2008年10月04日
サワディカ
僕は今、香港からバンコクに向かっている。なんでじゃ?
朝6時にオークランドの自宅を出て空港へ向かい、ちょうどスクールホリデイで道が空いてたので30分ちょいで到着。
いつもの長期出張用の駐車場に車を放り込んでチェックインカウンターに行くと、なんとそこにいたのは古くからの知り合い。
「お〜!こんなとこで朝から何やってんの?」
「こんなとこで朝から座ってチェックイン以外の何の仕事があると思ってるのよ?あんた、まだ酔ってんの?」細くて可愛いあごをカウンターについた両肘の上に乗せて、にこっと笑って冷たい答え。頭の良い奴ってのは、これだから困る。
まあそりゃそうだ、聞いた俺がバカだった。
あれこれおしゃべりしながら東京までの搭乗券を発行してもらう。
預け荷物はないので、「よっしゃ、じゃ行ってきますわい」とか言ってると、彼女は軽く小首を傾げてにこっと笑い、おもむろに「ところでキャセイ、1時間遅れてるわよ」と、またも両肘をカウンターに付けて手のひらにあごを乗せたままこっちを見つめてくれた・・・。
「間に合わんじゃんか、東京行きの便に!」
そう、朝8時30分発のキャセイに乗ると香港に着くのは午後3時20分、そして午後4時30分の東京行きに接続している。そしてキャセイ航空の東京行き最終便が、この4時30分発なのである。
つまりオークランドで一時間遅れれば香港に着くのも一時間遅れてしまい、僕が乗る飛行機が着陸する頃には僕が乗るはずだった飛行機が空の上にいると言うことだ。
「お前さ〜!」
「あはは、大丈夫、香港で誰かが相手してくれるわよ」
「飲み屋じゃないんだからさ〜、明日の13時にに品川で会議なんだよね〜・・・」
「まあまあ、何を言ってもどうしようもないでしょ、ほら、早くラウンジに行ってお酒でも飲んでなさい」全く子供扱い。
朝の7時なんですけどね、まあいいや、言われるままにラウンジに行き、強めのジン&トニックを作る。強めってのは、ジンをニップグラスで3杯と、それと同量のトニックウォ−ターという意味だ。
そいつを3杯くらい飲む頃には気持ちも落ち着いてきて(酔っ払ったのでは、だんじてない)、まあ俺が考えても仕方ないや、キャセイの香港チームが何か考えてくれるでしょと思うことにして、こっちは読書に専念することにした。
それから約10時間後、僕は香港到着カウンターのところで笑顔で迎えてくれたキャセイのスタッフに「はい、これがあなたの新しい搭乗券と今晩の香港のホテルの切符ですよ、明日の昼過ぎには成田に着いてますよ」となる。
う〜む、それでは困るのだ。僕は13:00には品川にいたいのだ。
そこでスタッフと交渉。てか、こちらの話をするとすぐに理解してもらい、「よっしゃあ!ラウンジで待っとけ」となり、すぐに新しい航空券を持ってきた。
それが、キャセイ航空で香港から一旦バンコクに3時間かけて飛び、真夜中午前1時のタイ航空フライトで成田に向かい、成田到着朝6時と言う便だ。
実に手早い手配である。緊急で予約したホテルを取り消し、明朝便を取り消し、バンコク行きを予約、タイ航空に話をつけて席の確保、たいしたもんだ。
うむ。たしかにこれなら間に合う。・・・・・・けどさ、俺、今日の朝6時に家を出たよね。でもってこの日程で行けば、車、飛行機、飛行機、飛行機、バス、合計で、恵比寿のホテルに到着するのは32時間後だ。
これって、普通にきつくないか?と思わず疑問を感じたが、まあだいじょうぶでしょとこの日程を選ぶ。
そして香港からバンコクへ。サワディカーという挨拶を聞きながら、頭は半分くらいメモリー機能が吹っ飛んでいるので、もうろうとしている。
でも体力自体が落ちているわけではないので、GOGO,何とか成田に到着。
朝飯として空港のカレーライスを腹に入れる。しかしこの空港、どうにかならんのかと本気で怒るが、疲れているので何も言わずにバスに乗る。がたんがたん、揺られ揺られてやっと恵比寿のホテルに着いたのが朝10時だ。
ふー、やっと着いたなり。
細切れの睡眠とがらがらと上下左右に揺さぶられたのと乾燥した空気と気温差と、どいつもこいつも僕の体を痛めつける材料に不自由はしない。おまけに成田リムジンバスの運転手さん、ブレーキはもっとゆっくりかけようよ。
ということで、何とか東京に着きました。13:00からのミーティングにも5分遅れで間に合い、ふいふい、何とか格好付きました。
今回の滞在は短いけど内容が濃い。要するに遊んでるヒマがないって事。毎日、1時間単位で仕事が入ってるので全然気が抜けない。逆に、途中で気を抜かずに最後までいってみよ〜!って感じ。
一気に駆け抜けて、オークランドに戻って・・・おっと、オークランドに戻ったその日にもう一個アポありじゃんか。
じゃあいいいや、今月はノンストップでやってみましょ。どうせ来週はクックアイランドだし。
日本民族負けてられない。さって、やるぞ。