2006年06月21日

与党か野党か?

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創価学会について書くと、かなりやばい批判や攻撃が飛び回るだろうな。

 

ニュージーランドにも学会員がいるし、あえて火をつける必要もないと思うが、先日及びその前の週の日曜討論だけは納得出来なかったので、あえて書く。

 

僕は創価学会員ではないし、キリスト教信者でもない。だからと言って共産党でもないし、他人の信心や哲学を批判する積りはない。誰にも信教の自由があると思うし、自分の信心を他人に尊重してもらうからには、他人の信心を尊重する気持ちの余裕が必要だという事は分る。

 

だから久本が何を言おうと、吉永さゆりが何をしようと、偽装の姉歯がどこに所属していたとしても、彼らの宗教心や哲学に対してはそれなりに礼儀を尽くした態度でいたい。

 

公明党が創価学会の政治団体である事は明確だし、公明党なりに、在日韓国人問題に取り組んで、選挙権などでしっかり行動してきたのは一定の評価をしている。一隅を照らすという考え方も、弱者を守るという考え方も理解出来る。

 

しかしどうも、最近の公明党を見ていると、小泉マジックにかかり過ぎではないかという気がする。

 

はるか昔、大分出身の百姓じいさんが首相になり、万年野党だった社会党がずいぶん舞い上がった時期がある。自民党の弱体化をカバーする為に連立政権を組んだのだが、結局じいさんは政権に目がくらんで国民政党である事を捨てて、自民党のぶら下げた罠に見事はまって自民党と同じ事をやって、次の選挙で追い落とされた。

 

そこから後は皆もご存知の通り、遂には社会党と言う長年の名門野党の看板を外し、社民党に体質変化(浅沼さんが泣いてるぞ)。その結果、闘士は他の党へ逃げ、社会党は瓦礫の山にぶらぶら揺れてる電信柱みたく、ぼや〜っと立ってるだけの存在になった。

 

あげくの果てに党首がバラエティ番組で、漫才師の尻馬に乗って小泉批判をするしかなくなった。末期の末期ですね。

 

同じく、今の公明党に、目覚めろと言いたい。政権にとち狂うな。

 

例えば今国会。医療制度改革における公明党の方針は、元々は弱者保護ではないのか?弱者切り捨てとはっきり言ってる自民党は、言行一致しているから悪人でも分りやすいし、ある意味堂々として明確だ。

 

しかし、それに対して公明党の方針はどこにあるのだ?今回は老人医療の負担増だぞ。これを賛成してはまずくないか。君は弱者を保護しないのか?政権が欲しいのか、民衆の支持が欲しいのか?これをはっきりさせないと、民衆に潰されるぞ。

 

政権に入らねば、何を言っても実行出来ない、だから自民党とも妥協も必要だと言うのか?それならはっきりと、そう言って欲しい。私は政権を取る為に妥協して、国民の苦しみを少し認めましたって。

 

自民党と同じ事をやるのであれば、議員は公明党から立候補せずに、自民党から出ればよいではないか。公明党の存在価値は、創価学会を守る為だけにあるのか、それとも本当に国民を幸せにしようとしているのか?

 

貧しい人を票田にする公明党が、年金生活のおばあさん学会員に対して「おばあさん、我慢してくれ、これが現実だ、病気になったら自腹だよ」と言えるのだろうか。

 

それとも公明党は「ばあさん、あんたは学会員だから、他の国民はどうでも良いが、あんただけには学会から補助金出すよ」と言うか?

 

創価学会は自己組織の為の共済制度である、だから法律がどう変わっても学会員は自腹で救う、でも学会員以外の国民は救わない、それが日蓮の教えだと言いますか。

 

でも、そんな事やったら、全国民を救う立場にある政権与党の発言とは言えませんよね?

 

どこまで腹を括って政権を支えるのか?本当に与党として行動するんなら、弱い者が「制度」の上で潰される資本主義を認めるしかない。その上で、「法の運用」にどれだけ裁量を持たせるかが、今後の公明党の一つの選択肢だろう。

 

少なくとも、今のように弱者保護を訴えながら自民党と組んでいけば、確実に、いつの日かの社会党みたいに、組織内で理論的崩壊が始まるぞ。

 

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tom_eastwind at 12:45│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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