2010年08月25日

ホメオパシー

2587dc1b.jpg昨日の朝日新聞など大手がホメオパシー否定基調で書かれた記事。

★抜粋開始
通常の医療とは異なる民間療法「ホメオパシー」について、日本学術会議(会長=金沢一郎東大名誉教授)は24日、「科学的な根拠は明確に否定され、荒唐無稽(こうとうむけい)」とし、医療従事者が治療で使わないよう求める会長談話を発表した。山口市の女児ら死亡例が出たことを重視。通常医療から患者を遠ざける懸念があるとして、一般に広まる前に、医療現場から排除する必要があると判断した。科学者の代表機関が、特定の療法を否定するのは極めて異例だ。
抜粋終了

また、「ホメオパシーのレメディを“ただの水”、ホメオパシーが主張する効能を“荒唐無稽”と一蹴した上で、日本の医療現場からホメオパシーを排除すべき」とも言っている。

この背景はどこの記事にも出てこないので分からない。

製薬会社からするとホメオパシーは自分たちのビジネスに全然繋がらないどころか、患者を薬漬けに出来ないのだからむしろビジネスを侵食される、だから今のうちに叩き潰しておけって事かな。

それとも本当に単純に、今まで一生懸命勉強して医者の免許を取って、先輩医師の言う事を聞いてやっとここまで来たのに、周囲からせんせーせんせーと呼ばれるまでになったのに、なんじゃこのホメオパシーとかの治療法は!オレの勉強してきた事と全然違うじゃねーかと言う医者としての怒りからくるものなのか。

それともそれとも、本当に本当に単純に、ホメオパシーとは新興宗教みたいなもので既存の科学と経験から生まれてきた医療方法を否定して、おれだけ正しい!みたいな、昔で言えば子供が危言をしゃべるようになったら村の呪術師みたいのが白い衣を着て竹の鞭で子供をびしばし叩いて殺してしまい、子供の家族には「遅すぎた、もうちょっと早く“治療”してれば〜」などと平気で言って家族と一緒に家の床下に穴を掘って埋めてしまい、何もなかったようにする、アレなのか?

僕自身はホメオパシーを詳しく知っているわけではないし、そういう治療方法があるのも今年になって当社で扱っているホリスティック製品の関連で知識として頭の中に入り込んだだけの状態である。

英国では資格として扱っているとかドイツでは保健医療の適用は認めないとか、ホメオパシー発祥の欧州でも国によって取り扱いが違う。

そこでウィキで検索してみたら「類似したものは類似したものを治す」と言う類似性の法則と言うものが出てきた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ホメオパシー

ウィキの中でも記述は中立になっているが、各国の取り組みが違うとか日本では通常の医療行為を受けさせずにホメオパシー治療だけ受けさせて患者が死んでしまったとかの実例が出ている。

しかしな〜、中立の立場で考えてみても、この内容を読む限りでは、何の予備知識もない普通の人が「この砂糖水飲んだらあなたの病気が治るよ」と言われてほいほいと飲むものだろうかと思ってしまう。

「水の記憶」とか言われてもね〜、何かもうちょっと違う説明はないのかと思っても少し検索してみた。

すると出て来る出てくる、「本当は凄いことなのです。信じたり祈ったりするだけで病気が治る生命の働きというものこそ今から本当に掘っていかなければならない大鉱脈なのです」 日本ホメオパシー振興会。

う〜ん、信じたり祈ったりするだけで治ることもあるし、そのあたりは全く否定しない。人間は魂の部分と肉体の部分があるし、魂が肉体に強い影響を与える事で、例えば一夜にして恐怖の為に髪の毛が真っ白になったなんて本当の話もある。

信じて祈ってれば一夜でハゲがふさふさの黒髪になったって話は聞かないな。これは程度の低い欲望だからだろうか、それともかつら会社と魂会社の裏協定か(笑)?

そんなにも 効くなら ハゲは おらんだろ

ホメオパシーでは同族治療と言う名称で、同じようなものを水で思いっきり希釈して砂糖水にして飲ませるわけだから、自分の頭に最後に残った髪の毛を数本抜いて粉になるまで砕いて水で希釈して飲んだら毛は生えるのか?なんて単純な疑問も出てくる(笑)。

これがその辺の新興宗教と名乗っているのなら最初から話は簡単で、「あふぉ」で終了だし学術学会なんてでっかい組織がいちいち声明発表なんてする筈もないし、それだけ社会問題になっているからって事だろう。

つまり、ホメオパシーと言う治療行為に対して真っ向から反対する人々とホメオパシーを信じて強力に推し進めていこうとする人々がガチで喧嘩してるのが現状ってことだ。

そこでもう少し検索してみたらこんなのがあった。下記はホメオパシーを教える学校の「設立の経緯」の中にあった挨拶の抜粋。

★抜粋開始
現RAH学長由井寅子が、日本人で初めて英国HMA認定ホメオパスとなり、1996年から日本でホメオパシー健康相談や講演会等の啓蒙活動をスタートさせるまでは、日本でホメオパシーが紹介されることはほとんどありませんでした。そこで、日本国民がこのすばらしい“ホメオパシー”の恩恵を享受できるよう、プロのホメオパスを育生しなければならないとの考えから、1997年4月、ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシーが設立されました。
http://www.homoeopathy.ac/rah/index/b02_j.html
抜粋終了

なんだこりゃ?「そこで、日本国民がこのすばらしい“ホメオパシー”の恩恵を享受できるよう〜」だって?

あ、来た!駄目だこりゃ。自分がやってる事だけが正しくて他の事は間違いで、自分だけが知っているのはあまりに勿体無いから皆さんにもお教えしますよ、なにせあなたたちはまだこのような素晴らしい奇跡とのめぐり合いを知らない不幸な人々なんだからって言ってる。これって新興宗教の常套手段じゃんか!

だ〜から「ホメオパシーって代替医療手段もありますよ。大体医療ですから大体治りますが治らない事もあります。医者も証明しているように毒性はありませんので、効果がなければ”高い砂糖水を飲んだものだ”とお考え下さい」くらいに軽く提案しておけば先発の医療チームとも話し合いの余地もあるだろうに。

学会側にもおかしな話は山積みである。

学術学会が「科学的に証明されてない単なる砂糖水」とか「科学的に効能が否定されている」とか言うんだったら、その科学が進歩するたびに過去の科学の結果を否定していくわけで、だったら現在の自分によって否定された過去の「科学的事実」にどれほど信憑性があるのか。

「あの時点では真実と思ってました」なんて言い訳されたって、「あの時点」でさえ事実でなかったにも関わらず科学的事実として他の事実を否定してたんだから、その責任は重いよね。てか今回のホメオパシーをここまで否定する事自体、科学の進歩を阻害しているとも言えるよね。

ホメオパシーがどのようなものであれ、一つの仮説として取り扱って検討すべきなのは科学者のあるべき姿である。

そしてそれは、祈れば治るのであれば、何故祈る事で治る例があるのか、何故マリアの水を飲むと病気が治るのか、まさに科学者が挑戦すべき分野であり、それが人間の精神と肉体を結びつける事になる。

寓話がある。哲学者や科学者が一生懸命勉強して人間と言う高い山の頂上にやっと辿りついたら、そこではすでに一服している神学者がいて「よお、遅かったな」。

幽体離脱であれ実際に経験している人がいるのでありそれを頭から「あり得ん」と否定するんだから、こりゃもうどうしようもないとは思う。

けれど、けれどホメオパシー側も、こういう傲慢な態度であれば絶対に納得出来ない。てか、ホメオパシーと言う考え方は代替治療のひとつとして捉えていき、これで効果が出る人は使用していけば良いだけの事で、考え方そのものは何の問題もなくきちんとした話である。

外科手術はやっぱり西洋型の方が効果ありそうだし、漢方には体を内側から治す長年の実績があるし、その意味で人間の肉体と魂を健康に保つ為にはいろんな治療方法があって良いと思う。

何で大のおとなが相手の言う事を完全否定するだけで相手の意見を聞こうとも認めようともせずにここまでぎゃーすかやらかすかな、これじゃ電車の中で子供が腰の曲がったおばあちゃんを押しのけてシートに坐って暴れてても騒いでも文句は言えませんぜ。

ここでホメオパシー側から出た抗議文を見つけた。

各位様

最近、当社に対する誹謗・中傷など、一部で虚偽の情報が流されており、巧みに当社の信用を失墜する活動が見受けられます。皆様方に於かれましては充分ご注意いただきたくお願い申し上げます。
不審に思われた際、もしくはご不明点などございましたら、お名前、ご連絡先を明らかにして頂き、当社の相談窓口までご連絡下さい。
以上
ホメオパシージャパン株式会社
コーポレート コミュニケーション室
TEL:03-5779-6420

それからこんなのも見つけた。

ホメオパシーが病気を根本から治すことができて 副作用やアレルギーもなく健康にしているのなら とっくの昔に西洋医学を押しのけて立派な医療の主流派になっているw
幕末から明治にかけて西洋医学が日本の主流派になった過程を調べてみたら 人々に受け入れられるためには何が必要かわかるよ 少なくとも「我々は万能だ!」「誹謗中傷だ!」と 叫び続けることじゃないのは確か

写真は今日のスカイタワー。快晴です、とか書いてたら雨が降り出した。


tom_eastwind at 15:38│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔