2007年12月07日

シドニーまとめ3

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結局、突き詰めていけば、僕にとってシドニーとは、個人的には、数ヶ月に1回の定点調査をする為の場所ではあっても、自分でビジネスを興す場所ではないという事。

 

なぜなら、NZのような田舎をバカにする国でありながら、自分が東京や香港よりも遅れてると言うことを認識していないからだ。好きになれないな。

 

 

あ、別にシドニーに住む日本人に対する問題ではないですよ。その土地が醸し出す雰囲気ってのか、後天的であり制度的なものなので政府や政治形態が変われば変化するものだと思う。

 

例えて言えば、エタヒニンなどと同じ日本人をバカにする、どうしようもないバカ連中が日本にいるけど、それはあくまでも後天的なものであり、実質的に何かが違うわけではないと学べば、問題は永久的に解決するって事だ。

 

シドニーもいずれ、大いなる田舎から大都会に、キモチも含めて変化すると思う。そのときにはきちんとしたビジネスルールも定着すると思う。ただ、それは今ではないし、今それがないからと言って非難する積りもない。誰だって成長の途中には醜い部分をさらけ出すこともあると思う。

 

ただ、今のシドニーでは商売する気になれないってだけだ。

 

つもいう事だが、無知の知である。自分のバカさ加減を分かってる人間が一番賢い、逆に言えば、自分が偉いと思った瞬間に、その人は終りってこと。

 

さて、オージー。

 

まず、仕事が甘い。ミスが多い。それも、仕事全体に影響を及ぼすようなミスを平気でやりながら、自分は労組で守られているという勘違いが、国民全体を横着にしているような感じがする。こんな国ではサービス産業の発展はない。

 

中国でもそうだった(今はかなり違いますが)し、要するにサービスをしようとしまいと、貰えるお金が同じであれば、人間はどんどん横着になるという原則が、AUSでもそのまま生きているのだ。これは日本でも、昔の国鉄にあてはまる。

 

この点、ニュージーランドとは随分違うなと感じた。NZでは1984年の経済改革、そして国民党が政権を取って労働組合を排除してから、サービスは随分と良くなった。

 

勿論昨日も書いたとおりまだまだの田舎国だが、それでも、今回シドニーで感じたサービスの悪さとは質が違う。人の良さとプロフェッショナルとしてのサービスの違いだ。

 

僕が鉱物資源を扱っているビジネスマンなら評価は違うのだろうが、サービス業に働く日本人としては、オージーのレベルは、かなり耐え難いことがある。

 

今回の旅では、オージーを怒鳴った、と言うか威嚇したのは2回くらいだが、それでも事前の手配をしっかりやっておいたからこれで済んだだけで、もしこれが突然の出張だったら、これでは済まなかっただろうと思う。

 

一番笑ったのが、実は初日に空港からホテルまで、現地の旅行業の手配状況を確認する為にわざと手配の難しいストレッチリムジンを頼んだのだが(実は費用は、普通のリムジンと50ドル程度しか変わらない)、そのリムジン、ホテルの車回しに何とか入ったものの、あんまり長すぎて出ることが出来ない。

 

 

リムジン

要するにお客様の予約の内容と現地情報(どこのホテルは車回しがどうなっているか等)をリンクさせて把握していないのだ。

 

車回しまで入らなくても、正面入り口で停まっていればよかったものを、そういう点はあふぉである。

 

 

これだけでも視察の価値あり。要するに、人々が偉そうにストレッチリムジン扱ってますと言いながら、それに付随するソフト、つまり知識が全く欠如しているのだ。

 

次の仕事に間に合ったのかな?忙しいとか言ってたけど、ロビーでチェックインしている最中も、まだ出たり入ったり切り替えししていた。

 

意外と皆さん知らないが、香港人でもポイントさえ間違えずに指摘すれば、彼らはちゃんと謝る。日本人においては、自分が悪くなくても謝る。ところがシドニーでは、誰も謝らない。

 吉井 デザート

 

謝らない理由が、結局オージーの仕事は保護されてるから、または謝ったら負けだと教えられているからだとさ。そりゃNZでもそういう事はあるけど、それ以前の段階で、NZの方が人に優しいよ。全くバカみたい。

 

 

 

ただ、この国に眠っているウランや金などの鉱物資源がある限り、南アフリカ、中東、AUSと、これからも発言権を強めていくだろう国に、そんな礼儀を求めるもの間違いなのかもしれない。

 

カネがあるのだ、礼儀なんて必要かよ!ってところかな。

 

キーウィとして生活するのに、ナニが一番大変ですか?と言う質問に、NZから来たごご主人は、自分似の可愛い男の子をあやしながら、「スポーツですね」と、かなりマジで答えた。

 

キーウィは田舎の国だが、ラグビーは実力世界一のオールブラックス、ヨットはアメリカズカップで実質世界一、世界で始めてエベレストに登頂したのはヒラリーだし、とにかくスポーツにはこだわる。

 

そんなシドニーに住む彼らが、前回のラグビーワールドカップで審判のミスジャッジ(NZではこの認識が常識、他国では多分違うと思う)で負けた時、周囲の英国人やオージーは、ぎゃんぎゃん言って騒いでたらしい。「え〜、あんたら負けたの〜プププ?うっそ、オールブラックスって強いんでしょ、どうしたの〜?」みたいな、バカにされた言い方。

 

ところがその翌日オーストラリアチームが負けると、ぐったりと首を曲げて落ち込むオージーの中、一人で笑ってたのが英国人だ。どいつもこいつもヘコむ中で、一人で大笑いである。

 

アングロサクソン同士のスポーツなのにそこまで熱くなるのかと、この辺の感覚は日本の野球にもサッカーにも興味のない僕には意味不明だが、とにかくすごい。

 

まあ、アングロサクソン世界では、どんな事を言っても格式がある。まずは親である英国。ナンにしても、一番偉い。理由はない、とにかく偉いのだ。そして、今元気の良いAUSが来る。すぐ後に大人しい弟分のカナダかな。それからかなり距離を空けてNZって感じだ。

 

NZから次に来るのは南太平洋の小島とかアジア諸国などの旧植民地かな。いずれにしても白人直参と言う意味では、NZが一番下ではないか?

 

でも、それにしても住みやすい国だ、ニュージーランドってのは。今回のシドニー視察で、ほんと、そう思った。

 

「贔屓目じゃないですか?」と聞かれたが、元々NZを好きで住み始めたわけではないし、偶然の手繰りよせでこのオークランドと言う街に住んでいるだけなので、何の贔屓もない。

 

贔屓なしに見てもNZの方が、人間らしく生きるって面では答が正解に近い。勿論答は、100万人いれば100万個あってよいのだ。ただ、その方向性ってか、なんてのか、持ってるものとやってる事の一致さが、僕にとってのNZは丁度良い。

 

シドニーを回って一番感じたことは、哲学や倫理観のない成長は、個人にせよ企業にせよ、いずれ潰れるって事。そして同時に、哲学や倫理観では食えないと言う、当然の理屈。

 

実に学ぶことが多かった出張だった。ビジネスに裏道はなし。王道を歩くのみ。そして、短期の景気で物事を判断せず、地道にやっていくこと。

 50ドル札

シドニーで見たオーストラリアの50ドル札が、ロシアの元大統領エリツィンに見えたのは、僕だけだろうか。

 

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tom_eastwind at 00:10│Comments(1)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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この記事へのコメント

1. Posted by May   2007年12月07日 04:59
やってきました、ロワーハットの山の麓に。
そして住んだところは洗濯機なし、町まで歩いて1時間あまり、いきなりNZならではっ!の環境です。
これから毎日ウォーキングの日々。健康になりそうです。あ、仕事ではバス・電車、または自転車を利用しますが。

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