2008年07月04日

賃上げと減税がセットでやってきた

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ニュージーランド説明会の資料を作ってて面倒なのは、法律がしょっちゅう変わるというところ。

 

特に所得税や最低賃金などは、こうなるともう日進月歩ですかって感じ。

 

国が設定する最低賃金は毎年10%程度上昇している。

 

医師は毎年10%以上の賃上げを要求してストライキをやると言ってるが、経営側は、組合員への賃上げは4%で、非組合員には8%の賃上げをしましょうなんて提案をしている。

 

バスの運転手も3年続けて毎年10%づつ賃上げしろってストライキをやろうとしてた。

 

結果的にどのあたりで落ち着くのかは分からないが、何せ政府自体が最低賃金を10%上昇させてるんだから、一般会社員も10%を要求するのだろう。

 

それに合わせて当然、バス代や食費、レストランの食事、クリーニング費用等の諸物価も上がっているから、日本の昭和後期のような、賃上げ⇒物価上昇⇒賃上げの好循環となっている。

 

それに輪をかけるかのように、今年10月から個人向け減税が始まる。

 

今回の特徴は、年収のうち最初の1万4千ドルまでが今まで15%だったのを12.5%に、2.5%減税するとか、1万4千ドルから3万8千ドルまでに対して19.5%の所得税だったのを、今年10月からは上限を4万ドルまでとする減税。

 

ちょっと日本にいる人には分かりにくいけど、ニュージーランドでは個人に対する税金はPAYE(pay as you earn)と呼ばれている税金が一本のみ。

 

これが所得によって税額が変わるので一般的に日本語では所得税と言ってるが、ここには、失業保険、老齢年金、医療年金、市民税、などなど、すべての国税と地方税が含まれている。今日本でも年金を税金で徴収するべきだという議論が出ているが、NZの場合はすでにそうなっているという意味だ。

 

だから年収4万ドルの給与所得者は年間で大雑把5万円の減税がまず行われる。また、最高税率の39%が適用される範囲を今までの6万ドル以上から7万ドル以上にする事で、中級所得者への減税が行われた。

 

なので、もし年収が6百万円(6万9千9百99ドル)なら、10万1千150円の減税となる。

 

中級所得者であれば減税が1.7%で昇給が10%なので、大雑把12%の所得が増えたことになる。

 

この減税は二段階になってて、今回の減税後、2010年4月と2011年4月に、更に再度減税が行われることが決まっている。

 

ほんの数年前から見ても中級所得者の概念が3万3千ドルから4万ドルに変化している。それだけニュージーランドの平均的所得が増加したという事がよく分かる。

 

要するに、国も儲かっているし個人も儲かっている。でも、国は儲かったお金で無駄な保養施設を作るとか要らない道路を作るとかはせず、社会投資は高速道路の整備とかのみにして、残ったお金はさっさと国民に返しているという状況が良く分かる。

 

そして犯罪の増加を防ぐ為にセーフティネットを構築して、国民が、犯罪を起こすよりは少なくとも政府の失業保険で生活をしよう、そしてもちょっとやる気があれば労働してお金を稼ごうと言う気にさせている。

 

閑話休題

 

ただ、残念なことにこの一ヶ月で2件の強盗殺人事件が起こった。これは政府にとっても衝撃であろう。

 

普通に社会人をやっているキーウィからすれば、信じられないような「通り魔強盗殺人」なんだから、怖くて市民なんてやってられないという事になる。つまり国が一番必要とする治安と秩序に対する不安である。

 

もっともこの問題は、学校教育とか所得格差以前の問題ではないかと僕は思っている。

 

僕から言わせれば政府はよくやってるが、一部低所得者層の中には、教養もなく粗暴で計算も出来ず体調管理も出来ずジャンクフードでぶくぶくに太り、将来の夢もなく誰にも相手にされずに若者時代を過ごして、何の考えもなく酔っ払ってパーティで女を見つけて子供を作り、家庭を持ってしまうと自分の不安な生活やいらいらや社会からの疎外感を感じて、それを怒りに変化させて子供を虐待するような馬鹿親の問題だと思う。

 

こういうのは間違いなく伝染性がある。子供がどれだけ素晴らしい能力を持っていても、こういう馬鹿親がそれを摘み取ってしまい、そこに悪の遺伝子を送り込むのだからどうしようもない。

 

馬鹿の一番の問題点は、自分が馬鹿だと知らないことだ。自分が利口だと思って生活しているから、周囲との落差に気づかない。そして周囲に迷惑をかけたり、自分の子供を結果的に異常にしている。

 

こういう親と言うのは、子供が自分の所有物だと思っている。おいおい、君は生まれて初めて子供を作った、要するに子育ての素人だよね。それが何で偉そうに子供にモノを教えてるの?まるでそれが絶対のように、親が言うんだかいう事聞けなんて、君はそんなに偉いのか?教育のプロなのか?

 

ほんとに一部の連中ではあるが、特にオークランド南部ではこのような「どうしようもない連中」がたむろしている地域がある。僕自身、昔は南部の裁判所にはしょっちゅう通っていたので、その実態はよく分かる。

 

ニュージーランド経済に貢献してないのはまさにこのような連中であるが、昔から住み着いているのでアジア人よりも発言力がある。でも経済力は、ゼロどころかマイナス連中だ。

 

時々民主主義の疑問を持つのは、こういうときだ。彼らに市民権、投票権があるのは公平なのか?

 

紀元前に世界で初めて民主主義を導入したギリシアでも、当時は投票権は限定されていた。人間の命の重さを議論するつもりはないけど、納税しない人に選挙権があるってのは、本当にそれは平等なのか?少し考えてしまった。

 

写真は、今日オークランドのクイーンストリートでデモをやってるトラック運転手部隊の風景。石油の値上がりに対する不満か賃上げ要求かよく分からんが、平和的に自分の意見を主張してます。

 



tom_eastwind at 11:28│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 | NZニュース

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