2006年05月29日
性善説
先週末、午前中は子供のアイススケーティングに付き合う。姉弟揃って週末にアイススケートを習っており、ボタニーダウンにあるスケート場まで30分程度のドライブだが、さすが場所柄で、生徒の三分の一はアジア人である。
スケート場全体が実に冷んやりているので、外気との差が大きく、10分もリンクサイドにいると、薄着のままではかなりこたえる場所だ。でも、そんな場所でもさすがにキーウィ家族は、半袖でけろっとした顔でリンクの上の子供を見守っている。
子供二人は前払い年間会員になっているので、会員証を出せばお金は不要だ。午前10時30分頃になると、ぞろぞろと子供たちが集まってきて、どんどん勝手にゲートを抜けて中に入っていく。
受付の若いキーウィの女の子は「おっは〜!」という感じで迎えるが、別に会員証をチェックしている様子もない。たまに「会員証を忘れたんです〜」と子供が言うと「Ok!大丈夫よ、次回ね」で終わり。
場所柄、ただで入場して滑る奴もいないだろうから、チェックを厳しくする必要もないのだろうが、受付の女の子の顔を見てると、やっぱりこの国は人間性善説だなと感じた。
勿論スーパーマーケットでは万引き防止のカメラもあるし、映画館ではチケットが必要だ。でも、何て言うか、本当のキーウィジモティの世界では、やっぱり性善説だなと思った。
性善説で生きてるキーウィからすれば、性悪説のアジア人,特に中国人に対して腹立たしく思うのも、理解出来る。僕自身も、性善説以前に、日本人としての躾として「他人の家では大人しくする」が基本だと思ってるので、中国人の傍若無人な振る舞いには腹立たしく感じる。
性善説で生きようとすれば、鎖国するしかないだろうな。でもそれじゃ国際社会で孤立してしまう。国際化の一つの要素とは、よその国の人間が自国の独自文化に対して、かなり物理的精神的に影響を与えるものだと思う。
しかし、そうは言っても日本人とキーウィには近いものがある。アジア人はこれからも増えるだろうから、出来るだけ性善説の良い部分を残しながらソフトランディングしてくれればと祈る気持ちである。