2006年09月23日

ヒルズ黙示録

779508f9.jpg

おお、凄いタイトル。六本木ヒルズを舞台に、ライブドア、村上ファンドと続けて起こった事件に、伏線の楽天やリーマンブラザースなども参乗させて、十分な時間と綿密な取材をして書き上げられたドキュメンタリー。

 

ここ半年で一番のドキュメンタリーだろうと思う。前回の「兵士の帰還」から「ヒルズ黙示録」までの間に3冊ほど読んだが、それほど心に残らなかっただけに、この本がパワフルに感じる。

 

この本は、ライブドアがオンザエッジと言われた時代からライブドア裁判に至るまでの六本木ヒルズの動きを中心に描いているが、作者の主張は村上及び彼の周辺の外資系投資会社が中心となりホリエモンを動かしたというものだ。

 

そして、ライブドアの仕掛けの中心を担う野口という若者が沖縄で「自殺」をするという事態を、「自殺である」と書きながら、読む人の心に「他殺ではないか?」と思わせ、その背後に、「野口はHIS系列の証券会社の支配者になりながらも、根っこではライブドアの人間」であり、更に彼が安倍晋三後援会の理事であり、事件発覚後に沖縄に突然誰かに呼ばれて死亡しており、これは結局ライブドアが仕掛ける為の現金を準備したのは「誰か」という問題を、暗に提起している感じがする。

 

勿論、表面的には外資ファンドなどがライブドアに現金を用意した。でも、その現金は誰が出資して、どこから来たのか?そして、その投資話に乗っかった政治家がいたのではないか?

 

今週の裁判では、ライブドアのホリエモンが自分の会社を粉飾決算をして商法に問われたというような流れになっているが、粉飾決算など大小どのような会社でもある程度はやっている事。

 

それよりも安定して相互依存していた既存社会の馴れ合い体質構造をぶっ壊したという点で「大人」から見ると許せないガキである。時間外取引などではホリエモンは法律違反をしていない。黒に近いが、現在の法律上では白である。だから商法で引っ掛けた。

 

むしろ今回のライブドア・村上事件は、ライブドアと村上ファンドを通じて利益を出そうとした人間が、自分の存在を表立たせない為に取った「国策捜査」ではないか、更に言えばその途中で過剰反応を起こして野口さんを殺した問題をマスコミに触れさせない為の目くらましではなかったのかという気にさせる本だ。

 

他にもリーマンブラザース等の外資の動きも裏側がよく見えて、実に面白い話になっている。

 

読んだ本は自宅ではなく、いつも会社の本棚に入れてるので、興味のある人は読んでみて下さい。

 

人気ブログランキング

 



tom_eastwind at 00:18│Comments(0)TrackBack(0) 最近読んだ本  

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔