2010年01月04日

金沢2日目 思えば遠くに来たもんだ

a9328b41.jpg思えば遠くに来たもんだ

今回の旅では雪に継ぐ雪である。苗場の雪はOKだけど、博多でも珍しく雪が降り、新幹線で金沢に着いたときにも綺麗な真っ白な雪が曇り空から燦々と降りてくる。

きれいだよね、この街。初日のお寿司やさん、紹介してくれたホテルのコンシェルジェ、そしてみちゆく人の優しい顔。

おお、これが古都なんですね。古くからの伝統ときっちりとした信念と上品さと、なんか空気そのものが上品だ。なんでか、お辞儀一つにしてもゆったりときっちりと嫌味なくってかな。

コンシェルジェの若い女性は和服姿でいろいろと説明してくれるんだけど、何よりびっくりしたのはお店の住所を書くときに机の引き出しからさらりと筆ペンを取り出して、その筆ペンで見事に綺麗な字でさらさらっと書き記してくれたのだ。

あとで部屋に戻って奥さんにその紙を見せると、奥さんも当然中国文化出身だから「うわ〜、きれいな字だよね」とびっくりしてた。

もしかして金沢のホテルでは綺麗な字を書くのも採用条件の一つなのか、それとも金沢の女性はちっちゃい頃から筆で字を書く教育を受けているのか、それくらい何の気取りもない綺麗な文字だった。

二日目は初日に行きそびれた兼六園に行こうか、それとも東尋坊と永平寺に行こうか、それとも五箇山に行こうかなんて家族で話してたんだけど、結局雪がしんしんと降っているので、じゃあいいや、今日は何もしない一日でいよ、ホテルでのんびりとお昼ごはん食べて後は雪でも見ながら部屋でゆっくり過ごそうってことになる。

でもって昼飯の後にまたもコンシェルジェに寄って「今晩もまた美味しいお店を紹介してください」とお願いする。

昨日とは違った担当者なんだけどきちんとこっちの名前を覚えてくれてて、緑色の和服をきちんと着こなした彼女が「それではこんなお店はいかがでしょう」と紹介してくれる。

奥さんと子供、とくに超うるさい竜馬くんが傍にいたので世間話になった時に「ニュージーランドからカニを食いに来たんですよ」と言うとこの女性、「ええ、今日は何もしないんですか、せっかくニュージーランドから金沢まで来てもったいない〜」みたいな感じの顔。

「ええ、まあ雪も降ってるし今日は何もしない一日にしよってことになったんですよ」と言うと、彼女は「ふ〜ん、やっぱりnihonjinじゃないんですよね、日本人だったら雪が降ろうが雨が降ろうが短い旅行の中で思いっきり決めたとおりの日程を消化しますからね」的なことを非常に上品な言い方で話してくれた。

うんうん、あれ?おれは日本人なのだが・。けどまあこれだけ長い休みを取る会社は、それだけでもう日本の会社とは言えないかもね。

けどその分普段はかなりハードに働いてますよ。だからこそ休みはたっぷり取るし雪が降ってる時に外に出掛けて寒い思いなんてする気持ちもない。むしろ「何もしないぜいたく」を楽しみたい。

その代わり「普通の日本人」のように昼間にだべって「昼休みは当然の権利」みたいに喫茶店に入り込む事もしないし、意味もなく仕事中にタバコ吸いに外に出て、タバコ吸っててお喋りをするのが秘密の共有みたいなこともしないし、第一残業もしないし。

だから勤務時間、てか基本的に仕事をする時は一気に集中して最高に効率の上がる方法で仕事を片付ける。昼間がそれだけ集中しているから、OFFになればさらっと頭を切り替えてバカ騒ぎ?をする。

日本人の仕事のやりかたを見ると、最初から「一日は24時間あるからその中で目一杯仕事を引き伸ばして長く働く事がよいこと」みたいな感じを受ける。

仕事そのものよりも、知り合いとだべってそれで薄っぺらい仲間作りをして傷を舐めあってそこにいない人間の文句を言う事で一日をだらだらと過ごして最終電車で帰ることがいいことだと思ってるような気がする。

海外旅行の添乗員としてお客様を連れてリゾートにいくと、ほんとに何もせずに一日ぼや〜っとビーチフロントのリクライニングチェアにゆっくりと坐って本を読みながら、近くにいるウエイターにジントニックを注文する外国人、主に西洋人を見かけたものだ。

あの頃は「彼らって、せっかく旅行に来ているのにどこにも行かないなんて勿体無いな」と思ってた。

けど今、自分が海外に住むようになってみると、彼らのONとOFFの使い分けの仕方が非常によく分かるようになった。

ONで働く時間を7時間と限定して一生懸命働くからこそ効率を求めるようになるし、だらだらと働く事でその効率を下げる事は、それは結果的に「わたし無能です、だから普通の人が7時間で終わるところを10時間かけているんです」ってなる。

日本人は効率的に仕事をして短い時間で処理するよりも、ぼんくらの仲間や上司と一緒にだらだらとつるんで長く働くことの方がすきなのか?なんて思わず考えてしまったりする。

自分が海外に住んでみて分かる事はたくさんあるが、その一つがTime is Money だろうな。

例えば100の仕事があるのを7時間で終わらせるのと、だらだらと引っ張って10時間かけるのとどっちが良いか?

これだけなら誰でも「7時間の方が効率的!」と言うだろう。けど仕事が100なのか90なのか110なのか、誰も査定のしようがないから結局分かり易い判断基準として出来るだけ長くオフィスに残るのがいいって発想になる。

その分休みが短くなるから、久々に休みを取るとあれもこれもと詰め込んで、結局休みが休みでなくなって休日疲れなんてことになるのだ。

金沢の二日目、真っ白な雪がしんしんと空から舞い降りてきます。う〜ん、思えば遠くに来たもんだ。


tom_eastwind at 03:04│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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