2010年08月07日

恵比寿 アオテア・ランギ

恵比寿にあるニュージーランド料理レストラン「アオテア・ランギ」を訪れたのは東京が30度以上の猛暑に襲われていたある真夏の週末の金曜日の夜、お客様に連れられてだった。

http://www.unitedf.com/aotea_rangi/

以前から興味があったのだけど、場所が良く分からない(一般の人は一発で分かるが地図を読むのが苦手な僕はよく分からないという意味)ままに行きそびれてた。

今回実際にホテルから行ってみて「え?こんなに近かったのか?」と、まずびっくり。ホテルから恵比寿駅に歩いて行く途中にあり、歩いて10分もかからない距離にある。

恵比寿駅の繁華街の五差路のうち一本の通りは住宅街みたいな感じの夜の静かな雰囲気を漂わせており、通りに並ぶお店はどれもお洒落で、金曜の夜の楽しさを感じさせてくれる。

東京で面白いのが、街ごとに住んでいる人種が違うのではないかと思うほど全く客層が違うって現実。とにかくこの恵比寿って、道行く人が皆お洒落なんだよね。同じ東京なのにとげ抜き地蔵にいる人と全然違うよね。

いかにも恵比寿らしいお洒落なお店の雰囲気に負けないお洒落な雰囲気のお客ばかりで、てか、店とお客がお互いを引き立てあっててすんごい良い雰囲気であり、要するに田舎の親父である坊主頭のぼくが来ても全く様にならないってことを上品に言いたいだけだ。

この店の話を聞いたのは数年前で、ニュージーランド料理専門店が出店するってのだけど、日本のお客様は興味を持ってくれるのかな、ニュージーランド料理って言っても美味しいと思ってくれてるのかな、なんて考えてた。

ところが金曜日の夜に入ってみると店内は見事に満席、7時に入ってから11時くらいまで居たのだが(居座った?)、大体15分に1回くらい若くてお洒落なカップルが来て「席ありますか?」の連続。入り口の席にいたので、何だかぼくみたいなのがお店の営業妨害をしているのではないかと自己反省させられる。

それにしても恵比寿と言う街にいると、本当に日本は少子化しているのか?と思うくらいちっちゃな可愛いどこも、じゃなかった子供を連れて歩いてるヤンママを見かけるし、夜の街を歩いてても日本が不況なんてのが信じられなくなるくらいだ。

まるでこの街だけが日本と言う一般的な名称から切り離されてEBSと言う独立した国家ではないか、少なくとも中世の城塞都市の内側で当時最高の文化を享受していた貴族の街ではないかって思うくらいだ。

お店に入るとそこはまるでオークランドにあるOccidentalという地元民向けパブみたいなざっけない感じだ。

初めての店なのに、何でか古く懐かしい、店の中では今その街で生きている人が何の気も使わずにちょっと息抜きにビールを傾けてたり、入り口の外にあるテラス席では少し背中を倒してリラックスした感じの人々がおしゃべりを楽しみながらワインやビールを飲み、スチームドマッスル( Steamed Mussels) をつまみにゆっくり流れる時間を楽しんでいる、そんな感じだ。

ざっけない古そうな、長い時間坐るにはお尻が痛くなるような椅子、頑丈だけどよく使い込んだ木製のちっちゃなテーブル、そこに料理が思いっきり並んで、ビールグラスやワイングラスが処狭しと林立して、皿とトールグラスのバランスはまさにオークランドのCBD(Central Business District)とその周辺の住宅街を彷彿とさせる。

ちっちゃなお店はごった返してるけど人々はそんな事は全然気にせずに、近くのテーブルに坐っているカップル客は笑顔で大きな声で「それにしてもニュージーランド、良いよね!」って話題で盛り上がっている。たぶん最近ニュージーランドを旅行してきたんだろうな、楽しい旅、良かったですね、素直にそう思える。

たぶんこの和やかでお洒落でくだけた週末の雰囲気は、恵比寿だからあり得るお店とお客の波長の同期なんだろうと思う。相乗効果のある波長同期は新宿歌舞伎町では起こり得ない。あそこは客と店が限られた金とサービスを巡ってぎすぎすと相手を削りあう戦場だ。

新小岩だと波長の同期はあるけど、あそこは喫煙席ばかりで地元のおじさんが日本酒とおでんなので、ジャパネスクであるが恵比寿のお洒落の正反対に存在する、ある意味伝統的日本だ。恵比寿とオークランドシティだから何となく合うのだ。新小岩に合うのは香港の女人街裏の屋台街だろう。

この店で最初にびっくりしたのは、当然でもあるがワインの品揃えだ。

ニュージーランドでは常にトップクラスの白ワインとして知られているクラウディベイのサーヴィニヨンブランク、これからニュージーランドを目指したい人、またはニュージーランドの雰囲気を味わいたい人には是非とも飲んでもらいたい素晴らしい白ワインである。

が、何と今の時期、お店ではある程度の食事をしてくれた人に無料でサービスしているのだ。このサービスは8月末までなので、お見逃しなく!である。けどこの店に来てワインだけ飲むなんてあり得んのだが、詳細はウェブサイトを見てください。

長くなったので続きは明日にします。




tom_eastwind at 10:57│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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