2006年06月28日
とあるブログから拾った言葉
とあるブログから拾った言葉。
NZのある日本人経営者が最近、日本から来た男性社長から聞いた言葉をブログに書いていた。
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日本から来たある男性社長が「女社長の会社で、売り上げが1億円以上の会社ってかなり少ないんだよ。女性はそれ以上稼ぎ出すことができないんだろうね・・・」って、ただ事実を述べているだけなのか、バカにしているのかは、定かではないがそう言っていた。
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まあ日本の社長といってもピンキリだから別にいいんだけどさ・・・。ただ、事実を述べていると本人が思いこんでるなら、それは単なるバカ(何故バカかは後記)だし、女性をバカにしようとして言ったなら、選んだ相手が悪かった、まともに議論したら「コテンコテンにされるよ」というだけなのだが。
この文章のポイントは二つでしょ。
1・1億円以上の会社に女性経営者は少ない。
なぜなら!
2・女性は1億円以上稼ぐ事が出来ない。
という事だね。
なるほどね。でも売上が一億円以上の既存、ここが大事だけど、既存の会社から女性社長がざくざく出てくる訳がないってのは、今の日本社会を見てたら分るでしょ。だって基本的に1億円以上の会社は男性が中心で、女性を起用させるなど考えもつかないのだから。
女性が経営者として能力がないから選ばれないんじゃなくて、「女性だから」選ばれない、だから経営者として指名されないだけじゃん。日本から来たシャチョさん、日本の実情を理解出来てないね、このポイント1って。
それでちょっと平等主義みたいな顔したおやじ連中に限って、
「いやさ、本人は力あると思うけど、何せ女性だからさ〜取引先が納得してくれるかな〜」
「子供と仕事のどっちを優先するってなったら、やはり家庭に迷惑をかければ、結局家族全部が不幸になるでしょ。だから世の中の為にも、女性は自宅にいるほうが〜」
「結局女性である事自体が今のビジネス社会ではマイナスだしな、女性のせいじゃないんだけどね〜」
等とのたまわっていて、いかに自分が平等主義かとほざいているじじい連中の、いかに多いことか。
要するにどっかのバカオヤジがオンナに嫌われたくないし、自分の頭がイイカを見せびらかしながら結局女性を社長にしない為の言い訳を考えて、男性社会を守る事で一人で悦に言ってるのだろう。まさに一億総サラリー「マン」社会だ。
誰もリスクを取ろうとしない。誰も危機感を持たず、毎日だらだらと昨日の繰り返しを今日やっている。世の中の人口の半分を占める労働市場や消費市場を取り込むという発想がないまま、目先の小さなパイの取り合いしてるだけ。何も創造出来ない、日本人の形をしたロボット族だな。
それに「女性が稼げない」のではなく、女性をお茶汲みやコピー取りに使っておいて教育も与えずに放置しておいて「稼ぐ場所」を与えず、たまに女性が会社で提案すると「何言ってんだよ、家帰って料理でも作っておけ!」とか「子供の面倒も見れずに何偉そうに会社にきてんだよ!」と、提案を握り潰して「稼げない」状況に追い込んでいるんでしょ。
100年も前から世界中の智恵遅れなガキどもに使い古されたセリフ「だからオンナは〜」を繰り返して、結局女性に何の機会も与えないまま、先輩に引き継がれた男女差別を引きずって女性を排除するバカ男たち。
「だからオンナは何も出来ないんだよ」結局ここにたどり着く事に一生懸命になるロボット君、その前に、自分の仕事してくれよって感じ。
「オーム教」
何せ今の日本は情報過多で、古い頭のたぬきオヤジ連中が、営業に行く電車の中で、駅の売店で買った週刊現代とかの半エロ本を堂々と開いて、そこで書かれた雑文を読んで、自分の頭で分析する事もせずに、それを真に受けて、まるで自分の意見のように話しているのを聞く。
これこそまさに、人の言った言葉だけを切り取って喋っている「オーム教」ばかりだね。怖いのは、このオーム教はNZに来る若い男性の多くにも転移しているって事。
そいでもって、そんな連中に限って「オンナは待っている」なんて記事を読むとマジで信じて行動に走って人生を棒に振る奴。今の日本男性社会。同性として「かなてぃ」ね。自分の言葉を持たない奴は、まさにあふぉ〜なアンタッチャブルだぜ。
たまに格好つけて女性社長を起用しても、俺が面倒見たんだからと、飲み会で平気で酌をさせるような連中のところでは、まともな感覚を持っている女性なら起用されても、そりゃ断るわな。
ポイント2
でもって、間違った前提の上に「だから女性は1億円儲けられない」と結論した日には、腹が茶を沸かしてしまう。へそだったっけ?まあ、どこが沸かすにしてもいいけど、思考停止な人々は、ある意味羨ましい。
てゆ〜か、そんなレベルで日本で会社経営やってられるなら、その人、破滅の日が来る瞬間まで幸せに思い込みの世界で生きていける、羨ましい人ですよ。大英博物館に展示する価値あり。
既存の会社を離れて、何のしがらみもない会社を作ってゼロから起業しようとしたら、誰でも年間1億円以上に持っていくのは簡単ではないよ。実際に起業した男性でも、殆どの場合、年間売上1億円以下でしょ。女性だけが稼げナイんじゃなくて、男性でも稼げないのだ。
要するに、コネもつても無い人が年間一億の売上を出すのはスーパー大変だし、かと言って既存のシステム内で昇進して社長を狙おうとすれば、仕事以外の能力(ごますり、おあいそ、接待etc)を発揮しなければいけない。
それは男が得意な世界であって、また社会を支配する男性族も、いざ仕事となったら男性を選んでしまうから、結局同じ能力があっても女性に仕事が回らないだけだ。だから、女より男の方が「能力があってお金が稼げる」と言う理論を、僕は理解する事が出来ない。
まあ、こんなあふぉ社長の言葉で一々反応してたらきりがないので、遥洋子と言う女性がそのへんの男性の低俗さを見事に文章にしているので、時間のある方は彼女のエッセイを是非とも読んで欲しい。
「男の勘違い、オンナのすれちがい」
男性よ、いずれ女性に復讐されるぞ。若い頃の男性に対する敵対心が憎悪に変化し、時間が経つにつれ相手にせず無視、そのうち濡れ落ち葉として軽蔑、掃き捨てられるぞ。
先週のアンケートで定年後の生活を夫婦に尋ねると、旦那は「いや〜、今までのお疲れという事で、妻と旅行、ロングステイとかしたいな〜」と言うが、妻は「友だちと旅行したいわ、面倒くさいのは自宅に置いといてね」という事らしい。
NZは既に離婚率50%、国際結婚に至っては10年内の離婚率が80%だ。
「 捨てられて、初めて気付く情けかな 」
捨てられる前に、やる事やっとこ〜ぜ、えぶりばでぃ。「ジブンの事で手一杯、仕事が大変だ」なんて言い訳、オンナには通用しないぞ。
7月23日に東京国際フォーラムで「NZ移住・起業説明会」を開催します。興味のある方、是非ともどうぞ。
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この記事へのコメント
今日の文章は読んでいてスカッとしました。
僕もTomさんの「女より男の方が能力があってお金が稼げると言う理論を理解する事が出来ない」という意見に賛成です!
日本には先輩から引き継いだ「古きよき習慣」もありますが、全てをそのまま先輩らから受け入れるのではなくていらない習慣(ここでは男女差別ですが)はどんどん排除していかなければなりませんね。
本日の記事とは関係ないのですが、先日の記事で「マイランギベイ」を記されてましたが、僕が以前住んでいた場所が「マイランギベイ」なので嬉しかったです!
遥洋子さんのHPも、とても面白いですよ。最近は日経ウェブで投稿しているので、是非とも読んでください。
日本のサラリーマンが新幹線で猿芝居やってるのが、実に面白おかしく書かれています。
tom