2009年12月14日

月曜日の朝 ポフツカワ

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月曜日の朝から土砂降りですかい。朝起きたら外は真っ暗で屋根を叩く雨音もすごくて、あ〜あ、今日はこりゃジーンズにレインコートだな、今日は社内会議2件だけなのでまあいいかと思って、着替えて車に乗ってガレージを開けてみっれば、なんとそこは抜けるような青空。

 

やられたね、こりゃ参った。とは言っても今更着替える時間もないのでりょうまくん乗せてそのまま出発。

 

ラジオでは今朝の土砂降りで渋滞がひどくなってるって言ってるけど、彼らも「やられた」口ですな。

 

それにしてもオークランドの空は青い。とくに雨上がりの夏の空はまぶしいほどに明るくて青い。

 

そして雨にしてもイギリスや梅雨時の日本のようなじめじめしたものではなく、ざざっと降ってさっと晴れると言うとっても気持ちの良いものだ。こりゃいいよね、まるで南洋のスコールではないか。

 

そうか、イギリス人が外国に侵略してでも奪いたかったのは美味しいベルギービールとフランスの食事だけではなく、綺麗な青空も欲しかったのだなと痛感する。

 

まあその「悪い癖」のおかげと言うべきか、最近はマオリ議員とパケハ(白人)議員の間で昔話で盛り上がっている。

 

オークランドスーパーシティ構想で140万単一の街にするさいに今まで認められてきたマオリシートはなくすと白人が言えばマオリが「後から来た奴がふざけんな!」と大反発し、マオリ国会議員が交通費の過請求でマスコミに叩かれると「くそったれ白人め!オレラの土地を勝手に奪いやがって何を偉そうなこと言ってるんだ」とテキストを誰かに送ったらこれが表に出てしまい、大騒動を引き起こしている。

 

まあたしかにマオリだってしょせんは移民だ。白人が後から来たからマオリは先住権を主張しているが、白人はニュージーランドではマオリと共同社会を作ろうとしたのも事実。

 

先住権を認める代わりにあーしろこーしろと言って結果的に法律によってマオリの土地が白人に移ったのも事実。けど米国、豪州などで行われた先住民族の大虐殺に比べれば非常に「紳士的であった」のは事実。

 

白人もそのあたりが分かっているから今やって来てるアジア人移民に対してもあんまり極端なことは言わない。これも人種差別が少ない一つの理由だろう。

 

同じイギリス人を根っことしてても、そのイギリスのどこの階級からやってきたかでその後の国造りが大きく変化していく。

 

ニュージーランドの場合は道徳心の高いまともな連中が集団でやってきて移住したから結局は国民性に加えて性善説階級の人々がこの国を造ったようなものだ。

 

ジョージ・グレイ第三代総督はマオリと白人の融合に努めたしリチャード・セドンは近代社会主義国としての土台つくりと法整備を行い、ウイリアム・マッセイは近代農業経営を導入してその後50年にわたる幸せな国を作り上げたが、彼らはいずれも非常に真面目な人々であった。

 

こういう人たちが作った国で、それがこの空気や大地と見事に一致しているのは、まったく神様の巡り会わせと言うべきか。

 

それにしても太平洋諸国の島はどこも海と空がきれいだ。日本が同じ海と空で繋がってるなんておかしな感じがするくらい。

 

写真はポフツカワ。この時期にオークランドを真っ赤に染める木である。他にも緑の草や堂々とした茶色の大木や美しい芝生など、ほんっと、ここは自然が豊かな国だなと実感する月曜日の朝でした。



tom_eastwind at 19:43│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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