2010年07月06日

Voice & Exit

インターネットによってIT産業は根底から変わったのに、日本で「クラウド」と称してデータセンターを作っているのは、戦前からある総合電機メーカー。その研究所に行くと、シリコンバレーなら数人でやっているようなシステム開発を大プロジェクトでやっている。グーグルは、日本ではソフトウェア・エンジニアを採用できない。大学で使えるソフトウェアを教えていないからだ。もう日本のソフトウェアは、世界では使い物にならない。

役所も外の世界を知らないから、自分たちが取り残されていることに気づかない。JETROがシリコンバレーの事務所で日系ベンチャーに補助金を出し始めたが、その審査はなんと霞ヶ関でやるという。IPAの補助事業であるソフトウェア開発は、ARMではなく日立のCPUでやらないと補助金が下りない。

「日本はどうすればいいのか」という私の質問に、小池さんは「自分はやれると思う日本人は、シリコンバレーに来たほうがいい。そうでない人は日本に残ればいい」といった。日本がどうすればいいかという問いには答がない。ここまで来ても官民ともに危機感がなく、格差是正とか「強い社会保障」とか内向きの話ばかりしている国にいるメリットは、企業にも個人にもない。

http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51451544.html

7月6日付けの池田信夫ブログから抜粋。

「前文略 〜そうでない人は日本に残ればいい」この人、おれより口悪いな(笑)。“そうでない人”ってどういう意味かいな。

けど、それは笑えない現実でもある。ぼくの説明会にご参加頂く方で30代前半の場合、結構な確率でIT関連である。

と言うのも彼らの業界では35歳定年説というのがあり、現場の技術者は35歳までに次の選択肢を選ばねばならない。

ところが例えばニュージーランドでは50歳過ぎても現場で仕事をしているSEはたくさんいる。他国でも似たような状況だ。SEをやりながら社長の仕事をこなしている人もいる。

IT関連の方は当然英語も出来るので外国の情報を入手しやすい。だから自分の将来を真面目に考えれば考えるほど日本に残るという選択肢が薄くなっていく。

上記はアゴラ企業塾が主催するセミナー「シリコンバレーの最新ベンチャー事情」と言う講演会で実際に話されたことである。

詳細は池田ブログを読んで頂ければお分かりになると思うが、外に打って出る自信のある人は出たほうがいいって明確に言ってるのだ。

もちろんそれぞれの家庭に介護とか親戚とかの事情があるわけなので打って出るなど簡単ではないのはよく分かる。しかし人生は一度である。そして子供に対する責任は親しか取れない。

外に打って出る。日本人の凄さを世界で見せ付けてやる。内に篭って内部で派閥争いをしている時代じゃないでしょって本気で思う。


tom_eastwind at 13:59│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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