2006年04月07日

上に政策あれば、下に対策あり その2

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NZ移民局の方針変更が発表された。

 

http://www.nzdaisuki.com/news/news.php?id=2347

 

今回の改正の主な点は、Appealと呼ばれる「上訴」が多すぎて、その処理にかける費用や時間が不法滞在者の長期滞在に繋がっているとして、上訴を取り扱う機関を一つにして、手続きを簡略化する事らしい。

 

NZでは移民申請却下後も様々な方法で上訴する事が可能であり、ある意味上訴こそが本来の弁護士の活躍の舞台であった。何故なら、顧客に請求出来る永住権申請手続費用は5千ドル程度だが、上訴となれば1万ドル以上は取れるからだ。

 

しかし今回の法律改正で、まずは乱発される上訴を防ぐという事なので、弁護士からしたら面白くない話である。

 

そこで出てくるのが、「上に政策あれば、下に対策あり」である。

 

弁護士からすれば、ビザを欲しい人は多く、移民局としても優秀な人間であればどんどん(とは言っても年間5万人程度)移民してもらいたいのだから、優秀であればよいのだなという事になる。

 

そこで本人が優秀になるように「履歴書の膨らまし」をやったり、どうしても能力のない人には「難民ビザ」枠に押し込んだりと、何とか法律の穴をくぐりぬけようとする。

 

元々ニュージーランドという国は質実剛健であり、手に汗して働く人が偉いと言われていた。今も地方に行けば、「弁護士」や「コンサルタント」、「銀行家」等はあまり良い評判はない。特にオークランドから田舎に出張した「ホワイトカラー」は、行く先々の地方のタクシーで冷たいあしらいを受ける。

 

運転手「よっほい!どこから来たの?」

ホワイト「うん、僕オークランドから、仕事で来たんだ」

運転手「おお・・・何やってんの?」

ホワイト「弁護士なんだ、今度こっちで案件があってさ」

運転手「あ、そう・・・・今日は良い天気だな」

こんな会話があるほど、地方の人々は素朴で朴訥である。西洋の資本主義に染まった「都会人」は、日本人に心理的に近い「地方人」からは、それほど好まれていないのである。

 

しかし移民希望者からすればビザは欲しく、アジアンプライスで支払ってくれるから、弁護士としては止められない。

 

今回の改正でも、事前に有力弁護士と移民局の間で、ある程度の根回しは出来ているのだと思う。要するに、「素人が正義感で持ってくるような、金にならない上訴は無視しようね、あくまでも、弁護士にたっぷりとお金を払ってくれて、その人がたっぷりお金を持ってて、政府が儲かる上訴を、一箇所で受け付けようね」という事だろうと推測する。

 

「上に政策あれば、下に対策あり」である。

 

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5月21日(日曜)に東京国際フォーラムで移住説明会を行います。宜しければご参加ください。

 

 

 



tom_eastwind at 02:50│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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