2009年12月25日

今日の苗場と生麦事件

f0b2cb54.jpg今日の苗場は最高のピーカンで、午前中は本当に雲ひとつない素晴らしい天気。

まだシーズンが始まったばかりで開いてないコースも筍やリーゼンなどいくつかあるけど、大斜面はガンガン滑れるしホテル正面のゲレンデも全く問題なし。

ところどころ草が飛び出てるコースもあるけど、暖冬と言われて先週まで雪がなかったことを考えると、こりゃ幸運ですぜ。

それにしても今朝の朝食会場でも外国人家族の姿が目立つ。ざっと数えてみると、4割近くが日本語以外をしゃべってた。あ・・・うちもそうだ・・・。これってニセコや白馬と良く似ている。けどニセコの方が圧倒的にガイジンが多いけどね。

外国人客の特徴はやっぱり長期滞在でスキー場をリゾートと考えている点だろう。日本人みたいにせわしなく車で夜中にやってきて朝からまるで宗教団体の訓練のようにつるんで滑って夕方にせかせかと帰るってこともない。

ホテルでゆっくり過ごして天気が良くなればスキーをして、日本独特のオンセンを楽しんでラウンジでゆっくり腰掛けてコーヒーやビールを楽しみながらおしゃべりも楽しむ。スキーとリゾートと両方を楽しむのである。

とにかく日本人の求道者的なスキーとは全く違う。僕は日本人ではあるけどスキーはニュージーランドで覚えたので、NZ的な、つまり長期滞在してゆっくりと食事、お風呂、スキーを楽しむスタイルの方が好きだな。

もちろん日本の場合は休みが長期で取れないってのも問題だけど、じゃあ長い休みが取れたらスキーをするのか?

まあライフスタイルそのものが違うからどっちが良いとはなんとも言いようがないけど、1980年代に世界で一番金持ちになった日本人は世界中の土地を買い占めたけど、それでもスキー場は芋洗い状態だった。あの頃苗場で滑ってた人はご存知ですよね。

カネがあるかないかだけでなく、人生のメリハリってかONとOFFの使い分けが下手、てか、そういう考え方自体を日本人が持ってないってのは日本人の特徴だろうな。

これは良いか悪いかではなく、そういう人種であるって事だけ。

だから良い意味でも悪い意味でも真面目だしよく働くしその合間を縫うようにスキーしてるし、う〜ん、けど西洋人はよく休んで時々働くだけでかなり稼いで要領よく日本人をこき使っているのも事実。

日本の会社が利益を出してもその配当の半分近くは外国人投資家に流れるわけで、つまり一生懸命休みも取らずに働いた人々の賃金はどんどん下がっているのに、株主は何もせずにじっと坐って配当を受け取るわけだから、こりゃもうキーウィもよく言う「カネに働かせる」思想ですね。

そうやって他人に働かせておいて自分はスキーリゾートでのんびり過ごしているんだから、普通の日本人だったら「働きもせずに何やってんだ!」となるところだろう。

けどまあ、これはとにかく考え方の違いなので仕方ないとしか言いようがない。

けど、この苗場プリンスリゾートホテルに泊まると、ええ!って感じがするのはぼくだけか?

このホテルの建築思想はまさに西洋人スタイルのスキーリゾートなのだ。宿泊施設はさすがに古くなっているものの、レストラン、ラウンジ、オンセン、温水プール、すべてが長期滞在を基本に作られている。

とくに今ぼくが坐っている3号館2階のラウンジなどは、床から天井までが一枚ガラスになってて、スキー場の景色を真正面に見ながら革張りの椅子にゆったりと腰掛けてコーヒーやケーキ、お酒も飲める。流れる音楽はクラシックだし後ろの壁沿いには本物の木を使った暖炉が備え付けてあって、こんな革張りの椅子が全部で100席くらいあるのか?とにかく贅沢に作っている。

こんな贅沢スペースに、夕方になるとスキーが終わった外国人が三々五々集まり、「お、君はどこから来たの?ぼくはシドニーだよ、ほう、君は香港から来たのかい」と会話が弾んでいる。もちろんその輪の中に日本人はいない。

なんてかまあ、国際線飛行機でやってきて長期で滞在するのだから、それだけ余裕のある人ばかりが集まっているし、その余裕ってのは日頃の厳しいビジネスをクリアーした証拠ってのも言えるけど、朝食会場でも感じたのだけど、彼ら外国人の堂々とした態度に比べて日本人の印象の薄さってかな、下を向いてもくもくと飯を口に運んでいるだけの日本人家族はどうしても体格の問題ではなく精神力の問題で引けてるな。

朝食会場で感じた気持ち、夕方のラウンジで感じた気持ち、そいつを総合してみると、多くの日本人はもう外国と戦う事を放棄しているのか、または最初から外国人と没交渉、自分たちだけで良いですって思ってるのか、なんか複雑な気持ちにさせられた。

昨日はくずボーダーに対して腹立ってたけど、今日は幕末の日本を見るような気分。なんだかガイジンに対して引いてる日本人って感じがする。

おいおい、いこうぜ!がんがん前に進んでいこうぜ!相手が喧嘩のルールを作るならその土俵の上で喧嘩しようぜ、少なくともここは日本なんだから負けることはない。最初から引いててどうするよ。

まあお休みの取り方でどうこう言っても仕方ないけど、生麦事件で外国人を切りつけた薩摩藩士の気持ちを日本人同士でもっと共有して、「どうせだめぼ・・・」なんて思わずに、前に進んでいこうぜ。

戦って堂々とこっちが主張するから初めて彼らはこっちの話を聞く。最初から引いてたらなめられるだけだ、そんな事を考えてしまったバータイムでした。


tom_eastwind at 20:52│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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