2006年08月04日

日本の名誉の為に、亀田選手に再試合を願いたい。

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スポーツは興行であり、特にプロレス等は最初からスポーツと割り切って観てるから、結果的にお笑いでも腹は立たない。

しかし、古くはロッキーから最近では「シンデレラマン」まで、ボクシングというのは、もうちょっとマトモなスポーツだと思っていた。

言葉の通じない人同士でも、同じルールで戦い、血を流して勝敗をつける。野蛮なスポーツではあるが、男なら一度はやってみたいものだ。ラグビーも、危険度合は似たようなものがある。

最近亀田選手というボクサーがランキングを伸ばし、その背景にはテレビ会社がスポンサーについており、最終的には自分の局のお抱えのスポーツ選手を持って視聴率を伸ばしたい、ボクシング界からしても英雄を作る事で、ボクシングを広く一般に知ってもらう良い機会だと考えていたらしい。

この選手が作られた英雄であっても、それでボクシングファンが増えていけば、誰もが幸せ、被害者のない犯罪という事でOKだ。

しかし今回の王者決定戦では、いんちき判定により被害者が発生した。それは、いんちき判定で負けたベネズエラの対戦選手と観客、つまり日本人自身である。

加害者は亀田選手。プロのボクサーが見ても素人が見ても、間違いなくベネズエラの選手の優勢である試合において、亀田が判定で勝ってしまった。

亀田ではなくテレビ局が悪いと言う意見もあるようだが、今までの亀田選手の常軌を逸した発言を通して見れば、テレビ局のみの責任とは言い難い。

ホーム試合は地元選手に有利な判定が出るのは当然という意見もある。では聞きたい。ボクシングに於いては八百長を認めるのか?公平公正な立場で殴りあうのがボクシングなのではないか?一体ボクシングのどこのルールブックに、相手の国で戦う時はKO以外は負けになるなんて、そんな決まりがあるか?

この試合が日本以外の他国で行われていたら、誰もここまで言わないだろう。だって外国の人が決めた話だから、それを日本のルールで詮索するのはいかがなものかと、日本人独特の「控えめ」な態度で接するだろう。また、日本人同士の試合であっても、ここまでは怒らない。

問題は、外国からお客(ベネズエラの選手)を迎えて、身内の我侭でそのお客に迷惑をかけ、お客の地元の国の人まで怒らせたという事だ。これは国辱である。

他のコラムを見ても、読売などは自社の記事ではっきりと「試合内容は完敗」と書いている。それはそうだろう。これで普通に「亀田選手勝つ!」みたいに書いては、記者として真実を少しでも伝えるプライドが許さないはずだ。

記者も含めて、少しでも「日本民族」というものにプライドを持つ人は、今回の事件を恥かしいと思っている。

この事を日本人自身がきちんとけじめをつけて、再試合を組めるかどうか。

訂正の機会も反省の機会もある事件だ。考える時間も判断する時間も十分ある事件だ。これで日本人がけじめをつけられずにうやむやにした場合、日本人の倫理意識は失われるだろう。

倫理を守る事。それこそ「人間の条件」ではないが「日本人の条件」であると思う。法律には書いてないけど、日本人全体が共有する倫理、それは潔さと弱いものいじめをしないという倫理だと思う。みっともない事はやめよう。

このような事件は、下手な殺人事件よりも社会の倫理を低下させる。法律に触れてないからといって見逃してよい事件ではないのだ。但し言っておくが、僕は法律を守れと言ってるのではない、倫理を守れと言ってるのだ。

ネズミ小僧は江戸時代における盗賊だが義賊と呼ばれて大衆の共感を得た。法律ではなく日本人の倫理、潔さと弱いものいじめはしないという倫理は、日本人が古くから持つDNAだ。

スポーツの審判の判断は絶対であるという事も理解出来る。だから今回の亀田選手の勝ちを頭ごなしに否定はしない。しかし、再試合はすべきだろう。それも、韓国や中国などの第三国できちんとやって、勝っても負けても良い、日本は公平な国であるという事をきちんと世界に伝えるべきであると思う。

そうでなければ日本がどの面下げて中国や韓国と堂々と交渉出来るか?誰が恥知らずときちんと交渉してくれるか?

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tom_eastwind at 00:01│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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