2008年11月23日

18ドルの幸せ

d85d44b0.JPG

土曜日の朝は竜馬のプール、一旦竜馬を家に降ろしたあと、次の仕事に向かう。

 

昼過ぎに仕事が終了してちらっと空を見ると、気づかなかったけど今日はすんごい晴天。真っ青な空が広がっている。

 

その気持ちよさに思わずKFCに立ち寄り、竜馬とみゆきのために2ピースクオーターパックとウィックドウイング5本とポップコーンチキンを買う。

 

天気とKFCには何のつながりもないのだけど、これがNZの空気ってのか、何だか誰かのためにちょっと気持ちの良い事をしたくなる。

 

先に買っておいてから電話するのも順番が逆だなと思いながら家に電話すると、みゆきが「あ、食べたい!」と喜んでくれる、ほっ。

 

KFCから自宅までたった10分の道のりが長く感じられる。温かいうちにもって帰りたいな。

 

家に帰るとすぐに大声で「KFCが来たよ〜!」階段を駆け上がる子供たちのためにテイクアウェイの箱からお皿に食べ物を移し、窓を大きく開いて適度に涼しい、軽く乾いた気持ちよい風を入れながら3人でKFCをぱくつく。

 

こいつ、健康には良くないかなとか思いながらフライドポテトを口に入れコーラを飲む。支払い金額は18ドルちょいなので、これで子供がお腹一杯になって親との連帯感及び誰かが喜んでくれる喜びを感じれれば安いかなと思ったり。

 

考えてみれば、どれだけお金があっても人が幸せになれないのは世界の常識。なのに多くの人は大事なものを棄ててでも金儲けをしようとする。

 

18ドルで幸せになれるんですよ、世界の人にそう言いたい青空の昼下がり。

 

そういうするうちに奥さんが仕事から帰ってきて、「あたしのKFCはどこ〜?」って聞いてくる。竜馬がお母さんに「早く帰ってきて、KFCあるよ‘」って電話してたのだ。

 

子供たちが先に美味しいとりももを食べてしまったので、彼女は鶏胸肉しか残ってない。何で西洋人ってこんなにぱさぱさな胸肉が好きなのかな?

 

「ちぇ、また私が胸肉ですかい!」と、ちょっと怒る奥さんだけど、でも家族で一緒にいられることの楽しみに比べれば、何でも美味しい。

 

半分くらい齧った鶏胸肉。もういいかな、そう言って奥さんは肉をお皿に戻した。

 

大きく開けた窓から、ちっちゃなハエが飛び込んできたのはそのすぐ後。

 

ぐるぐると鶏肉の乗っているお皿の上に来たかと思うと、ひょいと飛び乗って、頭を突っ込んで食べ始めた。

 

普通ならハエ叩き持ってくるような場面ですけど、・・・、なんでかな、空が青くて空気が美味しくて、皆がお腹一杯で幸せで・・・・、そしたら食べ残した肉をハエさんが食べたいなら、なんだか、どうぞって感じになってしまった。

 

うちのような国際結婚では文化も習慣も、大体言語からして違う。けど夫婦ってのも長いことやってると、言葉じゃなくて気持ちが通じることがよくある。

 

その時、鶏肉に頭を突っ込んだハエを見て、思わず二人で笑ってしまった。

 

「お腹空いてるんだろうね」

 

「そのうち外に出るだろうから、いいんじゃないの」

 

これがWHOで認可されるかどうかは分からないけど、少なくとも夫婦の間では、「いいじゃん、私たちこれだけ幸せなんだから、ハエさんだって叩く必要はないでしょ」という暗黙の合意が出来てしまった。

 

世界にはいろんな文化があるし、人はしょっちゅう過ちをする。お互いに理解出来ないことも、許しあえないこともあるだろう。

 

でも、土曜日の昼下がり、青空と美味しくて爽やかな空気の下でKFCを家族と突っつきあって、ハエさんとも食い物をシェア出来る気持ちが持てるなんて、今日はかなり贅沢な一日だなと思った。

 

 



tom_eastwind at 11:26│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔