2005年11月16日

バーでうどん?!その2

6383fdc8.jpg

夜9時。ほのかなオレンジ色のライトに包まれたバー。革張りのソファと静かなジャズ、そんな雰囲気の中、僕は一人でカウンターに座ってジン&トニックを注文した。すると左に3つほど離れたカウンターから、い、いきなりその音が出た!

 

ズズズズズズーーーーー!

 

うどんですかい!

 

その日、火星が今みたいに地球に接近していたら、おそらくムーンサルトで火星の赤茶けた大地にぴったりと着地していたに違いないほど、僕は飛び上がってびっくりした。

 

うどんですかい!JALもびっくりな至れり尽くせりだが、ちょっと待って欲しい。いくら食い倒れの大阪とは言え、ここは自称一流ホテルの、それもメインバーだぞ!みんなシックな格好でお酒と雰囲気を楽しんでる中で、いきなり

 

ズズズズズズーーーーーかよ!

 

汁をべっちゃべちゃと音を立てながら食ってるのは、原色花柄ぎんぎんぎららの肥ったおばさん。一人で座ってバーテンダーと話しながら、「いや〜、うちのお父ちゃんもどこいったんやろか、全くもう鉄砲玉やさかいな〜、おお、ほら鍋焼きうどんがうまいな〜、酒飲んだ後は、ほんまうまいな〜、ズズズズズズ〜!」

 

バーテンダーも「はい、そうでございますね」って、おいおい、バーテンさん、あんたはうどんの汁をシェーカーで振って出してんのか?

 

カウンターの周囲にお客はおらず、とてもヒマなバーで、音は奥まで聞こえているはずだったが、その奥で数人で固まって飲んでいる日本人は「ずずずずー」を聞いても、意に介し無いという表情だ。普通に会話が続いている。

 

おそるべし大阪文化。そう言えば、大阪では食い物やは、お客に言われたら何でも出さないといけないらしい。「当店ではお食事はサラミなどしかご用意〜」等と言おうものなら、「何かっこつけとんじゃこらー!」と怒られるらしい。

 

このバーでも、多分そのおばさんとお店が以前に一悶着あったのかもしれない。だからこの客には仕方ない、鍋焼きうどんをカウンターで食わせておけという事なのだろう。

 

しかし。しかしである。自分の存在が何なのか考えてみた事が、一度でもあるのだろうか?一体バーが何故存在するのか、考えてみた事はあるのだろうか?

 

バーの存在がうどんの為なら、どうしてバーという名前で存在してるのだ?その事をしっかり突き詰めもせずにうどんを出すなら、最初から入口の看板を「うどんバー」にしておけばよい。メニューに「今日のお勧めはきつねうどん」とでも書いておけばよい。

 

お客のいう事は何でもしなければいけないのか?お客は選べないのか?一体いつから商道徳やビジネスモラルがなくなったのだ??誰の為の店なのだ?

 

そこまで馬鹿に成りさがって下品な客に尽くしたいなら、いっそホテルの看板を外して「欲かき爺とくそ婆が自分のアホさ加減晒す博覧会場」と名前を付け変えれば良いではないか。

 

かっこつけると言うのと、ビジネスの目的が,履き違えられている。とりあえず客の言う事を聞いておけと言うなら、客がホテルに火をつけるぞと言ったら、マッチを差し出すのか?結局僕は、お酒を置いたまま席を立ってそのバーを出た。

 

彼らには、何故僕が席を立ったか分らないだろう。もし分ってて「何やあの客、うどんの音でびっくりして飛び出たで〜」とか思ってるなら、こりゃもう終わりだな。そう思いながら、同時にこれは多分、個人的な資質の問題なのだろうと思っていた。

 

ところが!その翌日、ホテル最上階のイタリアン風ディナーレストランにも行ったが、ここでも怒りマークが思いっきり発信され、ついにこのホテルは構造的にサービス問題を抱えている事が判明したのだ。今でもそのレストランマネージャーの名刺を持っているが、これは次回。

 

a

 

 

人気blogランキングへ" target="_top"> 



tom_eastwind at 13:10│Comments(0)TrackBack(0) 世界と日本 味めぐり 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔