2009年04月28日
明後日は素晴らしい、けど明日は?
甘粕は石原莞爾を「明後日の計画は素晴らしいが明日が抜けている」と言い、石原は甘粕と東条を「思想のない実務屋」を言う。
今読んでいる「甘粕正彦・乱心の荒野」で出てきたせりふ。な〜るほどな。本当にそう思う。
実際に歴史の勉強をしていると東条がやってた事と石原莞爾がやってたことの違いは、まさに思想であると思う。
世の中のことは随分難しそうに見えるけど、突き詰めていけば実は簡単だ。いつでも死ぬ覚悟でいる事は大前提にして、その上で今日の現実を取るか明日の夢を取るかである。
この本を読みながら何よりも面白いのは、これって「国造り物語」だってこと。満州と言う、今まで日本人がいなかった土地に日本人を移住させて日本民族を発展させる。
規模は全然違うけど、考えてることは同じだぞ。ニュージーランドに5万人の日本人を移住させる。その為の起爆剤として当社が存在する。
日本人が住む為に必要な様々なインフラを用意して、地元のキーウィにも理解してもらい、相乗効果を産み出しながら成長していく戦略だ。
今日もMAORI族のビジネスマンとミーティングを行った。実に眼力のある男だけど、何より楽しかったのは彼との会話で誰がいくら儲けるかではなく、MAORI族の宗教観とか死生観と言う点で話が出来たことだ。
思わず「飯食おう。食いながらゆっくり話そう」と声をかけてしまったが、ビジネスのレベルではなく概念のレベルで共有できるものがあれば、これは強い。
個々のビジネスで誰がいくら儲けるかではない、共同体としてどう活動していくか、そんな話が出来ればとても楽しい。仕事って本来そうではないか?
週末に飯を食う約束をした。さて、日本人の宗教観や死生観、普遍的な部分と現在の日本人が抱えている問題点をどう切り離して説明するか。それも英語で、だぞ。
本はまだ途中だけど、何かまた新しいものが見えてきたぞ。
宗教観の話等したので、思わずその後の社内打ち合わせでも宗教の話を出してしまった。あれはよくない。反省。