2015年10月

2015年10月30日

香港にて

さあ今日は香港の仕事本番、朝からやること多しである。午後はお客様の同行で約5cmの厚さの英語契約書類を約3時間かけて一つ一つ読み込み、必要なものと不要なものを切り分ける。

 

お客様が署名する前に書類を読んで不要な部分は署名しない事をお勧めする。結構疲れる作業であるが契約社会では必須の仕事である。

 

この場所香港のセントラルは東京で言えば丸の内、Aucklandで言えば丸の内の1万分の1CBDの位置づけ。エクスチェンジスクエア内の清楚なオフィスでミーティング(分かる人には分かる場所)。

 

まさに出会い頭の書類戦だが負けてはいられない。ガンガンいく。会議室のテーブルに座りながらも変な書類が出てくると立ち上がり相手の顔を見て真意を聴く。

 

けどこういうのって机を叩くだけじゃあ交渉にならない。常に笑いを入れつつしっかり突っ込むのが大事である。そのうち相手も「あ、こいつ本気で書類読んでるな」と気づかせて初めて会話が成立する。

 

3時間の交渉を終えて仕事モードから解放されて、お客様の希望でセントラルから九龍チムシャツイにフェリーで戻る。25年前に僕が通勤で使っていたフェリーは今も健在。あの頃は仕事帰りにビールを買って船で一本飲んでたけど、今は距離が短くなった(分かる人には分かる話)のでビール一本飲めるか(笑)。

 

船が着くとあいもかわらずガタピシの船体をあいも変わらないガタピシのおじさんたちがフックで係留して下船。何も変わらんなー。

 

それにしても夕刻の香港は本当に綺麗だ。お客様には写真スポットをご案内して景色を楽しんで頂く。

 

夕食は素晴らしい夜景のレストランでこれまた楽しんで頂く。楽しんでばかりではない、その前半が大変だったのだからこれくらいのちょっぴりな贅沢OKでしょって感じ(笑)。

 

ホテルに戻り翌日の日程確認をする頃はもう夜の10時過ぎ。ふー、今日も気を張り詰めた仕事になったが何とか無事に終わって良かった。明日は東京だ。

 

ところで相手側のオフィス内で写真を撮ったのだが僕が丁度ライト下。見事なハゲっぷりで笑うしかない(笑)。これも忙中笑いありで、やっぱり笑うしかない(笑笑)。



tom_eastwind at 09:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月29日

出張初日

Auckland空港でチェックインして香港に向かう。皆さんよく勘違いされるが、Aucklandから香港であろうがシンガポールであろうが成田であろうが飛行時間はどれも11時間である。

 

D地図を見ると「え?シンガポールって近くないの?」と思われるが地球は球体でありアジアのどの空港を使っても所要時間に変化はない。

 

なので一番きついのはシンガポール経由である。Aucklandからシンガポールまで11時間、シンガポールから東京まで7時間、合計すると飛行時間だけで18時間、これに乗り換え時間が加わる。

 

僕の場合は香港で仕事があるのと香港から先、羽田、関空、福岡とキャセイ航空乗り継ぎで日本全国どこでもいけるので、11時間でAucklandから香港と言ってもそこで12泊してでもって香港から羽田が4時間なのでキャセイが一番便利である。

 

パスポートコントロールを抜けて荷物検査を受けて葉山(日本食レストランが、いわゆる免税エリアにある)で機内持ち込み用の弁当を買う。但し弁当は免税ではない。

 

機内に乗り込みユニクロの部屋着に着替えて「さあって、のんびりするぞー」って思ってたら何とすぐ前の座席の方が日本人で何度かメールをやり取りしていた、世界は狭いなーと思いつつ、とにかく食い物を腹に詰め込みながら体力を保つ。

 

それから水分。これは本当に大事だ。機内は乾燥しているので体からどんどん水分が抜けていくので常に水を飲む。そのうち色付きの水になる。そのうち気持ちよくなる。そのうち、寝る・・・。このパターンが一番体的に良いかも(笑)

 

目が覚めたらちょうど香港に着くところである。何故かいつも帰巣本能が働くようで体が現地時間に調節される。

 

よっしゃ、明日は気合を入れて仕事。



tom_eastwind at 23:10|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月28日

ジョン・ウェインの騎兵隊

南シナ海ではついに米海軍による準軍事行動が始まった。

 

中国は領土問題で決着のついてない岩礁に無理やり滑走路を作り自国の領土と主張している。これ自体暴力行為であるから周囲の国と軋轢を及ぼしているがフィリピンもベトナムも海軍力がない。

 

そこで出てくるのが米海軍である。インディアンに襲われたか弱い住民、そこにラッパを吹き鳴らしてやって来たのがジョン・ウェイン率いる騎兵隊という構図だ。米国人はこういうの大好きだ。ほんとはどっちが悪者かなんてどうでもよい、今に至るまで。

 

戦争というのはたいていこういう小競り合いから始まる。日中戦争と呼ばれる戦いも長期戦争になったが最初は小競り合いだった。

 

勿論21世紀の現代でそんな全面戦争なんて起こることは可能性は低い。しかし南シナ海地域限定戦争であれば十分に起こりうる。

 

例えば日本が満州に進出した時(ぼくは当時の中国を俯瞰する限り無政府状態であった満州地域に正当な王朝を立ててそれなりに安定した国家を樹立したという意味では進出で十分だと思う)石原莞爾は満州以外に進出する予定はなかった。

 

当時の米国は長期不況に陥っておりリットン調査団を送り込んで「こいつは侵略だ!」とやった。その時点で欧米はアジア諸国を植民地化しており、お前らがやったら植民地で日本がやったら侵略って?そりゃどうなんだって話である。

 

まあいい、中国は戦争には弱いが宣伝には強い。米国を動かして日本を抑えこむ戦略を取った。日本はこれに対して宣伝の重要さを理解せず戦闘のみが重要と思い込んでいた、これも余談。

 

日本で安保法制が成立した。南シナ海はすぐ近くである。米海軍が行動する時は日本海軍も後方警備から兵站まで対応できる。佐世保にも横須賀にも海軍基地がある。

 

さあ、いつか来た道である。これは数年前から何度も書いていたが当時は誰も「ばか?」と言われた。しかし今現実化している。

 

ジョン・ウェインの駆け付け警護、2020年に向けた布石の一歩である。

 

明日から日本出張だ。



tom_eastwind at 22:46|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月27日

これが日本の新常態

三連休最終日のお昼は天気も良くて奥さんと二人でタカプナのビーチ沿いに新しく開業した海の見えるレストランに行く。レストランは高い天井と明るい日差しが素晴らしくフロアスタッフの接客も良い。

 

元々キーウィはフレンドリーなわけでそこに学校でホスピタリティをきちんと学んだ元気の良い若いキーウィだから短時間でお客に笑顔を振りまき軽い会話をして注文を取る。

 

大したもんだキーウィスピリット。ここまで変われるんだね。もちろん東京に比べればまだまだであるが東京にはないものがここにはある。それは青い空と澄んだ空気と心からの笑顔だ。

 

この場所、10年前は駐車場だった。料金も取らずただ置きっぱなしでタカプナの街に出てた。またはランチボックス作って目の前に大きく広がる芝生で食べてた。

 

10年経った現在、レストランで料理を食べながら景色を楽しめる。自然を守りつつ文化的生活が進化していく感じだ。

 

料理もサービスも良く奥さんと二人で「タカプナビーチは変わったよね」と言いつつ数年ぶりにビーチを歩く。するとそこには10年前と同じように家族連れでベンチに座り料理を楽しんでたり浜辺で水遊びする子どもたちの姿が見える。

 

「ビーチは、変わらないねー」二人で何となく今と昔の間を行ったり来たりしつつビーチを一回りして自宅に戻る。

 

日本のニュースにアクセスすると、沖縄の海でサメが出たとのこと。これはもうサメが出てニュースになってしまったので誰の責任にもならないように海を閉じてしまう。

 

季節外れなのでそれほど観光業界ビジネスに影響はないと判断したのだろう。JAWSとは違う。

 

しかし同時にサメが出て来ない状態で、つまりそこにいるのが分かってるのに「見えなければ良い」と考えているのが建設業界ではないか?

 

建設業界全体で「この建設コストじゃ赤字だ」と分かっていて「誰かがどこかで手抜きするな」と思ってもどうせ素人にはばれないだろうから「誰が手抜きするか聴かない」ってのもある。

 

リーマン崩壊前の当時の建設業界は小泉首相による公共事業の減少でどこの会社も人員削減経費節減建築費節減の時代だった。そんな時に大型タワーマンションが建設されるのだから誰もが仕事が欲しい。足元を見た施主は自分の利益を最大化して最も安く請け負う会社を選ぶ。

 

さらにその会社は自分で施工せずいくらか抜いて子会社に回す。このあたりで建築原価が合わないことが予測される。子会社が計算していくらか抜いて現場工事を発注する。このあたりでは赤字か手抜きにしかならない工事と化してる。

 

孫請けはどこも仕事が欲しいから何とか食らいついて受注する。それからだ、さあどうやって利益を捻出するか。基本的には材料を安いものにするか材料そのものを減らすかである。

 

そして納期を守るのも日本の特徴だ。これは厳しい足かせである。手抜きになった杭は納期の最後の方に集中していたと言われている。

 

それにしても今回の横浜マンション事件は去年には判明してたわけで今まで各担当者で一生懸命ダメージコントロールを考えていたのだろう。

 

表面化するまでに誰がどれだけ責任とるか、現場と下請けに責任を散らしていつの間にか誰が悪かったのか分からなくする。最大限の誠意を見せて立替まで含めて提案しろ。そして半年くらい時間をかけてお詫びして世間が忘れた頃にささっと片付けろ。

 

上記の文章は主語がない(笑)。いかにも日本的な表現方法とも言える。今までもこれで通って来たんだ、今回もこれでいくぞ、何だか業界側の団結の強さを感じる(苦笑)。

 

それに対して住民はそれぞれに事情が違うから要求がバラバラ、こちらマンション管理組合と言っても素人の集まりであるから答は出ないだろう。

 

こういうのは集団訴訟を得意とする弁護士集団がマンション全戸を回って委任状を取りマンション管理組合での支配権を持ちつつ同時に三井不動産とプロ同士の話し合いを望むのが現実的な落とし所だろう。

 

誰が悪いのか?勿論一義責任は工事責任者にあるのだろうが日本の社会構造や業界構造が起こした「ごく普通の事件」である。

 

本来なら正しい費用を支払って仕事をしてもらうべき施主、建設費用に利益をしっかり盛り込み見積もり工期にも余裕を持ち仕事を請け負う元請け、下請けは元請けの条件を良く理解した上で専門技術を持つ孫請けに発注するが孫受けが手抜きすることのないように予算も納期も十分に現実的な計画にする。

 

そういう皆が利益が出る構造であるべきなのに何故か自由経済の名目で皆がダンピングして結局誰も儲からない状態にしている。

 

例えばニュージーランドでは建設が盛んだが赤字で作ることはあり得ない。赤字の仕事は最初から誰も請け負わないからだ。そして納期も人間のやることだからと余裕を持っている。業界全体で皆が儲かる仕組みが出来上がっている。

 

また建設ビジネスが下火になれば次に伸びるビジネスに皆がシフトする、ごく普通に。またはこれを機会に仕事を辞めて大学に入り直して違う資格を取るという方法もある。大学に通っている間の学費は奨学金を申請出来る。それからこちらは返済不要で政府から毎週貰える学生手当なんてのもある。なので仕事にしがみつく必要がないのだ。

 

では何故日本の建設業界がダンピングするか?それは建設会社が業態転換して建設業界から出て行くとか社員が違う業界に移動するという選択肢がないからだ。結局人材の流動化がないままに目先にぶら下がる仕事に飛びつくしかなくなり赤字発進となる。

 

その結果として建設業界は「上」だけは何とか生き残るが現場で手に技術を持っている職人が老齢化などで辞めていく、自分の技を伝承する相手も見つからないまま。その結果として経験のない若い職人が職人技を引き継ぐことなく普通に仕事をすると普通に事故が起こる。

 

建設業界では以前ではあり得なかったようなミスが次々と発覚している。都内で人気物件でで既に販売終了、入居寸前の超高級マンションが突然契約解除。「簡単な手直しではどうしようもないミス」が発覚して販売側から取り下げてきた。

 

姉歯事件に異常に反応した政府と業界であるが、今回の件が特別ではないことは明らかである。これからは技術神話などあまり思わない方が良い。これからも手抜きの実態が次第に明らかになるだろう。信頼を失った日本。これが21世紀日本の新常態になるのだろうか。中国の事を笑ってる場合ではないぞ。



tom_eastwind at 14:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月26日

血液は売り物

戦後すぐの日赤の血液補給は売血によって賄われていた。「青春の門」の伊吹吾郎も売血して得たお金で生活をしていた。

 

それがいつの間にか「人間的に〜」とか「倫理的に〜」と騒ぐ連中が出てきて売血が禁止された。

 

血液を「献血」という形に変えて献血車が街に出て人々から献血をしたもらう代償としてアイスクリームやドーナツ券、ジュースなどをもらう。

 

厳密に考えればこれも代償の大小は別として民法上は契約自由の原則があるので売血契約成立でしょ?

 

ましてや最近は血液検査までしてくれてそれをネットで検索して自分の数値を観ることが出来るわけで、その検査費用は誰がいくら払っているのかという話である。

 

病院に血液が必要である。国民を守るために血液が必要。ならば最初から法律で定めて1年に3回くらい強制献血すればよい。そうすれば十分な血液が集まる。勿論病人や子供は対象外である。

 

または伊吹吾郎の昔のように売血を再開すれば良い。お金がなくて社会福祉を受けている中高老年はこれで食事代を得られるし健康管理も出来る。よほど効率的で良いではないか。

 

今の献血システムは誰もが現実から目を背けた中でお互いになあなあで、けど血液を集める費用が嵩んでいるだけなのだ。人体の有効利用。これは倫理的に真面目に考える時期に来ているのではないか?

 

医療技術の進化によって様々な臓器移植が可能になった。血液の延長が内蔵になるのだろう。これもドナーが予め病院に登録しておけばドナーの死亡後にその内臓は苦しんでいる患者の為に提供される。

 

死んだ人はアイスクリームもジュースもない。けど人助けをしたって記録だけは残る。

 

JOHN-Qという映画でデンゼル・ワシントンが病気の息子の父親役を務めるのだが何度観ても泣かされる。この頃の演技は今ほど上手ではないがテーマがまっすぐに人体と内臓と家族愛と分かりやすく設定されているからだ。

 

将来的には自分の子供が生まれたら遺伝子検査を行い生体組織を切り取りクローン技術で子供と同じクローンを作って必要に応じて内蔵を取り出すことも現実になるだろう。

 

そうなるとクローン人間の人格の問題が出てきて、またもうるさ型がどうこう言うのだろうな。けどその時に是非ともJOHN-Qを観て欲しい。

 

現実から目を背けるのではなく21世紀の科学で出来ること、倫理的にこれはダメだという線引をもっと現実的に議論すべき時代に来ていると思う。

 

いま中国では田舎の農村の2歳くらいの子供を親の見ていない時に誘拐して5千キロくらい離れた街に移す事件が起こっている。

 

誘拐した子供は普通に食事はさせるが教育はない。子供同士で遊ぶことは出来るが外に出ることはない。健康に育った彼らはある日お医者さんの検診を受ける。そしてお医者さんに連れられて病院に行く。

 

ある子供は数日後に戻ってくる。ある子どもは戻って来ない。切られた臓器の違いだけだ。けど戻ってきた子どもでも次にお医者さんに連れて行かれて2個めの臓器を取られたらもう戻ってくることはない。

 

最近中国では肝臓一個いくらなんて市場がある。そういう暗黒市場が立ち上がっている時代なのに現実を見ようとせず綺麗事ばかりで片付ける。放置すれば日本でもある日子どもが誘拐されたまま帰ってこなくなるかもしれないのだ。

 

内蔵に国籍はない、取りやすい所から取るのなら日本など緩い国だ。誘拐してすぐに日本海側の港で漁船に乗せてそのまま中国へ送る。国境など関係無い、すでに役人にカネは渡してあるのだ。

 

そうやって健康な子どもの内臓が暗黒市場で売りに出る。献血、売血、臓器移植、暗黒市場、僕たちは21世紀の技術の進化の中で本気で考える時に来ているのではないか。



tom_eastwind at 17:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月25日

投資家ビザは売り物

今日のAucklandは晴天、風が涼しく空が青くランギトト島を見つつソファで過ごす。考え事。軌道に乗ったランドバンキング、そして今進みつつあるレストランファンド。5年後のAuckland日本人社会を考える。

 

これからは間違いなく日本人投資家ビザで永住権取得者が増える。何故なら日本の税法に問題があるからだ。そして彼らは従来の日本人会などの組織とは違ったきちんとした目的を持った集まりを作るだろう。NZでどのようなビジネスに投資すれば利益が出るのか、税金はどうなるのか?

 

投資家ビザは売り物である。

 

こんな事を書くと技能移民でNZ永住権を取得した人たちからは妬み攻撃だろうが、NZ政府の方針は明確だ。永住権をカネで売るのである。世界の金持ちを環境の良さでNZに集める。だからNZでは移民局はNZ政府の貿易局の下部組織なのだ。

 

そういうNZの現実を日本からの技能移民の人々は嫌がるが、それは殆どの場合自分が取得した時の苦労に比べてそんな簡単に永住権が取れるという妬みである。

 

NZの現実を理解しようとせず、すぐ自分の物差しで判断してそれがNZの国益に反しているとは考えない。「何でよ?私はこんなに苦労して永住権取ったのにー!」

 

あなたの永住権は技能移民であり労働者としての役割を期待しているのだが海外に向けた投資家ビザはNZの経済活性化の為に存在する。だからあなたの苦労はこのビザとは無関係、そこで文句を言うのは「何であの人ばかりモテるのよ?」と同じヒガミ話である。

 

この国では投資家ビザと言うのは政府が決めた売り物である。貴方が得た技能移民永住権とは全く違う世界のビザなのだ。それを自分と同様の「英語がー、職歴がー、年齢がー」と言っても関係ないのだ。

 

他人の生活など関係ない、そう考えて生きてける普通の人々には誰がビザを取ろうと関係ない話である。けれど暇人はとにかく他人のビザを聞きたがる。それによって何も得ることはないのに。

 

休日のひとりごと。



tom_eastwind at 15:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月24日

国籍って何だ?

日本人って定義はなんだろうか?日本人=日本で生まれ育った日本居住者みたいなのが戦前の概念だったろう。だから戦前にハワイに移住すると現地では日系一世と呼ばれその子供は日系二世となるが日本の税金は発生しない。

 

しかし今の時代、日本政府からすれば日本人とは日本国民であり日本国旅券と日本国籍を保持する人々となる。居住地は関係ない。日本国籍がある限り徹底的に税金を取る。

 

国民には移動の自由が憲法で保障されている。つまり本人が望めば海外に移住出来るということだ。しかし現地の永住権を保持していても日本旅券を持ち日本国籍を持つ限り日本国民で在り続けるから課税対象だ。おそらくこれからは日本国籍を離脱しても10年間は日本国民として納税しろなんて法律が出来るかもしれない。

 

翻って日本で生まれ育ってその後海外に移住して現地の国籍を取得した人々からすれば今の国籍がどこであろうが心は日本人である。例えば僕の場合で言えば日本国籍を離脱しているが日本語を話すし日本人の考え方が理解出来るし今も日本語で記事を読んでいるし書いている。そして日本の税制の縛りはない。

 

これからの時代において日本国籍を保有する危険性を考えれば国籍離脱という方法もありではないか。勿論日本の年金など期待してないし日本に行くときは旅行傷害保険に加入していく(笑)。

 

手続きとしてはまずどこかの国の永住権を取得する。その後にご当地の日本大使館又は領事館に行って書類に記入して日本旅券を返却するのみ。お土産として持っておきたいならVOIDスタンプを押して返してくれる。これであなたの日本の本籍は除籍になるが日本に再帰化したければ他の外国人と同様の手続きで帰化出来る。

 

国籍離脱の自由は憲法で保障された自由である。元々憲法や法律は国民が政府を縛るための道具でありその反対ではない。これが理解出来ない人はご自由にどうぞ縛られて下さいだ。

 

人生はすべて自己責任である、甘くない。自分の力で生きていくしかない。そのためにも国籍って何だ?ってのはきっちりと突き詰めて考えるべきだ。



tom_eastwind at 15:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月23日

兵法

今日はビジネスの話なので興味のない方は無視して下さい。

 

ある時東京の現役経営者の方に指摘された。「Tomさんさー、Aucklandじゃあこのビジジネスモデルは上手くやれるだろうけど、こんなビジネスモデル、東京じゃ一発で誰かにカッさわられて上前ハネられて終わりだよー」

ぼくは笑って返した。

「だからAucklandでやってるんですよ(笑)」

 

天の時地の利人の和という。戦いは時と場所を選ぶ。自分に有利な場所で戦うしその土地に合った戦い方をする。Auckland1996年からずっと発展を続けて現在に至る良い時だ。

 

Aucklandは東京のように何百万人もの日本人ビジネスパーソンはいない、ほんの数百人だ。彼らと僕とは業種が違う。そして僕は当時はNZの永住権、現在はNZ国籍であり争う人がいない。だから戦う場所が今のAucklandなのだ。

 

日本人はどうもこのことが分かってないようで海外進出する際も天の時地の利人の和がないままがむしゃらに突っ込んで撃沈する場合が多い。

 

逆に言うと兵法を理解している工場長だとメキシコに進出してもどこを現地に合わせどこに自社の利点を置くかが分かるから成功する。けど大体こういう優秀な人間は本社に楯突くことが多いので出世は出来ない(苦笑)。

 

兵法では左手に遮蔽物を置くとしている。多くの人間が右利きなのは2千年前から変わっていないという事だ。

 

明日から月曜の労働の日まで三連休だ。なので自宅に持ち帰りする紙の資料をより分けて、それぞれのファイルの左上に戦略、戦術、戦闘と書いて仕分ける。

 

僕にとってこの作業は紙で行うほうが全体が良く見えるので、あえて万年筆を使ってA4の紙に手書きで描く。ゆっくりと戦略を考える時はパソコンよりも融通無碍な白い紙と万年筆一本の方が効率的である。

 

戦略とは自分が置かれた立場をよく理解して次に何が起こるかを読み取りどちらの方向に向かうかを決めることである。

 

戦術とは戦略で決定した事項を時系列に落とし込みいつなにをするかを決める。

 

戦闘とは戦略で決めたビジネスモデルを戦術列に並べ、今どれをやるべきか優先順位を決めてそれぞれに戦闘図を作り時系列に合わせて実行することだ。

 

戦闘図を作るのは週末が良い。一日ゆっくり時間を使えるからだ。青空の下で自宅のソファに座ってランギトト見ながらあ〜っでもない、こ〜っでもない、と頭のなかでいろんな要素を足したり引いたりする。

 

そして出来上がった戦闘図には目標とする期間、投入する人員、得られる利益、予測出来る危機等が描かれている。

 

例えばぼくが今考えている戦略の一つがこれから増えていくAuckland在住高齢日本人に安心して日本語で過ごしてもらうサービスだ。これを戦術に落とすと来年くらいには高齢者向け出張介護サービスを開始させるという日程になる。

 

当社はすでに医療通訳サービスを2001年から開始しており現在まで15千名の患者さんに対応している。毎年約1千名が当社のサービスを受けている計算だ。

 

誇りにしているのはこのサービスを利用頂いたお客様には、感謝して頂いた事はあってもこの15年たったの一度も苦情が出てないことだ。これはやはり現場に権限委譲して現場が今出来るベストを尽くすという事を理解しているからだと思う。有難い。

 

このビジネスモデルは当初日本の損害保険会社32社との提携、Aucklandの地元病院、当社との連携がきちんと取れているから15年も続いてるサービスでありこの出来上がったインフラサービスの上に介護を載せる作業、これが戦闘の部分だ。

 

今年すでに何度か日本で介護業界の方とお会いして下見に来られた企業もあり、来週の日本出張でも東京でお会いする予定にしている。これで戦闘(作業)のフローチャート、誰がどんな武器を持ってどこに配置してどう攻めこむかの作戦図が書き上がれば来年から戦闘開始する。

 

戦闘の規模は分かっている。当初は数組程度の利用なのでその方に合う介護サービスを派遣型で行う。これを数年やってみて利用者の広がりが確認出来れば次は戦術の第二段階になり、違った戦闘図が描かれる。

 

戦略、戦術、戦闘、この作業を万年筆と真っ白な紙だけでやる。当社が約20年続いているのも基本的にはこの「兵法」をなんとか実行出来てたからだ。

 

ぼくのやってることは間違いなく現在の東京でも香港でも通用しないビジネスモデルだ。けれど天の時地の利人の和、Aucklandでは十分に通用する。



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2015年10月22日

観艦式

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【ワシントン=尾関航也】カナダの次期首相に就任する自由党のジャスティン・トルドー党首は20日、オバマ米大統領と電話会談し、シリアとイラクでイスラム過激派組織「イスラム国」への空爆作戦に参加しているカナダ軍の戦闘機を撤収させる意向を伝えた。

 

米CNNによると、トルドー氏は、記者団に「今後は責任あるやり方で関与する」と語った。カナダは昨年11月から、戦闘機6機のほか、給油機や偵察機を対「イスラム国」作戦に派遣している。撤収の時期については明確にしなかった。

 

 トルドー氏は空爆任務からの引き揚げを選挙公約にしていた。CNNによると、トルドー氏は「(オバマ氏は)戦闘任務の終了に関する我々の誓約を理解している」とも語った。ただ、米主導の有志連合の一員にはとどまるとしている。

http://www.yomiuri.co.jp/world/20151022-OYT1T50033.html

 

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安倍晋三首相は18日、神奈川県沖の相模湾で行われた海上自衛隊の観艦式に出席し、安全保障関連法の成立を踏まえ、「積極的平和主義の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献していく決意だ」と強調した。

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う〜ん、安倍首相は晴天の空の下で実に清々しい気持ちだったでしょうなー。「海行かば」が脳内を巡っていたのかもしれない。横須賀では米国最強の空母ロナルド・レーガンの視察を行い、これまた最高!である。

 

安保法制を通して米国にきちんと筋を通して横須賀訪問して空母に乗って観艦式では大演説。

 

そう言えば米韓首脳会談がワシントンで行われたが共同声明の際にオバマ大統領は「中国が南シナ海でおかしな事したら韓国は米国と同じ声を出せよ」だって。

 

韓国はまさに板挟みだ。下手に中国に擦り寄ったもんだから米国からすれば「こいつは踏み絵だぞ」である。

 

中国は欧州と近づき始めている。習近平は英国で立派な待遇を受けて原発巨額投資を行う。メルケルも中国贔屓だ。日本は米国と一蓮托生である。こうなると世界の割れ方が大きく2局になるのではないか。日米対ユーラシア大陸。

 

今日はお客様との夕食会の中でまさにお客様が「世界の二極化ですね」と言われていた。技術力を持つ日本は米国のパートナーであって欲しいし日本はいつまでも米国とうまくやっていきたい、其の相互利益が結びついている。

 

米国は一時期安倍首相を戦前の軍国主義ではないかと疑っていたようだ。しかし安保を通して米国と一体となった戦争ができる国になり、それを安倍首相が議会で約束して、これが意味するものは米国からすれば日本が安心して付き合える同盟国と理解出来た。

 

カナダは戦争から手を引いた。日本は手を出した。2020年に向けて色んな部品が少しづつ組み立てられ始めている。美味しい食事を海辺のレストランで頂きながらいろんなことを考えた。



tom_eastwind at 21:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月21日

250ミリシーベルト

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今後数十年間続く東京電力福島第1原発の廃炉を円滑に進める上で、現場作業員の確保と、万が一病気になった場合の国による手厚い救済は欠かせない。

 

 今回の労災認定は、放射線被ばくと白血病発症の因果関係が証明されてはいないものの「労働者への補償」の観点に基づき行った点で歓迎すべき判断だが、ほかのがんについては認定基準がなく、幅広く救済するためには課題が多い。

 

 被ばくの健康影響について国連科学委員会などは、100ミリシーベルトを超えると発がんのリスクが高まるが、100ミリシーベルト以下では明確な増加はないとしている。

 

 一方で被ばくと白血病の関連は昔から知られており、1976年に「年間の被ばく線量が5ミリシーベルト以上で、被ばくから発症までの期間が1年超」という労災の認定基準が定められた。

 

 ただほかのがんについては明確な基準がない。福島の事故後に厚生労働省が検討会をつくり、胃、食道、結腸、ぼうこう、咽頭、肺の6種類のがんについて「累積の被ばく線量が100ミリシーベルト以上で、被ばくから発症までの期間が5年以上」という労災補償の「考え方」を示したにすぎない。

 

 東京電力によると、事故後に福島第1原発で作業に当たったのは今年8月末までに約4万5千人。うち累積被ばく量が100ミリシーベルト超は174人、5ミリシーベルト超は約2万千人に上る。厚労省によると、これまで8人ががんで労災を申請し、3人は認められなかった。1人は取り下げ、3人について認定を検討中という。

 

 厚労省の担当者は「今後労災申請は増えるだろう。今回のケースをどう反映させるか考えたい」と話している。

 

 政府は福島第1原発事故直後、法令上の被ばく線量限度である100ミリシーベルトでは作業員の確保が難しくなるとし、特例で限度を250ミリシーベルトに引き上げた。政府は関係法令をすでに改正し、来年4月からはほかの原発でも事故時には250ミリシーベルトを適用する。

http://www.47news.jp/47topics/e/270170.php

(共同通信)

***

 

 

。隠坑沓暁に「年間の被ばく線量が5ミリシーベルトと定められた。

∧‥膰業爆発後、累積の被ばく線量が100ミリシーベルトと定められた。

そして今回は政府主導で250ミリシーベルトと定められた。

 

これ最初は何かの読み間違いかと思った。国連科学委員会が100ミリシーベルトでは発がん性が高まると言ってるのだ。ならば250ミリシーベルトとなると確実に発ガン性が高まる。

 

つまり政府が進めているのは被ばく線量を上げて合法的に労働者を長期労働させて被ばく線量200ミリシーベルトあたりで首にすれば労災認定も不要であるって素晴らしい力技だろう。

 

しかしそこには労働者の生命を守るって思想が完璧に抜け落ちている。やはり政府にとって大事なのは日本国であり日本国民ではない事が明確に表現された記事である。

 

記事を書いた記者も疑問に思わなかったのだろうか。それとも政府、つまり大本営発表をそのまま記事にしたのだろうか。

 

国民の生命と財産を守るのが政府の役目だってのに福島原発ではまさに国民にガンになるように仕向けている。福島原発で働く人間なんて所詮は俺たち東大法学部卒には使い捨てのコマだ、そんな高笑いが聞こえてきそうな記事だった。

この記事を他人事と思わないでほしい。政府にとってはあなたもいつだって使い捨てのコマに出来るのだから、自分の身は自分で守ることを考えて欲しい。 



tom_eastwind at 14:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月20日

ハウジングニュージーランド

今日は地元銀行の投資家部門責任者が当社に来て彼らのポートフォリオ構築について話を聴く。国債、株、取得費用、管理費用、けど僕らにとってそういう事は大体分かっている。大事なのはそんな事よりも担当者や責任者の姿勢である。その確認が今日の目的だ。

 

ニュージーランドにおいて銀行は規模は関係ない。大事なのは担当者と責任者であるから僕が真っ先に聴くのは「あなたはこの銀行で何年働いているのか?辞める予定はあるか?」である。

 

大手銀行はほんとに半年単位で担当者が変わるし上司も変わる。その度にゼロから話をしなければいけないし前任者が決めた事を後任者が平気で覆す。そして最後は「これは当社のルールですから」となる。全然お客を見てなくて上ばかり見てるヒラメ集団である。

 

他にもいくつかきつい質問をしたが地元に根付いた銀行というだけあって答もきっちりしており、これならリストに載りそうだ。こことはすでに2年前から支店で少しづつ取引を広げており対応の良さがあるので、じゃあ投資家にも対応出来ますかって投げ込んだら「よろこんで!」二つ返事で今日の会議につながった。

 

それといくら投資家部門でVISAが取れても投資先を間違うと永住権は取れない。これ大事。債券にしても何でもOKなわけではない。投資先が適格かどうかをポートフォリオを予め組んで移民局に見せる。

 

OKが出てから銀行に指示を出してまず証券部門で債券購入作業、カストディ部門で証券保管、富裕層チームは社内を取りまとめて支店担当者を配置してチームを作ってもらう。これで受け入れ体制の出来上がりとなる。

 

不動産の話も出た。不動産も適格投資でOKになったが皆さんが思い浮かべるのが「じゃあ今既にある不動産を買って家賃収入」とか「自宅も良いのか?」であるが、これはどちらもダメ。

 

不動産がOKになったのは政府が投資家に不動産開発をしてもらいたいからだ。なので地元不動産デベロッパーと組んで新しく家を建てて売却することではじめてOKが出る。

 

政府も今は住宅供給に力を入れておりAuckland南部のパパクラ地区マクレナンという地域に政府の住宅供給公社(Housing NZ)が土地開発をしている。ハウジングNZは元々は投資家が購入した賃貸用不動産を借り入れて住宅を低所得者に貸し出して家賃をハウジングNZが保証する、政府プログラムである。

 

それが今回ハウジングNZ主導で開発からやるとなると今までと全く異なった様相が見えてくる。政府主導の不動産開発は政府保証と同義語である。そして不動産開発のボトルネックであった市役所の事前認可と建築時の検査が相当に早くなる。この許可を得るだけで場合によっては3ヶ月以上かかっていたからだ。大規模開発で政府の事前許可が出ているので家を建てるのは簡単だ。

 

更にこの地域の住宅は本来なら約70万ドル程度の物件を政府が20万ドル程度負担して約50万ドルで売りに出す。買える人は年収7万ドル(560万円)以下の低所得者で初めて自宅を購入する人に限られる。

 

賃貸に出すのはだめ、最低でも4年以上本人が住むことなどいくつか条件があるが、それでも住宅価格高騰で家を買うことが出来なかった人たちには天からの贈り物である。

 

何故なら一定年数経過後に一般市場で売りに出せば政府が負担した分が自分の収入になるのだ。こうやってファーストホームを購入してその後売却すればやっと若いキーウィでもその後のハウスホッピング(引っ越しの度に少しづつ良い物件にする)で通常の不動産市場に参加出来る。

 

格安であり政府主導の大規模開発のニュータウンという事で人々の人気を集め住宅供給公社にはすでに申し込みリストには銀行の事前審査を通った1,000人以上が名前を連ねて自分の家が手に入るのを待っている。実はこのパパクラという地域はAuckland南部のあまり治安の良くない地域である。けれどこれから500軒の住宅を建設してショッピングセンターやガソリンスタンドなどインフラ整備をしてしまえばマクレナンという街が出来上がり治安が向上する。

 

政府開発、買い手保証、後は投資家が建てるだけという非常に面白い案件である。政府による第一回目のオークションでは50軒分の区画が売りに出て、幸運なことに当社で8区画を買うことが出来たのが4ヶ月前。

 

その後それぞれの家のデザイン、8区画分の共有部分の組み合わせを終えてプリセールに出した。そして現在すでに買い手が8区画付いている。完売。後は家を建てるだけだ。彼らは予め銀行でローンを組んでいるので支払いに問題はない。

 

こういう案件はほんとに水面下でしか動かない。一般の市場には出て来ない案件で地元の限られたメンバーだけが回しているのが実態だ。これからも第二期第三期と放出されるが買い増しする予定。

http://www.nzherald.co.nz/business/news/article.cfm?c_id=3&objectid=11429699

 

なのでマクレナンの開発が新聞記事になってもそれを誰がどう開発するのかについては一切書かれてない。このあたりキーウィが「核心的利益」は絶対に自分のものにするという姿勢は明確である。常にそうだ。上記の英文記事でも

will be sold privately”となっており、この意味は「身内で回すよ」である。

 

他にも不動産開発については続々と案件が出ている。その原因の一番は、Aucklandの人口が毎週1000人増えているからだ。

 

政府からしても住宅の安定供給は国策であり人口が増えるAucklandでは喫緊の課題である。だから今まで住宅供給公社が絶対にやらなかった不動産開発に手を出し始めたのだ。

 

銀行の責任者と話をしながらこの街が発展していくのを肌で感じた。



tom_eastwind at 13:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月19日

B5

グレンフィールドショッピングセンターがいつも僕が利用する買い物場である。KFCもここのフードコートでよく持ち帰りで自宅で食べたりする。

 

このセンターは面白くて同じフロアの両端、それも真正面から見える所にカウントダウンが2つ向かい合っている。1つはオレンジ、1つは白なので何か違いがあるのだろうがあまり考えた事はない。

 

僕はいつも駐車場から入ってすぐのカウントダウンで買い物をするので奥まで行ってない。

 

久しぶりに奥さんと一緒に奥まで行くと、右手にJapanShopなるものが出来てた。最近オークランドで流行りの3.50ドルショップだ。

 

クリアーホルダーが欲しいなど思って入ってみたら、何と文具コーナーの棚は半分近く商品がない。でもって残った商品で置いてあったのはB5サイズ対応の書類入れやメモ補充用紙。

 

そりゃ買わんわな。この国でB5を売ろうなんてどういう考えなのだろうか?紙革命でも起こすつもりだったのか?

 

ニュージーランドの企画は基本的にA4でありすべての補充用氏もA4を基準に作られている。弁護士が使うA4よりちょっと長めの用紙はあるがあれは特別だ。学校で使っているのもA4が基準である。

 

ふと周りの棚を見渡していると何と3つ買えば10ドル、つまり5%割引だと。へ〜、大変ですね、そう思いつつバーゲンになってたスリッパを1つ買った。僕の室内用スリッパはかなり長く履いておりかかとのあたりが擦りきれてしまいさすがにそろそろ買い換えようかと思ってたところだった。

 

そしてレジに行くと今度は大書で「すべての商品が25%引き!」ブラボーって思うより前に「残念!」って感じだった。

 

3ドルショップが流行ってるのでじゃあ俺もやってみようと思って商品を仕入れたのだろうが日本かなどこかな、卸売会社に商品の内容を全部任せてしまい、販売担当者もNZの事情を知らずサイズやキーウィの気持ちに合わない商品を送ってきたのだろう。

 

そんな不良在庫を抱えて売れもせず在庫一掃セールしたらもう撤退、みたいな雰囲気である。

 

B5A4、自分が今相手にしているお客様の文化、そして現地事情、そういう事をしっかり把握しなければビジネスは成立しないのは痛いほど当然である。



tom_eastwind at 18:11|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月18日

日曜日はホームパーティ

今日はお客様ホームパーティの話を書くのだがその前に「辺野古」に関するコメントを頂き誤解を与えたようなので追記しておく。

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頑張れ沖縄、今までどれだけヤマトに苦しめられてきたか。ここで取り返せ。そしていつの日か独立出来るだけの体力を付けて欲しい。そしてヤマトンチューもいい加減に自分たちが沖縄に対して何をしてきたか、気づけ。

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沖縄がますます戦略的に重要になったのは21世紀の地政学の第二列島線からである。そういう中国の世界戦略を考えもせずただ目先のカネだけの為に一部官僚と労働組合が沖縄の基地を利用してきた。

 

いつまで経っても東京は沖縄を見下している。だから沖縄が独立出来るだけの体力を持った時初めて東京と同等の立場で交渉が出来る。沖縄の人々は中国のすぐ領土を乗っ取る体質はよく理解しているので日本側が沖縄を対等で重要なパートナーとして認める事が何より必要だ。これが僕の意見である。

 

さて、話題は変わり、西風がひんやりして空がスカッと晴れた日曜日の午後、お客様のお呼ばれでご自宅パーティに伺う。随分どでかい家でここは約7年前に僕がお客様の側に立ってサポートを行い購入に至った案件だ。

 

パーティには当時まさにこの不動産売買の相手側となる不動産エージェントさんが来ていた。随分ときつい交渉だったが戦争が終われば仲間である。ビールで久闊を叙す。彼は元オールブラックスのメンバーでもある。

 

12時からのパーティは12時丁度に到着した僕らよりも先にキーウィが数組来ており三々五々ラグビー試合を見たりおしゃべりを楽しんだりしてた。ソファに座ってラグビーを見てた一組がこっちに声をかけてきた。「ねえ、オールブラックスの結果、知ってる(笑顔)?」

 

万が一オールブラックスがフランス戦で負けてでもいたら大変な騒ぎだ、なので「いや結構」と言ったら笑ってた。

 

その後旦那さんが「君の名は?」と聴くので「tomだよ」って言うと「まさかイーストウィンドのtomじゃないよね?」、「いや、そのイーストウィンドのtomだよ」って話をすると彼もびっくり、あ、そうか、当社がお客様の自宅プールメインテナンスをお願いしている会社の社長さんだと判明!

 

そこからは話が早い、これからも仲良くやっていこうぜって感じで地元つながりが増える。これがパーティの良い点である。

 

それからもキーウィ夫婦やご家族が三々五々お見えになってこの家のご夫婦の交際の広さにさすがと感心する。合計するとキーウィ30名、日本人20名くらいな人数だったが結果的にそのキーウィはすべて当社と何らかの取引がある会社の方と判明。

 

面白いものだ、日頃はサプライヤー側はすべてスタッフに任せているので僕が直接会うことがないのでこういう太陽の輝く場所でビールを飲みながら気軽に話が出来るのは良い。

 

その間も、やばし、丁度NZ時間の日曜日の朝8時から試合やってたんだ。うちのスタッフが来たらすぐ聴かなきゃ、それによって周囲のキーウィと話す内容が変わるから。

 

ニュージーランドにおけるオールブラックスの存在は国民的英雄であり下手なことは言えない。読売巨人を超大好きなファンに向って「よく負けるね〜、監督、変わるんだって〜?」なんて言うようなものだ。

 

そしてやっと来たスタッフに聴くと「オールブラックスボロ勝ちです!」よかったー、これで話が出来る(笑)。

 

日本人の方とも古くからの知り合いがいて「あれ、何してんのー?」って話だが、このグループは早い時期からAucklandで足を付けたビジネスをしており当社とも付き合いが長い。中にはうちの子供の同級生の親がいて、「あれ、お久しぶりー」って感じだ。

 

このグループにとっては永住権などとうの昔に取得してこの街に足を付けて頑張っているので原発以降の「VISAが大変〜」というグループとは全く違う。ビザなんてのは手段であり目的は家族の幸せ、明確である。だから話が合う。

 

ビザだけを目当てにして「僕らは原発避難民なんだ、何故ビザを発行してくれないんだ」とか独善的な正義感で何かやってる連中とは全く違う。アフリカのど真ん中で機関銃向けられてから言えと思う。

 

ケータリングサービスは近くの日本食レストランが引き受けてやってたが、12時頃から次々と食材が持ち込まれ予め並んでたカナッペやスプーンディッシュなど、見た目も綺麗で味も良い。今日のために準備したのだろう。

 

そしてお寿司カウンターが出てきてお客様が好みの食材を指定して「これ握って」ってタイプである。予算に上限がない時はこれが一番良いサービスだ。

 

それからプール横のバーベキュー台でよく漬け込んだスコッチフィレットが焼かれて食べやすく一口サイズにカットされてウエイターやウエイトレスが三々五々と座り込むお客様の間を回って「一口如何でしょうか?」とサーブする。これもいいなー。

 

丁度3ヶ月ほど前に他のお客様の豪邸でも日本食レストランのケータリングで実によく出来てたのが思い出されて、ああ、このやり方、日本人が日本食レストランに依頼して日本的でありつつキーウィが喜ぶ料理を出す。今後投資家ビザでAucklandに移住してくるお客様にはホームパーティとして地元キーウィ友人を喜ばせる定着したサービスになるだろうと感じた。



tom_eastwind at 18:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月17日

軽減税率

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軽減税率の対象品目について、公明党は「酒類を除く飲食料品と新聞、出版物」か、そこから外食を除いた案を提案している。公明党の山口那津男代表も15日、訪問先の北京で同行記者団に対し、「酒を除く飲食料品というのは分かりやすい」と述べ、対象はなるべく広く取るべきだとの認識を示した。

http://www.sankei.com/economy/news/151016/ecn1510160043-n1.html

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自民党税調は軽減税率は出来るだけ少なくしたい。なるべく多くの財源を確保したい財務省の意向を受けている。しかし読売新聞の渡辺大臣は何としてでも押し込みたい。

 

しかしどの政治家も軽減税率導入による経理作業の膨大な手間暇がかかる中小企業の意向は受けていない。

 

更に言えば軽減税率など手間のかかる作業をせずに飲食料品を含むすべての物品に一律消費税をかければ計算が簡単だ。何でややこしい軽減税率を導入するのか?

 

表向きは消費税は逆進性のある税金であり低所得者ほど負担が増えるという理屈だ。ならば低所得者には軽減税率ではなく別に社会保障で手当すれば良いだけだ。第一軽減税率にしてしまうと政治家の言う富裕層もその恩恵を受けるわけだ。まことに馬鹿らしい話である。

 

そこにあるのは政治の駆け引きのみである。軽減税率導入で業種ごとに恩を売ったりバツを与えたり出来るからだ。政治家の本音は権力掌握であり「企業の手間など、そんな下々のことは知ったことか、どうせこれもサービス残業で乗り切るんだろ」である。

 

南太平洋の小島であるニュージーランドは消費税が15%である。軽減税率はない。飲食料品を含む全てに一律消費税をかけている。ただし内税になっているので普通の人々がスーパーで買物をする時に消費税を認識することはない。例とすればオレンジ1kg99セントである。

 

消費税導入時は当然軽減税率の議論も出たが「手間がかかる」と一蹴されて終わり、それ以降は消費税増税の時に議論に上がることはない。NZの社会保障は手厚くなっており低所得者は様々な形でお金がもらえる。わざわざ面倒くさい軽減税率など合理的ではない。

 

日本でも給付付き税額控除という方法があるのに政治家と特定業界の駆け引きで中小企業が困るわけで、これは何の為の政治か??もっと国民のことを考えた仕組み作りをすべきである。



tom_eastwind at 17:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月16日

お上は雇用の流動化がお嫌い

ある経営コンサルタントが安倍政権の「一億層活躍省」に絡めて45歳以上の人々の雇用の流動化を活性化させることが重要と主張している。

 

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特に雇用の面では、雇用の流動化が進んでいないため、中高年になってから仕事を失うと、どんなに有能な人でも希望する職に就ける機会が激減し、その結果生活が困窮してしまうといった、構造的な雇用リスクを抱えている国でもあります。

 

中高年になってから何らかの事情により職を失った人にとって、日本は先進国の中でも最も冷淡な国のひとつであるといえるでしょう。

http://blogos.com/article/139452/

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この人にかぎらず日本の雇用の流動化が進んでないのはよくない、流動化出来るようにすべきだという人たちの視点はいつも「自分たちの視点」からなのだ。

 

ところが相手の視点に立っていないから何時まで経っても問題は解決しない。彼らが何故このような制度を作ったのか、そこを理解する必要がある。

 

相手の視点とは?それはこの戦後社会を作った日本の官僚体制である。彼ら東大法学部卒は自分たちの先輩が創りあげた素晴らしき日本社会をこれからも継続させて後輩に渡すのが仕事である。

 

彼らの根本にあるのは国家社会主義である。米国に押し付けられた民主主義も適当に改ざんして自分たちの都合の良い仕組みに作り変えている。日本社会を統治するのは日本政府と官僚であり経済においては日本株式会社がすべてを決める。

 

株式会社の経営陣は官僚次官会議だ。省は会社で言えば取締役。ここまでで国策や政策が決まる。でもってその下に実働部隊として例えば三菱重工が出てくるがここの社長は日本株式会社の中ではヒラの部長である。内部及び下に対しては絶大な権力を持つが、上や外に向けては大した権限はない。

 

ましてや三菱重工の部長など日本株式会社では課長だ。つまり大企業の社員などは下から見ればとても偉く見えても上から見れば使い捨てのコマなのだ。

 

日本企業は大手企業を頂点としたピラミッド型になっている。その組織で社員を徹底的にこき使う方法。それは首になることを恐れさせて死ぬほど働くことだ。その為には組織を飛び出て転職とか起業とかをすれば悲惨になるぞ、この組織を出ても拾ってくれるものはいないと理解させることだ。

 

その理解は簡単だ。実際に生け贄として片道出向や追い込み退職させられた同期の話など新橋ガード下の焼き鳥屋でサラリーマンのネタになり組織全体にあっという間に広がる。

 

「やべえな、この組織にしがみつかなくっちゃ、一生懸命働こう、サービス残業厭わず上司にヒラメ」である。特に大企業になればなるほど頭が良くて計算高いからその傾向が強い。

 

つまり日本にはびこる残業や滅私奉公はお上が下々を強制的に働かせる制度なのだ。大学を卒業して会社に入り組織で働き、同時に組織を出たら使い物にならない経歴を作り上げ組織に縛り付ける、実によく出来た制度なのだ。

 

だから今回もお上が一億総活躍なんて言ってるがそれは雇用の流動化は含んでいない。お上が望まないかぎり何も変わらない。お上は流動化はお嫌いなのだ。

 

普通の人々は自分が置かれた立場からしかものが見えない。当然である。しかしそこに違う視点を加えて見れば今自分が置かれた立場が一時的なものなのか構造的なものなのか、世の中が何故こうなっているのかが見えてくる。



tom_eastwind at 12:49|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月15日

辺野古2015

 

http://www.asahi.com/articles/ASHBD6GKDHBDTIPE00K.html

 

数年前から沖縄について書いている。しかし書く前にやはりもう一度自分の目で見なくてはと思い数年前から沖縄出張を作ったり家族旅行で沖縄に行ってる。

 

ぼくと龍馬くんで普天間基地を丘の上から眺めて嘉手納基地を数十年ぶりに訪れて基地が見えるレストランでステーキを食べてお土産屋でジェット戦闘機の生写真見学。

 

昔は道路の反対側の嘉手納基地側の丘に上がって基地見学してそこで写真撮ったりしてた。今は嘉手納基地をネタにしてレストランとおみやげ屋さんビジネスになっている。嘉手納基地など米軍が接収した土地は戦前からの地主がいて彼らには「家賃」が払われている。

 

沖縄の基地問題は実際に基地を見て空にオスプレイが飛ぶのを見て街の人の顔を見てみないと分からない部分がある。

 

今日の記事はある意味で「やったね沖縄!もっと日本政府からぼったくれ!」である。今までの
歴史の中で沖縄と日本のバランスシートが沖縄にとってあまりに不公平であったからだ。 

 

琉球王国が併合されて沖縄の人々は本土の人々により二級国民扱いされ沖縄の言葉をバカにされ戦前は同化政策が行われ標準語使用を強制された。彼らが話してる内容が支配者に分からないからだ。戦前の沖縄は日本の植民地のようなものであった。

 

第二次世界大戦が起こって本土決戦が近づくと沖縄は真っ先に弾除けに使われた。ここに軍隊を送り込み撤退禁止命令で最後の一兵まで戦え、とにかく本土決戦を長引かせるためだけに軍隊も民間人も不必要に殺された。

 

この時の記録は映画442部隊物語の中で観ることが出来る。沖縄出身のハワイ移民日系米軍兵士が沖縄のあちこちの洞窟で降伏勧告を沖縄の言葉で行う。

 

「もういいよ、十分戦った、米軍はあなたの命を守ります」ところが兵隊は民間を盾にしてみたり民間も米軍の話を信じないもんだから洞窟に火炎放射器を突っ込まれて全員焼き殺された。

 

助かった人々の中にはハワイ出身の若者と同じ小学校に通っていた人がいた。最初彼はハワイ出身の若者の顔が分からずポカーンとしてたら笑顔で「おい、俺だよ、もう忘れたのか?」。二人は涙を流しながら抱き合った。

 

ぼくは1980年代に平和記念資料館に行く度に涙が止まらなかった。当時まだ発掘が完了していなかった洞窟にも地元の戦争の悲惨さを伝えるガイドさんの案内で行き、滑りそうになる斜面を降りて洞窟の中に入ると、そこには沖縄戦当時洞窟で避難生活をしていた人たちの道具が残っていた、白骨と共に。

 

糸満市あたりには当時誰も住んでない家があった。何だろう?聴くと地元の人は「ああ、あそこね、戦争で一家全滅したのよ、親戚も死んで家の管理する人がいないのよー」

 

それほど沖縄戦は激しく多くの民間人が巻き込まれた。結局戦争は沖縄で終わり本土決戦などなかった。沖縄は捨て石だったのか?

 

沖縄の波上にジャッキーステーキハウスがある。ぼくが通ってた頃はまだボロ屋だけどとにかく本物の肉が安く食えるってんで沖縄の昼の仕事が終わるとよく食いにいったものだ。

 

お店の人は親切でにこにこしている。「美味しいです」素直にそう言うと「ありがとね」けど混みあった店内では地元の人々(うちなんちゅー)がヤマト民族(やまとんちゅー)と一線を引いてる。

 

ある時昼時に那覇市内を川沿いに歩いていると広い庭のある民家があった。民家?何となく違う。低い門を開けて庭の石畳を抜けるとそこは40畳位の広い部屋で全部で10台くらい、一つが6人くらい座れる座敷になっている。

 

あーそうか、ここはご飯を食べるところなんだ、そんな事を思っていると奥から少し腰の曲がったおばあさんが出てきて何か話しかけてくる。何て言われてるのか分からない。するとおばあさんはにこっと笑ってメニューを見せてくれた。よくわからないのでそばにした。

 

しばらくして出てきたのがソーキそば。これがぼくが生まれて初めてソーキソバを食べた瞬間である。うわ、美味しい、こんな美味しいものがあるんだ、感動した。おばあさんにありがとうを言いつつおばあさんにしわくちゃの笑顔で何か言われて民家のような店を出ると沖縄を大好きになっている自分に気づいた。

 

基地反対運動が華々しく行われていた頃、本土から集まった各労働団体は昼間はデモ行動をして(沖縄の人々にとって)危険な基地は撤去せよ!と叫んだ。

 

団体はバスでホテルに戻り、夜は泡盛と琉球料理を食う。「何だよこの刺し身、生きが悪いな、沖縄の連中ってこんなもんくってんのか?だからとろいんじゃねーか笑」沖縄をバカにしたような響き。

 

最終日に団体が空港に行くとおみやげ屋さんが空港ターミナルの「外」で座り込み観光バスがやってくるとゆっくり立ち上がり各自がお土産屋さんで免税価格で買ったお酒と地元産パイナップルを受け渡す確認をしたり。

 

基地反対運動と言いつつ観光や食事や買物を楽しみ沖縄の文句は言いたいことを言い、お土産屋さんが空港の「中」に入れず炎天下の「外」で待つ理由には何故か気づかず。こういう団体の旅費はすべて組合費から出ていた。

 

当時北部の沖縄海洋博公園に行くと58号線沿いに朽ちたレストランや簡易宿舎がずらっと並んでいた。沖縄海洋博では本土から来た建設業者がすべての利益を取って東京に持って返った。その残骸を観ることが出来た。

 

本当に沖縄は矛盾の島だった。そして貧しい島だった。そしていつまで経っても本土から差別をされてきた。

 

基地反対運動をする労働組合が「基地返還!」とか「地元の安全を!」とか言っても、現地の人々を無視する姿を見れば基地反対運動の一面が見えてくる。

 

時代は遡り1960年台後半ベトナム戦争ではB52 が沖縄から飛び立ちベトナムを攻撃した。核爆弾を格納する倉庫は嘉手納基地に置いた。労働組合はベトナム戦争反対闘争で日本政府からカネをもらい米軍に対して「俺達は戦争に行かないぞ」と政府の代行をやっていた。

 

当時の日本政府は沖縄に基地を集中させることで非核三原則にもろに反する核爆弾の本土上陸などを避けた。

 

ベトナム戦争が終わり世の中が安定してくると米国側から沖縄駐留費用の問題が米国側の問題として出てきた。俺たち沖縄にいる必要あるのか?そのうち普天間基地問題とグアム移転の話が出てきた。

 

何度も書くことだが辺野古は単なる餌に過ぎない。日本政府としては一級国民である本土に県外移転は出来ず沖縄には辺野古で収めてもらいたいが、元々米軍としては自国領のグアムに戻りたいのだ、その移転のカネを負担してくれれば良いのだ。

 

辺野古が絶対必要なのは日本政府である。それが対米追従政策の根幹であるからだ。米軍が沖縄からいなくなると「米国の指示で〜」が言えなくなる。だから何としてでも食い止めたい。

 

沖縄が普天間を危険な基地として移転させろと主張して出来もしないが県外移転を主張して他の「日本国民」も基地問題を知って欲しいと主張した。これは正論である。

 

普天間は危険、県外移転、ダメなら辺野古、辺野古じゃ県内だから意味がない、だったらカネだすから話を聴いてくれ、ここからが沖縄と日本政府との駆け引きが始まった。沖縄が一つになってヤマトと戦い始めたのだ。

 

要するに県外移転は同じ国民のはずの本土の人々が反対するのは分かっている。しかしこちらには基地を負担していると言う強みがある。日本政府としては米国に対してみっともない事は出来ない。

 

だから日本政府としては沖縄の県予算は常に満額、更に沖縄振興予算を付けて毎年数千億円の大盤振る舞いをした。

 

その戦果は那覇国際通りの活性化、モノレール、軍港移動、空港拡張、58号線整備、リゾートホテル、国際線ターミナル、次々と投入される政府資金を有効に活用して沖縄の自立に向けて設備を整えてきた。其の結果としてアジアから多くの観光客が訪れる素晴らしい島になった。

 

沖縄はもらったカネを食い潰すのではなくそのカネでインフラ整備をして自立しようとした。同じように補助金をもらった北海道では補助金を食ってその結果は今はっきりと出てる。

 

辺野古では前知事がOKと言ったものを今回現知事がちゃぶ台返しする。またゼロからの交渉である。そして交渉が続く限り沖縄にヤマトの税金が流し込まれる。もちろんその資金の一部は中央政治家にも還元されるがそれでも多くのカネが沖縄に投入されて経済自立と活性化に使われる。

 

頑張れ沖縄、今までどれだけヤマトに苦しめられてきたか。ここで取り返せ。そしていつの日か独立出来るだけの体力を付けて欲しい。そしてヤマトンチューもいい加減に自分たちが沖縄に対して何をしてきたか、気づけ。



tom_eastwind at 20:09|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月14日

カツカレーinオークランド

Aucklandでは日本スタイルの居酒屋が急増している。勿論すべての店が日本人経営というわけではない。

 

居酒屋形式がアジア人にもキーウィにも合う事が分かったレストランオーナーは今までのビジネスモデルをちょっと変更して地元日本食材販売会社からポップやメニュー、料理方法を提供してもらってそれなりに冷凍食品をレンジでチンしてる。

 

そういう中で一つ面白いお店がある。そこは創業時からカレーについてはHEINZのレトルトカレーを使っているのだ。これはある意味合理的だ、いつ食べても味が均一であることは間違いない(笑)。

 

そして昔からある(あった)日本人経営の食堂だとカレーを作るのがワーホリでその日の料理担当者は自分が母親に食べさせてもらったカレーがカレーだと思っている。なのでその食堂でカレーを注文すると毎日味が違う。

 

日替わりカレーってのも面白いなと笑ったものだが家庭カレーを料理として提供するお店もよい度胸をしている(笑)。かと思えば安さをひたすら追求して学生に人気のカレー専門店もある。他のお店がカツカレー11ドルから13ドルくらいのところを10ドル以下で提供している。

 

居酒屋レストランではどこも必ずカレーライスを提供しておりキーウィ男性も喜んで食べている。分かりやすい味だし一度食べるとくせになるのだろう。あるシティの居酒屋はランチタイムになるとテーブルの半分くらいはキーウィが座っててうどんや丼ものやカレーを食べているのはなかなかに壮観である。

 

カツカレー、うどん、丼もの、これは現在の居酒屋ランチには欠かせないメニューになった。日本人以外が作った日本食を日本人以外の人が食べる。

 

数年前は日本発で海外日本食認定制度を作ろうなんて考え方があったが自然の流れがいつの間にか日本人の手を離れた日本食をAucklandで流行らせている。日本人抜きで日本食が世界で広がっていく。

 

面白いものだ、考えてみれば日本だって本場イタリアにないスパゲティナポリタンをイタリア人抜きで作ってるわけで、例えば政治家がよく使うキャピトル東急ホテルのアラカルトにはインドネシア風フライドライスや排骨ラーメン、ハンバーガー、カレーライスなどがある。インドネシア人、中国人、米国人、インド人抜きである(笑)。

 

Auckland昼食市場で10年前なら考えられなかった光景であるがこれが時代の流れというものだろう。まずはカレーライスやうどんから入ってもらい、外国人が日本に修行に来て日本食を学びそれを各国に伝えて、10年単位で日本食が広まっていけばよいと思う。

 

ただ進化の過程でその地域にあった日本食に変化していくのは当然だ。日本人が日本の味に傲慢なまでにこだわるのは、日本の職人が職人技を自慢するようなものかもしれない。あるがままに世界で日本食を理解してもらえばと思う。



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2015年10月13日

中国もQE(竜虎砲)発動

 

http://jp.wsj.com/articles/SB10458795949106054073204581289721069904868

 

中国ではいよいよやばくなってきた不動産投資によるバブル崩壊、欧米が景気後退して中国からモノ買わなくなって実体経済の冷え込み、ミャンマーなど南アジアの台頭による追い上げで青息吐息である。

 

おかげで中国がくしゃみしたら風邪引いたのが豪州という話であるから鉱山もやばし、住友商事が今期大赤字をこくのも鉱山投資であろう。

 

QEはリーマン・ショック後に米国が輪転機ぐるぐるをやってやり過ぎて円高、次は黒田総裁に依頼して「黒田バズーカ」という日本版QEをやって円安。そして追従するように次に欧州でもQE発動。そして今回は中国が輪転機ぐるぐるやってる。まるで輪転機ぐるぐるが地球一周したような勢いである。

 

今回中国では地方銀行が担保として持つ資産を中央銀行に担保として差し出して中央銀行は印刷したお金を地方銀行にばらまく。地方銀行はそのカネを企業に貸し付ける、表面上は。

 

しかし実態は不動産投資で失敗した企業がその不動産を銀行に時価ではなく簿価(購入価格、現在は半減)で担保として差し出し銀行も帳簿上の価格で中央政府に提出するから不動産バブル崩壊を中央政府が輪転機ぐるぐるで何とか押しとどめる。

 

すると通常起こるのは通貨のだぶつきでバブル!である。

 

銀行融資を受けた企業はそのお金をさらなる投資へ使うわけだ、何故なら世界中で景気が減速しており単純な輸出産業である中国企業は付加価値の低いものを売っているが、そんなもん欧米も日本も買わん。だから企業は利益を出すために本業と関係ない投資に走る。

 

温州商人というのがいて、彼らは中国内で主に金貸しをやっている、てかやってた。ところが今ここがほぼ全滅状態である。中国内で不動産投資主体で貸付をしてたのだがバブル崩壊と共に次々と大波に巻き込まれて流されたしまった。

 

その中でたったひとり中国から投資終了して無事生還をした人物がいる。それが香港で一番のお金持ちビジネスマンである李加誠である。彼は江沢民時代に中国投資を始めたが2年ほど前から北京の大型モールを地元企業に売却するなどして次々と資金を香港に回収、今年9月に最後の一つの会社を中国から撤退させた。見事なものである。

 

今回の中国の判断は間違いではない。中国は共産国家なのでいくらでも輪転機グルぐる出来る。その結果としてインフレーションが起こり通貨が下がれば輸出価格も下げることが出来る。けれど問題は、どれだけ安くても買う人がいなければ意味はないという事だ。

 

結局中国は長い好景気の間に高付加価値産業に移転しようとしたが地方政府や企業は目先の金儲けに目がくらみ産業転換に失敗した。そのツケがこれからやってくる。中国はこのQEで冷え込みそうだ。

ただ僕らが考えるべきは中国に対する溜飲を下げるのではなく、他国の大波が僕らの生活にどのような影響を与えるかである。吉と出る人もいれば凶と出る人もいるだろう。立ち位置によるしこの事を予め計算に入れてたかどうかにもよる。 



tom_eastwind at 17:45|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月12日

ISIS

今日届いたまぐまぐ記事で「ISの黒幕は米国」が出た。本来表に出ない米国内の暗闘の事実がやっと誰にも届く距離に来た。僕が書いても「陰謀説?」と思われると面倒なのでこの問題にはあえて触れてなかった。

 

http://www.mag2.com/p/news/119567?utm_medium=email&utm_source=mag_news_1012&utm_campaign=mag_news_1012

 

こういう情報が日本で広まってくれれば中東の問題は誰が作ったのか?がよく分かる。

 

英米両国は今まで何度も中東に戦争の火種を仕掛けて来た。サイクス・ピコ協定、英国スパイ「アラビアのロレンス」あたりから始まり中東で石油が出ることが分かってあらゆる手段を使ってイランなど親米派政権を作り石油利権を取った。

 

ところがイランでホメイニ師がイラン革命を起こした。これには米国さえも其の情報を知らず革命は成立した。余談であるが日本も全く寝耳に水でこの時の情報収集の甘さが結果的に日本がイランに作ろうとした「イランジャパン石油化学」を吹っ飛ばして7千億円以上の損失を出して撤退することになった。

 

そしてイラン人による米国大使館占拠、厳格なイスラム教に戻る事が神の教えに繋がるということで異教徒である米国は強制排除された。ここで頭にきた米国は経済制裁と共に当時米国の傀儡政権であったイラクのフセインに援助をしてイランに侵攻させてイランイラク戦争を始めた。

 

フセインにクエート侵攻をさせたのも米国である。「大丈夫、元々君らの領土だ、手は出さない」なんて言っておきながらいざ侵攻すると手のひらを返して英米主導の軍隊がフセインの支配力を奪った。これが第一次湾岸戦争に繋がる。

 

その後も有りもしない大量兵器を「ある!」と決めつけて再度イラクに侵攻、今度はフセインを捕まえて殺した。ところが大量兵器など存在しなかったのは最初からわかっていた事が次第に判明するが事態はすでに「次の段階」に移っており今更誰も振り返って問題にすることはなかった。

 

そしてカラー革命が起こる。オバマが大統領になってすぐ行ったのがインターネット企業の社長クラスを一同に集めて「昼食会」の名前の下に如何にネットと携帯電話を融合させて中東で不満を持つ若者をどうにか出来ないのか考えたのが最初だ。

 

そのうち戦争広告代理店が「カラー革命」を思いついて若者の情報収集に携帯電話とSNSを使いうまく彼らを誘導して革命に導かせた。

 

そうして今は米国の内紛をISISという組織に移し替えてあいも変わらず戦争やっている。こういう記事が日本の新聞やテレビで取り上げられることはない。しかし現実は現実なのだ、だって日本のテレビと新聞で書いてないから起こってないなんて理屈は国際社会では通らない。

 

そう言えばビクトリアストリートで看板に堂々とISISと書いている場所がある。みなをからかってやろうと僕がオフィスで昼時にびっくりした顔で「うわ、大変だ、AucklandISISの支部が出来た!」って言うと最初びっくりしてたスタッフもそのうち気づいて「あ、それアイシスって美容室ですよ〜(笑)」。平和なAucklandの話である。



tom_eastwind at 16:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月11日

モンスターペアレンツ

***

埼玉県の保育所にて、200111月に園児同士のケンカがあった。

このとき軽い引っかき傷を負った園児の保護者が激怒した。

女性所長に苦情を繰り返し、自分の子どもに対するつきっきり保育を要求。

20日間にわたるつきっきり保育では「日陰で遊ばすように」などの細かい指示が加わり、所長は神経をすり減らしていった。

 

2002年初めに園児は退所したが、保護者からの苦情がやむことはなく非難は続いた。所長は食欲が減退し夜には眠れなくなる。

20023月、その所長は、保育所敷地内で灯油をかぶって焼身自殺をした。

残された遺書には「私の苦しみをそっくりお返しします」と書かれていた。公務災害に認定される。

***

 

こわ、こんな事件があったのだ。週刊ダイアモンドの記事より。

 

日本ではモンスターペアレンツというのがいるようだ、よくニュースで見かける。彼らがいつも使う言葉は「不公平!」である。それに対して理論的に抵抗できない先生はついつい従ってしまう。先生という安定した職業を選んだ時点で戦闘能力低そうだなって感じがするけど、先生、あなたもっと強くなりなさいよ。

 

世の中に皆が平等に自動的に与えられた公平なんてない。世の中は最初から不公平で不平等だ。その現実を認識した上で、じゃあどうやれば世の中の皆が「上向きの平等」になれるかを考えるべきだ。

 

だから親に対しても「不公平?当然でしょ、背の高い子もいれば可愛い子もいる、世の中に出る勉強をしているのだから世の中が不公平だって事を教えるのも教師の仕事です」とはっきり言い切れば良い。

 

演劇の舞台の主人公は一人だ。けどどんな脇役にも個性がある。他人にない個性を伸ばせば良いだけなのだ。先生の仕事は子どもたち一人ひとりの個性を伸ばすことなのだ。

 

ところが日本では学校教育の根幹にあるのは学問を教える場所ではなく型にはまった兵隊作りをする場所である。一人ひとりの個性をゆっくりと時間をかけてすり潰して上司の命令一つで右向け右!と出来る立派な兵隊を作るのが日本の学校教育だ。つまり学校を卒業した時点で全員が金太郎飴のように同じになるのだ。

 

皆が横並びで成長してちびものっぽもいつの間にか「理論的背の高さ」に統一される。だから「不公平!不平等!」と言われると不公平はあるべきではない=あるはずはないと考えてしまいモンスターペアレンツに抵抗出来ないのだ。

 

教師はモンスターペアレンツに対して戦うべきだ。はっきり言えば良い「教育は私の仕事です、素人のあなたが口を出さないで下さい」と。

 

僕がいつも思うのは日本人の理屈って理想論から入るから「あるべきではない=ない」となる。ここがおかしい。どんなに否定してもあるものはあるのだ。現実は否定出来ない、のっぽもちびもいるのが世の中だ。

 

現実的にのっぽの背中を削りちびの背中を伸ばす事は出来ない。だからまず最初に現実を見つめようよ、そしてどうあるべきかを語ればよい。そしてモンスターペアレンツが何か言ってくれば「バカな子供は産んだお前の責任だよ」とでも言い返し、預かった子供を愛するか馬鹿親に返せば良い。

 

ジャッキー・チェンの「探偵物語2」の最後の場面でジャッキーが子供に語る、「世の中ってのは不公平なんだよ、だから戦って強くなって公平を勝ち取るしかないんだ」

 

まさにその通りである。平等とか公平が何の努力もなしに天から降ってくるとでも思ってるのか?甘えるんじゃないと言いたい。

 

モンスターペアレンツというのがいれば一度喧嘩してみたいものだ。先生もバカ相手に弱みを見せているからなめられる。学校も教師だけでそういう連中に対応するのではなく僕のような外部の人間を入れて議論させてもらえば教師の被害も減ると思うのだがいかがだろうか。



tom_eastwind at 12:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月10日

モロッコ 1930

中国崩壊近し、なんだけど、どこが引き金になるのか分からないし、もしかしたら習近平うっちゃりで勝ち抜いたりするかも。何せ習近平はしぶとい。不動産バブルが吹っ飛ぶのか習近平が暗殺されるのか令兄弟を狙ったキツネ狩りが成功するのか?ほんとに読めない。どれが起こってもおかしくない中国である。

 

Aucklandの不動産が中国マネーで過熱しているので狐狩りか中国内の不動産バブル崩壊で中国マネーが一気に引き上げるようになる事態が起こるだろう。ほんとに読めないが、ただジリジリ感で言えば今年年末かな。来年は不動産が安定上昇期に戻るような気がする。

 

土曜日も古典映画を楽しむ。「モロッコ」。ゲーリー・クーパーとマレーネ・ディートリッヒの名作モロッコ。初期のゲーリー・クーパーは大根役者と言われながらも背中で女をうっとりさせる独特の空気を持っている。ジョン・ウェインとか高倉健みたいなものだろう、いるだけで絵になる男たちだ。

 

マレーネ・ディートリッヒはもう言うことない。神が最高の美女に最高の知性と最高の色気を与えてそれを本人が理解して映画俳優として使いこなす、特に酒場で歌い踊りながらりんごを売る場面は素晴らしい。ゆっくりと時間をかけてじっくりと作りこまれた時代の映画は白黒に関わらず素晴らしい。

 

多分うちの子供たちは白黒ってだけで吐き気がしてスピードの遅さに退屈して10分くらいで「お父さん、ぼく部屋に戻っていい?」(苦笑)

 

良い作品は時代を越えて良いのだけど、それを楽しむためには素地が必要である。子供にそこまでの教養を求めるのはまだ早いかもしれない。何せニュージーランド生まれであり一日中スポーツばかりしてたからハリウッド全盛時代の白黒映画と言ってもピンと来ないのは当然だろう。

 

さらに言えば鴨長明とか古今和歌集を理解しろって言ったって無理があるのは当然だ・・・。まあ時間が解決してくれるだろう(苦笑)。

 

けれど英語ベースならもう少ししたら興味を持ってくれるかなと思いつつ自宅の映画棚には白黒クラシックを並べている。いつの日にか子どもたちが自分の手で取って見てもらえるように。

 

映画は旅芸人のマレーネ・ディートリッヒがモロッコの酒場に到着するところから始まる。酒場で歌いながらりんごを売るマレーネ・ディートリッヒが女たらしのゲーリー・クーパーと出会う場面だ。

 

その後二人は恋に落ちるが所詮は外人部隊の兵士である、自分の自由はなく戦地に向かうことになる(途中いろいろあるけどネタバレなので省略)。

 

酒場の雰囲気、外人部隊の様相、砂漠の光景、そしてマレーネ・ディートリッヒのセピアに輝く映像も美しい。

 

1930年製作のアメリカ映画。1931年には東京有楽町の丸の内ピカデリーで上映される。まだ日本と米国が仲が良かった時代だ。その10年後に両国が戦争に陥るなど誰が想像しただろうか。

 

時代は巡る、けれど良い映画は良いままに国境を越えて語り継がれる。あ、そう言えばドイツ人のマレーネ・ディートリッヒがナチスを嫌って米国に移住して戦時中に歌ったリリー・マルレーンは欧州の戦場で敵対するドイツ軍と米国軍両方の兵士に愛された歌だ(但しドイツ軍はドイツ人歌手による同じ歌を聴いていた)。まさに国境を越えた名曲である。



tom_eastwind at 12:07|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 | 最近観た映画

2015年10月09日

黄金

ちょっとした笑い話を読んだ。東京電力は来年持株会社に移行して小売子会社の商号が「東京電力エナジーパートナーズ」となった。

 

***

ところが廣瀬社長は「東京電力」を引き続き使いたい。それに対して数土会長は「東電が変わった事を示す必要がある」と主張。

 

そこで博報堂に商号作成を依頼したのだがこの何とも中途半端な依頼に折衷案として呈示したのが「東京電力エナジーデザイン」。これに対して「おい!その略称は東電ED,勃起不全じゃないか」とか色んな反対意見が出て冗談のような本当の話の結果が上記になったようだ。

**選択201510月号より。文責筆者**

 

東電のような大会社でもこんな下らん話をしているのだから僕が会社で下らん冗談を言っても通るだろう(笑)。

 

けど僕の場合基本「ふとんが、ふっとんだー!」みたいな冗談でありレベル低すぎて誰も笑わず、まるで何も聴かず完璧に何もなかったようにその瞬間が通り過ぎるだけのとてもやっほ〜な組織である(笑)。

 

選択10月号を読みながら天下のみずほ銀行の内紛、第一勧銀出身者の粛清とか三井住友銀行がりそなを買収する話とかNECで東芝並のパワハラが行われているとか、全く日本の今はどんな大手に入ってもきっついなー。

 

せっかく一流大学に入り一流企業に就職出来たのにゲームは始まったばかり。男たちの恨みと憎しみで人事が決まり能力ではなくゴマすりで出世が決まる現実。ほんと人間がどんどん小粒になっていく。

 

東芝のような上場一流大企業の役員が会議で怒鳴りまくり目標未達の部下に全員の目の前で窓を示して「お前の出口はあっちだ!」なんてのは、もう「こいつ壊れてる」としか思えないくらいだ。

 

1948年発表のジョン・ヒューストン監督ハンフリーボガード主演の映画「黄金」は1920年代に夢を観たアメリカ人がメキシコに渡り仕事もなく同じアメリカ人相手に乞食をするところから始まる。

 

そんな彼に仕事を与えた手配師がいた。大人数で山に入り開拓する仕事だが、戻ってみると手配師が逃げて給料はもらえずあいも変わらず貧しい生活に戻る。

 

偶然安宿で一緒になった老人が黄金の魅力を語りつつ「おい、一緒に金を掘らないか?おれは知識がある、お前らは体力がある」という事で彼らは決心して山に入る。そして金を見つけるのだが・・・。

 

金曜日の夜は明日がないのでゆっくりと映画を観ることが出来る。古くても良いものは良い、映画であれ本であれ。

 



tom_eastwind at 11:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月08日

ラテグラフィック

楽しいコメントを頂いた。+64について書いたら何と東京の町田にラテグラフィックというオセアニアンスタイルカフェがあるとのこと。何よりびっくりなのはそこでチーフバリスタを勤めてる男性を、僕は彼が赤ちゃんの頃から知っているって事だ。

 

狭い世界である。ニュージーランドと日本、距離的には遠く飛行機で11時間もかかるけど、今の時代Aucklandに住む家族が日本の両親とスカイプつけっぱなしでおしゃべりして、夕食の時は両親に見えるようにスカイプをテーブルに置くと一緒に食事している感覚、距離感ゼロである。

 

ましてやこれで、ガチで人間同士も交流をしているわけだから、これからのAucklandは面白くなっていくぞ。上昇気流に満ちているからだ。

 

けれどそんな波に乗れない人がいるのも事実である。ワーホリでやって来て何とか就職先を見つけてワークビザをサポートしてもらい永住権を取得して結婚もして子供も出来たものの、そこから後が続かない。Aucklandの現在の物価上昇や家賃高騰で今の給料ではやっていけない。

 

しかし自分のやってる仕事はワーホリでも出来る仕事なので給料上げてくれとも言えない。そのうちに生活資金が尽きる。永住権は取れたものの日本に帰るしかなくなる。

 

僕はこのブログでも何度も指摘している事だが移住とは人生における一大作業であり移住一世であるお父さんはとにかく夜も寝ずに死ぬほど働き地元で通用する技術を身に付けて給料を自分の手で獲得して家族を養う、もうこれしかない。

 

休日はなになにさん家族と楽しくバーベキュー、子どもたちは公園を走り回りーってのはすでに生活が安定している人の話である。生活の安定とは給与が取れること、金融所得があり毎年財産が増加することである。そうでなければ死ぬほど働け、それがニュージーランド移住を決めた人の責務である。

 

冒頭に書いたバリスタの男の子のお父さんを僕は長いこと知っている。奥さんと二人でちっちゃなレストランをクイーンストリートに開き一生懸命働いて成功させて大きな店舗に移りそこでも奥さんと二人で朝の仕込みからディナー終了後の片付けまで働き大成功させた。

 

客の9割はキーウィである。彼ら夫婦は本当によく働いていた。その時キッチンの横のバシネットに寝かされていたのが彼だ。

 

その彼も若者になってからは時間に関係なく一生懸命お父さんの店を手伝い店の切り盛りをしていた。お父さんが自分の集大成のような店を作った時は主にバーを担当していて僕が友達と飲みに行くとキーウィらしい屈託のない笑顔で「こんにちわー!」そっかー、あの彼が今は東京でバリスタやってるんだ。20年は長いな。

 

お父さんは移住一世であり彼が二世だ。お父さんは言葉の字面通り朝から晩まで一生懸命働いた。店を守り抜いて来た。そして子供はお父さんの作った土台の上で自分なりの生活を構築している。

 

彼のことだ、東京でもマイペースで楽しく生活をしているのだろう。やる気はあるしレストランの実務能力はあるし性格も人に好かれる、おまけにキーウィ育ちだから根っこが明るい。

 

一世のお父さんに言いたい。夢は食えないのだ。Auckland生活は甘くない。移住は家族のためであり自分のためではないと割りきってとにかく働け、この国に根ざすことが出来るまで。

 

ラテグラフィック。オシャレそうなお店である。

http://www.lattegraphic.com

 



tom_eastwind at 19:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月07日

クイーンストリート人多し

 

月曜日は天気が良かったので富士金で昼食の後クイーンストリートを少し歩いてみた。人通りの多さはいつもの通りだけど特にハンバーガーのマクドナルドの前辺りには同じくクイーンストリート沿いにある専門学校の午前中の授業が終わったのだろう、ガタイのでかいアイランダーやマオリが群れをなしていて道が通れない程だ。彼らは太ってることが健康と信じているのだろう。健康保険使う時はよく考えて欲しいものだ。

 

その合間を縫うようにして小柄な中国人のお婆ちゃんが法輪功協力署名活動を中国語でやっている。パンフレットには英語版もあるのだろうがいきなり中国語で話しかけるのは失礼だと思わないからこそこんな南半球の反対側に来てまで自分たちの主張をするのだろう。

 

あなたの宗教を僕は否定しないがただ中国内でやってくれって感じだ。世界中で様々な人々や団体が弾劾され虐殺されてる時に他所の国で自分とこだけ中国語で「迫害どーこー」言う前に他の虐待を受けてる団体と「お互い大変だよね〜」と提携すれば?

 

要するに今中国内で虐待されている法輪功の人々の命は今シリアで殺され地中海の海に沈む人々の命より重いってわけでしょ。あなたは彼らに地中海の難民問題で寄付金募集なんてやっても1ドルも払わないだろう。法輪功だけ良ければよいのだ。

 

彼らの偽善打った顔にそういう距離感が見える。だからあえて「黙ってろ、自分たちだけでやれ」と言いたいのだ。正義感が入るとすぐに「私は正しい、話を聴かない周囲が間違っている」となるからうざい。けどそれは本来自分で解決すべき問題なのだ。

 

個人としての人間に出来ることは自分の周囲を守ることくらいだ。世界は理想から遥かに遠い現実の場所にある、だからあえてこの問題には触れたくないけどこうやって目の前に突きつけられるといらっとする。

 

他にも白人が東洋系の袈裟みたいのを着て道路を踊り歩いたり、片手に彼らの聖書みたいなのだろう、本を持ちつつ道行く人々に声をかけている。これはうざくない、何故なら彼らは僕の顔を見ても「こいつ、英語分からんな」と話しかけないからだ(笑)。

 

道路の端っこにはいつものお決まりの乞食。段々メンバーが定着して来たぞ、動物に餌やるなって感じだまったく。これだけ社会保障の整った国で乞食が「必要な行為」だとは思わない。

 

彼らは一日中やることないし暇だから道路に座り込んでカネをせびってる。自分たちの住んでる街の公園に座り込んでおけって感じだが、寂しいからって街をぶらつくならとにかく一般の弱い人々を脅したりするような真似は直ちにやめろである。こういう連中も不愉快になる。

 

道路ではあいも変わらず何年も風呂に入ったことのないようなひげ茫々の薄汚れたマオリ?アイランダーが片手にワイパー片手に石鹸水でいきなり停車中の車に水を引っ掛けて窓を拭き出す。最初からNOと大声で言ったりクラクションならしたりして

追い返せばよいものを、誰かはついつい小銭を渡してしまう。

 

するとそれに味をしめた連中があちこちの大きな交差点で他人の車に水を引っ掛けまくる。そして警察が出てきて彼らを追い散らすのだが、しばらくするとまたいつもの場所で水ぶっかけやってる。

 

こういうのは公衆令状で取り締まりできんのかな、せっかく外国から来る人々がびっくりするぞ「何だこの街は?一番の大通りに乞食や薄汚いのや水ぶっかけで、市役所はちゃんと管理出来てんのか?」って話である。

 

ニュージーランドは全体的に平和な国と言いつつもAucklandで一番活気のある道路でこんなの放置しているようでは観光客が逃げるぞ。



tom_eastwind at 17:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月06日

Cafe +64

ラグビー日本が随分活躍している。南アフリカを破るなんて奇跡だ。その後の試合で負けたのは実力通り。ところがサモア戦でもまた勝った。

 

なんじゃこりゃである。すごいなー。クライストチャーチ生まれのキャプテンリーチマイケルは日本に帰化した日本国民である。勿論メンバーに他にも外国人助っ人がいるのは分かってても、これで日本人選手が磨かれてくれれば良いと思う。そして世界に触れていけばよいと思う。

 

ニュージーランドに住んでいるとラグビーは日常の生活に溶け込んでいる。どこの街に行っても普通にグラウンドがあって普通に皆がプレーしている。日本からも武者修行に来るラガーマンが多い。

 

この国ではラグビーって大事な社交でもある。ラグビーの試合の後にお互いに語り合い仲間を作る。「ラグビーは紳士の行う最も野蛮なスポーツでありサッカーは野蛮人の行う最も紳士的なスポーツである」

 

この言葉、よく分かる。僕がサッカーでどうしても納得出来なかったのが、ゴールを決めた選手がすぐにシャツをまくったり踊ったりする事で「一体どんなバカだ?」と思ってたが、なるほど元々野蛮人のスポーツなのだからそこで選手は野蛮人としての行動をしているから理論は完結している。

 

ラグビーでニュージーランドの現在の英雄はオールブラックス主将のリッチー・マッコウだ。政治的反対派がいるジョン・キー首相よりも国民には人気がある。同じ「しゅしょう」でも随分違う。どうせなるなら誰もが好きで政治カラーのないオールブラックスの主将だ、リッチー・マッコウが英雄になるってのは当然であろう。

 

以前はショーン・フィッツパトリックが国民的英雄で、小学校の子供のテストに当時の首相やショーンの写真を載せて名前当てさせてた、楽しい教育である。

 

ニュージーランドからは世界中にラグビーコーチなどでキーウィラガーマンが派遣されている。現地のワークビザを取得して、例えば日本ではソニー・ビル・ウィリアムスが有名だ。ラガーマンでNZのトップクラス、つまり世界のトップでありつつも現役のボクシング選手で、ラグビーの試合がない時はボクシングしてる。

 

そうやって世界に派遣されたキーウィ、時にはその国が気に入ってビザ取って地元女性と結婚してなんてこともよくある。

 

リーチマイケルは15歳で日本に留学してそのまま日本で生活をして日本人の奥さんをもらい日本に帰化して今は日本チームを率いる主将だ。

 

日本とニュージーランドのラグビー人間環境はとても良い。互いに親近感を持っている。これを更に広げていくことが出来れば、南半球の遠い国ではあるがもっと交流が増えてくる。

 

要するに飛行機代が高いからとNZではなくイタリアに行くならどうぞどうぞ、NZはあくまで確信犯的にこの国でしか出来ないことをするための国になり始めている、ラグビー、スキー、スノーボード、トレッキング、素晴らしい自然が広がっている。ヨットも盛んでアメリカズカップではNZ出身選手たちが常連である。

 

一回限りの観光ではなく目的を持って毎年やって来る、そうやって両国の人々が観光地だけではなく地元の人々の生活に触れ考えに触れ理解していけば何かあってもお互いに分かり合える。

 

最近東京調布で「+64」というカフェがオープンした。64?と思う人もいるだろう、これはニュージーランドの国際電話番号である。リーチマイケルはこの店の経営者でもある。ニュージーランドで生まれ育ち日本で生活してNZスタイルのカフェを開店させる。楽しくなる話だ。



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2015年10月05日

The Sierge

最近日本人が外国で射殺されそれがイスラム国の仕業だと犯行声明が出た。バングラディシュはまだ中東じゃないよねって思ってたらこんなブログ記事が出てきた。

http://blogos.com/article/137367/

 

***

イスラム国は910日までに、英字のインターネット機関誌「ダビク」の最新号で、米国主導のIS掃討作戦に加わる「連合国」の一員として日本を名指しし、イラクやシリアでの戦闘に参加できない支持者に「日本の外交使節をボスニアやマレーシア、インドネシアで狙え」などと呼び掛けていた。

***

 

つまり中東のテロを世界に輸出して世界中を相手に殺人事件を広げるってわけだ。そこにこれから日本人も標的に入れる。それにしてもマレーシア、インドネシアって随分具体的だ。イスラム教徒の多い国では町中を歩く時も背中に鉄板入れて歩くようになりそうだがそれでも爆弾や自動小銃には負ける。

 

マレーシア、インドネシアはどちらもイスラム国家であるから過激な若者がISの影響を受けて「日本の外交使節」に自爆攻撃をかけたら防ぎようがない。そうなったら日本政府としてどう対応するのだろうか?マレーシアは日本人向けに長期滞在ビザを発行しているが、行った先の自分の家で夕日見てたら撃ち殺されたとか洒落にならんぞ。

 

マレーシアやインドネシアで「殺せ!」というのは誘拐の方が儲かるからだけど、誘拐しても自分たちの陣営まで運ぶ手段がないからだ。流石に両国とも警察がいるわけで主義に関係なく誘拐されたらすぐに警察は動く、ならば面倒くさいから撃ち殺してしまえとなるのは自然な流れである。

 

日本人が集まるアパートや村をまとめて襲うことも予測出来る。これなど2007年にジェイミー・フォックス主演の「キングダム」の冒頭を見れば分かる。あそこで殺されてるのは米国人、僕らは日本人だから関係ないと思えるのだろうか?

 

人質は不要なんだからとりあえず目の前で動く奴は全部殺す。焼きつくす。自分が死ねば天国行きのビザが発給されて、異教徒は地獄の永住権が発給される、但しこれは片道だ、ははは、地獄から出てくるな。

 

戦後70年の日本人を戦争から目を背けさせ平和ボケさせて現在があるわけで、これで次々と日本人がテロの対象となれば観光旅行自粛どころの騒ぎではない。

 

ただ、日本にいるから安全とはもう言えない。何故なら日本にもイスラム教信者がいるわけで、その数は10万人と言われているが正確ではない。もし日本で現在の生活に不満を抱える若者がいて彼らがイスラム国の影響を受けて「死んだら天国じゃー!」とばかりにイオンモールの混み合うフードコートでどっかーんと爆弾を吹き飛ばしたら?これが現実になり始めているような記事である。

 

日本人も日本の新聞やニュースばかり見てないで世界がどう対応しているかを勉強した方が良い。すでに米国ではISによる誘拐は身代金交渉にシフトしている。欧州は最初からだ。テロリストにカネを渡すと更に武器を買うわけで戦いは止まらない。

 

誰がほんとにISを動かしているのか?シリア情勢はそのままイスラエルまで繋がる中東の混沌である。そこにこれから日本がどっぷりと巻き込まれていく。右往左往している場合ではない。少なくとも正確な情報が分かれば対処のしようもある。ほんとに自分の身は自分で守らなくては、である。

 

タイトルはThe Siege  デンゼル・ワシントンとブルース・ウィリスが共演する、まさに都会のド・マンなかでテロが起こりそれが一部の宗教団体グループとなったら政府はどうするか?邦題は「マーシャル・ロー」。他人事な気持ちではなく自分がそこにいたらどうするかで観たほうが良い。



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2015年10月04日

人間としての仲代達矢

仲代達矢主演の映画で小林桂樹監督の「人間の条件」は4年かけた9時間30分の大作である。日本では最近こんな映画、ないなー。

 

映画だけは経済合理性で計算することが出来ないのは分かりきっている事だが現代映画界ではそんな理屈は通用しない、特にヒラメのサラリーマンばかりが出世するような映画産業においてはもう「人間の条件」のような映画が出てくる事はないだろう。

 

日経ビジネスで仲代達矢のインタビューをやってた。これ、ゆっくり読みたかったので日曜の午後まで取っておいた。

 

1932年東京生まれ。俳優座附属養成所で演技を学びハムレットなどの演劇から映画界にも入り小林桂樹監督、黒澤明監督の作品に出演。現在83歳である。2年後まで予定が入ってるので85歳までは仕事を続けることになる。

 

「役者に定年はない。何故なら年齢なりの仕事が常にあるわけで大体において引退の手前で死んでしまう」。宇津井健、佐藤慶、中谷一郎とか。仲代達矢が古い映画を見ると泣く、何故なら画面に出てくるあいつもこいつも死んだんだなーって思うと涙がこみ上げてくるのだそうだ。

 

子供の頃に戦争を体験して戦後演劇映画の世界に入り左翼や社会主義者やメジャー映画制作会社、黒澤明監督、様々な時代を生き抜き現在映画界で不動の地位を築きながら常に「映画ってなんだ?人間ってなんだ?」と考え続けてきた。

 

傍白にプロとしての凄みはインタビューの時の声でも分かる。話す声が腹から出ているとの事。「今の役者は殆どが地声です。これでは持たないし客席の後ろまで届かない」これもプロだからこそ言えることだ。しょせんカラオケとテレビで育った世代にそれ以上のものを期待しても仕方ないのかもしれない。若いころは時間もあるのだから腹式呼吸の訓練すればよいのにと思う。

 

「成功した事はすぐ忘れる。過去は切り捨てていく。今日の一日をどれだけ頑張れるかが大事です。失敗作こそ次の勉強になる」

 

まさにその通りである。Auckland20年ビジネスして来たが多くの人びとが花火のように現れては消えていった。成功体験にしがみつきそこから抜け出せない人は変化する社会から確実に排除される。

 

忘れるべきことは成功体験であり常に思い出すべき事は失敗体験である。人は心の痛みをともなう失敗からしか学べないのだから。

 

2012年、彼は地元東京世田谷の名誉区民に選ばれた。同時に選ばれたのが医師の日野原重明さん。103歳である。挨拶で「私も80歳なのでそろそろ引退を」と言うと「若造が何を言ってるんだ」と日野原さんに怒られたそうだ(笑)。確かに、人生に引退はない。



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2015年10月03日

時差ボケ

日本出張が多いと疲れませんかとよく聴かれるが、何故か疲れない。Aucklandから香港の飛行時間が11時間で香港から羽田が約4時間、1時間の乗り継ぎでも15時間なので一日の半分以上を移動及び空の上で過ごしていることになる。これがシンガポール経由だと最低でも19時間だ。

 

香港に到着してホテルにチェックインしてそのまま飲みに出ることもあるけど時差ボケもない。ちなみに時差が3時間だから時差ボケをしないのではなく元々ぼくの体内時計が自動的に現地時間に合うように設定されている。飛行機が到着するとその街の太陽の動きに体が調節するのだ。

 

15年ほど前だがバンクーバーに現地留学会社を経営してた時代は日本出張してその足で香港経由バンクーバーに移動。昼過ぎにバンクーバーに着くとそのままタクシーに乗って市内のオフィスに移動してスタッフと仕事をしてたものだ。夜はそのままスタッフと一緒に飯を食いに出るわけで移動時間24時間+現地滞在期間なので普通は疲れるはずなのだが、毎回同じことをやっても疲れない。

 

元々日本で仕事してた時も時差のある国に行くわけで当時も時差ボケはなかった。ないのが普通と思ってたからある時「時差ボケ」という言葉を聴いたが自分に関係ないので全然耳に残らなかった。

 

けど一般的には欧州や米国などの出張で時差ボケしてしまい仕事にならなかったって話もよく聴く。

 

時差ボケの原理は判明していないものの最近はバルケーという会社が脳内に光を当てることで時差ボケ解消をする機械を売ってるけど3万円、高いなー。

 

気合があれば時差ボケなんてなるわけないって普通に思ってた。周りが普通にそうだったので世間の状況を理解している暇はなかった。そっかー、時差ボケにならないから3万円得しているなー(笑)。

 

長距離飛行と時差については皆さん独自に対策をしていると思うが、助言になるかどうか分からないがまず第一は自分の体は自分で制御しているわけで、そうでない人は当然時差ボケになるだろう。

 

例えばお昼の12時になった「から」昼食を摂るとかが典型例であり学校や他人に教えられた生活手段や他人と違うことをしないってのが結果的に他人と同様に時差ボケが発生する原因だと思う。

 

自分の体は自分のもんだ、自分がいちばんよく分かっている。医者の診断はある意味統計学であり「このぼく」に効果があるかは別問題だ。学校の先生の判断なんてもっと馬鹿っぽい感情論だったりするのにいちいち相手にしてられるかっつーの。

 

自分で現地の時間を意識してその時間に体を合わせると体に指示をする、本来それで十分と思うのだがそうでなくしているのが「他人と同じことをする生活」を自分の体に強いてきたからではないか。

 

それから長距離飛行が疲れるって、よく考えて見れば空飛ぶ椅子に座ってるだけであり体力を使っているわけではない。疲れると思ってるから疲れるのだ。

 

僕がいつもやってるのは現地の時間を見ながら出発前と出発後すぐにアルコール調整(苦笑)することだ。飲めない人にはきつい話であるが、早い時間にさっさと飲んで寝てしまえば酒は催眠効果があるし到着した頃には頭がすっきりしている。香港行きはいつもこの手段を使っているので最大5時間の時差があるけど夜の街に繰り出していける(苦笑)。

 

それから機内ではあまり食事せず水分補給を中心にすることだろう。胃腸が活躍していると眠りの妨げになる。

 

最後は、ユニクロの部屋着への着替えかな。ぼくは座席に荷物を置くとまずユニクロの部屋着とスリッパを引っ張りだしてささっと着替える。こうなると体を強制するものがないからゆったり出来る。

 

これ、Aucklandから香港路線でやると結構白人から変な目で見られる。英国とNZを往復するであろう彼らからすれば飛行機はホテルのロビーや廊下と同じでそんなとこを寝巻きで歩くか!って感じなのだろう。そうやって躾けられた彼らは今更スーツを脱げず靴を脱げず窮屈な思いで11時間を過ごして思いっきり足が充血してるんだろう。

 

けどぼくは旅館文化で育った。機内は旅館であるから旅館のロビーで浴衣が当たり前である、そんなもん、いちいち他人の目を気にして自分が苦しい思いをする必要などあり得ない。

 

あなたはあなた、自分の体は自分で制御してみればどうだろう?

 

やはり助言にならんな(苦笑)。



tom_eastwind at 16:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月02日

日本出張

最近あることに気づいた。以前から不思議だったのはある大手銀行のプライベートバンキング部門(プライベートバンクではない)が上から下まで馬鹿ばっかりって話だ。

 

銀行の担当者に指定された時間に行くと他のスタッフが「あ、彼今ランチに出てるよ、で、何か用事?」なんてのは日常で、担当者が目の前で作ってくれて「さあよかったね、これであなたも当銀行のカードをすぐ使えるよ!」さてそのカードを持ってATMに行くと「アクティブされてません」

 

まあシステムが遅いのかと思いその日の夕方にやっても「アクティブされてません」アクティブされてないのはお前の脳みそだって話だけど翌朝やってもダメなのでさすがに銀行のダメ担当者に聴くと「いや、ぼくはちゃんとやってる。使えるはずだ」って、使えないから電話しているんですけど。

 

その後なんちゃらかんちゃらでやっと使えるようになったのだが、彼が1億円誤送金の時の担当者である。ごめんの一言もない、もう、笑うしかない。

 

その上のボスがまた酷くて商品知識はないのにとにかく口を開くと「当行は大きいのだ、すごいのだ、だから買え」てか君はイスラム教か?もちっと理論的に説明した上で扱える商品説明してよ。

 

挙句の果てにあるお客様がさすがにしびれを切らして地元大手資産管理会社に資金を移して一応彼女に挨拶だけに行くと最初はてっきり申し込みだろうと思ってたのが全額他行に移動と聴いていきなり顔色変えて突然「勝手にしろ」と席を立ってしまったのだ。なんつー失礼。

 

僕はこういう一連の動きを見つつこれって何なんだ、銀行だってバカじゃないんだから使えるメンバー揃えるでしょ、実際に他行ではできてるんだから、それがこれだけポンコツかき集めるんだから何か意味があるんだろうと考えていた。

 

それがつい最近何となくだが疑問が解けてきた気がする。それはプライベートバンキング部門の総ボスは白人だけどアジア人部門はアジア人スタッフで固めている。

 

アジア人とは言っても顧客の8割は中国人であり中国人はカネを海外に出したい。つまり放っておいても大手銀行には中国からのカネが必ず集まるのだ。であればアジア人部門のすることはマンダリンで会話して書類を作るだけだ。

 

そんな部門に下手に頭良いやつを置いて優秀な仕事されたら俺の仕事が奪われる。だったらあそこの部門にはポンコツ置いとけって事になったのだろう。

 

それであれば納得がいく。他の大手銀行ではアジア営業担当もすべて優秀そうな白人チームであり実際に優秀だ。彼らはアジアの支店と組んで営業に回っている。

 

地元銀行では本当に頭の切れる中国人マネージャーを置いて優秀なチームを率いている。これはそうでないと大手銀行の看板に勝たないからだ。

 

面白いなー、ニュージーランドのような田舎でもAucklandCBD(ビジネス中心区)ではビルを隣りあわせて毎日こんなことばかりである。

 

思い出せば15年前、ぼくが現在のビルに移ってきた時は誰も移民ビジネスの話なんてしてなかった。それが7年位前のリーマン・ショックからクライストチャーチの大地震復興という緊急課題を抱えたジョン・キー首相がとにかく金策に走りそのターゲットを中国に向けた。

 

案の定思いっきりの清濁併せのむ資金が中国からやって来た。この資金のおかげで政府は今年度からまた2007以前のようにプライマリーバランス黒字に戻る。

 

ただ今中国人に対する批判が物凄い。レストランに行ってもこっちが中国人と間違えられないようにあえて機会ある度に「俺日本人」を発する必要があるくらいだ。

 

NZ政府にすれば中国人は「カネはもらった、お前は要らん」である。これからビザ申請は厳しくなるだろう。だって緩いままだとまた中国人に入り込まれてNZ国民の支持を失うと総選挙で負けるからだ。

 

けどそれもジョン・キー首相が腹を括り「おれ、今期限りでやめる」って言えば国民党の移民政策の責任を取って辞めたようになり国民としても形は付く。そこで次の総選挙では「しばらく労働党にやらせるか」となるかもしれない。

 

しかしどこが選挙で勝つにせよ今までのような移民政策は見直される。多文化移民政策とか国別受け入れ枠が出来るかもしれない。このあたりまだ選挙は先なので未定であるが、いずれにしても今日の移民ルールで考えてる人は根本的に考えを変えるかそれとも今すぐルールの変わらない内にビザ申請するか、である。

 

いつも言うことだが、昨日と同じ明日は来ない。出来る時に出来るだけ行動する、ビザは取れる時に取る、である。

 

ということで今回は111日に東京説明会、その後数日東京での個人面談を予定している。おそらくこれが今年最後。



tom_eastwind at 17:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

2015年10月01日

ビッグデータ・コネクト 藤井太洋

隣で地雷を踏んだ奴がいた。ドッカーン!丁度今日入った情報で分かったが、やばいぞ。僕は現場で仕事をしているのでこういう現場での生々しい話がそのまんま入ってくる。一般世間には絶対に公表されない。

 

普通にニュージーランドで生活をしている人からすればあり得ないような話だがニュージーランドってのは天国でもなければ極楽でもない。ビジネスというカネが動く場所では人と人がぶつかり合い時には殴り合いになる。それが地元キーウィ同士だと遠慮なしにボコるから、隣で見てるこちらからすると「あーあ、どうすんだ、でもまあ俺関係ないもんね」て感じだ。

 

毎日毎日現場で仕事をしているからこんなネタが集まるわけで、だから飲み会での話にネタは尽きない。特に日本在住のお客様からすれば地球の裏側のちっちゃな島国でそんなことがあるんだー、とびっくりされる。

 

さていよいよ日本ではマイナンバー制度開始だ。本来なら合理的な制度なのだが何せ扱うのが日本政府でしょ、やっほー!としか言いようが無い。

 

ビッグデータ・コネクトの中でも刑事が個人情報を調べるのに当該地の役所に電話して12桁の番号を確認、そこから出身学校、銀行口座、最近借りたレンタカー、ガソリン入れた場所、なんてのが出てくる。要するに丸裸だ。(正確には小説内では違う場所に書かれているがネタバレ防止の為=文責筆者)

 

サイバー犯罪対策のプロ刑事がファイル交換ソフトみたいなのを作ったと思える人物を逮捕して尋問するところ、から始まらない。終わったところから始まる。

 

文体が面白い。最近この文体を見かける、なんてか最後の部分を書かずに次の章に移り「前の部分の残りは読者、お前考えて読め」的なんだけど、これはやり過ぎると筋書きが読めなくなり嫌味になる。また本屋の入口に立つ新しい読者を遠ざけることになる。

 

その意味でぼくは「お前読め」は読者層を増やすという意味ではあまりお勧めではない手法だと思う。だけど個人的には新しい書き方でありこっちに考えさせるから面白いと思うので冒頭に面白いと書いた。でもって結果として面白い。

 

次の章に行った時に「あ、よかったねー」とか作家の作った世界に引き込まれる心地よさがある。

 

滋賀県で起こった誘拐事件で犯人の要求は間もなく開設される住民情報管理センターのサービス停止。誘拐されたのはそのシステム開発を請け負った会社の社長。

 

読み物としても十分に楽しめるが時期的な事を考えていたのか、まさにマイナンバーから紐付けられた個人情報がすべてネット上で管理されてビッグブラザーがあなたを見つめている、それを分かりやすく説明してくれる一冊だ。

 

マイナンバー制度や仕組みを理解するのは大変でも文庫本として読めば分かりやすい。お勧めの一冊である。

 

http://www.amazon.co.jp/ビッグデータ・コネクト-文春文庫-藤井-太洋/dp/4167903288



tom_eastwind at 17:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌