2010年11月18日

シドニー出張

490c30ae.jpg今日から一泊二日でシドニー出張。今回は定点観測ではなくご挨拶だけなのでほんとに短期出張。おかげでどんな服装で行くか、どのカバンを使うか迷った。

結局いつもと同じ2週間用のキャリーケース(ガラガラ)とブリーフケースにして、3時間のフライトなのでスーツを着たままで行く事にした。

ぼくがいつも使っているスーツはJALと三陽商会が提携して作ってて、飛行機移動の多い人向けなのでかなり便利。3時間程度のフライトならまずシワにならないし、一日中着てても夜ハンガーに掛けておけばかなりのシワは消えてくれるので、いちいち自分でアイロンプレスする必要もない。

それに旅先で雨に降られても5分程度ならオフィスに戻ってバンバンと”はたけば”撥水加工なので殆ど水が吹っ飛んでくれる、これなら傘不要で荷物も楽チン。なんか一昔前のビニール製のレインコートをバタバタとはたいてる感じである。

繊維一つ取っても全く便利なの世の中になったものだ。

オークランド空港も現在来年のワールドカップに向けて大改装中であるが、トイレも昔の奴に比べれば格段の進化をしている。

とくに男子トイレの坐る奴は、立ち上がると自動的にFlush,つまりボタンを押さなくても水が流れて出てくる。これはたぶん中国人対策だろう、ここまではよく出来ました、なんだけどな。

問題はここからで、人が坐ったり立ったりする時のセンサーがかなりいい加減なので、坐っててちょっと⇒半分でも腰を浮かそうものならすかさず「お前は立ち上がった」と判断されて、冷たい水がFlushするのだが、これがとにかく勢いが強い。その時の”おつり”がぼくのNakedをビシャって濡らしてくれる、それも戻ってきた内容物付きだ。

このあたり、ハードはしっかりしてても本当にソフトはしっかりしていない。使う人の視点がなくて作る人がどうすれば良いかしか考えてないのだ。おい、製作担当者、自分で坐ってみろ、すごく気持ち良いぞ、と言いたい。

そしてシドニー行きの飛行機に乗り込むのだが、ここでも最初はなかなか立派なサービス。エコノミークラスなんだけどOneWorld会員なので優先搭乗、そして機内で最初に受け取ったのがExpressInwardsと言うカード。これがあると外国人でも優先入国させてくれるのだから、おお、大したものだぜQantasと思ったのもつかの間、同時に渡された入国カードの記入欄。

なんじゃこの書き込む欄のちっちゃさ!滞在先を書き込む欄は長さも幅もマッチ棒3本ぶんしかないぜ。こうなると米粒に細工をする技術が必要になる。

おまけにこのフォームは全部書き込めってなってるけど、滞在先の下にあるStateの横の3個の3ミリ四方のちっちゃなマス、これどういう事?オーストラリアは各州ごとに3桁のαベッドがあり、例えばシドニーだとNewSouthWalesなのでNSWとなるが、そんな事を知らない観光客はどうすりゃ良いのか?

この入国カードを見て真っ先に思い出したのが香港から中国に行くときの国境で書く入国書類である。壊れたコピーマシンで何百回も印刷したような、縦横が歪んでる10センチ程度のちっちゃな紙に書き込むのだが、住所欄などマッチ一本ですぜ。

この入国書類を作った担当者は自分が海外旅行が出来ない怒りをこの書類にぶつけたのかといいたくなるくらいだ。

こうやって見ると世の中の便利さがまだらに進歩してるような感じがするが、感覚的に言うと役人が無視しているちっちゃい業界や規制のない業界は発展速度が速く、役人が関連している規制のある業界は歪んだ方向で発展も遅く、役人が自らやっている作業は殆ど進歩がないか失敗してるって感じだ。

顧客視点という意味では、本当に日本のサービスは世界一である。日本人だけが気付いてないけど世界一の水準にある。だからこういうサービスをこれから世界中に提供していけば面白いビジネスモデルになると思うんだけどな。

品質やサービス管理を顧客視点から行うマネージャーみたいなポジションが出来れば日本人が世界でそうなめだろう。あれは本当に日本人にしか理解出来ない感覚だもんな。

半導体や液晶ディスプレーとか役人が”かむ”ビジネスはろくな結果にならないが、日本のサービスは役人の関係のない分野であるから、こういうのをどんどん輸出していけば日本は小粒でも優良な国として生き残っていける。

そう言えば青色LEDを世界で初めて開発して現在はカリフォルニア大学の教授を務める中村修二氏が日経ビジネスの対談の中で言ってたことがちょっと面白かった。

★抜粋開始
日本企業はとにかくスピードが遅い。決断する為に大量の資料を作らせて会議を開いても発言は要領を得ず、だらだらとやっている。韓国や台湾の企業はすぐに決める。米企業は資料など作らずに電話会議でどんどん進めていく。これでは世界との競争に勝てない。

日本の技術者は英語を勉強すべきだ。技術の世界は英語が標準であり技術者を目指すなら英語は必須。そうでないとせっかく良い技術を持っていても世界に売込みが出来ない、グローバル化の波に置いていかれる。
★抜粋終了

中村さん、日本企業が遅いのは政府が遅いからですよ。日本企業は日本株式会社の一部門にしか過ぎません。大企業の社長が役所の課長クラスに叱られる国ですからいくら企業に変化を求めてもむだ、遅いのは政府であり、遅いことで役人の年金が減る事はないからです。逆に改革なんかしようものなら周囲から「無駄な仕事を作りやがって」とか「先輩の決めたルールを破りやがって」となり、天下り先はないぞと脅かされるだけです。

そして日本の技術者の英語が駄目なのは、下手に英語を覚えられて政府の頭越しに外国と直接取引をされると困るから、書けるけど話せない英語教育を施した政府の国策ですよ。

ついでに何で政府がやる国策ビジネスが立て続けに失敗するかってのは、権限あって責任なし、リスクを取らない人間が一番てっぺんで各企業の社長を呼びつけてビジネスの判断をしているからうまくいくわけがないのです。

繊維の話から空港のトイレ、入国カードからLEDや半導体まで話が飛びまくったけど、間もなくシドニー到着。


tom_eastwind at 19:41│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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