2006年08月11日

ビジネスは信用なんです!

3c5256e9.jpg

 

欧米のビジネスの基本は、人は嘘をつくという視点から組み立てられている。だから紙に書いた文書を重要視するし、口頭の約束は全く無意味だ。

 

それに対して東アジアのビジネスは、人は嘘をつかないという性善説に基づいて構築されていると思う。というか、昔はそうだった、と思う。

 

 

 

製造業など日本の得意とする分野の技術系社長などは、性善説で行動しており、人と一緒に仕事が出来る。お互いに手の内を明かして腹を割って商売出来る人が多い。

 

ところが米国発の金融ビジネスが金融工学に発展し、オフショア取引、デリバティブ商品等が出回るに連れて、金融の世界は米国形式のグローバリズムに染まってしまった。

 

その結果、日本の金融業界は大きく揺さぶられて、それまで自転車で得意先を回って集金するのが仕事の中心だった銀行が立ち行かなくなり、外国の投資銀行に太刀打ち出来ず、次々と討ち死にした。

 

その頃から日本では一風変わった金融ビジネスマンが出てきた。彼ら、頭は良いのだが人間としての智恵が全く欠落していたのだ!彼らは形に見えるお金や裏切りは見えるが、助け合いとか他人の事を思いやるという感覚が、子供時代からのいびつな日本の家庭環境の中で全く育っていなかったのだ。

 

他人と関わって商売するのは自分が儲ける時だけ、それも利益は一円でも自分が多く取るという発想だ。

 

「それでよいじゃないか?実際に僕らの父親はそうやって、外国で商売をして外国の土地や畑を潰して工場にして、そこで公害が起こっても知らん顔で、せっせと日本に利益を持ち帰ってたじゃないか、それが今の日本の繁栄を作ったんだ。何が悪い?」

 

彼らは自分のやっている事に何の疑問も抱かず、他人と接触する際でも、常にお金を基準にして、西洋風に相手を疑う事を前提に物事を考える本能で成長してきた。

 

しかしそれは結果的に短視眼でしかなく、例えばガンダムの部分だけを一個づつ見ればちゃんと作られてて理論的にも合っているが、それを組み立てて全体を一個の組織として活動させようとした瞬間にクラッシュを起こして倒れてしまう理由が分からないのだ。

 

何故ガンダムが倒れるのだ?知識のある若者は一生懸命その問題点を細部に求める。AとBを合わせればABじゃないか。1と1を足せば2にしかならないよ。それなのに、どうして全体を組み合わせると動かないの?!

 

この、ガンダムを組み立てている子供には分らない。ガンダムを動かすのは人の愛であり、他人を信用してお互いに助けあう事が、1+1を3にするんだって事を。

 

1+1が3になるってのは相乗効果と言うし、助け合いが人間関係を円滑にする事で仕事が早く回る、組織が一本化されて効率が良くなるって組織論を知らない。

 

だからそんな人たちと移住カウンセリングをすると、時々疲れる。彼らの話している事は分るし、日本語としても理路整然。でもそこには、恐ろしいほどに冷たい理論と、自分がいかに儲けようか、いかに相手を突き落としてやろうか、そういう本能が、自分では全く認識しないままに剥き出しているのだ。

 

まるで薔薇の棘のように、本人は気付かない内に、相手を傷つけているのだ。

 

何が一番怖いかって、本人がその怖さ、他人を思いやる事でしか、相手を信用する事でしか世界が動かないという事を知らないという点だ。

 

西洋人の限界というか、子供のような経験しかない人は、自分の目に見えないものは一切認めようとしない。愛情や感情が理解出来ない。

 

勿論それ自体は問題ない。それも一つの考え方だ。でもね、性悪説の西洋人でも、ビジネスの基本は相手を信じる事だと知っている。中途半端に西洋人の「ビジネス性悪説」や「ゼロサムゲーム、俺が全部取るんだ、お前は負けだ!」という悪い点だけを吸収して、彼らの「家族を大事にして愛し合う」という事を吸収し忘れた若者。

 

中途半端に日本の「他人に対する思い遣りや優しさ」という伝統は捨てて、家庭を大事にしないという変な最近の流行だけは身につけてしまった若者。

 

世の中が助け合いで存在しているって言う基本を忘れているんじゃないの?少なくとも、NZまで来て人を疑って生きるなんて、僕は僕を信用してくれないお客様とは仕事出来ないな。

 

人気ブログランキング

 



tom_eastwind at 00:02│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔