2006年06月15日

岡目八目

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20060614日付け朝日新聞記事抜粋

 

国連決議なしで自衛隊派遣可能 「恒久法」自民素案

素案では「紛争当事者の合意による要請」がある場合や、「日本として国際社会の取り組みに寄与することが特に必要と認める事態」でも、海外派遣を可能にしている。

 

 また、これまで認められていない海外での治安維持活動や要人警護などの警護活動もできるよう規定し、施設や物品保護などのために武器を使えるよう武器使用権限も拡大するとしている。

 

横須賀市長、原子力空母容認へ

 米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)に08年に原子力空母の配備が計画されている問題について、横須賀市の蒲谷亮一市長は14日午後の市議会で、日米両政府が原子力空母の安全性の確保を保証しているとして、受け入れを容認する考えを表明した。

 

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それにしても、立て続けの軍備拡張ニュースだ。今回の両方のニュースとも、朝日新聞6月14日の記事コピーだ。こんな事したら朝日新聞から著作権違反で訴えられそうだが、公共の利益に狂する、じゃなくて供するので、お目こぼし願いたい。

 

むしろ朝日の論調から見れば、僕のような一般市民がこの記事を二次利用する事で彼らの利益に供与出来るのではないかと、勝手に思っている。

 

6月11日に書いたブログで、自衛隊が日本国軍隊になり、海外派兵と徴兵が始まると書いたが、もしかするとその速度は、僕が思っているより早いかもしれない。10年後、そう思っていたが、この調子では5年以内の可能性も出てきた。

 

勿論戦争をするには相手が必要だが、そんなものは米穀、じゃなかった米国みたいに、相手が戦争したくないのに戦争に追い込む技術さえあれば、いつでも出来る。その技術とは、武力と外交力である。

 

日本は、外交力は元々強い。マスコミでは日本の外交は弱いとか書いてるが、戦後60年の激動を、武器を持たずに狼の群れの中を歩き、幾度の戦争に巻き込まれずに、通産省と共に無事経済を発展させた手腕は、はっきり言って凄いのである。マスコミの言葉を簡単に信じないようにしたい。

 

そして武力。自衛隊を軍隊にして海外派兵を認め、米軍の原子力空母を入れて背後を固めてしまえば、いつでも海外出兵して戦える。

 

その自衛隊海外派兵をするとすれば、どこだろう?それは北朝鮮だ。米国は、北が完全核武装する前に叩きたい、日本は隣国の拉致や侵略の脅威を取り除き、誰が北東亜細亜の親分かを教えたい。今回は両者の利害が一致しているからだ。

 

元来米国としては、石油も出ない亜細亜の小国であり、米国に与える影響はなかったので無視していた。ましてや下手に手を出すと、中国との関係悪化が目に見えている。

 

北のやってる事はイラクなど比較にならないくらい悪いのだが、米国としては、費用対効果の合わない戦争はやりたくない。だから拉致問題も基本的に傍観者だったのが、今年になってブッシュが拉致被害者家族と会うなど、一気に状況は変わった。

 

その理由は、北朝鮮が保有しようとしている、大陸弾道ミサイル技術と核爆弾開発技術だ。この二つが揃ってしまうと、米国としては大変な脅威である。なんせ北からミサイルを発射すればそのまま米国に届くのだ。そしてボタンを握っているのは独裁者。何が起こるか分らない。

 

米国にとって一番困るのは、自国の土地が戦争に晒される事だ。だから真珠湾と911は、米国にとって最大の脅威であった。そこで脅威を取り除く為に対北活動を開始したという事だ。

 

まずは横須賀に原子力空母ジョージワシントンを配備する。これで、いつでも北朝鮮の海辺に空母を送り、米国の最新鋭戦闘機で平壌を焼け野原にして、上陸作戦も組める。相手を爆撃しても、最後は上陸して征服しなければ戦争は終わらない。

 

北風と太陽と言う話がある。コートをまとっている人間からコートを奪い取る方法が二つある。一つは北風で吹っ飛ばしてしまえ、もう一つは、太陽で暖めて、自分から脱がしてしまえという方法だ。

 

北朝鮮に対する経済制裁としてマカオの北朝鮮関連銀行口座を凍結したのも、要するに北風政策=強硬手段だ。今後も米国と日本は北風政策を強化していくだろう。

 

韓国としては北朝鮮と平和的に統一したいから太陽政策を取っているので、日米の動きは容認出来ない。しかし、日米に逆らう事も出来ない。仕方ないので、竹島とか靖国で日本と、その彼方にいる米国を牽制しているのだ。

 

中国としても、自分が後ろ盾をしている北朝鮮を、一応国策として守る為に、日本に対して靖国や戦争問題をぶつけている。

 

どちらも、米国に対しては直接言えないから日本に喧嘩を売っているようなものだ。姑息である。

 

話はそれるが、靖国問題で真剣に合祀とか違憲とかを議論しているのは、日本国内の一般的日本人だけである。外国の識者は最初から中韓の「ヤラセ」と分っているし、問題としている中国韓国の国民では、この問題を民衆レベルでは全く理解していないまま騒いでるだけだ。それに比べて、なんと真面目で可愛い日本人よ。

 

ところてんで元に戻して、日米と中韓が、北朝鮮を間に挟んで国益がぶつかっている現状で、偶然にも日本に安倍、米国にブッシュと好カードが来たので、これを千載一遇の機会と捉えた両国のタカ派が一気に動いたのだろう。

 

それにしてもきな臭い。来るぞ、これは。こういう事って、記事の一個一個じゃなくて、記事同士の繋がりで見れば、その脈絡が見える。岡目八目と言って、碁を打って熱くなっている当事者よりも、一歩離れた所で見る方が良く見えるという事だ。

 

さて、その時あなたは、どこにいますか?

 

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tom_eastwind at 07:09│Comments(0)TrackBack(1) 諸行無常のビジネス日誌 | 日本ニュース

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