2008年04月25日

気遣い  朝ごはんに続いて

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気遣い  朝ごはんに続いて

 

新幹線を利用するのは毎度のことだけど、ちょっと気持ちの良いことがあった。日本人でいて良かったな〜と言う、ほんとにちょこっとした気持ちのよさ。

 

新幹線で新大阪から新横浜に向かう途中。この時の出張はお客様との面談の所要時間を読めず、仕方ないからどの街でも仕事が終わり次第駅に向かって、一番近い出発時間の新幹線に飛び乗る。

 

レールウェイパスなので乗車券も特急券も買う必要はないが、座席指定を受ける必要はある。

 

早速受け付けに行き、相棒と二人分のレールウェイパスを見せて、禁煙車で並んで座れる座席を調べてもらった。

 

すると「xx号車xxAとxxBがあるけど、これはxxB、名古屋から他のお客さんが乗ってきますね〜。でも、名古屋からはxxDが空いてるな。」もう少し調べてくれて、

 

「あ、これだったら、xxCは新横浜まで取れるし、後は新幹線乗務員にxxと言ってもらえば、多分ずっと二人掛けで新横浜まで行けますよ」との事。

 

彼にとっては日常の業務なんだろうが、NZ国内線でちょっとした座席指定でも大喧嘩をする僕としては、とっても嬉しいサービスだ。新幹線の座席指定は、僕も昔マルスを打った事があるので分かるけど、本当にパズルのような複雑さだ。

 

あっちを取ればこっちが合わずの繰り返しで、キーウィにはまずあれは出来ないだろう。絶対に頭の中でこんがらがってしまう。

 

実際、並んで座るというのは仕事のうえでも打ち合わせがあるので是非とも欲しいところだが、もっと言えば自分がサービス業で働いているわけで、その視点から見ればNZの国内線なんて、20年前の中国航空並みのレベルの低さだ。

 

20年以上前に香港から北京に30名程度の日本人団体を連れて行った際は、一応国際線だってのに、座席指定なんてない。てか、相手がこっちに座席を割り振るのだ。おいおい、この人とこの人は隣掛けだし、大体うちは30名のグループなのに、なんで歯抜けの櫛みたいなばらばらにするんだよ。

 

そうやって10分くらい押し問答しても、担当者はこっちの話の意味が分からない。何故皆を一箇所で座席取らないといけないんだ?

 

当時の中国では国際線と言えど座席指定と言う感覚はなかった。早いもの勝ちなのだ。だから搭乗客も大したもので、自分がもらった座席番号に関係なく、好きな座席に勝手に座る。

 

後から来た人間には、「おまえ、どんなけちだよ、馬鹿言ってんじゃねえよ、どこに座ってもいつかは到着するだろうが!お前は心の狭い病人だ〜!」くらいに罵られる。

 

ひどい時はそんな中国人、怒ってる自分に更に怒りを覚えて、自己増殖した怒りをぶつけてくる。そんな喧嘩が当然なんだから、予め座席指定を受けても無駄でしょ、何でそんなしょーもないことであなたは怒ってるの?

 

結局その時は連れてた団体が北京の人民大会堂で夕食会を開催してもらうようなVIPだった為に、「上の人間」が出てきて鶴の一声、「席取れ、言われた通りに取れ」で問題終了。

 

だから、中国の座席指定のデタラメさは彼らの悪意と狡知の結果としてトラブルになるし、NZ国内での座席指定のいい加減さってのは、彼らの善意と無能の塊の結果として出てくる。どちらも僕をいらつかせる事だけは間違いない。

 

結局新幹線に乗り込んだ僕らは、とりあえず並んで座りながら、パズルのような座席の埋まり方を見てた。そうこうするうちに乗務員が来てくれた。これが、本題とは全く外れるのだが、頭の良さそうな知的な女性。

 

状況をさっと説明すると、大した事でもないだろうに「はい、分かりました、ちょっと当たって見ます」と戻って言った。

 

その時はちょうど隣の二人掛けに一人だけ、居眠りしているおっちゃんがいた。

 

「あいつが次の名古屋で降りればいいんだけどね〜」

「こっそり切符覗いて見ようか?」

「次の名古屋に着く寸前に、おっちゃんにむかって#もう東京駅ですよ〜!#って大声出して見るってのもあり?」

「いや、それよりいっそ、君がxxxxをxxxxxxxxxxxxxれば、絶対に退散するぜ」

「あたしかい!」

 

なんて他愛もない話をしていたら、先ほどの乗務員が随分と静かに近づいてきて、こっそりと僕に囁いた。

 

「大丈夫ですよ・・・」

 

う〜ん、そうか!そういう事か、分かる分かる、俺だもんね〜、思いっきり新幹線の天井に頭をぶつけるくらい舞い上がったが、その次にすっと手渡されたポストイットに書かれた文字。

 

え〜、早すぎな〜い?いきなりケータイ番号かい!どきどきしながら早速ポストイットを読む。

 

と、「隣のお客様は名古屋で降りられますので、名古屋から新横浜までの席は押さえておきました、お降り次第すぐに移っていただいてよろしいですよ」と言う内容の文面。

 

天井まで舞い上がった気持ちが情熱の真っ赤とすれば、この手紙は温かく包んでくれる陽だまりのオレンジ・・・。

 

寝ている人を気遣い、相手の気持ちを気遣い、そして僕らの為にわざわざ座席を手配してくれた、何かあったかな気持ちが、どんどん体の中から湧いてくるようだった。

 

日本にいては分からないよね、この喜び。ニッポンチャチャチャ!



tom_eastwind at 00:50│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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