2007年03月17日

法の適用の不公正さについて

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もう去年から諦めてたけど、またやってくれましたね、日本政府。

 

日興コーディアル事件は、その内容はライブドア以上の粉飾決算にも関わらず、誰も逮捕されず、誰も起訴されず、誰も罪に問われず、会社も上場のままという、やっぱりねという幕引きになった。

 

何でこうなるの?答えは簡単で、お上に頭を下げて言う事を聞くなら違法でも許す、逆らうなら国策捜査をやって、どのような理由をつけてでも潰すという、中国共産党もびっくりして、思わず「師匠、すごいっすね!」と手を叩くような政治技術が、今回も発揮されたと言うことだ。

 

勿論シティバンクが買収するとなって、買収価格が安すぎるからそうはさせじと上場維持をさせて高値で株を買い取らせようという魂胆もあるだろう。

 

だが、もっと長い目で見れば、例えシティが買収したとしても、それは厳密な意味での外資ではない、日本の会社の本当のオーナーは政府ですよ、お上に逆らえばいつでも潰すよ、お得意の国策捜査で何かのねたを穿り出して上場廃止にして、高い金払って買った株券を紙切れにしてやるって脅されれば、誰だって本当のオーナーが誰なのかを理解する。

 

これで政府は益々民間企業への発言権、と言うか支配権を強めて、またも昭和の時代の護送船団方式を再開するのだ。日本株式会社証券事業部日興コーディアル部門の完成である。株を持っているのが誰でもかまわん、日本政府の手の中でやるならOKなのだ。

 

日本では法律で企業を取り締まる必要はなく、省通達と言う、実際には法律よりも強い手段で民間企業を支配出来る手段がある。

 

法律だと適用の方法について裁判所で議論される可能性もあるが、通達であればあくまでも民間への「指導」なので、法律上の強制はないけど実質的に法律以上に強制力を発揮できる。

 

実質的に法律よりも強く、役人の独自判断で何でも決定出来て、なおかつその責任は民間企業に負わせることが出来る通達と言う仕組みは、実に良く出来た官僚支配制度だ。権利はあれど責任はないのだから、作った方がやりたい放題だ。

 

「おい、お前の会社は、本来なら御用取締りで廃止になるところを、俺が助けてやったんだ、だからこれからもちゃんと言う事を聞けよ。そうすれば、悪いようにはせんからな」

「へい代官様、よく承知しております、つきましては粗品で御座いますが、靴箱に入れた現金、どうぞお納めくださいませ」

「ふふふ、お前も悪よの〜」

「いえいえ、お代官様こそ、誠に自己保身と出世のみに長けており、その為に法律の公正が守られずに国民がどう思おうと全く考えない、立派な悪でございますよ〜」

「ばか者、国民等一ヶ月もすればこのような事件は忘れるわ、法の公正などあるものか、法はわしが作るのだから、わしの使い勝手に良いようにするだけじゃ、ははは〜!」

 

しかしまあ、去年あたりから官僚の締め付けは、あちこちで感じる。規制緩和、構造改革といってたのが嘘みたいに、また元のもくあみ、じゃなかった、元の日本に戻り始めている。

 

特に海外送金の問題など、自分が持っているお金をどこに送ろうと自分の自由なはずなのに、いちいち送金目的を聞いて、気に食わなければ送金させないなんて話も聞く。「当行ではお取り扱い出来ません」とすべての銀行に同じことを言わせば、それで会議送金は実質不可能になる。

 

おいおい、お前は一体誰のために働いてるんだよ銀行さんって聞きたくなる。聞けば正直に言うのだろか?「はい、政府やお上のためです」って。

 

大体政府からしても、君らは国民のために働く公僕であるという意識が全くない。政府さえ残れば国民はどうなっても良いのか?民敗れて国家ありなんて、世界がちっちゃくなった今、そんなものは通用しない。それとも、国民はどれだけ虐めて不公平で不公正なことをやろうと、絶対に逆らわないと踏んでるのか?

 

国家は突き詰めて言えば民間会社の延長であり、政府が売ってる商品は治安と公平公正だ。その商品が悪ければ誰も買わない。

 

国民はお客様だ。お客は、嫌な場所には住まない。今の時代、国民を無理やり日本に留めるなんて権利は、結局政府にはないって事が、肌に染みて理解出来てない。だから今回みたいな横車を平気で押してくる。

 

そりゃ政府からすれば、1400兆円の赤字を抱えて大変な騒ぎだから、国民の大事なお金を海外に持ち出されれば、折角自分がパクるつもりだった個人資産が逃げていってしまうので止めたい気持ちは分かるが、それって公平か?

 

政府が一番保証すべき、法の下での公正公平が全く守られてないじゃんか。

 

国民から税金の名目でごっそりと金を取り、それだけじゃ足りなくて老齢年金切り捨て、健康保険自己負担増加、障害者切捨て、大手法人への税務署による強制取立てなど、大体自分が赤字を作っておいて何で個人や民間企業に負担させるのか、全く意味不明だ。

 

やってるほうからすれば筋は通っているのだろう、権利はあれど義務はなしってもんだから。でもそれは、世間一般からすれば「ばかやろ〜、ふざけんな!」って事にしかならない。

 

今回の日興コーディアル事件では、さすがにマスコミも「それで良いのか?」と言ってるが、これも一種のガス抜きだろう。一応建前では反論した事にして、実際は誰もそれに対してNOとは言わないのだから、政府からすれば「一ヶ月もすれば忘れるんじゃ、馬鹿な国民はの〜、は〜ははは」である。

 

こうなると、忘れるほうが悪いのかとも思ってしまう。

 

竹中平蔵が「構造改革とセーフティネットは同時にやらないといけない」とあるインタビューで発言していたし、まさにその通りだと思う。経済の活性化とセーフティネットは、ニュージーランドに置いてはセットで行われている。だからこそ経済が伸びている今、毎年10%近い最低賃金の引き上げが行われている。

 

ところが日本では、国民に綱渡りをさせて、そっから落ちる国民に対してはセーフティネットを用意してない。それどころか、今までは落ちても下は海、助かる可能性もあったのに、これからはコンクリートを敷き詰めてしまえということだ。

 

今までは小泉と竹中にやりたい放題にやられてた。だが彼がいなくなれば、次の安倍なんて子供みたいなもんだ、適当におだてて空を眺めさせておいて、その間に各省庁が通達や何やらの方法で足元を全部すくってやれって事だ。これからどれくらい省益が優先されて国益が無視されるのか。

 

米国や中国が強いのは、どれだけ内部でトラブルがあっても、国益を守らねば省益が守れぬと言うことを肌で知っているからだ。

 

日本の場合、省益のみが優先されて、国家の力がどんどん落ちていってる。その事の危機感を、誰も肌で感じてない。今の国家を動かしているのは、敗戦と米国占領を知らない、バブルのよき頃の恩恵を受けた甘ちゃんばかりだ。まったく、どこまでいっても甘やかされた二代目っちゅうのは、使えんな〜。

 

今は世界中で国家同士が競争している。より多くの優秀な人材を集めて国家としての力を付けようとしている。そんな中で日本だけが、あいも変わらず国民から搾り取ることだけを続けている。その環境にいつまで我慢するのか?

 

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tom_eastwind at 12:43│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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