2006年11月27日
永住権と会社設立
最近、あ、これは多くの永住権希望者の方に理解して欲しいなと思った点がある。
それは、永住権取得と会社設立や投資には直接の関連がないと言う点。補完している部分はたくさんあるけど、あくまでも対応する政府組織や法律が二つに分かれていて、その両者には直接の関連はない。
例えば家を買えば永住権が取れるかと言うとそうではない。
でも、永住権取得後、家族は先に移住して住宅も買い、子供は学校に通っている場合、主たる申請者がNZで最初の2年を過ごせなくても、主たる申請者の永住権は無期限ビザに変更できる可能性がある。
また、ワークビザでも会社の設立は出来るが、会社を作ったからと言って自動的に永住権が取得出来るわけではない。
でも、起業家ビザを申請する場合は、NZで会社を設立、又はすでに存在する会社の25%以上の株を購入する必要がある。
このように、永住権取得と会社設立や投資は、それぞれにお互いを必要とするケースがある。
だが、永住権は移民局の移民法が管轄しており、会社設立はカンパニーオフィス及びNZ商法が管轄している。だから対応する組織が違う訳で、このあたりをすべてひと括りに考えてしまうと、ビザが先か設立が先かと悩んでしまう。
だから、基本的にはこの二つは全く違う性質のものだと理解した方が良い。移住をする側は一つなのだが、受入をする側は、全く違う二つの組織であるといいう事。
移住では、どのカテゴリーでビザを申請するのか、何故そのカテゴリーなのかをしっかり理解して、ほかに選択肢がないのかを考えた上で決める必要がある。
そして会社設立や住宅購入等の投資では、その投資の目的が単なる収益の為なのか、それとも将来的に永住権取得にプラスに繋げたいのか、お金を日本に戻すか戻さないか、相続対策を行っているかなど、そのような基本的な条件を自分がしっかり把握していく事が大切だ。
これをやり始めるとパズルやアミダくじみたいにぐっちゃぐちゃに広がっていくが、それを最初にしっかり作りこんでおかないと、無駄な時間とお金ばかりかかって、なかなか自分が描いた像が実現出来なくなる。
これから夏、不動産投資の一環としてNZの住宅の購入をする人が増えるが、自分が何を目的(移住?投資?起業?)としているのか、そして全体像がしっかり把握されているかどうかを確認してから購入を決めたほうが良い。
写真はグレンフィールドショッピングセンターの、階段式ではない、ベルトコンベア式のエスカレーター。