2005年11月30日

赤のれん六本木店

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やった!やりました!僕が18歳の頃から食べていた味だ。東京に行く度に前から気になって、絶対に行かなくてはと思ってた店。

 

場所は六本木の外れで、誰もがそこでビジネスをやると失敗すると言われていた通称「元取り通り」の一階に15年前からラーメンを売っているその店は、一見博多箱崎の本店とは違って入口がずいぶんお洒落なのだが、まずは入って見てなるほどと思った。

 

入ってすぐキャッシャーとカウンターがあり、左側にテーブル席2〜3というこじんまりした作りだ。厨房はカウンターの中のオープンスタイルで、頑固そうな親父さんが中国人のお兄ちゃんに麺を打たせ、フロアの、これも中国のお姉ちゃんにサービスをさせてた。

 

いつも思うのだが、中国人がきちんと日本のサービスを憶えた場合、同じ年の日本人より確実に手が早い。麺の水切りも、何故必要かが分ればちゃんと仕事するし、お客の並んでいる時にキャッシャー、テーブル拭き、料理出し、どれに優先順位があるか、きちんと分っている。これは、雇う方のきちんとした姿勢が伝わっているからだろう。

 

さてメニュー。基本は博多豚骨だが、やはり色々と東京風に改造されている。煮玉子は東京名物ではあっても、豚骨ラーメンのデフォルトではない。それと紅しょうがの色が違う。博多であれば、着色料がどばば!と入った、鮮やか過ぎるほどのしょうがだが、ここのはまるで寿司屋のガリだ。どっちが美味しいかは別として、改造されているのは間違いない。

 

取り合えずカウンターに座って注文をする。当然固めのネギなし、tomのデフォルトである。これで20年間赤のれんに通ってるのだ。ここで煮卵やチャーシューを注文する気には、ならない。ラーメン一杯で720円。20年前は300円だった気がする。しかし六本木なら妥当な値段かなと思う。

 

待つこと5分、博多ラーメンは細麺なので、出来上がりが早い。出てきた丼を見た瞬間、びっくりした。「これ、赤のれんやん!」そう、ホンモンなのである。真っ白で臭みのない、まるで牛乳の香のような乳濁色のスープがそこにある!

 

麺。きちんと固めに出来上がっている。水切りもしっかりしているので、スープを薄める事がない。いつも水切りの下手な醤油ラーメンを食べていると、スープが薄まった時のまずさは理解出来ないだろう。

 

僕はきくらげのこりこりした食感と麺を一緒に食べる時の、口の中の硬さのハーモニーが好きだ。薄い焼き豚は、麺と一緒にかき込めるのが大事ですな。

 

最初は胡椒なしで、スープを楽しむ。実に芳醇な香と、がっちりした味。それでいてくどくない。浅い丼は、実は替え玉用に合う作りだ。さらっと1玉食べて、すぐに替え玉を注文出来る。但しスープがおいしくて、つい飲んでしまうと替え玉不能。追加で一杯注文する必要がある。

 

僕は替え玉はしない方なので、半分ほど麺を食べてスープも飲む。それから胡椒やゴマを入れて、すこし味を変えてみる。胡椒が口に心地よい刺激を与え、そこにゴマの香りが鼻をくすぐり、これもいける。

 

結局10分で完食。いや〜、実にうまかった。その夜インターネットでこの店を調べてみると、東京人にも、それほど評価も悪くない。東京でも広く受け入れられた味なのだろう。次は一風堂やね

 

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tom_eastwind at 14:30│Comments(0)TrackBack(0) 世界と日本 味めぐり 

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