_eastwind at 15:56|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月04日

ミリに恋してる。

Auckland無事到着

 

無事到着って毎月出張してるんでしょって話だが、飛行機は落ちるわけでホテルは焼けるわけで新幹線は焼身自殺するわけでその時偶然飛行機を選んでた僕はまだ生きている。実は皆さん普通に生活しているようでいつも危機と隣合わせなんですよ(苦笑)。

 

「今日も何も楽しいコトなかったな」って思うんじゃなくて「今日も何も無くて良かった」と思える心境になりましょう(笑)。

 

さてっと今回の出張はいつもより充実してたなー。全部で約40名の方とお会いして話をした事になる。とくに大阪、福岡の盛り上がりが目立った。一つ一つの話が濃い。具体的でありやるべき戦闘手順を詰める、そんな感じだ。マイナンバー制度の怖さがやっと人々に伝わり始めたようだ。

 

戦い方はいろいろあるが一番大事なのは今自分が戦闘場面にいるのか、いるとすれば銃を持って反撃すべきか相手に手榴弾を放り込んでとっとと逃げるべきか、何をすべきか、そういうのを一瞬で判断する能力だ。

 

ぼくは実弾の戦闘を経験した事はまだない。けれどビジネス社会での戦闘経験だけは思い出したくないほどあり、何とか生き残ってきた。ぼくの場合のビジネス戦闘は時に相手が香港人でありキーウィであり日本人であり戦闘場所が日本、香港、カナダ、そしてクイーンズタウン、Aucklandと、あちこちでいろんな連中相手に戦闘して来た。なのでこれから社会に出て行く人々に対して何らかの助言は出来ると思っている。

 

今回もお客様のお話をお伺いしていろんな助言を提案して来た。助言を受けるかどうかはお客様の判断だ。ただ言える事は、判断だけは早く出来るようにすることだ。

 

海外で生活をするって事は日本政府の助力は全く期待出来ない訳でありその国でもその国の国民並の援助もない訳で、簡単に言えば誰の助けもないまま一匹で生きていくしかない。そういう時に一番大事なのが、自分が今どこにいて何をしているのか理解する能力だ。

 

今回の出張で一番良かったこと、それはスティーブン・ハンターの最新作「スナイパーの誇り」を読了したことだ。主人公はリュドミラ・ペトロフ。ロシア赤軍の女性狙撃手だ。「白い魔女」と呼ばれて東部戦線でドイツ軍に恐れられた。

 

特に後半の数章は何度も読み返した。家族を皆殺しにされ仲間に裏切られそれでも自分の信じるものの為に戦い常に相手を倒してきた。「何度でもやってやる。その結果がこうなることがわかっていても、わたしの死など何の意味もないわ」と語る。

 

ウクライナの戦場で狙撃手として単独でドイツ軍と戦い、高貴な心と強い精神と高い戦闘能力を持つリュドミラ、通称ミリは世の中の何も信じずひたすら戦って目の前の相手を倒してきた。

 

僕は実弾戦闘を経験した事はない。ただ父親の戦争体験などからある程度は見当が付く。そしてミリが戦ったウクライナの山の中の戦場も想像が付く。

 

そっか、ミリはそんな場所でたった一人で戦ってたんだ、腹を空かせ薄汚い格好で山道を歩き、国家や組織に裏切られても力強く狙撃用小銃を構えて。

 

戦い方は違ってもすごい共感を覚える。だって明日の事が分からない戦場って本当に怖いよ。けどそれを乗り越えて、逃げない、それでも戦うって勇気。すごいな。

 

僕は実弾戦闘をした事はない。けれどミリの恐怖が分かる。結局どんな形であれ人が死ぬってのは同じだもん。そして、それでも戦うって気持ちが分かる。

 

僕は多分いま、ミリに恋してる。



tom_eastwind at 15:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月03日

中洲 福岡の経営者

昨日は「出張終了」と言いながら最終日の夜の食事会があったのを書き忘れてた。元々は僕が個人的に予定してた食事会だったが偶然福岡の居酒屋チェーンオーナーグループとの食事会と予定が重なり、だったら合流しようぜって事になった。

 

オーナー同士は20年来の付き合いって感じで仲良く、僕はこのメンバーと3年ほど前から食事をする機会を得ている。皆きちんと距離感があり真面目に働き美味しい食べ物をきちんと出せる店作りに邁進している。今回は舞鶴にあるお店に集まり実に良い距離感で食事をする。

 

僕がAucklandから来たということもあり彼らも「外国からのお客様」という気持ち、そして彼らの仲間と一緒に仕事をしている「同業のお客様」という気持ちがあるのだろう、けど気を使わせない、その距離感がさすが全員成功している経営者って雰囲気だ。

 

今年は福岡の経営者の海外出店元年だ、彼らの中ではカンボジア、タイ、ベトナムあたりのモールにフードコートを共同展開をやろうぜって意気が上がっている。皆仲良しなんだけど、じゃあ誰がどんな店やるかってなると皆「ラーメン!」ビジネスは厳しいですね(苦笑)。

 

指導者格にあたる人が「お前ら仲よーしよる積りでもやっぱそこは経営者やなー」と苦笑いしてた。「けど会長、あなたもやっぱりラーメンでしょ?」と聴かれると「当たり前やろ」!皆さん現役です(笑)。

 

「皆さん一番儲かるラーメンをやりたい、こういう時はどう仕切るんですか?」笑いながら聴く僕んに指導者は「最終的にはじゃんけんですよ、じゃんけんで勝ったものが引くんです」。笑、なるほどじゃんけんで勝った名誉は保ち店を開く権利は負けたものに渡す。面白い街だ(笑)。

 

彼らの店全部合わせると200店舗くらいになるかな、規模としてはちっちゃいがそれぞれの店が流行っており流行らなくなればすぐ業態転換する、そのスピード感がすごい。そして何よりも「美味しいものを提供する」って事を根本に置いてるから価値観が共有されているので話をしていても気持ち良い。

 

その後2次会行こうって話になり最終的には僕が選んだ中洲の多門通りのスナックにご案内することになった。オーナー経営者たちからすれば「もちっと良い店行こうよ」てな感じのカウンターだけの店だ。

 

けど顔だけが綺麗な店で馬鹿っぽい女相手にくだらん住所紹介や職業紹介などの見栄張りするよりはこういう静かな店でゆっくり飲む方がよほど会話が進む。

 

僕からすればこういうざっけない店の方が気楽なわけでどっかの高級クラブで女の子侍らせるって変態趣味もない。あるオーナー経営者の一人は店に入るとすぐに携帯電話でどこかに連絡して30分くらい後に近くの地鶏屋から焼き鳥の出前が届いたのにはびっくり。狭い社会ですね(笑)。

 

中洲の夜は楽しくあっという間に真夜中過ぎ。じゃあ解散って事で僕は皆と分かれて一人で大通りに出る。いつもの景色。30年前と今と店は変わっても中洲が持つ空気は変わらない。

 

交差点。いつもと同じ場所で同じギター弾きがいつもと同じようにあぐらを組んでマイク無しでギターを弾いていた。僕はいつもと同じように黙って彼の横に座りいつもと同じ歌をマイク無しで数曲歌う。

 

交差点の地面から観る中洲は景色が変わる。地面から観る中洲は歩く中洲と景色が違うのだ。いつもと同じようにカップルがこっちを観る。ジャケットを着てマイク無しで座って歌ってるこっちを見て変な顔で、けどギター弾きと二人でハーモニーを始めると(つまりハモる)次第に人が集まってきて、ホストの兄ちゃんも足止めて聴き始める。ギターケースに少しづつお金が入り始める。大声大会だ(笑)。

 

数曲歌い、立ち上がってジーンズについたホコリを払ってギター弾きにいつものようにお金を渡して「じゃね」。次は何時なんて聴かないし僕も次が何時か分からない。中洲の夜は静かに暮れていった。



tom_eastwind at 14:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月02日

博多 山笠

昨晩福岡に到着してホテルに入ると、キャナルシティのど真ん中に飾り山笠が建設中。おー、そっか、今年も夏が来たなー。今朝は山笠の前ではっぴにしめ縄連中の前で宮司がお祓いをしてた。

 

昨日今日と何故かテレビで「平和」をテーマにしたニュースをやっている。あれ?終戦記念日でもないのに?原爆の話をしているけど、あれって8月だよね?

 

インタビューでは長崎だか広島だか分からないけど被爆体験を語り継ぐ話があった。「原爆の落ちた場所から遠く離れた人にはわからないでしょうけどね」と悲しそうに話すのを聴いた時思わず僕は「お前バカ?当然だろ、そこってお前だけ知ってるみたいな顔じゃないよね」って思った。

 

じゃああなたはアフリカで今も殺されている無辜の住民に対してかわいそうと思い積極的に日本政府に働きかけ自分の財産を投げうってアフリカに行き彼らに食料を配るのか、10億の民に?

 

距離が開けて血のつながりが薄くなればなるほど助け合いの内容が変化するのは当然である。原爆で死んだ人は東京大空襲で死んだ人より偉いのか?

 

要するに脳みそが原爆で完結しているのだ。東京や海外で起こっていることは自分とは無関係、自分の周りで原爆で死んだ人だけがかわいそうなのだ。

 

小学校くらいの子供がニコニコしながら「へいわはー、だいじだとー、おもいまーす」なんて言われるとガクッと来る。戦争を起こさないと言うのは誰でも言える、それをどう実現するかが大事なのにその事は教えず、戦争の悲惨さだけ教えて「だから戦争をしないほうがいいよねー」と教えて肝心の平和を実現する具体的方法の話し合いがない。

 

世界の現実を何も教えず日本がどういう立場にいるのかも教えず「ヘイワー!」とワーワー言って、お前ら一体誰から金もらってんだって感じである。

 

今回日本でお会いしたお客様からは結構真面目な顔で「徴兵制度はどう思いますか?」と聴かれ、思った事を答えた。「いきなり徴兵制度の導入はない。まずは自衛隊の海外派兵、派遣先での戦闘、英雄的な死、メディアによる復讐議論と日本人としてどうあるべきかの議論、議論を通じていつの間にか戦争に行くのが当然という空気が醸成される。この空気が熟成されていずれ隣組で「戦争に行くのは国民の義務」という大きな流れになり実質的な徴兵制度が始まる。」

 

それまでの深刻な顔が更に深刻になってた。

 

今日で最後の仕事が終了、山笠を見つつこのブログを書いている。今回の日本、一言で言えば「一気にきな臭くなった」である。これからは「昨日と同じ明日が来る」と思わない方が良い。 未来を読み今行動する人たちだけが子供を守ることが出来る。



tom_eastwind at 12:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2015年07月01日

インターネット情報

うちの会社には愉快なスタッフがいる。自分でパソコンを壊しておいて「パソコンが壊れましたー」。違うでしょ、開いたノートパソコンのキーボードの上に重い書類を乗せて放置してたらどうなるか?昭和のタイプライターと勘違いしているんじゃないか?それも電動じゃない方の。こういうのは「壊した」という。

 

メールのやり取りでも本来個人アドレスでやればよいものを共有アドレスでやるものだからそいつのリテラシーの低さ加減が漏洩してくる。

 

最近の年金機構のバカのメール処理も同様であり要するにリテラシーがない。メールがどういう仕組みなのか考えて使おうよ。うちの会社もスパムメールが来るがリテラシーがあればすぐに削除すればすむものを数人で集まって一生懸命考えている「ねえ、これってどういう意味なんだろう?担当部署はどこかな?」。

 

これが郵送時代の往復はがきであれば個人対個人の問題で済んだがネット時代に全ては変化した。あなたの個人情報は今すべてどこかのデータサーバーに残されている。能力のあるハッカーであれば誰でもあなたの情報にアクセス出来る。

 

ツイッターが馬鹿発見器と言われたのも同様で、あれは無制限に外に向かって発信される情報でありあなたの仲間だけで共有しているものではないことに気づこう。

 

フェイスブックも同様、LINEも同様、自分を世間に晒したかったらお好きにどうぞであるが、僕は怖くてそんな事到底出来ない。

 

メールでさえも普通の会社の防火壁程度は簡単に乗り越えてくる。つまり貴方が今会社のメールアドレスで彼女に送っている「変しい変しい」という恋文は完璧に捕捉されているのだ。

 

また企業によっては社内システム担当者がメールアドレス管理をしているが大企業になると情報管理のために全社員のデータ情報は把握されているので何時営業部長が総務部の新入社員に「今晩6時、いつもの店で♡」なんてのもバレバレだ。

 

ただこの場合担当者には重要な守秘義務が発生する。万が一でもシステム担当者からメールが個人漏洩すれば個人情報保護法や会社被害損害賠償やあと二つ3つ罪状を付けて訴えることが出来る。

 

なのでそんな目に遭いたくないお利口な担当者は最初からメールの中は絶対に読まない。読めば次にその人に会った時に顔に出て「ヤバい」ことになるからだ(笑)。ログ管理はするがそこまで。万が一誰かのデートがバレてそれがメール以外にあり得ないとなれば最初に疑われるのはシステム担当者となるのは明確だからだ。

 

ただ担当者レベルではなく本格的に世界中の個人情報収集をしている組織はある。インターネットに限らず携帯電話、固定電話、ファックス、テレックス、すべての電子情報を監視しているのがエシュロンである。

 

エシュロンは年金機構のデータにも入り込めるしドイツの大統領の携帯電話の盗聴も出来るしIS国の連中が持っている携帯電話の場所を突き止めて米空軍に伝え米空軍はドローンを飛ばして砂漠を走る車にスマート爆弾を撃ちこむ。

 

ネットの発達で世界は格段に進化した。同時にあなたの個人情報は世界中にさらされてしまう時代になった。

 

最近仕事をしていて感じるのが、支払い方法がますます便利になる中、自分の事を他人に知られたくない人は現金を使うようになり、大事な話はどんなに面倒でも会って話をする、それも監視カメラの設置されてない場所で。

 

何だか冷戦時代のスパイ小説のようであるが、これからは便箋に下敷きを使って万年筆で文章を書いて普通郵便で送る時代になるだろう。そうなるとモノの引き渡しや交換にデッドドロップが使われるようになる。すでにそのような予兆が僕の周りで感じている。



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