2008年09月05日

夜にその名を呼べば

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「夜にその名を呼べば」 佐々木譲

 

1992年の発表なので、携帯電話もインターネットも普及していない時代。だから小説の中でも思わず「あれ?何故ケータイチェックないの?」って思ったりするけど、そう、その時代にはケータイは普及してないんです。ほんとに時代の変化激しいな。

 

この本を読みながら最初に思い出したのはジョン・ル・カレ。特に三部作の一番最後の作品「スマイリーと仲間たち」の中で、東側から何とか亡命したものの、家族を亡くした辛さと一人暮らしの辛さを描いてる場面。

 

この本には他にもいろんな上質のミステリーネタがオリジナルから練りこまれているのだから、ある意味宝探しみたいなものだけど、この宝を探す為にはこっちが勉強しておかないと楽しめない。

 

佐々木譲も自分の文体は過去の先人の優秀な文章をリメイクして合体させて、それで更に良いものにするのだと、自身の公式サイトの中でも語っている。

 

佐々木譲の筋書きが本物と思い込んでしまい、まるで「I Love you」は韓国で作られました、それを尾崎豊が歌ってます!なんて話になってはみっともない。そういえばマドンナをぱくった松田聖子のコンサートを、「松田聖子、ほんとすげ〜な〜!」と喜んでた人もいた。

 

この作品は小ぶりだけど、実にしっとりとしてて良い。そしてミステリーの雰囲気も十分に味わえてて、これまた口当たりの良い一冊でした。

 

今日からTOM文庫に入ります。よろしくです。

 

夜にその名を呼べば (ハヤカワ文庫 JA サ 2-2)

 

 



tom_eastwind at 00:28│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 | 最近読んだ本 

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