2006年11月23日

バルカンレーン

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最近すっかりご無沙汰しているバルカンレーン。以前この近くのメトロポリスアパートに住んでた頃は、よく飲みに行った。

そのうちの一軒にVoodooCafeがある。一階には回転寿司が入居していて、2階部分がカフェなのだが、実態は何の事はない、普通のバーである。

 

夜の8時くらいからごそごそと人が集まり、その当時は店で煙草を吸えてたので、随分ヤニ臭い店だった。何せ換気扇がどこにあるか分らないような、うなぎの寝床みたいな作りだから、けむいけむい。

でも週末はライブが入り、朝方まで賑やかになる。怪しい風体の連中が真夜中過ぎにちょっと顔を出して、ビールを数杯飲んでから、どこかにふらっと出て行って、暫くするともう眼が飛んでる状態で、ハイになって戻ってくる。

テーブル席は隣との仕切りが高く、あれって、立ち上がっても隣が見えないくらいだから、180cmの仕切りだったと思うが、殆ど昔の日本にあった「個室喫茶」みたいな状態。他人に干渉されずに飲むには、丁度良かったのを憶えている。

最近はオーナーが変わったようで、外壁をぶち抜いての工事中。新しい店に変わる様子だが、実はこの通り、政府による建造物指定(Heritage)を受けてて、簡単に作り変えることは出来ない。

バルカンオキシデンタル写真下にあるのは、カフェと回転寿司屋の向かいにある、オークランド在住日本人なら、一度は行った事があるか、聞いた事のあるお店「Occidental Cafe」だ。ベルギービールを出す店だが、この両端にある店は、どちらも1800年代後半に作られたホテルをそのまま使ってバーにしている。

 

ニュージーランドは新しい国だが、イギリスの伝統と言うか、古くても良いものは残す習慣があって、それがバルカンレーンの雰囲気を残している。

工事中のカフェの一階の回転すし屋。昔は旅行屋がよく仕事帰りに集まって、メニューにないおいしいものを食わせてくれる日本人シェフのつまみを肴に、昼間は話せない、お互いの企業情報を交換していたものだ。

近ツーの当時の支店長が名古屋出身で、その年の日本シリーズが中日と福岡ダイエーホークスだった。

僕は冷えたビールを飲みながら何気なしに「今年は地方チーム同士の争いですね〜」等と言うと、この支店長、かなりマジな顔で「ふざけんな、名古屋は日本の真中じゃ〜!」と、本気で言ってた。

名古屋人って、本当に自分のふるさとを愛しているんだろうなと思った記憶が残っている。今、名古屋は実に活気がある。当時と比べると、隔世の感がある。

カフェの工事を見ながら、前世紀を思い出した朝だった。

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tom_eastwind at 17:53│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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