2007年02月21日
調査のからくり
ぜひともこの調査の、調査方法を教えてもらいたい。どのような質問事項を設定して、どのように調査回収したのか、非常に興味がある。
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「日本は安全」2年前より微増…内閣府・治安世論調査
「日本は安全な国」と感じている国民は半数近くに上り、2年前より微増していることが、内閣府の「治安に関する世論調査」で分かった。
刑法犯件数は4年連続で減少しているが、「体感治安」にも好転の兆しが出てきた形だ。
この調査の実施は2004年以来2回目。昨年末に全国の成人男女3000人を対象に行われ、1795人(59・8%)が回答した。
それによると、「日本は安全・安心な国か」との問いに対し、「そう思う」か「どちらかといえばそう思う」を選んだ人は全体の46・1%で、前回調査より3・7ポイント増加した。一方、最近10年間で「治安がよくなった」と答えた人は2・4%にとどまり、前回の1・5%よりは増えたものの、長期的に見ると治安回復を実感している人はまだ少ない現状が浮かび上がった。
一方、「不安になる場所」(複数回答)を選ばせる質問には、前回19・1%だった「インターネット空間」が40・1%に倍増。「不安になる犯罪」(同)も、前回24・2%だった「インターネット」が39・9%となり、ネット犯罪への危機意識の広がりをうかがわせる結果となった。
(2007年2月17日21時23分 読売新聞)
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一般的な人々は、記事のタイトルしか見ない。そして「日本は安全」という記事を見て、それだけで次の記事に移ってしまう。頭の中には何となく「そうか、日本は安全か」という、刷り付けられた偽情報だけを持って。
この記事は、所謂(いわゆる)偏向報道(へんこうほうどう)である。つまり、事実はそのままに掲載していながら、それに対する解説の部分で、自分の誘導する方向に結論を導いているのだ。
まず、刑法犯件数が減少と書いているが、ここで言う刑法犯件数とは何を指しているのか?
・実態としての刑法犯の発生件数の減少か?
・警察が告訴または告発を受理した件数の減少か?
・起訴件数の減少か?受理しても告訴しない、つまり犯罪にならないケースは多い。
要するに、最近の減少は、警察に言っても無駄と開き直って警察に駆け込みもしない為に、告訴や告発が発生しないだけなのではないか?
ちなみに告訴とは、被害を被った本人が訴えること、告発とは事件に直接関係ない第三者が行うものである。例えば「電車内で触られました!」は告訴で、「僕は見ました!」ってのは告発ってことだ。
この調査の「ポイント」がもし告訴の件数なら、国民が一般的に誤解してしまう「実態としての犯罪件数が減少して治安が良くなった」のではなく、「訴える人が減って、告訴件数が減少した」のが正解ではないか?
もっと穿(うが)った場合は、起訴件数の減少だ。検察は勝ち目のない起訴はしない。負けたら出世に影響するからだ。だから、国民の為に巨悪を失敗覚悟で起訴するのではなく、自分の出世のために、社会的に力のない庶民を起訴して、何としてでも有罪に持ち込むのだ。
予断だが、ライブドアと日興インベストメントが同じような事件を起こしても、ほりえもんは逮捕するが、日興の元社長は起訴も逮捕されない。まさに、法の下の平等が存在せずに、役人の恣意ですべてが判断されているというのがみえちゃんだ。
最近は警察に持ち込んでも事件にしてくれないという話がよくある。そういうケースは、日本にいる皆さんのほうが感じているだろう。そして庶民は警察を、恐れる存在として認識しだす。誰も何も言わなくなる。警察国家、監視国家の出来上がりだ。
恐れながらと持ち込んだストーカー犯罪も「おいおっさん、それは民事だよ、お宅の娘が先にちょっかいだしたんだろ」と、娘が殺されるまで何もしない警察。
あれれ?随分話がそれた。今日のテーマは権力の癒着ではなく、調査のからくりのはずだ。
また、体感治安がよくなったというが、本当にそうなのかなあ?調査に回答したのが60%で、更にその半分以下が日本は安全、またはどちらかと言えばそう思うって、、・・・おいおい、という事は、3千人の調査のうち、真面目に調査に答えて治安がいくらかでもましと感じたのは、たった827人、つまり調査全体の27%じゃんか。
それをもって良くなってるって、答えなかった人の意見はどう反映されるのだろう?
こんな調査をやる時は是非「政府の調査なんて馬鹿らしくて答えらっれません、答えたら何か変わるんですか?僕の前で邪魔をしないで下さい、ワーキングプアは、アンケートに答える時間さえ惜しいのです」という項目を作って欲しい。
自由回答を取れば「答えて犯罪が減るなら答えますよ。でも現実にはセコムなどの警備会社の売り上げが伸びているのはどうしてですかな?」となるのでは?
治安が回復したと感じるのは2.4%という事は、残りの97.6%は、やはり治安が回復したと思ってないということだよね?これは伸び率なのか、本当に2.4%の人しか思ってないのか分からん。
この文章ではそのまんま2.7%としか読めないが、もしかして僕のそんな調査の読み方で正しいのかどうか、こっちまで不安になる。1795人のうちの1.5%が2.4%に微増って、26人が43人、つまり3000人のうち17人が増えただけ。それで全国紙が、「日本は安全、微増」って書くのか?
でももし僕の読み方が間違ってなければ、日本の治安が回復したって思うのはまだまだ少ないってか、要するに治安は殆ど回復してないって体感している事でしょ。
むしろ自殺者が3万人を超して、将来を悲観する老人が自殺して、生活に苦しむ親が、障害を抱える子供を道連れに自殺するって言う現実は、ますます酷くなっているだけではないか。
そして怖いのは、今は自分は何とか生きていけても、いずれ自分が負け組みに入るのではないかという漠然とした不安だ。
この漠然とした不安が、ますます母親を教育ママにしてしまう。とにかく安全な政府側の一員にしよう、それが駄目でも安全な大企業に入れようと、要するに苛められる方から苛める方に子供を移す為に親がお受験活動をしているのだ。
あれ?またすべった。今日のテーマは調査のからくり、教育ママでも負け組みでも自殺でもない。
閑話休題(かんわきゅうだい)
このあたり、昨日も書いたが、マスコミがすっかり政府の広報機関になっている気がする。大本営発表のみをじゃんじゃん流して、何も知らない国民をだましにかかる政府と、そのお先棒を担ぐマスコミって図式は、戦前の軍部と朝日新聞幹部の癒着と全く同じである。
そうして戦争に負けたら、手のひらを返したように「軍部が悪い、政府が悪い」とやった朝日新聞の姿勢。まさに世の中で一番反省をしないのは、マスコミではないかという気がする。政治家もびっくりかもね。
無署名で記事を書き、その結果として自宅裏の山林で夫婦して首をくくった養鶏場の老夫婦など、一体誰の責任だ!
またも話が、それた。
今、庶民の生活を素直に表しているのはブログなどのインターネットではないかと思う。インターネットは、多くの人々の庶民感覚に晒されながら、その本来持つ開放性を思いっきり利用して、国民に、自分たちが信じる事実を伝えている。そこには、いろんな視点からの書き込みがある。
インターネットにアクセス出来る人々は、このようなさまざまな意見を聞きながら、段々自分の知的思考力を高めていき、つまり自己学習して、自分なりに正しいと思った結論に達することが出来るようになった。これは日本の豊臣体制開闢以来、初めての民衆革命であるといえる。
だって、400年以上にわたって刀は取り上げられ、政府から虐げられ、情報から隔絶されてきた人々が、遂に自由に情報にアクセス出来るようになったのだから!
ところが調査の後半では、遂にインターネット狩りが出てくる。「不安になる場所はインターネット空間」とか「インターネット犯罪が怖い」と「みんなが思っているよ、だからあなたも右に倣えでそう思いなさい」と、日本人に特有の性質をついてきてる。
何故なら今の政府にとって最も恐怖なのは、北朝鮮でも民主党でもない。インターネットである。
すべての情報がインターネットによって開放されてしまったら、そして人々がそれを教科書として学び始めたら、今の日本政府などという砂上の楼閣は、あっという間に崩壊してしまうだろう。
公開された情報が社会に吸収されて、それが政治の方向性にいくらかでも前進的影響を与えるとすれば、それは国民が民主主義を理解している場合のみだ。
ところが日本政府は、民主主義どころか国家主権を国家開闢以来、一度として国民に渡さなかった。
だから今、インターネットが日本全国に広がり、人々が「事実」を知るようになれば、民主主義を理解しない国民は、それを自分の責任と理解しないままに、破壊勢力として既存の政治体制を崩壊させる。
その結果として起こるのは、国家の停滞である。これが政府には怖い。でも、そんな人間を作ったのは、政府そのものである。天唾と言えばよいのか、皮肉な話だ。
英国ではクロムウェルにより、そして米国は国家誕生時より培われてきた国民主権が、何故か日本では1945年まで導入されなかった。日本にも機会はあった。いつの時代も国民と共に教育の底上げを図っていこうとする理想家がいた。
ところが常に、それを邪魔する権力が存在した。既得権益を守りたい連中だ。日本人を馬鹿のままで放置したい連中だ。その方が統治しやすいからだ。
そういう連中が、一極集中で土地不足の東京のど真ん中にでっかい空き地と石垣で作った池をど〜んと広げて、生れて一度も働いたことのない連中をお祭りの御輿に乗せて、裏で操っている。神輿(みこし)乗りの家に生れた子供の、どれほど可愛そうなことか。
俺はよっぽど土地もお金も圧倒的かつ決定的に、話にならないし比較にもならないくらい少ないけど、あいつより幸せだと思う。
だって俺には、世間に向かって「この親父さ、ばかっぽいんだよね〜」と言う可愛い子供二人と、「ね〜パパ、今日はいい子じゃん、何かあったの〜、可愛い子でも見つかった〜?はは!」なんて聞く素敵?な奥さんと、あんまり稼げないけど、打ち込める仕事もあるからね。みじんこの研究が悪いとは言わないが、おじさん、ほんとにそれを好きで選んだのかい?
またも話がそれた。クロムウェルの話だっけ?違う。民主主義?違う。調査のからくりです。飲んでブログを書くと、大体話がそれる。
あ、そうか、江戸城の話ではないな。だから政府はネット犯罪への危機意識という切り口で、インターネット狩りに出てきた。明白な情報操作だ。こんな記事を書いた記者は、恥ずかしくないのだろうか?
別に、彼または彼女を糾弾するつもりはない。ただ、遠くを見るように、「寂しくないかい?友達や親に、恥ずかしくないかい?」と聞きたい。
あ、でも、もしかしたら、記者は、本当は書きたくなかったけど、ボスから押し付けられて仕方なく書く時に、僕のような素人でも分かるように、わざと書いたのかもしれないね。
写真はボタニーダウンで視察をする人々。今日は快晴でした。