2010年09月25日

ソウル

日曜からソウル出張だ。日本出張時、急な案件で北海道に飛んだので出張が2週間くらいに伸びて、さらにオークランドに戻って4日で家族とはなれて北半球である。

今年は本当に忙しい年だな、とくに移住は今月と来月は視察ツアーが目白押しである。


移住と言えば当然永住権をどうやって取得するかって事になるのだが、ちょうど3年くらい前に取組んでた英語学校⇒専門学校⇒永住権というコースが最近次々と永住権取得している。

最近の流れは起業家部門だろう、これもこれからどんどん永住権取得に繋がっていく。今年になって視察に来られるご家族は学校コースを選んだり起業家コースを選んだりされているが、これも今年年末か来年初めには渡航、2年後を目処に永住権取得である。

そんな忙しい移住業務ではあるが、ぼく自身は最近むしろ移住よりも投資、ファイナンス関連の仕事が増えている。

ぼくの仕事の進め方は、まず何もないところに市場を作り、市場を安定的に拡大して担当部門に昇格させたらその部門に仕事を全部任せて、また何もないところに市場を作ることの繰り返しだ。

もともと10年前に移住の仕事をするって言った時は誰もが「あんた馬鹿じゃない?」と言われた。当時はワーホリビジネスの全盛期であり、その仕事を他人に任せてぼくが自ら移住の仕事を始めたのだから、そりゃ馬鹿と呼ばれても仕方ない。

移住部門の立ち上げ後は生活資金の送金などお金が動く機会が多い。その時に日本とNZ、英国とNZなどを比較して世界のファイナンスのルールを比較していくとニュージーランドが自由度が高いのが分かり、それを誰もビジネスにしていないのが分かった。

相続、生前贈与、海外投資、海外運用、様々な方法があるが、なぜニュージーランドの自由度が高いのかと言えば政府による規制が非常に少なかったからだ。

では何故誰もこの市場を活用しなかったかと言えばこれはまた笑い話なのだが、外国人からすれば南半球の羊がのんびり歩き回ってるニュージーランドのようなちっちゃな国は最初から視野になく香港やシンガポール、オランダを使ったスキームを考える。

同時にニュージーランドに住んで羊を育てている人からすればそんな北半球の金融の事なんて意味不明、分かるような連中は皆海外に出てビジネスをしてて国内に残った人々はそんな新しい手法があると想像も出来ない。

そこで発生したのが差異、つまり一物二価である。この国を利用したファイナンススキームは、実はかなり自由度が高いのだ。

元々商社は江戸時代後期に発達したが、彼らは北海道のニシンなどの産地の価格と消費地である大阪との価格差を見つけることで利益を出していた。つまり一物二価には常にアービトラージ、差異が発生して、そこにはビジネスの発生する余地があるのだ。

ニュージーランドをベースにした三カ国取引にすると、北半球で感じるようないろんな障害がすーっと抜けていく。この感覚は日本でファイナンスをやっている人たちには理解し難いだろうが、とにかく高速でコーナーを曲がる時の切れが無茶苦茶良いのだ。

リーマンショック後の金融政策でニュージーランドも段々ルールが厳しくなって言ってるが、それでも北半球に比べればまだまだ緩い。

ソウルの案件もファイナンス関連であり2泊4日の短期出張。機内に2泊してソウルと香港に1泊づつ。

NZの出国カードに「あなたは今回の旅行でどちらの国に最も長く滞在しますか?」と言う項目がある。今回は「機内」と書いてみようか。

tom_eastwind at 13:30│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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