2010年03月19日

社民党 終わりの始まり


ある意味いままで十分おいしい汁を吸って来たんだからもう良いでしょって感じがするのはぼくだけではなかろう。

社会党として存在してた頃は野党として民衆のガス抜き機能を果たすために現場組合員をただでこき使い真夏の沖縄で米軍反対運動をさせながら自分たち労働貴族は東京のクーラーの効いた部屋の中で「あんたも悪ですな〜」と自民党と仲良く人生を謳歌してたんだから、もうこのへんでやめれば?

そんなこと思ってたら、福島党首が国会で爆弾発言、自衛隊を合憲として原発容認に走ったのだから、いよいよこれで社民党の自滅である。

自民党の本名は自由民主党で、つまり国民に民衆主義と経済的自由を与えた。その代わり政治には口出すな、黙ってろって方法だ。

民主党じゃ民主主義をたくさんあげるけど自由はないよってことだ。いかにも小沢さんらしい、自由は完全に政府によってコントロールされた中にあるって考えだ⇒全体主義でもある。

これに対して(もともと)社会党は「素晴らしき新世界」=社会をブラザーと共に作るんだけど、そこには対等な立場としてのブラザー(民衆)はいない。あくまでもブラザーという名前の独裁者である。

あくまでも社会主義の名を借りた独裁であり社会を支える「同志だけ」が楽しく生き、残りの人間は監視されて大義のためにこき使われる世界である。

社会党が大きく割れて民主党と社民党に分裂した後の社民党は、名前を変えた後でもやっぱり社が先であり民はその後なのだから、やってることに大きな違いはない。

当時の社会党は自分たち労働貴族は鉄砲を持って国を守るわけじゃないから自衛隊違憲だとか現実離れしたことを言ってられた。

原発反対もあくまでも社会主義の名を借りて環境団体や原水協や原水禁とかのガス抜きをやってただけで、党として本気で何かをする気持ちなんてない。

当然だ、本気でやったら自民党から分け前もらえなくなるからね。それが55年体制と呼ばれるものだった。

ところが世の中が変わり民主党が強くなって本気で世直しをしようとなったら目端のきく組合の連中はとっとと民主党に鞍替え、うまい時期に原発推進自衛隊合憲と立場を変えた。

残された“とろい連中”が最後にしがみついたのが社民党と言う次第だ。社民党の支持団体は現在民間労組はなくなっている。残ってるのはピースボート、日教組、その他は左と北ですな。

ところが今回社民党は、なんと民主党と組んで原発と自衛隊というドクダンゴを食ってしまった。おまけに辺野古で最後の貞操帯まで奪われてキャーキャーと叫んでいるのが現状だ。

最初は社会党と社会主義も立派な事を教条として掲げて立派なことをやってたのだが、だんだんその生活が居心地良くなると、今度は幹部が既得権益を手放さなくなって、いつの間にか社長より在任期間が長い組合委員長がごろごろと出てくる。

委員長を辞めた後でも天下りみたいに労働関係の研究所とかなんちゃら団体顧問とか、要するに名前は違っても国民をしゃぶる仕組みは自民党と同じと言うことだ。

そうこうしているうちに組織がどんどん弱体化していき時代に合わなくなり組織率も低下するのだが、その事実に幹部たちは目をつぶる。俺の時代までは大丈夫だ、そう思って願っている。まさに自民党の先送りと同じである。

とくに最近の組合費など、ストも打てない賃上げも出来ない組合に何の存在感があるのだという意見が一般組合員から出ているのも事実だ。

民主党を支持する労組は、そうは言っても政権に入り込むことが出来て自分たちの既得権益を守って若者の失業率が増えても関係ない、おれが今、メシが食えるのは政権にいるおかげさ〜となってるから損はしてないだろう。

雇用と言う面ではまさに連合の勝利というべきだろう。若者は就職させず現在働いている組合員の首を切らせず高賃金と退職後の保障を確定させてるのだから、まさに立派な圧力団体である。

けど、社民党を支持する団体は、一体どれほどの組合費(税金)を払ってどれほどの利益を得ているのか?

組合費は一種の税金である。(この事を組合員はどれほど理解しているのか?)

税金払っているのにその金はオルグとか組織対策費とか幹部の飲み食いに使われてしまったりしてる。

こうなると自民党もびっくりの税金乱用だけど、組合の帳簿も役人団体の帳簿と同じで殆ど調べもされないし出張経費や飲み代など、どこまでホントか分からない。

空領収証なんて当たり前の時代から続いてきたビジネスモデルは、幹部になったほんの一握りの人間しか知らない事実である。

けどもうすでに議員数では衆参合わせて12名、おまけに貞操観念なしってのがばれてしまった今、どこかで引き受け手があるものなのか?

すでに時代の要請は終わってしまった団体であり、今回はついにその党是となる原発反対、自衛隊違憲、辺野古移設反対を全部ノーズロで認めてしまったわけだから、これ以上独自の党として存在する理由もないだろう。

これ以上組合員の貴重な組合費をムダにする前に解散してしまい、残ったお金は組合員に還元して「さよなら〜」ってやった方が後世において評価を受けると思うよ。

それにしてもどさくさにまぎれて民主党に潜り込んだ労組連中、ほんっと、実にうまいことやったぜ。生き残っていくのはいつもこういう連中なんだろうな。



tom_eastwind at 07:17│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 | 日本ニュース

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