2007年01月26日

社外共同チーム

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元オールブラックスのキーウィ不動産おじさんと、オークランド大学を卒業した若くてパワーのあるエリート韓国人弁護士と、上海からやってきた4ヶ国語ぺらぺらの、30半ばの優秀な銀行マン。今回はこの3人と社外共同チームを作って作業中。

 

どいつらも主張が強くてとにかく押しが強いけど、揃って頭が良い。

 

キーウィ不動産おじさんは、やはり生まれ育った土地の利を持っているから、「大丈夫、隣のあいつは俺の小学校時代の友達だ!」とか、「何、あのオーナーが何か言ってるのか?大丈夫、俺のラグビーの後輩だ、心配すんな!」って感じで、とにかく底抜けに明るい。

 

大柄で骨太な彼は、以前ニュージーランド代表でウエイトリフティングの選手にもなったくらいだ。とにかくお客にビールを飲ませて、何時の間にか商談を纏め上げようと言うタイプだ。実に押しが強いし、根が良い奴なので、お客としても嫌な気持はしない。

 

韓国人弁護士はそれとは正反対に、細身で紺のスーツを着込み、冷静な顔を、いかにも売り出し中!という感じで、立て板に水のような理論で話してくる。相手の言ってる事を5くらい聞けば、大体10程度は理解出来るタイプだ。

 

冒険派では無い為、顧客の依頼が自分の弁護士としての立場に影響が出ないかを常に頭の後ろで考えながら、前頭葉では自分の利益を計算して、「一番利益」になる主張をしている。

 

「一番の利益」と言う点が良いところで、彼は「顧客からの信頼」が一番大事と理解しているから、目先の細かい自分の利益よりもお客様の希望を優先する。

 

結果としてお客様は満足し、また次の仕事に結びつくと言う好循環を生んでいる。彼のことは以前のブログでも紹介した、外国人の中では珍しく、顧客の信頼が長期的ビジネスを生むと理解している。

 

中国人の銀行マンは最近のブログで紹介したが、HSBCでプライベートバンキングマネージャーとして働いている、中肉中背の男性だ。これまた頭が切れる。あまりに切れすぎて、時々どもる。頭の回転に、後天的に憶えた英語が追いつかず、時々息切れする程だ。

 

初めて出会った5年前も、初対面なのに相手の懐にぐいぐい入って来るタイプで、決して押し込みはせずに、あくまでもニュージーランドにいる外国人としてのたしなみを心得ながら、でもポイントでは一気に問題解決の提案をずばっと行う。

 

とにかく仕事のポイントを見抜いて、いくつの選択肢があるかを瞬時に判断して、最高の解決策を提案する。とにかくこの3人の中では最も処理速度が早い。インテルが入ってるのかもしれない。

 

まるでライバルみたいな書き方だが、実際はこの3人が今回の仕事で僕と一緒にチームを組み、それぞれの立場からお客様に最善の提案を行っている。皆がお客様の利益と自分の利益を考えながら、最高の組み合わせを次々と提案してくる。

 

彼らはどいつもメールなどと細かい作業はしない。いきなり携帯電話でずばっとポイントを突っ込んできて、こっちが半秒以内に正しい答を出さないと、いきなり「OK,じゃあもういい、こっちで考える!」と言って電話を切るタイプだ。

 

ついていくだけでかなり疲れるが、こういう連中と仕事をしていると、実に心地よい。何せ、誰も絶対に泣き言を言わないからだ。

 

出来ない、知らない、分らない、等は、死んでも言わない。何があっても出来ないの代わりに「よっしゃ、どうにかする」と言い、知らないの代わりに「今は手元に資料がないけど、すぐ確認して回答する」分らないなんて、彼らからしたら末代までの恥だから、必ず「今は確証のある返事が出来ないが、今日中に調べて回答する」と答える。

 

そしてちゃんと決められた期限内にきちんと回答を寄越してくる。

 

優秀な人間は何処の国にいても同じだ。出来ない事を出来ないと言うのが素直で正直で良いと思っているのは,普通の日本人くらいではないかと、本当に悲しくなる。

 

大体4人とも違う国で生まれて、違う文化を持って育ってきたのだが、それがオークランドで共同作業をするとなったら、お互いに共通の価値観を見つけて、そこに向けて動く。

 

その時に「え〜、そんなの外国人の習慣でしょ〜、わかんな〜い」なんて言う奴は一人もいない。てゆ〜か、いたら速攻でチーム失格だろうけどね。

 

いつも書く事だが、キーウィは働かないとか中国人は汚くてずるいとか韓国人は要領悪いとか、いろいろ立派な文句を言う人はいる。ただ、僕はそのような人に聞きたい。

 

君は一体、どんな層の友人と付き合ってるの?どんな層の人間を見ているの?

 

少なくとも僕の周囲にいる「外国人」は、実に優秀な人間が多い。優秀でいながら共通する事は、仕事に対して貪欲で積極的でありながら、自己主張が明確で、尚且つ常に自分の家庭を大事にしているという点だ。

 

そして、誰もがお客様をビジネスパートナーとして捉えてはいるが、相手は神様ではなく、自分は奴隷ではないと言う点だ。あ、もう一点この3人に共通項があった!でもそれは彼らの名誉の為に言うまい(笑)。

 

今回の共同作業は、後一ヶ月ほどで大体終了する。結果的にどうなるか分らないが、実に勉強になる、緊張するけど、ぞくぞくする楽しみのある作業でもある。

 

あ、でも日本に行ったら、今度は僕の携帯電話に国際電話がかかってくる。英語、大丈夫かな。途切れ途切れのあいつらの早口、聞き取れるか、今から不安な僕です。

 

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tom_eastwind at 00:52│Comments(2)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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この記事へのコメント

1. Posted by 和中 勝   2007年01月26日 21:29
昨年末、投稿させていただいた和中というものです。最近の貴方の主張は鋭く共感するものが多いです、特にドイツのユダヤ人と現代の日本人の置かれた状況が似ているという指摘は感心しきりです。これからもがんばって下さい。
2. Posted by May   2007年01月26日 21:41
名誉のために秘密にしとく事、分かる気がする(笑)
大丈夫ですよ、tomさん、あなたの耳はすでにオークランド化してます(爆)

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