2008年03月02日

福島県 過去へ帰る

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福島県、廃止した指名競争入札を復活

 

 

以下、日経新聞2月23日よりの抜粋

 

 

 福島県は昨年10月に廃止した指名競争入札を、4月から一部の工事で復活させることを決めた。一般競争入札で疲弊している建設業者に配慮した形だが、指名競争の廃止は談合事件を教訓に県が取り組んてきた入札改革のシンボル。それが4カ月で見直しを決めたことに疑問の声が上がっている。

 

「談合との決別」を旗印に押し進めてきた入札改革がなぜ立ち止まることになったのか。その舞台裏を探った。

 「県議会との全面対決を避けるためだった」。18日、県庁5階の入札制度等監視委員会。清水修二委員長(福島大教授)は県側が提案した指名競争入札の一部復活を受け入れた理由について苦渋の決断だったことを強調した。表情には悔しさがにじみ出ていた。

 県は前回の委員会で4月から指名競争を1000万円未満の工事に限って1年間試行する案を提案。一般競争は少額工事の発注手続きに時間がかかるほか、応札者ゼロの工事が増えていることなどが理由だが、一番は県議会からの強い要望だった。

 

***抜粋終了***

 

日経は全国版なのでこういう書き方だが、同じ記事を朝日新聞福島支局が3月01日に記事にすると、こうなる。

 

辞任監視委員、県を批判 

20080301

 県による指名競争入札の「復活」決定から一夜明けた29日、県への抗議として「入札制度等監視委員会」(監視委)の委員辞任を表明していたNPO法人「寺子屋方丈舎」の理事長・江川和弥氏が会津若松市内で記者会見し、同日付で辞任が正式に決まったことを明らかにした。

 

07年1月に県から選任されたが、2年の任期半ばでの辞任となった。江川氏は「業界の意向を受けて政治との妥協を図った県と、知事の姿勢を問うため」と改めて県側を批判した。

 

 

 この日は、県入札改革グループの職員が同NPOの事務所を訪れ、江川氏に委員解職の辞令を手渡した。職員からは指名復活の意義について「業界のためでなく、低価格入札を防ぐ意味もある」と説明があったという。

 

 その後の会見で江川氏は、県議会の3会派からの要望で復活を決めた県の姿勢を重ねて批判し、「まず試行ありきで審議期間が不十分。試行から本格復活へ移行するための基準も不明確だ」と訴えた。

 

 県の穴沢正行総務部長は「意見は重く受け止めているが、個々の事情でお辞めなったことについてコメントする立場にない」と話した。

 

***抜粋終了***

 

で、朝日新聞としてのコメントは?日頃あれだけ色んなところに噛み付いてるわけですから、この事件でも当然、コメントがありますよね?

 

それとも福島県では、すでに改革などはやめて、官僚と県議会と、それにしっかりひっついた土建屋さんが、また古きよき昔に戻ろうとしているのでしょうかね?

 

だからマスコミも、これ以上突っ込んだ事は書かないのでしょうかね?去年福島県知事が逮捕された時は大騒ぎでぎゃんぎゃん、倫理がどうのとか書いてたのに、その問題の根幹である土建業者と役人の癒着は、それが民意だからOKなんでしょうかね?

 

「元々福島県は、小針さんという人が仕切ってた国であり、土建屋の利害調整なんかも、ちゃんと偉い人が仕切ってやってきた。改革なんて言ってるけど、そんなもんで飯が食えるわけね〜だろ」

 

「一般競争入札で、どこの土建屋も悲鳴を上げてる。ここらあたりで救ってやるのが、県民の代表である県議会でしょ」

 

大体まあ、こんなところだろうな。でもさ、自分たちが政治、自民党とべったりひっついて組織選挙をやってた頃は、しっかり儲けたんですよね?

 

ところが今の時代、土建屋てか建設業界が完全に破壊された。自民党にも見放され、談合事件で叩かれ、姉歯事件でぼろぼろになり、遂に虫の息。

 

でも、建設業って、銀行や保険会社と同じで、最初から役人と規制に守られた産業だったですよね?

 

今更ずるくね〜か?

 

こっちは生まれてこの方、一度として政府に守ってもらうような業種で働いたことはない。おまけに旅行やなんて何の特許もないし毎日が値段と付加価値の競争だ。

 

そんな世界で何十年も飯を食ってきたわけで、土建屋が昨日今日苦しいからって議会を動かすのは、どうなのよ?

 

てか、それで文句を言わない福島県の人って、どうなのよ?まあ、それで良いって県民全体がそう思ってるんなら、他所の人間がどうこういう事もない。

 

ただ、後になって福島県全体がカネなくなって中央政府からカネもらおうなんて事にはならないように予めお願いしたいね。

 

中央政府が回収している税金は、日本全体の為に使うものだ。一部地域が、「おらがむら」の延命策として、よそで一生懸命働いて納税したおカネを使うようなら、そりゃずるいよな。

 

写真は、福島県猫魔スキー場。小針さんの古きよき時代、ですな。

 

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tom_eastwind at 11:04│Comments(0)TrackBack(0) 日本ニュース | 諸行無常のビジネス日誌

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