2005年10月29日
<ランビキヤ> Alambique
東京滞在中に結構御世話になったのがここ。今回利用した六本木のオフィスから徒歩1分の所にあり、夜中の1時までやっているので、個人面談終了後や仕事を終わらせた後の夕食(夜食?)に丁度いい。
オフィスに向かう途中のコンビニで買物をして表に出ると、道路の反対側にその店がある。青い外見、英語の名前、窓を開放的に使っているので、最初はアメリカンカフェかな?とか思ったが、お客は日本人が殆ど。
ある夜、11時に仕事が終わり、さて腹減ったとなった時点で、どこにも行く元気なし。じゃあということでふらっとお店の入口に近づいて、メニューチェック。
・・・何と沖縄料理じゃんか!
今東京は沖縄料理も結構なブームになっているが、僕が最初に沖縄に行ったのは、30年近く前の、まだまだ何もなかった時代だ。国際通りから裏の市場に入り、そこを抜けた坂を登ると、普通の民家みたいな、入口にシーサーがあって、3メートルほどの庭があって、その向こうが縁側になっている家があった、。奥の広間には畳に和テーブル。
18歳の僕は好奇心の塊だから、他人の家とも思わずふらりと中に入った。すると笑顔の似合う、よく日に焼けたおばあちゃんが出てきて、にこにこしながら、紙を渡して何かしゃべりかけてくる。
沖縄の言葉はうちなんちゅー独特で、やまとんちゅーである僕らが聞いても分らない。でも使っている言語は同じなのでその紙を見てみると・・・んなんと、メニュー!ここはレストランだったのだ!
僕みたいな客が飛び込むからレストランにしたのか、あまり知らない客に入って欲しくないから民家のふりをしているのか分らなかったが、そこで頂いたソーキソバ、一緒に食した味噌和えミミガーとオリオンビールの素晴らしさ。1977年。僕の沖縄通いの第一歩だった。
沖縄の話は長くなるのでこれくらいで置いておく。今日の話題はランビキヤ。
店内がお洒落である。押し付けがましくなく、裏通りにひっそりと商売してますって感じなのだが、どうも店内に「活気」がある。夜11時の時点では客は僕を入れて5組くらいしかいなかったが、もしかしてここ、日頃は繁盛店か?と思わせた。
よしよし、良い店を発見したかな?と思って、早速ミミガーとゴーヤ、ランチョンミートを注文する。最近の東京でありがたいのは、沖縄料理が普通に注文出来る点だ。
焼酎は島焼酎から泡盛、九州の焼酎まで揃っており、選ぶのに苦労するほどだ。
焼酎を飲みながらメニューを眺めると、九州の「あおさ(海苔の一種)」入り雑炊がある。他にもテビチ、トン足おでんがある。おうおう、素敵な店ですな〜。
その日は軽く済ませたが、次の日に再度、今度は本格的に夕食。夜8時の時点ではほぼ満席に近く、ヒルズで働いてる連中が自腹で仲間と飲みに来てる、そんな若いお客ばかりだった。ノーネクタイ、ラフな格好だが、所謂みっともない服装ではない。そうそう、ここは六本木ヒルズから歩いて5分のところにあるのだ。
どうやらこの店、自己否定してる若者には向かない店らしい。そうだろう、店に活気があり、明日はもっと稼ぐぞ!と言う雰囲気がみなぎっている。こんなところに、世間の文句ばかり言って汚い格好している奴が来れば、完全に浮くな。
とあれ今回はトン足おでんにあおさの雑炊、昨日に引き続きランチョンミートに、そしてミミガー。どれも塩っ気が強い。かなり塩を使っており、沖縄系の食い物?と思わせるくらいだが、焼酎と合わせていくと、酒が進む。
安くてうまくて、良い雰囲気で安心して飲める店、発見でした。次の出張の時には、また来ようっと。