2008年05月15日

そろそろ冬・・・秋刀魚

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空気が冷えてきた。

 

太陽は出ているのに空気が冷たいから、道行く人もいつもより少しづつ厚着している。

 

 

 

こうなると温かい食べ物が欲しくなる。と言うことで最近よく昼食で食べるのが「海鮮茶漬け」。

 

そんなメニューない!って感じだが、元々は鯛茶漬けをイメージして作ってもらった山水の裏メニュー。

 

最初は鯛だけと思って注文したのだが、そのうちサーモンを載せるとさらに旨いことに気づいた。

 

それからいくらをトッピングにすると、これがまた熱いお湯で皮がピンと張って、歯で噛んだ時にプチっと割れる快感が良い。皮の中から塩味のジュースが飛び出るような感じ。

 

でもって、通常の鯛茶漬けならお茶を使うって事になるけど、当店のはうどんのだし汁を使ってる。関東系のうどんスープではないので、お茶代わりに使っても色を汚すことがない。

 

海鮮茶漬けそんなこんなで現在の完成形が出来上がったのだが、あまり空腹でない時とか、軽く食べたいけど肉は嫌だな〜なんて時に、新鮮な魚と温かいご飯、そこにうどんの出汁がよく効いたスープをかけてくれるので、実に食べやすくて胃に優しい。

 

 

 

結構いけるので最近は表メニューに載るようになった。でも、僕以外に誰か注文しているのか?

 

お茶漬けと言えば思い出すのが魯山人。多分近代日本の中で一番の美食家ではないかといわれてる彼は、お茶漬けにも拘った。

 

例えばのり茶漬け↓

 

「それは、いい海苔をうまく焼いたものか、焼海苔のうんと
  上等のを熱い御飯の上に揉みかけ、その上に醤油をたらし、
  適当に山葵を入れて、茶をつげばよろしい。熱い御飯を海
  苔で巻いて食べる人は沢山いるが、焼いた海苔を茶漬けに
  する人はあまり見受けぬ。一椀について海苔の分量は、せ
  いぜい一枚か、一枚半を使う。これは朝によく、酒の後に
  もよく、くどいものを食った後にはことさらにいい。多忙
  な時の美食としても効果がある。茶の代わりに、かつおと
  昆布のだしをかけて食べるのもよい。これらは副菜の漬物
  を一切要しない。」

 

彼は他にもてんぷらを使った「天ぷら茶漬け」なんてのも創り出した。

 

最近ではお茶漬け専門のお店もあり、そこの一番メニューが「天茶」のようだ。

 

天茶「天茶」は、天ぷらを乗せたご飯に鰹だしの入ったほうじ茶をかけるもので、美食家の北大路魯山人氏が好んで食べたといわれる伝統料理。

 

同店では、通常のだし入りほうじ茶だけでなく、だしに豆乳を加えた新しい食べ方も提案する。

 

これまで天ぷらを食べる機会の少なかった若い女性をターゲットに、「トラディショナル」「ヘルシー」をコンセプトとして新たな客層の獲得を狙う。

 

なるほどなるほど。

 

そう言えば一昨日は、おくさんが魚市場で秋刀魚を見つけてきた。普段は冷凍でしか見かけないのだが、これも季節感かな〜。

 

佐藤春夫の「さんまの歌」を思い出した。

 

あはれ秋風よ
情(こころ)あらば伝えてよ
----
男ありて
今日の夕餉(ゆうげ)に ひとり
さんまを食らいて
思いにふける と。

 

sannma佐藤春夫ってのは「細め雪」で有名な谷崎潤一郎と仲良しで、あんまり仲良くて奥さんを寝取った人。彼がずっと片思いでいた頃に、さんまをネタにした歌をたくさん作ったのだが、上の歌はちょいと自虐的。

 

 

 

それに比べて下の歌は、何と谷崎家の家庭の内情を暴露する歌。

 

さんま、さんま

そが上に青き蜜柑の酸(す)をしたたらせて
さんまを食うはその男がふる里のならひなり。
そのならひをあやしみなつかしみて女は
いくたびか青き蜜柑をもぎて夕餉にむかいけむ。
あはれ、人に捨てられんとする人妻と
妻に背かれたる男と食卓にむかへば、
愛うすき父を持ちし女の児は
小さき箸をあやつりなやみつつ
父ならぬ男にさんまの腸(はらわた)をくれむと言ふにあらずや。

 

 

結局谷崎潤一郎と別れた千代は佐藤春夫と一緒になる。

 

さんま、さんま

さんま苦いか塩っぱいか。
そが上に熱き涙をしたたらせて
さんまを食うはいずこの里のならひぞや。
あはれ
げにそは問はまほしくをかし。   

 

昔も今も、さんまはさんまか。



tom_eastwind at 12:55│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 | 世界と日本 味めぐり

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