2009年05月23日
HK hunt for bank-error couple
大嵐の中で香港に到着した翌朝、「South China Morning Post」 と言う地元の新聞が部屋に届けられた。
一面を飾るのがインフルエンザのニュースである。サーズの時も香港は観光業界に大打撃を与えたが、今回は学校での影響がネタになっている。
その隣のニュースは香港金融庁長官交代の記事をやってる。
でもってそのすぐ下の記事で上記タイトルがあったのだ。
最初はてっきり「ほうほう、香港か大陸で誰かが銀行を騙してカネを奪ったネタだな」と思って読んでたら、ナンじゃこれ、ニュージーランドのネタではないか。
ロトルアでガソリンスタンドを経営する中国人がウエストパック銀行に10万ドルの借り入れを依頼したところ、銀行側が間違って1千万ドルを振り込んでしまい、受け取った経営者はその金を持ってガールフレンドと高飛びしたんだと。
1千万ドルのうち670万ドルはすでにどこかに送金されていたが、残りの金はまだ残っていたので取り返したとの事。
振り込むほうもバカだけど、逃げ足の速さもさすが中国人、たいしたものだ。
てか、この事件を検索すると、日本語でも英語でも中国語でもネタとなっていた。
銀行のミスで一夜にして大金持ちになったのが事件の始まりだから、銀行もあまり大きな声で文句は言えないんだろうけど、いかにもニュージーランドらしいネタだ。
この記事を読んだ中国人は、こいつはチャンスとばかりにニュージーランドに大挙してやってくるんではないか?そいでもって中国人パワーで偽札から送金までありとあらゆる可能性に挑戦するんではないか?
けど、もしこのカネを受け取ったのが標準的なキーウィだったら、「おいおい、こんなに要らないよ」と言って返金するだろう。
もしこれが日本人だったら、どうしていいかわからずにNZdaisukiに書き込むんじゃないか(笑)。「わたし、どうしていいか分からないんです」って。
そしたら親切な日本人が「そんなん銀行が悪いじゃん、使ったっていいと思いまーす」なんてことを勿論無記名で書き込み、その1時間後には「そんな、お金を使うなんて日本人として恥ずかしいと思いまーす」なんてのがやっぱり無記名で書かれて、その更に1時間後にはやっぱり無記名で「え〜、けどぉ〜、振り込むほうも悪いんだから少しくらい使ってもいいんじゃないの〜」とか。
そして何にも結論がでないままに時間だけ経って、お互いに自分の身分を隠して言いたいことは言うんだけど、誰も何も実行しない間に銀行が間違って振り込んだお金を取り返して、はいそれで終わり。そしてまたいつもと同じ一日が始まる。
このカネを受け取ったのが中国人なら。まさに今回の彼が取った行動そのもの、「おりゃ〜、早くずらかれ!」だろう。そしてこの記事を読んだ多くの中国人がにやっと笑いながら思ってるだろう。「こいつ、うまくやったな」って。
写真は暴風雨の香港と、・・・あれは芸術か?劇場全面に貼られている大型ポスター。