2010年04月28日

有料宿泊所

991edc0d.jpg毎年2万5千人の歩けないほどの酔っ払いが警察に補導されて自宅に送り返されたり警察のトラ箱(留置場)で朝を迎えたりしている。

警察は今回このような「ただ乗り」連中を相手に250ドルを徴収することとした。

当初は病院委員会がこれに対して反発するかと考えていたが、逆に委員会から「カネ取れよ」と言う意見が出てきたので今回の法制化に繋がりそうだ。

とにかくちっちゃな国なので変化が激しい。日本の感覚で言えば県条例がしょっちゅう変化するのと同じくらい国政レベルで変化がある。

ついこの間までは「キーウィ文化〜!」とか言って、「ビールやワインは酒じゃないから飲酒運転ではな〜い!」なんて言ってた国が突然急ブレーキをかけて180度転換をしたような勢いであるが、こういうのをやってくれると楽しい。

警察だってその活動費用は税金で賄われている。警察の費用を住民全体が負担しているわけだが、そのお金の使われ方が市民のごく一部である金曜の夜の酔っ払い連中のタクシー代やホテル代になるのでは、お酒を飲まない人だけでなく多くの一般市民からしても「そりゃどうなん?」と言うことになる。

頭を押さえつけられて押し込まれる、おまけに内側からドアの開かないタクシーの乗り心地は決して気持ちよくはないが、無料で運ばれるなら文句もないか。

ホテルと言っても堅くて狭いベッドだし便器がベッドの真横だったり、個室ならまだしも大部屋になったら他人のトイレの音やイビキを聞きながら寝る(まあ酔ってたら気にならんか)わけであり、決して気持ちの良いものではないが、いずれにしても無料。

しかし納税者から見れば結局は警察の手を煩わせているわけで「おいおい、お前ら家に帰ってから他人の迷惑にならんように飲めよ」と言う話である。

日本だとこういう酔っ払いから金を徴収するぞって言うとすぐに反対派が出てきたり法律が複雑に絡んでて面倒になりなかなか制度の導入が出来なかったりするが、この国の法律の仕組みが簡単なためにすぐに法律で整備しようと言う話になる。

このシステムでは酔っ払いに250ドルの請求書を渡しておいて28日以内に支払いをしない場合は取立てやさんに伝票を回すんだと。酒飲むカネがあるんだったらこのカネも払ってねってことだ。

ええこっちゃ。日本でも酔っ払って留置場に入ったら宿泊費用を貰うようにすればどうだろう。政府からしても導入しやすい制度だし国民の理解も納得も得やすい。


tom_eastwind at 13:33│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 | NZニュース

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