2010年04月14日

生命保険

8e4b8c87.jpg今回の出張では日本の帰路に香港で保険会社と生命保険の打ち合わせをする。

最近の日経ビジネスや週刊東洋経済でも特集になっているけど、これからの日本で大きな問題になるのは相続だ。

じぶんとこはお金少ないから関係ないなんて思ってても、普通の人なら何もしなくても自分のポケットに入る、目の前にぶら下がっている現金を欲しくないなんて思う人は少ない。

だから相続をきちんとするってのはすんごい合理的な考え方であり、その意味では戦前の日本は長男がすべて相続するって考え方だから相続の割合でもめることはなかった。

けど戦後の日本では民主主義が中途半端に導入されて、けど古い人や民主主義の都合の良い点だけ取って自己責任を取らない人が相続制度を悪用、てか、本来の目的以外に利用する事でたくさんの相続問題が発生したのも事実。

今回の相続問題についての方法をいろいろと考えてみると、相続税が50%と言う日本でそのまま生命保険に入っても国の一人勝ちであるから、香港で加入する手法を考えてみる。

香港でも最近は保険のルールが厳しくなり、以前なら加入できた大手でも現在は「だ〜め」となっている。相続対策の為に保険を使うのは難しくなっているのが世界の流れかもしれない。

結果的には相続対策に利用出来る保険会社があり、これで税率を大幅に下げる事も出来たのでばっちり。

税金の考え方にはいろんな側面がある。もちろん皆がお金を出し合ってお互いの為にそれをうまく使う原資となるのが税金だが、現在のように特定の層の特定の人々だけが儲かるような日本の税制ではまともに税金を払う価値がないのが事実である。

相続税を現在の50%から70%に上げるという話が出ているが、自分が一代で資産を築いた人からすれば“ふざけんな!”であろう。

その“ふざけんな!”と言う意味は、納税したくないってのでは全然ない。自分が作ったお金を世間に戻して世の中が良くなるんなら喜んでお支払いしましょう、しかし現在の政治のように一部の人間だけが儲かって貧しい人の生活に何の利益にもならないような使われ方なら、絶対に出しませんってことだ。

これはぼくがお付き合いしている殆ど全てのお客様に通じているが、皆さんこの社会を思いっきり苦労して戦い抜いてきた。その結果として残ったトロフィーを、今まで苦労した事もない人間の財産を増やす為に税金として支払うとか、ましてや受け取る側の政府がアンポンタンだったら、誰が払いたいと思うか?

それよりは税制を思いっきり変更すれば問題は解決する。例えば消費税が分かり易い例であり、これは誰がいくら相続したかに関係なく、誰かがお金を使えば自動的に課税されるのだから分かり易い。

つまり1億円の相続を受け取ってもその時点では税金ゼロ。けどそのお金でご飯を食べれば課税、クルマを買っても課税、映画を見に行っても課税、なんだけど課税されてるほうからすれば消費している時点で12.5%の税金を獲られていてもそれは内税だからあんまり気にならない。

ところがこれを最初の相続の時点で課税しようとするから誰もが「カチン」ときてしまい、上に政策あれば下に対策ありになるのだ。

相続税のような政治的にムダなことは止めて他の税金を考えて、さらに政府が国民にとって税金を払うに値する組織になってくれれば良いのだが、現状はそうではない。だからぼくの仕事の一つとして節税対策を検討していくことになる。

どっちかって言うとこういう「今あるお金を守る」ビジネスよりもこれからどんどん付加価値を増やして社会に貢献する移住の方がぼくの好きな仕事なんだけど、そうは言っても目の前で50%の無意味な税金を払っている人を見るとこれはやっぱり
“今の日本の税制の中で”
“日本政府が立派であり税金が公正に使われている”
と思ってる人以外の中でなんとかしたいと思っている人の為の対策もあるべきだと思う今日。

と言うことで香港。あいも変わらず刺激的な街です。


tom_eastwind at 17:18│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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