2007年04月26日

福知山脱線事故から2年 無意識の原価

fdaa19c7.jpg

続きです。

 

福知山脱線事故を機会に国民の支持を得た「安全の最優先」という言葉を人質にしたマスコミが、不二家の社長の首を切らせ、日本のすべての企業に、コスト又は国民の不利益部分を全く無視して、安全のみを要求するようになった。

 

国民相手に商品を売っている民間企業は、売り上げが落ちると一気に赤字になる。だからマスコミに叩かれ政府に介入されてしまえば、売り上げが激減するから、二度とお上に逆らおうと思わなくなる。そうすると、何かマスコミや政府に問題があった時でも、彼らに対して毅然とした態度が取れなくなる。

 

こうなると、一罰百戒ではないが、「うちもやられるのではないか?」と、お隣の企業もびびってしまい、結局日本の企業殆どが、政府とマスコミの言うとおりに操られることになる。そうならない一部の企業とは、政府と組んでいる(=国民よりも議員がdaisukiな)大手企業のみである。

 

「そんな事ありゃしね〜よ、俺様はよ、ちっちゃな街工場でも今までいっしょけんめ〜技術一本でやってきたんだ、そんなさ、お上がどうの、マスコミがどうのなんて、こわかね〜よ!」なんて啖呵を切るおやっさんも、自分のことならともかく、それが家族や社員に影響したらどうだろう?

 

ちょっとでもマスコミの手にかかれば、どんな捏造記事だって書くことが出来る。誤報でしたなんて言っても後の祭り、書かれた時点でおしまいだ。おやっさん、人が良いだけに、他人に迷惑かけたくない、そうなると黙り込むしかないって事になる。

 

植草痴漢事件が冤罪かどうかは分からないが、朝ズバ!の不二家報道はほぼ捏造だし、あるあるなんて確実に捏造だ。本来国民の側に立って権力の行き過ぎを報道するのがマスコミの役目なのに、マスコミ自体が違反をやっており、記者クラブから報道される大本営発表のみを掲載して、すでに政府に法律的に牛耳られているのが現状だ。

 

ここまでは良いのだが(本当は不二家の社長が首を切るような事件ではないし、それならもっと首を切らんといかん議員やマスコミ記者がいるではないかという突っ込みは別にして)、世論を誘導して作った安全神話をかついだマスコミが一般企業に乗り込み、内容もろくに精査しないまま、新聞やテレビでぼろくそに叩いた挙句、政府による指導、介入をさせ、結局その企業は政府の圧力にかかってしまい、大政翼賛企業にならざるを得ないという点が、福知山脱線事故に限らず、最近起きている不祥事問題だ。

 

こうやって民間企業が黙り込むか政府の傀儡になるかしたら、最後の仕上げはマスコミ内部にいる反政府系の記者を首切りすることだ。労働法なんて関係ない、この記者はこんな事をしまして、解雇しましたって事にすれば、これで日本全部が大政翼賛会の出来上がりだ。

 

と、ここまで書いたのも、一体何が言いたいんだ、長すぎる!と言うと、丁度同じNHKニュースで、『いよいよ日本が「普通に外国と戦争出来る国作り」=集団自衛権の議論を開始する』と言うニュースと、「憲法施行六十周年を記念し、安倍晋三首相は祝辞で「新しい国づくりに向け、国の姿、形を語る憲法の在り方についての議論が国民とともに積極的に行われることを切に願う」と述べ、憲法改正への意欲をにじませる」(東京新聞4月25日付け)があったからだ。

 

結局最初の福知山脱線事故に繋がるのがここなのだが、国民が、安全や不祥事をあまり過剰に無責任に求めると、企業や個人や団体が発言出来なくなり、それが結果として政府の思う壺にはまって、国民の安全とか国民の声って言うお題目の下でやりたい放題の行政につながり、今の政府がやろうとしていることに、結果的に誰も反対が出来なくなる状況を創り上げるということだ。

 

これは安全問題だけではない。カネボウ、みすず監査法人、金融再編でシティバンクに身売りされそうな日興も違反をしたが、その代償のあまりの大きさと比べると、政府側についている松岡大臣とかマスコミが不祥事をやっても、誰も責任も取らない、その格差は一体何なんだ。アパ耐震偽装事件では現役首相までもがその関係を取りざたされているのに、マスコミさえ知らん振り。

 

これこそが、長いものに巻かれろ、お上に逆らうなを明確に表していると思うのは僕だけだろうか?法治国家と呼ばれた日本が、いよいよ大政翼賛会に変化していると感じるのは、僕だけだろうか?

 

言葉にするのはどうも難しいのだが、傍目八目で、外国から日本を見ると、しょうもないヒマ記事がフィルタリングされて、大きな流れの記事のみが入ってくるので、企業の不祥事をネタにして世論が再構成されて、日本が今、どんどん「戦争が出来る普通の国家」に近づきつつあり、一般国民はそこから目をそらされているというイメージだ。

 

目をそらすというか、こっちの水は無責任で甘いよって言う政府の言葉に釣られて、ふらふらとついていった先が、自分や子供が米国の代理戦争に巻き込まれて殺されるって事だ。

 

勿論福知山脱線事故自体は悲惨な事件だし、安全優先を第一にするのは当然だ。しかし、それを検証する側の国民が、一体自分はどうすべきかをしっかり理解しているのかどうかを説明する義務も機会もあるのに、マスコミと政府によってわざと無視されており、国民が自分の責任に気づく機会を失っている。言いっぱなしでOKですよ〜な状態に置かれて、その結果無意識のうちに、政府の望む方向に国民が追い立てられているのだ。

 

そして気が付けば、米国の傭兵としてアジアの守りを司るようになり、一朝事あらば、北朝鮮とどんぱちする役目を押し付けられているのが現状ではないか?

 

危機に対する無意識=洗脳された国民が、結果的に目の前にある甘いものに飛びつき、本来見るべきものを見ずに、危機意識もないままに戦争に突入するのではないか。

 

少なくとも戦争までいかなくても、働いても働いても食っていけない、利益はすべて米国に吸い取られる構造作りに協力しているのが現状ではある。

 

今回のニュースは、日本が武装の議論をすると言う意味では、一定の前進だと思う。

 

しかし今回の政府議論は、米国が自国軍隊の縮小を目指して、アジアの安定=米国の利権確保を日本に肩代わりさせる為に行っている事が見えているから、これは一つ慎重に考えるべきだと思う。

 

1945年、米国は戦争の勝利に合わせて日本に乗り込み、怖い日本の軍隊を解体させて非軍備化させた。要するに二度と米国に逆らわないようにするためだ。

 

ところがそこからたったの5年で米国は方針転換、朝鮮戦争が始まると、アジアの不沈空母として警察予備隊=今の自衛隊を創った。その後は冷戦の期間中、日本が中国やロシアの突然の攻撃に対する防壁になるように、最初の攻撃に耐えるだけの空軍と海軍を強化した。

 

そして今、自国の兵隊が殺されるのを好まない米国政府は、アジアで戦争が発生しても米兵が死ななくてよいように、日本の軍備強化を進め、日本が米国のためにいつでも戦争出来るようにしたのだ。

 

つまり日本は、米国の為に改憲を行い、普通に戦争出来る国になろうとしているのだ。

 

百歩下がって、それでも軍隊が持てるようにした方が良いという議論があるにしても、よく考えてみれば、日本はすでに世界でトップクラスの軍隊=自衛隊を持っているのだ。今の日本に必要なのは、他国に簡単に侵略されないだけの陸上自衛隊の武装強化と法律整備をすれば良いだけなのである。

 

もう百歩下がって、「でもそんな事言っても日本は戦後の今も実質的に米国に支配されているんだから、米国の考え方に従うしかないでしょ、米国に逆らえば、どっかの政治家みたいに殺されるか、首相の座を追い出されるかでしょ」と言われれば、そりゃそうだ、戦争で負けたんだから仕方ないよねという事になる・・・・か?う〜ん、それはどうなの?

 

そんな60年以上の前のゲームで負けたからって、今でも罰ゲームやらされなきゃいけないの?こっちの命まで差し出さないといかんのか?と思う。

 

そりゃ戦争には負けた。だから戦前の日本の財産の殆どは外国に奪われたし、国家の権益の多くも米国によって支配された。今でも戦前に日本が作った橋や工場を利用している国もあるほどだ。でも、米国が支配出来るのは政府までであり、国民の感情までも支配出来るものではない。

 

そしてその国民自身が一丸となって政府に対して「対米追従反対!」とやれば、これこそ米国が最も嫌う事態=日本の自立に繋がる。どれだけ政府を支配しても、その国民全員が死ぬ覚悟でいた場合、米国は手の出しようがない。だって、日本国という場所があっても、そこに日本人が住んでいなければ、米国は日本人に代理戦争をさせるわけにはいかないからだ。日本は、自立した上でもう一度武装の議論をすればよい。

 

対米追従反対、そういう時代が、今から50年ほど前にあった。ところが戦った人たちは素人で、時代は冷戦に入っており、対米追従を拒否すれば、残された道は共産主義しかないという状況の中、あっと言う間にプロフェッショナルの連中に潰された。

 

しかし、今はどうだろう?今の時代なら、てゆ〜か、今の時代こそ、そろそろ日本が米国から完全独立をして、自分たちが自信を持って、自衛の為の武装を語るべき時ではないだろうか?

 

無意識の原価は高い。ある日突然、あなたの上に大きな請求書が来る日は近い。

 

写真は空母キティホーク。この空母の代わりに日本が不沈空母になる日が近づいている。

 

人気ブログランキングへ

 



tom_eastwind at 11:35│Comments(2)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by 和中 勝   2007年04月27日 23:24
とうとうやりましたね。私はもう日本国民であることに深い嫌悪と諦めにもにた気持ちをもっています。何百兆円ものお金を盗み取られ、その国家としての理念も踏みにじられ、しかも今度は無料の傭兵となりたがる国家と国民。私は貴方が羨ましいです。もう私はこの国との関係を切りたい一心です。
2. Posted by 和中 勝   2007年04月27日 23:35
とうとうやりましたね。私はもう日本国民であることに深い嫌悪と諦めにもにた気持ちをもっています。何百兆円ものお金を盗み取られ、その国家としての理念も踏みにじられ、しかも今度は無料の傭兵となりたがる国家と国民。私は貴方が羨ましいです。もう、私はこの国との関係を切りたい一心です。第三の敗戦は終わりにさしかかっているのに未だに眠っている民衆。もはやこの国には国民はいません。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔