2008年08月15日

ある日の宿題

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「お父ちゃん、お金ちょうだい、いっぱいお金が欲しい!」

 

君は強盗か?思わず竜馬くんに聞くと、あいも変わらずとぼけた声と話し方で、「学校の宿題で世界のお金ってお題目を与えられたんだよ」らしい。

 

 

らしい、というのは、彼はあいも変わらず相手が何を言ってるかよく分からないし、自分が何を言ってるか良く分からないから、聞き取るこちらとしては推測するしかないからだ。

 

さあ、家の財布にある日本円(1万円札、千円札、100円硬貨、10円硬貨、)とNZドル(100ドル札、50ドル札)と香港ドル(1千ドル札、100ドル札、20ドル札)を渡して、論文開始!である。

 

解釈は各人自由、お金が何なのかってのを勉強するようだ。一つのテーマを皆で色んな角度から勉強するってことですね。

 

こういうテーマは、先生がその度に自分の判断で決めて子供に伝える。一人ひとりのテーマが違う時もあれば、皆同じテーマで宿題になることもある。

 

今回の「世界のお金」は、りょうま11歳にしては得意な分野かもしれんな。何せ香港と日本とニュージーランドで実際にお金を使っている。

 

香港のコンビニで5香港ドルのアイスクリーム買ったり日本のスキー場のゲーセンで100円単位で遊んだり、もちろんニュージーランドでは2NZドルで昼食のパイを買ったりしているから、ある程度は為替も理解出来ているのではないか。

 

りょうまは、お札の形とかデザインの話を書いてるようだ。他の子は、為替を問題にするかもしれない。もっと進んだ子は、NZドルの1840年代からの流れを書くかもしれない。当時はNZには通貨がなくて、英国の通貨が流通していた。

 

この問題は答が何でも良い。

 

大事なのは、お金を暗記的に為替がいくらとか勉強することではなく、自分なりに「お金」を理解することとその過程で「自分で考える能力」が身に付くこと。

 

「お父さん、100円ってNZドルでいくら?」と聞かれる。

 

「簡単に言えば、日本のお金からゼロを二個取れば、それがNZドルだよ」って説明する。

 

「ふ〜ん、そうなんだ。じゃあ10,000円札からゼロを二個取れば100円だから、つまり100ドルだね!」

 

NZの小学校の何よりも良い点は、こうやって自分で考える力を付けてくれるところだ。所詮親は教育の素人。自分の子供の出来が悪いからと頭叩いても、それで利口になるわけではない。

 

親は子供に道徳を教えることは出来るけど、きちんとした体系的な教育は、やっぱり素人だもんな。次回学校から義理チョコ買ってちょうだいって来たら、少し余分に買わせてもらおう。

 

写真はリマーカブルにかかる雲。

 

 



tom_eastwind at 13:14│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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