2009年12月16日

世界で一番平和な国、たしかにね

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今日もここ三日と同じような天気。夜のうちにどざ〜っと雨が降って、ベランダの床もしっかり濡れているのだけど朝になると青空が出てくる。なので今日もスーツで出社。

 

 

午前中のアポでHSBCに行くと、相手側担当者は二人ともカジュアルノーネクタイ。まあNZですからね、ネクタイが仕事をするわけではないし。

 

担当者の一人がこちらの姿を見て「あ、ごめん、今日はカジュアルなんだよね」と言ってくれた。これもNZでは珍しいかも。

 

つまりニュージーランドと言うのんびりした農夫のお国柄と、紳士の国である英国で最高、つまり世界最高の銀行であるHSBCがぶつかった結果、カジュアルだけど相手の格好によっては一言お断りをするってバランスだろう。

 

豪州のシンクタンク「経済と平和の為の研究所」の発表によると、お隣と言う粉薬もあるのかもしれないけど、担当者が実はニュージーランド出身だったかもしれないけど、その可能性は人口400万人のシドニーに住んでいるキーウィが40万人いるって事実からも可能性は充分ありそうだけど、世界144カ国を比べてみるとニュージーランドは世界で一番平和な国だそうだ。

 

ちなみにこの調査では日本は7位、豪州19位(このあたり、担当者がNZ出身である可能性がますます強まった、笑)英国35位、米国83位だって。

 

記事は月刊NZの2009年12月号「総まくり」から頂いたのだけど、でもまあ肌感覚で言えばYESだよね。

 

ニュージーランドで生まれ育った人でニュージーランドの文句を言う人は、大体他の国に住んだ事がないってのが多い。

 

要するに過去のNZと現在のNZを比較して語るから懐古趣味で「昔は良かったわ」なんだけど、現在の世界と現在のNZを比較して語れば、そりゃNZの方がよっぽどいいでしょう。

 

治安、政治の安定、ビジネスのやりやすさ、人々の優しさ、人種差別の少なさ、テロ問題、こういうのを組み合わせれば平和な国ってイメージは充分に想像出来る。

 

そして今の日本を見れば、たしかに安全な地域もあるだろうけど国自体が沈みかけているんだから、その恐怖は財布の紐を閉めあげて全財産を銀行に入れて守りに走るに値する国家となっている。

 

同じページには「楽天家キーウィ」の実態。現状の仕事と生活に満足している人が8割以上だって。

 

これも納得出来る。無理しないで働いて仕事に飽きたら3年に1回くらいは転職してストレス溜めないようにして、過程では家族を大事にしてジョークを言って周囲と楽しく会話して、金曜日の午後ともなると仕事は半分以上忘れてオフィスでビールを飲み始める人種は、こりゃ幸せでしょ。

 

それでいて世界からは一応「西洋国家、白人国家、法治国家」であると認識されているのだから、こりゃ幸せだわ。

 

要するにちょっとしたカネで買える幸せ(ビールとかちょっとかっこいい中古車とか時々の外食とか、そして少しおしゃれな中古木造自宅とか)を先進国の中では比較的低価格で購入出来て、お金で買えない幸せ(子供と毎日夕食を一緒にするとか週末はヨットしたりゴルフに行ったり家族と友人で楽しくBBQするとか毎年4週間の有給休暇を使って親の残した別荘に行って子供と釣りを楽しんだりするとか)も楽しんでいるってことだ。

 

日本で仕事に満足しているのは43%って事だけどこの数字から公務員と55歳以上の逃げ切り世代を外したらどれくらい高くなるんだろう。

 

まあ21世紀になれば国別比較自体が意味を成さなくなるだろう。長距離飛行機が物理的に世界を小さくしてインターネットがバーチャルで世界を一つにしてしまっている。

 

こんな時代になれば生活の場所としてはNZを選び、子供は安心して学校に通い、お父さんは日本で仕事を獲得して日本並みの収入を得る、てな生活が出来るようになる。

 

これからも元気の良いキーウィは世界に飛び出していくだろうし家族や将来を考える日本人はニュージーランドを目指すだろう。その中で国際化、つまり一つの地域にいろんな民族が当然のように混ざってしまう。

 

その先、50年後くらいにはEUのような世界政府が出来て、各国政府は現在の自治体くらいになってそれぞれが自治を行い、地域性と個性を生かして政策を作り、その政策に同感できる同じような価値観を持つ人々の集まりになるのかもしれない。つまり今までは地域=民族だったのが、50年後は地域=価値観となるのかもしれない。

 

写真はバスターミナル前の広場のバブル。白黒黄色、ちっちゃな子供たちが集まって楽しんでます。



tom_eastwind at 11:38│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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