2008年07月19日

出口のない笑い

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出口のない笑い

 

竜馬君が最近はまって見てるのが、ディズニーチャンネルの「HannahMontana(ハナ・モンタナ)」だ。英語のつづりは正確かどうか分からないが、高校生学園ストーリーみたいな内容で、とにかく出演者の子供たち、よく空気を読んで喋っている。

 

確かに、次から次へと繰り出される言葉の放出には、その間合いの良さにびっくりする。17歳くらいの子供がここまで演技出来るなんて、たいしたもんだなって感じ。

 

ただ、その筋書き自体は完璧に番組脚本家によって作られている。つまり出演してる子供たちは、自分の言葉を話しているのではなく、あくまでも振付けられたせりふと演出を「演じている」だけなのだ。

 

僕がモンタナを観ていつも感じるのは、「だから何?」と言う点だ。その番組を見終わった子供に、何が残るのか?毎日これを見てて、一体どんな成長があるのか?

 

ウルトラマンとかゴジラとか鉄腕アトムには、必ず「出口」があった。見終わった後に、子供になんらかの形で道徳が身に付いた。

 

世間の事を知らない10歳の子供が、TVを通じて「やってよいこと悪いこと」を学んでいた。

 

弱い人を叩いちゃいけないとか、家族は大事ってか、なんてか、時代を超越した普遍的な道徳、そういうものを番組を通じて学んでたって気がする。

 

この「学んでた」ってのが大事で、実際に僕は「子供の頃にそういう番組を観て色んな事を感じた」から、過去を懐かしく思い、過去に回帰して書いているのであるし、今、竜馬がウルトラマンとかウルトラQをビデオを観てる時に同じ時を共有して一緒に観て、子供の顔を見ながらそのメッセージ性を確認できているって事だ。

 

ウルトラマンを観た後に竜馬に「弱い人を助けようね」と言うと、彼はちゃんとお父さんの顔を見て、うんうんと頷く。ところがモンタナを観た後の竜馬に何を話しかけても、ひっくり返ったような目で「うん、次の番組が始まるから、お父さん、ちょっと待ってて」となる。コカコーラみたいなもんで、中毒になるけど何も得ることがないってこと。

 

こりゃもう、自閉症って病気のせいもあるんだろうけど、僕がモンタナから感じるのは、完璧なる目先拝金主義である。

 

ビジネスだから儲けは必要、だから拝金自体を問題にしているのではなく、問題は世界中の子供を犠牲にしてでも株主に配当して、自分の給料を増やすという、そういう姿勢が見え隠れすることだ。その結果子供が馬鹿になったとしても、俺には関係ない、要するに今年のボーナスがたくさん入ればよいのだってことで、世界とか社会の成長なんて全く視野に入れてない。

 

だから言えるんだけど、モンタナのどこにそのような家族愛とか道徳があるんだろうなって思った。うわっすべりの軽い言葉と、受けの良い、誰も傷つかない無意味な音みたいな言葉。

 

なので最近はハナモンタナを30分見たら、その後にはチャンネルを切り替えてNational Geographicを30分見せるようにしている。

 

これがディズニーのビジネスモデルである、なんて言うつもりはない。ディズニーは十分に子供に夢を与えてきた。ただ、その一部分では、特に最近のTVでは、自分の利益の為に子供の利益を奪っているのではないかと思ってしまった。



tom_eastwind at 07:15│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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