2008年10月01日

good Samaritan Austin Hemmings

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殺人事件だ!

 

いろんなことのあった週なのでついつい忘れてたけど、先週の木曜日にスタンフォードホテルに入ってる山水レストランの前で殺人事件があった。

 

帰宅途中の白人ビジネスマンが路上で刺し殺されたのだ。

 

事件自体は突発的なもので、計画的なものではない。

 

木曜日の午後5時ちょっと過ぎ、誰もが自宅に向かってオフィスからエレベーターに乗り込み、ある人は自分の駐車場に向かう途中だったろう。でも普通のキーウィならエレベーターから降りた目の前で女性が男性に殴られてたら、当然止めに入る。

 

今のような人が人に冷たい時代でも、目の前で女性が殴られて止めに入らないキーウィはいないだろう。

 

そして30代のIAGディーラーであるこのキーウィは自分が働くクイーンストリート沿いのビルから出てきて自宅に向かおうとした時にその場面を見て当然のごとく制止に入って、振り返った男性のナイフで胸を一突きされたのだ。

 

それから彼は自分が刺された事に呆然としながらも助けを求めて短い坂を上がり山水レストランの前の道路に倒れ、建設現場の人に助けてもらい救急車を呼んでもらったが、救急隊員の必死の介護にも関わらず数分後には死亡したのだ。

 

四つ角のほぼ真ん中に倒れた彼の死亡現場は、そのまま警察によってテントを立てられて現場保全をされた。

 

彼の死亡現場、つまり山水に通じる全ての道、右側のアルバートストリートからの入り口、左側のクイーンストリート側からの入り口、そして裏口にあたるミルズレーンの入り口すべてを封鎖されてしまったのだ。

 

僕が現場に到着したのはちょうど封鎖線が張られたばっかりで、こっちの立場を説明しても「NO!」である。状況が状況なだけにこっちもあまり言えない。だもんで殆どの人が知らない裏道から上がっていったのだが、そこも見事に封鎖されてる。さすがですな。

 

しかたないのでカスタムストリートまで1ブロック下り左に曲がり、再度アルバートストリートからスタンフォードホテルの正面に戻って何とかロビーに入る。

 

そこでこのホテルの総支配人と「やばいよね〜」とか言ってる最中に「やばいっすよ、今日は予約が数件はいってるんですよ〜」と店から連絡。

 

正面から入れるはずも無く、スタッフの皆さんあれこれ考えて、何とかお客様をご案内する方法を発見。

 

現場検証は通常1時間もあれば十分と思ってた僕は、暫く他の店で飯を食ってから9時頃に山水に移動しようと思ったら、まだ封鎖線。

 

その時になって分かった、NZでは死体はかなり長い間現場に置いておき、出来るだけたくさんの証拠を集めるんだって事。言葉を替えて言えば、短時間で要領よく現場検証をするだけの知識もマンパワーもないってことだ。

 

そりゃそうだろう、ここでこんな事件なんて一年に何件あるか。てか、何年に1件ですぜ。

 

だってこれがオークランド南部で起こったならわかるけど、街中ですぜ。

 

結局やったのはオークランド南部に住む病気で失業保険を貰ってた45歳男性と判明、女性と関係のある男性で、この男性は翌早朝04:30に自宅にいるところを警察に襲撃、逮捕されたのだが、なんだかな。助けた男性がバカを見るようなことにだけはしたくない。

 

平日の17時過ぎちょっと。僕もいつも歩いている時間だ。一つ間違えてたら俺が刺されたかもしれない・・・・そう思うキーウィは多いはずだ。

 

こうなるとクイーンストリートで仕事をする人々が集まってお金を出し合って、不審な人々をクイーンストリートから排除するようなことも考えて良いのではないか?非番の警察を自警団として雇えば、彼らも生活の糧になるし僕らも治安が守られる。

 

結局山水ではその晩は表のドアは開かず、常連さんだけが裏口からのみに来るだけとなった。

 

good Samaritanである Austin Hemmingsさん、すべての新聞で英雄と扱われてた。当然だろう。今度こそは殺人犯に対して厳罰で処して貰いたいものだ

 



tom_eastwind at 00:10│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 | NZニュース

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