2010年01月30日

マグロの消える日?

マグロが食卓から消える?

2010年1月25日号の日経ビジネス記事「敗軍の将、兵を語る」で大西洋マグロの漁獲高が4割削減となったことが書かれている。

大西洋黒マグロは「本マグロ」と呼ばれており、これが絶滅の危機だから「救うため」に日本及び地中海沿岸諸国に対して4割削減と言うことになった。

具体的には2009年に2万1千トンだった漁獲高を1万3500トンにまで減らして、日本の割り当ては1871トンから1148トンに減らされた。

問題はこれからで、日本の船は農水省が管轄して漁獲高を厳しく管理しているが、その他の諸国はやりたい放題にマグロを獲っているというのだ。彼らのお国ではマグロを食べる人は殆どいないからマグロがどうなっても構わん、と言うことか。

2008年にはマルタに割り当てられた漁獲枠は343トン、ところがそのマルタから日本の商社経由で日本に輸入されているマグロは6028トン。トルコは887トンの枠に対して3143トンを日本に「輸出」している。

「敗軍の将が出したデータなんて、あてになりませんよ」なのかもしれない。

けれど鯨問題から始まり、世界の食料は米国メジャーに握られているのは明確であり、米国は20世紀をエネルギーと食料資源を一括支配することで世界を経済支配していた。これだけは事実であり間違いない。

今回のマグロ問題も、いつものように「自然保護!」と言いながら狙いは日本の食料自給率を下げることなのは明白である。

日本人は米と魚、じゃなくてパンと肉を食え、である。

こんな事を書くと「理想的にお利口な日本人」は「そんなこと、あるわけない、米国人は優しい隣人だ」とか「あなたは陰謀派に騙されている」なんて本気で言うお人よしがいるけど、現実に世界中の通信を傍受するシステムを持った国に住んでて日本語の偏向がかかってない英語の記事を読んでれば、「弱肉強食」など当然と思わざるを得ない。騙されたほうが負け、のルールなのだ。


そのへんの図式は見えているからもうあまり腹も立たないが、この敗軍の将、宮城県北部鰹鮪漁業組合・組合長の態度には、あまりに内向きで世界を見ようとしないって点で、ほんとに「敗軍の将」だなと思う。

問題の根本が何であるかも考えずに「他国からの不正鮪の侵入を防げ「とか「先祖代々の家業を守りたい」とか言ってる。

あのね、ダムが壊されようとしている時にダムのちっちゃな穴に指を突っ込んでもムダって事が分からないのか?

山賊が農村に狙いをつけて周囲を包囲して山の上から攻め込もうとするときに村で団結して戦うべきときに、村はずれにある「先祖代々の家」を守ると言って結局分散させられて山賊にやられた農民って、映画で観なかったのか?

大西洋の鮪がやられれば、次は太平洋である。世界中どこでもやられる。明確な食糧自給政策を持たない対米追従の結果がこうなのである。

ぼくは今、南太平洋の独立した島の人々と漁業権契約を結んで鮪が獲れないかと考えている。去年後半にはそのような島の人々とも話をした。

今年はニュージーランドで農産物を中心に対日本輸出が出来ないかと具体的な話を進めていく予定である。まあ、ニュージーランドも日本もお互いにどでかい利権だけに、ぼくのような発想でビジネスを提案してもなかなか相手にしてくれないのが現実だ。

けど、日本はまず鯨でやられた。次はマグロでやられる。その次は?そうやって各個撃破される前に、本当に国家として米国以外のルートで食料安全保障を考えていかないと、そのうち日経ビジネスは「敗軍の将」で埋まってしまうだろう。


tom_eastwind at 11:31│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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